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A 5363:2016  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 製品の性能試験方法の種類 ································································································· 2 

5 試験機の性能 ··················································································································· 2 

6 製品の性能試験 ················································································································ 2 

6.1 製品の曲げ耐力試験 ······································································································· 2 

6.2 製品のせん断耐力試験 ···································································································· 8 

6.3 製品の圧縮耐力試験 ······································································································ 10 

6.4 製品の内圧耐力試験 ······································································································ 11 

附属書A(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表 ····························································· 13 

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(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,特定非営利活動法

人コンクリート製品JIS協議会(JPCC)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具

して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正

した日本工業規格である。 

これによって,JIS A 5363:2010は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

A 5363:2016 

プレキャストコンクリート製品− 

性能試験方法通則 

Precast concrete products- 

General rules for methods of performance test 

適用範囲 

この規格は,プレキャストコンクリート製品(以下,製品という。)の性能を照査する方法のうち,性能

試験による場合の一般的事項について規定する。ただし,日本工業規格が別途定められている建築用コン

クリート製品には,この規格は適用しない。 

なお,この規格は,他の適切な試験方法を制限するものではなく,製品の型式検査(性能試験の区分),

最終検査及び受渡検査における試験に適宜適用するものとする。また,技術的に重要な改正に関する新旧

対照表を附属書Aに記載する。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS A 0203 コンクリート用語 

JIS B 7505-1 アネロイド型圧力計−第1部:ブルドン管圧力計 

JIS B 7721 引張試験機・圧縮試験機−力計測系の校正方法及び検証方法 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0203によるほか,次による。 

3.1 

製品の曲げ耐力試験 

製品に曲げ破壊が生じる条件で直接載荷する試験方法。 

3.2 

製品のせん断耐力試験 

製品にせん断破壊が生じる条件で直接載荷する試験方法。 

3.3 

製品の圧縮耐力試験 

製品の軸方向に圧縮破壊が生じる条件で直接載荷する試験方法。 

3.4 

製品の内圧耐力試験 

製品の中空部分を水で満たし,内圧を加え,製品の内圧耐力及び漏水の有無を調査する試験方法。 

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A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

3.5 

製品のひび割れ荷重 

製品の性能試験で曲げひび割れ耐力を保有していることを判定する荷重値。 

3.6 

製品の終局荷重 

製品の性能試験で終局曲げ耐力を保有していることを判定する荷重値。 

製品の性能試験方法の種類 

製品の性能試験方法の種類は,表1のとおり区分する。 

表1−製品の性能試験方法の種類 

性能試験方法の種類 

製品の形状 

載荷方法 

曲げ耐力試験方法 

棒状製品, 
板状製品 

単純はり形式2点載荷 部材を単純はりとして両端部で支持し,部材の
中央部の2点に載荷する方法(図1参照)。 
単純はり形式1点載荷 部材を単純はりとして両端部で支持し,部材の
中央部の1点に載荷する方法(図2参照)。 
片持ちはり形式載荷 部材の一端を固定し,他端部に載荷する方法(図
3及び図4参照)。 

箱形ラーメン製
品 

箱形ラーメン部材の底版を両端部で支持し,頂版の延長方向に線載荷す
る方法(図5参照)。 

円筒状製品 

円筒部材を水平に線支持し,頂部の延長方向に線載荷する方法(図6参
照)。 

せん断耐力試験方法 

棒状製品, 
板状製品 

単純はり形式載荷 部材を単純はりとして両端部で支持し,部材の中央
部の2点に載荷する方法(図7参照)。 
張出はり形式載荷 部材の一端を張り出して2点で支持し,張り出した
一端及び支点間内の2点に載荷する方法(図8参照)。 

