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Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本保安

用品協会(JSAA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS Z 9101:1995 は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 3864-1:2002,Graphical symbols  ―

Safety colours and safety signs

―  Part1 : Design principles for safety signs in workplaces and public areas を基礎

として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS Z 9101

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(参考)カラーオーダーシステムによる安全色及び対比色


Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

(2) 

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

2

3.

  定義

2

4.

  安全色及び安全標識の目的 

3

5.

  幾何学的形状及び安全色の一般的な意味 

3

6.

  安全標識の開発のために用いられるデザイン原則及び標準化の手順

5

7.

  安全標識のレイアウト 

5

7.1

  一般

5

7.2

  禁止標識 

6

7.3

  指示標識 

6

7.4

  警告標識 

7

7.5

  安全状態標識 

7

7.6

  防火標識 

8

8.

  補助標識,組合せ標識及び複合標識などのレイアウト必要条件 

10

8.1

  一般

10

8.2

  補助標識 

10

8.3

  補助標識の配置指定

11

8.4

  組合せ標識 

11

8.5

  複雑な安全のメッセージを伝達する手段としての複合標識

12

8.6

  矢印の補助標識を用いた組合せ標識並びに文字標識が附属している標識及び附属していない標識··

13

9.

  安全マーキングのレイアウト

14

10.

  安全標識の大きさと視認距離との関係 

15

11.

  安全色及び対比色の測色並びに測光特性 

16

11.1

  条件

16

11.2

  要求事項

16

附属書 A(参考)カラーオーダーシステムによる安全色及び対比色 

20


日本工業規格

JIS

 Z

9101

:2005

(ISO 3864-1

:2002

)

安全色及び安全標識―

産業環境及び案内用安全標識のデザイン通則

Safety colours and safety signs

Design principles for safety signs in workplaces and public areas

序文  この規格は,2002 年に第 1 版として発行された ISO 3864-1,Graphical symbols−Safety colours and

safety signs

−Part1:Design principles for safety signs in workplaces and public areas を翻訳し,技術的内容及び規

格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。

依存する文字言語の使用を可能な限り最小限にして理解を達成する安全情報を伝えるためのシステムを

標準化する必要がある。国際的な通商,旅行及び労働移動の継続的な成長の結果として,安全情報を伝え

るユニバーサル・コミュニケーション手段の確立が必要となっている。

標準化の欠落は,混乱及び事故にすら結びつく可能性がある。教育は安全情報を提供するすべてのシス

テムの本質的な部分である。

安全色及び安全標識はいかなる安全情報システムにとっても必要だが,それらは適切な作業方式,指示

及び事故防止手段の使用並びにトレーニングと置換することはできない。

1.

適用範囲  この規格は,人への危害及び財物への損害を与える事故防止・防火,健康上有害な情報並

びに緊急避難を目的として,産業環境及び案内用に使用する安全標識の安全識別色並びにデザイン原則に

ついて規定する。この規格は,安全標識を含んでいる規格を開発する場合に適用する基本原則を定めてい

る。

この規格は,産業環境及びすべての場所並びに安全性に関する疑問がもち出されるかもしれない場合の

すべての領域に適用可能である。ただし,鉄道,道路,河川,海事,航空交通などの管制のために使用す

る信号には適用しない。また,これらの分野は,一般的にはそれぞれの法規に従う。

備考1.  法規制は,この規格で示されたものを尊重しつつも各法規は異なる場合がある。

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 3864-1:2002

,Graphical symbols−Safety colours and safety signs−Part 1 : Design principles for

safety signs in workplaces and public areas (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構

成するものであって,その後の改正版・追補は適用しない。発効年又は発行年を付記していない引用規格


2

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 8113:1998

  照明用語

備考  IEC 60050-845:1987,International Electrotechnical Vocabulary(IEV)−Chapter 845:Lighting から

