令和2年10月26日,産業標準化法第17条又は第18条の規定に基づく確認公示に際し,産業標準化法の
用語に合わせ,規格中“日本工業規格”を“日本産業規格”に改めた。
日本産業規格 JIS
A 4301-1983
エレベーターのかご及び昇降路の寸法
Size of Car and Hoistway of Elevators
1. 適用範囲 この規格は,建築物及び工作物に設置するエレベーターのかごと昇降路の寸法について規
定する。
2. エレベーター記号 エレベーター記号は,“機種・用途を示す記号”−“定員又は積載荷重 (kg) を示
す数字”−“ドア方式記号”によって構成する。
(1) 機種・用途記号は,次による。
P : ロープ式一般乗用
R : ロープ式住宅用
RT : ロープ式住宅用トランク付き
B : ロープ式寝台用
E : ロープ式非常用
HP : 油圧式一般乗用
HR : 油圧式住宅用
(2) ドア方式記号は,次による。
CO : 2枚両引き戸
2S : 2枚片引き戸
例:
3. 寸法 ロープ式エレベーターは表1,表2及び図1〜4,油圧式エレベーターは表3,表4及び図5〜9
のとおりとする。
3.1
ロープ式エレベーター
3.1.1
かごの内のり寸法,昇降路の最小寸法及び有効出入口寸法 かごの内のり寸法,昇降路の最小寸法
及び有効出入口寸法は,表1及び図1〜4のとおりとする。
2
A 4301-1983
表1
単位 mm
用
途
記号
積載荷
重
(kg)
最大定
員
(人)
かごの内のり寸法
昇降路の最小寸法 有効出入口寸法
適
用
図
参考
A
(間口)
B
(奥行)
C
(高さ)
X
(間口)
Y
(奥行)
W
(幅)
H
(高さ)
適用
速度
(m/min)
一
般
乗
用
P-6-CO
450
6
1 400
850
2 300
1 800(1) 1 500(1)
800
2 100
図1
45, 60
P-9-CO
600
9
1 100
1 800(2) 1 750(2)
45〜105
P-11-CO
750
11
1 350
2 000(2)
P-13-CO
900
13
1 600
2 150(3) 2 150(3)
900
45〜180
P-15-CO
1 000
15
1 600
1 500
2 150(3) 2 300(3)
900
1 800
1 300
2 350(3) 2 100(3) 1 000
P-17-CO
1 150
17
1 800
1 500
2 350(3) 2 300(3) 1 000
105〜300
2 000
1 350
2 550(3) 2 150(3) 1 100
P-20-CO
1 350
20
1 800
1 700
2 350(3) 2 550(3) 1 000
2 000
1 500
2 550(3) 2 350(3) 1 100
P-24-CO
1 600
24
2 000
1 750
2 550(3) 2 600(3) 1 100
2 150
1 600
2 700(3) 2 450(3)
住
宅
用
R-6-2S
450
6
1 050
1 150
2 200
1 550(1) 1 700(1)
800 2 000
図3 45, 60
R-9-2S
600
9
1 520
1 550(2)
2 100(2)
45〜90
RT-9-2S
600
9
1 520
+480
2 350(2)
図4
寝
台
用
B-750-2S
750
11
1 300
2 300
2 300
2 050
2 900
1 100
2 100
図2 30〜60
B-1000-2S
1 000
15
1 500
2 500
2 300
3 100
1 200
非
常
用
E-13-CO
900
13
1 600
1 350
2 200
2 250(3) 2 250(3)
900
2 100(4)
図1 60以上
E-17-CO(5)
1 150
17
1 800
1 500
2 300
2 400(3) 2 400(3) 1 000 2 100
注(1) 柔構造ビルの場合は,50 mmを加えた数値とする。
(2) 定格速度90 m/min以上105 m/min以下の場合と柔構造ビルの場合は,それぞれ50 mmを加えた数値とする。
(3) 定格速度105 m/minを超え300 m/min以下の場合と柔構造ビルの場合は,それぞれ100 mmを加えた数値とす
る。
(4) 共同住宅用建築物に設ける場合は,2 000とすることができる。
(5) 義務設置の非常用エレベーターとしての最小値である。
備考1. 上表の昇降路の最小寸法は,剛構造の場合を示す。
2. エレベーターが2台以上並ぶ場合の昇降路の間口寸法は,次式による。
昇降路の間口寸法 (mm) =nX+ (n−1) ×150
ここに,n:エレベーターの並ぶ台数
X:1台のエレベーターの昇降路の間口最小寸法 (mm) で上表による。
3
A 4301-1983
図1
図2
図3
4
A 4301-1983
図4 住宅用(トランク付き)
3.1.2
