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A 1110:2020  

(1) 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

2 引用規格························································································································· 1 

3 試験用器具 ······················································································································ 1 

4 試料······························································································································· 2 

5 試験方法························································································································· 2 

6 計算······························································································································· 3 

7 精度······························································································································· 3 

8 報告······························································································································· 3 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 4 

附属書JB(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表 ···························································· 12 

A 1110:2020  

(2) 

まえがき 

この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人

日本コンクリート工学会(JCI)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正すべきとの申出があり,

日本産業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本産業規格である。これによって,JIS A 

1110:2006は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。国土交通大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

注記 工業標準化法に基づき行われた申出,日本工業標準調査会の審議等の手続は,不正競争防止法

等の一部を改正する法律附則第9条により,産業標準化法第12条第1項の申出,日本産業標準

調査会の審議等の手続を経たものとみなされる。 

日本産業規格          JIS 

A 1110:2020 

粗骨材の密度及び吸水率試験方法 

Methods of test for density and water absorption of coarse aggregates 

序文 

この規格は,1982年に第1版として発行されたISO 6783を基に,対応する部分について翻訳し,一部

の規定内容を除き,技術的内容を変更することなく作成した日本産業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一

覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。また,技術上重要な改正に関する新旧対照表を,附属書JB

に示す。 

適用範囲 

この規格は,粗骨材1) の密度及び吸水率の試験方法について規定する。ただし,構造用軽量粗骨材を絶

対乾燥状態から24時間吸水させて試験する場合は,JIS A 1135による。 

注1) ピクノメータを用いて粗骨材の密度及び吸水率を試験する場合は,JIS A 1109で行ってもよい。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 6783:1982,Coarse aggregates for concrete−Determination of particle density and water absorption

−Hydrostatic balance method(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS A 1109 細骨材の密度及び吸水率試験方法 

JIS A 1135 構造用軽量粗骨材の密度及び吸水率試験方法 

JIS A 1158 試験に用いる骨材の縮分方法 

JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい 

注記 対応国際規格:ISO 3310-1:2000,Test sieves−Technical requirements and testing−Part 1: Test 

sieves of metal wire cloth 

試験用器具 

3.1 

はかり はかりは,試料質量の0.02 %以下の目量をもつものとする。また,皿の中心から,直径3 mm

以下の金属線でかごをつるし,これを水中に浸すことができる構造とする。 

3.2 

金網かご 粗骨材を入れるかごは,目開き3 mm以下の金網でこれを作り,直径約200 mm,高さ約

A 1110:2020  

200 mmとする。 

3.3 

吸水性の布 粗骨材の粒子の表面の水膜を拭うのに用いる吸水性の布は,乾燥した柔らかいものと

する。 

3.4 

乾燥機 乾燥機は,排気口のあるもので,槽内を105±5 ℃に保持できるものとする。 

試料 

試料の採取及び調整方法は,次による。 

a) 普通骨材の1回の試験に使用する試料の最小質量は,粗骨材の最大寸法(ミリメートル表示)の0.1

倍をキログラム表示した量とする。軽量骨材については,次の式によって,おおよその試料質量を定

める。 

25

max

min

e

D

d

m

×

=

ここに, 

mmin: 試料の最小質量(kg) 

dmax: 軽量粗骨材の最大寸法(mm) 

De: 軽量粗骨材の推定密度(g/cm3) 