の引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 8714

  再帰性反射体−光学的特性−測定方法

備考  CIE 54,Retroreflection−Definition and measurement からの引用事項は,この規格の該当事項

と同等である。

JIS Z 8722

  色の測定方法−反射及び透過物体色

備考  CIE 15.2,Colorimetry, second edition からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 8781

  CIE 測色用標準イルミナント

備考  ISO/CIE 10526,CIE standard illuminants for colorimetry からの引用事項は,この規格の該当事

項と同等である。

IEC 60417

,Graphical symbols for use on equipment

ISO 7000

,Graphical symbols for use on equipment−Index and synopsis

ISO 7001

,Public information symbols

ISO 7010

,Graphical symbols−Safety colours and safety signs−Safety signs used in workplaces and public

areas

ISO 9186

,Graphical symbols−Test methods for judged comprehensibility and for comprehension

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,次による。

参考  この規格と ISO 3864-1(アルファベット順)とは,配列が異なっている。

a)

安全色  (safety colour)  安全を図るための意味を備えた特別の属性をもつ色。

備考  安全色の特性は,11.の中で示されている。

b)

安全標識  (safety sign)  安全色と幾何学的形状を組み合わせた基本形によって,一般的な安全のメッ

セージを伝え,図記号を加えることによって,特定の安全のメッセージを伝える標識。

c)

安全マーキング  (safety marking)  安全標識,保安警標などとは別に,安全のメッセージを伝える必

要のある対象物又は位置を明確にするために安全色及び対比色を使用するマーキング。

参考  対比色については表 を参照。

d)

補助標識  (supplementary sign)  標識の主要な目的を更に明確にするために,補助情報を提供する標

識。

参考  方向を示す矢印も含まれる。

e)

重要な細部  (critical detail)    図記号の意味を確実に理解させるのに必要な要素。例えば“火気厳禁”

のマッチと炎をいう(JIS Z 9104 

付表 を参照)。

f)

一般材料  (ordinary material)  照明光が物体の表面から反射されて目に入り知覚される材料。ただし,

再帰性反射,蛍光,りん光などの成分を含まない材料。

g)

再帰性反射体  (retroreflecting material)  放射が入射した方向の反対に近い方向に戻される材料。

参考  一般に自然昼光下では,夜間と比較して再帰性反射光が顕著に知覚されることは少なく,一般

材料色とモードはほとんど同じとみなされている。これに対し夜間は自動車の前照灯による再

帰性反射成分が見えるので,色としては照明光の再帰性反射成分とその物体の固有色とが合成

された光源色モードの色となる。安全色及び対比色の再帰性反射体の色は,前者の昼光下での


3

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

色をいう。

h)

再帰反射係数  R' (coefficient of retroreflection)  平面状の再帰性反射体の観測方向への光度(I)を,再帰

性反射体の位置における入射光の方向に垂直な面上の照度(E

)

と,その面積(A)との積で除した量(JIS 

Z 8113-04108:1998

参照)

A

E

I

R

×

=

´

参考

再帰性反射体による観測方向への光度

I

を,入射光の方向に垂直に置かれた再帰性反射体が受

ける照度

E

で除して得られる量を,再帰反射光度係数

R

と呼び,平面の再帰性反射体の再帰反

射光度係数を,その面積で除して得られる量を再帰反射係数

R'

という。

i

)

ルミネセンス

(

luminescence

)

  物質中の原子,分子又はイオンの粒子が,熱的じょう乱以外のエネル

ギーによって励起された結果として生じる,物質によって定まったある波長又は波長領域に対して同

じ温度におけるその物質からの熱放射以上に及ぶ光学的放射の放出(JIS Z 8113

-04020:1998

参照)

j

)

  フォトルミネセンス

(

photoluminescence

)

  光学的放射の吸収によって生じるルミネセンス(JIS Z 

8113

-04021:1998

参照)

k

)

  蛍光

(

fluorescence

)

  光励起されたエネルギー準位から,低い準位への直接遷移の結果として,一般に

その励起後

10 ns

以内に生じるフォトルミネセンス(JIS Z 8113

-04022:1998

参照)

l

)