圧縮耐力試験方法 

円筒状製品など 

軸圧縮載荷 部材を鉛直に据え,部材の軸方向に圧縮力を載荷する方法
(図9参照)。 

内圧耐力試験方法 

円筒状製品, 
箱形ラーメン製
品 

円筒部材又は箱形ラーメンの中空部分を満水状態にし,試験水圧を加え
る方法(図10及び図11参照)。 

試験機の性能 

性能試験は,JIS B 7721に規定する1級以上の試験機又はこれと同等以上の性能をもつ試験機を用いる。

ただし,水圧を測定する場合には,JIS B 7505-1に規定する1.6級以上の圧力計を用いて行う。 

製品の性能試験 

6.1 

製品の曲げ耐力試験 

6.1.1 

測定項目 

製品の曲げ耐力試験における測定項目は,ひび割れ幅,変位,曲率などを選ぶことができる。 

6.1.2 

載荷及び試験方法 

載荷及び試験方法は,次による。 

a) 製品への載荷は,衝撃を与えないように行い,ひび割れが発生した荷重から曲げひび割れ耐力を求め

る。また,必要に応じて荷重に対応するひび割れ幅を測定する。曲げひび割れ耐力,限界ひび割れ幅

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

耐力などは,荷重とひび割れ幅との関係から定めて求めてもよい。 

b) 終局曲げ耐力は,断面破壊を生じるまで又は最大荷重を確認するまで載荷し,その荷重から求める。 

c) 所要の耐力をもつことを判定するだけの目的で製品の曲げ耐力試験を行う場合,耐力に相当する荷重

まで載荷し,ひび割れ,変状の有無などを調べる。 

6.1.3 

製品の据付及び耐力の計算 

製品の形状別の載荷及び試験方法は,次による。 

a) 棒状製品又は板状製品の単純はり形式2点載荷の場合 製品を図1に示すように据え付け,製品の両

端部を支点とし,スパンの中央部の2点に載荷する。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等に分布されるように,ゴム板などを挟むものとする。また,

製品が曲げ破壊を起こす前に,載荷点又は支点において局部破壊を生じるおそれのある場合には,そ

の対策を講じることができる。製品の曲げ耐力(曲げモーメント)は,次の式によって算出する。た

だし,自重はその影響の程度によって無視してもよい。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定することが望ましい。 

(

)

(

)

8

2

2

L

l

m

b

l

F

M

+

=

g

ここに, 

M: 曲げモーメント(kN・m) 

F: 荷重(kN) 

g: 重力加速度(9.81 m/s2とする) 

m: 部材の質量(t) 

L: 部材の長さ(m) 

l: スパン(m) 

b: 載荷点間の長さ(m) 

図1−単純はり形式2点載荷(棒状製品又は板状製品) 

b) 棒状製品又は板状製品の単純はり形式1点載荷の場合 製品を図2に示すように据え付け,製品の両

端部を支点とし,スパンの中央部の1点に載荷する。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等に分布されるように,ゴム板などを挟むものとする。また,

製品が曲げ破壊を起こす前に,載荷点又は支点において局部破壊を生じるおそれのある場合には,そ

の対策を講じることができる。製品の曲げ耐力(曲げモーメント)は,次の式によって算出する。た

だし,自重はその影響の程度によって無視してもよい。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定することが望ましい。 

4

Fl

M=

ここに, 

M: 曲げモーメント(kN・m) 

F: 荷重(kN) 

l: スパン(m) 

図2−単純はり形式1点載荷(棒状製品又は板状製品) 

c) 棒状製品又は板状製品の片持ちはり形式載荷の場合 棒状製品は,図3に示すように,枕材などを当

てて固定して据え付ける。板状製品は,図4に示すように,鋼製はり材などを当てて固定して据え付

ける。荷重は,載荷点において,部材の軸にできるだけ直交する方向に加える。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等に分布されるように,ゴム板などを挟むものとする。また,

製品が曲げ破壊を起こす前に,載荷点又は支点において局部破壊を生じるおそれのある場合には,そ

の対策を講じることができる。製品の曲げ耐力(曲げモーメント)は,次の式によって算出する。た

だし,必要によって製品の張出し部の自重の影響を考慮するものとする。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定することが望ましい。 

FH

M=

ここに, 

M: 曲げモーメント(kN・m) 

F: 荷重(kN) 

H: 支点から載荷点までの長さ(m) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

注a) 図中の固定装置(固定台,枕材及びジャッキ)は,一例を示したものである。 

図3−片持ちはり形式載荷(棒状製品) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

単位 mm 

図4−片持ちはり形式載荷(板状製品) 

d) 箱形ラーメン製品の場合 製品を図5に示すように据え付け,製品の側壁の中心線を支点とし,頂版

の中央部に線載荷する。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等に分布されるように,ゴム板などを挟むものとする。また,

