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A 1519:2020  

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 試験装置························································································································· 2 

5 試験体及び試験体取付枠 ···································································································· 3 

5.1 試験体 ························································································································· 3 

5.2 試験体取付枠 ················································································································ 3 

6 試験方法························································································································· 3 

6.1 試験体の取付け ············································································································· 3 

6.2 試験環境 ······················································································································ 3 

6.3 試験項目 ······················································································································ 3 

6.4 試験手順 ······················································································································ 3 

7 試験結果の記録 ················································································································ 6 

8 報告書の記載事項 ············································································································· 7 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 8 

附属書JB(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表 ···························································· 11 

A 1519:2020  

(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人

日本サッシ協会(JSMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規

格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規

格である。これによって,JIS A 1519:1996は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

注記 工業標準化法に基づき行われた申出,日本工業標準調査会の審議等の手続は,不正競争防止法

等の一部を改正する法律附則第9条により,産業標準化法第12条第1項の申出,日本産業標準

調査会の審議等の手続を経たものとみなされる。 

日本産業規格          JIS 

A 1519:2020 

建具の開閉力試験方法 

Windows and doorsets-Determination of opening and closing forces 

序文 

この規格は,2005年に第2版として発行されたISO 9379を基とし,国内事情を反映するため,技術的

内容を変更して作成した日本産業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。 

変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。また,技術上重要な改正に関する新旧対照表を

附属書JBに示す。 

適用範囲 

この規格は,JIS A 1513に規定する試験項目のうち,おもりによる建具の開閉力試験方法について規定

する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 9379:2005,Operating forces−Test method−Doors(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS A 1513 建具の性能試験方法通則 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。 

3.1 

開閉力 

開き力及び閉じ力の総称であり,戸を開くとき,又は閉じるときに必要な力。開閉力の値は,おもりに

よる力を,ロープの質量及び滑車の抵抗を無視した値で表す。 

3.2 

閉鎖位置 

戸が完全に閉鎖され,施錠できる位置。 

3.3 

開き力 

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A 1519:2020  

閉鎖位置から規定された開き位置まで,戸を移動させるのに要する力。 

3.4 

閉じ力 

規定された開き位置から閉鎖位置まで,戸を移動させるのに要する力。 

3.5 

スイング 

主に枠の面外に戸が移動する開閉形式。 

3.6 

スライディング 

主に枠の面内を戸が移動する開閉形式。 

試験装置 

試験装置は,主としてa)〜c) の機器及び装置によって構成する(図1〜図3参照)。 

a) 試験体取付装置 試験体取付装置は,試験体を通常の使用に準じた状態に取り付けられるものとし,

試験の結果に影響を与えないよう,試験中にあらゆる変形が生じない十分な剛性のあるものとする。 

b) おもり おもりは,おもり本体及びこれをつるすジグによって構成され,吸湿性がなく耐久性のある

金属などの材質とする(図1参照)。 

なお,おもりの質量の精度は±5 %とし,測定試験に使用するおもりは1 N単位で調整できるもの

とする。 

図1−おもり(例) 