  りん光 

(

phosphorescence

)

  中間エネルギー準位にエネルギーが蓄積されることによる,遅延したフォ

トルミネセンス(JIS Z 8113

-04025:1998

参考

一般に,光励起後,

100 µs

以上持続するルミネセンスをりん光という。りん光を用いた標識を,

蓄光標識という。

m

)

複合材料 

(

combined material

)

  フォトルミネセンス(蛍光,りん光)材料と,再帰性反射体の光学特

性とを併せもった材料。

n

)

輝度率

(

luminance factor

)

  表面要素の与えられた方向への輝度の,同じ条件で照明された完全拡散反

射体又は完全拡散透過体の輝度に対する比(JIS Z 8113

-04079:1998

参照)

o

)

輝度対比  k 

(

luminance contrast

)

  輝度対比

k

は,対比色の輝度

L

1

が,安全色の輝度

L

2

より大きい場合

に,

L

1

L

2

で除した量(JIS Z 8113

-02025:1998

2

1

L

L

k

=

4.

安全色及び安全標識の目的

4.1

安全色及び安全標識の目的は,人への危害及び財物への損害を与える事故・災害を防止し,安全と

健康に影響する対象及び状況に注意を急速に引き付けて,特定のメッセージについての迅速な理解をさせ

るものとする。

4.2

安全標識は,安全と健康とに関係のある指示のためにだけ使用する。

5.

幾何学的形状及び安全色の一般的な意味  安全標識用に指定された幾何学的形状,安全色及び対比色

の一般的な意味は,

表 の中で示す。


4

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

  1  幾何学的形状,安全色及び対比色の一般的な意味

幾何学的形状

意味

安全色

対比色

図記号の色

使用例

 
 

円及び斜線

禁止

白(

a

)

‐禁煙

‐立入禁止

‐飲料不適

指示

白(

a

)

‐保護具着用

‐保護めがね着用

‐電源プラグをコンセン

トから抜け

正三角形

警告

‐高温注意

‐酸危険

‐高電圧危険

正方形

長方形

安全状態

白(

a

)

‐救護室

‐非常口

‐避難場所

正方形

長方形

防火

白(

a

)

‐火災警報器

‐消防器具

‐消火器

正方形

長方形

補助情報

白 又 は 安 全

黒 又 は 適 切
な 安 全 標 識

の対比色

適 切 な 安 全
標 識 の 図 記

号色

図記号によって与えられ
るメッセージを適切に反

映するもの

注(

a

)

表 で定義されている昼光照明下における,りん光材料の対比色を含む対比色の白。


5

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

6.

安全標識の開発のために用いられるデザイン原則及び標準化の手順  安全標識用図記号の開発の手順

は,図記号標準化体系に含めるために,図記号の標準化様式によって,特定のメッセージを伝達しやすい

明確な定義及びそのほかの詳細な部分を伴って始められるものとする。

提案された標識案は,色,幾何学的形状及びこの規格の他の基準によってデザインされるものとする。

ISO/TC145

への登録申請用紙の提案に続いて,ISO 規格の情報資源において,及び加盟各国と国際機関

との情報資源から,既存の図記号又は他の図記号案の調査が行われる。

たった一つの案に限定されようとする場合には,加盟国のグラフィックデザイナーは代案を提示するこ

とが奨励されなければならない。

ISO 9186

に準拠する理解度試験のための図記号案の選択の手順は,次による。

非常に類似した内容の図記号案が集まった場合は,一案に減らす。

既に試験された図記号案を含む ISO 7000ISO 7001 及び IEC 60417 に含まれているものを除外する。

この規格の規定に色及び形が一致することを確認する。

標準化された図記号又は図記号の要素との図形的類似若しくは複製によって混乱する大きな可能性を

示す図記号案を除外する。

標準化の受容性の規格は,ISO 7010 の中で示す。

7.

