A 5526:2011
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目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 種類及び記号 ··················································································································· 1
4 化学成分 ························································································································· 1
5 機械的性質 ······················································································································ 2
6 形状,寸法,質量及び寸法の許容差 ····················································································· 2
6.1 くいの寸法,断面積及び質量···························································································· 2
6.2 長さ ···························································································································· 2
6.3 形状及び寸法の許容差 ···································································································· 2
7 外観······························································································································· 2
8 試験······························································································································· 2
8.1 分析試験 ······················································································································ 2
8.2 機械試験 ······················································································································ 3
9 検査······························································································································· 4
10 再検査 ·························································································································· 4
11 表示 ····························································································································· 5
12 報告 ····························································································································· 5
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本鉄鋼
連盟(JISF)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査
会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS A 5526:2005は改正され,この規格に置き換えられた。
なお,平成23年11月20日(9か月間)までの間は,工業標準化法第19条第1項等の関係条項の規定
に基づくJISマーク表示認証において,JIS A 5526:2005によることができる。
また,令和2年10月20日,産業標準化法第17条又は第18条の規定に基づく確認公示に際し,産業標
準化法の用語に合わせ,規格中“日本工業規格”を“日本産業規格”に改めた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
日本産業規格 JIS
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H形鋼ぐい
Steel H piles
序文
この規格は,1963年に制定され,その後,今回の改正を含めて6回の改正を経て今日に至っている。前
回の改正は2005年に行われたが,その後の試験片採取位置に関する規定内容の変更などに対応するために
改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,土木・建築など構造物の基礎に使用するH形鋼ぐい(以下,くいという。)について規定
する。
2
引用規格
次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これ
らの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS G 0320 鋼材の溶鋼分析方法
JIS G 0404 鋼材の一般受渡し条件
JIS G 0415 鋼及び鋼製品−検査文書
JIS G 0416 鋼及び鋼製品−機械試験用供試材及び試験片の採取位置並びに調製
JIS G 3192 熱間圧延形鋼の形状,寸法,質量及びその許容差
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
3
種類及び記号
くいに使用する鋼材の種類は,2種類とし,その記号は,表1による。
表1−種類の記号
種類の記号
SHK400
SHK490M
4
化学成分
くいは,8.1によって試験を行い,その溶鋼分析値は,表2による。
2
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表2−化学成分
単位 %
種類の記号
C
Si
Mn
P
S
SHK400
0.25以下
−
−
0.040以下
0.040以下
SHK490M
0.18以下
0.55以下
1.50以下
0.040以下
0.040以下
