A 8411-2:2006 (ISO 6746-2:2003)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本建設
機械化協会(JCMA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき
との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS A 8411-2:1998は改正され,この規格に置き換えられる。
改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 6746-2:2003,Earth-moving
machinery−Definitions of dimensions and codes−Part 2: Equipment and attachmentsを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS A 8411-2には,次に示す附属書がある。
附属書A(規定)高さ
附属書B(規定)幅
附属書C(規定)長さ
附属書D(規定)半径
附属書E(規定)角度
JIS A 8411の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS A 8411-1 第1部:本体
JIS A 8411-2 第2部:作業装置
A 8411-2:2006 (ISO 6746-2:2003)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 定義 ······························································································································ 1
4. 一般 ······························································································································ 3
5. コード体系 ····················································································································· 3
附属書A(規定)高さ ··········································································································· 5
附属書B(規定)幅 ·············································································································· 6
附属書C(規定)長さ ··········································································································· 7
附属書D(規定)半径 ··········································································································· 8
附属書E(規定)角度 ··········································································································· 9
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
A 8411-2:2006
(ISO 6746-2:2003)
土工機械−寸法及びコードの定義−
第2部:作業装置
Earth-moving machinery-Definitions of dimensions and codes-
Part 2: Equipment and attachments
序文 この規格は,2003年に第3版として発行されたISO 6746-2,Earth-moving machinery−Definitions of
dimensions and codes−Part 2: Equipment and attachmentsを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更する
ことなく作成した日本工業規格である。
1. 適用範囲 この規格は,土工機械の用語及び仕様項目の規格及び商用仕様書において作業装置(エクイ
ップメント及びアタッチメント)の寸法を定義するための参照方式及び識別するためのコード方式につい
て規定する。この規格は,JIS A 8308に定義する土工機械の基本機種の作業装置(エクイップメント及び
アタッチメント)に適用する。
なお,附属書A〜Eにそれぞれの定義を示す。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 6746-2:2003,Earth-moving machinery−Definitions of dimensions and codes−Part 2: Equipment
and attachments (IDT)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 8308 土工機械−基本機種−用語
備考 ISO 6165:2001,Earth-moving machinery−Basic types−Vocabularyが,この規格と一致してい
る。
JIS A 8411-1 土工機械−寸法及びコードの定義−第1部:本体
備考 ISO 6746-1:2003,Earth-moving machinery−Definitions of dimensions and codes−Part 1: Base
machineが,この規格と一致している。
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS A 8308によるほか,次による。
3.1
三次元座標方式 (three-dimensional reference system) 土工機械の寸法を定義するために用いる座標
方式(図1参照)。
3.1.1
ゼロY平面 (zero Y plane) 本体の前後方向の中心線を通る垂直平面。
3.1.2
X平面 (X plane) Y平面に直交する垂直平面。
2
A 8411-2:2006 (ISO 6746-2:2003)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.1.3
Z平面 (Z plane) X平面及びYm平面に直交する水平面。
3.1.4