c) おもりの載荷装置 おもりの載荷装置は,おもりをつるすロープ及びおもりの作用方向を導くための

滑車によって構成され,次による。 

1) ロープの直径は6 mm以下とし,試験時の荷重及び衝撃に対して十分に耐えられる強さをもち,か

つ,試験結果に影響を与えないように伸びの少ないものとする。 

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A 1519:2020  

2) 滑車は,ロープの動きを阻害しないよう抵抗が十分小さく,滑らかに動くものとし,試験中に位置

が移動しないように固定しているものとする。 

3) 試験体へのロープの固定方法は,ジグを使用し,試験時の荷重及び衝撃に対して十分に耐えられる

力をもつ方法とする。ただし,載荷位置のハンドルなどに直接ロープを取り付けることが可能な場

合はジグを使用しなくてもよい。 

試験体及び試験体取付枠 

5.1 

試験体 

試験体は,使用状態に組み立てられた完成品とする。 

5.2 

試験体取付枠 

試験体を試験体取付装置に取り付けにくい場合は,試験体取付枠を用いてもよい。ただし,この場合の

試験体取付枠は,試験の目的に適した十分に剛性のあるものでなければならない。 

試験方法 

6.1 

試験体の取付け 

試験体は,水平及び垂直を正しく,かつ,ねじれ及び曲がりのないように試験体取付装置又は試験体取

付枠に取り付ける。 

6.2 

試験環境 

試験環境は,JIS A 1513の3.3(試験環境)による。ただし,風の影響を受けない環境とする。 

なお,受渡当事者間の協議によって,変更してもよい。 

6.3 

試験項目 

試験項目は,表1による。 

なお,実施する試験項目並びに確認試験における開き力及び閉じ力の規定値は,製品規格による。製品

規格によらない場合は,受渡当事者間での協議による。 

表1−試験項目 

試験項目 

試験の内容 

試験手順 

開き力確認試験 

閉鎖状態の戸が規定の力で開放
可能かどうかを確認する試験 

6.4 a) 

開き力測定試験 

閉鎖状態の戸を開放するために
必要な最小の力を求める試験 

6.4 b) 

閉じ力確認試験 

開放状態の戸が規定の力で閉鎖
可能かどうかを確認する試験 

6.4 c) 

閉じ力測定試験 

開放状態の戸を閉鎖するために
必要な最小の力を求める試験 

6.4 d) 

6.4 

試験手順 

各試験項目の試験手順をa)〜d) に示す。 

a) 開き力確認試験 開き力の確認は,次による(図2参照)。 

1) 開閉確認 戸の開閉及び施解錠の一連の操作を5回行って正常に作動することを確認した後,戸を

閉鎖し施錠する。 

2) ロープの取付け 戸に荷重を与える載荷位置は,ハンドルなどとし,その位置にロープを固定する。

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A 1519:2020  

載荷位置が定まらない戸1)は,戸先かまち,召合せかまち又はこれに相当する部位のほぼ中央とす

る。ただし,滑車は,スイングの場合は戸に対して垂直,スライディングの場合は戸の開閉方向に

対して平行に力が働くように固定する。 

注1) 例えば,スライディングなどで,引手が戸先かまちの全長にわたって設けられている構造

のものなどをいう。 

3) おもりの取付け おもりは,戸が閉鎖位置にあるときに,200 mm以上自由落下できる状態にロー

プの長さを調整し,取り付ける。 

4) おもりの載荷及び確認 戸を解錠し,6.3による開き力に対応するおもりを静かに載荷し,戸が200 

mm以上開くことを確認する。ただし,戸の形式,寸法などによって200 mm以上移動できないも

のは,全開まで行う。 

なお,ラッチボルト付きの試験体の場合は,開閉確認の後に,ラッチボルトが突出しないように

あらかじめ固定してもよい。 

b) 開き力測定試験 開き力の測定は,次による(図2参照)。 

1) 開閉確認 開閉確認は,6.4 a) 1)による。 

2) ロープの取付け ロープの取付けは,6.4 a) 2)による。 

3) おもりの取付け おもりの取付けは,6.4 a) 3)による。 

4) 測定 手順は,6.4 a) 4)による。ただし,開き力はおもりの質量を調整して,戸が200 mm以上開く

最小の力を1 N単位で求める。 

なお,求めた荷重で施解錠を含めて5回繰り返し行い,5回とも開くことを確認し,その荷重を

開き力とする。 

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a) スイングの場合(例) 

b) スライディングの場合(例) 

