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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 器具······························································································································· 2
4 試料······························································································································· 3
5 測定器のキャリブレーション ······························································································ 3
5.1 一般 ···························································································································· 3
5.2 容器のキャリブレーション ······························································································ 3
5.3 初圧力の決定 ················································································································ 4
5.4 空気量の指示値のキャリブレーション················································································ 4
6 骨材修正係数の測定 ·········································································································· 5
7 コンクリートの空気量の測定 ······························································································ 5
8 計算······························································································································· 6
9 報告······························································································································· 7
附属書A(参考)フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法−水柱圧力方法 ·················· 8
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································ 14
附属書JB(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表 ···························································· 22
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人日本
コンクリート工学会(JCI)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本
工業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS A 1128:
2014は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
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日本工業規格 JIS
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フレッシュコンクリートの空気量の
圧力による試験方法−空気室圧力方法
Method of test for air content of fresh concrete by pressure method
序文
この規格は,2016年に第2版として発行されたISO 1920-2を基とし,対応国際規格にはない無注水法
による試験方法を追加し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。また,技術上重要な改正に関する新旧対照表を,附属書JB
に示す。
1
適用範囲
この規格は,フレッシュコンクリートの空気量を空気室の圧力減少によって求める試験方法について規
定する。この試験方法は,最大寸法40 mm以下の普通骨材を用いたコンクリートに対しては適用されるが,
骨材修正係数が正確に求められない人工軽量骨材のような多孔質の骨材を用いたコンクリートに対しては
適用されない。水柱圧力方法は,附属書A(参考)による。
注記1 試験の原理は,ボイルの法則に基づくものである。
注記2 空気室圧力方法には,注水法及び無注水法がある。
注記3 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 1920-2:2016,Testing of concrete−Part 2: Properties of fresh concrete(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 1115 フレッシュコンクリートの試料採取方法
注記 対応国際規格:ISO 1920-1:2004,Testing of concrete−Part 1: Sampling of fresh concrete(MOD)
JIS A 1116 フレッシュコンクリートの単位容積質量試験方法及び空気量の質量による試験方法(質量
方法)
注記 対応国際規格:ISO 1920-2:2016,Testing of concrete−Part 2: Properties of fresh concrete(MOD)
JIS A 1138 試験室におけるコンクリートの作り方
JIS A 8610 建設用機械及び装置−コンクリート内部振動機
2
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3
器具
3.1
空気量測定器 空気量測定器は,次のとおりとする。
a) 空気量測定器は,図1に示すようにコンクリートと蓋との間の空間に注水して試験するように造られ
たものとする。無注水法によって測定する場合は,注水しないで試験するように造られたものを用い
てもよい。
a) 空気室の圧力を所定の圧力に
高めた場合を示す(指針は,初
圧力を示している。)。
b) 作動弁を開いてコンクリートに圧