安全標識のレイアウト

7.1

一般  安全色,対比色及び幾何学的形状(5.を参照)は,五つの安全標識の基本形(円及び斜線・円・

正三角形・正方形・長方形)

図 1∼図 を参照)を得るために,次の組合せにおいてだけ使用されるもの

とする。

ある図記号が特定の求められている意味を示すことができないところでは,補助標識と一緒に適切な一

般的な標識を使用することによって,意味がよりよく理解されるようにしなければならない(

図 8∼図 16

を参照)

境界は,図記号及び補助標識とその周囲との対比を際立たせるために推奨される。

また境界の幅は幾何学的形状同士の過剰な接近及び重なりの防止,幾何学的形状と補助標識の過剰な接

近及び重なりを防止するために設ける。

境界の幅は,

図 1∼図 の中で示す幾何学的形状(円はφ

d

s

,正方形は

a

s

,正三角形は

h

s

,長方形は

b

s

)

2.5

%∼

5

%とする。

実用上の理由で,φ

d

とφ

d

s

b

b

s

,及び

a

a

s

,とは等しくしてもよい。

参考

正三角形の

b

b

s

の値は,二辺の直線が交差した地点とする(

図 を参照)。

内照式の安全標識の境界は,対比色より大きな輝度をもってはいけない。


6

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

7.2

禁止標識  禁止標識は,図 に示されたレイアウト必要条件に従わなければならない。

標識の色は,次による。

地  色:            白

帯状の円及び斜線:  赤

図記号:            黒

境  界:            白

安全色の赤は,標識面積全体の少なくとも

35

 %を占めなければならない。

  1  禁止標識のレイアウト必要条件

7.3

指示標識  指示標識は,図 に示されたレイアウト必要条件に従わなければならない。

標識の色は,次による。

地  色:  青

図記号:  白

境  界:  白

安全色の青は,標識面積の少なくとも

50

%を占めなければならない。

  2  指示標識のレイアウト必要条件


7

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

7.4

警告標識  警告標識は,図 に示されたレイアウト必要条件に従わなければならない。

標識の色は,次による。

地  色:        黄

帯状の三角形:  黒

図記号:        黒

境  界:        黄又は白

安全色の黄は,標識面積全体の少なくとも

50

%を占めなければならない。

  3  警告標識のレイアウト必要条件

7.5

安全状態標識  安全状態標識は,図 又は図 に示されたレイアウト必要条件に従わなければなら

ない。

標識の色は,次による。

地  色:  緑

図記号:  白

境  界:  白

安全色の緑は,標識面積の少なくとも

50

%を占めなければならない。

  4  正方形の安全状態標識のレイアウト必要条件


8

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

標識の色は,次による。

地  色:  緑

図記号:  白

境  界:  白

安全色の緑は,標識面積の少なくとも

50

%を占めなければならない。

  5  長方形の安全状態標識のレイアウト必要条件

7.6

防火標識  防火標識は,図 又は図 に示されたレイアウト必要条件に従わなければならない。

標識の色は,次による。

地  色:  赤

図記号:  白

境  界:  白

安全色の赤は,標識面積の少なくとも

50

%を占めなければならない。

  6  正方形の防火標識のレイアウト必要条件


9

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

標識の色は,次による。

地  色:  赤

図記号:  白

境  界:  白

安全色の赤は,標識面積の少なくとも

50

 %を占めなければならない。

  7  長方形の防火標識のレイアウト必要条件


10

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

8.

