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(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 用語及び定義並びに記号及び単位 ························································································ 1
3.1 用語及び定義 ················································································································ 1
3.2 記号及び単位 ················································································································ 2
4 測定原理························································································································· 2
5 試験装置························································································································· 3
5.1 デシケーター法 ············································································································· 3
5.2 チャンバー法 ················································································································ 3
6 試料······························································································································· 3
6.1 試料寸法 ······················································································································ 3
6.2 試料個数 ······················································································································ 3
6.3 試料の密度 ··················································································································· 3
7 測定方法························································································································· 4
7.1 測定条件 ······················································································································ 4
7.2 デシケーター法における容器内相対湿度の設定 ···································································· 4
7.3 チャンバー法による相対湿度の設定··················································································· 4
7.4 測定手順 ······················································································································ 4
8 結果の算出 ······················································································································ 6
8.1 平衡含水率 ··················································································································· 6
8.2 平衡含水率曲線 ············································································································· 6
9 測定精度························································································································· 7
9.1 含水率の測定誤差 ·········································································································· 7
9.2 温湿度環境の制御状態 ···································································································· 7
10 報告 ····························································································································· 7
附属書A(参考)各種の塩飽和水溶液の相対湿度 ······································································· 8
附属書B(参考)各種塩飽和水溶液の準備の仕方 ······································································· 12
附属書JA(参考)デシケーター法による各種測定装置 ······························································· 15
附属書JB(参考)チャンバー法による測定装置 ········································································ 17
附属書JC(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 18
附属書JD(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表 ···························································· 22
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(2)
まえがき
この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般財団法人
建材試験センター(JTCCM)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産
業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産
業規格である。これによって,JIS A 1475:2004は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
注記 工業標準化法に基づき行われた申出,日本工業標準調査会の審議等の手続は,不正競争防止法
等の一部を改正する法律附則第9条により,産業標準化法第12条第1項の申出,日本産業標準
調査会の審議等の手続を経たものとみなされる。
日本産業規格 JIS
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建築材料の平衡含水率測定方法
Method of test for hygroscopic sorption properties of building materials
序文
この規格は,2013年に第2版として発行されたISO 12571を基とし,我が国で実施されている測定方法
の実情を反映させるため,技術的内容を変更して作成した日本産業規格である。
なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JCに示す。また,附属書JA,附属書JB及び附属書JDは対
応国際規格にはない事項であり,附属書JDは技術上重要な改正に関する新旧対照表である。
1
適用範囲
この規格は,建築材料の平衡含水率の測定方法について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 12571:2013,Hygrothermal performance of building materials and products−Determination of
hygroscopic sorption properties(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 0202 断熱用語
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 9346,Hygrothermal performance of buildings and building materials−Physical quantities for
mass transfer−Vocabulary(MOD)
JIS A 1476 建築材料の含水率測定方法
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 12570,Hygrothermal performance of building materials and products−Determination of
moisture content by drying at elevated temperature(MOD)
3
用語及び定義並びに記号及び単位
3.1
用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0202によるほか,次による。
2
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3.1.1
吸湿
雰囲気から多孔質な建築材料(以下,材料という。)への平衡に達するまでの水蒸気の移動。
3.1.2
放湿
多孔質な建築材料から雰囲気への平衡に達するまでの水蒸気の移動。
3.1.3
平衡含水率
雰囲気の水蒸気を吸湿及び/又は放湿し平衡に達したときの蒸発可能な水分の質量,又は容積と材料の
基準乾燥時の質量又は容積との比。質量比を平衡質量含水率,容積比を平衡容積含水率という。
3.1.4
基準乾燥
材質に変化を与えないように,JIS A 1476によって,105 ℃±2 ℃(材料の構造が105 ℃で変化しない材
料の場合),65 ℃±2 ℃(材料の構造が65 ℃〜105 ℃で変化する材料の場合)及び40 ℃±2 ℃(40 ℃以上
で結晶水又はガスの拡散によって特性が変化する材料の場合)の乾燥温度での乾燥。
3.1.5
平衡含水率曲線
ある温度における材料の平衡含水率とその雰囲気の相対湿度との関係を示す曲線。平衡含水率曲線には
吸湿過程及び放湿過程の二つの曲線があり,それぞれを吸湿過程平衡含水率曲線及び放湿過程平衡含水率
曲線という。
3.2
記号及び単位
記号及び単位は,表1による。
表1−記号及び単位
記号
名称
単位
u
平衡質量含水率
kg/kg
Ψ
平衡容積含水率
m3/m3
m
試料の質量
kg
m0
基準乾燥時の試料の質量
kg
V0
基準乾燥時の試料の容積
m3
ρ0
基準乾燥時の試料の密度
kg/m3
ρw
水の密度
kg/m3
Φ
相対湿度
%
4
測定原理
平衡含水率は,次の二つの方法で設定したある相対湿度及び温度の雰囲気の中に試料を入れ,吸湿又は
放湿によって平衡状態に達した試料の質量を測定し,試料の基準乾燥の質量又は容積を基準として求める。
a) ガラスなどの容器に入れた塩飽和水溶液による方法(これをデシケーター法という。)
b) 恒温恒湿槽のように機械的なチャンバーによる方法(これをチャンバー法という。)
デシケーター法及びチャンバー法には,試料をあらかじめ基準乾燥状態にして雰囲気の水蒸気を吸湿す
る場合(吸湿過程)と試料をあらかじめ湿潤状態にして雰囲気に水蒸気を放湿する場合(放湿過程)とが
3
