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A8421-4 : 1998 (ISO/DIS 14397-2 : 1996) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。 

今回の制定では,対応する国際規格に整合させるために,ISO/DIS 14397-2 : 1996を基礎として用いた。 

JIS A 8421-○は,一般名称を“土工機械−ローダ”として,次の各部によって構成する。 

第1部:用語及び仕様項目 

第2部:仕様書様式及び性能試験方法 

第3部:バケット定格容量 

第4部:最大掘起し力及び持上げ力測定方法 

第5部:定格積載質量の計算及び検証方法 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

A8421-4 : 1998 

(ISO/DIS 14397-2 : 1996) 

土工機械−ローダ− 

第4部:最大掘起し力 

及び持上げ力測定方法 

Earth-moving machinery−Loaders− 

Part 4:Test method to measure breakout forces and lift capacity 

序文 この規格は,1996年に投票に付されたISO/DIS 14397-2, Earth-moving machinery−Loaders and 

backhoe loaders−Part2:Test method to measure breakout forces and lift capacity at maximum lift heightを翻訳し,

技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。 

1. 適用範囲 この規格は,JIS A 8308に規定された,ホイールローダ,クローラローダ及びバックホウ

ローダのローダ部分の,最大掘起し力及び持上げ力の,測定方法について規定する。 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの

規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付

記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS A 8308 土工機械−基本的機種−用語 

備考 ISO 6165 : 1997, Earth-moving machinery−Basic types−Vocabularyが,この規格と一致してい

る。 

JIS A 8411-1 土工機械−寸法及び記号の定義−第1部:本体 

備考 ISO 6746-1 : 1987, Earth-moving machinery−Definitions of dimensions symbols−Part 1:Base 

machineが,この規格と一致している。 

JIS A 8421-1 土工機械−ローダ−第1部:用語及び仕様項目 

備考 ISO 7131 : 1997, Earth-moving machinery−Loaders−Terminology and commercial specifications

が,この規格と一致している。 

JIS A 8421-3 土工機械−ローダ−第3部:バケット定格容量 

備考 ISO 7546 : 1983, Earth-moving machinery−Loader and front loading excavator buckets−

Volumetric ratingsが,この規格と一致している。 

JIS A 8421-5 土工機械−ローダ−第5部:定格積載質量の計算及び検証方法 

備考 ISO/DIS 14397-1, Earth-moving machinery−Loader and backhoe loaders−Part 1:Rated operating 

A8421-4 : 1998 (ISO/DIS 14397-2 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

load calculations and verification methodsが,この規格と一致している。 

ISO 6016 : 1982 Earth-moving machinery−Methods of measuring the masses of whole machines, their 

equipment and components 

ISO 9248 : 1992 Earth-moving machinery−Units for dimensions, performance, and capacities and their 

measurement accuracies 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。 

3.1 

作動力 (tool forces) 

3.1.1 

最大掘起し力 (breakout force)  リフトシリンダ又はバケットシリンダによってバケットの先端か

ら後方100mmの位置に働く垂直上向きの最大力。 

3.2 

持上げ能力 (lift capacity to full height)  JIS A 8421-5の3.2による。 

3.3 

質量 (mass)  ISO 6016で定義された運転質量。 

3.4 

油圧力 (hydraulic forces) 

3.4.1 

作動回路圧力 (working circuit pressure)  JIS A 8421-5の3.7による。 

3.4.2 

保持回路圧力 (holding circuit pressure)  定格流量を10%以上超えない範囲で,リリーフバルブに

よって制御される回路の最大静的圧力。 

3.5 

限界条件 (Limiting conditions) (7.1も参照) 

