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Z 9117

:2011

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

2

4

  種類

2

5

  性能

3

5.1

  色 

3

5.2

  反射性能 

3

5.3

  光沢度

4

5.4

  耐候性

4

5.5

  剥離紙及び剥離フィルムの剥離性 

5

5.6

  接着性

5

5.7

  収縮性

5

5.8

  可とう性 

5

5.9

  耐溶剤性 

5

6

  構造

5

7

  材料

6

8

  試験方法

7

8.1

  試験条件 

7

8.2

  色の測定 

7

8.3

  反射性能の測定

7

8.4

  光沢度の測定 

8

8.5

  耐候性試験 

8

8.6

  剥離紙又は剥離フィルムの剥離性試験 

9

8.7

  接着性試験 

10

8.8

  収縮性試験 

10

8.9

  可とう性試験 

10

8.10

  耐溶剤性試験 

11

9

  検査

11

10

  表示

11

附属書 A(参考)色度座標の範囲 

12

附属書 B(参考)軟質プリズム型の反射性能 

13


Z 9117

:2011

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本保安

用品協会(JSAA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正す

べきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS Z 9117:1984 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Z

9117

:2011

再帰性反射材

Retroreflective materials

序文 

この規格は,1975 年に制定され,その後 2 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1984 年に

行われたが,その後の技術開発に伴う現行技術に対応するために改正した。

なお,対応国際規格は,現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,再帰性反射材について規定する。主に次の再帰性反射材に適用する。

a)

道路,軌道,トンネル内などにおける交通の安全及び交通の円滑化を図るための道路標識,その他道

路の附属物,車両,電柱下部及び踏切柵

b)

工場,鉱山,建設作業所及びその他の事業所において,夜間又は暗所における災害防止のための保安

機材,JIS Z 9107 に規定する安全標識,並びに JIS M 7001 に規定する鉱山保安警標及び保安帽

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS H 4000

  アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

JIS K 2203

  灯油

JIS K 2435-2

  ベンゼン・トルエン・キシレン−第 2 部:トルエン

JIS K 2435-3

  ベンゼン・トルエン・キシレン−第 3 部:キシレン

JIS K 7100

  プラスチック−状態調節及び試験のための標準雰囲気

JIS K 7350-2

  プラスチック−実験室光源による暴露試験方法−第 2 部:キセノンアークランプ

JIS K 7350-4

  プラスチック−実験室光源による暴露試験方法−第 4 部:オープンフレームカーボン

アークランプ

JIS K 8891

  メタノール(試薬)

JIS M 7001

  鉱山保安警標

JIS R 6253

  耐水研磨紙

JIS Z 0237

  粘着テープ・粘着シート試験方法

JIS Z 8105

  色に関する用語

JIS Z 8713

  再帰性反射体−光学的特性−用語

JIS Z 8720

  測色用標準イルミナント(標準の光)及び標準光源

JIS Z 8722

  色の測定方法−反射及び透過物体色

JIS Z 8741

  鏡面光沢度−測定方法

JIS Z 9107

  安全標識−性能の分類,性能基準及び試験方法


2

Z 9117

:2011

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 8105 及び JIS Z 8713 によるほか,次による。

3.1

道路標識(road signs)

道路標識,区画線及び道路標示に関する命令(標識令)に規定する道路標識。

3.2

道路の附属物(road accessories)

ガードレール及びその他の道路法による道路の附属物。

3.3

再帰反射(retroreflection)

広い照射角にわたって,入射光の光路にほぼ沿う方向に,選択的に反射光が戻るような反射。

3.4

再帰性反射材(retroreflective materials)

再帰性反射性能をもつ材料。

3.5

照射軸(illumination axis)

再帰性反射体の基準標点とそれを照射する光源の中心とを結ぶ軸。

3.6

観測軸(observation axis)

再帰性反射体の基準標点と測光器の中心とを結ぶ軸。

3.7

観測角(observation angle)

照射軸と観測軸とがなす角。

3.8

入射角(entrance angle)

照射軸と試験片表面中心の法線との間の角度。

3.9

再帰反射係数 R'(coefficient of retroreflection)