製品が曲げ破壊を起こす前に,載荷点又は支点において局部破壊を生じるおそれのある場合には,そ

の対策を講じることができる。製品の曲げ耐力(曲げモーメント)は,箱形ラーメンのたわみ角法を

用いて算出する。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定することが望ましい。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図5−箱形ラーメン製品の載荷 

e) 円筒状製品の場合 製品を図6に示すように水平に据え付け,製品の頂部の1点に線載荷する。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等に分布されるように,ゴム板などを挟むものとする。ただ

し,支点部の角材は,省くことができる。また,製品が曲げ破壊を起こす前に,載荷点又は支点にお

いて局部破壊を生じるおそれのある場合には,その対策を講じることができる。製品の曲げひび割れ

耐力(曲げモーメント)は,次の式によって算出する。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定することが望ましい。 

mr

rF

M

g

239

.0

318

.0

+

=

ここに, 

M: 製品の単位延長方向当たりの曲げモーメント(kN・m/m) 

F: 製品の単位延長方向当たりの荷重(kN/m) 

g: 重力加速度(9.81 m/s2とする) 

m: 部材の単位延長方向当たりの質量(t/m) 

r: 部材の肉厚中心までの半径(m) 

支点及び載荷点の内面並びにこれと直交する両側部の外面の4点にひび割れが発生した後の製品の

曲げ耐力(曲げモーメント)は,次の式によって算出する。 

mr

rF

M

g

165

.0

25

.0

+

=

ここに, 

M: 部材の単位延長方向当たりの曲げモーメント(kN・m/m) 

F: 部材の単位延長方向当たりの荷重(kN/m) 

g: 重力加速度(9.81 m/s2とする) 

m: 部材の単位延長方向当たりの質量(t/m) 

r: 部材の肉厚中心までの半径(m) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図6−円筒状製品の載荷 

6.2 

製品のせん断耐力試験 

6.2.1 

測定項目 

製品のせん断耐力試験における測定項目は,せん断ひび割れ耐力,せん断破壊耐力,ひび割れ幅などを

選ぶことができる。 

6.2.2 

製品の据付及び耐力の計算 

製品の形状別の載荷及び試験方法は,次による。 

a) 棒状製品又は板状製品の単純はり形式載荷の場合 製品を図7に示すように据え付け,製品の両端部

を支点とし,スパンの中央部の2点に載荷する。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等に分布されるように,ゴム板などを挟むものとする。また,

製品がせん断破壊を起こす前に,載荷点又は支点において局部破壊を生じるおそれのある場合には,

その対策を講じることができる。 

製品によっては,せん断スパン比(=曲げモーメント/せん断力×はり高さ)が1.0より大きい場

合は,せん断破壊しないで曲げ破壊することがあるので,あらかじめせん断破壊を生じるせん断スパ

ン比の領域を調査しておくのがよい。製品のせん断耐力(せん断力)は,次の式によって算出する。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定することが望ましい。 

2

F

Q=

ここに, 

Q: せん断力(kN) 

F: 荷重(kN) 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図7−単純はり形式載荷の場合 

b) 棒状製品又は板状製品の張出はり形式載荷の場合 製品を図8に示すように一端を張り出して据え付

け,製品を2点で支持し,張り出した一端及び支点間内の2点に載荷する。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等に分布されるように,ゴム板などを挟むものとする。製品

がせん断破壊を起こす前に,載荷点又は支点において局部破壊を生じるおそれのある場合には,その

対策を講じることができる。製品のせん断耐力(せん断力)は,次の式によって算出する。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定することが望ましい。 

b

a

Fb

Q

+

=2

ここに, 

Q: せん断力(kN) 

F: 荷重(kN) 

a: せん断スパン(中央部支点から載荷点及び載荷点から中

央部分配載荷点までの長さ)(m) 

b: 部材端部支点から中央部分配載荷点及び中央部支点か

ら張出部分配載荷点までの長さ(m) 