3.5.1 

油圧力限界 (hydraulic limiting condition) :最大掘起し力又は持上げ力が,作動回路又は保持回路の

圧力によって制限される状態。 

3.5.2 

機械転倒限界 (tipping limiting condition) :最大掘起し力又は持上げ力が,機械が転倒を始めること

で制限される状態。 

試験機材 計測機材は,4.1から4.4の各項によるものとし,その精度はISO 9248による。 

4.1 

作動力の大きさに見合った容量をもつ,荷重計又は荷重変換器(ISO 9248による精度±3%)。 

4.2 

油圧計又は油圧変換器(ISO 9248による精度±2%)。 

4.3 

ワイヤロープ,シャックル,プーリ,安全チェーン及び調節可能な支持台。 

4.4 

測長器(ISO 9248による精度±0.5%)。 

5. 試験場 試験場は,アンカをもち,測長器と荷重計を使用できるスペースのある水平な堅固面とし,

コンクリート面が望ましい。 

6. 試験準備 ローダは,清掃し,ISO 6016の運転整備状態とする。 

6.1 

機械状態 

a) ローダは製造業者の指定する標準仕様とする。 

最大掘起し力及び持上げ力が,カウンタウエイト追加や,リッパ,バックホウ又はタイヤバラスト

のような特定の条件によって定まる場合は,安定して作業できる条件を取扱説明書とカタログに明記

する。 

b) バックホウローダは製造業者の指定する標準仕様,かつ,その輸送姿勢とする。 

c) バケットは空荷。 

d) バケットの位置は,JIS A 8421-5の4.3.2の規定と,その図1から図5に示すようにする。 

e) 固定フレーム式のホイールローダ及びバックホウローダでは走行装置はJIS A 8421-5の図1及び図3

A8421-4 : 1998 (ISO/DIS 14397-2 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

に示す直進状態とする。アーティキュレート式の機械は,JIS A 8421-5の図2に示す直進状態及び最

大屈折状態とする。 

f) 

スイング式のホイールローダでは,製造業者の指定する最も安定度の低い姿勢とする。JIS A 8421-5

の図4A及び図4B参照。 

g) クローラ式の機械では遊動輪と起動輪は水平堅土上に支持される。JIS A 8421-5の図5参照。 

h) 試験時,バケットのつめは,荷重計(4.1)をロープ(4.3)でバケットにつなぐため,取り除いてもよい。 

i) 

試験に先立って,エンジン及び油圧系統は標準の作業温度に到達し,また,作動及び保持回路圧力は,

製造業者の推奨値となっているかチェックしておくこととする。 

6.2 

試験場と試験機材の状態 機械を試験場(5.)に配置し,試験機材を配置する。代表的な配置を,図1,

図2及び図3に図示する。負荷試験中は,トランスミッションを中立にし,ブレーキは解放状態にしてお

かなくてはならない。 

7. 最大掘起し力及び持上げ力測定方法 

7.1 

一般 試験は,製造業者の運転取扱説明書に従って機械を運転し,安全規則を遵守して行う。 

機械転倒限界となりうる場合は,安全チェーン(4.3)を装着して,機械の転倒防止を図る。 

なお,安全チェーンは,転倒開始時が判定でき,かつ,転倒防止ができるように緩く機械に装着する。 

ローダを試験場に配置し,走行装置を中立にし,ブレーキはすべて解放状態にして,図1,図2及び図3

に示すよう,バケットに,試験条件にかなうように適切に荷重計を取り付ける。 

エンジンを製造業者の規定する最高回転速度とし,所要のシリンダを各々単独に作動させて,最大掘起

し力と持上げ力を記録する。 

3.5で定義した限界条件を各試験ごとに記録する(9.参照)。 

油圧力限界のときは,設定圧力を超えたシステム又は回路を記録する。 

機械転倒限界のときは,そのときの回路の油圧によって得られる力が,最大掘起し力又は持上げ力であ

る。 

各試験は3回行い,各々の試験での最大値を記録し,3回の算術平均値を記録する。最大掘起し力及び

持上げ力は,以上の一般要求事項と7.2から7.4及び図示した要領で測定する。 

7.2 

リフトシリンダによる最大掘起し力 カッティングエッジの底面をGRP上20mm以内の高さに水平

に置く。ホイールローダとバックホウローダは,この位置を維持するため前車軸中心線を支持する。ロー

プ又はリンクと荷重計を,バケット刃先から後方100mmの位置で地面と垂直になるように取り付ける(図

1参照)。 

7.3 

バケットシリンダによる最大掘起し力 カッティングエッジの底面をGRP上20mm以内の高さに水

平に置き,リンクの動きを防ぐため,バケットヒンジピンの真下を鋼製のブロックで支える。 

ロープ又はリンクと荷重計を,バケット刃先から後方100mmの位置で地面と垂直になるように取り付

ける(図2参照)。 

7.4 

全高さ行程での持上げ力 リフトシリンダに作動回路圧力を与え,垂直な作用線が(定格容量を積

載した)バケットの重心位置を通るワイヤロープ又は他の装置を用いて,荷重計へと,反力を作用させる

(図3参照)。バケットは後傾させ,リフトシリンダは最大ストロークの10mm以内として荷重を測定す

る。 

8. 試験報告 

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A8421-4 : 1998 (ISO/DIS 14397-2 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

