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A 1216:2020  

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 用語及び定義 ··················································································································· 1 

4 試験器具························································································································· 2 

5 供試体···························································································································· 3 

5.1 供試体の形状及び寸法 ···································································································· 3 

5.2 供試体の作製 ················································································································ 4 

6 試験方法························································································································· 4 

7 計算······························································································································· 5 

8 報告······························································································································· 6 

附属書A(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表 ······························································ 8 

A 1216:2020  

(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人

地盤工学会(JGS)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標

準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本産業規格である。これによって,JIS A 1216:2009は

改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。国土交通大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

  

日本産業規格          JIS 

A 1216:2020 

土の一軸圧縮試験方法 

Method for unconfined compression test of soils 

序文 

この規格は,1958年に制定され,その後6回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は2009年に

行われたが,前回改正からの用語の変更などに対応するために改正した。 

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。また,技術上重要な改正に関する旧規格との対照を

附属書Aに記載する。 

適用範囲 

この規格は,拘束圧を受けない状態で自立する供試体の一軸圧縮強さを求める方法について規定する。

主に乱さない粘性土を対象とするが,練り返した試料,締固めた土,砂質土などの自立する供試体にも準

用できる。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS A 0207 地盤工学用語 

JIS A 1203 土の含水比試験方法 

JIS B 7503 ダイヤルゲージ 

JIS B 7507 ノギス 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0207によるほか,次による。 

3.1 

プルービングリング 

圧縮力又は引張力の大きさをリングの変形量から測定する荷重計。 

3.2 

破壊ひずみ,εf 

最大圧縮応力のときの圧縮ひずみ。 

3.3 

変形係数,E50 

最大圧縮応力の50 %における応力−ひずみ曲線の割線勾配。 

background image

A 1216:2020  

  

試験器具 

試験器具は,次による。 

4.1 

一軸圧縮試験機 一軸圧縮試験機は,圧縮装置,上部加圧板,下部加圧板,荷重計及び変位計から

構成され,次に示す条件を満たすものする(図1参照)。 

a) 圧縮装置は,供試体の高さの15 %までの圧縮ひずみを連続的に与え得るように,一定速度で作動する

ものとする。荷重計,上部加圧板,供試体,下部加圧板及び圧縮装置のそれぞれの中心軸は,同一線

上にあるものとする。 

b) 荷重計は,プルービングリング又は電気式荷重計とする。容量の異なるものを複数用意しておき,予

想される一軸圧縮強さに応じて使い分ける。供試体の最大圧縮力の±1 %の許容差で圧縮力が測定で

きるものとする。 

c) 変位計は,測定範囲が20 mm以上で,最小目盛が0.01 mmのJIS B 7503に規定するダイヤルゲージ又

はこれと同等以上の性能をもつ電気式変位計とする。供試体の高さの±0.1 %の許容差で圧縮量が測定

できるものとする。 

図1−一軸圧縮試験機の例 

4.2 

供試体作製器具 供試体作製器具は,次による(図2参照)。 

a) トリマー トリマーは,試料を載せる台座と試料固定板とが回転する構造をもつもので,外側の支柱

に沿わせて,ワイヤソー又は直ナイフで試料を削ることによって直円柱の供試体に成型できるもの。 

b) マイターボックス マイターボックスは,二つ割りにできて,その内径が供試体の直径より僅かに大

きいものとし,供試体の両端を平行で,かつ,軸方向に対して直角に整形できるもの。 

c) ワイヤソー ワイヤソーに使用できる鋼線の直径は,0.2 mmから0.3 mm程度までとする。 

d) 直ナイフ 直ナイフは,鋼製で片刃の付いたもの。 

background image

A 1216:2020  

  

①トリマー 

②マイターボックス 

③ワイヤソー 

④直ナイフ 

図2−供試体作製器具の例 

4.3 

その他の器具 その他の器具は,次による。 

a) ノギス ノギスは,JIS B 7507に規定するもの。 

b) ストップウォッチ又は時計 

c) はかり はかりは,供試体質量の0.1 %以下まではかることができるもの。 

d) 含水比測定器具 含水比測定器具は,JIS A 1203に規定するもの。 

供試体 

5.1 

供試体の形状及び寸法 

供試体の形状は,円柱とする。供試体の直径D0(mm)は,通常,35 mm又は50 mmとし,高さH0(mm)

