A 1109:2020
(1)
目 次
ページ
序文 ··································································································································· 1
1 適用範囲························································································································· 1
2 引用規格························································································································· 1
3 試験用器具 ······················································································································ 1
4 試料······························································································································· 2
5 試験方法························································································································· 2
5.1 密度 ···························································································································· 2
5.2 吸水率 ························································································································· 2
5.3 試験の回数 ··················································································································· 3
6 計算······························································································································· 3
7 精度······························································································································· 3
8 報告······························································································································· 3
附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 5
附属書JB(参考)技術上重要な改正に関する新旧対照表 ····························································· 9
A 1109:2020
(2)
まえがき
この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,公益社団法人
日本コンクリート工学会(JCI)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正すべきとの申出があり,
日本産業標準調査会の審議を経て,国土交通大臣が改正した日本産業規格である。これによって,JIS A
1109:2006は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。国土交通大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
注記 工業標準化法に基づき行われた申出,日本工業標準調査会の審議等の手続は,不正競争防止法
等の一部を改正する法律附則第9条により,産業標準化法第12条第1項の申出,日本産業標準
調査会の審議等の手続を経たものとみなされる。
日本産業規格 JIS
A 1109:2020
細骨材の密度及び吸水率試験方法
Methods of test for density and water absorption of fine aggregates
序文
この規格は,1987年に第1版として発行されたISO 7033を基とし,技術的内容を変更して作成した日
本産業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。変更の一
覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。また,技術上重要な改正に関する新旧対照表を附属書JBに
示す。
1
適用範囲
この規格は,細骨材の密度及び吸水率の試験方法について規定する。ただし,構造用軽量細骨材を絶対
乾燥状態から24時間吸水させて試験する場合は,JIS A 1134による。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 7033:1987,Fine and coarse aggregates for concrete−Determination of the particle mass-per-
volume and water absorption−Pycnometer method(MOD)
なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
ことを示す。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 1134 構造用軽量細骨材の密度及び吸水率試験方法
JIS A 1158 試験に用いる骨材の縮分方法
3
試験用器具
試験用器具は,次による。
3.1
はかり はかりは,ひょう量2 kg以上で,目量が0.1 g又はこれより小さいものとする。
3.2
ピクノメータ フラスコ又は他の適切な容器(以下,ピクノメータという。)は,非吸水性の材料で,
細骨材の試料を容易に入れられるものとし,試験を繰り返し行った場合,その容量が±0.1 %以内の精度を
確保できるものとする。また,キャリブレーションされた容量を示す印までの容積は,試料を収容するの
に必要な容積の1.5倍以上で3倍を超えないものとする。
注記 キャリブレーションされた容量としては,500 mLとすることが多い。軽量骨材の場合,容器の
容積は,700 mL以上とするのがよい。また,水に浮く軽量骨材を試験する場合,蓋付きのピク
2
A 1109:2020
ノメータを用いるのがよい。
3.3
フローコーン 細骨材の表面乾燥飽水状態を試験するのに用いる非吸水性の材料を用いて製作した
フローコーンは,寸法が上面内径40±3 mm,底面内径90±3 mm,高さ75±3 mmで,厚さ4 mm以上の
ものとする。
3.4
突き棒 突き棒は,質量340±15 gで,一端が直径23±3 mmの円形断面のものとする。
3.5
乾燥機 乾燥機は,排気口のあるもので,槽内を105±5 ℃に保持できるものとする。
4
試料
試料の採取及び調整方法は,次による。
a) 試料は,代表的なものを採取し,JIS A 1158によって,その質量が約2 kgとなるまでこれを縮分する。
この試料を約1 kgずつに二分する。
b) 試料は,24時間吸水させる。水温は吸水時間の少なくとも20時間は20±5 ℃に保つ。
c) b)の試料を平らな面の上に薄く広げ,暖かい風を静かに送りながら,徐々に乾燥させる。試料はとき
どきかき回して,均等に乾燥させる。
d) 試料の表面にまだ幾分表面水があるときに,試料をフローコーンに緩く詰め,上面を平らにならした
後,試料の上面から突き棒の重さだけで力を加えず速やかに25回軽く突く。突き固めた後,残った空
間を再度,試料で満たしてはならない。次に,フローコーンを静かに鉛直に引き上げる。
e) 試料を徐々に乾燥させながら,d)の方法を繰り返し,フローコーンを引き上げたときに,試料のコー
ンが初めてスランプしたときを表面乾燥飽水状態とする。
f)
最初にフローコーンを引き上げた場合に,試料のコーンがスランプしたときは,表面乾燥飽水状態を
過ぎているので,このときには少量の水を加えてよく混合し,覆いをして約30分おいた後,d)及び
e)の作業を行う。
g) e)の試料を二分し,密度及び吸水率試験のそれぞれ1回の試料を採取する。
5
試験方法
5.1
密度
密度の試験は,次による。
a) ピクノメータに水をキャリブレーションされた容量を示す印まで加え,そのときの質量(m1)を0.1 g
まではかり,また,水温(t1)をはかる。使用する水は上水道水など清浄な水とする。
b) ピクノメータの水をあけて,箇条4 g)の密度試験用試料の質量(m2)を0.1 gまではかった後,ピクノ