図2−開き力確認試験及び開き力測定試験 

c) 閉じ力確認試験 閉じ力の確認は,次による(図3参照)。 

1) 開閉確認 開閉確認は,6.4 a) 1)による。 

2) ロープの取付け ロープの取付けは,6.4 a) 2)による。 

3) おもりの取付け おもりは,戸が閉鎖したときに,接地しないようにロープの長さを調整し,取り

付ける。 

4) おもりの載荷及び確認 戸を解錠し200 mm開き,6.3による閉じ力に対応するおもりを載荷し戸を

静かに放して,戸が閉鎖位置に移動し施錠できることを確認する。閉鎖位置まで戸が移動すること

によって自動的に施錠される機構(例えば,ラッチボルトがストライクにかみ合うなど)の戸は,

この施錠状況も確認する。 

なお,開く距離は200 mmを超えてはならない。ただし,戸の形式,寸法などによって200 mm

移動できないものは,全開位置まで開く。 

d) 閉じ力測定試験 閉じ力の測定は,次による(図3参照)。 

1) 開閉確認 開閉確認は,6.4 a) 1)による。 

2) ロープの取付け ロープの取付けは,6.4 a) 2)による。 

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A 1519:2020  

3) おもりの取付け おもりの取付けは,6.4 c) 3)による。 

4) おもりの載荷及び測定 手順は,6.4 c) 4)による。ただし,閉じ力はおもりの質量を調整し,戸が閉

鎖位置まで閉じる最小の力を1 N単位で求める。 

なお,求めた荷重で5回繰り返し行い,5回とも閉じることを確認し,その荷重を閉じ力とする。 

a) スイングの場合(例) 

b) スライディングの場合(例) 

図3−閉じ力確認試験及び閉じ力測定試験 

試験結果の記録 

試験結果は,次の事項について記録する。 

a) 開き力確認試験 規定の力及び確認した結果 

b) 開き力測定試験 試験によって求めた荷重 

c) 閉じ力確認試験 規定の力及び確認した結果 

d) 閉じ力測定試験 試験によって求めた荷重 

e) 試験環境 試験開始時の試験環境 

A 1519:2020  

報告書の記載事項 

この規格に基づいて試験した試験結果の報告書には,次の事項を記載する。 

a) この規格の番号 

b) 試験体の名称,形式,試験体に使用したガラスの種類及び厚さ,試験体図,必要な寸法など 

c) 試験結果 

d) 試験機関名,担当者名及び試験実施日 

e) その他必要と認められる事項 

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A 1519:2020  

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS A 1519:2020 建具の開閉力試験方法 

ISO 9379:2005,Operating forces−Test method−Doors 

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容 

(V)JISと国際規格との
技術的差異の理由及び
今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範囲 おもりによる建具の開閉力試

験方法について規定。 

ドアセットの開閉力
及び金物の施解錠力
について規定。 

変更 

・ISO規格の適用品目はドアセットだけだ
が,JISでは,窓も含めた建具全般に適用
となるように追加した。 

・JISでは建具の開閉力
の試験方法を規定して
いるため,変更した。 

・ISO規格では,戸の開閉力及び金物の施
解錠力の測定方法を規定しているが,JIS
では,金物の施解錠力の測定方法を削除し,
建具の開閉力の確認方法を追加した。 

・実質的な差異はない。 

・JISでは,関連する通則の規格(JIS A 
1513)を追加した。 

・我が国の実状に合わせ

てJISでは規定した。 
・実質的な差異はない。 

3 用語及び
定義 

開閉力,閉鎖位置,開き力,
閉じ力,スイング及びスライ
ディングを定義。 

取付箇所を定義。それ
以外はprEN 12519: 
1996を引用。 

追加 

JISでは,試験を行う上で必要と考えられ
る用語を追加した。 

用語であり実質的な差
異はない。 

− 

− 

試験の原理を規定 

削除 

JISでは,試験の原理を箇条6(試験方法)
の中に含めたため,削除した。 

実質的な差異はない。 

4 試験装置 試験装置を構成する機器, 

装置の仕様の詳細について 
規定。 

取付枠,荷重の載荷方
法,荷重及び滑車の要
求事項,並びにおもり
の質量の精度及びロ
ープの詳細仕様を規
定。 

追加 

ISO規格では,試験装置の仕様の詳細が規
定されていないため,JISでは追加した。 

実質的な差異はない。 

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A

 1

5

1

9

2

0

2

0

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(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容 