せん断ひび割れは,中央部のせん断スパン2a区間内における,支点と載荷点とを結ぶ斜線の近傍で,

斜線に平行に発生する。中央部分配載荷点直下又は中央部支点直上近傍で部材軸に直交する方向に発

生するひび割れは,曲げひび割れであり,これをせん断ひび割れと混同してはならない。 

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10 

A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

D: はりの高さ 

a: せん断スパン 

図8−張出はり形式載荷の場合 

6.3 

製品の圧縮耐力試験 

6.3.1 

測定項目 

製品の圧縮耐力試験における測定項目は,製品単体の軸方向圧縮に対するひび割れ耐力,終局耐力など

を選ぶことができる。さらに,軸方向に部材同士を組み立てる場合は,継ぎ目での軸方向圧縮力による伝

達状況の調査などを加えることができる。 

6.3.2 

製品の据付 

製品を図9に示すように据え付け,製品の軸方向の下端を平面で支持し,上端に平面で載荷する。 

なお,組み立てられたマンホールのように蓋に直接載荷する場合は,蓋の形状に合わせたパッキン材を

用いるのがよい。 

図9−製品の圧縮耐力試験 

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11 

A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

6.4 

製品の内圧耐力試験 

6.4.1 

測定項目 

製品の内圧耐力試験における測定項目は,製品の内水圧に対するひび割れ耐力,終局耐力,試験水圧に

おける漏水の有無などを選ぶことができる。 

なお,継手部の試験の場合は,継手部の抜け出し量の測定などを選ぶことができる。あらかじめ継手部

を抜け出させて内水圧を与えるか,又は内水圧を与えて,抜け出し量を測定するかは,受渡当事者間の協

議による。 

6.4.2 

製品の据付 

載荷及び試験方法は,次による。 

a) 円筒状製品又は箱形ラーメン製品単体の水密性を調査する場合 製品を図10に示すように据え付け,

製品の中空部分を満水状態にした後,試験水圧を加える。所定の時間圧力を保持して漏水の有無を調

べる。ただし,製品の表面ににじみ出た水が斑点になったもの又は水滴となった程度は,漏水とはみ

なさない。 

図10−中空断面の内圧耐力試験 

b) 継手部を含めて水密性を調査する場合 所定の継手加工をした製品を図11に示すように2本並べて直

列に据え付け,製品の中空部分を満水状態にした後,試験水圧を加える。所定の時間圧力を保持して

漏水の有無を調べる。ただし,製品の表面ににじみ出た水が斑点になったもの又は水滴となった程度

は,漏水とはみなさない。 

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12 

A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図11−継手を含めた内圧耐力試験 

参考文献 JIS A 5361 プレキャストコンクリート製品−種類,製品の呼び方及び表示の通則 

JIS A 5364 プレキャストコンクリート製品−材料及び製造方法の通則 

JIS A 5365 プレキャストコンクリート製品−検査方法通則 

JIS A 5371 プレキャスト無筋コンクリート製品 

JIS A 5372 プレキャスト鉄筋コンクリート製品 

JIS A 5373 プレキャストプレストレストコンクリート製品 

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13 

A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書A 

(参考) 

技術上重要な改正に関する新旧対照表 

現行規格(JIS A 5363:2016) 

旧規格(JIS A 5363:2010) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

3 用語及
び定義 

3.1 製品の曲げ耐力試験 
3.2 製品のせん断耐力試験 
3.3 製品の圧縮耐力試験 
3.4 製品の内圧耐力試験 
3.5 製品のひび割れ荷重 
3.6 製品の終局荷重 

3 用語及
び定義 

3.1 製品の曲げ試験 
3.2 製品のせん断試験 
3.3 製品の圧縮試験 
3.4 製品の内圧試験 

試験時に求める性能は,耐力であるた
め,試験名称に耐力を明記した。 
耐力と関係する荷重についても新たに
定義した。 

4 製品の
性能試験
方法の種
類 

表1−製品の性能試験方法の種類 
棒状製品 
板状製品 
円筒状製品 
箱形ラーメン製品 
単純はり形式2点載荷 
単純はり形式1点載荷 

4 製品の
性能試験
方法の種
類 

表1−製品の性能試験方法の種類 
はり部材 
板状部材 
円筒部材 
箱形ラーメン 
単純はり形式載荷 
単純はり形式載荷 

部材と製品の形状を識別するため,用語
を統一した。 
単純はり形式の載荷方法として1点載
荷と2点載荷を区別し明確化した。 

5 試験機
の性能 

性能試験は,JIS B 7721に規定する1級以上の
試験機又はこれと同等以上の性能をもつ試験機
を用いる。ただし,水圧を測定する場合には,
JIS B 7505-1に規定する1.6級以上の圧力計を用
いて行う。 