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ある。
0 %〜100 %の間の相対湿度を適切な間隔で5点以上選び,各々の相対湿度での平衡含水率の値を結んで
吸湿過程及び放湿過程の平衡含水率曲線で表すことができる。
5
試験装置
5.1
デシケーター法
測定装置の構成は,恒温室,恒湿容器(デシケーター),はかり及び温度測定器からなる。
5.1.1
恒温室 恒温室は,±0.5 K以下で温度制御が可能なものとする。温度設定は23 ℃とする。
5.1.2
恒湿容器(デシケーター) 恒湿容器は,次による。
a) ガラスなどの不透湿で耐食性のある材料とし,その底部に塩飽和水溶液を入れられるようにする。
b) 恒湿容器内の相対湿度の変化は,±2 %に維持できる気密度とする。
注記 参考として附属書JAに各種の恒湿容器(デシケーター)の例を示す。
5.1.3
はかり はかりは,質量測定が1 mgの桁までひょう量できるもの,又は試料質量の±0.01 %の精
度でひょう量できるもののいずれか精度の高いほうを用いるものとする。
なお,ひょう量精度は,測定結果の精度と計量カップを含めた試料質量との比から決めることができる。
5.1.4
温度測定器 温度測定は,精度が,±0.1 Kの測定器を用いる。
5.2
チャンバー法
測定装置の構成は,恒温恒湿槽(チャンバー),はかり,温度測定器及び湿度測定器からなる。
注記 参考として附属書JBにチャンバーの例を示す。
5.2.1
恒温恒湿槽 チャンバー内の相対湿度は±3 %に,温度は±0.5 Kに制御ができるものとする。温度
設定は23 ℃とする。
5.2.2
はかり 5.1.3と同様とする。
5.2.3
温度測定器 5.1.4と同様とする。
5.2.4
湿度測定器 相対湿度測定は,精度が±3 %の測定器を用いる。
6
試料
6.1
試料寸法
試料寸法は,材料を代表できる大きさとする。試料の質量は少なくとも10 g程度とするが,測定結果に
影響を与えない限り早く平衡に達するために試料を小さくすることができる。その質量はひょう量精度に
よって決める。
6.2
試料個数
試料個数は,同一材料から3個採取する。また,試料のばらつきができるだけないような材料において,
複数の相対湿度の設定で測定を並行して行う場合は,材料を代表できる試料を各相対湿度の設定に対して
それぞれ3個採取する。
6.3
試料の密度
試料の密度は,基準乾燥時の試料の質量及び容積から式(1)によって求める。
0
0
0
V
m
=
ρ
·················································································· (1)
ここに,
ρ0: 基準乾燥時の試料の密度(kg/m3)
m0: 基準乾燥時の試料の質量(kg)
4
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V0: 基準乾燥時の試料の容積(m3)
7
測定方法
7.1
測定条件
測定時の温度は,通常23 ℃±0.5 ℃とする。
なお,必要に応じて,受渡当事者間の協議によって,ほかの温度でも測定できる。
7.2
デシケーター法における容器内相対湿度の設定
恒湿容器内の相対湿度の設定は,次による。
a) 容器内の相対湿度は,塩飽和水溶液によって一定に保つ。標準的な使用塩類は,表2に示すものとし,
この中からNo.2,No.4及びNo.6の塩を必須として5点以上を選択する。
注記 附属書Aに各種の塩飽和水溶液の相対湿度を示す。
表2−使用塩類
No.
塩類
相対湿度(%)
1
ZnCl2・xH2O
10
2
MgCl2・6H2O
33
3
Mg(NO3)2・6H2O
53
4
NaCl
75
5
KCl
85
6
KNO3
93
注記 相対湿度の値は,23 ℃における値である。
b) 塩飽和水溶液は,結晶共存状態で深さ30 mm〜50 mm入れる。
注記 附属書Bに各種塩飽和水溶液の準備の仕方を示す。
c) 容器は,測定時の温度に設定した恒温室に静置する。
d) 恒温室の空気温度を測定する。
7.3
チャンバー法による相対湿度の設定
相対湿度が20 %〜93 %の間でデシケーター法の設定相対湿度に準じて5点以上の相対湿度を設定する。
なお,最低相対湿度が20 %以下に設定できる場合は,この限りではない。
7.4
測定手順
7.4.1
一般
吸湿過程及び放湿過程の平衡含水率の測定手順は,7.4.2及び7.4.3による。
なお,時間を短縮するために,複数の段階を並行して測定する場合は,段階分の試料及び段階分の相対
湿度を設定できる恒湿容器又はチャンバーを用意し,各段階における試験をそれぞれ実施する。ただし,
この方法は,試料のばらつきができるだけないような材料の場合に限る。
注記 ばらつきが大きくなる可能性が高い材料(製造上の事由などによって品質がばらつく材料,天
然素材など)については,受渡当事者間の協議によって判断することが望ましい。
7.4.2
吸湿過程
吸湿過程の平衡含水率の測定手順は,次による。
a) 試料を基準乾燥の温度で恒量になるまで乾燥させ,基準乾燥時の試料の質量m0を測定する。
なお,恒量は,24時間ごとに行う質量測定において,質量変化率が3回連続して0.1 %以下となっ
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た時点とする。質量変化率は,式(2)によって算出し,最後に測定した質量を基準乾燥時の試料の質量
m0とする。
100
1
1
d
×
−
=
+
+
n
n
n
m
m
m
Δm
································································· (2)
ここに,
Δmd: 質量変化率(%)
mn: n回目の試料の質量(kg)
mn+1: n+1回目の試料の質量(kg)
b) デシケーター法においては,基準乾燥において恒量が確認された直後に,試料を最も低い相対湿度の
恒湿容器に入れ恒量に達するまで測定する(段階1)。次に,段階1で恒量が確認された直後に次に高
い相対湿度の恒湿容器に試料を入れ,同様な測定を行う(段階2)。これを順次,段階5以上まで繰り
返し行う。
なお,恒量は,24時間ごとに行う質量測定において,質量変化率が3回連続して0.1 %以下となっ
た時点とする。質量変化率は,式(3)によって算出し,最後に測定した質量を恒量時の試料の質量とす
る。
100
0
1
d
×
−
=
+
m
m
m
Δm
n
n
································································· (3)
ここに,
Δmd: 質量変化率(%)
m0: 基準乾燥時の試料の質量(kg)
mn: n回目の試料の質量(kg)
mn+1: n+1回目の試料の質量(kg)
c) チャンバー法においては,基準乾燥において恒量が確認された直後に,試料をチャンバーに入れ,最
も低い相対湿度を設定し,恒量に達するまで測定する(段階1)。次に,相対湿度を次の段階に上げて