補助標識,組合せ標識及び複合標識などのレイアウト必要条件

8.1

一般  テキスト(文字表示)は,安全標識上で使用される図記号(複数)の意味を補い,又は明確

にするために使用してもよい。テキストは個別の補助標識の中に設置されるか,又は組合せ標識の一部と

して含まれるものとする。

8.2

補助標識  補助標識は,図 又は図 に示されたレイアウト必要条件に従わなければならない。

標識の色は,次による。

地  色:            白又は安全色

記号又はテキスト:  適切な対比色

境  界:            白

  8  補助標識のレイアウト必要条件

標識の色は,次による。

地  色:            白又は安全色

記号又はテキスト:  適切な対比色

境  界:            白

境界線:            黒

  9  境界線を備えた補助標識のレイアウト必要条件


11

Z 9101

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8.3

補助標識の配置指定  補助標識の配置は,図 10 に示されている。補助標識は,安全標識の下部(図

11

を参照)

,右

(図 12 を参照)又は左に配置しなければならない。

 10  補助標識の配置指定

8.4

組合せ標識  組合せ標識は,一つの長方形の台盤上に,安全標識及び補助標識を含む。例を図 11 

図 12 に示す。

標識の色は,次による。

標識の台盤:

安全色又は白

記号又はテキスト:

適切な対比色

 11  安全標識下部に補助標識を備えた組合せ標識用レイアウト


12

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

標識の色は,次による。

標識の台盤:

安全色又は白

記号又はテキスト:

適切な対比色

 12  安全標識の右に補助標識を備えた組合せ標識用レイアウト

8.5

複雑な安全のメッセージを伝達する手段としての複合標識  複合標識は,複数の安全標識及び/又

は関連する補助標識を,同じ台盤上に包含した組合せ標識である。

図 13 に,警告を伝えるための複合標識

として,危険を回避するための指示と禁止のメッセージとを含めたレイアウトの例を示した。

複合標識における,安全標識及び/又は対応する補助標識の順序は,安全メッセージの重要性に準拠し

て整えられることが望ましい。水平レイアウトを推奨する。

 13  複合標識用レイアウト例


13

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

8.6

矢印の補助標識を用いた組合せ標識並びに文字標識が附属している標識及び附属していない標識

  図記号を用いた標識で,補助標識及び矢印の補助標識は,方向に関する分かりやすい安全メッセージを

提供するために組み合わされる。例は

図 14∼図 16 に示す。

一つの台盤上では,組合せ標識は内部境界を省略してよい。

方向を示す矢印は,安全標識の上か下に,又は左か右に,配置されるものとする。

          ここから左方向に                              ここから左方向に

 14  矢印が左側に配置された組合せ標識

          ここから右方向に                              ここから右方向に

 15  矢印が右側に配置された組合せ標識:例 1

                直進                                        直進

 16  矢印が右側に配置された組合せ標識:例 2


14

Z 9101

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9.

安全マーキングのレイアウト  色帯は,およそ

45

度の角度(

図 17∼図 20 を参照)に傾いた,等しい

幅でなければならない。

危険位置を警告する安全マーキングは,安全色の黄色と対比色の黒との組合せとし,

図 17 に示す。

色の組合せ:安全色の黄色と対比色の黒

 17  危険位置を警告する安全マーキング

禁止区域又は防火設備の位置を表示する安全マーキングは,安全色の赤と対比色の白との組合せとし,

図 18 に示す。

色の組合せ:安全色の赤と対比色の白

 18  禁止区域又は防火設備の位置を表示する安全マーキング

指示を表示する安全マーキングは,安全色の青と対比色の白との組合せとし,

図 19 に示す。

色の組合せ:安全色の青と対比色の白

 19  指示を表示する安全マーキング

安全状態を表示する安全マーキングは,安全色の緑と対比色の白との組合せとし,

図 20 に示す。

色の組合せ:安全色の緑と対比色の白

 20  安全状態を表示する安全マーキング


15

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

10.

