2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
日本工業規格 JIS
A5008-1995
舗装用石灰石粉
Limestone filler for bituminous paving mixtures
1. 適用範囲 この規格は,主として歴青舗装に用いる石灰石(1)の石粉について規定する。
注(1) ドロマイトを含む。
備考 この規格の引用規格を,次に示す。
JIS A 1202 土粒子の密度試験方法
JIS R 5201 セメントの物理試験方法
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8801 試験用ふるい
2. 品質
2.1
石灰石粉は,石灰石を粉砕したもので,ごみ・どろ・有機物・微粒子の団粒などの有害量を含んで
いてはならない。
2.2
水分は,1.0%以下でなければならない。
2.3
粒度は,表1の規定に適合しなければならない。
表1
ふるいの呼び寸法(2)μm
ふるいの通過質量百分率%
600
150
75
100
90以上
70以上
注(2) ふるいの呼び寸法は,それぞれJIS Z 8801に規定す
る網ふるいの呼び寸法
2.4
比重は,2.60以上とする。
3. 試験
3.1
数値の丸め方 数値の丸め方は,JIS Z 8401による。
3.2
試料 試料は,その平均品質を表すように採取し,よく混合して,円すい四分法などによって約500g
に縮分する。
採取した試料は,外気の影響を受けない気密の容器に保存する。
3.3
試験方法
3.3.1
水分 試料約100gを0.1gまで正しく量りとり,試料が均等の厚さになるように広げ,恒温乾燥器
に入れ105〜110℃で恒量になるまで乾燥した後,デシケータ中で室温まで冷却後,質量を量る。
水分は,次の式によって算出し,小数点以下1けたに丸める。
2
A5008-1995
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100
1
1
2×
−
=
M
M
A
ここに,
A: 水分 (%)
M2: 乾燥後の質量 (g)
M1: 試料の質量 (g)
3.3.2
粒度 ふるい分けは,JIS Z 8801に規定する標準網ふるい600μm,150μm及び75μmのふるいを用
いる。
試料は,105〜110℃で恒量となるまで乾燥した後,デシケータ中で室温まで冷却後,約50gを0.1gまで
正しく量りとる。
次に,静かにふるいを回しながら微粉末を通過させた後,片手で10秒間約25回の速さでふるい枠をた
たく。25回たたくごとにふるいを約61回転させる。
粉末の凝集したものは,指,毛ばけなどで枠に軽くすりつけてつぶす。
このようにして1分間の各ふるい通過量が0.1g以下となったとき,ふるうのをやめて,ふるい上残分の
質量を量る。
各ふるいの通過質量百分率は,次の式によって算出し整数に丸める。
100
1
1
2×
−
=
M
M
P
ここに,
P: ふるい通過質量百分率 (%)
M2: ふるい上残分の質量 (g)
M1: 試料の質量 (g)
なお,機械ふるい方法又は水ふるい方法(3)をもって,手ふるい方法に代用してもよいが,機械ふるい方
法による場合,ふるい終わりは,手ふるい方法によらなければならない。
注(3) 試料50gを0.1gまで正しく量りとり,ふるいに入れ,清浄な水で洗いながら流す。流れ出す水
が透明になった後,105〜110℃で恒量となるまで乾燥し,ふるい上残分を取り出して質量を量
る。各ふるいの通過質量百分率を,算出する。
3.3.3
比重 JIS R 5201に規定するルシャテリエ比重瓶(以下,比重瓶という。)を使用する。
水は蒸留水又は煮沸した水を使用する。
比重瓶の目盛0〜1mlの間まで水をつぎ,比重瓶を恒温の水槽中に静置して,比重瓶の中の水の温度が
ほとんど変化しないようになったとき,水面の目盛を0.02mlまで読む。
試料は105〜110℃で恒量となるまで乾燥し,約80gを0.1gまで正しく量りとり,少しずつ静かに比重瓶
に入れる。全部の試料を入れ終わったならば,適当に振動して空気を十分追い出し,再び,比重瓶を恒温
の水槽中に静置して水面の目盛を読み,次の式によって比重を算出する。比重試験は2回以上行い,その
平均値を小数点以下2けたに丸める。
V
M
f=
ここに,
f: 試料の比重
M: 試料の質量 (g)
V: 比重瓶の読みの差 (ml)
備考1. 比重試験中の水の温度差は,1.0℃を超えてはならない。
2. 比重試験の精度は,0.01以内で一致しなければならない。
3. 比重試験は,JIS A 1202によってもよい。
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4. 検査 検査は,3.によって試験を行い,2.の規定に適合すれば合格とする。ただし,水分,比重の検査
は注文者の承認があれば省略することができる。
5. 表示 石灰石粉は袋入りの場合,袋の外面には,次の事項を表示する。
(1) 製品名称
(2) 正味質量
(3) 製造業社名又はその略号
土木部会 舗装用石灰石粉専門委員会 構成表(昭和44年8月1日制定のとき)
氏名
所属
(委員会長)
星 埜 和
東京大学生産技術研究所
国 分 正 胤
東京大学工学部
松 野 三 朗
建設省土木研究所
加 納 寛 治
通商産業省鉱山石炭局
分 部 武 男
工業技術院標準部
倉 持 文 雄
東京都土木技術研究所
江 原 栄太郎
石灰石鉱業協会
瀬 戸 睦 郎
奥多摩工業株式会社
富 田 欽 三
住友セメント株式会社
橋 本 政 雄
日鉄鉱業株式会社
袋 幸 一
吉沢石灰工業株式会社
田 巻 直
鋼管鉱業株式会社
高 橋 国一郎
建設省道路局
大 島 哲 夫
日本道路公団工務部
関 根 欣 幸
東京都江東治水事務所
昆布谷 竹 郎
日本鋪道株式会社技術研究部
井 上 静 三
日本道路株式会社技術研究所
工 藤 忠 夫
世紀建設株式会社
谷 藤 正 三
セントラルコンサルタント株式会社
(事務局)
高 木 徹 夫
工業技術院標準部材料規格課
藤 田 富 男
工業技術院標準部材料規格課
(事務局)
鎌 田 矩 夫
工業技術院標準部材料規格課(昭和51年3月1日改正のとき)
山 田 次 雄
工業技術院標準部材料規格課(昭和51年3月1日改正のとき)
(事務局)
山 崎 耐 之
工業技術院標準部材料規格課(平成7年11月1日改正のとき)