は,直径D0(mm)の1.8倍〜2.5倍とする(図3参照)。ただし,採取した試料の状態を考慮して,試料

を代表する試験が行える寸法を選定する。土の種類又は試料の状態によっては,サンプラーから取り出し

た試料の直径を供試体の直径D0(mm)とし,両端面の整形だけを行って供試体としてもよい。 

図3−供試体の直径及び高さの例 

③ 

② 

④ 

① 

background image

A 1216:2020  

  

5.2 

供試体の作製 

供試体の作製は,a)〜f) の手順に従って,試料の含水比を変化させないように手際よく行う。また,一

貫して試料に乱れを与えないように十分に注意しなければならない。 

a) 試料は,サンプリングなどによって乱された部分を取り除き,5.1で規定する供試体の直径D0(mm)

及び高さH0(mm)より余裕をもった大きさのものを用意する。 

b) 供試体の側面は,5.1で規定する直径D0(mm)の円柱になるように,通常,ワイヤソーを用いて削り

取るが,試料が固い場合には直ナイフを用いる。トリマーを用いる場合は,試料にねじれ又は圧縮力

を与えないように注意する。 

c) 供試体は,両端面が平行で,かつ,軸方向と直角になるよう,マイターボックスに入れ,ワイヤソー

又は直ナイフなどを用いて両端面を整形する。 

d) 供試体の直径D0(mm)及び高さH0(mm)を求める。直径D0(mm)は上,中,下の直交する2方

向ではかり,これらの平均値とする。高さH0(mm)は円周を等分した3か所以上ではかり,これら

の平均値とする(図4参照)。 

e) 供試体の質量m(g)をはかる。 

f) 

供試体を成形するときに,削り取った土の中から代表的な試料の含水比を求め,供試体の含水比とす

る。試験後の供試体を用いて含水比を求める場合,削り取った土を用いた含水比の測定は省略しても

よい。 

図4−供試体寸法の計測箇所の例 

試験方法 

試験方法は,次による。試験は,供試体の作製後,できるだけ速やかに開始する。 

a) 供試体を一軸圧縮試験機に設置する。供試体を下部加圧板の中央に置き,供試体に圧縮力が加わらな

いように上部加圧板を密着させる。その後,変位計及び荷重計の原点を調整する。 

b) 供試体の高さに対して毎分1 %の圧縮ひずみが生じる速さを標準として,連続的に供試体を圧縮する。 

c) 圧縮中は,圧縮量ΔH(mm)と圧縮力P(N)とを測定する。圧縮量と圧縮力との測定間隔は,応力

−ひずみ曲線を滑らかに描くことができる程度とする。連続記録をしない場合は,圧縮力の最大値ま

background image

A 1216:2020  

では圧縮量は0.2 mm,それ以降は0.5 mmを超えない間隔で記録することが望ましい。 

d) 圧縮の終了判定は,次のいずれかとする。 

− 圧縮力P(N)が最大値となってから,引き続き圧縮量ΔH(mm)が供試体の高さH0(mm)の2 %

以上生じた場合[図5の(i)参照]。 

− 圧縮力P(N)が最大値の2/3程度に減少した場合[図5の(ii)参照]。 

− 圧縮量ΔH(mm)が供試体の高さH0(mm)の15 %に達した場合[図5の(iii)参照]。 

e) 圧縮終了後の供試体の変形及び破壊の状況が最も顕著に見える方向から観察し,供試体の不均質状況,

異物の混入状況などについても記録する。すべり面が見られる場合は,その傾きが最も急に見える方

向から観察を行い,おおよその角度を記録する(図6参照)。 

図5−圧縮ひずみと圧縮応力とによる試験の終了判定の例 

図6−供試体の観察記録の例 

計算 

計算は,次による。有効数字の丸め方については,JIS Z 8401に規定する方法による。 

a) 供試体の圧縮ひずみは,次の式によって算出する。 

100

0

×

=HH

ε

ここに, 

ε: 供試体の圧縮ひずみ(%) 

ΔH: 圧縮量(mm) 

H0: 圧縮する前の供試体の高さ(mm) 

P

 (

N

)

0

最大

1/

3

2/

3

圧縮量∆H(mm)

最大

2 %

(i)

(ii)

(iii)

H0の15%

ΔH 

background image

A 1216:2020  

  

b) 圧縮ひずみがε(%)のときの圧縮応力は,次の式によって算出する。 

(

)

000

1

100

/

1

0

×

×

=

ε

σ

A

P

4

2

0

0

D

A

π

=

ここに, 

σ: 圧縮応力(kN/m2) 

P: 圧縮ひずみがεのときに供試体に加えられた圧縮力(N) 