(V)JISと国際規格との
技術的差異の理由及び
今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

6 試験方法 6.2 試験環境 

JIS A 1513の3.3に規定される
試験環境(標準状態の温度5
〜35 ℃,相対湿度45〜85 %,
気圧860〜1 060hPa)を引用し,
規定。 

温度10〜30 ℃,湿度
25〜75 %RHと規定。 

変更 

ISO規格では,10〜30 ℃,25〜75 %RHと
規定しているが,JISでは,JIS A 1513の
規定内容を引用し,変更した。 

国内の試験環境に合わ
せて規定を変更した。 

6.3 試験項目 
試験項目について規定 

− 

− 

追加 

JISでは,開き力確認試験及び閉じ力確認
試験を追加した。 

我が国の実状に合わせ
てJISでは規定した。 

7.2 

金物の施解錠力につ
いて規定 

削除 

ISO規格では,施解錠操作力の測定につい
て規定しているが,JISでは,建具の戸の
開閉力の試験方法であるため,削除した 

建具の戸の開閉力の試
験方法であるため,削除
した。 

6.4 試験手順 
a) 開き力確認試験 
c) 閉じ力確認試験 
試験の一連の手順を規定。 

− 

− 

追加 

JISでは, 
・作動確認後の施錠を追加した。 
・載荷位置が定まっていない戸のロープ取
付位置を追加した。 
・滑車の固定方法を追加した。 
・ラッチボルトの扱いについて追加した。 

我が国の実状に合わせ
てJISでは規定した。 

− 

− 

追加 

JISでは,200 mm以上移動できない場合の
対応を記載した。 

試験方法にばらつきが
出ないように記載した。 

5.1 

JISとほぼ同じ 

変更 

ISO規格では,力は衝撃を加えずに加える,
又は1分以上かけて最大力を加えることに
なっているが,JISではおもりを静かに載
荷する,に変更した。 

実質的な差異はない。 

JISとほぼ同じ 

削除 

JISでは,金具を動作させる力,又はトル
クの測定を削除した。 

実質的な差異はない。 

6.4 試験手順 
b) 開き力測定試験 
d) 閉じ力測定試験 
試験の一連の手順を規定。 

7.3 
 

JISとほぼ同じ 

追加 
 

JISでは,開き力を1 N単位で求めること
を追加した。 

我が国の実状に合わせ
てJISでは規定した。 

7.1 

JISとほぼ同じ 

変更 

ISO規格では,3回の平均値を開き力とし
ているが,JISでは,求めた開く力で5回
とも開いた荷重を開き力とすると規定し,
変更した。 

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A

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5

1

9

2

0

2

0

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10 

A 1519:2020  

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評価
及びその内容 

(V)JISと国際規格との
技術的差異の理由及び
今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

7 試験結果
の記録 

記録する事項を規定。 

JISとほぼ同じ 

追加 

JISでは,開き力確認試験結果,閉じ力確
認試験結果,試験環境を追加した。 

実質的な差異はない。 

8 報告書の
記載事項 

報告書の記載事項を規定。 

10 

JISとほぼ同じ 

変更 

JISでは,規格番号を追加し,試験体の状
態観察,発行日を削除した。 

実質的な差異はない。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 9379:2005,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

4

A

 1

5

1

9

2

0

2

0

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11 

A 1519:2020  

附属書JB 

(参考) 

技術上重要な改正に関する新旧対照表 

現行規格(JIS A 1519:2020) 

旧規格(JIS A 1519:1996) 

