A 8333-1:2005
(1)
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本建設機械化協会(JCMA)/財団
法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業
標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。
制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日
本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 14401-1:2004,Earth-moving
machinery−Field of vision of surveillance and rear-view mirrors−Part 1: Test methodsを基礎として用いた。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS A 8333-1:2005には,次に示す附属書がある。
附属書1(参考)JISと対応する国際規格の対比表
JIS A 8333の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS A 8333-1 第1部:試験方法
JIS A 8333-2 第2部:性能基準
A 8333-1:2005
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目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1. 適用範囲 ························································································································ 1
2. 引用規格 ························································································································ 1
3. 定義 ······························································································································ 2
4. 試験器材 ························································································································ 2
4.1 光源 ···························································································································· 2
4.2 試験地表面 ··················································································································· 2
4.3 試験用手持ち鏡 ············································································································· 2
5. 機械の構成 ····················································································································· 2
6. 測定手順 ························································································································ 2
6.1 光源法 ························································································································· 2
6.2 計算及びコンピュータシミュレーション手順 ······································································· 3
7. 試験報告書 ····················································································································· 4
附属書1(参考)JISと対応する国際規格の対比表 ······································································ 5
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
A 8333-1:2005
土工機械―後写鏡及び補助ミラーの視野―
第1部:試験方法
Earth-moving machinery-Field of vision of surveillance and rear-view
mirrors-Part 1: Test method
序文 この規格は,2004年に第1版として発行されたISO 14401-1,Earth-moving machinery−Field of vision
of surveillance and rear-view mirrors−Part 1: Test methodsを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業
規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧
表をその説明を付けて,附属書1(参考)に示す。
1. 適用範囲 この規格は,着座した運転員が,後写鏡及び補助ミラーから得られる視野を測定するため
の二種類の試験方法について規定する。この規格は,公道及び公道外で使用される,JIS A 8308に定義す
る自走式の,車輪式及び履帯式土工機械(以下,機械という。)に適用できる。
備考1. 公道上を走行する機械には我が国の規制を追加適用してもよい。
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 14401-1:2004,Earth-moving machinery−Field of vision of surveillance and rear-view mirrors−
Part 1: Test methods (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 8308 土工機械―基本的機種―用語
備考 ISO 6165 Earth-moving machinery−Basic types−Vocabularyが,この規格と一致している。
JIS A 8311 土工機械―運転席の視界測定方法とその評価基準
備考 ISO 5006-1:1991 Earth-moving machinery−Operator's field of view−Part 1: Test method からの
引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS A 8318 土工機械―座席基準点(SIP)
備考 ISO 5353:1995 Earth-moving machinery, and tractors and machinery for agriculture and forestry
−Seat index point が,この規格と一致している。
JIS A 8320 土工機械―機械全体,作業装置及び構成部品の質量測定方法
備考 ISO 6016:1998 Earth-moving machinery−Methods of measuring the masses of whole machines,
their equipment and components が,この規格と一致している。
2
A 8333-1:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
JIS A 8333-2 土工機械―後写鏡及び補助ミラーの視野―第2部:性能基準