安全標識の大きさと視認距離との関係  安全標識の形及び色が分かりやすく鮮明である最大距離と,

安全標識の高さ及び距離係数

Z

との関係は,次の式による。

Z

l

h

=

ここに,

l

標識の視認距離

h

標識の高さ

Z

距離係数

=

α

tan

1

また,

h

l

とは,同じ単位である(

図 21 参照)。

l

標識の視認距離

h

標識の高さ

Z

距離係数

=

α

tan

1

α

標識の高さを望む角(

l

h

=

α

tan

)

 21  安全標識の高さを望む角の例

標識の高さ

h

とは,

図 1∼図 の中に示されている。)次のものをいう。

禁止及び指示標識では,

d

s

警告標識では,

h

s

安全状態標識,防火標識及び補助標識では,

a

s

係数

Z

は,標識の高さ,図記号の重要な細部の寸法,標識の輝度及びその周辺との対比に依存する。

標識の高さを図記号の寸法で除した値で表される係数

r

は,

15

以下でなければならない。

r

15

を超え

る場合,

Z

の値は,係数

15/r

を乗じて修正しなければならない。

この幾何条件で,照明された標識に対して有効な未補正の距離係数は,標識表面の照射照度が

50 lx

上,できれば

80 lx

以上あるときは,

100

でなければならない。

対比色の平均輝度が

500 cd/m

2

を超える場合の内照式出口標識及び方向指示付き避難誘導標識では,距離

係数すなわち観測距離を

2

倍にしなければならない。それらはまた,明るい環境においても十分明りょう

でなければならない。暗い環境では,まぶ(眩)しさ及び妨害光を避けるため輝度を下げなければならな

い。


16

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

備考1.

上記の計算は,

95

%の人が,確実に標識を見つけ,確実に色を判断し,安全標識の重要な細

部を見取ることができるという統計的確率に基づいている。

2.

 2

cd/m

2

未満(輝度の薄明視領域)の安全標識輝度では,演色性はかなり低下する。例えば,

輝度が

100 mcd/m

2

のときの視認距離は,正常な照明条件で照明された標識に比べて

4

分の

1

に減少する。さらに低い輝度(輝度の暗所視領域)では,色の見分けは全く不可能となる。

例えば,輝度が

5 mcd/m

2

程度の暗所視領域の視認距離は,正常な照明条件で照明された標識

に比べて

18

分の

1

に減少する。

11.

安全色及び対比色の測色並びに測光特性

11.1

条件  安全標識に求められる物理的必要条件は,主として昼光下での色に関係する。

色度座標及び輝度率

β

の測定は,JIS Z 8722 に規定する方法によらなければならない。

一般材料,蛍光材料及び外部から照明される再帰性反射標識の,色度座標及び輝度率

β

の測定には,材

料は JIS Z 8781 に規定する

CIE

測色用標準イルミナント

D

65

で代表される昼光で,

試料表面の法線から

45

の方向から照明され,観測は法線方向からなされるものとする(

45/0

幾何条件)