5 製品の
性能試験 

外圧試験は,JIS B 7721に規定する1級以上の
試験機又はこれと同等以上の許容値をもつ試験
機を用いて行うこととする。内圧試験は,JIS B 
7505-1に規定する1.6級以上の圧力計を用いて
行う。 

製品の性能試験に試験機の性能が含ま
れていたため,箇条6を追加し分類し
た。 

6 製品の
性能試験 
6.1 製品の
曲げ耐力
試験 
6.1.1 測定
項目 

製品の曲げ耐力試験における測定項目は,ひび
割れ幅,変位,曲率などを選ぶことができる。 

5.1.1 製品
の曲げ試
験 

製品の曲げ試験は,製品のある部位における曲
げ耐力を調査することを目的として実施するも
ので,その調査項目は,ひび割れ発生荷重(ひ
び割れ曲げモーメント),ひび割れ幅,残留ひび
割れ幅,破壊荷重(破壊曲げモーメント),変位,
曲率などとする。 

製品の曲げ耐力試験による一般的な測
定項目を示すため,細分箇条を設けた。 

  

3

A

 5

3

6

3

2

0

1

6

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14 

A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

現行規格(JIS A 5363:2016) 

旧規格(JIS A 5363:2010) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

6.1.2 載荷
及び試験
方法 

a) 製品への載荷は,衝撃を与えないように行

い,ひび割れが発生した荷重から曲げひび
割れ耐力を求める。また,必要に応じて荷
重に対応するひび割れ幅を測定する。曲げ
ひび割れ耐力,限界ひび割れ幅耐力などは,
荷重とひび割れ幅との関係から定めて求め
てもよい。 

b) 終局曲げ耐力は,断面破壊を生じるまで又

は最大荷重を確認するまで載荷し,その荷
重から求める。 

c) 所要の耐力をもつことを判定するだけの目

的で製品の曲げ耐力試験を行う場合,耐力
に相当する荷重まで載荷し,ひび割れ,変
状の有無などを調べる。 

製品の曲げ耐力試験の目的に応じて,載
荷の方法,曲げ耐力の求め方などに共通
する事項を示すため,細分箇条を設け
た。 

6.1.3 製品
の据付及
び耐力の
計算 

a) 棒状製品又は板状製品の単純はり形式2点

載荷の場合 製品を図1に示すように据え
付け,製品の両端部を支点とし,スパンの
中央部の2点に載荷する。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等

に分布されるように,ゴム板などを挟むも
のとする。…製品の曲げ耐力(曲げモーメ
ント)は,次の式によって算出する。ただ
し,自重はその影響の程度によって無視し
てもよい。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を

考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定
することが望ましい。 

  

(

)

(

)

8

2

2

L

l

m

b

l

F

M

+

=

g

5.1.1 製品
の曲げ試
験 

a) はり部材の単純はり形式載荷の場合 図1

に示すように,部材の両端を支点とし,ス
パンの中央部近傍で2点載荷する。載荷荷
重は次の式によって算出する。 

  

(

)

(

)

b

l

L

l

m

M

F

=

2

2

8

g

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等

に分布されるように,ゴム板などを挟むも
のとする。 

性能を強度から耐力としたため,載荷荷
重を求める算出式から,耐力を求める算
出式に変更した。 
 
 
 
 
 
 
 
ゴム板などの硬さ,厚さ及び幅の選定は
適切に載荷試験を行う上で考慮する必
要があるため。 

 
 
  

3

A

 5

3

6

3

2

0

1

6

background image

15 

A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

現行規格(JIS A 5363:2016) 