改正理由 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条番号 
及び題名 

内容 

1 適用範囲 

対応国際規格としてISO 9379を記載。 

1. 適用範囲 

対応国際規格としてISO 8274を記載。 
旧規格票の様式によって,引用規格をこの箇条
の備考で記載。 

2005年に対応国際規格番号が変更にな
ったため,対応国際規格を変更した。 
引用規格は,規格票の様式の変更によっ
て,備考から箇条2に記載を移した。 

3 用語及び
定義 
3.1 開閉力 

開閉力は,“開き力及び閉じ力の総称であ
り,戸を開くとき,又は閉じるときに必要
な力。”と定義。 

2. 用語の定
義 
(1) 開閉力 

“開き力及び閉じ力”と定義。 

5.3 開閉力に記載していた内容を用語の
定義に記載し,また分かりやすい表現に
変更した。 

3.2 閉鎖位
置 

“戸が完全に閉鎖され,施錠できる位置。”
と定義。 

− 

規定なし。 

試験手順を理解しやすくするため,新た
に定義した。 

4 試験装置 
b) おもり 

“おもりは,おもり本体及びこれをつるす
ジグによって構成され,吸湿性がなく耐久
性のある金属などの材質とする(図1参
照)。なお,おもりの質量の精度は±5 %と
し,測定試験に使用するおもりは1 N単位
で調整できるものとする。”ことを規定。 

3. 試験装置 
(2) おもり 

“おもりは,図1に示すように,おもり本体と
これをつるすジグによって構成され,金属製の
ものとする。”ことを規定。 

金属製以外も使用されることが考えら
れるため,“金属製”から“金属などの
材質”との表現に改めた。また対応国際
規格との整合を図るため,おもりの精度
を記載した。また結果のばらつきをなく
すためにおもりの調整の単位を規定し
た。 

c) おもりの
載荷装置 
1) 

“ロープの直径は6 mm以下とし,試験時
の荷重及び衝撃に対して十分に耐えられる
強さをもち,かつ,試験結果に影響を与え
ないように伸びの少ないものとする。”こと
を規定。 

(3) おもり
の載荷装置 
(a) 

“ロープの直径は6 mm以下とし,荷重に対し
て十分に耐えられる強さをもち,かつ,伸びの
少ないものとする。”ことを規定。 

試験時に衝撃も加わるので,要求に追記
した。 

2) 

“滑車は,ロープの動きを阻害しないよう
抵抗が十分小さく,滑らかに動くものとし,
試験中に位置が移動しないように固定して
いるものとする。”ことを規定。 

(b) 

“滑車は,ロープの動きを阻害しない大きさと
形状をもち,試験中に位置が移動しないように
固定されているものとする。”ことを規定。 

滑車に求める要件を明確にするために,
“抵抗が十分小さく,滑らかに動くもの
とし”を追記した。 

4

A

 1

5

1

9

2

0

2

0

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12 

A 1519:2020  

現行規格(JIS A 1519:2020) 

旧規格(JIS A 1519:1996) 

改正理由 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条番号 
及び題名 

内容 

4 試験装置 
c) おもりの
載荷装置 
(続き) 
3) 

“試験体へのロープの固定方法は,ジグを
使用し,試験時の荷重及び衝撃に対して十
分に耐えられる力をもつ方法とする。ただ
し,載荷位置のハンドルなどに直接ロープ
を取り付けることが可能な場合はジグを使
用しなくてもよい。”ことを規定。 

3 試験装置 
(3) おもり
の載荷装置 
(c) 

“試験体へのロープの固定方法は,ジグを使用
し,おもりに対して十分な耐力をもつ方法とす
る。ただし,載荷位置の取っ手などに直接ロー
プを取り付けることが可能な場合はジグを使用
しなくてもよい。”ことを規定。 

試験時に衝撃も加わるので,要求に追記
した。また,“取っ手”を現在の一般的
な表現である“ハンドル”に変更した。 

− 

試験体用ガラスの記載なし。 

4.3 試験体
用ガラス 

“試験体にガラスを用いる場合は,実際に使用
が予定されているガラスとする。なお,ガラス
厚さが特定されていない場合は,仕様に定めら
れたもののうち,最も重いガラスとする。”こと
を規定。 

使用状態に組み立てられた完成品には
ガラスも含まれており,また,試験体用
ガラスについては,製品規格に記載すべ
き内容なので削除した。 

− 

開閉力及び換算式の記載なし。 

5.3 開閉力 

“開閉力は,おもりによって与えられる荷重と
し,ロープの質量及び滑車の抵抗は無視する。
荷重のおもりの質量との換算は次の式によって
行い,数値の丸め方は,JIS Z 8401による。”こ
とを規定。 