力を加えた場合を示す(指針は,
コンクリートの見掛けの空気量を
示している。)。
図1−空気量測定器
b) 容器は,フランジ付きの円筒状容器で,その材質はセメントペーストに容易に侵されないものとし,
水密で十分強固なものとする。また,容器の直径は,高さの0.75〜1.25倍に等しくし,その容積は注
水して試験する場合(注水法)は少なくとも5 Lとし,注水しないで試験する場合(無注水法)は7 L
程度以上とする。
さらに,容器はフランジ付きで蓋と高圧下で密封される構造となっているものとし,内面及びフラ
ンジの上面を平滑に機械仕上げしたものとする。
c) 蓋は,フランジ付きでその材質は容器と同様にセメントペーストに容易に侵されないものとし,水密
で十分強固なもので,注水口及び排水(気)口を備えていなければならない。蓋の下面及びフランジ
の下面は,平滑に機械仕上げしたものとする。
d) 蓋の上部には,容器の約5 %の内容量をもつ空気室を取り付ける。
空気室は,圧力調整口,空気ハンドポンプ,圧力計及び作動弁を備えていなければならない。
なお,作動弁は,蓋と容器とを組み立てた場合に,100 kPaの圧力で空気及び水が漏れず,通常の使
用圧力下において空気量の目盛で0.1 %以下の膨張に抑えられる剛性をもつものでなければならない。
さらに,空気室内の高圧の空気を容器に噴出し,かつ,空気室に水が浸入しないような構造でなけれ
ばならない。
e) 圧力計は,容量約100 kPaで1 kPa程度の感度のものとする。その目盛板の直径は9 cm以上とし,容
器中の空気量に相当する圧力の点に空気量の分率(%)(5.4参照)を少なくとも8 %まで目盛り,ま
た,初圧力(5.3参照)を明示したものとする。
3
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f)
キャリブレーションのため,必要な水量を簡単な操作で器外に取り出せるような器具(長さ50 mmの
キャリブレーションパイプ,延長チューブ,図2参照)を用意する。
図2−キャリブレーションパイプ,
延長チューブを取り付けた一例
図3−圧力計の目盛板の一例
3.2
振動機 振動機は,JIS A 8610に規定する振動体の呼び径が28 mm程度のものとする。
3.3
突き棒 突き棒は,その先端を半球状とした直径16 mm,長さ500〜600 mmの鋼又は金属製丸棒と
する。
4
試料
試料は,JIS A 1115によって採取するか,又はJIS A 1138によって作る。
5
測定器のキャリブレーション
5.1
一般
測定器のキャリブレーションは,次のとおり行う。
注記 測定器のキャリブレーションは,必要に応じて,連続した測定を始める前に行うとよい。
5.2
容器のキャリブレーション
容器のキャリブレーションは,次のとおり行う。
a) 容器を水平な場所に置き,容器のフランジに沿ってカップグリースを薄く塗る。
b) 容器の高さの9割程度まで水を入れ,磨きガラス板を当て,残りの水を足しながらガラス板をフラン
ジに沿って移動し,泡を残さないように水を満たす。
c) このときの水温(t1)℃をはかる。
d) 容器からあふれた水が付着している場合は,水を拭き取り,容器及びガラス板の質量(m1)を1 gま
ではかる。
e) 容器内の水を捨て,容器に付着した水を拭き取り容器の質量(m2)を1 gまではかる。
f)
ガラス板に付着した水を拭き取りガラス板の質量(G1)を1 gまではかる。
g) 容器の容積(VC)は,次の式によって算出する。
w
1
2
1
C
)
(
ρ
G
m
m
V
+
−
=
4
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ここに,
ρw: 水温(t1)℃のときの水の密度(g/cm3)
5.3
初圧力の決定
初圧力の決定は,次のとおり行う。
a) 注水法の場合には,容器に水を満たし,蓋の表裏を通気できるようにしておき,キャリブレーション
器具(図2参照)を取り付けた蓋を静かに容器に取り付ける。蓋を取り付けた後,排水口を開け,蓋
の下面と水面との間の空気が追い出されるまで注水口から注水する。
b) 無注水法の場合には,容器へ注入する水の温度を測定する。この水温での水の密度を容器の容積に乗
じ,これを1 g単位に丸めて,容器の容積に相当する質量とする。キャリブレーション器具を取り付
けた蓋を容器に取り付けた後に,容器の容積に相当する質量の水を1 gの精度で注水口から容器内へ
注入する。
c) 全ての弁及び口を閉じ,空気ハンドポンプで空気室の圧力を初圧力より僅かに大きくする。約5秒後
に圧力調整口を徐々に開いて,圧力計の指針を初圧力の目盛に正しく一致させる。
d) 作動弁を十分に開き,空気室の気圧と容器内の圧力とを平衡させて圧力計の指示値を読み,空気量0 %
の目盛と正しく一致するかどうかを調べる。これが一致しない場合には,空気及び水の漏れの有無,
その他を点検した後,キャリブレーションを繰り返す。2〜3回繰り返したとき,圧力計の指針は同じ
点を指すが,零点に一致しない場合には,初圧力の目盛の位置を,指針が零点にとどまるように移動
する。この後操作を繰り返し,初圧力の目盛の位置が適切であったかどうかを確かめる。
e) 注水法の場合には,注水法用の目盛によって,無注水法の場合には,無注水法用の目盛によって指示
値を読む(図3参照)。
5.4
空気量の指示値のキャリブレーション
注水法及び無注水法での指示値のキャリブレーションは,次のとおり行う。
a) 注水法による場合は5.3 a)と,無注水法による場合は5.3 b)と全く同様の操作を行った上で,次の操作
を行う。
1) 3.1 f)の器具を用いて容器内の水を約100〜140 mL(空気量で約2 %)メスシリンダーに取り出し,
容器の容積に対する水の容積の分率(%)で表す。
2) 容器内の気圧を大気圧に等しくしてから全ての弁及び口を閉じ,空気室内の気圧を初圧力まで高め
る。
3) 作動弁を開いて高圧の空気を容器内に導く。
4) 圧力計の指針が安定してから空気量の指示値を読む。
b) 再びa)に従って容器内の水を取り出し,取り出した水の容積の和を容器の容積に対する分率(%)で
表す。a)と同様にして空気量の指示値を読む。
c) 上記の操作を4〜5回(空気量約2 %ピッチ)行い,容器の容積に対する取り出した水の容積の分率(%)
と空気量の指示値(%)とを比較する。
d) a)〜c)の操作において,取り出した水の質量を測定し,水の密度で除して,容積を求めてもよい。
e) これらの値がそれぞれ一致しているときには,空気量の目盛は正しい。一致しない場合には,適切な
方法で両者の関係を定める。この関係を空気量の指示値のキャリブレーションに用いる。
注記 圧力計の指示値を読み取る場合には,指針が安定するよう,毎回圧力計を指で軽くたたいて
から読むとよい。
5
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
6
骨材修正係数の測定
骨材修正係数の測定は,次のとおり行う1)。
注1) 骨材修正係数は,骨材が異なると変わる。通常,同一のロットの骨材では一定としてよいが,
随時試験によって確認することが推奨される。
a) 空気量を求めようとする容積VCのコンクリート試料中にある細骨材及び粗骨材の質量を,次の式によ
って算出する2)。
'
m
V
V
m
f
B
C
f
×
=
'
m
V
V
m
c
B
C
c
×
=
ここに,
mf: 容積VCのコンクリート試料中の細骨材の質量(kg)
mc: 容積VCのコンクリート試料中の粗骨材の質量(kg)
VB: 1バッチのコンクリートのでき上がり容積(L)
VC: コンクリート試料の容積(容器の容積に等しい)(L)
mf': 1バッチに用いる細骨材の質量(kg)
