A 1121:2007
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
目 次
ページ
1 適用範囲 ························································································································· 1
2 引用規格 ························································································································· 1
3 試験用装置及び器具 ·········································································································· 1
3.1 ロサンゼルス試験機 ······································································································· 1
3.2 球 ······························································································································· 2
3.3 はかり ························································································································· 2
3.4 乾燥機 ························································································································· 2
3.5 ふるい ························································································································· 2
4 試料······························································································································· 3
4.1 試料の採取 ··················································································································· 3
4.2 試料の調整方法 ············································································································· 3
5 試験方法 ························································································································· 3
6 計算······························································································································· 4
7 報告······························································································································· 4
附属書A(参考)ロサンゼルス試験機による製品粒度における粗骨材のすりへり試験方法 ·················· 5
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まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本コン
クリート工学協会(JCI)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業
標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本工業規格である。これによって,JIS A 1121:2001
は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は
もたない。
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日本工業規格 JIS
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ロサンゼルス試験機による粗骨材の
すりへり試験方法
Method of test for resistance to abrasion of coarse aggregate by use of the
Los Angeles machine
1
適用範囲
この規格は,ロサンゼルス試験機による粗骨材のすりへり試験方法について規定する。ただし,構造用
軽量骨材には,この試験方法は適用しない。
なお,この規格は,粒径の範囲が5〜2.5 mmの細骨材にも適用できる。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 1102 骨材のふるい分け試験方法
JIS B 1501 玉軸受用鋼球
JIS Z 8801-1 試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい
3
試験用装置及び器具
3.1
ロサンゼルス試験機
ロサンゼルス試験機は,図1のように内径710±5 mm,内側長さ510±5 mmの両端が閉じた鋼製円筒に
取り付けた水平回転軸(円筒の内部まで入っていない。)を,軸受に取り付けたものとする。円筒の側面に
は,材料投入口を設け,すき間ができないように緊結できる鋼製のふたを取り付ける。このふたは,その
内面と円筒内面とが同じ曲面になるように取り付けられるものとする。
円筒の内部には,長さが円筒の長さと等しく,幅89±2 mmの取り外しできる棚を円筒の半径方向に89
±2 mmだけ突き出して取り付ける。棚から材料投入口までの距離は,回転方向に円筒の外周に沿って,
1 270 mm以上離れているものとする。
なお,棚を材料投入口から1 450 mm程度以上離して取り付けると,鋼球が材料投入口の位置に落下す
ることがなくなり,試験機の損傷を軽減することができる。
2
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単位 mm
図1−ロサンゼルス試験機
3.2
球
球は鋼製とし,球の数及び全質量は,表2に示す粒度区分に応じて表1のとおりとする。また,球の平
均直径は,約46.8 mmとし,1個の質量は390〜445 gとする。
なお,球は,JIS B 1501に規定する鋼球の呼び113
16 及び178 のものを組み合わせて,表1に示す全質量
が得られるようにする。
表1−球の数及び全質量
粒度区分
球の数(個)
球の全質量 g
A
12
5 000±25
B
11
4 580±25
C
8
3 330±25
D
6
2 500±25
E
12
5 000±25
F
12
5 000±25
G
12
5 000±25
H
10
4 160±25
3.3
はかり
はかりは,ひょう量が10 kg以上,目量が1 g又はこれより小さいものとする。