内照式標識については,測定は,照明器具の測定に用いられる色彩計でなければならない。標識は,製

造業者から供給される光源によって透過照明されなければならない。

再帰反射係数は,JIS Z 8714 によって,JIS Z 8781 に規定する

CIE

測色用標準イルミナント

A

を用い,

照射角及び観測角が同一面内にある条件で測定されなければならない。

11.2

要求事項  安全標識に用いられる色の許容範囲は,図 22 及び表 に示されたものでなければならな

い。これらの色度座標に合致しない色は,安全標識に用いてはならない。

より正確な色が要求される場合,標識は

表 の要求を満たしていなければならない。

備考

表 の要求を満たしている安全標識の色は,劣化した場合でも,表 に規定する限界内とする。

りん光材料による対比色の色度座標及び輝度率

β

は,

図 22 及び表 に示すとおりでなければならない。

表 に再帰性反射体の再帰反射係数の下限を示す。

内照式標識では,

x

y

座標は

表 の色域にあって,輝度対比は表 の値でなければならない。

安全標識の見え方(規定された色,幾何学的形状及び図記号の組合せ)は,標識製造業者が適切と認め

たあらゆる照明条件下で同じ意味をもたなければならない。

附属書 に,安全色についての実用的な情報を示す。

材料は,次のような場合,使用しないのがよい。

再帰性反射体(

表 5)が,使用中にその測光値が,要求される下限値の

50

%以下になったり,色度

座標が

表 に示す限界外になった場合。

蛍光材料で,使用中にその色度座標が

表 に示す限界外になった場合。


17

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

  2  一般材料,蛍光材料,再帰性反射体,複合材料の色度座標及び

輝度率並びに内照式安全標識の色度座標

輝度率

β

標準イルミナント D

65

及び CIE 2゜

標準観測者による許容色領域を規定する

コーナーポイントの色度座標

再帰性反射体

1 2 3 4

一般材料

蛍光材料

タイプ 1

タイプ 2

複合材料

x

0.735

0.265

0.681

0.239

0.579

0.341

0.655

0.345

≧0.07

≧0.30

≧0.05

≧0.03

≧0.25

x

0.094

0.125

0.172

0.198

0.210

0.160

0.137

0.038

≧0.05

≧0.05

≧0.01

≧0.01

≧0.03

x

0.545

0.454

0.494

0.426

0.444

0.476

0.481

0.518

≧0.45

≧0.80

≧0.27

≧0.16

≧0.70

x

0.201

0.776

0.285

0.441

0.170

0.364

0.026

0.399

≧0.12

≧0.40

≧0.04

≧0.03

≧0.35

x

0.350

0.360

0.305

0.315

0.295

0.325

0.340

0.370

≧0.75

≧1.0

≧0.35

≧0.27

x

0.385

0.355

0.300

0.270

0.260

0.310

0.345

0.395

≦0.03

備考  再帰性反射体のタイプは,表 の再帰反射係数で規定されている。

  3  一般材料及び再帰性反射体の色度図上における狭い色域の色度座標

標準イルミナント D

65

及び CIE 2゜の標準観測者による

狭い許容色領域を規定するコーナーポイントの色度座標

再帰性反射体

一般材料

タイプ 1

タイプ 2

1 2 3 4 1 2 3 4 1 2 3 4

x

0.660

0.340

0.610

0.340

0.700

0.250

0.735

0.265

0.660

0.340

0.610

0.340

0.700

0.250

0.735

0.265

0.660

0.340

0.610

0.340

0.700

0.250

0.735

0.265

x

0.140

0.140

0.160

0.140

0.160

0.160

0.140

0.160

0.130

0.086

0.160

0.086

0.160

0.120

0.130

0.120

0.130

0.090

0.160

0.090

0.160

0.140

0.130

0.140

x

0.494

0.505

0.470

0.480

0.493

0.457

0.522

0.477

0.494

0.505

0.470

0.480

0.493

0.457

0.522

0.477

0.494

0.505

0.470

0.480

0.513

0.437

0.545

0.454

x

0.230

0.440

0.260

0.440

0.260

0.470

0.230

0.470

0.110

0.415

0.150

0.415

0.150

0.455

0.110

0.455

0.110

0.415

0.170

0.415

0.170

0.500

0.110

0.500

x

0.305

0.315

0.335

0.345

0.325

0.355

0.295

0.325

0.305

0.315

0.335

0.345

0.325

0.355

0.295

0.325

0.305

0.315

0.335

0.345

0.325

0.355

0.295

0.325

備考  再帰性反射体のタイプは,表 の再帰反射係数で規定されている。

  4  りん光材料の対比色の昼光照明下における色度座標及び輝度率

りん光材料の対比色

標準イルミナント D

65

(45/0 幾何条件)及び CIE 2゜標準観察者

による許容色領域を規定するコーナーポイントの色度座標

輝度率

β

黄みの白

x

0.390

0.410

0.320

0.340

0.320

0.410

>0.75

x

0.350

0.360

0.305

0.315

0.295

0.325

0.340

0.370

>0.75


18

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

  5  再帰反射係数 Rの下限値

再帰反射係数の下限値(

a

)

[単位:cd/(lx・m

2

)

照明光:CIE  標準イルミナント A]

タイプ 1

タイプ 2

観測角

照射角

12'