必要に応じて,この表以外の合金元素を添加してもよい。
5
機械的性質
くいは,8.2によって試験を行い,その降伏点又は耐力,引張強さ及び伸びは,表3による。
表3−機械的性質
種類の記号
厚さa)
mm
降伏点又は耐力
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び
試験片
%
SHK400
16以下
245以上
400〜510
1A号
18以上
16を超え50以下
235以上
1A号
21以上
40を超えるもの
4号
23以上
SHK490M
16以下
325以上
490〜610
1A号
18以上
16を超え50以下
315以上
1A号
21以上
40を超えるもの
4号
23以上
注記 1 N/mm2=1 MPa
注a) 厚さは,表4に示すt2をいう。
6
形状,寸法,質量及び寸法の許容差
6.1
くいの寸法,断面積及び質量
くいの寸法,断面積及び質量は,表4による。
6.2
長さ
くいの標準長さは,6.0 m以上13.0 m以下とし,0.5 m刻みとする。
6.3
形状及び寸法の許容差
くいの形状及び寸法の許容差は,表5による。ただし,注文者は,必要に応じて継手部の相対寸法許容
差を製造業者と協定してもよい。
7
外観
くいの外観は,JIS G 3192の箇条9(外観)による。
8
試験
8.1
分析試験
8.1.1
分析試験の一般事項
くいの化学成分は,溶鋼分析によって求め,分析事項の一般事項及び分析試料の採り方は,JIS G 0404
の箇条8(化学成分)による。
8.1.2
分析方法
分析方法は,JIS G 0320による。
3
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8.2
機械試験
8.2.1
試験一般
機械試験の一般事項は,JIS G 0404の箇条7(一般要求)及び箇条9(機械的性質)による。ただし,供
試材の採り方はJIS G 0404の7.6(試験片採取条件及び試験片)のA類とし,試験片の数及び採取位置は,
次による。
a) 引張試験片の数 試験片の数は同一溶鋼に属し,最大厚さが最小厚さの2倍以内のものを一括して一
組とし引張試験片を1個採取する。ただし,一組の質量が50 tを超えるときは,引張試験片を2個採
取する。
b) 引張試験片の採取位置 引張試験片の採取位置は,JIS G 0416による。試験片は,圧延方向に平行に
採取する。
8.2.2
試験片
引張試験片は,JIS Z 2241の1A号又は4号試験片とする。
8.2.3
試験方法
引張試験の方法は,JIS Z 2241による。
表4−寸法,断面積及び質量
断面二次モーメント
I=Ai2
断面二次半径
A
I
i=
断面係数
e
I
Z=
ここに,A:断面積
断面寸法 mm
断面
積
A
cm2
単位
質量
W a)
kg/m
参考
区分
(高さ×辺)
H×B
t1
t2
r
断面二次モーメント
I cm4
断面二次半径
i cm
断面係数
Z cm3
表面積
m2/m
Ix
Iy
ix
iy
Zx
Zy
200×200
200×200
8
12
13
63.53
49.9
4 720
1 600
8.62
5.02
472
160
1.16
250×250
250×250
9
14
13
91.43
71.8
10 700
3 650
10.8
6.32
860
292
1.46
300×300
300×300
10
15
13 118.5
93.0
20 200
6 750
13.1
7.55
1 350
450
1.76
350×350
344×348
10
16
13 144.0
113
32 800
11 240
15.1
8.84
1 910
646
2.04
350×350
12
19
13 171.9
135
39 800
13 600
15.2
8.89
2 280
776
2.05
400×400
400×400
13
21
22 218.7
172
66 600
22 400
17.5
10.1
3 330 1 120
2.34
400×408
21
21
22 250.7
197
70 900
23 800
16.8
9.75
3 540 1 170
2.35
414×405
18
28
22 295.4
232
92 800
31 000
17.7
10.2
4 480 1 530
2.37
428×407
20
35
22 360.7
283
119 000
39 400
18.2
10.4
5 570 1 930
2.41
458×417
30
50
22 528.6
415
187 000
60 500
18.8
10.7
8 170 2 900
2.49
498×432
45
70
22 770.1
605
298 000
94 400
19.7
11.1
12 000 4 370
2.60
500×500
500×500
25
25
26 368.3
289
163 000
52 200
21.0
11.9
6 520 2 090
2.90
注a) 単位質量の計算方法は,JIS G 3192の箇条7(質量)の表5による。
4
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表5−形状及び寸法の許容差
区分
許容差
摘要
辺(B)
+規定せず
−1.0 mm
高さ(H)
+規定せず
−1.0 mm
厚さ(t1,t2)
16 mm以下
+規定せず
−0.7 mm
16 mmを超えるもの
+規定せず
−4 %
長さ
+規定せず
−0 mm
−
直角度(T)
高さHが300 mm以下
辺(B)の1.0 %以下。
ただし,許容差の最
小値は,1.5 mm
高さHが300 mmを超えるもの 辺(B)の1.2 %以下
曲がり
高さHが300 mm以下
長さの0.15 %以下
上下,左右の曲がりに適用する。
高さHが300 mmを超えるもの 長さの0.10 %以下
中心の偏り(S)
高さHが300 mm以下で,かつ
辺Bが200 mm以下
±2.5 mm
高さHが300 mmを超え又は
辺Bが200 mm超え
±3.5 mm
ウエブ反り(W)
高さHが400 mm未満
2.0 mm以下
高さHが400 mm以上600 mm
未満
2.5 mm以下
高さHが600 mm以上
3.0 mm以下
切断面の直角度(e)
辺(B)又は高さ(H)
の1.6 %以下。
ただし,許容差の最
小値は,3.0 mm
9
検査
検査は,次による。
a) 検査の一般事項は,JIS G 0404による。
b) 化学成分は,箇条4に適合しなければならない。
c) 機械的性質は,箇条5に適合しなければならない。
d) 形状,寸法,質量及び寸法の許容差は,箇条6に適合しなければならない。
e) 外観は,箇条7に適合しなければならない。
10 再検査
引張試験で合格にならなかったくいは,JIS G 0404の9.8(再試験)によって,再試験を行って合否を決
定してもよい。
5
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11 表示
検査に合格したくいは,打込開始時まで,容易に消えない適切な方法で,次の項目を表示する。
a) 種類の記号
b) 溶鋼番号又は検査番号
c) 寸法(高さ,辺,厚さ及び長さ)
d) 製造業者名又はその略号
12 報告
報告は,JIS G 0404の箇条13(報告)による。ただし,注文時に特に指定のない場合,検査文書の種類
はJIS G 0415の表1(検査文書の総括表)の記号2.3(受渡試験報告書)又は3.1.B(検査証明書3.1.B)と
する。
なお,化学成分は,表2以外の合金元素を添加した場合,検査文書に添加した合金元素の含有率を付記
する。