mc': 1バッチに用いる粗骨材の質量(kg)
注2) 空気量の測定を行ったコンクリートから,150 μmのふるいを用いてセメント分を洗い流し,
骨材の試料を採取してもよい。
b) 細骨材及び粗骨材の代表的試料を,それぞれ質量でmf及びmcだけ採取する。約1/3まで水を満たし
た容器の中に骨材を入れる。細骨材及び粗骨材は混合して少しずつ容器に入れ,全ての骨材が水に浸
されるようにする3)。骨材を入れるときには,できるだけ空気が入らないようにし,出てきた泡は速
やかに取り去らなければならない。空気を追い出すために,容器の側面を木づち(槌)などでたたき,
また,細骨材を加えるごとに25 mmの深さに達するまで突き棒で約10回突くものとする。
注3) 試料骨材粒の含水状態を,コンクリート試料中の骨材粒の含水状態と同様にするため,5分
間程度水に浸すのがよい。
c) 全ての骨材を容器に入れた後,水面の泡を全て取り去り,容器のフランジと蓋のフランジとをよく拭
い,ゴムパッキンを入れ,蓋を容器に締め付け,排水(気)口から水があふれるまで注水する。次に
全ての弁及び口を閉じ,空気ハンドポンプで空気室の圧力を初圧力より僅かに大きくする。約5秒後
に圧力調整口を徐々に開いて,圧力計の指針を初圧力の目盛に一致させる。次に,作動弁を十分に開
き,空気室の気圧と容器内の圧力とを平衡させて圧力計の指示値を読み,これを骨材修正係数(G)
とする。必要があれば,5.4 e)の関係を用いて,指示値を補正する。
7
コンクリートの空気量の測定
コンクリートの空気量の測定は,次のとおり行う。
a) 突き棒を用いて締め固める場合には,試料を容器の約1/3まで入れ,ならした後,容器の底を突かな
いように突き棒で25回均等に突く。突き穴がなくなり,コンクリートの表面に大きな泡が見えなくな
るまで,容器の外側を10〜15回木づち(槌)などでたたく。ただし,流動性が高いコンクリートの場
合には,十分な締固めが得られる範囲で突き数及び/又はたたく回数を減らしてもよい。次に,容器
の約2/3まで試料を入れ,上記と同様な操作を繰り返す。最後に容器から少しあふれる程度に試料を
入れ,同様の操作を繰り返した後,定規で余分な試料をかき取って平たんにならす。突き棒の突き入
れの深さは,その前層にほぼ達する程度とする。
6
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b) 振動機を用いて締め固める場合には,JIS A 1116の5.2(振動機で締め固める場合)によって行う。試
料を容器の1/2まで入れ,各層の表面を3等分に分けて締め固める。次に,容器からあふれるまで試
料を満たし,上記と同様な振動締固めをする。締め固めた後は,コンクリート中に空隙が残らないよ
うに振動機をゆっくりと引き抜く。上層のコンクリートを締め固めるとき,振動機の先端が下層のコ
ンクリートにほぼ達する程度とする。振動時間は,コンクリート表面に大きな泡がなくなるのに必要
な最小時間とする。上層の振動締固めが終わったら,定規で余分な試料をかき取って平たんにならす。
ただし,スランプ8 cm以上の場合は,振動機を用いない。
c) 容器のフランジの上面及び蓋のフランジの下面を完全に拭った後,蓋を容器に取り付け,空気が漏れ
ないように締め付ける。
d) 注水法の場合には,排水口から排水されて,蓋の下面と水面との間の空気が追い出されるまで軽く振
動を加えながら注水口から注水する。無注水法の場合には,この注水操作を省く。最後に全ての弁及
び口を閉じる。
e) 空気ハンドポンプで空気室の圧力を初圧力より僅かに大きくする。約5秒後に圧力調整口を徐々に開
いて,圧力計の指針が安定するよう圧力計を軽くたたき,指針を初圧力の目盛に正しく一致させる。
約5秒経過後,作動弁を十分に開き,容器の側面を木づち(槌)などでたたく。
再び,作動弁を十分に開き,指針が安定してから指示値を0.1 %の桁まで読み取り,コンクリート
の見掛けの空気量(A1)とする。必要があれば,5.4 e)の関係を用いて,指示値を補正する。
f)
測定終了後は,蓋を外す前に注水口と排水(気)口を両方開いて圧力を緩める。このとき,容器及び
空気室の両方の圧力を緩める前に作動弁を開かないようにする4)。
注4) これを怠ると水が空気室に入るため,その後の測定で誤差が大きくなる。
8
計算
計算は,次のとおり行う。
a) コンクリートの空気量 コンクリートの空気量(A)は,次の式によって算出する。
A=A1−G
ここに,
A: コンクリートの空気量(%)
A1: コンクリートの見掛けの空気量(%)
G: 骨材修正係数5)(%)
注5) 骨材修正係数が0.1 %未満の場合は,省略してよい。
b) ふるい分け前のコンクリートの空気量 40 mmより大きい最大寸法の骨材を用いたコンクリートから
40 mmより大きい骨材をふるい分けて除き,空気量(A)を測定した場合,ふるい分け前のコンクリ
ートの空気量(Af)は,次の式によって算出する。
Af=100×A×VC/(100×Vt−A×Va)
ここに,
VC: ふるい後のコンクリートの全容積から空気量を差し引いた容
積(m3)
Vt: ふるい前のコンクリートの全容積から空気量を差し引いた容
積(m3)
Va: ふるい前のコンクリートの中の40 mmより大きい骨材の全容
積(m3)
c) モルタル部分の空気量 コンクリート中のモルタル部分の空気量(Am)は,次の式によって算出する。
Am=100×A×VC/[100×Vm+A(VC−Vm)]
ここに,
Vm: コンクリート中のモルタル部分の成分の全容積から空気量を
7
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差し引いた容積(m3)
9
報告
報告は,次の事項について行う。
a) 必ず報告する事項
1) コンクリートの空気量(%)
b) 必要に応じて報告する事項
1) 試験年月日
2) 試料の識別記号又は番号
3) コンクリートの配合
4) 注水法又は無注水法の区別
5) コンクリートの締固め方法
6) 単位容積質量(kg/m3)
7) 試験時のコンクリート温度(℃)
8) スランプ又はスランプフロー(cm)
9) 試験室の温度又は試験場所の気温(℃)
10) ふるい分け前のコンクリートの空気量の算出値(%)
11) モルタル部分の空気量の算出値(%)
12) 粗骨材の最大寸法(mm)
13) 骨材の種類及び種別
14) 骨材修正係数(%)
15) 混和剤の種類(%)
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附属書A
(参考)
フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法−水柱圧力方法
A.1 一般
この附属書は,フレッシュコンクリートの空気量を圧力の変化に伴う容積の変化によって測定する方法
のうち,水柱圧力方法による試験方法について示す。この試験方法は,普通骨材を用いたコンクリートに
対しては適用されるが,骨材修正係数が正確に求められない人工軽量骨材のような多孔質の骨材を用いた
コンクリートに対しては適用されない。
注記 試験の原理は,ボイルの法則に基づく。
A.2 器具
A.2.1 空気量測定器 空気量測定器は,次のとおりとする。
a) 容器は,フランジ付きの円筒状容器で,その材質は,セメントペーストに容易に侵されず,また,水
密なものとする。また,容器の直径は,高さの0.75〜1.25倍に等しくし,その容積は少なくとも5 L
とする。容器の内面及びフランジの上面は,平滑に機械仕上げしたものとする。
b) 蓋は,フランジ付きで,その材質は容器と同様セメントペーストに容易に侵されないものとする。蓋
の下面は,水平に対して30度以上の傾斜をもち,平滑に仕上げたものとする。