再帰反射面による観測角方向への光度(I)を,入射光の方向に垂直に置かれた再帰反射面が受ける照度

Es)とその面積(A)との積で除して得られる商(

図 参照)。

A

Es

I

R'

×

再帰反射係数は,

cd

lx

1

m

2

で表される。

種類

types

再帰性反射材は,種類,接着方法及びタイプによって区分し,

表 1

による。

タイプ

1

A

a

及びタイプ

2

A

a

は,通常は一年中屋外で太陽露光下の環境で使用することが望まし

く,タイプ

1

A

b

,タイプ

1

B

b

及びタイプ

2

A

b

は,直射日光及び風雨にさらされる頻度が少な

い環境で使用することが望ましい。


3

Z 9117

:2011

表 1

種類

接着方法

タイプ及び主な適用環境 

種類

接着方法

タイプ

主な適用環境

タイプ 1−A−a

屋外長期使用

タイプ 1−A−b

封入レンズ型

加圧形

加熱圧着形 
非接着形

タイプ 1−B−b

屋内使用 
屋外短期使用

タイプ 2−A−a

屋外長期使用

カプセルレンズ型

加圧形 
加熱圧着形

タイプ 2−A−b

屋内使用 
屋外短期使用

性能

performance

5.1 

color

再帰性反射材の色は,

8.2

によって測定したとき,

表 2

のとおりとする。

表 2

昼間の色の色度座標の範囲及び輝度率 

色度座標の範囲

1 2 3 4

x y x y x y x y 

輝度率(β
の下限値

白  0.274 0.329 0.303 0.300 0.368 0.366 0.340 0.393

0.27

黄  0.479 0.521 0.438 0.472 0.498 0.412 0.558 0.442

0.15

赤  0.649 0.351 0.565 0.346 0.629 0.281 0.735 0.265

0.03

黄赤  0.571 0.429 0.506 0.404 0.558 0.352 0.636 0.364

0.14

緑  0.026 0.399 0.166 0.364 0.286 0.446 0.207 0.771

0.03

青  0.140 0.035 0.244 0.210 0.190 0.255 0.065 0.216

0.01

表 の色度座標 x及び輝度率(β)は,JIS Z 8722 に規定する照明及び受光の幾何条件の幾何条件 a[45°全
方向照明,一方向受光,記号(45°a:0°)

]によって,標準イルミナント D

65

及び XYZ 表色系によって求めた値

である。ただし,試料をその面内で回転しても,その測色値が変化しない試料では,

[45°一方向照明,一方向

受光,記号(45°x:0°)

]又は[45゜複数方向照明,一方向受光,記号(45°c:0゜

]で測定しても差し支えない。

輝度率は,完全拡散反射面の値を 1.00 とした値で示した。

−  測色は,白色光照明,分光又は三刺激値測色を原則とする。試料が蛍光を含む場合,照明光のイルミナント D

65

との一致の程度は,JIS Z 8720 

附属書にある常用光源の分光分布の評価方法に規定する可視条件等色指数の

等級区分で,C 以上でなければならない。

表 の,黄及び黄赤の色度座標の範囲は,蛍光黄及び蛍光黄赤の範囲を含む。 
注記 1  色度座標の範囲を示す色度図において,白を除く各色の飽和度の限界は,スペクトル色の色度軌跡ま

で広がる。

注記 2  附属書 に色度座標の範囲を参考として示した。

5.2 

反射性能

retroreflective properties

再帰性反射材の反射性能は,

8.3

によって測定したとき,タイプ

1

A

a

及びタイプ

1

A

b

表 3

タイプ

1

B

b

表 4

,タイプ

2

A

a

及びタイプ

2

A

b

表 5

の値以上でなければならない。

注記  附属書 B

に軟質プリズム型の反射性能を参考として示した。


4

Z 9117

:2011

表 3

封入レンズ型−タイプ 1A及びタイプ 1A

単位  cd・lx

1

・m

2

観測角

入射角

黄赤

5

°

70 50 15 25  9.0 4.0

30

° 30

22

6.0  7.0  3.5  1.7

12

(0.2°)