A0: 圧縮する前の供試体の断面積(mm2) 

D0: 圧縮する前の供試体の直径(mm) 

c) 圧縮ひずみを横軸に,圧縮応力を縦軸にとって応力−ひずみ曲線を図示する。 

d) 一軸圧縮強さqu(kN/m2)は,応力−ひずみ曲線における圧縮応力の最大値とし(図5参照),四捨五

入によって,有効数字3桁に丸める。ただし,quが10 kN/m2未満の場合は,四捨五入によって,有効

数字2桁に丸める。 

e) 破壊ひずみεf(%)は,quのときのひずみとし,四捨五入によって,小数点以下1桁に丸める。応力

−ひずみ曲線の初期の部分に図7のような変曲点が生じる場合は,変曲点以降の直線部分を延長し,

横軸との交点を破壊ひずみの算出の修正原点とする。 

f) 

変形係数E50(MN/m2)を算出する場合は,次の式で算出し,四捨五入によって,有効数字2桁に丸め

る。 

10

1

2

/

50

u

50

×

q

E

ここに, 

E50: 変形係数(MN/m2) 

qu: 一軸圧縮強さ(kN/m2) 

ε50: 圧縮応力σ=qu/2のときの圧縮ひずみ(%)。応力−ひず

み曲線の初期の部分に図7のような変曲点が生じる場合
は,箇条7 e) と同様に修正原点に基づいて求める。 

図7−応力−ひずみ曲線の初期の部分に変曲点が生じる場合の補正方法 

報告 

報告は,次による。 

a) 供試体の直径(mm),高さ(mm),質量(g)及び含水比(%) 

A 1216:2020  

b) 供試体の破壊状況 

c) 応力−ひずみ曲線 

d) 一軸圧縮強さqu(kN/m2)及び破壊ひずみεf(%) 

必要に応じて,変形係数E50(MN/m2)を記載する。 

e) その他報告事項 

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A 1216:2020  

  

附属書A 

(参考) 

技術上重要な改正に関する新旧対照表 

現行規格(JIS A 1216:2020) 

旧規格(JIS A 1216:2009) 

改正理由 

箇条番号及び題名 

内容 

箇条番号及び題名 

内容 

2 引用規格 

JIS A 0207 地盤工学用語 
JIS A 1203 土の含水比試験方法 
JIS B 7503 ダイヤルゲージ 
JIS B 7507 ノギス 
JIS Z 8401 数値の丸め方 

2 引用規格 

JIS A 1203 土の含水比試験方法 

引用規格の追加。 

3 用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS A 0207
によるほか,次による。 
3.1 プルービングリング 
3.2 破壊ひずみ,εf 
3.3 変形係数,E50 

3 用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次に
よる。 
3.1 一軸圧縮強さ 

JIS A 0207:2018の追記 
 
JIS A 0207:2018に定義
されているので,“一軸
圧縮強さ”の定義は削
除。 
3.1〜3.3の用語を追加。 

4 試験器具 
4.1 一軸圧縮試験
機 

一軸圧縮試験機は,圧縮装置,上部加圧板,下部
加圧板,荷重計及び変位計から構成され, 

4 試験器具 
4.1 一軸圧縮試験
機 

一軸圧縮試験機は,ひずみ制御式圧縮装置,
加圧板,荷重計及び変位計から構成され, 

装置に関する説明を詳
細に記載。 

4 試験器具 
4.1 一軸圧縮試験
機b) 

容量の異なるものを複数用意しておき, 

4 試験器具 
4.1 一軸圧縮試験
機b) 

容量の異なるもの0.2 kN〜2 kNを複数用意
しておき, 

特に必要ないと判断。 

4 試験器具 
4.1 一軸圧縮試験
機c) 

最小目盛が0.01 mmのJIS B 7503に規定するダイ
ヤルゲージ又はこれと同等以上の性能をもつ電気
式変位計 

4 試験器具 
4.1 一軸圧縮試験
機c) 

最小目盛が1/100 mmの変位計又はこれと同
等以上の性能をもつ電気式変位計 

JIS B 7503の追記。 

4 試験器具 
4.1 一軸圧縮試験
機 図1 

一軸圧縮試験機の図を分かりやすく記載。 

4 試験器具 
4.1 一軸圧縮試験
機 図1 

− 

図の修正。 

 
 
 

5

A

 1

2

1

6

2

0

2

0

background image

A 1216:2020  

現行規格(JIS A 1216:2020) 