旧規格(JIS A 5363:2010) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

6.1.3 製品
の据付及
び耐力の
計算 

b) 棒状製品又は板状製品の単純はり形式1点

載荷の場合 製品を図2に示すように…な
お,支点及び載荷点には,荷重が均等に分
布されるように,ゴム板などを挟むものと
する。また,製品が曲げ破壊を起こす前に,
載荷点又は支点において局部破壊を生じる
おそれのある場合には,その対策を講じる
ことができる。製品の曲げ耐力(曲げモー
メント)は,次の式によって算出する。た
だし,自重はその影響の程度によって無視
してもよい。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を

考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定
することが望ましい。 

  

4

Fl

M=

5.1.1 製品
の曲げ試
験 

c) 板状部材の単純はり形式載荷の場合 図3a

に示すように,…この場合,底部及び載荷
点には,荷重が均等に分布されるように,
ゴム板などを挟むものとする。…曲げモー
メントから,載荷荷重を求めるものとする。 

  

l

M

F

4

=

性能を強度から耐力としたため,載荷荷
重を求める算出式から,耐力を求める算
出式に変更した。 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゴム板などの硬さ,厚さ及び幅の選定は
適切に載荷試験を行う上で考慮する必
要があるため。 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  

3

A

 5

3

6

3

2

0

1

6

background image

16 

A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

現行規格(JIS A 5363:2016) 

旧規格(JIS A 5363:2010) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

6.1.3 製品
の据付及
び耐力の
計算(続
き) 

c) 棒状製品又は板状製品の片持ちはり形式載

荷の場合 棒状製品は,図3に示すように,
枕材などを当てて固定して据え付ける。板
状製品は,図4に示すように,鋼製はり材
などを当てて固定して据え付ける。荷重は,
載荷点において,部材の軸にできるだけ直
交する方向に加える。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等

に分布されるように,ゴム板などを挟むも
のとする。また,製品が曲げ破壊を起こす
前に,載荷点又は支点において局部破壊を
生じるおそれのある場合には,その対策を
講じることができる。製品の曲げ耐力(曲
げモーメント)は,次の式によって算出す
る。ただし,必要によって製品の張出し部
の自重の影響を考慮するものとする。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を

考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定
することが望ましい。 

  

FH

M=

5.1.1 製品
の曲げ試
験(続き) 

b) はり部材の片持ちはり形式載荷の場合 図

2に示すように,部材を据え,まくら材など
を当てて固定し,載荷点において,部材の
軸になるべく直角になる方向に,緩やかな
速さで,水平な荷重をひび割れ発生荷重ま
で加える。この間において,ひび割れ幅及
びたわみを測定する。その後,荷重を除去
し,残留ひび割れ幅を測定する。さらに,
同様な方法で荷重を加え,部材を破壊し,
そのときに示した最大荷重を破壊荷重又は
その荷重から求めた曲げモーメントを破壊
曲げモーメントとする。 

  

FH

M=

d) 板状部材の片持ちはり形式載荷の場合 図

4に示すように,部材を据え,鋼製はり材な
どを当てて固定し,載荷点において,部材
の軸になるべく直角となる方向に緩やかな
速さで,水平な荷重を規定荷重(設計荷重)
まで加える。ただし,製品の張出し部の自
重モーメントを考慮してもよい。 

なお,底部及び載荷点には,荷重が均等

に分布されるように,ゴム板などを挟むも
のとする。 

性能を強度から耐力としたため,載荷荷
重を求める算出式から,耐力を求める算
出式に変更した。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゴム板などの硬さ,厚さ及び幅の選定は
適切に載荷試験を行う上で考慮する必
要があるため。 
 

 
 
 
 
 
 
 
  

3

A

 5

3

6

3

2

0

1

6

background image

17 

A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

現行規格(JIS A 5363:2016) 

旧規格(JIS A 5363:2010) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

6.1.3 製品
の据付及
び耐力の
計算(続
き) 

d) 箱形ラーメン製品の場合 製品を図5に示

すように据え付け,製品の側壁の中心線を
支点とし,頂版の中央部に線載荷する。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等

に分布されるように,ゴム板などを挟むも
のとする。また,製品が曲げ破壊を起こす
前に,載荷点又は支点において局部破壊を
生じるおそれのある場合には,その対策を
講じることができる。製品の曲げ耐力(曲
げモーメント)は,箱形ラーメンのたわみ
角法を用いて算出する。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を