備考 ISO 14401-2:2004 Earth-moving machinery−Field of vision of surveillance and rear-view mirrors
− Part 2: Performance criteriaからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1
光源中心点(目の位置) [filament position centre point (eye position)] 座席基準点(SIP)の上方660
mm及び前方20 mmに位置する点(目の位置)。JIS A 8311参照。
備考 座席基準点の定義は,JIS A 8318参照。
3.2
視野 (field of vision) 運転員の位置から,後写鏡及び補助ミラーを介して視認できる範囲。
3.3
後写鏡 (rear-view mirror) 機械の後方及び側方の間接視野をもたらす装置。
3.3.1
内装後写鏡 (interior rear-view mirror) 運転室(キャブ又はキャノピ)の内部に取り付けられた後
写鏡。
3.3.2
外装後写鏡 (exterior rear-view mirror) 運転室(キャブ又はキャノピ)の外部に取り付けられた後
写鏡。
3.4
補助ミラー (surveillance mirror) 運転室(キャブ又はキャノピ)の内部又は外部に取り付けられ,
特定範囲の視野をもたらす鏡。
4. 試験器材
4.1
光源 フィラメントが垂直に組み込まれた一つのハロゲン電球(又は相当品)で構成する。光源は,
固定装置によって,3.1に定義する光源中心点に設置する。
JIS A 8333-2に規定する要求視野が得られるように,光源をJIS A 8311に規定する二つの電球とする場
合は,試験報告書に記載するとともに,運転取扱説明書に,後写鏡及び補助ミラーで所要の視野を得るに
は,運転員が視点を動かす必要がある旨を記載しなければならない。
4.2
試験地表面 締め固められた地面又は舗装面であり,かつ,どの方向にも3 %以上の傾斜があって
はならない。
4.3
試験用手持ち鏡 後写鏡及び補助ミラーからの光源反射光を,視野において見るもの。
5. 機械の構成
5.1
機械は,製造業者の仕様どおりとする。
5.2
ドア,窓などのすべての開閉部は,閉めた状態とする。
5.3
機械は,JIS A 8311で定義するように設置する。油圧ショベルのブーム位置については,JIS A 8333-2
を参照のこと。
5.4
鏡は,JIS A 8333-2に規定する要求視野が得られるように調節する。
6. 測定手順
6.1
光源法
6.1.1
機械を試験地表面上に,図1に示すとおりに設置する。
3
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図 1 試験地表面及び機械の位置
6.1.2
光源を4.1に規定するとおりに設置する。 機械を5.3のとおりに設置したとき,光源と鏡との間で,
例えば油圧ショベルのブームなどによって,直接視界が妨げられる場合は,油圧ショベルでは光源を前方
150 mmまで,移動してもよい。
6.1.3
機械に取り付けられた鏡からの光源反射光によって,その鏡の視野が定まる。試験用手持ち鏡を用
いて,JIS A 8333-2に規定する視野の測定位置で光源反射光を視認してもよい。試験用手持ち鏡に投影さ
れた反射光は,可能な限り,地表面又は他の規定位置に近いところで,試験用手持ち鏡の下端で測定しな
ければならない。
6.1.4
視野の測定は,次のa)〜d) の手順による。
a) 機械(6.1.1)及び光源(6.1.2)を設置した後,JIS A 8333-2によって最低要求視野の印を付ける。
b) 機械に近い測定位置が手持ち鏡で視認できるように,機械の鏡を調節する。
c) その後,規定等級の視野について,規定されたすべての測定位置を測定する。
d) 手持ち鏡で視認できる境界を測定し,境界の印を付け,実寸法を測定する。
備考 試験は,地表面での視野の内外境界線を直接確定できる,暗やみ(闇)環境下で行ってもよい。
6.2
計算及びコンピュータシミュレーション手順 6.1に記載の測定手順は,視野を計算する数学的技法
を用いて,シミュレートしてもよい。
3
1
以
上
8以上
8以上
2以上
単位 m
光源中心点
(3.1参照)
4
A 8333-1:2005
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6.1に従った実証試験は,コンピュータシミュレーションによる視野を確認するために,最初のシミュレ
ーションの後に行わなければならない。
7. 試験報告書 試験報告書には,次の情報を含めなければならない。
− 製造業者名
− 機種
− 運転質量(JIS A 8320参照)
− 運転場所説明
− 鏡の種類,寸法,曲率半径及び取付け位置
− 鏡の種類,寸法,曲率半径及び取付け位置視野(ダイヤグラム又は測定視野の図面)
5
A 8333-1:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書1(参考)JISと対応する国際規格の対比表
JIS A 8333-1:2005 土工機械―後写鏡及び補助ミラーの視野―第1部:試験方法
ISO 14401-1:2004,土工機械―後写鏡及び補助ミラーの視野―第1部:試験
方法
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
1.適用範囲
後写鏡及び補助ミ
ラーの視野の試験
方法について規定
ISO
14401-1
1
JISと同じ
IDT
2.引用規格
JIS A 8308
JIS A 8311
JIS A 8318
JIS A 8320
JIS A 8333-2
2
ISO 6165
ISO 5600-1
ISO 5353
ISO 6016
ISO 14401-2
IDT
MOD/変更
IDT
IDT
MOD/変更
3.定義
3
JISと同じ
IDT
4.試験機器
4.1
4.2
4.3
光源に関して規定。
4
4.1
4.2
4.3
JISで追加の複数光源
を用いる場合の記述
を欠く。
MOD/追加
IDT
IDT
JISではISOにない複
数光源を用いる場合に
関する記述を追加。
ISO/FDIS反対投票時にJIS案の記
述追加を技術的理由としてコメン
ト
2
A
8
3
3
3
-1
:
2
0
0
5
6
A 8333-1:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(Ⅰ) JISの規定
(Ⅱ) 国際
規格番号
(Ⅲ) 国際規格の規定
(Ⅳ) JISと国際規格との技術的差異の項
目ごとの評価及びその内容
表示箇所:本体
表示方法:点線の下線
(Ⅴ) JISと国際規格との技術的差異の
理由及び今後の対策
項目番号
内容
項目番号
内容
項目ごとの
評価
技術的差異の内容
5.機器の構成
5.1
5.2
5.3
5.4
機械の設置に関し
て規定。
5.3
5.4
JISと同じ
JISと同じ
JISに同じであるが,
JISで削除した引用規
格の発行年及び参照
箇所も記述。
JISと同じ
IDT
IDT
MOD/変更
IDT
ISOでは,引用規格の発
行年及び参照箇所を記
載しているが,JISでは
削除。
ISO/FDIS反対投票時にJIS案の記
述追加を技術的理由としてコメン
ト
6.測定手順
6.1
6.1.1
6.1.2
6.1.3
6.1.4 a)
6.2
鏡による視野の測
定に関して規定。
試験測定を開始す
る際に要求視野の
印をつける旨を規
定。
6
6.1
6.1.1
6.1.2
6.1.3
6.1.4 a)
6.2
JISに同じであるが,
JISで削除した引用規
格の発行年及び参照
箇所も記述。
JISに同じであるが,
JISで削除した引用規
格の発行年及び参照
箇所も記述。
JISと同じ
MOD/変更
MOD/変更
IDT
ISOでは,引用規格の発
行年及び参照箇所を記
載しているが,JISでは
削除。
ISOでは,引用規格の発
行年及び参照箇所を記
載しているが,JISでは
削除。
ISO/FDIS反対投票時にJIS案の記
述追加を技術的理由としてコメン
ト
ISO/FDIS反対投票時にJIS案の記
述追加を技術的理由としてコメン
ト
7.試験報告書
7
JISと同じ
IDT
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD
2
A
8
3
3
3
-1
:
2
0
0
5
7
A 8333-1:2005
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
― MOD/変更……… 国際規格の規定内容を変更している。
2.
JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
― MOD…………… 国際規格を修正している。
2
A
8
3
3
3
-1
:
2
0
0
5