旧規格(JIS A 1216:2009) 

改正理由 

箇条番号及び題名 

内容 

箇条番号及び題名 

内容 

4 試験器具 
4.2 供試体作製器
具a) 

トリマーは,試料を載せる台座と試料固定板とが
回転する構造をもつもので,外側の支柱に沿わせ
て,ワイヤソー又は直ナイフで試料を削ることに
よって直円柱の供試体に成型できるもの。 

4 試験器具 
4.2 供試体作製器
具a) 

(記載なし) 

トリマーに関する説明
を追加。 

4 試験器具 
4.2 供試体作製器
具b) 

供試体の両端を平行で,かつ,軸方向に対して直
角に整形できるもの。 

4 試験器具 
4.2 供試体作製器
具b) 

両端が平行で,かつ,軸方向に対して直角な
ものとする。 

供試体整形器具に関す
る説明を記載。 

4 試験器具 
4.2 供試体作製器
具c),d) 

c) ワイヤソー ワイヤソーに使用できる鋼線の直
径は,0.2 mmから0.3 mm程度までとする。 
d) 直ナイフ 直ナイフは,鋼製で片刃の付いたも
の。 

4 試験器具 
4.2 供試体作製器
具c) 

c) ワイヤソー及び直ナイフ ワイヤソーに
使用する鋼線の直径は,0.2 mm〜0.3 mm程
度とする。直ナイフは,鋼製で片刃の付いた
長さ25 cm以上のものとする。 

ワイヤソーと直ナイフ
に関する説明を各々の
項目として分離。 
 
直ナイフの長さの説明
を削除。 

4 試験器具 
4.2 供試体作製器
具 図2 

供試体作製器具の例を分かりやすく記載。 

4 試験器具 
4.2 供試体作製器
具 図2 

− 

図の修正。 

4 試験器具 
4.3 その他の器具
a) ノギス 

ノギスは,JIS B 7507に規定するもの。 

4 試験器具 
4.3 その他の器具
a) ノギス 

(記載なし) 

JIS A 1225(土の湿潤密
度試験方法)に表現を統
一。 

4 試験器具 
4.3 その他の器具
c) はかり 

はかりは,供試体質量の0.1 %以下まではかること
ができるもの。 

4 試験器具 
4.3 その他の器具
c) はかり 

0.1 gまではかることができるものとする。 

有効数字を踏まえた変
更。 

5 供試体 
5.1 供試体の形状
及び寸法 

供試体の形状は,円柱とする。供試体の直径D0
(mm)は,通常,35 mm又は50 mmとし,高さ

H0(mm)は,直径D0(mm)の1.8倍〜2.5倍とす

る(図3参照)。ただし,採取した試料の状態を考
慮して,試料を代表する試験が行える寸法を選定
する。土の種類又は試料の状態によっては,サン
プラーから取り出した試料の直径を供試体の直径

D0(mm)とし,両端面の整形だけを行って供試体

としてもよい。 

5 供試体 
5.1 供試体の形状
及び寸法 

供試体の形状は,円柱とする。その直径は,
通常3.5 cm又は5.0 cmとし,高さは直径の
1.8倍〜2.5倍とする。なお,供試体の寸法は,
試料の状態に応じて,試料を代表する試験を
行える寸法を選ぶ。 
注記 土の種類と試料の状態とによっては,
サンプリングチューブから取り出した試料
を,そのままの直径で端面の整形を行い供試
体としてもよい。 

単位の記述をcmから
mmに統一。 
供試体の計測方法を詳
細に説明するために図3
を追加。 
旧規格の注記を規定と
した。 

 
 

5

A

 1

2

1

6

2

0

2

0

background image

10 

A 1216:2020  

  

現行規格(JIS A 1216:2020) 

旧規格(JIS A 1216:2009) 

改正理由 

箇条番号及び題名 

内容 

箇条番号及び題名 

内容 

5 供試体 
5.2 供試体の作製 

また,一貫して試料に乱れを与えないように 

5 供試体 
5.2 供試体の作製 

また,試料に乱れを与えないように 

表現の追加。 

5 供試体 
5.2 供試体の作製 
a) 

5.1で規定する供試体の直径D0(mm)及び高さH0
(mm)より余裕をもった大きさのものを用意す
る。 

5 供試体 
5.2 供試体の作製 
a) 

供試体の直径及び高さより余裕をもった大
きさのものを用意する。 

単位の記載をcmから
mmに統一。 
 
5.1の供試体の計測方法
に関する記載の変更に
伴い,供試体の直径及び
高さを詳細に説明する
ための記載を追加。 

5 供試体 
5.2 供試体の作製 
b) 