考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定
することが望ましい。 

5.1.1 製品
の曲げ試
験(続き) 

部材と製品の形状を識別するため,箱形
ラーメン製品の章立てを追加し分類し
た。 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゴム板などの硬さ,厚さ及び幅の選定は
適切に載荷試験を行う上で考慮する必
要があるため。 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  

3

A

 5

3

6

3

2

0

1

6

background image

18 

A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

現行規格(JIS A 5363:2016) 

旧規格(JIS A 5363:2010) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

6.1.3 製品
の据付及
び耐力の
計算(続
き) 

e) 円筒状製品の場合 製品を図6に示すよう

に水平に据え付け,製品の頂部の1点に線
載荷する。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等

に分布されるように,ゴム板などを挟むも
のとする。ただし,支点部の角材は,省く
ことができる。また,製品が曲げ破壊を起
こす前に,載荷点又は支点において局部破
壊を生じるおそれのある場合には,その対
策を講じることができる。製品の曲げひび
割れ耐力(曲げモーメント)は,次の式に
よって算出する。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を

考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定
することが望ましい。 

  

mr

rF

M

g

239

.0

318

.0

+

=

支点及び載荷点の内面並びにこれと直交

する両側部の外面の4点にひび割れが発生
した後の製品の曲げ耐力(曲げモーメント)
は,次の式によって算出する。 

  

mr

rF

M

g

165

.0

25

.0

+

=

5.1.1 製品
の曲げ試
験(続き) 

e) 円筒部材の場合 図5に示すように,部材

を水平に据え,部材の底部の延長方向に線
支持し,頂部の延長方向に線載荷する。頂
部及び底部にゴム板と角材を当てて行うも
のとする。ただし,底部の角材は,省くこ
とができる。 

ひび割れ曲げモーメント発生までは,次

の式によって載荷荷重を算出する。 

  

r

mr

M

F

318

.0

239

.0

g

=

頂部,底部及び側部にひび割れが発生し,

4点に降伏ヒンジが生じるときは,次の式に
よって載荷荷重を算出する。 

  

r

mr

M

F

25

.0

165

.0

g

=

性能を強度から耐力としたため,載荷荷
重を求める算出式から,耐力を求める算
出式に変更した。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ゴム板などの硬さ,厚さ及び幅の選定は
適切に載荷試験を行う上で考慮する必
要があるため。 

6.2 製品の
せん断耐
力試験 
6.2.1 測定
項目 

製品のせん断耐力試験における測定項目は,せ
ん断ひび割れ耐力,せん断破壊耐力,ひび割れ
幅などを選ぶことができる。 

5.1.2 製品
のせん断
試験 

製品のせん断試験は,製品のある部位における
せん断耐力を調査することを目的として実施す
るもので,その調査項目は,ひび割れ発生荷重
(せん断ひび割れ耐力),ひび割れ幅,残留ひび
割れ幅,破壊荷重(せん断破壊耐力)などとす
る。 

製品のせん断耐力試験による一般的な
測定項目を示すため,細分箇条を設け
た。 

 
 
 
 
 

3

A

 5

3

6

3

2

0

1

6

background image

19 

A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

現行規格(JIS A 5363:2016) 

旧規格(JIS A 5363:2010) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

6.2.2 製品
の据付及
び耐力の
計算 

a) 棒状製品又は板状製品の単純はり形式載荷

の場合 製品を図7に示すように据え付け,
製品の両端部を支点とし,スパンの中央部
の2点に載荷する。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等

に分布されるように,ゴム板などを挟むも
のとする。…製品のせん断耐力(せん断力)
は,次の式によって算出する。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を

考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定
することが望ましい。 

  

2

F

Q=

5.1.2 製品
のせん断
試験(続
き) 

a) はり部材の単純はり形式載荷の場合 図6

に示すように,部材の両端を支点とし,ス
パンの中央部近傍で2点載荷する。せん断
力から,載荷荷重を算出する。 

  