F=W×9.80,又は

80

.9

F

W=

  ここに,F :開閉荷重(N)は整数に丸める。 

W :おもりの質量(kg)は小数点以 

  下1けたに丸める。 

規定内容は開閉力の定義の一部である
ため,3.1に追記した。なお,荷重のお
もりの質量との換算式は既に十分浸透
していると判断し削除した。 

6.3 試験項
目 
表1−試験項
目 

“試験項目は,表1による。”ことを規定。 

− 

規定なし。 

選択する試験の概要を分かりやすくす
るために,表1を追記した。 

“製品規格によらない場合は,受渡当事者
間での協議による。”ことを規定。 

− 

規定なし。 

規定事項のため注記ではなく本文に移
行した。 

6.4 試験手
順 
a) 開き力確
認試験 
1) 開閉確認 

“戸の開閉及び施解錠の一連の操作を5回
行って正常に作動することを確認した後,
戸を閉鎖し施錠する。”ことを規定。 

5.4.1 開き力
確認試験 
(1) 開閉確
認 

“戸が作動することを確認する。”ことを規定。 気密材の当たり方によって開き力が変

わるので,同じ条件で測定するために施
解錠の操作を追加した。また,建具に関
する他の試験方法規格と整合を図るた
め,一連の操作の回数を5回と規定した。 

3) おもりの
取付け 

“おもりは,戸が閉鎖位置にあるときに,
200 mm以上自由落下できる状態にロープ
の長さを調整し,取り付ける。”ことを規定。 

(3) おもり
の取付け 

“おもりは,戸が閉位置にあるときに,200 
mm(2)自由落下できる状態にロープの長さを調
整し,取り付ける。”ことを規定。 

200 mmの精度は不要であるため,200 
mm以上に変更した。 

4

A

 1

5

1

9

2

0

2

0

background image

13 

A 1519:2020  

現行規格(JIS A 1519:2020) 

旧規格(JIS A 1519:1996) 

改正理由 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条番号 
及び題名 

内容 

6.4 試験手
順 
a) 開き力確
認試験 
(続き) 
4) おもりの
載荷及び確
認 

“戸を解錠し,6.3による規定された開き力
に対応するおもりを静かに載荷し,戸が
200 mm以上開くことを確認する。”ことを
規定。 

5.4.1 開き力
確認試験 
 (4) 移動の
確認 

“閉位置にある戸を静かに放し,おもりが載荷
されることによって戸が200 mm(2)移動するこ
とを確認する。”ことを規定。 

200 mmの精度は不要であるため,200 
mm以上に変更した。 

(5) 確認 

“規定された開き力(3)に対応するおもりを載荷
し,戸が開くことを確認する。”ことを規定。 

“戸の形式,寸法などによって200 mm以
上移動できないものは,全開まで行う。”こ
とを規定。 

注(2) 

“おもりの落下高さ(戸の移動距離)の精度は,
±10 %とし,戸の形式,寸法などによって200 
mm移動できないものは,移動できる範囲で行
う。”ことを規定。 

200 mm以上自由落下できる状態にする
ことにしたため,落下高さの精度を削除
した。また200 mm以上移動できない場
合の開き量を明確化した。 

“ラッチボルト付きの試験体の場合は,開
閉確認の後に,ラッチボルトが突出しない
ようにあらかじめ固定してもよい。”ことを
規定。 

− 

規定なし。 

ラッチボルト付製品の試験方法にばら
つきがないように,ラッチボルトの扱い
について規定した。 

b)開き力測
定試験 
4) 測定 

“手順は,6.4 a) 4)による。ただし,開き力
はおもりの質量を調整して,戸が200 mm
以上開く最小の力を1 N単位で求める。な
お,求めた荷重で施解錠を含めて5回繰り
返し行い,5回とも開くことを確認し,そ
の荷重を開き力とする。”ことを規定。 