c) 蓋のフランジの下面も,同様に平滑に仕上げたものとする。蓋の中央には,目盛を付けたガラス管,
又はガラスの水位計を付けた金属製の管を取り付ける。管の内径は,全長にわたって均等でなければ
ならない。その目盛は,A.4.6に規定する圧力を加えたとき,コンクリート中の空気量が0.1 %まで正
確に読めるようにする1)。
注1) 管の内径は,水柱の下がり約25 mmが,空気量1 %に相当する大きさにするのがよい。
d) 蓋には,水を少しずつ流し出すためのコックを取り付ける。また,圧力を加えるための空気ハンドポ
ンプを装着できるものとする。
e) 圧力計は,A.4.6に規定する圧力の2倍まで測定できるもので,その目盛は1 kPaまで正確に読めるよ
うにする。
f)
蓋と容器とを組み立てた場合,100 kPaの圧力で空気及び水が漏れないような構造で,A.4.6に規定す
る圧力を加えたとき,測定器の膨張係数Dが,目盛管の目盛で,空気量0.1 %以下になるように,十
分強固なものとする。
A.2.2 キャリブレーション容器 キャリブレーション容器は,その容積が容器の容積の約3〜6 %の円筒
とする2)(図A.1参照)。円筒の高さは,容器の深さより約12 mm小さくする。
注2) 管厚1.6 mmの黄銅管を機械で仕上げ,底板として厚さ6 mmの黄銅円板をろう付けした円筒が
適切である。
A.2.3 コイルばね キャリブレーション容器の位置を保つために,コイルばね又は他の適切な装置を用い
る(図A.1参照)。
A.2.4 注水管 注水管は,水を容器に注入するときに,コンクリートの表面を乱さないような構造の適切
な長さの円管とする。
A.2.5 振動機 振動機は,JIS A 8610に規定する振動体の呼び径が28 mm程度のものとする。
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
A.2.6 突き棒 突き棒は,その先端を半球状とした直径16 mm,長さ500〜600 mmの鋼又は金属製丸棒
とする。
A.2.7 その他の器具 空気量の測定又はキャリブレーションに必要なその他の器具は,この規格で規定す
る手順に従って,空気量を満足に測定できるものとする。
A.3 試料
試料は,JIS A 1115によって採取するか,又はJIS A 1138によって作る。
A.4 測定器のキャリブレーション
A.4.1 キャリブレーション容器のキャリブレーション
キャリブレーション容器に水を満たし,満たした水の質量(m0)を,水を満たした容器の質量の0.1 %
の精度ではかる。
A.4.2 容器のキャリブレーション
容器に水を満たし,満たした水の質量(m1)をはかる。容器に水を満たすには,容器のフランジにカッ
プグリースを薄く塗ってガラス板を当て,容器のフランジに沿って,ガラス板を泡を残さないように注意
深く動かす。m1は容器と水との質量の0.1 %より小さい精度ではかる。
A.4.3 定数Rの決定
定数Rは,キャリブレーション容器の容積と容器の容積との比で,次の式によって算出する。ここに,
m0とm1は,同じ温度の水を用いて求める。
%
100
1
0×
m
m
R=
A.4.4 膨張係数Dの決定
膨張係数D3)は,容器に蓋を取り付け,水だけを満たし,泡を完全に追い出し,水位を目盛管の線と一
致させ,A.4.6の試験によって定めた圧力Pを加え,水位の下がりから求める4)。
注3) 測定器は,内部圧力を受けてその容積が少し膨張する。この膨張は,空気量を試験するときに
は試験結果に影響しない。コンクリート中の空気量を求める試験,及び骨材修正係数を求める
試験では,測定器の膨張係数は同じであるため,計算結果には影響しない。しかし,圧力Pを
定めるキャリブレーション試験の場合には,測定器の膨張が影響し,キャリブレーション係数
は,K=0.98R+Dになる。
4) この目的のためには,K=0.98Rと仮定し,A.4.6の方法で試験をして決定したP(近似値である)
を用いてよい。
A.4.5 キャリブレーション係数Kの決定
キャリブレーション係数Kは,次の式によって算出する。
K=0.98R+D
注記 Kは,一般に次の式によって算出される。
K=HR+D
Hはキャリブレーション容器を容器の中央に立てて容器に水を入れ,(r−t) cm(図A.1参照)の水頭が
あるときのキャリブレーション容器内の空気の容積とキャリブレーション容器の容積との比である。すな
わち,
H=(m−t)/m
10
A 1128:2019
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
Hは標高及び容器の深さによって異なる値である。
Hの値の変化を無視することによって生じる誤差は,一般に小さい(空気量で0.05 %以下である。)。し
たがって,H=0.98としてKを求めても,十分な精度をもっている。
深さ20 cmの容器に対してHは海水面位置で0.980,海抜1 500 mの土地で0.975,4 000 mで0.970であ
る。また,容器の深さが10 cm増加すると,Hの値は0.01だけ減る。
図A.1−測定器のキャリブレーション概念図
A.4.6 圧力Pの決定
次の方法によって,圧力Pを決定する。
a) 容器のフランンジを水平に据えた後,キャリブレーション容器の底を上にして,容器の底の中央に垂
直に立てる。このとき,キャリブレーション容器の外周に沿って等間隔に3個以上のスペーサ5)を挟
む。立てたキャリブレーション容器をコイルばねなどを用いて押さえながら蓋をする(図A.1参照)。
この際,キャリブレーション容器が動かないように,注意しなければならない。
注5) スペーサには,ペーパクリップを用いるのがよい。スペーサのいらないキャリブレーション
容器もできている。
b) 蓋を締め付けた後測定器を鉛直にし,気温とほぼ同じ温度の水を加える。水は,注水管と漏斗とを用
いて目盛管の零点を僅かに超えるまで入れる。
c) キャップを取り付け,空気ポンプで求めようとする圧力Pにほぼ等しいと予測される圧力6)となるま
で空気を送る。キャリブレーション容器から空気が漏れないよう,圧力Pにほぼ等しい圧力が加わる
までは,測定器を鉛直に保つ。
注6) 適切な圧力は,50〜100 kPaである。
d) 測定器を鉛直位置から約30度傾け,木づち(槌)などで蓋及び容器を軽くたたきながら,目盛管の先
端が水平な円を描くように数回回転させて,測定器の内面に付いている泡を追い出す。
e) 測定器を鉛直位置に戻し,キャップを徐々に緩めて空気を抜く7)。蓋の上面にあるコックから水を排
出して,水位を目盛管の零線に正しく一致させる。再びキャップを締めて圧力を加え,キャリブレー
ション係数K(A.4.5によって定めた値に相当する目盛)より,空気量で0.1〜0.2 %多くなる目盛まで
水位を下げる。
注7) キャップを急に緩めると,キャリブレーション容器から空気が漏れる場合がある。
f)
容器の側面を軽くたたいた後,水位を正しくキャリブレーション係数Kに相当する目盛に一致させ,
このときの圧力計の読みを1 kPaまで読む。圧力計を読む場合には,これを指で軽くたたいてから読
11
A 1128:2019
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む。徐々に空気を抜いて,容器の側面を軽くたたき,水位が零線に戻るかどうかを確かめる。
g) 水位が零線に戻った場合には8),キャップを締め,水位をKに相当する目盛に一致させたときの圧力
を再び加えて,手早く水位の目盛を読む。この目盛とKに相当する目盛との差が空気量で0.05 %以内
ならば,この圧力を求める圧力Pとする。
注8) 水位が零線に戻らない原因は,キャリブレーション容器からの空気の漏れ,又は測定器から
の水の漏れである。