Q

F

2

=

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等

に分布されるように,ゴム板などを挟むも
のとする。 

せん断力から試験荷重を求める算出式
から,試験荷重からせん断耐力を求める
算出式に変更した。 
 
 
 
 
 
ゴム板などの硬さ,厚さ及び幅の選定は
適切に載荷試験を行う上で考慮する必
要があるため。 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  

3

A

 5

3

6

3

2

0

1

6

background image

20 

A 5363:2016  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

現行規格(JIS A 5363:2016) 

旧規格(JIS A 5363:2010) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

6.2.2 製品
の据付及
び耐力の
計算(続
き) 

b) 棒状製品又は板状製品の張出はり形式載荷

の場合 製品を図8に示すように一端を張
り出して据え付け,製品を2点で支持し,
張り出した一端及び支点間内の2点に載荷
する。 

なお,支点及び載荷点には,荷重が均等

に分布されるように,ゴム板などを挟むも
のとする。…製品のせん断耐力(せん断力)
は,次の式によって算出する。 

注記 ゴム板などは,製品及び試験条件を

考慮して,硬さ,厚さ及び幅を選定
することが望ましい。 

  

b

a

Fb

Q

+

=2

せん断ひび割れは,中央部のせん断スパ

ン2a区間内における,支点と載荷点とを結
ぶ斜線の近傍で,斜線に平行に発生する。
中央部分配載荷点直下又は中央部支点直上
近傍で部材軸に直交する方向に発生するひ
び割れは,曲げひび割れであり,これをせ
ん断ひび割れと混同してはならない。 

5.1.2 製品
のせん断
試験(続
き) 

b) はり部材の張出はり形式載荷の場合 図7

に示すように,部材の一端を張り出して,2
点で支持し,張り出した一端及び支点間内
の2点に載荷するものとする。 

  

(

)

b

b

a

Q

F

+

=

2

せん断スパン内発生するひび割れで,中

央部分配載荷点直下又は中央部支点直上近
傍で部材軸に直角に発生するひび割れは,
曲げひび割れであり,載荷点と支持点とを
結ぶ斜線の近傍で,斜線に比較的平行に発
生するせん断ひび割れと混同してはならな
い。 

せん断耐力から試験荷重を求める算出
式から,試験荷重からせん断耐力を求め
る算出式に変更した。 
 
 
 
 
 
 
ゴム板などの硬さ,厚さ及び幅の選定は
適切に載荷試験を行う上で考慮する必
要があるため。 
 
 
曲げひび割れとの混同を防ぐため,せん
断ひび割れの発生形態を具体的に示し
た。 
 

6.3 製品の
圧縮耐力
試験 
6.3.1 測定
項目 

製品の圧縮耐力試験における測定項目は,製品
単体の軸方向圧縮に対するひび割れ耐力,終局
耐力などを選ぶことができる。さらに,軸方向
に部材同士を組み立てる場合は,継ぎ目での軸
方向圧縮力による伝達状況の調査などを加える
ことができる。 

5.1.3 製品
の圧縮試
験 

製品の圧縮試験は,製品の軸方向の耐荷力を調
査することを目的として実施するもので,その
試験項目は,部材単体の軸方向耐荷力,圧縮応
力−縦ひずみ及び横ひずみとし,軸方向に部材
同士を組み立てる場合は,継ぎ目での軸力伝達
状況などとする。 

製品の圧縮耐力試験による一般的な測
定項目を示すため,細分箇条を設けた。 

6.4 製品の
内圧耐力
試験 
6.4.1 測定
項目 

製品の内圧耐力試験における測定項目は,製品
の内水圧に対するひび割れ耐力,終局耐力,試
験水圧における漏水の有無などを選ぶことがで
きる。なお,継手部の試験の場合は,継手部の
抜け出し量の測定などを選ぶことができる。 

5.2 製品
の内圧試
験 

製品の内圧試験は,製品の内水圧に対する耐力
又は水密性を調査することを目的として実施す
るもので,その調査項目は,試験水圧における
漏水の有無などとする。継手部の試験の場合は,
更に調査項目に,継手部の抜け出し量も加える。 

製品の内圧耐力試験による一般的な測
定項目を示すため,細分箇条を設けた。 

3

A

 5

3

6

3

2

0

1

6