40

°

10  7.0 2.0 2.2 1.5  0.5

5

°

50 35 10 20  7.0 2.0

30

° 24

16

4.0  4.5  3.0  1.0

20

(0.33°)

40

° 9.0 6.0 1.8 2.0 1.2  0.4

5

° 5.0 3.0 0.8 1.2 0.6  0.2

30

° 2.5 1.5 0.4 0.6 0.3  0.1

2.0

°

40

° 1.5 1.0 0.3 0.4 0.2  0.06

表 4

封入レンズ型−タイプ 1B

単位  cd・lx

1

・m

2

観測角

入射角

黄赤

5

°

35 25 10 13  5.0 3.0

30

° 18

12

4.5  6.5  2.2  1.2

12

(0.2°)

40

° 7.0 4.0 1.7 2.0 1.2  0.5

5

° 25

15

5.0  9.0  3.5  2.0

30

° 12

10

3.0  3.5  2.0  1.0

20

(0.33°)

40

° 6.0 4.0 1.0 1.5 0.8  0.4

5

° 4.0 2.2 0.6 1.0 0.4  0.2

30

° 1.8 1.0 0.3 0.5 2.0  0.09

2.0

°

40

° 1.0 0.8 0.1 0.3 0.1  0.06

表 5

カプセルレンズ型−タイプ 2A及びタイプ 2A

単位  cd・lx

1

・m

2

観測角

入射角

黄赤

5

°

250

170 45

100 45 20

30

°

150

100 25 60 25 11

12

(0.2°)

40

°

110 70 16 29 16  8.0

5

°

180

122 25 65 21 14

30

°

100 67 14 40 11  7.0

20

(0.33°)

40

°

95 64 13 20 11  7.0

5

° 5.0 3.0 0.8 1.5 0.6 0.2

30

° 2.5 1.5 0.4 0.9 0.3 0.1

2.0

°

40

° 1.5 1.0 0.3 0.8 0.2 0.06

5.3 

光沢度

gloss

再帰性反射材の光沢度は,

8.4

によって測定したとき,光沢度の値が

40

以上でなければならない。

5.4 

耐候性

durability

再帰性反射材の耐候性は,

8.5

によって試験したとき,次の規定に適合しなければならない。

注記

タイプ

1

A

a

は,屋外暴露(南面・鉛直)

5

年間,タイプ

2

A

a

は,屋外暴露(南面・鉛

直)

10

年間を基本原則とするものであり,

8.5

の試験は,これに代えて行うものである。

a)

色彩計を用いて測色した場合,

表 2

の色度座標の範囲になければならない。


5

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b)

膨れ,ひび割れ,スケールの発生,端の剥がれ,腐食などがあってはならない。

c)

収縮又は膨張は,端の部分から

0.8 mm

以上あってはならない。

d)

反射性能は,タイプ

1

A

a

及びタイプ

1

A

b

は,

表 3

80 %

以上,タイプ

1

B

b

は,

表 4

80 %

以上,タイプ

2

A

a

及びタイプ

2

A

b

は,

表 5

80 %

以上でなければならない。

e)

アルミニウム板から剥がれてはならない。

5.5 

剥離紙及び剥離フィルムの剥離性

liner removability

再帰性反射材の剥離紙及び剥離フィルムの剥離性は,

8.6

によって試験したとき,剥離紙及び剥離フィル

ムは,剥がれ,裂け並びに接着剤が剥離紙及び剥離フィルムに転移するなどの異常があってはならない。

5.6 

接着性

adhesion

再帰性反射材の接着性は,

8.7

によって試験したとき,試験片の接着面が,貼り付けたアルミニウム板か

50 mm

以上の剥がれがあってはならない。

5.7 

収縮性

shrinkage

再帰性反射材の収縮性は,

8.8

によって試験したとき,

10

分間で

0.8 mm

以上,

24

時間で

3.2 mm

以上収

縮してはならない。

5.8 

可とう性

flexibility

再帰性反射材の可とう性は,

8.9

によって試験したとき,表面にひび,割れなどの欠点があってはならな

い。

5.9 

耐溶剤性

solvent resistance

再帰性反射材の耐溶剤性は,

8.10

によって試験したとき,滴下された溶剤が触れていた範囲に,溶解,

膨潤,ひび,膨れなどの欠点があってはならない。ただし,タイプ

2

A

a

及びタイプ

2

A

b

の場合は,

解放された空気層の

1

区画部分を除くものとする。

構造

construction

再帰性反射材は,

図 1

に示すように,照射光線が表面フィルム(トップ層)