設定(段階2)し,同様な測定を行う。これを順次,段階5以上まで繰り返し行う。
なお,恒量は,24時間ごとに行う質量測定において,質量変化率が3回連続して0.1 %以下となっ
た時点とする。質量変化率は,式(3)によって算出し,最後に測定した質量を恒量時の試料の質量とす
る。
7.4.3
放湿過程
放湿過程の平衡含水率の測定手順は,次による。
a) 試料を相対湿度95 %以上の雰囲気で恒量に達するまで吸湿させる。
注記 雰囲気の温度を測定温度より高くし,相対湿度を95 %以上で吸湿させ,次に測定温度に下げ
ると早く飽和させることができる。
b) デシケーター法においては,試料を最も高い相対湿度(段階5以上)の恒湿容器に入れ,恒量に達す
るまで測定する。恒量は,24時間ごとに行う質量測定において,質量変化率が3回連続して0.1 %以
下となった時点とする。質量変化率は,式(2)によって算出する。次に相対湿度の低い恒湿容器に入れ,
同様に測定を行う。これを順次,最も低い相対湿度の段階1まで繰り返し行う。
c) チャンバー法においては,相対湿度93 %(段階5以上)に設定し,恒量に達するまで測定する。恒量
は,24時間ごとに行う質量測定において,質量変化率が3回連続して0.1 %以下となった時点とする。
質量変化率は,式(2)によって算出する。次に,相対湿度を次の段階に下げて設定し,同様な測定を行
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う。これを順次,最も低い相対湿度の段階1まで繰り返し行う。
d) 段階1の測定が終了後,基準乾燥温度で乾燥させ,基準乾燥時の試料の質量m0を測定する。
8
結果の算出
8.1
平衡含水率
a) 7.4で測定した恒量時の試料の質量を用い,式(4)によって平衡質量含水率uを求める。
0
0
m
m
m
u
−
=
··············································································· (4)
ここに,
u: 平衡質量含水率(kg/kg)
m: 試料の質量(kg)
m0: 基準乾燥時の試料の質量(kg)
b) a) で求めた平衡質量含水率uを用い,式(5)によって平衡容積含水率Ψを求める。
w
0
ρ
ρ
u
Ψ=
················································································· (5)
ここに,
Ψ: 平衡容積含水率(m3/m3)
u: 平衡質量含水率(kg/kg)
ρ0: 基準乾燥時の試料の密度(kg/m3)
ρw: 水の密度(kg/m3)
ただし,23 ℃における水の密度は,ρw=997.6 kg/m3とする。
8.2
平衡含水率曲線
吸湿過程及び放湿過程の各5段階以上の平衡含水率によって,図1に示すように平衡含水率曲線を作成
する。
0.10
0.08
0.06
0.04
0.02
0.00
平
衡
質
量
含
水
率
u
(
k
g
/
k
g
)
100
80
60
40
20
0
相対湿度 Φ (%)
放湿過程
吸湿過程
図1−平衡含水率曲線の例
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9
測定精度
9.1
含水率の測定誤差
含水率の測定誤差は,5.1.3のはかりを使用する場合,式(6)によって求める。
0
0
2
000
.0
m
m
m
u
Δu
−
±
=
································································· (6)
ここに,
u
Δu: 含水率の測定誤差
m: 試料の質量(kg)
m0: 基準乾燥時の試料の質量(kg)
9.2
温湿度環境の制御状態
測定のための温湿度環境の設定制御精度は,デシケーター法とチャンバー法とで異なる。塩飽和水溶液
は,塩の種類によって附属書Aに示すように相対湿度の精度が決定される。デシケーターを設置する恒温
槽又は恒温室の空気温度を測定する温度測定器は,校正器によって校正する。また,チャンバー法におけ
るチャンバーの温度及び相対湿度を測定する温度測定器及び湿度測定器は,通風乾湿計又は露点計によっ
て校正する。
10
報告
試験結果の報告書には,次の項目について記載する。
a) 規格番号及び規格名称
b) 材料名
c) 測定試料の形状・寸法
d) 基準乾燥温度
e) 基準乾燥時の試料の密度
f)
基準乾燥時の試料の質量
g) 使用塩類
h) 含水量の時間変化
i)
平衡質量含水率及び/又は平衡容積含水率
j)
平衡含水率曲線
k) 恒湿容器の内容量
l)
恒温室温度又はチャンバー内の温湿度
m) 測定日時及び場所
n) 測定機関
o) 測定者
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附属書A
(参考)
各種の塩飽和水溶液の相対湿度
A.1 各種の塩飽和水溶液の相対湿度
表A.1は,5 K間隔の装置内温度における28種類の塩飽和水溶液の相対湿度及びその温度における相対
湿度範囲を示す。ただし,23 ℃及び27 ℃の相対湿度は,案分比例によって求めた。
なお,我が国で従来から使用している塩化亜鉛及び硝酸カルシウムを追加している。
表A.1−各種の塩飽和水溶液の相対湿度
単位 %
温度
(℃)
相対湿度
ふっ化セシウ
ム
CsF
臭化リチウム
LiBr
臭化亜鉛
ZnBr2
水酸化カリウ
ム
KOH
水酸化ナトリ
ウム
NaOH
塩化リチウム
LiCl
0
5
10
15
20
23
25
27
30
35
40
45
50
55
60
5.52±1.9
4.89±1.6
4.33±1.4
3.83±1.1
3.57±1.0
3.39±0.94
3.24±0.87
3.01±0.77
2.69±0.63
2.44±0.52
2.24±0.44
2.11±0.40
2.04±0.38
2.03±0.40
7.75±0.83
7.43±0.76
7.14±0.69
6.86±0.63
6.61±0.58
6.47±0.55
6.37±0.52
6.29±0.50
6.16±0.47
5.97±0.43
5.80±0.39
5.65±0.35
5.53±0.31
5.42±0.28
5.33±0.25
8.86±0.89
8.49±0.74
8.19±0.61
7.94±0.49
7.83±0.43
7.75±0.39
7.70±0.36
7.62±0.31
7.55±0.25
7.54±0.20
7.59±0.17
7.70±0.16
7.89±0.17
8.09±0.19
14.34±1.70
12.34±1.40
10.68±1.10
9.32±0.90
8.67±0.78
8.23±0.72
7.89±0.66
7.38±0.56
6.73±0.44
6.26±0.35
5.94±0.29
5.72±0.27
5.58±0.28
5.49±0.32
9.57±2.8