供試体側面は,5.1で規定する直径D0(mm)の円
柱になるように,通常,ワイヤソーを用いて削り
取るが,試料が固い場合には直ナイフを用いる。
トリマーを用いる場合は,試料にねじれ又は圧縮
力を与えないように注意する。 

5 供試体 
5.2 供試体の作製 
b) 

供試体側面は,規定の直径の円柱になるよう
に,トリマー,ワイヤソー,直ナイフなどを
用いて成形する。 

5.1の供試体の計測方法
に関する記載の変更に
伴い,供試体製作に使用
する器具の詳細に説明
するための記載を追加。 

5 供試体 
5.2 供試体の作製 
d) 

供試体の直径D0(mm)及び高さH0(mm)を求め
る。直径D0(mm)は上,中,下の直交する2方向
ではかり,これらの平均値とする。高さH0(mm)
は円周を等分した3か所以上ではかり,これらの
平均値とする(図4参照)。 

5 供試体 
5.2 供試体の作製 
d) 

供試体の平均の高さH0(cm)及び平均直径

D0(cm)を求める。供試体の高さ及び直径は,

複数箇所をノギスなどで最小読取値0.1 mm
まではかり,それぞれの平均値とする。 

単位の記載をcmから
mmに統一。 
 
JIS A 1225(土の湿潤密
度試験方法)に表現を統
一。 
 
供試体の計測方法を詳
細に説明するために図4
を追加。 

5 供試体 
5.2 供試体の作製 
f) 

供試体を成形するときに,削り取った土の中から
代表的な試料の含水比を求め,供試体の含水比と
する。試験後の供試体を用いて含水比を求める場
合,削り取った土を用いた含水比の測定は省略し
てもよい。 

5 供試体 
5.2 供試体の作製 
f) 

供試体の作製の際に,削り取った土の中から
代表的試料を取り,含水比を求め供試体の含
水比とする。圧縮後の供試体を炉乾燥して含
水比を求める場合,削り取った土の測定は省
略してもよい。 

含水比計測のための試
料の採取方法を詳細に
説明するための記載を
追加。 

6 試験方法 
a) 

圧縮力 

6 試験方法 
a) 

圧縮 

圧縮力に対しての記載
に修正。 

5

A

 1

2

1

6

2

0

2

0

background image

11 

A 1216:2020  

現行規格(JIS A 1216:2020) 

旧規格(JIS A 1216:2009) 

改正理由 

箇条番号及び題名 

内容 

箇条番号及び題名 

内容 

6 試験方法 
b) 

供試体の高さに対して毎分1 %の圧縮ひずみが生
じる速さを標準として, 

6 試験方法 
b) 

毎分1 %の圧縮ひずみが生じる割合を標準と
して, 

供試体高さに対しての
ひずみの割合であるこ
とを詳細に記載。 

6 試験方法 
c) 

圧縮量ΔH(mm) 

6 試験方法 
c) 

圧縮量ΔH(cm) 

単位の記載をcmから
mmに統一。 

6 試験方法 
d) 

圧縮の終了判定は,次のいずれかとする。 
− 圧縮力P(N)が最大値となってから,引き続
き圧縮量ΔH(mm)が供試体の高さH0(mm)の2 %
以上生じた場合[図5の(i)参照]。 
− 圧縮力P(N)が最大値の2/3程度に減少した
場合[図5の(ii)参照]。 
− 圧縮量ΔH(mm)が供試体の高さH0(mm)
の15 %に達した場合[図5の(iii)参照]。 

6 試験方法 
d) 

圧縮力が最大となってから,引き続きひずみ
が2 %以上生じるか,圧縮力が最大値の2/3
程度に減少するか,又は圧縮ひずみが15 %
に達したら圧縮を終了する。 

圧縮終了条件を詳細に
説明するために図5を追
加。 

6 試験方法 
e) 

圧縮終了後の供試体の変形及び破壊の状況が最も
顕著に見える方向から観察し,供試体の不均質状
況,異物の混入状況などについても記録する。す
べり面が見られる場合は,その傾きが最も急に見
える方向から観察を行い,おおよその角度を記録
する(図6参照)。 

6 試験方法 
e) 