メータに入れ,水をキャリブレーションされた容量を示す印まで加える1)。
注1) 試料をピクノメータに入れる前に少量の水を入れておけば,ピクノメータを割るおそれが少
ない。
c) ピクノメータを転がすなどして,泡を追い出した後,20±5 ℃の水槽につける。
d) 約1時間ピクノメータを水槽につけてから,更にキャリブレーションされた容量を示す印まで水を加
え,そのときの質量(m3)を0.1 gまではかり,また,水温(t2)をはかる。水槽につける前後のピク
ノメータ内の水温の差(t1とt2との差)は1 ℃を超えてはならない。
5.2
吸水率
吸水率の試験は,次による。
a) 箇条4 g)の吸水率試験用試料の質量(m4)を0.1 gまではかった後,105±5 ℃で一定質量となるまで
3
A 1109:2020
乾燥させる。
b) 乾燥させた試料はデシケータ内で室温まで冷やした後,その質量(m5)を0.1 gまではかる。
5.3
試験の回数
密度及び吸水率の試験は,箇条4 a)で二分した試料について,それぞれ1回ずつ行う。
6
計算
計算は,次による。
a) 細骨材の表乾密度,絶乾密度及び吸水率は,次の式によって算出し,四捨五入によって小数点以下2
桁に丸める。
なお,水の密度は,水温に応じて表1の値を用いる。
3
2
1
w
2
S
m
m
m
m
d
−
+
×
=
ρ
ここに,
dS: 表乾密度(g/cm3)
m1: 水で満たしたピクノメータの全質量(g)
m2: 密度試験用試料の質量(g)
m3: 試料と水で満たしたピクノメータの質量(g)
ρw: 水の密度(g/cm3)
表1−水の密度
水温
(℃)
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
密度
(g/cm3)
0.999 1
0.998 9
0.998 8
0.998 6
0.998 4
0.998 2
0.998 0
0.997 8
0.997 5
0.997 3
0.997 0
4
5
S
d
m
m
d
d
×
=
ここに,
dd: 絶乾密度(g/cm3)
m4: 表面乾燥飽水状態の吸水率試験用試料の質量(g)
m5: 乾燥後の吸水率試験用試料の質量(g)
100
5
5
4
×
−
=
m
m
m
Q
ここに,
Q: 吸水率(質量分率)(%)
b) 2回の試験の平均値を,四捨五入によって小数点以下2桁に丸め,密度及び吸水率の値とする。
7
精度
平均値からの差は,密度の場合は0.01 g/cm3以下,吸水率の場合は0.05 %以下でなければならない。
8
報告
報告は,次の事項のうち必要なものを記載する。
a) 骨材の種類,外観及び産地
b) 骨材の採取場所及び採取日
c) 試験時の水温
4
A 1109:2020
d) 表乾密度及び絶乾密度
e) 吸水率
5
A 1109:2020
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS A 1109:2020 細骨材の密度及び吸水率試験方法
ISO 7033:1987,Fine and coarse aggregates for concrete−Determination of the particle
mass-per-volume and water absorption−Pycnometer method
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
1 適用範囲 細骨材の密度及び吸
水率の試験方法につ
いて規定。ただし,
構造用軽量細骨材を
絶対乾燥状態から24
時間吸水させて試験
する場合は,JIS A
1134による。
1
ピクノメータを用いた
細粗骨材の密度及び吸
水率の試験方法につい
て規定。
選択
ISO規格では粗骨材の試験方法に
ついても規定している。
粗骨材については,JIS A 1110に
よって規定。
2 引用規格
2
−
−
3
容積当たりの粒子質量,
吸水率に関する用語及
び定義を規定。
削除
−
用語については,JIS A 0203で定
義しているため。
3 試験用器
具
3.1 はかり
4
4.1 はかり
試料質量の±0.1 %以内
の精度のもの。
変更
JIS:精度を質量で規定
ISO:精度を百分率で規定
ほかのJISの内容を考慮して規定
した。
3.2 ピクノメータ
4.2 ピクノメータ
JISとほぼ同じ
一致
−
−
3.3 フローコーン
4.6 型枠(非吸水性の材
料)
JISとほぼ同じ
変更
ISOでは厚さの規定はしていない
が,JISでは,厚さ4 mmと規定
−
3.4 突き棒
4.7 金属製突き棒
JISとほぼ同じ
一致
−
−
3
A
1
1
0
9
:
2
0
2
0
6
A 1109:2020
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
3 試験用器
具(続き)
3.5 乾燥機
4.3 乾燥機
JISとほぼ同じ
一致
−
−
−
