2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
A 5102-1995
天然スレート
Slates
1. 適用範囲 この規格は,粘板岩を加工はく離した屋根ぶき用天然スレート(以下,天然スレートとい
う。)について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS R 5201 セメントの物理試験方法
2. この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるもので,参考値
である。
2. 種類 天然スレートはその形状によって,次の2種に区分する(図1参照)。
図1
3. 品質 天然スレートは,表1の規定に適合しなければならない。
表1
曲げ強さ
N/cm2 {kgf/cm2}
衝撃試験
吸水率
%
2 942.0 {300} 以上
合格
1以下
4. 形状及び寸法 天然スレートの呼び方,長さ (A),幅 (B),厚さ及び厚さの許容差は,表2のとおり
とする。ただし,長さ (A) 及び幅 (B) は,図2のとおりとする。
2
A 5102-1995
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表2
呼び方
長さA
cm
幅B
cm
厚さ
mm
厚さの許容差
mm
12の6
36
18
4.5
±1
10の6
30
18
4.5
±1
8の5
24
15
4.5
±1
備考 厚さは,各辺の中央部付近で縁から2 cmくらいの平らな部
分をマイクロメータで測り,それぞれの測定値が表2に示
す厚さの許容差内になければならない。
図2
5. 外観 天然スレートは色が一様であって,異種鉱物を含まず,割れなどがなく,かつ使用上障害とな
るひずみ,そり,でこぼこなどがあってはならない。
6. 試験方法
6.1
数値の換算 従来単位の試験機又は計測器を用いて試験する場合の国際単位系 (SI) による数値へ
の換算は,次による。
1kgf=9.80N
6.2
曲げ試験 試験片は,気乾状態とし,天然スレート全板から長さ及び幅の両方向に大きさ5×15cm
の試験片をそれぞれ3個ずつ切りとり,図3に示す試験装置を用いて試験片の表面から徐々に荷重を加え,
その最大荷重を測り,次の式で試験片ごとに曲げ強さを算出し,これらの数値の縦・横各々の平均値のう
ちいずれか小さい値を製品の曲げ強さとする。
(
){
}
(){
}
()
()
[
]
()
cm
15
cm
cm
kgf
N
kgf/cm
N/cm
2
2
2
×
×
=
厚さ
幅
最大荷重
曲げ強さ
図3
6.3
衝撃試験 試験片は気乾状態として全形のままを砂箱内の砂(JIS R 5201に規定するセメント試験
用標準砂とし深さ10cm以上)の上に軽く押しつけて平らに置き,その中央上から図4に示す質量0.5kg
のなす形おもりを表3の高さから落として,き裂その他の異常を生じないものを合格とする。
3
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表3
天然スレートの種類 なす形おもりを落とす高さ
cm
12の6
30
10の6
30
8の5
20
図4
6.4
吸水試験 試験片は全形のままを用い,これを空気乾燥器内に入れ,その温度を約110℃に保ち,約
24時間経過した後の質量を乾燥時の質量とする。次にこれを水中に浸し,約24時間経過した後取り出し
て,手早く各面をふき,直ちに計量したときの質量を吸水時の質量とする。吸水率は次の式で算出する。
()
100
%
×
−
=
乾燥時の質量
乾燥時の質量
吸水時の質量
吸水率
7. 検査 検査は寸法・外観を検査するとともに曲げ試験,衝撃試験及び吸水試験の成績によって合否を
決定する。
8. 表示 天然スレートは1包装ごとにその生産地,製造業者名又はその略号,種類及び呼び方,寸法を
明記しなければならない。