5.4.2 開き力
測定試験 
(4) 移動の
確認 

“移動の確認は,5.4.1 (4)による。”ことを規定。 200 mmの精度は不要であるため,200 

mm以上に変更した。またおもりの質量
を1 Nずつ増加させていたが,最終的に
1 N単位で求められればよいので,表現
を改めた。 

(5) 測定 

“おもりを1 Nずつ増加させていき,戸が開く
最小の力を求め,その荷重で5回繰り返し行い,
5回とも開くことを確認する。”ことを規定。 

c) 閉じ力確
認試験 
3) おもりの
取付け 

“おもりは,戸が閉鎖したときに,接地し
ないようにロープの長さを調整し,取り付
ける。”ことを規定。 

5.4.3 閉じ力
確認試験 
(3) おもり
の取付け 

“おもりは,戸が閉鎖位置にあるときに,少な
くとも20 mm落下できるゆとりを残すようにロ
ープの長さを調整し,取り付ける。”ことを規定。 

閉鎖した時におもりが接地していなけ
ればよいので,ロープの長さに関する数
値の規定を削除した。 

4

A

 1

5

1

9

2

0

2

0

background image

14 

A 1519:2020  

現行規格(JIS A 1519:2020) 

旧規格(JIS A 1519:1996) 

改正理由 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条番号 
及び題名 

内容 

6.4 試験手
順 
c) 閉じ力確
認試験 
(続き) 
4) おもりの
載荷及び確
認 

“戸を解錠し200 mm開き,6.3による閉じ
力に対応するおもりを載荷し,戸を静かに
放して,戸が閉鎖位置に移動し施錠できる
ことを確認する。閉鎖位置まで戸が移動す
ることによって自動的に施錠される機構
(例えば,ラッチボルトがストライクにか
み合うなど)の戸は,この施錠状況も確認
する。”ことを規定。 

5.4.3 閉じ力
確認試験 
(4) 移動の
確認 

“戸を200 mm(2)開き静かに放し,おもりが載荷
されることによって戸が閉鎖位置まで移動する
ことを確認する。なお,閉鎖位置まで戸が移動
することによって自動的に施錠される機構(例
えば,スプリングラッチボルトがストライクプ
レートにかみ合うなど)の戸は,この施錠状況
も確認する。”ことを規定。 

移動の確認と確認を一項目にまとめて
“4) おもりの載荷及び確認”とした。ま
た,開き量が200 mmを超えると,結果
に有利になるので,200 mmを超えない
ように開くことを規定した。 

(5) 確認 

“規定された閉じ力(4)に対応するおもりを載荷
し,戸が閉じることを確認する。”ことを規定。 

d) 閉じ力測
定試験 
4) おもりの
載荷及び測
定 

“閉じ力はおもりの質量を調整し,戸が閉
鎖位置まで閉じる最小の力を1 N単位で求
める。なお,求めた荷重で5回繰り返し行
い,5回とも閉じることを確認し,その荷
重を閉じ力とする。”ことを規定。 

5.4.4 閉じ力
測定試験 
(4) 移動の
確認 

“移動の確認は,5.4.3(4)による。”ことを規定。 おもりの質量を1 Nずつ増加させていた

が,最終的に1 N単位で求められれば良
いので,表現を改めた。 

(5) 測定 

“おもりを1 Nずつ増加させていき,戸が閉じ
る最小の力を求め,その荷重で5回繰り返し行
い5回とも閉じることを確認する。”ことを規
定。 

“手順は,6.4 c) 4)による。”と記載し,200 
mmを超えないこと,また,戸の形式,寸
法などによって200 mm以上移動できない
ものは,全開位置まで開くことを規定。 

− 

規定なし。 

開き量が200 mmを超えると,条件が有
利になるので,200 mmを超えないよう
に開くことを規定した。 

7 試験結果
の記録 

“試験開始時の試験環境”を追加。 

− 

− 

試験環境を測定し記録しなければなら
ないことを明確にした。 

8 報告書の
記載事項 

“規格番号”を追加。 

− 

− 

規格番号を記載しなければならないこ
とを明確にした。 

4

A

 1

5

1

9

2

0

2

0