h) 水の漏れがなく,水位が零線から空気量で0.05 %以内に戻らない場合には9),キャリブレーションを
最初からやり直す。水漏れがある場合は,水の漏れ箇所を締め直した後,再度キャリブレーションを
行う。
注9) キャリブレーション容器からの空気の漏れが原因である。
A.4.7 キャリブレーションの実施
A.4.1〜A.4.5の試験は,圧力Pを決めるために必要な準備試験である。
A.4.6の試験は,正しい圧力Pを用いて空気量を試験するために,随時行わなければならない。標高が
200 m以上変わった場合,気温及び湿度の変化による気圧変化を生じた場合,乱暴な取扱いを行った場合
などには,キャリブレーションを実施する必要がある。
A.5 骨材修正係数の測定
骨材修正係数の測定は,次のとおり行う10)。
注10) 骨材修正係数は,骨材粒の内部に含まれる空気が試験の結果に及ぼす影響を考慮するための係
数であって,骨材によって変わる。これは骨材粒の吸水率とは直接関係なく,試験によって決
定するものである。一般にこの係数は与えられた骨材について,おおむね一定の値であるが,
随時チェックするための試験を実施するのがよい。
a) 空気量を求めようとする容積VCのコンクリート試料中にある細骨材及び粗骨材の質量は,次の式によ
って算出する。
'
m
V
V
m
f
B
C
f
×
=
'
m
V
V
m
c
B
C
c
×
=
ここに,
mf: 容積VCのコンクリート試料中の細骨材の質量(kg)
mc: 容積VCのコンクリート試料中の粗骨材の質量(kg)
VB: 1バッチのコンクリートのでき上がり容積(L)
VC: コンクリート試料の容積(容器の容積に等しい)(L)
mf': 1バッチに用いる細骨材の質量(kg)
mc': 1バッチに用いる粗骨材の質量(kg)
b) 細骨材及び粗骨材の代表的試料を,それぞれ質量でmf及びmcだけ採取する。試料骨材粒の含水状態
を,コンクリート試料中の骨材粒の含水状態と同様にするため,細骨材及び粗骨材を別々に浸す11)。
約1/3まで水を満たした容器の中に骨材を入れる。細骨材と粗骨材は混合して少しずつ容器に入れ,
全ての骨材が水に浸されるようにする。骨材を入れるときには,できるだけ空気が入らないようにし,
出てきた泡は速やかに取り去らなければならない。空気を追い出すために,容器の側面を木づち(槌)
などでたたき,また細骨材を加えるごとに約25 mmの深さに達するまで突き棒で約10回突く。
注11) 水に浸す時間は,5分間程度にするのがよい。
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c) 全ての骨材を容器に入れた後,水面の泡を全て取り去り,容器のフランジと蓋のフランジとをよく拭
い,蓋を容器に締め付ける。試験は,A.6のc)及びd)と同様な操作で行う。骨材修正係数(G)は,
h1−h2である。
A.6 コンクリートの空気量の測定
コンクリートの空気量の測定は,次のとおり行う(図A.2参照)。
図A.2−水柱圧力方法による測定概念図
a) 突き棒を用いて締め固める場合には,試料を容器の約1/3まで入れ,ならした後,容器の底を突かな
いように突き棒で25回均等に突く。突き穴がなくなり,コンクリートの表面に大きな泡が見えなくな
るまで,容器の外側を10〜15回木づち(槌)などでたたく。ただし,流動性が高いコンクリートの場
合には,十分な締固めが得られる範囲で突き数及び/又はたたく回数を減らしてもよい。次に,容器
の約2/3まで試料を入れ,上記と同様の操作を繰り返す。最後に容器から少しあふれる程度に試料を
入れ,同様の操作を繰り返した後,定規で余分な試料をかき取って平たんにならす。突き棒の突き入
れの深さは,その前層にほぼ達する程度とする。
b) 振動機を用いて締め固める場合には,JIS A 1116の5.2(振動機で締め固める場合)によって行う。試
料を容器の1/2まで入れ,各層の表面を3等分に分けて締め固める。次に,容器からあふれるまで試
料を満たし,上記と同様な振動締固めをする。締め固めた後は,コンクリート中に空隙が残らないよ
うに振動機をゆっくりと引き抜く。上層のコンクリートを締め固めるとき,振動機の先端が下層のコ
ンクリートにほぼ達する程度とする。振動時間は,コンクリート表面に大きな泡がなくなるのに必要
な最小時間とする。上層の振動締固めが終わったら,定規で余分な試料をかき取って平たんにならす。
ただし,スランプ8 cm以上の場合は,振動機を用いない。
c) 容器のフランジの上面及び蓋のフランジの下面を完全に拭い,空気が漏れなくなるように蓋を締め付
ける。注水管と漏斗とを用いて,目盛管の約半分の高さまで水を加える。測定器を鉛直位置から約30
度傾け,木づち(槌)などで蓋をたたきながら目盛管の先端が水平な円を描くように数回回転させて,
コンクリート試料より上方にある泡を追い出す。測定器を鉛直位置に戻し,容器の側面を軽くたたき
ながら,水を目盛管に加えて,水位が零線を僅かに越すようにする。水位が確認しにくい場合には,
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水面に浮かんだ泡をスポイトで取るか,又はアルコールを注いで取り去る。
蓋の上面にあるコックから水を流し出して,水位を零線と一致させる[図A.2 a)参照]。
d) キャップを取り付け,空気ポンプで圧力Pよりも少し高い圧力(P+約2 kPa)を加える。容器の側面
を軽く木づち(槌)などでたたき,特に硬練りのコンクリートの場合は,水位が変わらなくなるまで
十分にたたき,圧力計の読みを圧力Pに正しく一致させ,そのときの水位h1を最小目盛の1目盛又は
1/2目盛(空気量で0.10 %又は0.05 %)まで読む[図A.2 b)参照]。
キャップを緩めて空気を徐々に抜き,約1分間容器の側面を軽くたたいた後,水位h2を最小目盛の
1目盛又は1/2目盛まで読む。
見掛けの空気量をh1−h2で求める[図A.2 b)及び図A.2 c)参照]。
e) d)の操作を繰り返す。この際,水位が零線に戻っていなくても水を補充してはならない。2回の連続
試験で求めた見掛けの空気量の差は,0.2 %以内でなければならない。2回の見掛けの空気量の平均値
を求め,これを,A1とする。
A.7 結果の計算
コンクリートの空気量(A)は,次の式によって算出する。
A=A1−G
ここに,
A: コンクリートの空気量(%)
A1: コンクリートの見掛けの空気量(%)
G: 骨材修正係数(%)
A.8 報告
報告は,次の事項について行う。
a) 必ず報告する事項
1) コンクリートの空気量(%)
b) 必要に応じて報告する事項
1) 試験年月日
2) 試料の識別記号又は番号
3) コンクリートの配合
4) コンクリートの締固め方法
5) 単位容積質量(kg/m3)
6) 試験時のコンクリート温度(℃)
7) スランプ又はスランプフロー(cm)
8) 試験室の温度又は試験場所の気温(℃)
9) 粗骨材の最大寸法(mm)
10) 骨材の種類及び種別
11) 骨材修正係数(%)
12) 混和剤の種類(%)
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附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS A 1128:2019 フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法−空
気室圧力方法
ISO 1920-2:2016,Testing of concrete−Part 2: Properties of fresh concrete
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲 フレッシュコンクリートの空気