8.91±2.4
8.51±2.2
8.24±2.1
7.98±1.9
7.58±1.7
6.92±1.5
6.26±1.2
5.60±1.0
4.94±0.85
4.27±0.73
3.61±0.65
11.23±0.54
11.26±0.47
11.29±0.41
11.30±0.35
11.31±0.31
11.30±0.28
11.30±0.27
11.29±0.25
11.28±0.24
11.25±0.22
11.21±0.21
11.16±0.21
11.10±0.22
11.03±0.23
10.95±0.26
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表A.1−各種の塩飽和水溶液の相対湿度(続き)
単位 %
温度
(℃)
相対湿度
臭化カルシウ
ム
CaBr2
よう化リチウ
ム
LiI
酢酸カリウム
KC2H3O2
ふっ化カリウ
ム
KF
塩化マグネシ
ウム
MgCl2
よう化ナトリ
ウム
NaI
0
5
10
15
20
23
25
27
30
35
40
45
50
55
60
21.62±0.13
20.20±0.12
18.50±0.12
17.30±0.12
16.50±0.12
21.68±0.30
20.61±0.25
19.57±0.20
18.56±0.16
17.96±0.14
17.56±0.13
16.76±0.12
16.57±0.10
15.57±0.08
14.55±0.06
13.49±0.05
13.38±0.05
11.22±0.05
9.98±0.06
23.38±0.53
23.40±0.32
23.11±0.25
22.75±0.30
22.51±0.32
22.15±0.40
21.61±0.53
30.85±1.30
29.42±1.22
27.27±1.10
24.59±0.94
22.68±0.81
21.46±0.70
20.80±0.62
20.60±0.56
20.77±0.53
33.66±0.33
33.60±0.28
33.47±0.24
33.30±0.21
33.07±0.18
32.90±0.17
32.78±0.16
32.64±0.15
32.44±0.14
32.05±0.13
31.60±0.13
31.10±0.13
30.54±0.14
29.93±0.16
29.26±0.18
42.42±0.99
41.83±0.83
40.88±0.70
39.65±0.59
38.76±0.52
38.17±0.50
37.55±0.47
36.51±0.43
34.73±0.39
32.88±0.37
31.02±0.37
29.21±0.40
27.50±0.45
25.95±0.52
温度
(℃)
相対湿度
炭酸カリウム
K2CO3
硝酸マグネシ
ウム
Mg(NO3)2
臭化ナトリウ
ム
NaBr
塩化コバルト
CoCl2
よう化カリウ
ム
KI
塩化ストロン
チウム
SrCl2
0
5
10
15
20
23
25
27
30
35
40
45
50
55
60
43.13±0.66
43.13±0.50
43.14±0.39
43.15±0.33
43.16±0.33
43.16±0.36
43.16±0.39
43.16±0.43
43.17±0.50
60.35±0.55
58.86±0.43
57.36±0.33
55.87±0.27
54.38±0.23
53.49±0.22
52.89±0.22
52.29±0.23
51.40±0.24
49.91±0.29
48.42±0.37
46.93±0.47
45.44±0.60
63.51±0.72
62.15±0.60
60.68±0.51
59.14±0.44
58.20±0.42
57.57±0.40
56.95±0.39
56.03±0.38
54.55±0.38
53.17±0.41
51.95±0.47
50.93±0.55
50.15±0.65
49.66±0.78
64.92±3.5
63.68±3.2
61.83±2.8
58.63±2.2
55.48±1.8
52.56±1.5
50.01±1.4
48.02±1.4
46.74±1.5
73.30±0.34
72.11±0.31
70.98±0.28
69.90±0.26
69.28±0.25
68.86±0.24
68.47±0.24
67.89±0.23
66.96±0.23
66.09±0.23
65.26±0.24
64.49±0.26
63.78±0.28
63.11±0.31
77.13±0.12
75.66±0.09
74.13±0.06
72.52±0.05
71.52±0.05
70.85±0.04
70.16±0.04
69.12±0.03
10
A 1475:2019
表A.1−各種の塩飽和水溶液の相対湿度(続き)
単位 %
温度
(℃)
相対湿度
硝酸ナトリウ
ム
NaNO3
塩化ナトリウ
ム
NaCl
塩化アンモニ
ウム
NH4Cl
臭化カリウム
KBr
硫酸アンモニ
ウム
(NH4)2SO4
塩化カリウム
KCl
0
5
10
15
20
23
25
27
30
35
40
45
50
55
60
78.57±0.52
77.53±0.45
76.46±0.39
75.36±0.35
74.69±0.33
74.25±0.32
73.81±0.32
73.14±0.31
72.06±0.32
71.00±0.34
69.99±0.37
69.04±0.42
68.15±0.49
67.35±0.57
75.51±0.34
75.65±0.27
75.67±0.22
75.61±0.18
75.47±0.14
75.36±0.13
75.29±0.12
75.21±0.12
75.09±0.11
74.87±0.12
74.68±0.13
74.52±0.16
74.43±0.19
74.41±0.24
74.50±0.30
80.55±0.96
79.89±0.59
79.23±0.44
78.83±0.42
78.57±0.40
78.30±0.47
77.90±0.57
85.09±0.26
83.75±0.24
82.62±0.22
81.67±0.21
81.20±0.21
80.89±0.21
80.64±0.21
80.27±0.21
79.78±0.22
79.43±0.24
79.18±0.26
79.02±0.28
78.95±0.32
78.94±0.35
82.77±0.90
82.42±0.68
82.06±0.51
81.70±0.38
81.34±0.31
81.13±0.29
80.99±0.28
80.85±0.29
80.63±0.30
80.27±0.37
79.91±0.49
79.56±0.65
79.20±0.87
88.61±0.53
87.67±0.45
86.77±0.39
85.92±0.33
85.11±0.29
84.65±0.27
84.34±0.26
84.05±0.26
83.62±0.25
82.95±0.25
82.32±0.25