  5

30

40

70

30

10

50

22

 7

14.5

 6

 2

 9

 3.5

 1.5

 4

 1.7

 0.5

250

150

110

170

100

 70

45

25

16

45

25

16

20

11

 8

20'

  5

30

40

50

24

 9

35

16

 6

10

 4

 1.8

 7

 3

 1.2

 2

 1

 0.4

180

100

 95

122

 67

 64

25

14

13

21

11

11

14

 7

 7

2

  5

30

40

 5

 2.5

 1.5

 3

 1.5

 1.0

 0.8

 0.4

 0.3

 0.6

 0.3

 0.2

 0.2

 0.1

 0.06

    5

    2.5

    1.5

    3

    1.5

    1.0

 0.8

 0.4

 0.3

 0.6

 0.3

 0.2

 0.2

 0.1

 0.06

注(

a

)

標識の着色部分が印刷されている場合,再帰反射係数は

表 の値の 80  %以下であってはならない。

  6  内照式材料の輝度対比

安全色

対比色

輝度対比

5

k<15 5<k<15 (

a

) 5

k<15

安全色及び対比色内の輝度の均一性は,色の中の最大輝度に対する最小輝度の比で表したとき,0.2 以上でなけれ

ばならない。

注(

a

)

対比色又は図記号として用いる黒は,透明性であってはならない。


19

Z 9101

:2005 (ISO 3864-1:2002)

        R  赤

  Wh  白(りん光材料の対比色の白を含む)

        Y  黄

  Bk  黒

        G  緑

  Ph  りん光材料の対比色の黄みの白

        B  青

表 2

による安全色のための境界

表 3

による安全色のための境界,一般材料

表 3

による安全色のための境界,再帰性反射体  タイプ 1

表 3

による安全色のための境界,再帰性反射体  タイプ 2

 22  赤,黄,緑,青の安全色,白及び黒の対比色,並びに白及び黄みの白のりん光材料の対比色の範囲


附属書 A(参考)カラーオーダーシステムによる安全色及び対比色

この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

本体の

表 2∼表 に安全色は色度座標で標準化されている。しかし,安全標識の製造業者は,それぞれ

の安全色がどう見えるかの指針を必要とするかもしれない。このために,色合わせのためではなく,一般

材料の安全色の中央値の記号を,一例として国際的によく知られたカラーオーダーシステムによってここ

に示す。

附属書   1  カラーオーダーシステムによる中央値の例

JIS Z 8721

(日本工業規格)

三属性による記号

色彩

JIS Z 9103

DIN 6164

(ドイツ規格)

AFNOR

(フランス規格)

NF X08-002

及び

X08-010

NCS

(スウェーデン規格)

7.5R 4/15

7.5R 4/14

7.5 : 8.5 : 3

N

゜2805 S

2080-R

2.5PB 3.5/10

2.5PB 3/10

16.7 : 7.2 : 3.8

N

゜1540 S

4060-R90B

2.5Y 8/14

10YR 7/14

2.5 : 6.5 : 1

N

゜1330 S

1070-Y10R

10G 4/10

5G 4/9

21.7 : 6.5 : 4

N

゜2455 S

3060-G

N 9.5

N 9.5

N : 0 : 0.5

N

゜3665 S

0500-N

N 1

N 1

N : 0 : 9

N

゜2603 S

9000-N

関連規格

JIS S 0101

:2000

  消費者用警告図記号

JIS Z 8210

:2002

  案内用図記号

JIS Z 8721

  色の表示方法−三属性による表示

JIS Z 8721

準拠  標準色票

JIS Z 9103

  安全色−一般的事項

JIS Z 9104

  安全標識−一般的事項

ISO/TR 7239

Development and principles for application of public information symbols

NF X08-002

Limited collection of colours

Designation and catalogue of CCR colours

Secondary

standards

NF X08-010

Colours

Systematic general classification of colours

Simplified classification of CRR

colours

DIN6164(all parts)

DIN colour chart

Svensk Standard SS 01 91 02

Colour atlas 96(NCS)

Munsell Book of Colour