4.4 金属製容器
乾燥機内に収まるよう
な形状及び寸法のもの。
削除
JIS:規定なし
ISO:形状及び寸法を規定
試験結果に影響しないと判断し規
定しない。
−
4.5 水
不純物を含まないもの。
削除
JIS:規定なし
ISO:不純物を含まない
我が国では,清浄な水の使用が一
般的であるため,特に規定しない。
−
4.8 浅い盆
0.1m2以上の面積の平面
の底と50 mm以上の高
さの縁をもつもの。
削除
JIS:規定なし
ISO:面積及び深さを規定
試験結果に影響しないと判断し規
定しない。
4.9 温風供給器
例えば,ヘア・ドライヤ
削除
JIS:規定なし
ISO:例示あり
試験結果に影響ないと判断し規定
しない。
−
4.10 容器
水で覆った試料を収容
するのに十分な大きさ
のもの。
削除
JIS:規定なし
ISO:容器の大きさについて抽象的
な規定あり
JISでは細骨材だけを適用範囲と
しており,粗骨材は適用範囲外で
ある。したがって,容器,吸水性
の布及び試験ふるいは使用しない
ため規定しない。
−
4.11 吸水性の布
吸水性の2枚の乾いた
布は,それぞれ750 mm
×450 mm以上とする。
削除
JIS:規定なし
ISO:枚数及び寸法を規定
−
4.12 試験ふるい
試験に供する骨材の最
小及び最大寸法にそれ
ぞれ相当するもの。
削除
JIS:規定なし
ISO:寸法を規定
3
A
1
1
0
9
:
2
0
2
0
7
A 1109:2020
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
4 試料
5 試験方法
試料の採取及び調整
方法を規定。
試験の方法を規定
5
6
ISO 4847(普通骨材の試
料採取方法)による試料
採取及び調整方法を規
定。
変更
JIS:細骨材に限定し,試験回数を
2回と規定。
ISO:細骨材及び粗骨材について規
定(試料の量:細骨材は1 kg以上,
粗骨材:2 kg以上)。試験回数に関
する規定はない。
JISでは細骨材だけを適用範囲と
している。
また,試験結果の変動が大きくな
ると予測されるため,試験回数を
2回と規定した。
6 計算
表乾密度,絶乾密度
及び吸水率の計算に
ついて規定。
7
JISとほぼ同じ
変更
JISでは,ほかのJISを考慮して,
“四捨五入によって小数点以下2
桁に丸める。”と表示桁数を規定。
また,JISでは,密度及び吸水率に
ついては,2回の試験の平均値を,
四捨五入によって小数点以下2桁
に丸めると規定。
7 精度
平均値からの差は,
密度の場合は0.01
g/cm3以下,吸水率の
場合は0.05 %以下で
なければならない。
9
細粗骨材の容積当たり
粒子質量は±10 kg/m3
の精度で測定する。
変更
JIS:平均値からの差について規定。
ISO:測定精度だけを規定。
試験は2回実施するため,精度に
関する規定は必要である。
追加
ISO:吸水率の精度は規定されてい
ない。
吸水率についても精度を規定する
必要がある。
3
A
1
1
0
9
:
2
0
2
0
8
A 1109:2020
(I)JISの規定
(II)国際
規格番号
(III)国際規格の規定
(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容
(V)JISと国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策
箇条番号
及び題名
内容
箇条
番号
内容
箇条ごと
の評価
技術的差異の内容
8 報告
次の事項のうち必要
なものを記載する。
a)
骨材の種類,外
観及び産地
b)
骨材の採取場
所及び採取日
c)
試験時の水温
d)
表乾密度及び
絶乾密度
e)
吸水率
8
試験報告は少なくとも
次の最小限の情報を含
むものとする。
a)
試料の識別
b)
骨材の種類及び最
大寸法
c)
受領時の試料の水
分状態
d)
試験時の試料の質
量
e)
試験に用いたピク
ノメータの大きさ
と形状
f)
試験で用いた水の
温度
g)
報告する容積当た
り粒子質量が絶乾
状態か表乾状態か
の明確な表示
h)
試験結果
変更
ほかのJISを考慮し,不必要と考え
られる事項を一部変更・削除した。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 7033:1987,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 ················ 技術的差異がない。
− 削除 ················ 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 ················ 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 ················ 国際規格の規定内容を変更している。