81.74±0.28
81.20±0.31
80.70±0.35
80.25±0.41
温度
(℃)
相対湿度
硝酸ストロン
チウム
Sr(NO3)2
硝酸カリウム
KNO3
硫酸カリウム
K2SO4
クロム酸カリ
ウム
K2CrO4
塩化亜鉛
ZnCl2
硝酸カルシウ
ム
Ca(NO3)2
0
5
10
15
20
23
25
27
30
35
40
45
50
55
60
92.38±0.56
90.55±0.38
88.72±0.28
86.89±0.29
85.79±0.35
85.06±0.38
96.33±2.9
96.27±2.1
95.96±1.4
95.41±0.96
94.62±0.66
94.00±0.60
93.58±0.55
93.07±0.57
92.31±0.60
90.79±0.83
89.03±1.2
87.03±1.8
84.78±2.5
98.77±1.1
98.48±0.91
98.18±0.76
97.89±0.63
97.59±0.53
97.42±0.47
97.30±0.45
97.18±0.43
97.00±0.40
96.71±0.38
96.41±0.38
96.12±0.40
95.82±0.45
97.88±0.49
97.56±0.46
97.08±0.41
96.42±0.37
95.89±0.37
95.50±0.40
95.25±0.48
10
10
10
10
10
10
54.0〜56.0
52.1〜55.8
52.0
50.5〜51.0
49.2
46.7〜47.0
A.2 使用薬品の取扱いについて
A.2.1 準備及び作業の取扱い
塩飽和水溶液には,健康に有害なもの及び危険なものがあるので,準備,手作業などの取扱いには十分
に注意を払わなければならない。
なお,安全データシート(SDS)を取り寄せ,物理化学的性質,危険有害性及び取扱上の注意事項など
の情報を得て熟知し,十分な準備のうえ,作業を行う。
A.2.2 処分
11
A 1475:2019
塩飽和水溶液には,環境に有害なものがあるので,関連法規に従って中和,希釈などを行い安全なもの
にするなどし,関連法規に従って処分を行う。
A.2.3 管理・保管
塩飽和水溶液用試薬は,事故,盗難などを起こさないように,安全な保管及び管理を行う。
12
A 1475:2019
附属書B
(参考)
各種塩飽和水溶液の準備の仕方
B.1
各種塩飽和水溶液の準備の仕方
表B.1による塩飽和水溶液を作るために必要な塩と蒸留水との混合物は,与えられた温度(過剰の塩が
溶け切れる)で加熱溶解し,かくはんしながら試験室温度(23 ℃)になるまでゆっくりと冷却する。
試薬級のものを用いなければならない。
塩飽和水溶液には健康に有害なものがあり,準備及び手作業に注意を払わなければならない。
溶液に固体及び液体が残っているか,並びに汚染していないかどうかを定期的に確認しなければならな
い。
表B.1は,各種塩類の溶解温度及び溶解度を示す。
表の記載例:18 ℃でふっ化セシウム飽和水溶液を得るためには,蒸留水100 mlに対して,11/2・H2O(結
晶水)のふっ化セシウム366.5 gを用いる。
なお,我が国で従来から使用している塩化亜鉛及び硝酸カルシウムを追加している。
表B.1−各種塩の溶解温度及び溶解度
各種塩類
結晶水a)
溶解度
水温
(℃)
蒸留水100 mlに対する
塩のg数b)
ふっ化セシウム
CsF
0・H2O
11/2・H2O
18
18
367
366.5
臭化リチウム
LiBr
0・H2O
0・H2O
2・H2O
4
90
20
145
254
246
臭化亜鉛
ZnBr2
−
20
100
447
675
水酸化カリウム
KOH
−
15
100
107
178
水酸化ナトリウム
NaOH
−
0
100
42
347
塩化リチウム
LiCl
0・H2O
0・H2O
1・H2O
0
95
30
63.7
130
86.2
臭化カルシウム
CaBr2
0・H2O
0・H2O
6・H2O
6・H2O
20
100
0
25
142
312
594
1 360
よう化リチウム
LiI
0・H2O
0・H2O
3・H2O
3・H2O
20
90
0
90
165
433
151
201.2
酢酸カリウム
KC2H3O2
−
20
62
253
492
13
A 1475:2019
表B.1−各種塩の溶解温度及び溶解度(続き)
各種塩類
結晶水a)
溶解度
水温
(℃)
蒸留水100 mlに対する
塩のg数b)
ふっ化カリウム
KF
0・H2O
2・H2O
18
18
92.3
349.3
塩化マグネシウム
MgCl2
0・H2O
0・H2O
6・H2O
6・H2O
20
100
20
100
54.25
72.7
167
367
よう化ナトリウム
NaI
0・H2O
0・H2O
2・H2O
2・H2O
25
100
0
100
184
203
317.9
1 550
炭酸カリウム
K2CO3
0・H2O
0・H2O
11/2・H2O
11/2・H2O
2・H2O
2・H2O
20
100
20
100
20
100
112
156
129.4
268.3
146.9
331
硝酸マグネシウム
Mg(NO3)2
6・H2O
20
125
臭化ナトリウム
NaBr
0・H2O
0・H2O
2・H2O
2・H2O
50
100
0
81
116
121
79.5
118.6
塩化コバルト
CoCl2
0・H2O
0・H2O
6・H2O
6・H2O
7
96
0
100
45
105
76.7
190.7
よう化カリウム
KI
1/2・H2O
1/2・H2O
0
100
127.5
208
塩化ストロンチウム
SrCl2
0・H2O
0・H2O
6・H2O
6・H2O
20
100
0
40
53.8
100.8
106.2
205.8
硝酸ナトリウム
NaNO3
−
25
100
92.1
180
塩化ナトリウム
NaCl
−
0
100
35.7
39.12
塩化アンモニウム
NH4Cl
−
0
100
29.7
75.8
臭化カリウム
KBr
−
0
100
53.48
102
硫酸アンモニウム
(NH4)2SO4
−
0
100
70.6
103.8
塩化カリウム
KCl
−
20
100
34.7
56.7
14
A 1475:2019
表B.1−各種塩の溶解温度及び溶解度(続き)
各種塩類
結晶水a)
溶解度
水温
(℃)
蒸留水100 mlに対する
塩のg数b)
硝酸ストロンチウム
Sr(NO3)2
0・H2O
0・H2O
4・H2O
4・H2O
18
90
0
100
70.9
100
60.43
206.5
硝酸カリウム
KNO3
−
0
100
13.3
247
硫酸カリウム
K2SO4
−
25
100
12
24.1
クロム酸カリウム
K2CrO4
−
20
100
62.9
79.2
塩化亜鉛
ZnCl2
0・H2O
同上
同上
同上
同上
25
40
60
80
100
432 (81.2)
452 (81.9)
488 (83.0)
541 (84.4)
614 (86.0)