正の座標 (positive coordinate) 正の方向は,ゼロX平面の前方,ゼロY平面の右方向及びゼロZ
平面の座標。
備考1. X,Y,Zの各軸(ゼロ平面)の交点は,通常,適切に定められた基準点(例えば,JIS A 8318
に定義するSIP,機関のクランクシャフト中心線,トラクタドーザの起動輪又は後車軸の中
心線,機械の測定のための地表線)とする。
2. 機械部品(例えば,機関,座席)だけを示すときは,その軸の位置及びX,Y,Z各軸(ゼ
ロ平面)の交点からの正の方向は,機械部品が通常,予想される方向付け(例えば,機械の
前方に対する機関の第1シリンダ,前方に向いた座席。)による。
3. 機械及び/又は作業装置を示すときは,右から左に走行(前進)するように図示する。
図 1 三次元座標方式
3.2
基準地表面 (ground reference plane)GRP 機械が測定のために置かれるゼロZ平面。
本体の場合は堅い水平な表面,作業装置(エクイップメント及びアタッチメント)に対しては堅い水平
な表面又は締め固められた地面。
備考 いずれの表面を用いるかは,機械及びその作業装置の使用意図による。それぞれの機種の用語
及び仕様項目の日本工業規格を作成するときに,そのいずれであるかを規定する必要がある。
3.3
本体 (base machine) 製造業者の仕様書によって,キャブ,キャノピ又はROPSのような運転員保護
構造を含み,個々に規定する作業装置(エクイップメント及びアタッチメント)を装着しないが,作業装
置を装着するための台座を備える機械。
3.4
エクイップメント (equipment) アタッチメントがその本来の設計動作ができるように,本体に取り
付けられた構成部品のセット。
3.5
アタッチメント (attachment)(作業機具) 規定された用途のために,本体又はエクイップメントに
取り付けられる構成部品の組立て品。
3
A 8411-2:2006 (ISO 6746-2:2003)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
3.6
構成部品 (component) 本体,エクイップメント又はアタッチメントの部品,又は部品の組立て品。
4. 一般 作業装置(エクイップメント及びアタッチメント)の寸法及びコードを附属書A〜Eに三次元
座標方式で図示(図1参照)し,5.に規定するコード方式で,寸法とそれに割り当てるコードを示す。
附属書に例を示すが,それ以外のものを認めないわけではない。それぞれの機種の用語及び仕様項目の
規格で,作業装置(エクイップメント及びアタッチメント)の寸法を定義し,識別コードを割り当てる場
合は同一の通則によるのがよい。
そのような寸法を規定するため,三次元座標方式を用いなければならない。
本体の寸法の定義及びコードの規定は,JIS A 8411-1に示す。
5. コード体系 作業装置の,それぞれの寸法には,二つの大文字と参照番号とで構成されるコードが割
り当てられる。
作業装置(エクイップメント又はアタッチメント)の寸法を表す二つの大文字を,次に示す。
HH
= 高さ(附属書A参照)
WW = 幅 (附属書B参照)
LL
= 長さ(附属書C参照)
RR
= 半径(附属書D参照)
AA
= 角度(附属書E参照)
土工機械の機種別の用語及び仕様項目の規格を作成する場合に,その作業装置(エクイップメント又は
アタッチメント)の寸法に対して,必要に応じて,一つ以上の参照番号を該当する二つの大文字に付け加
えてもよい。
5
A 8411-2:2006 (ISO 6746-2:2003)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書A(規定)高さ
この附属書は,作業装置の高さを定義し,そのコードを規定する。
コード
定義
略図
HHxx
排土板高さ 排土板をチルト又はアングルさ
せず(もしあれば),中間ピッチにした状態で,
排土板の最も高い部分(銘板及びスピルガード
を含まず)とGRPとのZ座標上の距離。
HHxx
最大上昇量 排土板をチルト又はアングルを
させず(もしあれば),中間ピッチにした状態
で,最大に上昇させたときの切刃の最下点と
の,又は,リッパを最高持ち上げ位置としたと
きのツースの最下点とGRPとのZ座標上の距
離。
HHxx
バケットヒンジピン最大高さ GRPとバケッ
ト最高位置におけるバケットのヒンジピンの
中心線とのZ座標上の距離。
HHxx
最大掘削高さ バケット切刃又はつめ先端を
最高の位置にしたときのGRPとのZ座標上の
距離。
6
A 8411-2:2006 (ISO 6746-2:2003)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書B(規定)幅
この附属書は,本体の幅を定義し,そのコードを規定する。
コード
定義
略図
WWxx
全幅 作業装置の最外側を通る二つのY平面
間のY座標上の距離。
WWxx
Cフレーム全幅 Cフレームの最外側を通る
二つのY平面間のY座標上の距離。
WWxx
バケット開口幅 グラブ形バケットを最大に
開いたときの(両端の)切刃又はつめの最も遠
い部分の距離。
WWxx
木材グラップル幅 グラップルの最外側を通
る二つのY平面間のY座標上の距離。
7
A 8411-2:2006 (ISO 6746-2:2003)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書C(規定)長さ
この附属書は,本体の長さを定義し,そのコードを規定する。
コード
定義
略図
LLxx
全長 作業装置を装着した機械の最前端部と
最後端部を通る二つのX平面間のX座標上の
距離。
LLxx
輸送姿勢での全長 作業装置を輸送姿勢とし
たときの機械の最前端部と最後端部を通る二
つのX平面間のX座標上の距離。
8
A 8411-2:2006 (ISO 6746-2:2003)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書D(規定)半径
この附属書は,本体の半径を定義し,そのコードを規定する。
コード
定義
略図
RRxx
最大掘削高さ時半径 バケットの切刃又はつ
め先端を最高の位置にしたときの旋回中心か
らの(Y平面内の)X座標上の距離。
RRxx
機械最外側回転半径 機械が実行可能な最急
回転を行っているとき,回転中心と外側間との
Z平面内の距離。
9
A 8411-2:2006 (ISO 6746-2:2003)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書E(規定)角度
この附属書は,本体の角度を定義し,そのコードを規定する。
コード
定義
略図
AAxx
排土板角度 排土板を時計回り又は反時計回
りに最大に動かしたときの直進状態からのZ
平面上の角度。
AAxx
最大旋回角 作業装置を左右に最大に動かし
たときの中央位置からのZ平面上の角度。
参考文献 JIS A 8318 土工機械−座席基準点(SIP)
参考 ISO 5353:1995,Earth-moving machinery,and tractors and machinery for agriculture and
forestry−Seat index pointが,この規格と一致している。