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A 8909:2017 (ISO 3164:2013) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 DLVの寸法,使用及び許容差 ····························································································· 2 

5 DLVの位置 ····················································································································· 5 

A 8909:2017 (ISO 3164:2013) 

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

建設機械施工協会(JCMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。 

これによって,JIS A 8909:2012は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

A 8909:2017 

(ISO 3164:2013) 

土工機械−保護構造の室内評価試験− 

たわみ限界領域の仕様 

Earth-moving machinery-Laboratory evaluations of protective structures- 

Specifications for deflection-limiting volume 

序文 

この規格は,2013年に第6版として発行されたISO 3164を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。 

適用範囲 

この規格は,JIS A 8308に定義する土工機械の,運転員の保護構造の台上評価試験に用いるたわみ限界

領域(DLV)について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 3164:2013,Earth-moving machinery−Laboratory evaluations of protective structures−

Specifications for deflection-limiting volume(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS A 8308 土工機械−基本機種−用語 

注記 対応国際規格:ISO 6165,Earth-moving machinery−Basic types−Identification and terms and 

definitions(MOD) 

JIS A 8315 土工機械−運転員の身体寸法及び運転員周囲の最小空間 

注記 対応国際規格:ISO 3411:2007,Earth-moving machinery−Physical dimensions of operators and 

minimum operator space envelope(IDT) 

JIS A 8318 土工機械−座席基準点(SIP) 

注記 対応国際規格:ISO 5353:1995,Earth-moving machinery, and tractors and machinery for agriculture 

and forestry−Seat index point(IDT) 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

A 8909:2017 (ISO 3164:2013) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.1 

たわみ限界領域,DLV(deflection limiting volume) 

通常の服装でヘルメットを装着したJIS A 8315に定義する着席男子大柄運転員の姿勢を近似する形状。 

3.1.1 

箱形DLV(orthogonal DLV) 

運転員を箱形形状で近似するたわみ限界領域(3.1)。 

注記 図1参照。 

3.1.2 

丸み付けDLV(rounded DLV) 

運転員の,例えば,頭,肩などの曲面を近似するため箱形DLV(3.1.1)の角部に丸みを付けたもの。 

注記 図2参照。 

3.1.3 

箱形頭頂平面(orthogonal top head plane) 

箱形たわみ限界領域の頂部平面を再現するため,丸み付けDLVと併用する幅270 mmで長さ330 mmの

長方形水平表面。 

注記1 図3参照。 

注記2 頭頂平面は,落下物保護構造(falling object protective structure,以下,FOPSという。)を試験

するときに,丸み付けDLVに適用する。 

3.2 

座席基準点,SIP(seat index point) 

JIS A 8318に規定する座席中心垂直面上の点。 

3.3 

位置決め軸,LA(locating axis) 

座席基準点(SIP)に対してDLVを位置決めするための水平軸(図1参照)。 

DLVの寸法,使用及び許容差 

4.1 

箱形DLVの寸法は,図1による。丸み付けDLVの寸法は図2による。 

4.2 

SIPからDLVの背面境界までの寸法210 mmは,座席が150 mmの前後調節量をもつことを前提とし

ている。この210 mmの寸法は,座席に前後調節量がない場合は210 mmから135 mmに減少させる。座席

調節量が150 mmより小さいときは,150 mmと座席調節量との差の1/2を210 mmから減少させる。 

4.3 

転倒時保護構造(roll-over protective structure,以下,ROPSという。)及び横転時保護構造(tip-over 

protective structure,以下,TOPSという。)の試験は,箱形DLV又は丸み付けDLVのいずれかを使用する。

FOPSの試験は,箱形DLVを使用するか,又は丸み付けDLVに箱形頭頂平面を付加して使用する。 

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A 8909:2017 (ISO 3164:2013) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

 記号 

DLV前面境界面 

DLV背面境界面 

LA 

位置決め軸 

SIP 

座席基準点 

注a) 座面の位置に応じて減らしてもよい。 

b) 機械の部品・操縦装置によってDLVの脚部を開いてもよい。 

c) 足を45 mm後方に下げてもよい。 

図1−箱形DLV 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

 記号 

DLV前面境界面 

DLV背面境界面 

LA 

位置決め軸 

SIP 

座席基準点 

注a) 座面の位置に応じて減らしてもよい。 

b) 機械の部品・操縦装置によってDLVの脚部を開いてもよい。 

c) 足を45 mm後方に下げてもよい。 

図2−丸み付けDLV 

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A 8909:2017 (ISO 3164:2013) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

4.4 

ROPS及びTOPSの側方負荷試験を通して,DLVのSIPよりも上の部分は,SIPを中心に側方に最大

15°傾けてもよい(表1参照)。ROPS及びTOPSの前後方向負荷試験を通して,DLVのSIPよりも上の部

分は,LAを中心に前方に15°まで傾けてもよい(図4に示す例を参照)。DLVのSIPより下の部分は傾け

ない。他の機械部品と干渉するときは,DLVの傾斜の限界はその干渉が発生する角度までに制限する。 

表1−ROPS/TOPS試験で許容されるDLVの傾斜まとめ 

ROPS/TOPS負荷方向 

角度 

DLV傾斜方向 

側方負荷 

15° 

側方 

前後方向負荷 

15° 

前後方向 

注記 DLVが前後方向及び側方に傾斜したときの運転員の頭部は,丸み付けDLVのほうがよりよく再現

している。 

4.5 

図1及び図2に示すDLVの全ての線形寸法の許容差は,±5 mmとする。SIPに対するDLVの位置

決めの許容差は±13 mmとする。傾斜の許容差は±1°とする。 

DLVの位置 

5.1 

DLVは,JIS A 8318に定義するSIPを基準点として用いて位置決めする(図1及び図2参照)。 

5.2 

複数の座席位置をもつ機械で,SIP(JIS A 8318の5.3.3参照)が複数の位置をもつときは,運転員が

走行モードで機械を操作するときのSIPを用いる。 

5.3 

DLVは,位置決め軸LAが,図1に示すように5.2で決定されるSIPを通るようにする。 

DLVは,座席の横方向の中心に位置し,その主軸は水平及び垂直でなければならない(JIS A 8318の図2

のSIP装置を取り付けた座席に定義するX軸及びZ軸)。 

5.4 

DLVのLAの位置は,台上負荷試験中,たとえ軸が移動したとしても,SIPと一致させる。 

注記 DLVの内側に位置するのが通常であるような機械の操縦装置及びその構成部品は,DLVに侵入

しているとはみなさない。 

図3−DLVの見取り図及びFOPS試験のために丸み付けDLVと併用する箱形頭頂平面 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

a) 横向き座席のローラへの側方負荷 

b) ブルドーザへの前後方向負荷 

c) 前向き座席のローラへの側方負荷 

 記号 

SIP 座席基準点 
 

図4−DLVの傾斜の例