b) 試料は,代表的なものを採取し,JIS Z 8801-1に規定する公称目開き4.75 mmの金属製網ふるいにと

どまるものとする。 

c) b) の試料をJIS A 1158によって,1回の試験に使用する試料の最小質量以上となるまで縮分する。こ

の試料を2回分準備する。 

d) 試料を水で十分に洗って,粒の表面に付いているごみなどを取り除き,20±5 ℃の水中で24時間吸水

させる。 

e) 試料を水中から取り出し,水切り後,吸水性の布の上にあける。試料を吸水性の布を用いて,試料表

面の目で見える水膜を拭い去り,表面乾燥飽水状態とする2)。 

注2) 表面乾燥飽水状態では表面は,なお湿っているように見えるものである。粒を一つずつ拭う

場合には,一部で極端に乾燥するおそれがあるので注意を要する。 

試験方法 

試験は,次による。 

なお,それぞれの質量は試料質量の0.02 %まではかる。 

a) 箇条4 e) の表面乾燥飽水状態における試料の質量(m1)をはかる。 

b) 試料を金網かごに入れ,20±5 ℃の水中で振動を与え,粒子表面と粒子間の付着空気を排除した後,

試料と金網かごの水中の見掛けの質量(m2)をはかり,また,水温をはかる。このとき,使用する水

は上水道水など清浄な水とする。 

c) 金網かごの水中の見掛けの質量(m3)をはかる。このとき,金網かごが水中に没している高さは,金

網かごだけの場合と,金網かご及び試料の場合とにおいて一定となるように調整する。 

d) 水中から取り出した試料を105±5 ℃で一定質量となるまで乾燥させる。乾燥させた試料は室温まで冷

やし,その質量(m4)をはかる。 

e) 密度及び吸水率の試験は,箇条4 c) で準備した試料について,それぞれ1回ずつ行う。 

background image

A 1110:2020  

計算 

計算は,次による。 

a) 粗骨材の表乾密度,絶乾密度及び吸水率は,それぞれ次の式によって算出し,四捨五入によって小数

点以下2桁に丸める。このとき,水の密度は水温に応じて表1の値を用いる。 

1) 表乾密度 表乾密度は,次の式によって求める。 

3

2

1

w

1

m

m

m

m

DS

+

×

=

ρ

ここに, 

DS: 表乾密度(g/cm3) 

m1: 表面乾燥飽水状態における試料の質量(g) 

m2: 試料と金網かごの水中の見掛けの質量(g) 

m3: 金網かごの水中の見掛けの質量(g) 

ρw: 水の密度(g/cm3) 

表1−水の密度 

水温 

(℃) 

15 

16 

17 

18 

19 

20 

21 

22 

23 

24 

25 

密度 

(g/cm3) 0.999 1  0.998 9  0.998 8  0.998 6 

0.998 4  0.998 2  0.998 0  0.997 8  0.997 5 

0.997 3  0.997 0 

2) 絶乾密度 絶乾密度は,次の式によって求める。 

3

2

1

w

4

m

m

m

m

Dd

+

×

=

ρ

ここに, 

Dd: 絶乾密度(g/cm3) 

m4: 絶対乾燥状態の試料の質量(g) 

3) 吸水率 吸水率は,次の式によって求める。 

100

4

4

1

×

=

m

m

m

Q

ここに, 

Q: 吸水率(質量分率)(%) 

b) 2回の試験の平均値を,四捨五入によって小数点以下2桁に丸め,密度及び吸水率の値とする。 

精度 

平均値からの差は,密度の場合は0.01 g/cm3以下,吸水率の場合は0.03 %以下でなければならない。 

報告 

報告は,次の事項のうち必要なものを記載する。 

a) 骨材の種類,大きさ,外観及び産地 

b) 骨材の採取場所及び採取日 

c) 試験時の水温 

d) 表乾密度及び絶乾密度 

e) 吸水率 

background image

A 1110:2020  

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS A 1110:2020 粗骨材の密度及び吸水率試験方法 

ISO 6783:1982,Coarse aggregates for concrete−Determination of particle density and 
water absorption−Hydrostatic balance method 

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範
囲 

この規格は,粗骨材の密度
及び吸水率の試験方法に
ついて規定する。ただし,
構造用軽量粗骨材を絶対
乾燥状態から24時間吸水
させて試験する場合は,JIS 
A 1135による。 
注1) ピクノメータを用い
て粗骨材の密度及び吸水
率を試験する場合は,JIS A 
1109で行ってもよい。 