量を空気室の圧力減少によって
求める試験方法について規定。
1
フレッシュコンクリートの空
気量を空気室の圧力の変化に
伴う容積の変化の観察によっ
て測定する方法を規定。
変更
ISO規格では,空気量の圧力に
よる試験方法以外についても
規定。
実質的な差異はない。
最大寸法40 mm以下の普通骨材
からなるコンクリートに適用。
6.2
最大寸法63 mm以下の普通骨材
を用いたコンクリートに適用。
63 mmを超える粗骨材はふるい
取る。
変更
適用できる骨材の最大寸法が
異なる。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
多孔質の骨材を用いたコンクリ
ートは適用外。
6.1
一致
−
空気室圧力方法には,注水法及び
無注水法があることを注記に記
載。
−
−
追加
ISO規格では無注水法による試
験方法は規定されていない。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
2 引用規格
3 器具
3.1 空気量
測定器
a) 空気量測定器について,無注
水法によって測定する場合
は,注水しないで試験するよ
うに造られたものを用いて
もよい。
6.4.4
JISとほぼ同じ
変更
ISO規格では,無注水法にて使
用する測定器について,注記に
て示されている。
この箇条において,JISでは無
注水法の場合についても規定。
実質的な差異はない。
b) 無注水法における容積は7 L
程度以上とする。
6.4.2
JISとほぼ同じ
追加
JISは無注水法もできるが,容
器の容積は7 Lと大きい。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
4
A
1
1
2
8
:
2
0
1
9
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3.1 空気量
測定器
(続き)
d) 蓋の上部には,容器の約5 %
の内容量をもつ空気室を取
り付ける。
6.4.2
JISとほぼ同じ
追加
ISO規格では空気室の内容量に
ついて規定していない。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
d) 100 kPaの圧力で空気及び水
が漏れない。
6.4.2
約0.2 MPaの圧力で空気及び水
が漏れない。
変更
空気及び水が漏れてはならな
い圧力がJISでは100 kPa,ISO
規格では約0.2 MPa。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
e) 圧力計
・ 容量約100 kPa,1 kPa程度
の感度のもの。
・ 目盛板の直径は9 cm以上
とし,空気量の分率を少な
くとも8 %まで目盛る。
・ 初圧力を明示する。
6.4.2
圧力計
・ 空気量が少なくとも8 %ま
で,できれば10 %まで読み
取れるものとする。
・ 次のとおり目盛を刻む。
0〜3 %の範囲では0.1 %
以下
3〜6 %の範囲では0.2 %
以下
6〜1 %の範囲では0.5 %
以下
変更
JISでは,容量及び初圧力の明
示を規定。
実質的な差異はない。
4 試料
JIS A 1115によって採取するか,
又はJIS A 1138によって作る。
ISO 1920-1によって採取。
追加
JISでは,JIS A 1138を追加。
実質的な差異はない。
4
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(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
5 測定器の
キャリブレ
ーション
5.3 初圧力
の決定
b) 無注水法の場合には,容器へ
注入する水の温度を測定す
る。この水温での水の密度を
容器の容積に乗じ,これを1
g単位に丸めて,容器の容積
に相当する質量とする。キャ
リブレーション器具を取り
付けた蓋を容器に取り付け
た後に,容器の容積に相当す
る質量の水を1 gの精度で注
水口から容器内へ注入する。
e) 無注水法の場合には,無注水
法用の目盛によって指示値
を読む。
−
−
追加
この箇条において,JISでは無
注水法の場合についても規定。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
5.4 空気量
の指示値の
キャリブレ
ーション
a) 無注水法による場合につい
ての規定を追加。
−
−
追加
この箇条において,JISでは無
注水法の場合についても規定。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
a) 1) 容器内の水を約100〜140
mL(空気量で約2 %)メス
シリンダーに取り出し,容
器の容積に対する水の容
積の分率(%)で表す。
c) 容器の容積に対する取り出
した水の容積の分率(%)と
空気量の指示値(%)とを比
較する。
6.4.2
Annex
E
E.4
測定器のキャリブレーション
容器から取り出した水の質量
を容器を満たす水の質量で除
して分率を求め,空気量の指示
値との関係を求める。
変更
・ 指示値のキャリブレーショ
ンについては,JISでは,
取り出した水の容積又は質
量を測定して,容積の分率
(%)を算出する。
・ ISO規格では,取り出した
水の質量を測定し,容器が
ちょうど満たされる水の質
量で除して分率(%)を算
出する。
取り出した水の容積
を測定する方法と,質
量を測定する方法は,
同じ結果が得られる。
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A
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(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
6 骨材修正
係数の測定
・ 配合から細骨材及び粗骨材
の質量を求め,所定量を混ぜ
合わせて用いる。
・ コンクリートから150 μmの
ふるいを用いてセメント分
を洗い流し,骨材を採取して
もよい。
・ 容器の1/3まで水を入れ,混
合骨材を少しずつ加える。木
づち(槌)などでたたき,ま
た,細骨材を加えるごとに
25 mmの深さに達するまで
突き棒で約10回突く。
6.6.1
Annex
G
・ 配合から細骨材及び粗骨材
の質量を求めて所定量を混
ぜ合わせるか,又はコンク
リートを150 μmのふるい
にかけてセメントを洗い流
して骨材を採取する。
・ 容器に骨材が浸る量の水を
入れ,骨材を少しずつ加え
て,突き棒でかき混ぜると
ともに,木づち(槌)で軽
くたたく。
・ 圧力計の指示値を0.1 %の
桁まで読み取る。
変更
JISでは,空気を追い出すため
に突き棒を追加。
実質的な差異はない。
7 コンクリ
ートの空気
量の測定
a) 突き棒で締め固める場合
3層で突き棒で各25回突
き,木づち(槌)などで10
〜15回たたく。流動性が高
いコンクリートの場合には,
十分な締固めが得られる範
囲で突き数及び/又はたた
く回数を減らしてもよい。
6.3.3
6.4.3
突き棒で締め固める場合
3層とし,各層について少なく
とも25回以上を突き,容器の
側面をたたく。突き数は,コン
システンシーによって定める。
変更
JISでは,流動性が高いコンク
リートの場合には,十分な締固
めが得られる範囲で突き数及
び/又はたたく回数を減らし
てもよい。
技術的な差異はない。
b) 振動機で締め固める場合
2層で,締固めは必要な最
小時間とする。スランプ8 cm
