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日本工業規格

JIS

 Z

9102

-1987

配管系の識別表示

Identification Marking for Piping Systems

1.

適用範囲  この規格は,工場・鉱山・学校・劇場・船舶・車両・航空保安施設その他において,配管

系に設けたバルブの誤操作を防止するなどの安全を図ること,配管系の取扱いの適性化を図ることを目的

に,配管に識別表示を行う場合の一般的事項について規定する。*

2.

用語の意味  この規格で用いる主な用語の意味は,次のとおりとする。

(1)

識別色  管内の物質の種類を外から見分けるために施す色。

(2)

物質表示  管内の物質の種類・名称の表示。

(3)

状態表示  管内の物質の状態の表示。

(4)

安全表示  安全を促すため管に施す安全色彩[JIS Z 9101(安全色彩使用通則)に規定した安全色彩

(以下,安全色彩という。

]による表示。次の三つの表示の総称。

(a)

危険表示  管内の物質が,危険物であることを示す表示。

(b)

消火表示  管内の物質が,消火に用いることができるものであることを示す表示。

(c)

放射能表示  管内の物質が,放射能をもつ危険物であることを示す表示。

3.

識別表示

3.1

物質表示  物質表示は,次による。

(1)

管内の物質の種類の識別は,

表 に示す 7 種の色の識別色を用いて表示する(付図 参照)。

(2)

管内の物質の名称の表示は,次による(

付図 参照)。

(a)

物質名を略さずそのまま示すか,又は化学記号を用いて表示する。

例 1  :飲料水,硫酸

例 2  :H

2

O, H

2

SO

4

(b)

物質名称の文字及び物質の化学記号は,安全色彩の白又は黒をそれぞれ用いて,識別色の上に記載

する。

                                                        

*

引用規格:6 ページに示す。


2

Z 9102-1987

表 1  物質の種類とその識別色

物質の種類

識別色

蒸気

暗い赤

空気

ガス

うすい黄

酸又はアルカリ

灰紫

茶色

電気

うすい黄赤

備考1.  識別色は JIS Z 8102(物体色の色名)によって表した

ものである。

2.

鉱山坑内のガス抜管などには,安全色彩の黄を用い
る。

3.

電気は物質でないが,電線管の識別は,他の配管と
同様に扱う。

4.

その他の物質についての識別色を必要とする場合

は,ここに規定した識別色以外のものを使用する。

3.2

状態表示

3.2.1

流れ方向の表示  管内の物質の流れ方向を示すには矢印を用い,次による。

(1)

矢印は,白又は黒を用いて表示する。

(2)

表示する箇所は,3.1(1)による識別色が管に直接,環状又は長方形の枠内に表示されている場合は,そ

の付近に[

付図 3(a)参照],また,管に取り付けた札に識別色が付けてある場合は,その札に矢印を記

入する[

付図 3(b)参照]。

備考1.  物質の種類と流れ方向とを同時に表示する目的で,管に直接施す長方形の枠の識別色を矢羽

根の形とする方法を用いてもよい(

付図4参照)。

2.

物質の種類と流れとを同時に表示する目的で,管に取り付ける識別色の色の札を矢羽根の形

とする方法を用いてもよい(

付図 参照)。

3.2.2

圧力・温度・速さなどの特性の表示  管内の物質の圧力・温度・速さなどの特性を示す必要がある

場合は,その量を数値と単位記号で示す。この場合,表示方法は,3.1(2)(b)に準じる[

付図 参照]。

例: 圧力の表示の例  0.2Mpa

温度の表示の例  80℃

速さの表示の例  0.5m/s

3.3

安全表示

3.3.1

危険表示  危険表示は,次による。

(1)

表示方法  黄赤の両側を黒で縁取りする。

(2)

表示箇所  3.1(1)による識別色を表示してある箇所の付近とする(付図 参照)。

3.3.2

消火表示  消火表示は,次による。

(1)

表示方法  赤の両側を白で縁取りする。

(2)

表示箇所  3.1(1)による識別色を表示してある箇所の付近とする[付図 8(a),(b)参照]。

なお,管内の物質が消火専用のものであるときは,3.1 による表示を省略して消火表示だけで表示して

もよい[

付図 8(c)参照]。

3.3.3

放射能表示  放射能表示は,次による。

(1)

表示方法  赤紫の両側を黄で縁取りする。


3

Z 9102-1987

(2)

表示箇所  3.1(1)による識別色を表示してある箇所の付近とする(付図 参照)。

備考  管に放射能表示を施す代わりに,JIS Z 9103(安全標識)の放射能標識を用いてもよい。

4.