− 選択 ················ 国際規格の規定内容とは異なる規定内容を追加し,それらのいずれかを選択するとしている。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD ··············· 国際規格を修正している。
3
A
1
1
0
9
:
2
0
2
0
9
A 1109:2020
附属書JB
(参考)
技術上重要な改正に関する新旧対照表
現行規格(JIS A 1109:2020)
旧規格(JIS A 1109:2006)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
1 適用範
囲
この規格は,細骨材の密度及び吸水率の試験方法につい
て規定する。ただし,構造用軽量細骨材を絶対乾燥状態
から24時間吸水させて試験する場合は,JIS A 1134に
よる。
1. 適用範
囲
この規格は,細骨材(1)の密度及び吸水率の試験方法につ
いて規定する。
注(1) 構造用軽量細骨材を絶対乾燥状態から24時
間吸水させて試験する場合は,JIS A 1134に
よる。
・旧規格の注(1)は要求事
項であったため,今回の
改正では,本文へ移動し
た。
3 試験用
器具
3.2 ピクノメータ フラスコ又は他の適切な容器(以
下,ピクノメータという。)は,非吸水性の材料で,細
骨材の試料を容易に入れられるものとし,試験を繰り返
し行った場合,その容量が±0.1 %以内の精度を確保で
きるものとする。また,キャリブレーションされた容量
を示す印までの容積は,試料を収容するのに必要な容積
の1.5倍以上で3倍を超えないものとする。
注記 キャリブレーションされた容量としては,
500 mLとすることが多い。軽量骨材の場合,
容器の容積は,700 mL以上とするのがよい。
また,水に浮く軽量骨材を試験する場合,蓋
付きのピクノメータを用いるのがよい。
3. 器具
3.2 ピクノメータ フラスコ又は他の適切な容器(以下,
ピクノメータという。)は,非吸水性の材料で,細骨材
の試料を容易に入れられるものとする(2)。また,キャリ
ブレーションされた容量を示す印までの容積は,試料を
収容するのに必要な容積の1.5倍以上で3倍を超えない
ものとする。
参考 キャリブレーションされた容量としては,500
mlとすることが多い。軽量骨材の場合,容器
の容積は,700 ml以上とするのがよい。また,
水に浮く軽量骨材を試験する場合,ふた付き
のピクノメータを用いるのがよい。
注(2) 試験を繰り返し行った場合,その容量が±
0.1 %以内の精度を確保できるものとする。
・旧規格の注(2)は要求事
項であったため,今回の
改正では,本文へ移動し
た。
3
A
1
1
0
9
:
2
0
2
0
10
A 1109:2020
現行規格(JIS A 1109:2020)
旧規格(JIS A 1109:2006)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
4 試料
a) 試料は,代表的なものを採取し,JIS A 1158によっ
て,その質量が約2 kgとなるまでこれを縮分する。
この試料を約1 kgずつに二分する。
b) 試料は,24時間吸水させる。水温は吸水時間の少
なくとも20時間は20±5 ℃に保つ。
c) b)の試料を平らな面の上に薄く広げ,暖かい風を静
かに送りながら,徐々に乾燥させる。試料はときど
きかき回して,均等に乾燥させる。
d) 試料の表面にまだ幾分表面水があるときに,試料を
フローコーンに緩く詰め,上面を平らにならした
後,試料の上面から突き棒の重さだけで力を加えず
速やかに25回軽く突く。突き固めた後,残った空
間を再度,試料で満たしてはならない。次に,フロ
ーコーンを静かに鉛直に引き上げる。
e) 試料を徐々に乾燥させながら,d)の方法を繰り返
し,フローコーンを引き上げたときに,試料のコー
ンが初めてスランプしたときを表面乾燥飽水状態
とする。
f) 最初にフローコーンを引き上げた場合に,試料のコ
ーンがスランプしたときは,表面乾燥飽水状態を過
ぎているので,このときには少量の水を加えてよく
混合し,覆いをして約30分おいた後,d)及びe)の
作業を行う。
g) e)の試料を二分し,密度及び吸水率試験のそれぞれ
1回の試料を採取する。
4. 試料
a) 試料は,代表的なものを採取し,四分法又は試料分
取器によって,ほぼ所定量となるまでこれを縮分す
る。その質量は,約2 kgとし,それを四分法又は試
料分取器によって約1 kgずつに二分する。
b) 試料は,24時間吸水させる。水温は吸水時間の少な
くとも20時間は20±5 ℃に保つ。
c) b)の試料を平らな面の上に薄く広げ,暖かい風を静
かに送りながら,均等に乾燥させるため,ときどき
かき回す。
d) 細骨材の表面にまだ幾分表面水があるときに,細骨