硝酸カルシウム
Ca(NO3)2
4・H2O
同上
同上
同上
同上
同上
3・H2O
同上
0
10
20
25
30
40
40
60
102 (50.50)
115 (53.55)
129 (56.39)
138 (57.98)
153 (60.41)
196 (66.22)
237 (70.37)
282 (73.79)
注a) 塩のモル数に対する結晶水のモル数
b) 括弧内の数字は,蒸留水100 gの塩飽和水溶液中の塩のg数に換算した値を示す。
B.2
使用薬品の取扱いについて
B.2.1 準備及び作業時
塩飽和水溶液には,健康に有害なもの及び危険なものがあるので,準備,手作業などの取扱いには十分
に注意を払わなければならない。
なお,安全データシート(SDS)を取り寄せ,物理化学的性質,危険有害性,取扱上の注意事項などの
情報を得て熟知し,十分な準備のうえ,作業を行う。
B.2.2 処分
塩飽和水溶液には,環境に有害なものがあるので,関連法規に従って中和,希釈などを行い安全なもの
にするなどし,関連法規に従って処分を行う。
B.2.3 管理及び保管
塩飽和水溶液等試薬は,事故,盗難などを起こさないように,安全な保管及び管理を行う。
15
A 1475:2019
附属書JA
(参考)
デシケーター法による各種測定装置
JA.1 デシケーターによる場合
デシケーターに選択した塩飽和水溶液を入れ一定の相対湿度に保つ。試料は,ガラス容器のように吸湿
しない計量カップに入れ,蓋を開けた状態でデシケーター内に静置し吸湿又は放湿させる。試料の質量を
測定する場合は,計量カップに蓋をしてデシケーターから取り出し,計量カップごとはかる。恒量に達す
るまで定期的に計量し,恒量に達したら計量カップの質量を差し引き,吸湿又は放湿した試料の質量とす
る(図JA.1参照)。
図JA.1−ISO 12571のデシケーターによる場合
16
A 1475:2019
JA.2 広口ガラス瓶による場合
広口ガラス瓶の底部に選択した塩飽和水溶液を入れる。試料を吸湿しない受け皿に置くか又は吸湿しな
い細い金属線で直接結んで広口ガラス瓶につるす。試料の質量を測定する場合は,ガラス管のキャップを
はずし,電子天びんに金属線をつるしてはかる。恒量に達した後,金属線,受け皿の質量を差し引き吸湿
又は放湿した試料の質量とする(図JA.2参照)。
図JA.2−広口ガラス瓶による場合
JA.3 プラスチック製簡易デシケーターによる場合
この方法は,デシケーター法と同様であるが,試料を計量カップに入れないで雰囲気にさらしてはかる
というものである。容器の扉を開け,試料をピンセットで挟んで移動し,電子天びんで質量を測定する。
したがって,吸湿又は放湿の速い試料若しくは恒温室と容器とに大きな相対湿度差があるような場合は,
誤差が生じやすいので,素早く計量する(図JA.3参照)。
図JA.3−プラスチック製簡易デシケーターによる場合
17
A 1475:2019
附属書JB
(参考)
チャンバー法による測定装置
JB.1 恒温恒湿槽又は恒温恒湿室による場合
恒温恒湿槽又は恒温恒湿室に電子天びんを入れ,試料を直接電子天びんに載せて恒量になるまで測定す
る。恒温恒湿槽又は恒温恒湿室の相対湿度は,順次段階的に設定する。槽又は室内の気流が質量測定に影
響する場合は,風防を使用する(図JB.1参照)。
図JB.1−恒温恒湿槽又は恒温恒湿室による場合
JB.2 相対湿度発生装置を用いる場合
図JB.2のように分流式相対湿度発生装置を用いて測定する場合は,恒温恒湿槽内に試料をつるして試験
を行う。この場合,相対湿度は0 %から100 %近くまで広範囲に設定できる。試料をつるす方法は,広口
ガラス瓶の方法と同様とする。試料の質量を算出する場合は,このつるす金属線などの質量を差し引く。
図JB.2−相対湿度発生装置を用いる場合
18
A 1475:2019
附属書JC
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS A 1475:2019 建築材料の平衡含水率測定方法
ISO 12571:2013,Hygrothermal performance of building materials and products−
Determination of hygroscopic sorption properties
(I)JISの規定
(II)
国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲 建築材料の平衡含
水率の測定方法を
規定する。
1
JISと同一
一致
−
2 引用規格
3 用語及び
定義並びに
記号及び単
位
3.1 用語及び定義
3.2 記号及び単位
3
3.1
3.2
用語及び定義,記号及び
単位
用語及び定義
記号及び単位
追加/
変更
“吸湿及び放湿又は吸放湿”を削除
し“吸湿”“放湿”を追加した。ま
た,“基準乾燥”を追加した。“質量
含水率”,“容積含水率”等は引用規
格内にあるため削除した。
技術的な問題はない。
規格内容を分かりやすくするため
に追加,変更した。
技術的差異はない。
4 測定原理 測定方法の原理に
加えデシケーター
法及びチャンバー
法の二つの測定法
について説明
4
4.1
4.2
原理
吸湿過程平衡含水率曲
線
放湿過程平衡含水率曲
線
変更
二つの測定法について追加的に説
明した。
技術的な問題はない。
技術的差異はない。
5 試験装置
5.1 デシケーター法
5.2 チャンバー法
5
5.1
5.2
試験装置
デシケーター法
チャンバー法
変更
恒温恒湿室の温湿度制御精度レベ
ルを若干上げた。
技術的な問題はない。
我が国の実情に合わせた。
4
A
1
4
7
5
:
2
0
1
9
19
A 1475:2019
(I)JISの規定
(II)
国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
6 試料
6.1 試料寸法
6.2 試料個数
6.3 試料の密度
6
6.1
6.2
試料
試料の大きさ,質量
試料個数
追加/
変更
ひょう量精度を満足し測定結果に
影響がない限り,試料を小さくする
ことができるとの表記にまとめた。
試料の密度算出式を追加した。
複数の相対湿度において並行して
試験を実施する場合の試料個数を
追加した。
技術的な問題はない。
試験体が100 mm角の場合,測定
期間が長期化するため,表記をま
とめた。
分かりやすくするため,追加した。
より明確にするため,追加した。
7 測定方法 7.1 測定条件
7.2 デシケーター法
における容器内相
対湿度の設定
7.3 チャンバー法に
よる相対湿度の設
定
7.4 測定手順
7
7.1
7.2
7.3
測定手順
測定条件
デシケーター法
チャンバー法
変更
熱帯国を対象として設定された測
定条件(27 ℃)については不採用
とした。
使用塩類の水酸化カリウムを塩化
亜鉛に変更した。
恒量の判断基準及び質量変化率の
計算式を追加した。また,重複して
いる測定手順をまとめた。