色の指定  識別表示に用いる 12 種の色の指定は,表 による(付図 10 参照)。

表 2  色の指定

色度座標の範囲

輝度率(

1

)

色の参考値(

3

)

(

2

)

(

2

)

(

2

)

(

2

)

x(

1

)

y(

1

)

x(

1

)

y(

1

)

x(

1

)

y(

1

)

x(

1

)

y(

1

)

(

4

)

0.690

0.310 0.595 0.315

0.569

0.341

0.655

0.345

0.07

以上 7.5R

4

/

15

暗い赤

0.518

0.326 0.424 0.335

0.436

0.353

0.543

0.354

0.05

∼0.09 7.5R

3

/

6

うすい黄赤  0.436  0.365 0.371 0.348

0.378

0.362

0.443

0.390

0.35

∼0.49 2.5YR

7

/

6

黄赤(

4

)

0.631

0.369 0.551 0.359

0.516

0.394

0.584

0.416

0.25

以上 2.5YR

6

/

14

茶色

0.486

0.408 0.401 0.375

0.403

0.391

0.481

0.434

0.15

∼0.24 7.5YR

5

/

6

うすい黄

0.429

0.421 0.373 0.379

0.368

0.392

0.419

0.444

0.49

∼0.67 2.5Y

8

/

6

(

4

)

0.519

0.480 0.468 0.442

0.427

0.483

0.465

0.534

0.45

以上 2.5Y

8

/

14

0.184

0.227 0.230 0.269

0.246

0.258

0.208

0.216

0.15

∼0.25 2.5PB

5

/

8

灰紫

0.294

0.251 0.265 0.243

0.285

0.279

0.302

0.283

0.15

∼0.24 2.5P

5

/

5

赤紫(

4

)

0.358

0.090 0.330 0.236

0.388

0.263

0.506

0.158

0.07

以上 2.5RP

4

/

12

(

4

)

0.350

0.360 0.300 0.310

0.290

0.320

0.340

0.370

0.75

以上 N9.5

(

4

)

0.385

0.355 0.300 0.270

0.260

0.310

0.345

0.395

0.03

以下 N1

(

1

)

色度座標 x及び輝度率は,JIS Z 8722(物体色の測定方法)に規定する照明及び受光の幾何学的条

件 a(45°照明,垂直受光)で,標準の光 D

65

及び XYZ 表色系によって求めた値である。ただし,輝度

率は,完全拡散反射面の値を1.00とした値で示す。

(

2

)

色度座標の範囲の角を表す。

(

3

)  JIS Z 8721

(三属性による色の表示方法)によったもので標準の光 C によるものである。

(

4

)  JIS Z 9101

に規定したものである。

5.

識別表示の位置と実施方法  識別表示は,配管のバルブ・管継手,隔壁などに近接した位置・部分に,

塗装によるか,必要事項を表示するステッカを張り付けるか,又は必要事項を表示する札を管に取り付け

て表示する。

なお,特に必要な場合は,配管全体に識別色を施して識別表示してもよい。


4

Z 9102-1987

付図 1  識別色による物質表示の例(水の場合)

付図 2  物質名称の表示の例(空気の場合)

付図 3  流れ方向の表示の例(硫酸の場合)

付図 4

流れ方向の表示の例(矢印の形の識別色

による場合)

付図 5  流れ方向の表示の例(矢印の識別色の札による場合)

付図 6  圧力・温度・速さなどの特性の表示の例(識別色の札による場合)


5

Z 9102-1987

付図 7  危険表示の例(硫酸の場合)

付図 8  消火表示の例(水の場合)

付図 9  放射能表示の例(空気又は水の場合)


6

Z 9102-1987

付図 10  色度図

備考  斜線のものは識別色を示す。その他は安全色彩で安全表示に用いる。ただし,白は識別色及び安全表示に

用いる。

引用規格: 

JIS Z 8102

  物体色の色名

JIS Z 8721

  三属性による色の表示方法

JIS Z 8722

  物体色の測定方法

JIS Z 9101

  安全色彩使用通則

JIS Z 9103

  安全標識


7

Z 9102-1987

参考  色見本は,次のとおりとする。

色名

色見本

色名

色見本

暗い赤

うすい黄赤

灰紫

黄赤

赤紫

茶色

うすい黄

基本部会  配管識別専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

東          堯

社団法人照明学会名誉会員

石  田      清

高圧ガス保安協会

石  山  賢  三

千代田化工建設株式会社

川  上  元  郎

東京工芸大学

黒  田      宏

株式会社ユニット企画販売

児  玉      晃

日本色彩学会

小  林  貞  夫

日本反射シート工業協議会

笹  谷      勇

工業技術院

柴  山  和  彦

三井石油化学工業株式会社

須  賀      蓊

スガ試験機株式会社

関          亮

独協医科大学

高  橋  貞  雄

東芝電材株式会社

内  藤  栄治郎

社団法人日本保安用品協会

西  島  茂  一

中央労働災害防止協会

長谷川      正

労働省

渡  辺  靖  朗

株式会社日立製作所

(事務局)

鬼  束  忠  人

工業技術院標準部材料規格課

永  井  裕  司

工業技術院標準部材料規格課