A 8336:2009 (ISO 6011:2003)
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義 ··················································································································· 2
4 表示機器の位置 ················································································································ 2
4.1 表示機器 ······················································································································ 2
4.2 その他の表示機器 ·········································································································· 2
5 表示機器の示す情報 ·········································································································· 2
6 表示機器の特性 ················································································································ 2
6.1 特性 ···························································································································· 2
6.2 識別 ···························································································································· 2
6.3 照明 ···························································································································· 3
7 表示機器の色の区別 ·········································································································· 3
7.1 色彩 ···························································································································· 3
7.2 色彩の区別 ··················································································································· 3
A 8336:2009 (ISO 6011:2003)
(2)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本建設機械化協会(JCMA)及び財
団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工
業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
A 8336:2009
(ISO 6011:2003)
土工機械−表示機器
Earth-moving machinery-Visual display of machine operation
序文
この規格は,2003年に第3版として発行されたISO 6011を基に,技術的内容及び対応国際規格の構成
を変更することなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
1
適用範囲
この規格は,土工機械の表示機器によって運転員に知らせる機械の運転機能に関する情報について規定
する。これは,JIS A 8308に規定する土工機械に適用する。
注記1 公道走行の場合は,道路交通法規の要求事項が優先する。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 6011:2003,Earth-moving machinery−Visual display of machine operation (IDT)
なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示
す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 8308 土工機械−基本機種−用語
注記 対応国際規格:ISO 6165,Earth-moving machinery−Basic types−Vocabulary (IDT)
JIS A 8310-1 土工機械−操縦装置及び表示用識別記号−第1部:共通識別記号
注記 対応国際規格:ISO 6405-1,Earth-moving machinery−Symbols for operator controls and other
displays−Part 1: Common symbols (IDT)
JIS A 8311 土工機械−運転席の視界測定方法とその評価基準
注記1
対応国際規格:ISO 5006-1,Earth-moving machinery−Operatorʼs field of view−Part 1: Test
method, ISO 5006-2,Earth-moving machinery−Operatorʼs field of view−Part 2: Evaluation
method及びISO 5006-3,Earth-moving machinery−Operatorʼs field of view−Part 3: Criteria(全
体評価:MOD)
注記2
現在,上記3規格は廃止され,ISO 5006,Earth-moving machinery−Operatorʼs field of view
−Test method and performance criteriaに置き換わっている。
2
A 8336:2009 (ISO 6011:2003)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
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用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
表示機器(visual display)
特定の機械機能及び運転特性の状態に関して,運転員が読み取れる情報を与える機器。
例 計器類(ゲージ,メータなど),液晶表示装置,発光ダイオード
3.2
前中央視界(sector of vision)
JIS A 8311に規定する形状で目の位置(を想定した光源中心点)を参照して定義する。
注記 機械の前後中心線に対して,目の位置を通って前方への平行線から左右に各23°開いた垂直面
で区切られ,同じく前記平行線に対して目の位置を通って上方に15°及び下方に40°開いた面
で区切られた視界として定義する。
4
表示機器の位置
4.1
表示機器
表示機器は,明確に認識できなければならない。また,機械の運転継続のための情報の関連性を識別で
きるのがよい。
表1にR-SV(前中央視界内に要)として示す,機械を運転中に運転員が視認すべき機器表示は,前中
央視界内に置かなければならない。監視している機能が通常の運転状況を逸脱したときに(例えば,原動
機過回転,ブレーキ系蓄圧不足など)警告灯又は音響警報を用いて,運転員の注意を引くようになってい
る場合は,前記機械中心線から左右23°は60°まで拡大してもよい。
4.2
その他の表示機器
その他の表示機器は前中央視界外に位置してもよいが,着座運転員の位置から読み取ることができなけ
ればならない。
5
表示機器の示す情報
表示機器は,表1によってR(要)又はR-SVで識別される情報を提供しなければならない。表1にO
(任意選択)を付して示す情報は,提供してもよい。
注記 例えば,油圧走行モータの油圧回路をブロックすることにブレーキ力を依存する油圧ショベル
に対するブレーキ蓄積圧力エネルギーのように,ある機械に対して,その情報が適切でなけれ
ば,不要である。
6
表示機器の特性
6.1
特性
表示機器は,着座運転員が読めるよう,適切な寸法の文字又は記号を表示しなければならない。表示内
容が範囲を示す場合は,目盛を付けた部分に分割してもよい。階差の数は,所要の精度に応じたものとす
るのがよい。
6.2
識別
機器による表示は,適切な方法で識別できなければならない。JIS A 8310-1に,機器が表示する機能及
び装置,又は機能の指示を識別するために使用する識別記号を示す。
3
A 8336:2009 (ISO 6011:2003)
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6.3
照明
表示機器は,夜間でも見えるように十分明るくなければならない。また,日照の下での運転条件でも見
えるように十分な輝度でなければならない。表示機器への直射日光の影響を減らすため,適切な遮へい(蔽)
を用いてもよい。
7
表示機器の色の区別
7.1
色彩
背景,図記号の識別,表示,目盛及びアナログ機器の指針に用いる色彩の選択は,容易に見分けられる
よう,極めて目立つものでなければならない。
7.2
色彩の区別
表示機器は,指示する機能に基づいて色彩の区別を行わなければならない。
7.2.1
緑
緑は,表示機器が指示する機能が,通常の運転状態にあるのを示すのに用いる。
7.2.2
赤
赤は,表示機器が指示する機能が,異常な運転状態にあるのを示すのに用いる。赤色の表示は,運転員
が機器に示された運転機能を停止するなどの是正措置をとるようになることを意図している。
7.2.3
黄
黄は,緑と赤との中間の領域で用い,適切であれば,情報の詳細を追加的に提供し,又は運転員が適宜
対策をとるよう知らせるのに用いる。
4
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表1−表示機器の情報
表示情報
履帯式ロ
ーダ及び
ホイール
ローダ
ブルドー
ザ(トラ
クタドー
ザ)
グレーダ スクレー
パ
締固機械
(ローラ
及びラン
ドフィル
コンパク
タ)
ショベル
系掘削機
(エキス
カベー
タ)
ダンパ
(重ダン
プトラッ
ク及び不
整地運搬
車)
トレンチ
ャ
バックホ
ウローダ
スキッド
ステアロ
ーダ
速度(最高速度
20 km/h又はそ
れを超える機
械)
O
O
R-SV
R-SV
O
O
R-SV
O
O
O
原動機回転速度
O
O
O
R-SV
O
O
R-SV
O
O
O
原動機油圧
R
R
R
R
R
R
R
R
R
R
原動機冷却液温
R
R
R
R
R
R
R
R
R
R
原動機燃料レベ
ル
O
O
O
O
O
O
O
O
O
O
充電電圧/電流
R
R
R
R
R
R
R
R
R
R
トルクコンバー
タ油圧
O
O
O
O
O
O
O
O
O
O
トルクコンバー
タ油温
R
R
R
R
R
O
R
O
R
O
変速機油圧
O
O
O
O
O
O
O
O
O
O
変速機潤滑油温
O
O
O
O
O
O
O
O
O
O
ブレーキ蓄積圧
力
R
R
R-SV
R-SV
R
R
R-SV
O
R
O
油圧
O
O
O
O
O
O
O
O
O
O
油圧系油温
O
O
O
O
O
O
O
O
O
O
運転時間
O
O
O
O
O
O
O
O
O
O
注記 土工機械の各機種名は,JIS A 8308参照。
記号: R
:要
R-SV
:前中央視界内に要
O
:任意選択