チャンバー法の相対湿度範囲を変
更した。
技術的な問題はない。
受渡当事者間の協議において設定
できるため,熱帯国の設定は不採
用とした。
水酸化カリウムは強アルカリ性の
ため,人体への影響を考慮し,変
更した。
恒量の判断をしやすくし,また,
重複する測定手順を一つの項とし
てまとめ,分かりやすくした。
我が国の実情に合わせた。
8 結果の算
出
8.1 平衡含水率
8.2 平衡含水率曲線
8
8.1
8.2
結果の算出
吸放湿
平衡含水率曲線
追加
平衡容積含水率の計算式を追加し
た。
技術的な問題はない。
分かりやすくするため,追加した。
4
A
1
4
7
5
:
2
0
1
9
20
A 1475:2019
(I)JISの規定
(II)
国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
9 測定精度 9.1 含水率の測定誤
差
9.2 温湿度環境の制
御状態
9
9.1
9.2
JISと同一
一致
−
10 報告
材料名,使用塩類,
平衡含水率,同曲線
など
10
試験報告
追加/
変更
項目を整理し,基準乾燥時の試料の
密度,基準乾燥時の試料の質量を追
加した。
技術的な問題はない。
我が国の試験報告書として求めら
れるため,追加した。
附属書
附属書A(参考)各
種の塩飽和水溶液
の相対湿度
附属書B(参考)各
種塩飽和水溶液の
準備の仕方
附属書JA(参考)デ
シケーター法によ
る各種測定装置
附属書JB(参考)チ
ャンバー法による
測定装置
附属書
附属書A(参考)各種の
塩飽和水溶液の相対湿
度
附属書B(参考)各種塩
飽和水溶液の準備の仕
方
追加
追加
追加
追加
測定装置の例,使用塩類及び薬品の
取扱方法の追加を行った。
規格を,より使いやすくするため
に附属書を整理した。
4
A
1
4
7
5
:
2
0
1
9
21
A 1475:2019
(I)JISの規定
(II)
国際規
格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
附属書
(続き)
附属書C(参考)測定手
順の例
附属書D(参考)瓶を使
用した試験方法
削除
削除
JISでは通常行っていない手順のた
め削除した。
我が国で使用されている他の測定
装置もまとめて附属書JAとしたた
め,削除した。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 12571:2013,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
4
A
1
4
7
5
:
2
0
1
9
22
A 1475:2019
附属書JD
(参考)
技術上重要な改正に関する新旧対照表
現行規格(JIS A 1475:2019)
旧規格(JIS A 1475:2004)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
2 引用規格 JIS A 1476(建築材料の含水率測定方法)を引
用。
2 引用規格 ISO 12570(Hygrothermal performance of building
materials and products−Determination of
moisture
content
by
drying
at
elevated
temperature)を引用。
ISO 12570の対応国際規格としてJIS A
1476(建築材料の含水率測定方法)が制
定されたため,置き換えた。
3.1.1 吸湿
3.1.2 放湿
吸湿,放湿それぞれについて定義し,吸放湿を
削除した。
3.1 a) 吸湿
及び放湿又
は吸放湿
吸湿,放湿,吸放湿それぞれについて,同じ文
章で定義。
吸湿,放湿,吸放湿を一括して定義して
いたため,分かりやすさの観点から個別
に定義した。なお,吸放湿は吸湿,放湿
の組み合わせにより対応することとし
た。
旧規格と技術的差異はない。
3.1.3 平衡
含水率
容積比による平衡容積含水率とした。
また,この規格の全体において“体積”から“容
積”へ用語の置き換えを行った。
3.1 b) 平衡
含水率
体積比による平衡体積含水率と規定。
JIS A 1476,JIS A 0202(断熱用語)な
どでは“体積”を使用しておらず,関係
規格との整合化の観点から,“体積”か
ら“容積”への用語の置き換えを行った。
3.1.4 基準
乾燥
基準乾燥温度を105 ℃±2 ℃,65 ℃±2 ℃,
40 ℃±2 ℃と規定。
3.1 c) 基準
乾燥
基準乾燥温度を105 ℃±2 ℃,70 ℃±2 ℃,
40 ℃±2 ℃と規定。
ISO 12570(JIS A 1476)の改正による。
4
A
1
4
7
5
:
2
0
1
9
23
A 1475:2019
現行規格(JIS A 1475:2019)
旧規格(JIS A 1475:2004)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
7.4.1 一般
試験時間を短縮するために並行して試験が実
施できることを改めて明示した。
ばらつきが大きくなる可能性が高い材料に関
する注記を追加した。
−
−
吸湿過程,放湿過程の両方において並行
して試験を行うことが可能であるが,旧
規格では,当該事項について吸湿過程の
試験方法を説明した細分箇条内にだけ
記載があった。
そのため,一般として細分箇条を追加し
た。
試料のばらつきができるだけないよう
な材料に関して,より明確になるよう
ばらつきが大きくなる可能性が高い材
料に関する注記を追加した。
7.4.2 吸湿
過程
恒量の判断基準及び質量変化率の計算式を追
加した。
7.4.1 吸湿
過程
恒量の判断を容易にするため,質量変化
率の計算式を追加した。
8.2 平衡含
水率曲線
図1において,吸湿過程における第1段階から
0 %側及び第5段階から100 %側並びに放湿過
程における第1段階から100 %側及び第5段階
より0 %側の曲線を削除した。
8.2 平衡含
水率曲線
曲線等を記すためには二点以上のプロ
ットが必要であるが,当該部分は0 %又
は100 %近傍にプロットがない。当該部
分に曲線等を記すのは誤解を招くため,
削除した。
10 報告
次の細別を追加した。
a) 規格番号及び規格名称
d) 基準乾燥温度
i) 平衡質量含水率及び/又は平衡容積含水
率
l) 恒温室温度又はチャンバー内の温湿度
10 報告
g) 平衡含水率
j) 恒温室温度及びチャンバー内温湿度
報告書に記載すべき必要な項目として
規格番号及び規格名称を追加した。
平衡含水率について詳細に明記した。
試験はデシケーター法,チャンバー法の
いずれかで実施されるため,いずれかの
方法による温度(チャンバー法は相対湿
度を含む)を記載することとした。
附属書A
(参考)
27 ℃における塩飽和水溶液の相対湿度を追記
した。
附属書3
(参考)
対応国際規格において追記されたため,
この規格にも追記した。
4
A
1
4
7
5
:
2
0
1
9