,ガラス球及びバインダ層を

透過して反射層に至ったとき,照射光線を表面フィルム(トップ層)又はバインダに混入された色材で着

色し,かつ,その色光を照射方向に再帰反射する構造でなければならない。また,再帰性反射材の裏面に

は,他の物体に貼り付けるために接着剤を塗布し,この粘着剤層又は接着剤層を剥離紙,剥離フィルム又

は裏打ち材で保護する構造でなければならない。


6

Z 9117

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a)

  タイプ 

b)

  タイプ 

図 1

再帰性反射材の構造の例 

材料

materials

7.1 

表面フィルム

surface film

表面フィルムは,ガラス球,反射層などを保護するものであって,無色又は着色された透明な材料で,

耐水性,耐湿性及び可とう性をもつものが望ましい。

7.2 

ガラス球

glass beads

ガラス球は,屈折率の高い,透明な球形の微粒子ガラスが望ましい。

7.3 

バインダ

binder

バインダは,ガラス球を均一かつ単層に結合するものであって,良質で耐候性をもつ材料が望ましい。

7.4 

色材

color materials

表面フィルム又はバインダ中に混入する色材は,容易に変色しない材料が望ましい。

7.5 

反射層

reflecting layer

反射層は,再帰反射を効率よく行わせるために,反射率の高いものが望ましい。

7.6 

加圧形の接着剤

pressure-sensitive adhesive

加圧形の接着剤は,

再帰性反射材に圧力を加えるだけで,

他の物体に貼り付けるための接着剤であって,

他の物体を腐食させず,耐候性をもつものが望ましい。

7.7 

加熱圧着形の接着剤

heat activated adhesive

加熱圧着形の接着剤は,再帰性反射材を加熱圧着することによって,他の物体に貼り付けるための接着

剤であって,他の物体を腐食させず,耐候性をもつものが望ましい。

7.8 

剥離紙又は剥離フィルム

protective paper or film liner

剥離紙又は剥離フィルムは,接着剤及び再帰性反射材を保護するためのものであって,水,溶剤などを

用いないで容易に剥がすことができるものが望ましい。

7.9 

裏打ち材

backing materials

非接着形の再帰性反射材を保護するために貼り付けられるものであり,クロス(織布,編布,不織布な

ど)

,ターポリン,フィルムなどを用いることができるものが望ましい。


7

Z 9117

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試験方法 

8.1 

試験条件 

再帰性反射材の試験条件は,次による。

a)

試験時の条件

JIS K 7100

に規定する温度

23

±

2

℃,相対湿度(

50

±

15

%

とする。

b)

試験片の区別

  試験片は,原板から切り取った試験片(以下,

A

片という。

,及び

JIS H 4000

に規定

する

A5052P

のアルミニウム板(以下,アルミニウム板という。

)に貼り付けた試験片(以下,

B

片と

いう。

)とする。

c)

B

片の作り方

  アルミニウム板の表面を

JIS R 6253

に規定する

P400

の研磨材の粒度の研磨紙で長さ

方向によく磨いた上,ベンジンなどの適切な溶剤で洗い,十分に乾燥させてから,よく乾いた清浄な

布で拭いた後,その表面に再帰性反射材の接着面を貼り付ける。アルミニウム板の厚さは,

0.5 mm

上とする。

非接着形の再帰性反射材の場合は,両面粘着テープで貼り付ける。

d)

試験片の前処理

A

片及び

B

片ともに試験前に

a)

