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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

A 1522-1996 

建具の戸先かまち強さ試験方法 

Windows and doorsets−Mechanical deformation test of edge rail 

1. 適用範囲 この規格は,JIS A 1513に規定する試験項目の面内・面外変形試験のうち,おもりによる

建具の戸先かまち強さ試験方法について規定する。 

備考 この規格の引用規格を,次に示す。 

JIS A 1513 建具の性能試験方法通則 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

2. 用語の定義 この規格に用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。 

(1) 戸先かまち 閉鎖時に枠に接するかまちで,かつ,取っ手などの取り付けられているかまち。 

(2) スライディング 主に枠の面内を戸が移動する開閉形式。 

(3) スイング 主に枠の面外に戸が移動する開閉形式。 

3. 試験装置 試験装置は,主として(1)〜(5)の機器,装置によって構成されるもので,図1〜5に例示す

る。 

(1) 試験体取付装置 試験体取付装置は,試験体を通常の使用に準じた状態に取り付けられるものとし,

試験中に生じるあらゆる変形が試験の結果に影響を与えないように,十分に剛性のあるものとする。 

(2) おもり おもりは,図1に示すように,おもり本体とこれをつるすジグによって構成され,金属製の

ものとする。 

図1 おもり(例図) 

A 1522-1996  

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(3) おもりの載荷装置 おもりの載荷装置は,おもりをつるすロープとおもりの作用方向を導くための滑

