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A 8403-4:2012 (ISO 7451:2007) 

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 用語及び定義 ··················································································································· 1 

3 ホウバケットの適用条件 ···································································································· 3 

4 計算······························································································································· 3 

4.1 ホウバケット ················································································································ 3 

4.2 グラブバケット・クラムシェル ························································································ 4 

5 定格(山積)容量の表示方法 ······························································································ 4 

5.1 ホウバケット及びグラブバケット・クラムシェルの定格(山積)容量 ······································ 4 

5.2 商用容量の表示 ············································································································· 4 

A 8403-4:2012 (ISO 7451:2007) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本

建設機械施工協会(JCMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業

規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業

規格である。 

これによって,JIS A 8403-4:1998は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

JIS A 8403(土工機械−油圧ショベル)の規格群には,次に示す部編成がある。 

JIS A 8403-1 第1部:用語及び仕様項目 

JIS A 8403-2 第2部:仕様書様式 

JIS A 8403-3 第3部:性能試験方法 

JIS A 8403-4 第4部:バケットの定格容量 

JIS A 8403-5 第5部:掘削力測定方法 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格 

      JIS 

A 8403-4:2012 

(ISO 7451:2007) 

土工機械−油圧ショベル− 

第4部:バケットの定格容量 

Earth-moving machinery-Hydraulic excavators- 

Part 4: Bucket volumetric ratings 

序文 

この規格は,2007年に第3版として発行されたISO 7451を基に,技術的内容及び構成を変更すること

なく作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。 

適用範囲 

この規格は,油圧ショベル又はバックホウローダのホウバケット,又はグラブバケット・クラムシェル

が通常積載できる材料の容量を評価する方法について規定する。この容量は,バケットの内部寸法によっ

て定まる平積容量と,その上部に積載した山部の体積とからなる。 

この方法は,バケットに積載された土砂の複雑な形状を簡単な幾何学的形状に分割してバケット容量を

算出する。この方法は,バケット容量を比較するためのもので,実際の積載量を規定するために用いるも

のではない。この規格は,機械式ショベルのバケットには適用しない。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 7451:2007,Earth-moving machinery−Volumetric ratings for hoe-type and grab-type buckets of 

hydraulic excavators and backhoe loaders(IDT) 

なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ

とを示す。 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

2.1 

油圧ショベル(hydraulic excavator) 

自走する履帯(クローラ)式,車輪(ホイール)式(トラック式を含む。)又は脚歩行式の機械で,エク

イップメントを装着した通常360°旋回できる上部旋回体をもち,作業サイクル中は下部走行体を停止し

たままで,主としてバケットによって,土砂などを掘削するように設計された油圧駆動式機械。 

注記1 油圧ショベルの作業サイクルは,通常,土砂などの掘削,持上げ,旋回及び放出で構成され

る。 

A 8403-4:2012 (ISO 7451:2007) 

  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記2 特定のアタッチメントを備えた油圧ショベルは,マテリアルハンドリング及び運搬にも使用

できる。 

注記3 ホウバケットの構成部品は,図2参照。 

注記4 JIS A 8308:2003の定義を変更している。 

2.2  

バックホウローダ(backhoe loader)  

自走する履帯(クローラ)式又は車輪(ホイール)式の機械で,その主フレームの前部にローダ装置を,

後部にバックホウ装置(通常アウトリガ付き)を,それぞれ装備するよう設計されたもの(JIS A 8308:2003

の3.2.3参照)。 

注記1 バックホウ作業時は,機械の下部走行体を停止したままで,通常は地面より下方を掘削する。 

注記2 ローダ作業時は,バケットを用い,土砂などを機械の前進動作によってすくい込みをする。 

注記3 バックホウの作業サイクルは,通常,土砂などの掘削,持上げ,旋回及び放出で構成される。

ローダの作業サイクルは,通常,土砂などのすくい込み,持上げ,運搬及び放出で構成され

る。 

2.3  

X寸法,X(X dimension)  

ホウバケットの刃板の切り刃(又はシュラウドの先端)とバックシートの平積平面に対する接触端との

間の距離(図3〜図5参照)。 

2.4  

Y寸法,Y(Y dimension)  

ホウバケットの側板のへこみの,平積平面に垂直な最大深さ(図3〜図5参照)。 

2.5  

(ホウバケットの)平積平面(strike plane) 

ホウバケットの刃板の切り刃,シュラウドの先端又は山形切り刃の突出部の図心位置とバックシート上

端とに接するバケット幅の広さの水平面(図3,図5及び図6参照)。 

2.6  

(グラブバケット・クラムシェルの)平積平面(strike plane) 

グラブバケット・クラムシェルのシェルを閉じたときのシェルの両上端を通るバケット幅の広さの水平

面(図12参照)。 

2.7  

平積表面(strike surface) 

平積平面の両端(刃板の切り刃又はシュラウドの先端とバックシートの接触端)を通過する,平積平面

と平行で距離がYの平面に接する,半径Rの円筒形表面(図4参照)。 

2.8  

S1側面積(S1 surface area) 

ホウバケットの平積平面で区切った側板の内側表面積(図8参照)。 

2.9  

S2側面積(S2 surface area) 

ホウバケットの平積表面で区切った側板の内側表面積(図9参照)。 

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2.10 

S3側面積(S3 surface area) 

グラブバケット・クラムシェルの平積平面で区切ったシェル側板の内側表面積(図12参照)。 

2.11 

S4側面積(S4 surface area) 