に規定する温湿度状態に

24

時間放置する。

8.2 

色の測定 

色の測定は,

JIS Z 8722

5.3.1

(照射及び受光の幾何条件)の幾何条件

a

,すなわち,試料を

45

°方向

から照明し,垂直方向の反射光を受光する照明及び受光の幾何条件によって行い,標準イルミナント

D

65

下の色を XYZ 表色系によって表示する。この測定で求める三刺激値の の値を完全拡散反射面の輝度との

比率で表すと,輝度率(β)となる。測定面は,通常φ

50 mm

とする。測定精度を高めるため,試料の色

に近似した再帰性反射材の色校正用照合片を用いて計器を校正することが望ましい。

試験片は,

3

個とする。

8.3 

反射性能の測定 

再帰性反射材の反射性能の測定は,次による。

a)

試験片

  幅

70 mm

,長さ

150 mm

B

3

個を

210 mm

×

150 mm

となるように並べ,反射性能試験に

供する。

b)

試験装置

  試験装置は,射出口の直径

26 mm

以下の投光器,及び有効直径が

26 mm

以下の受光器か

らなり,

図 2

に示すように,試験片表面中心と受光基準面との間の距離(d)を,

15 m

以上に調整す

る。

投光器の光源は,標準イルミナント

A

を用いる。受光器は,通常,可視域相対分光応答度特性を標

準分光視感効率に近似させたものを用い,必要に応じて色補正を行う。また,入射角

0

°の試験片表

面上における入射光の照度分布は,できる限り均一にすることが望ましい。

c)

観測角及び入射角

  観測角は

12

0.2

°)

20

0.33

°)及び

2.0

°とし,入射角は

5

°,

30

°及び

40

°

とする。ただし,観測角及び入射角の方向は,それぞれ時計方向を正とする。

d)

測定

  受光器を試験片位置に投光器に正対させて置いて,照度 Es を測定する。次に,

図 2

の配置に戻

して

3

個の観測角のそれぞれに対する

3

個の入射角における試験片からの反射による受光器上の照度

Er を測定し,次の式によって再帰反射係数 R'を計算する。

A

Es

I

R'

×

ここに,

R': 再帰反射係数(

cd

lx

1

m

2

Es: 試験片表面中心の位置における入射光に垂直な平面上の照度

lx


8

Z 9117

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A: 試験片表面積(

m

2

IEr×d

2

I: 試験片による観測軸方向への光度(

cd

Er

図 2

の配置における受光器上の照度(

lx

d: 試験片表面中心及び受光基準面間の距離(

m

注記  投光器のレンズ表面と試験片表面中心との間の距離 d'(m)は,ほぼ に等しくする。

図 2

反射性能の試験装置 

8.4 

光沢度の測定 

再帰性反射材の光沢度の測定方法は,

JIS Z 8741

に規定する方法

3

によって幅

70 mm

,長さ

150 mm

B

3

個について各

2

回測定する。

8.5 

耐候性試験 

再帰性反射材の耐候性試験は,

8.3

に用いた試験片を

8.5.1

又は

8.5.2

に示す方法で暴露した後,

8.2

に規

定する方法によって測色し,

8.3

に規定する方法によって反射性能を調べる。

試験片は,

3

個とする。

8.5.1 

サンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験 

サンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験は,

表 6

に規定する試験条件又は受渡当事者間の協定

による試験条件で,

JIS K 7350-4

によって行う。


9

Z 9117

:2011

表 6

サンシャインカーボンアーク灯式促進耐候性試験の条件 

項目

試験条件

サンシャインカーボンアーク灯の個数

1

個(タイプ 3 のフィルタを使用)

電源の電圧 180∼230 V の単相交流

平均放電電圧及び電流 50

V

(±2 %)

,60 A(±2 %)

消灯−照射のサイクル

連続照射

ブラックパネル温度計の示す温度 63±3  ℃

相対湿度

(50±5)%

水の噴射時間 120 分中 18 分間照射及び噴射,102 分間照射

噴射水圧 0.08∼0.12 MPa

試験見本の表面上の放射照度 300∼700 nm に対して(255±45)W/m

2

試験時間

タイプ 1−A−a :