供試体の変形,破壊状況などを観察し,記録
する。圧縮終了後の供試体の変形・破壊の状
況は,それらの状態が最も顕著に見える方向
から観察し,記録する。また,すべり面が見
られる場合は,その傾きが最も急に見える方
向から観察を行い,おおよその角度が読み取
れる程度に記録する。供試体の不均質状況,
異物の混入状況などについても,観察し,記
録する。 

圧縮終了時の作業を詳
細に説明するために図6
を追加。 

7 計算 

計算は,次による。有効数字の丸め方については,
JIS Z 8401に規定する方法による。 

7 計算 

計算は,次のとおり行う。 

有効数字の丸め方に関
する記載を追加。 

7 計算 
a) 

ΔH:圧縮量(mm) 

H0:圧縮する前の供試体の高さ(mm) 

7 計算 
a) 

ΔH:圧縮量(cm) 

H0:圧縮する前の供試体高さ(cm) 

単位の記載をcmから
mmに統一。 

7 計算 
b) 

(

)

000

1

100

/

1

0

×

×

=

ε

σAP

A0:圧縮する前の供試体の断面積(mm2) 
D0:圧縮する前の供試体の直径(mm) 

7 計算 
b) 

10

100

1

0

×

×

=

ε

σ

A

P

A0:圧縮する前の供試体の断面積(cm2) 
D0:圧縮する前の供試体の直径(cm) 

単位の記載をcmから
mmに統一。 

 
 
 

5

A

 1

2

1

6

2

0

2

0

background image

12 

A 1216:2020  

  

現行規格(JIS A 1216:2020) 

旧規格(JIS A 1216:2009) 

改正理由 

箇条番号及び題名 

内容 

箇条番号及び題名 

内容 

7 計算 
d) 

四捨五入によって,有効数字3桁に丸める。ただ
し,quが10 kN/m2未満の場合は,四捨五入によっ
て,有効数字2桁に丸める。 

7 計算 
d) 

そのときのひずみを破壊ひずみ(%)とする。
応力−ひずみ曲線の初期の部分に図3のよう
な変曲点が生じる場合は,変曲点以降の直線
部分を延長し,横軸との交点を破壊ひずみの
算出の修正原点とする。 
 
注記 変形係数E50(MN/m2)の算出方法を,
次に示す。 
 

ε50:…箇条7 d) と同様の補正を行う。 

有効数字の指定。 

7 計算 
e) 

破壊ひずみεf(%)は,quのときのひずみとし,四
捨五入によって,小数点以下1桁に丸める。応力
−ひずみ曲線の初期の部分に図7のような変曲点
が生じる場合は,変曲点以降の直線部分を延長し,
横軸との交点を破壊ひずみの算出の修正原点とす
る。 

− 

(記載なし) 

破壊ひずみに関する記
載を詳細に説明。 
 
応力−ひずみ曲線の初
期に変曲点が生じた場
合に補正方法を詳細に
説明するために図7を追
加。 

7 計算 
f) 

変形係数E50(MN/m2)を算出する場合は,次の式
で算出し,四捨五入によって,有効数字2桁に丸
める。 

10

1

2

50

u

50

×

q

E

E50:変形係数(MN/m2) 
qu:一軸圧縮強さ(kN/m2) 
ε50:圧縮応力σ=qu/2のときの圧縮ひずみ(%)。

応力−ひずみ曲線の初期の部分に図7のような変
曲点が生じる場合は,箇条7 e) と同様に修正原点
に基づいて求める。 

− 

(記載なし) 

変形係数に関する記載
を詳細に説明。 
 
旧規格の箇条7 計算
d) に記載していた注記
内容を規定に変更。 

8 報告 
a) 

供試体の直径(mm),高さ(mm),質量(g)及び
含水比(%) 

8 報告 
a) 

供試体の直径(cm),高さ(cm),質量(g)
及び含水比(%) 

単位の記載をcmから
mmに統一。 

 
 

5

A

 1

2

1

6

2

0

2

0

background image

13 

A 1216:2020  

現行規格(JIS A 1216:2020) 

旧規格(JIS A 1216:2009) 

改正理由 

箇条番号及び題名 

内容 

箇条番号及び題名 

内容 

8 報告 
d) 

一軸圧縮強さqu(kN/m2)及び破壊ひずみεf(%) 
 
必要に応じて,変形係数E50(MN/m2)を記載する。 

8 報告 
d) 

一軸圧縮強さ(kN/m2)及び破壊ひずみ(%) 
 
(記載なし) 

表記の修正。 
 
変形係数の計算の有無
に関する記載を追加。 

5

A

 1

2

1

6

2

0

2

0