グラブバケット・クラムシェルの山部の体積の計算に用いる平積平面より上側のシェル内側表面積(図

13参照)。 

2.12 

平積容量,Vs(struck volume) 

平積平面又は平積表面の下方にある容量。 

2.13 

山部の体積,Vt(top volume) 

平積平面又は平積表面の上に位置する土砂の体積。 

2.14  

機構部分体積,Vm(displaced volume) 

グラブバケット・クラムシェルの操作機構又は構造部分の占める体積。 

2.15 

バケットの定格(山積)容量,Vr(volumetric rating) 

バケットの能力を比較するのに用いるこの規格の規定する方法で定めた容量。 

2.16 

W寸法,W(W dimension) 

バケット断面の図心位置における内幅(図8及び図9参照)。 

2.17 

W4寸法,W4(W4 dimension) 

平積平面と接するバックシートの水平内幅と, 刃板での内幅との平均値に側板の板厚の2倍を加えた寸

法(図10及び図11参照)。 

ホウバケットの適用条件 

バケット爪,爪ホルダ, 側板の突出部,サイドカッタなどの突起物,穴,ガセットの体積は, バケット容

量に含めない。 

ホウバケット容量の計算において,刃板のシュラウド及び側板の実際のへこみを測定しなければならな

い(図5参照)。 

山形の刃板によるVの値は, 側板の実際のへこみを考慮して,突出した表面の図心位置に相当するhの

値によって容量(の計算)に含めなければならない(図6参照)。 

バケットの姿勢は刃板の切り刃(又は面)とバックシートの接触端とによって規定する平面と水平にな

るように保つ(図7参照)。 

計算 

4.1 

ホウバケット  

4.1.1 

平積容量Vs 

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平積容量の計算は, 次の式による(図8及び図9参照)。 

X/Y ≧12のとき,平積平面を用いる場合 

Vs=S1W1 ·················································································· (1) 

X/Y <12のとき,側板のへこみに応じて平積容量を減らすため平積表面を用いる場合 

Vs=S2W2(1−Y/X )······································································· (2) 

4.1.2 

山部の体積Vt 

Yのへこみは, 計算時は考慮に入れない。計算にはW4寸法を含める。 

山部の体積の計算は, 次の式による(図11参照)。 

狭いバケット,すなわち,X≧W4のとき 

Vt=W43/6+(W42/4)(X−W4 ) ··························································· (3) 

広いバケット,すなわち,X<W4のとき 

Vt=X 3/6+(X 2/4)(W4−X )····························································· (4) 

4.2 

グラブバケット・クラムシェル 

4.2.1 

平積容量Vs 

平積容量の計算は, 次の式による(図12参照)。 

Vs=S3W5 ·················································································· (5) 

4.2.2 

山部の体積Vt 

グラブバケット・クラムシェルの山部の体積に操作機構部分の体積(Vm)を含むときは,山部の体積か

らそれを差し引かなければならない(図13参照)。 

Vt=S4W6−Vm ············································································ (6) 

定格(山積)容量の表示方法 

5.1 

ホウバケット及びグラブバケット・クラムシェルの定格(山積)容量 

定格(山積)容量は,平積容量と山部の体積との和とする。 

Vr=Vs+Vt ················································································ (7) 

この規格に規定する定格容量は, 立方メートル又はリットルで表示し,公表する。 

5.2 

商用容量の表示 

商用容量の表示は,計算値と比較して±3 %の範囲を超えてはならない。 

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 1 

バケット 

図1−油圧ショベル及びバックホウローダのホウバケット 

 1 

バケットブラケット 

ピン穴 

ガセット 

バックシート 

側板の突出部 

穴 

サイドカッタ 

側板 

切り刃 

10 底板 
11 爪 
12 刃板 
13 シュラウド 
14 爪ホルダ 

図2−ホウバケットの構成部品 

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 X X寸法 

Y Y寸法 

平積平面  

図3−X寸法の取り方 

 X X寸法 

Y Y寸法 
R (平積表面を構成する)円筒形表面の半径 

平積平面 

平積表面 

図4−Y寸法の取り方 

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 X X寸法 

Y Y寸法 

1  平積平面 
2  刃板のシュラウド 
 

図5−刃板シュラウドと平積平面との関連 

 1  平積平面 

2  ハッチを施した面の図心  

シュラウドあり 

シュラウドなし 

図6−刃板の形状によるhの値の決め方 

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 1  平積平面 

2  バックシート  

刃板の切り刃又はシュラウドの先端 

図7−水平面に対するバケットの位置決め 

 W1 W寸法 

1  S1側面積  
2  平積平面 
3  S1側面積の図心 
 

図8−X/Y≧12のときのW寸法の設定 

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 W2 W寸法 

1  S2側面積  
2  平積表面 
3  S2側面積の図心 
 

図9−X/Y<12のときのW寸法の設定 

E

L

L

W

×

2

2

2

1

4

L1 バックシートの幅 
L2 切り刃部でのバケット内幅 

側板の厚さ 

X X寸法 

図10−W4寸法の設定 

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 X X寸法 

W4 W寸法 

図11−幅の狭いバケット及び幅の広いバケットの山部の体積の図形 

 W5 W寸法 

1  平積平面 
2  S3側面積  
 

図12−グラブバケット・クラムシェルの平積容量Vsの設定 

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 Vm 機構部分体積 

Vt 山部の体積 
W6 W寸法 

1  側板 
2  S4側面積 
 

図13−グラブバケット・クラムシェルの山部の体積Vtの設定 

参考文献 JIS A 8308:2003 土工機械−基本機種−用語