1 000

時間

タイプ 1−A−b :

250

時間

タイプ 1−B−b :

250

時間

タイプ 2−A−a :

2 200

時間

タイプ 2−A−b :

500

時間

8.5.2 

キセノンアーク灯式促進耐候性試験 

キセノンアーク灯式促進耐候性試験は,

表 7

に規定する試験条件又は受渡当事者間の協定による試験条

件で,

JIS K 7350-2

によって行う。

表 7

キセノンアーク灯式促進耐候性試験の条件 

項目

試験条件

光源の種類

キセノンアーク灯

消灯−照射のサイクル

連続照射

ブラックパネル温度計の示す温度

a)

 63

±3  ℃

相対湿度

(50±5)%

水の噴射時間 120 分中 18 分間照射及び噴射,102 分間照射

試験見本の表面上の放射照度

b)

300

∼400 nm に対して 60 W/ m

2

又は

290

∼800 nm に対して 550 W/m

2

試験時間

タイプ 1−A−a :

1 000

時間

タイプ 1−A−b :

250

時間

タイプ 1−B−b :

250

時間

タイプ 2−A−a :

2 000

時間

タイプ 2−A−b :

500

時間

a)

ブラックスタンダード温度(65±3  ℃)によってもよい。この場合,あらかじめブ
ラックパネル温度との関係を求めておく。

ブラックスタンダード温度計を用いたときは,試験報告書に記載する。

b)

より高い放射照度が可能な装置の中には,規定値よりもかなり高い放射照度,例え
ばデイライトフィルタを通したキセノンアークランプで最高 180 W/m

2

(300 nm∼

400 nm

)のものがある。

8.6 

剥離紙又は剥離フィルムの剥離性試験 

再帰性反射材の剥離紙又は剥離フィルムの剥離性試験は,

50 mm

長さ

150 mm

の再帰性反射材に

1 cm

2

当たり

175 g

のおもりを載せ,

70

±

2

℃の恒温槽中に

4

時間放置した後,これを取り出し,

8.1 a)

の試験条

件で放冷後,水及び溶剤を用いずに指先で剥離紙又は剥離フィルムを剥がす。剥離紙又は剥離フィルムを

剥がしている間に,剥離紙又は剥離フィルムが裂けたり,接着剤が剥離紙又は剥離フィルムに転移するな

どの異常の有無を調べる。ただし,非接着形は除く。


10

Z 9117

:2011

なお,用意する試験片は,

A

5

個とし,このうち当該試験は,

3

個とする。

8.7 

接着性試験 

再帰性反射材の接着性試験は,接着方法によって,次のとおりとする。ただし,非接着形は除く。

a)

加圧形の再帰性反射材の場合

8.6

で用意した残りの試験片

2

個を幅

25 mm

,長さ

150 mm

に二分し,

その接着面をあらかじめ,

8.1 c)

の条件で処理したアルミニウム板に

JIS Z 0237

10.2.4

(圧着装置)

に規定する圧着装置を用いて,試験片の上からローラで圧着速さ

5 mm/s

1

往復して約

100 mm

圧着

する。圧着後,

8.1 d)

の試験前処理の後,これを下向きにして水平に保持し,貼り付けられていない残

り約

50 mm

の下端を適切なつかみ金具でつかみ,

これにつかみ金具を含めて

800 g

のおもりを

5

分間,

鉛直に静かにつるしたときの剥離長さを測定する。

試験片は,

3

個とする。

b)

加熱圧着形の再帰性反射材の場合

8.6

で用意した残りの試験片

2

個を幅

25 mm

,長さ

150 mm

に二分

し,その接着面の端から

50 mm

剥離紙を残した状態で,あらかじめ,

8.1 c)

の条件で処理したアルミ

ニウム板に仮接着させ,これを

図 3

に示すように幅

25 mm

,長さ

100 mm

,厚さ

1

3 mm

のゴムシー

トを再帰性反射材の上に重ね,更に再帰性反射材

1 cm

2

当たり

175 g

のおもりを載せ,タイプ

1

85

100

℃,タイプ

2

65

75

℃の温度範囲に規定された恒温槽に

30

分間放置する。このとき,おも

りは,予熱しておくことが望ましい。

なお,貼付方法は,再帰性反射材の加熱圧着装置を使用しても差し支えない。これを取り出し

8.1 d)