材をフローコーンに緩く詰め,上面を平らにならし
た後,試料の上面から突き棒の重さだけで力を加え
ず速やかに25回軽く突く。突き固めた後,残った
空間を再度満たしてはならない。次に,フローコー
ンを静かに鉛直に引き上げる。試料を少しずつ乾燥
させながら,前記の方法を繰り返し,フローコーン
を引き上げたときに,細骨材のコーンがはじめてス
ランプしたとき,表面乾燥飽水状態であるとする
(3)。
注(3) 最初にフローコーンを取り去った場合に,細
骨材のコーンがスランプしたときは,表面乾
燥飽水状態を過ぎているので,このときには
少量の水を加えてよく混合し,覆いをして約
30分おいた後,上記の作業を行う。
e) d)の試料を二分し,それぞれを密度及び吸水率試験
の1回の試料とする。
・旧規格では,試料の表
面乾燥飽水状態を判定
する方法をd)で記載し
ていたが,今回の改正で
は分かりやすくするた
め,d)とe)とに分けて記
載した。
・旧規格の注(3)は要求事
項であったため,今回の
改正ではf)として本文へ
移動した。
3
A
1
1
0
9
:
2
0
2
0
11
A 1109:2020
現行規格(JIS A 1109:2020)
旧規格(JIS A 1109:2006)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
5 試験方
法
5.1 密度
密度の試験は,次による。
a) ピクノメータに水をキャリブレーションされた容
量を示す印まで加え,そのときの質量(m1)を0.1 g
まではかり,また,水温(t1)をはかる。使用する
水は上水道水など清浄な水とする。
b) ピクノメータの水をあけて,箇条4 g)の密度試験用
試料の質量(m2)を0.1 gまではかった後,ピクノ
メータに入れ,水をキャリブレーションされた容量
を示す印まで加える1)。
注1) 試料をピクノメータに入れる前に少量の水
を入れておけば,ピクノメータを割るおそれ
が少ない。
c) ピクノメータを転がすなどして,泡を追い出した
後,20±5 ℃の水槽につける。
d) 約1時間ピクノメータを水槽につけてから,更にキ
ャリブレーションされた容量を示す印まで水を加
え,そのときの質量(m3)を0.1 gまではかり,ま
た,水温(t2)をはかる。水槽につける前後のピク
ノメータ内の水温の差(t1とt2との差)は1 ℃を超
えてはならない。
5. 試験方
法
5.1 密度 密度の試験は,次による。
a) ピクノメータに水(4)をキャリブレーションされた
容量を示す印まで加え,そのときの質量(m1)を0.1
gまではかり,また水温(t1)をはかる。
注(4) 上水道水など清浄な水とする。
b) ピクノメータの水をあけて,4. e)の表乾密度試験用
試料質量(m2)を0.1 gまではかった後,ピクノメ
ータに入れ,水をキャリブレーションされた容量を
示す印まで加える(5)。
注(5) 試料をピクノメータに入れる前に少量の水を
入れておけば,ピクノメータを割るおそれが
少ない。
c) ピクノメータを平らな板の上で転がして,泡を追い
出した後,20±5 ℃の水槽につける。
d) 約1時間ピクノメータを水槽につけてから,更にキ
ャリブレーションされた容量を示す印まで水を加
え,そのときの質量(m3)を0.1 gまではかり,ま
た水温(t2)をはかる。水槽につける前後のピクノ
メータ内の水温の差(t1とt2との差)は1 ℃を超え
てはならない。
・旧規格の注(4)は要求事
項であったため,今回の
改正では,a)の本文へ移
動した。
5.2 吸水率
吸水率の試験は,次による。
a) 箇条4 g)の吸水率試験用試料の質量(m4)を0.1 g
まではかった後,105±5 ℃で一定質量となるまで
乾燥させる。
b) 乾燥させた試料はデシケータ内で室温まで冷やし
た後,その質量(m5)を0.1 gまではかる。
5.2 吸水率 4. e)の吸水率試験用試料の質量(m4)を0.1
gまではかった後,105±5 ℃で一定質量となるまで乾燥
し,デシケータ内で室温まで冷やし,その質量(m5)を
0.1 gまではかる。
分かりやすくするため,
a)とb)とに分けて記載し
た。
3
A
1
1
0
9
:
2
0
2
0
12
A 1109:2020
現行規格(JIS A 1109:2020)
旧規格(JIS A 1109:2006)
改正理由
箇条番号
及び題名
内容
箇条番号
及び題名
内容
6 計算
a) 細骨材の表乾密度,絶乾密度及び吸水率は,次の式
によって算出し,四捨五入によって小数点以下2桁
に丸める。
なお,水の密度は,水温に応じて表1の値を用い
る。
6. 計算
a) 細骨材の表乾密度,絶乾密度及び吸水率は,次の式
によって算出し,四捨五入によって小数点以下2け
たに丸める。
注(6) 水の密度は試験温度に応じて次の値を用い
る。
旧規格の注(6)は要求事
項であったため,今回の
改正では,本文へ移動し
た。
3
A
1
1
0
9
:
2
0
2
0