8.1 

機械の一般仕様 8.1.1〜8.1.3の項目を報告する。 

8.1.1 

機械 

a) 形式 

b) モデル名 

c) 製造業者名 

d) 試験時の運転質量(ISO 6016による。),kg 

e) 作動回路圧力又は保持回路圧力,kPa 

8.1.2 

足回りの形式(クローラ式又はホイール式,JIS A 8411-1参照) 

a) クローラ式機械 

1) クローラシューの形式 

2) クローラ全幅(クローラの外側),W1,m 

3) クローラ中心距離,W2,m 

4) クローラシュー幅,W4,m 

5) 接地長さ(遊動輪と起動輪の軸間距離),L2,m 

6) カウンタウエイト(もしあれば),kg 

b) ホイール式機械 

1) 輪距,W3,m(前軸,後軸とが異なるときは,両軸を記す。) 

2) 軸距,L3,m 

3) タイヤサイズ 

4) タイヤ空気圧,kPa 

5) タイヤバラスト(もしあれば),kg 

6) カウンタウエイト(もしあれば),kg 

7) 屈折角(所要により),A1 

8.1.3 

装着バケット 

a) 形式 

b) 定格(山積)容量(JIS A 8421-3による。) 

c) 質量,kg 

9. 試験結果 測定した掘起し力と持上げ力を表1に従って報告する。 

表1 試験結果 

項目 

力N (kN) 

限界条件 

最大掘起し力 

− リフトシリンダ 
− バケットシリンダ 

持上げ力 

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A8421-4 : 1998 (ISO/DIS 14397-2 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1 リフトシリンダによる最大掘起し力を決定する標準的な試験配置図 

図2 バケットシリンダによる最大掘起し力を決定する標準的な試験配置図 

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A8421-4 : 1998 (ISO/DIS 14397-2 : 1996) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図3 持上げ力を決定する標準的な試験配置図 

土工機械分野国際整合化調査委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

○ 大 橋 秀 夫 

学識経験者 

中 島   誠 

通商産業省機械情報産業局 

○ 本 間   清 

工業技術院標準部 

高 橋   元 

労働省労働基準局安全衛生部 

山 元   弘 

建設省建設経済局建設機械課 

吉 田   正 

建設省土木研究所材料施工部 

○ 杉 山 庸 夫 

社団法人日本建設機械化協会 

○ 藤 本 義 二 

株式会社石垣 

○ 橋 本 繁 晴 

財団法人日本規格協会技術部 

青 木 智 成 

鹿島建設株式会社建設総事業本部機械部 

小 室 一 夫 

西松建設株式会社平塚製作所 

青 山 俊 行 

日本鋪道株式会社工務部 

根 尾 紘 一 

株式会社熊谷組購買部 

青 木 義 清 

株式会社アクティオ営業推進部 

中 野 澄 男 

大成建設株式会社安全・機材本部機械部 

○ 川 本 正 治 

住友建機株式会社設計開発室 

○ 大 原 誠 一 

コマツ建機事業本部カスタマーサポート本部 

○ 小 栗 匡 一 

新キャタピラー三菱株式会社相模事業所技術部 

○ 谷 仲 哲太郎 

株式会社神戸製鋼所(建機・汎用)統括部 

○ 宮 本 康 民 

三菱重工業株式会社相模原製作所車両・機器技術部 

○ 渡 辺   正 

日立建機株式会社品質保証本部 

(事務局) 

○ 川 合 雄 二 

社団法人日本建設機械化協会 

○ 西 脇 徹 郎 

社団法人日本建設機械化協会 

備考 ○印は,小委員会兼任を示す。