の試験の前処理条件で放冷後,加圧形に準じた方法によって,剥離試験を行い,

5

分間における剥離

の長さを測定する。

試験片は,

3

個とする。

図 3

加熱圧着形の再帰性反射材の試験装置 

8.8 

収縮性試験 

再帰性反射材の収縮性試験は,縦

225 mm

,横

225 mm

A

3

個の寸法を正確に測定した後,剥離紙

を剥がし,接着面を上にして水平面上に放置し,

10

分後及び

24

時間後の収縮値を測定する。ただし,非

接着形は除く。

試験片は,

3

個とする。

8.9 

可とう性試験 

再帰性反射材の可とう性試験は,幅

70 mm

,長さ

280 mm

A

片を,反射面を上にして,直径

3.2 mm

の丸棒の周囲に

1

秒間で約

180

°巻き付け,割れの有無を調べる。接着剤面が丸棒に付着しないようにタ

ルクを塗るなどすることが望ましい。

試験片は,

3

個とする。


11

Z 9117

:2011

8.10 

耐溶剤性試験 

再帰性反射材の耐溶剤性試験は,幅

70 mm

,長さ

150 mm

B

4

個の上にスポイトを用いて,

表 8

示す溶剤を数滴滴下し,所定の試験時間を経過した後,紙タオルなどを触れさせて染み込ませるように取

り除き,室温で乾燥させ,耐溶剤性を調べる。

表 8

溶剤の種類及び試験時間 

溶剤の種類

試験時間

JIS K 8891

に規定するメタノール

1

(ただし,タイプ 1−A−a 及びタイプ

1

−B−b については,10 分)

JIS K 2203

に規定する 1 号灯油 10 分

JIS K 2435-2

に規定するトルエン 1 号(ただし,

タイプ 2−A−a 及びタイプ 2−A−b を除く。

JIS K 2435-3

に規定するキシレン 1 号 

1

警告  トルエンは,消防法によって危険物(第 4 種第 1 類)に指定されているとともに,毒

物及び劇物取締法によって劇物に指定されているものでもあり,取扱いには十分な注
意を払わなければならない。

検査 

再帰性反射材の性能,構造及び材料は,箇条

8

に規定する試験などを行ったとき,箇条

5

及び箇条

6

規定に適合しなければならない。

なお,抜取検査は,合理的な検査方式によって行う。

10 

表示 

再帰性反射材の包装には,見やすい箇所に次の事項を表示しなければならない。

a)

製品の名称

再帰性反射材

b)

日本工業規格番号

c)

タイプ及び色

例 1

タイプ

1

A

a

  赤

例 2

タイプ

2

A

b

  青

d)

製造年月又はその略号

e)

製造業者名又はその略号


12

Z 9117

:2011

附属書 A

(参考)

色度座標の範囲

A.1

色度座標の範囲を,

図 A.1

に示す。

図 A.1

昼間の色の色度座標の範囲 


13

Z 9117

:2011

附属書 B

(参考)

軟質プリズム型の反射性能

B.1

軟質プリズム型−タイプ

3

の反射性能を

表 B.1

に示す。

表 B.1

軟質プリズム型−タイプ 

単位  cd・lx

1

・m

2

観測角

入射角

黄赤

5

°

325

225 55

130 50 25

12

(0.2°)

30

°

115 80 20 45 20  9.0

5

°

180

122 25 65 21 14

20

(0.33°)

30

°

65 45 10 25 10  5.0

5

°

145

100 25 58 21 12

30

(0.5°)

30

° 50

35

9.0  20

9.0  4.0

5

°

20  16  5.0 8.6 3.0 1.2

1.0

°

30

°

10  7.0 2.0 4.0 1.8 0.4

注記  シートに方向性がある場合には,製造業者が指定するシートの方向に従う。特に指定のな

い場合は,0°方向と 90°方向の平均値とする。