公称寸法4 mmより大き
い粗骨材の密度及び吸
水率の試験方法につい
て規定。 

一致 

構造用軽量骨材はJIS A 1135に規
定している。 
ISO規格は軽量,普通,重量骨材の
種類を問わず規定している。 
JISでは粗骨材の寸法を規定してい
ない。 

粗骨材試料の最小寸法は当面5 
mmを維持する。 
試験結果に影響しないと判断し規
定しない。 

2 引用規
格 

− 

− 

3.1 particle density 
3.2 water absorption 

削除 

ISO規格は骨材の最小寸法を規定
している。 

試験結果に影響しないと判断し規
定しない。 

3 試験用
器具 

3.1 はかり 
はかりは,試料質量の
0.02 %以下の目量をもつも
のとする。また,皿の中心
から,直径3 mm以下の金
属線でかごをつるし,これ
を水中に浸すことができ
る構造とする。 

4.1 はかり 
3 kg又はそれ以上の能
力をもち,計量する材料
の質量を0.1 %まで正確
に測定可能なもの。 

変更 

はかりのひょう量,精度にやや差は
あるが許容範囲内である。基本的に
は類似の器具を使用しているが
ISO規格のほうが細かく規定して
いる。 

4

A

 1

11

0

2

0

2

0

background image

A 1110:2020  

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

3 試験用
器具 
(続き) 

3.2 金網かご 
粗骨材を入れるかごは,目
開き3 mm以下の金網でこ
れを作り,直径約200 mm,
高さ約200 mmとする。 

4.2 金網かご 
網目が約1〜3 mm又は
穴あきの容器(直径1〜
3 mmの穴)で,クロー
ムめっきで磨きのかか
ったものが望ましい,は
かりからつるすことの
できる1 mmより太くな
い針金。 

一致 

試験用金網かごはISO規格と同様
である。 

− 

4.3 水密タンク 
網かごをつるすことの
できるもの。 

削除 

JIS:規定なし 

試験結果に影響しないと判断し規
定しない。 

3.3 吸水性の布 
粗骨材の粒子の表面の水
膜を拭うのに用いる吸水
性の布は,乾燥した柔らか
いものとする。 

4.4 乾燥した柔らかい
吸水性の布2枚 

変更 

JIS:枚数についての規定なし 

同上 

− 

4.5 閉鎖可能な容器 

削除 

JIS:規定なし 

同上 

− 

4.6 試験ふるい 
(織金網又は穴あき板) 
ISO 3310-1又はISO 
3310-2の要件を満足す
る穴寸法4.0 mm,4.75 
mm又は5.0 mmをもつ
もの。 

変更 

JIS:Bシリーズのふるいに限定 
ISO:A〜Cシリーズを採用 
なお,JISでは,記載箇所を箇条4
に移した。 

我が国では,Bシリーズのふるい
が普及している。 

− 

4.7 水,試験に影響を与
える不純物(溶存空気な
ど)を含まないもの。 

削除 

JIS:規定なし 

我が国では,清浄な水の使用が一
般的であるため,特に規定しない。 

 
 
 

5

A

 1

11

0

2

0

2

0

background image

A 1110:2020  

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

3 試験用
器具 
(続き) 

3.4 乾燥機 
乾燥機は,排気口のあるも
ので,槽内を105±5 ℃に
保持できるものとする。 

− 

追加 

− 

国内の実情に合わせた。 

4 試料 

試料の採取及び調整方法
は,次による。 
a) 普通骨材の1回の試験
に使用する試料の最小質
量は,粗骨材の最大寸法
(ミリメートル表示)の0.1
倍をキログラム表示した
量とする。軽量骨材につい
ては,次の式によって,お
およその試料質量を定め
る。 

mmin=dmax×De/25 

ここに, 

mmin:試料の最小質量(kg) 
dmax:軽量粗骨材の最大寸

法(mm) 