頂部すき間,ピット深さ及び機械室の高さ 頂部すき間,ピット深さ及び機械室の高さは,表2
による。
表2
単位 m
定格速度m/min
頂部すき間(6)
TCの最小値
ピット深さ(7)
Pの最小値
機械室高さ
h
備考
45以下
1.2
1.2 (1.4) (8)
2.0
緩衝器は,ばね緩衝
器を使用する。
45を超え 60以下
1.4
1.5 (1.6) (8)
2.0
60を超え 90以下
1.6
1.8
2.2
油入緩衝器を使用
する。
90を超え 120以下
1.8
2.1
2.2
120を超え 150以下
2
2.4
2.2
150を超え 180以下
2.3
2.7
2.5
180を超え 210以下
2.7
3.2
2.5
210を超え 240以下
3.3
3.8
2.8
240を超え 300以下
4.0(9)
4.0(9)
2.8
注(6) 頂部すき間とは,かごが最上階にあるときのかごの上ばりから昇降路頂部にある
床又ははりの下端までの垂直距離をいう。
(7) ピット内の上記寸法以内には,基礎ばりなど障害となる突出部を設けてあっては
ならない。
(8) ( )内の数値は,積載荷重1 150kgを超え1 600kg以下の場合を示す。
(9) 端階強制減速装置付きの寸法を示す。
参考 オーバーヘッド (OH) の寸法は,参考表による。
5
A 4301-1983
参考表
単位 m
積載荷重 (kg)
定格速度
(m/min)
450
600
750
900
1 000
1 150
1 350
1 600
オーバーヘッドの寸法
45以下
4.3
4.3
4.3
(4.5)
4.6
4.6
4.6
4.6
4.6
45を超え 60以下
4.5
4.5
4.5
4.8
4.8
4.8
4.8
4.8
60を超え 90以下
5.2
5.2
5.2
5.2
5.2
5.2
90を超え 120以下
5.5
5.5
5.5
5.5
120を超え 150以下
5.7
5.7
5.7
5.7
150を超え 180以下
6.0
6.0
6.0
6.0
180を超え 210以下
6.4
6.4
6.4
6.4
210を超え 240以下
7.1
7.1
7.1
7.1
240を超え 300以下
7.8
7.8
7.8
備考 ( )内数値は,寝台用エレベーターB-750-2Sの場合を示す。
3.2
油圧式エレベーター
3.2.1
かごの内のり寸法,昇降路の最小寸法及び有効出入口寸法 かごの内のり寸法,昇降路の最小寸法
及び有効出入口寸法は,表3及び図5〜9のとおりとする。
表3
単位 mm
用
途
記号
積載
荷重
(kg)
最大
定員
(人)
かごの内のり寸法 昇降路の最
小寸法
有効出入口
寸法
適用図
プランジャー
形式
参考
A
(間口)
B
(奥行)
C
(高さ)
X
(間口)
Y
(奥行)
W
(幅)
H
(高さ)
適用速度
(m/min)
一
般
乗
用
HP-6-CO
450
6
1 400
850
2 300 1 900
1 400
800 2 100
図5 直接式
〜45
1 650
図6 間接式
HP-9-CO
600
9
1 100
1 650
図5 直接式
1 900
図6 間接式
HP-11-CO
750
11
1 350
1 900
図5 直接式
2 150
図6 間接式
住
宅
用
HR-6-2S
450
6
1 050
1 150
2 200
1 650
1 700
800 2 000
図7 直接式
〜45
1 900
図8 間接式
(後部プランジャー)
1 900 1 750
図9 間接式
(側部プランジャー)
HR-9-2S
600
9
1 520
1 650
2 100
図7 直接式
2 300
図8 間接式
(後部プランジャー)
1 900 2 050
図9 間接式
(側部プランジャー)
備考 エレベーターが2台以上並ぶ場合の昇降路の間口寸法は,次の式による。
昇降路の間口寸法 (mm) =nX+ (n−1) ×100
ここに,n:エレベーターの並ぶ台数
X:1台のエレベーターの昇降路の間口で上表による。
3.2.2
頂部すき間,ピット深さ及び機械室高さ 頂部すき間,ピット深さ及び機械室高さは,表4による。
6
A 4301-1983
表4
頂部すき間TCcm
オーバーヘッド
OH
ピット深さ
Pの最小値
mm
機械室の高さ
hの最小値
mm
シリンダの埋
込深さの最小
値 mm
直接式
プランジャーの余裕ストロークによるかご
の走行距離(単位cm)に60cmを加えた数
値以上とする。
かご高さ+TC
1 250
2 000
昇降距離+500
間接式
上記数値に,次の式によって計算された数
値を加えた数値以上とする
706
2
V
H=
ここに,
H=重力加速によるかごの
走行距離 (cm)
V=かごの定格速度 (m/min)
−
7
A 4301-1983
図7 住宅用直接式
図5 一般乗用直接式
図8 住宅用間接式
図6 一般乗用間接式
図9 住宅用間接式
8
A 4301-1983
参考図1
参考図2
9
A 4301-1983
参考図3
参考図4
10
A 4301-1983
参考図5