3.4
乾燥機
乾燥機は,排気口のあるもので,槽内を105±5 ℃に保持できるものとする。
3.5
ふるい
3
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ふるいは,JIS Z 8801-1に規定する公称目開きが1.7 mm,2.36 mm,4.75 mm,9.5 mm,16 mm,19 mm,
26.5 mm,37.5 mm,53 mm,63 mm及び75 mm1)の金属製網ふるいとする。
注1) これらのふるいは,それぞれ1.7 mm,2.5 mm,5 mm,10 mm,15 mm,20 mm,25 mm,40 mm,
50 mm,60 mm及び80 mmふるいと呼ぶことができる。
4
試料
4.1
試料の採取
試料は,代表的なものを採取し,四分法又は試料分取器によって縮分する。
4.2
試料の調整方法
試料の調整方法は,次による。
a) 採取した試料の一部を用いて,JIS A 1102に従ってふるい分け試験を行う。
なお,同時に採取した代表的な試料で既にふるい分け試験結果を実施している場合は,その試験結
果を用いてもよい。
b) 表2に示す粒度区分のうち,試料の粒度に最も近い粒度区分を選択する。ふるい分け試験後の試料の
うち,該当する粒径の範囲の試料を水で洗った後,105±5 ℃の温度で一定質量となるまで乾燥する。
表2に示す試料の質量が得られない場合は,採取した試料の一部をふるい分けて補充する。
c) 乾燥させた試料を該当する粒度区分の試料の質量に適合するように1 gまではかりとる。
表2−粒度区分と試料の質量との関係
粒度区分
粒径の範囲 mm
試料の質量 g
試料の全質量 g
A
40〜25
25〜20
20〜15
15〜10
1 250±25
1 250±25
1 250±10
1 250±10
5 000±10
B
25〜20
20〜15
2 500±10
2 500±10
5 000±10
C
15〜10
10〜 5
2 500±10
2 500±10
5 000±10
D
5〜 2.5
5 000±10
5 000±10
E
80〜60
60〜50
50〜40
2 500±50
2 500±50
5 000±50
10 000±100
F
50〜40
40〜25
5 000±50
5 000±25
10 000±75
G
40〜25
25〜20
5 000±25
5 000±25
10 000±50
H
20〜10
5 000±10
5 000±10
5
試験方法
試験方法は,次による。
a) 試料の全質量(ml)が,表2に適合することを確認する。
b) 試料の粒度区分に応じて表1に適合するように球を選び,試料とともに試験機の円筒内に入れ,ふた
を取り付け,毎分30〜33回の回転数で,粒度区分がA,B,C,D及びHの場合は500回,粒度区分
がE,F及びGの場合は1 000回,回転させる。
4
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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
c) 試料を試験機から取り出し,1.7 mmふるいでふるう。このとき,湿式でふるってもよい。
d) ふるいにとどまった試料を水で洗う。湿式でふるった場合は,この作業を省略してよい。
その後105±5 ℃の温度で一定質量となるまで乾燥し,質量(m2)をはかる。
6
計算
すりへり減量(R)は,次の式によって算出し,四捨五入によって小数点以下1けたに丸める。
100
1
2
1
×
−
=
m
m
m
R
ここに,
R: すりへり減量(%)
1
m: 試験前の試料の全質量(g)
2
m: 試験後,1.7 mmふるいにとどまった試料の質量(g)
7
報告
報告は,次の事項のうち必要なものを記載する。
a) 試料の種類,最大寸法及び産地
b) 試料の採取場所及び採取日
c) 試料のふるい分け試験結果
d) 適用した粒度区分,球の数,回転数
e) 試験前の試料の質量
f)
試験後,1.7 mmふるいにとどまった試料の質量
g) すりへり減量
h) 試験日
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附属書A
(参考)
ロサンゼルス試験機による製品粒度における粗骨材のすりへり試験方法
序文
この附属書は,本体に関連する事項を補足するもので,規定の一部ではない。
この附属書は,粒度調整を行わない製品粒度(原粒度)の粗骨材を対象とした,ロサンゼルス試験機に
よるすりへり試験方法について記載する。ただし,この試験方法は,構造用軽量骨材には適用しない。
なお,この試験方法は,粒径の範囲が5〜2.5 mmの細骨材にも適用できる。
A.1 試験用装置及び器具
試験用装置及び器具は,箇条3による。ただし,粒度区分と球の数及び全質量の関係は表A.1による。
A.2 試料
試料の採取及び調整は,次による。
a) 試料は,代表的なものを採取し,四分法又は試料分取器によって縮分する。
b) 表A.1の中から,粒の大きさの範囲に当てはまる粒度区分を選定する。
粒の大きさの範囲が表A.1と異なる場合は,その最大寸法に応じて,粒度区分Ⅰ〜Ⅲを参考にして
試験条件を定める。
表A.1−粒度区分と粒の大きさの範囲,試料の質量,試験条件などとの関係
粒度区分
粒の大きさの範囲
mm
試料の質量
g
球の数(個)
(球の全質量g)
回転数(回)
対象とする製品例
Ⅰ
80〜40
10 000±50
12(5 000±25)
1 000
砕石8040
60〜40
砕石6040
Ⅱ
50〜25
10 000±25
12(5 000±25)
1 000
砕石5025,砂利40〜25 mm
40〜20
砕石4020,砂利40〜20 mm
Ⅲ
25〜15
5 000±10
11(4 580±25)
500
砕石2515,砂利25〜15 mm
20〜15
砕石2015
Ⅳ
50〜 5
5 000±10
12(5 000±25)
500
砕石5005
40〜 5
砕石4005,砂利40〜5 mm
Ⅴ
25〜 5
5 000±10
11(4 580±25)
500
砕石2505,砂利25〜5 mm
Ⅵ
20〜 5
5 000±10
10(4 160±25)
500
砕石2005
Ⅶ
15〜 5
5 000±10
8(3 330±25)
500
砕石1505
13〜 5
単粒度砕石[6号]
Ⅷ
5〜 2.5
5 000±10
6(2 500±25)
500
砂,単粒度砕石[7号]
c) 試料を“粒の大きさの範囲”の小さい方の寸法のふるいでふるい,ふるいにとどまった試料を水で洗
った後,105±5 ℃の温度で一定質量となるまで乾燥する。
A.3 試験方法
試験方法は,次による。
a) 試料の粒度区分に応じて表A.1に適合するよう試料を1 gまではかりとり,試験前の質量(m3)とす
6
A 1121:2007
2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。
る。
b) 試料の粒度区分に応じて表A.1に適合するように球を選び,試料とともに試験機の円筒内に入れ,ふ
たを取り付け,毎分30〜33回の回転数で,表A.1に規定する回数,回転させる。
c) 試料を試験機から取り出し,1.7 mmふるいでふるう。このとき,湿式でふるってもよい。
d) ふるいに残った試料を水で洗う。湿式でふるった場合は,この作業を省略してよい。
その後,105±5 ℃の温度で一定質量となるまで乾燥し,質量(m4)をはかる。
A.4 計算
製品粒度におけるすりへり減量(R2)は,次の式によって算出し,四捨五入によって小数点以下1けた
に丸める。
100
3
4
3
2
×
−
=
m
m
m
R
ここに,
2
R: 製品粒度におけるすりへり減量(%)
3
m: 試験前の試料の質量(g)
4
m: 試験後,1.7 mmふるいにとどまった試料の質量(g)
A.5 報告
報告は,次の事項のうち必要なものを記載する。
a) 試料の種類,最大寸法及び産地
b) 試料の採取場所及び採取日
c) 適用した粒度区分,球の数及び回転数
d) 試験前の試料の質量
e) 試験後,1.7 mmふるいにとどまった試料の質量
f)
すりへり減量
g) 試験日