De:軽量粗骨材の推定密度

(g/cm3) 
b) 試料は,代表的なものを
採取し,JIS Z 8801-1に規
定する公称目開き4.75 mm
の金属製網ふるいにとど
まるものとする。 

5 試
料の
採取 

ISO 4847(普通骨材の試
料採取方法)による。 
試料の量 
普通骨材については試
料の最小質量はグラム
でmm表示の公称最大
寸法の100倍とする。 
軽量骨材と重量骨材に
ついては,試料の最小質
量はグラムで次の式に
よる。 

mmin=dmax×Qp/25 

dmaxは骨材の公称最大

寸法(mm) 

Qpは推定粒子密度

(kg/m3) 

変更 

ふるい:ISO規格はA,B,Cシリ
ーズ,JISはBシリーズを採用して
いる。JISは当面Bシリーズを継続
する。試料の採取方法,ふるいの網
目にとどまるものに対し,ISO規格
は4.0,4.75,5.0 mmにとどまるも
のと規定している。 
採取量はISO規格に整合させた。 
 
ISO規格は軽量及び重量骨材につ
いても規定しているが,このJISは
これらの骨材については触れてい
ない。 

我が国ではBシリーズのふるいだ
けを採用している。 
また,ふるい目が若干異なっても
試験結果に影響しない。 
 
 
 
構造用軽量骨材については,JIS A 
1135に規定している。 

 
 
 
 

6

A

 1

11

0

2

0

2

0

background image

A 1110:2020  

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

4 試料 
(続き) 

c) b) の試料を,JIS A 1158
によって,1回の試験に使
用する試料の最小質量以
上となるまで縮分する。こ
の試料を2回分準備する。 
d) 試料を水で十分に洗っ
て,粒の表面に付いている
ごみなどを取り除き20±
5 ℃の水中で24時間吸水
させる。 
e) 試料を水中から取り出
し,水切り後,吸水性の布
の上にあける。試料を吸水
性の布を用いて,試料表面
の目で見える水膜を拭い
去り,表面乾燥飽水状態と
する2)。 
注2) 表面乾燥飽水状態で
は表面は,なお湿っている
ように見えるものである。
粒を一つずつ拭う場合に
は,一部で極端に乾燥する
おそれがあるので注意を
要する。 

 
 
 
 
 
 
 

7

A

 1

11

0

2

0

2

0

background image

A 1110:2020  

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

5 試験方
法 

試験は,次による。 
なお,それぞれの質量は試
料質量の0.02 %まではか
る。 
a) 箇条4 e) の表面乾燥飽
水状態における試料の質
量(m1)をはかる。 
b) 試料を金網かごに入れ,
20±5 ℃の水中で振動を与
え,粒子表面と粒子間の付
着空気を排除した後,試料
と金網かごの水中の見掛
けの質量(m2)をはかり,
また,水温をはかる。この
とき,使用する水は,上水
道水など清浄な水とする。 
c) 金網かごの水中の見掛
けの質量(m3)をはかる。
このとき,金網かごが水中
に没している高さは,金網
かごだけの場合と,金網か
ご及び試料の場合とにお
いて一定となるように調
整する。 
d) 水中から取り出した試
料を105±5 ℃で一定質量
となるまで乾燥させる。乾
燥させた試料は室温まで
冷やし,その質量(m4)を
はかる。 

6 試
験方
法 

・試料を金網かごに入れ

15〜25 ℃の恒温で十分
な量の水に24時間静置
する。 

・20±5 ℃の水中で試料

の見掛けの質量(m2)を
量る。 

・金網かごと試料を水中

から取り出し,水切り
後,試料は吸水性の布の
上にあける。金網かごは
水中に戻し,その質量
(m3)を量る。 

・試料を吸水性の布の上

で転がして,目で見える
水膜を拭い去り質量
(m1)を量る。 
・105±5 ℃で一定質量
が得られるまで乾燥す
る。乾燥試料の質量(m4)
を量る。 

変更 
 
 
 