以上の場合は,振動機を用い
ない。
6.3.2
6.4.3
b) 振動機で締め固める場合
詰め方は3層で,締固め
は必要な最小時間とする。
変更
ISO規格では,振動台による詰
め方も規定されている。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
d) 無注水法の場合には,注水操
作を省く。
−
−
追加
この箇条において,JISでは無
注水法の場合についても規定。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
著
作
権
法
に
よ
り
無
断
で
の
複
製
,
転
載
等
は
禁
止
さ
れ
て
お
り
ま
す
。
4
A
1
1
2
8
:
2
0
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(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
8 計算
コンクリートの空気量(A)は,
次の式による。
A=A1−G
A1:コンクリートの見掛けの空
気量(%)
0.1 %まで求めた値
G:骨材修正係数
0.1 %未満の場合は,省略
してよい。
6.6
コンクリートの空気量CCは,
次の式による。
CC=C1−G
C1:見掛けの空気量(%)
0.1 %まで求めた値
G:骨材修正係数
0.1 %まで求めた値
変更
実質的な内容を変更すること
なく,JISでは異なる表現を使
用している。
実質的な差異はない。
9 報告
報告は,次の事項について行う。
a) 必ず報告する事項
1) コンクリートの空気量(%)
b) 必要に応じて報告する事項
1) 試験年月日
2) 試料の識別記号又は番号
3) コンクリートの配合
4) 注水法又は無注水法の区別
5) コンクリートの締固め方法
6) 単位容積質量(kg/m3)
7) 試験時のコンクリート温
度(℃)
8) スランプ又はスランプフ
ロー(cm)
9) 試験室の温度又は試験場
所の気温(℃)
10) ふるい分け前のコンクリー
トの空気量の算出値(%)
6.7.7
報告は,次の事項について行
う。
・ 骨材修正係数
・ 試験の種類:圧力計法又は
水中方法
・ 試験に関連する事項
・ 見掛けの空気量
・ 空気量
・ ふるい分け前のコンクリー
トの空気量の算出値(%)
・ モルタル部分の空気量の算
出値(%)
・ 試料の識別
・ 試験場所
・ 試験の日時
追加
JISでは,注水法と無注水法と
の区別を報告する。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
4
A
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0
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(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
9 報告
(続き)
11) モルタル部分の空気量の
算出値(%)
12) 粗骨材の最大寸法(mm)
13) 骨材の種類及び種別
14) 骨材修正係数(%)
15) 混和剤の種類(%)
6.7
7
・ 試料の温度
・ 試料の観察事項
・ 締固め方法
・ 試験実施者
・ 試験方法に合わない事項
・ その他言及すべき事項
附属書A
(参考)
A.1 一般
多孔質の骨材を用いたコンクリ
ートは適用外。
6.1
6.2
・ 最大寸法63 mm以下の普通
骨材を用いたコンクリート
に適用。
・ 多孔質の骨材を用いたコン
クリートは適用外。
変更
JISでは,寸法について規定し
ていない。
実質的な差異はない。
A.2 器具
A.2.1 空気
量測定器
b) 測定容器の蓋の下面は,水平
に対して30度以上傾いたも
の。
6.5.2
測定容器の蓋の内面は,水平に
対して10度以上傾いたもの。
変更
JISでは,傾きを30度以上とし
ている。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
e) 圧力計は,作用する圧力の2
倍まで,空気量を1 kPaまで
読めるようにする。
空気量が少なくとも8 %まで,
できれば10 %まで読み取れる
ものとする。
変更
実質的な内容を変更すること
なく,JISでは異なる表現を使
用している。
実質的な差異はない。
A.2.2 キャ
リブレーシ
ョン容器
・ 容積が容器の容積の約3〜
6 %の円筒
・ 円筒の高さは容器の深さよ
り約12 mm小さくする。
Annex
F
F.2.1
容積約0.3 Lの円筒
変更
実質的な内容を変更すること
なく,JISでは異なる表現を使
用し,高さを具体的に記載して
いる。
実質的な差異はない。
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A 1128:2019
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
A.4 測定器
のキャリブ
レーション
A.4.1キャリブレーション容器の
キャリブレーション
容器を水で満たし,質量を0.1 %
より小さい精度ではかり容積を
定める。
Annex
F
F.3
キャリブレーション容器の容
積
容器を水で満たし,質量を3回
測定して,水の質量の平均値を
0.5 gまで求めて,容器の容積と
する。
変更
実質的な内容を変更すること
なく,JISでは異なる表現を使
用している。
実質的な差異はない。
A.4.2容器のキャリブレーション
容器を水で満たし,質量を0.1 %
より小さい精度ではかり容積を
定める。
F.4
容器の容積
容器を水で満たし,質量を3回
測定して,水の質量の平均値を
5 gまで求めて,容器の容積と
する。
A.4.4 膨張係数D
F.5
膨張係数e
圧力P
F.7
圧力P
A.4.5 キャリブレーション係数K
F.6
キャリブレーション係数K
A.5 骨材修
正係数の測
定
Annex
H
一致
−
A.6 コンク
リートの空
気量の測定
a) 突き棒で締め固める場合
3層で突き棒で各25回突
き,木づち(槌)などで10
〜15回たたく。流動性が高
いコンクリートの場合には,
十分な締固めが得られる範
囲で突き数及び/又はたた
く回数を減らしてもよい。
6.3.3
6.5.3
突き棒で締め固める場合
3層とし,25回以上を突き,容
器の側面をたたく。突き数は,
コンシステンシーによって定
める。
変更
JISでは,流動性が高いコンク
リートの場合には,十分な締固
めが得られる範囲で突き数及
び/又はたたく回数を減らし
てもよい。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
b) 振動機で締め固める場合
2層で,締固めは必要な最
小時間とする。スランプ8 cm
以上の場合は,振動機を用い
ない。
b) 振動機で締め固める場合
詰め方は3層で,締固め
は必要な最小時間とする。
変更
ISO規格では,振動台による詰
め方も規定されている。
我が国の実状に合わ
せてJISでは規定。
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A 1128:2019
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
(I)JISの規定
(II)
国際
規格
番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容
(V)JISと国際規格と
の技術的差異の理由
及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