車によって構成され,次による。 

(a) ロープの直径は6mm以下とし,荷重に対して十分に耐えられる強さをもち,かつ,伸びの少ない

ものとする。 

(b) 滑車は,ロープの動きを阻害しない大きさと形状をもち,試験中に位置が移動しないように固定さ

れているものとする。 

(c) 試験体へのロープの固定方法は,ジグなどを使用し,おもりに対して十分な耐力をもつ方法とする。

ただし,載荷位置に取っ手などがあって,これに直接ロープを取り付けることが可能な場合はジグ

などを使用しなくてもよい。 

(4) 戸の固定ジグ 戸の固定ジグは,荷重を与えたときに戸が移動しないように固定できるもので,かつ,

試験の結果に影響を与えないものとする。 

(5) 変位測定装置 変位測定装置は,測定点における戸先かまちの面内及び面外方向の変位を測定できる

ものとする。 

4. 試験体及び試験体取付枠 

4.1 

試験体 試験体は,使用状態に組み立てられた完成品とする。 

4.2 

試験体取付枠 試験体を試験体取付装置に取り付けにくい場合には,試験体取付枠を用いてもよい。

この場合の試験体取付枠は,試験の目的に適した十分に剛性のあるものでなければならない。 

4.3 

試験体用ガラス 試験体にガラスを用いる場合は,実際に使用が予定されているガラスとする。 

なお,ガラス厚さが特定されていない場合は,仕様に定められたもののうち,最小厚さのガラスとする。 

5. 試験 

5.1 

試験体の取付け 試験体は,水平・垂直を正しく,かつ,ねじれや曲がりのないように試験体取付

装置に取り付ける。 

5.2 

試験環境 試験の環境は,JIS A 1513の3.3(試験環境)に規定する標準状態で,かつ,風の影響を

受けない環境とする。ただし,受渡当事者間で協定のある場合は,それによる。 

5.3 

載荷荷重 載荷荷重は,おもりによって与えられるものとし,ロープの質量及び滑車の抵抗は無視

する。荷重とおもりの質量との換算は次の式によって行い,数値の丸め方はJIS Z 8401による。 

F=W×9.80 又は 

80

.9

F

W=

ここに, 

F: 載荷荷重 (N) は整数に丸める。 

W: おもりの質量 (kg) は小数点以下1けたに丸める。 

5.4 

試験手順 試験は,次の(1)〜(8)の試験手順で行う(図2〜図5参照)。 

(1) 戸の固定 載荷装置及び変位測定装置の取付けが可能な位置まで戸を開き,試験中に戸が移動しない

ように戸先かまちの両端を固定する。 

なお,スイングの場合の開き角度は15〜90°の範囲内とする。 

(2) 載荷位置の確認 載荷位置(以下,載荷点という。)は,枠の有効開口部分[以下,測定間距離 (l) と

いう。]の戸先かまち中央とする。ただし,面内方向の試験において,戸に中桟がある場合は,中桟で

区分された戸先かまちの長い方の中央を載荷点とする。 

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(3) ロープの取付け 載荷点にロープをつなぎ,ロープを介しておもりによる荷重が戸先かまちに垂直に

与えられるように滑車を設置する。 

(4) 測定点の確認 測定点は,戸先かまち測定間距離の中央及びその両端の3点とする。ただし,面内方

向の試験において,戸に中桟がある場合は図2(b)の例示による。 

(5) 変位測定装置の取付け 測定点に合わせて変位測定装置を取り付ける。ただし,変位測定装置が載荷

装置又は固定ジグと重なるなどの場合には,かまちの長さ方向に30mmの範囲内で,測定装置をずら

して取り付けてもよい。 

(6) 変位測定装置の零点調整 変位測定装置の零点調整を行う。 

(7) 載荷 規定された荷重(1)を静かに載荷する。 

(8) 測定 載荷30秒間経過した後,その状態で変位量を測定する。 

なお,単位は0.1mmとする。 

注(1) 荷重は,製品規格による。 

図2 スライディングの面内試験(例図) 

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図2 (続き) 

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図3 スライディングの面外試験(例図) 

図4 スイングの面内試験(例図) 

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図5 スイングの面外試験(例図) 

6. 試験結果の記録 試験結果は,次の事項について記録する。 

(1) たわみ 各測定点①,②及び③の変位量δ1, δ2及びδ3から,戸先かまちのたわみを,次の式によって算

出する(図6参照)。 

戸先かまちのたわみ 

2

3

1

2

δ

δ

δ

δ

なお,数値の丸め方はJIS Z 8401によって0.1mmの単位とする。 

(2) 載荷荷重 試験に用いた載荷荷重。 

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図6 測定モデル 

7. 報告書の記載事項 試験結果の報告書には,次の事項を記載する。 

(1) 試験体の名称,形式,試験体に使用したガラス,試験体図及び必要な寸法 

(2) 試験結果 

(3) 試験機関名,担当者名及び日付 

(4) その他必要と認められる事項 

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原案作成委員会 構成表 

氏名 

所属 

(委員長) 

坂 田 種 男 

坂田研究室 

富 田 育 男 

通商産業省生活産業局 

稗 田 祐 史 

建設省住宅局 

瀬 川 昌 弥 

建設大臣官房官庁営繕部 

高 木 譲 一 

工業技術院標準部 

天 野   徹 

工業技術院標準部 

勝 野 奉 幸 

財団法人建材試験センター 

奥   利 江 

主婦連合会 

中 村 和 夫 

社団法人日本建築士事務所協会連合会(株式会社中村設計)

中 島 禎 男 

株式会社フジタ 

佐 川 英 明 

株式会社ミサワホーム 

佐 藤 太 郎 

全国陶器瓦工業組合連合会 

中 村 正 實 

全国建具組合連合会(株式会社双葉商会) 

滝 川   信 

板硝子協会 

古 谷 誠 吉 

社団法人日本サッシ協会 

広 岡 三五夫 

三協アルミニウム工業株式会社 

高 橋 利 博 

YKKアーキテクチュラルプロダクツ株式会社 

山 本 良 平 

近畿工業株式会社 

堀 角 秀 哉 

トステム株式会社 

(事務局) 

市 川   淳 

社団法人日本サッシ協会 

小 沢 祥 浩 

社団法人日本サッシ協会