変更 
 
 
変更 
 
 
 
 
 
一致 
 
 
 
一致 

JISでは骨材を吸水させる際の容器
を規定していない。 
 
 
水中質量と表乾質量の測定手順が
異なる。 
 
同上 

試験結果に影響しないと判断し規
定しない。 
 
 
手順を変更しても試験結果に影響
しないと判断し,より合理 
的な手順とした。 

8

A

 1

11

0

2

0

2

0

background image

A 1110:2020  

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

5 試験方
法(続き) 

e) 密度及び吸水率の試験
は,箇条4 c) で準備した試
料について,それぞれ1回
ずつ行う。 

6 計算 

a) 粗骨材の表乾密度,絶乾
密度及び吸水率の計算方
法を規定。 

DS=m1×ρw/(m1−m2+

m3) 

ここに, 

DS:表乾密度(g/cm3) 
m1:表面乾燥飽水状態にお

ける試料の質量(g) 

m2:試料と金網かごの水中

の見掛けの質量(g) 

m3:金網かごの水中の見掛

けの質量(g) 

ρw:水の密度(g/cm3) 

Dd=m4×ρw/(m1−m2+

m3) 

ここに, 

Dd:絶乾密度(g/cm3) 
m4:絶対乾燥状態の試料の

質量(g) 

Q=(m1−m4)/m4×100 

ここに, 

Q:吸水率(質量分率)(%) 

b) 2回の試験の平均値を,
四捨五入によって小数点
以下2桁に丸め,密度及び
吸水率の値とする。 

JISとほぼ同じ 

一致 

計算式と用いる表示記号は異なる
が,計算式の意味は同じである。 

9

A

 1

11

0

2

0

2

0

background image

10 

A 1110:2020  

(I)JISの規定 

(II) 
国際 
規格 
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策 

箇条番号 
及び題名 

内容 

箇条 
番号 

内容 

箇条ごと 
の評価 

技術的差異の内容 

7 精度 

平均値からの差は,密度の
場合は0.01 g/cm3以下,吸
水率の場合は0.03 %以下で
なければならない。 

7.5 

密度の値は至近の1 
kg/m3までkgで報告す

る。吸水率の値は至近の
0.2 %(m/m)まで計算
する 

変更 
 
 
 
追加 

結果の表示について,JISは平均値
との差を規定しているのに対し,
ISO規格は測定値そのものの表示
単位を規定している。 
吸水率の精度はISO規格には規定
されていない。 

試験は2回実施するため,精度に
関する規定は必要である。 
 
 
吸水率についても精度を規定すべ
きである。 

8 報告 

報告は,次の事項のうち必
要なものを記載する。 
a) 骨材の種類,大きさ,外
観及び産地 
b) 骨材の採取場所及び採
取日 
c) 試験時の水温 
d) 表乾密度及び絶乾密度 
e) 吸水率 

試験報告は,次の項目を
含むものとする。 
a) この国際規格に関し
ての言及 
b) 試料の識別 
c) 骨材の種類と最大寸
法 
d) 受領時の試料の水分
状態 
e) 試料の質量 
f) 報告される容積当た
りの粒子質量すなわち
密度が絶乾基準か表乾
基準か両方であるかの
明確な表示 
g) 浸せき時間が24±4
時間以外であった場合
は,その時間 
h) 結果 

変更 

左記のとおり異なる。 

他のJISを考慮し,不必要と考え
られる事項を一部変更・削除した。 

 
 
 
 
 

1

0

A

 1

11

0

2

0

2

0

background image

11 

A 1110:2020  

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 6783:1982,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

− 一致 ················ 技術的差異がない。 
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

− MOD ··············· 国際規格を修正している。 

11

A

 1

11

0

2

0

2

0

background image

12 

A 1110:2020  

附属書JB 

(参考) 