A.8 報告
a) 必ず報告する事項
1) コンクリートの空気量(%)
b) 必要に応じて報告する事項
6.7
7
一致
−
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 1920-2:2016,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
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A 1128:2019
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
附属書JB
(参考)
技術上重要な改正に関する新旧対照表
現行規格(JIS A 1128:2019)
旧規格(JIS A 1128:2014)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
3.2 振動機
振動機は,JIS A 8610に規定する振動体の呼び径が28 mm
程度のものとする。
3.2 振動機
振動機は,JIS A 8610に規定するものとす
る。
振動機の規定の改正があり,振動
体の寸法が変更となった。
3.3 突き棒
突き棒は,その先端を半球状とした直径16 mm,長さ500
〜600 mmの鋼又は金属製丸棒とする。
−
−
適切な突き棒をJIS A 1116と同
様に規定し,締固め方法の整合を
図った。
5.3 初圧力
の決定
b) 無注水法の場合には,容器へ注入する水の温度を測定
する。この水温での水の密度を容器の容積に乗じ,こ
れを1 g単位に丸めて,容器の容積に相当する質量と
する。キャリブレーション器具を取り付けた蓋を容器
に取り付けた後に,容器の容積に相当する質量の水を
1 gの精度で注水口から容器内へ注入する。
5.2 初圧力
の決定
備考 無注水法の場合には,あらかじめ満
水の質量をはかり(5.1参照),容器
にふたを取り付けた後に,その質量
だけ注水する。
無注水法における容器への注水
方法と注水量,有効桁を明瞭に示
した。
5.4 空気量
の指示値の
キャリブレ
ーション
d) a)〜c)の操作において,取り出した水の質量を測定し,
水の密度で除して,容積を求めてもよい。
5.3 空気量
の目盛のキ
ャリブレー
ション
−
取り出した水の容積を直接測定
する方法と,質量から容積を求め
る方法とで,結果に差がないた
め,追記した。
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A 1128:2019
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
現行規格(JIS A 1128:2019)
旧規格(JIS A 1128:2014)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
7 コンクリ
ートの空気
量の測定
a) …容器の外側を10〜15回木づち(槌)などでたたく。
ただし,流動性の高いコンクリートの場合には,十分
な締固めが得られる範囲で突き数及び/又はたたく
回数を減らしてもよい。
7. コンク
リートの空
気量の測定
−
JIS A 1116と整合した方法とし,
流動性の高いコンクリートの場
合は締固め方法を変えてもよい
こととした。
b) 振動機を用いて締め固める場合には,JIS A 1116の5.2
(振動機で締め固める場合)によって行う。試料を容
器の1/2まで入れ,各層の表面を3等分に分けて締め
固める。次に,容器からあふれるまで試料を満たし,
上記と同様な振動締固めをする。締め固めた後は,コ
ンクリート中に空隙が残らないように振動機をゆっ
くりと引き抜く。上層のコンクリートを締め固めると
き,振動機の先端が下層のコンクリートにほぼ達する
程度とする。振動時間は,コンクリート表面に大きな
泡がなくなるのに必要な最小時間とする。上層の振動
締固めが終わったら,定規で余分な試料をかき取って
平たんにならす。ただし,スランプ8 cm以上の場合
は,振動機を用いない。
b) 振動機で締め固める場合には,JIS A
1116の5.2(振動機で締め固める場合)
によって行うものとする。試料は2層
に分けて入れ,各層の断面を3等分に
分けて締め固める。振動機は,その層
が底又は側面に触れないようにし,振
動機を抜く際には,空気穴が残らない
ように注意する。振動持続時間はコン
クリートのワーカビリティーと振動機
の性能によって定める。ただし,スラ
ンプ8 cm以上の場合は振動機を用い
ない。
JIS A 1116と整合し,締固め方法
を詳しく示した。
附属書A
(参考)
(規定)から(参考)とした。
附属書1
(規定)
我が国ではほとんど行われてい
ない試験方法であるため,参考と
した。
附属書A
(参考)
A.2.5 振動
機
振動機は,JIS A 8610に規定する振動体の呼び径が28 mm
程度のものとする。
附属書1
(規定)
3.5 振動機
振動機は,JIS A 8610に規定するものとす
る。
振動機の規定の改正があり,振動
体の寸法を変更した。
附属書A
(参考)
A.2.6 突き
棒
突き棒は,その先端を半球状とした直径16 mm,長さ500
〜600 mmの鋼又は金属製丸棒とする。
−
−
本体の3.3と同様に規定し,締固
め方法の整合を図った。
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A 1128:2019
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
現行規格(JIS A 1128:2019)
旧規格(JIS A 1128:2014)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
附属書A
(参考)
A.6 コンク
リートの空
気量の測定
a) …容器の外側を10〜15回木づち(槌)などでたたく。
ただし,流動性の高いコンクリートの場合には,十分
な締固めが得られる範囲で突き数及び/又はたたく
回数を減らしてもよい。
附属書1
(規定)
7. コンク
リートの空
気量の測定
−
本体箇条7 a)と整合した方法と
した。
b) 振動機を用いて締め固める場合には,JIS A 1116の5.2
(振動機で締め固める場合)によって行う。試料を容
器の1/2まで入れ,各層の表面を3等分に分けて締め
固める。次に,容器からあふれるまで試料を満たし,
上記と同様な振動締固めをする。締め固めた後は,コ
ンクリート中に空隙が残らないように振動機をゆっ
くりと引き抜く。上層コンクリートを締め固めると
き,振動機の先端が下層のコンクリートにほぼ達する
程度とする。振動持続時間は,コンクリート表面に大
きな泡がなくなるのに必要な最小時間とする。上層の
振動締固めが終わったら,定規で余分な試料をかき取
って平たん(坦)にならす。ただし,スランプ8 cm
以上の場合は,振動機を用いない。
b) 振動機で締め固める場合には,JIS A
1116の5.2(振動機で締め固める場合)
によって行うものとする。試料は2層
に分けて入れ,各層の断面を3等分に
分けて締め固める。振動機は,その層
が底又は側面に触れないようにし,振
動機を抜く際には,空気穴が残らない
ように注意する。振動維持時間はコン
クリートのワーカビリティーと振動機
の性能によって定める。ただし,スラ
ンプ8 cm以上の場合は振動機を用い
ない。
本体箇条7 b)と整合した方法と
し,締固め方法を詳しく示した。
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