技術上重要な改正に関する新旧対照表 

現行規格(JIS A 1110:2020) 

旧規格(JIS A 1110:2006) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

1 適用範
囲 

この規格は,粗骨材1) の密度及び吸水率の試験方法に

ついて規定する。ただし,構造用軽量粗骨材を絶対乾
燥状態から24時間吸水させて試験する場合は,JIS A 
1135による。 
注1) ピクノメータを用いて粗骨材の密度及び吸水率

を試験する場合は,JIS A 1109で行ってもよい。 

1. 適用範
囲 

この規格は,粗骨材(1)の密度及び吸水率の試験方法に
ついて規定する(2)。 
注(1) 構造用軽量粗骨材を絶対乾燥状態から24時間吸

水させて試験する場合は,JIS A 1135による。 

(2) ピクノメータを用いて粗骨材の密度及び吸水率

を試験する場合は,JIS A 1109によることができ
る。 

旧規格の注(1)は要求事項

であるため,本文へ移動
した。 

4 試料 

c) b) の試料をJIS A 1158によって,1回の試験に使用

する試料の最小質量以上となるまで縮分する。この
試料を2回分準備する。 

4. 試料 

− 

旧規格では,縮分で調整
する試料の質量に関する
記載がなかったが,今回
の改正ではc) として追
加した。 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

1

2

A

 1

11

0

2

0

2

0

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13 

A 1110:2020  

現行規格(JIS A 1110:2020) 

旧規格(JIS A 1110:2006) 

改正理由 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号
及び題名 

内容 

5 試験方
法 

試験は,次による。 
なお,それぞれの質量は試料質量の0.02 %まではかる。 
a) 箇条4 e) の表面乾燥飽水状態における試料の質量

(m1)をはかる。 

b) 試料を金網かごに入れ,20±5 ℃の水中で振動を与

え,粒子表面と粒子間の付着空気を排除した後,試
料と金網かごの水中の見掛けの質量(m2)をはかり,
また,水温をはかる。このとき,使用する水は上水
道水など清浄な水とする。 

c) 金網かごの水中の見掛けの質量(m3)をはかる。こ

のとき,金網かごが水中に没している高さは,金網
かごだけの場合と,金網かご及び試料の場合とにお
いて一定となるように調整する。 

d) 水中から取り出した試料を105±5 ℃で一定質量と

なるまで乾燥させる。乾燥させた試料は室温まで冷
やし,その質量(m4)をはかる。 

e) 密度及び吸水率の試験は,箇条4 c) で準備した試

料について,それぞれ1回ずつ行う。 

5. 試験方
法 

試験は次による。 
なお,それぞれの質量は試料質量の0.02 %まではかる。 
a) 4.e) の試料の質量(m1)をはかる。 
b) 試料を金網かごに入れ,水中(4)で振動を与え,粒子

表面と粒子間の付着空気を排除した後,20±5 ℃の
水中で試料の見掛けの質量(m2)をはかり,また水
温をはかる。 

注(4) 水は上水道水など清浄な水とする。 

c) 金網かごの水中における見掛けの質量(m3)をはか

る(5)。 

注(5) 金網かごが水中に没している高さは,金網

かごだけの場合と金網かごと試料の場合
において一定となるように調整する。 

d) 水中から取り出した試料を105±5 ℃で一定質量と

なるまで乾燥し,室温まで冷やし,その乾燥質量
(m4)をはかる。 

e) 密度及び吸水率の試験は,4.e) で二分した試料につ

いて1回ずつ行う。 

・ 旧規格に記載されて

いた注(4)“使用する
水に関する記載”及
び注(5)“水没させる
かごの高さに関する
記載”は本文中に記
載するよう変更し
た。 

・ 旧規格のe) は,JIS A 

1109の表現に合わ
せ,修正した。 

1

3

A

 1

11

0

2

0

2

0