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Z 9097

:2014

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

1

3

  用語及び定義  

1

4

  津波避難誘導標識システム  

2

4.1

  津波避難誘導標識の目的及び提供方法  

2

4.2

  津波避難誘導標識システムの構成 

2

5

  津波注意標識  

3

6

  津波避難情報標識  

3

7

  津波避難誘導標識  

6

7.1

  津波避難誘導標識の種類  

6

7.2

  津波避難場所誘導標識の記載内容 

6

7.3

  津波避難ビル誘導標識の記載内容 

6

8

  津波避難場所標識及び津波避難ビル標識  

7

8.1

  津波避難場所標識の記載内容  

7

8.2

  津波避難ビル標識の記載内容  

8

9

  その他の記載事項など  

8

9.1

  距離表示  

8

9.2

  振り仮名併記  

8

9.3

  外国語の併記  

8

9.4

  文字書体  

8

9.5

  文字の色  

8

9.6

  その他  

9

10

  津波避難暗闇対策  

9

11

  津波避難誘導標識システムの設置位置など  

9

12

  修理,保守及び点検  

9

附属書 A(参考)津波避難誘導標識システムの概要  

10

附属書 B(参考)津波避難誘導標識システムに用いる図記号,方向矢印及び色  

11

附属書 C(参考)津波避難誘導標識システムの設置例  

16

附属書 D(参考)津波避難誘導標識システムの津波避難暗闇対策  

18

附属書 E(参考)津波避難誘導標識システムに関する留意事項  

22


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(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本

工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Z

9097

:2014

津波避難誘導標識システム

Tsunami evacuation guidance-Safety signing system

序文 

津波避難誘導標識システムには,津波図記号 3 種類が含まれる。それらの図記号については,JIS Z 8210

及び ISO 20712-1 で規定されているが,使用方法が詳細には規定されていない。この規格によってその使

用方法を示す。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,津波が発生したときに備え,人々が安全な場所へ避難する際に利用する津波避難誘導標識

システムについて規定する。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 8210

  案内用図記号

JIS Z 9101

  安全色及び安全標識−産業環境及び案内用安全標識のデザイン通則

JIS Z 9103

  安全色−一般的事項

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 9101 によるほか,次による。

3.1

津波避難誘導標識システム(tsunami evacuation safety way guidance system)

津波が発生したときに影響を受ける地域(浸水域及び津波災害警戒区域)の人々に警告し,速やかに避

難誘導することを目的とする標識システム。津波注意標識,津波避難情報標識,津波避難誘導標識,津波

避難場所標識及び津波避難ビル標識から構成される。

3.2

津波注意標識(tsunami warning signs)

津波が来襲する危険のある地域を示すことを目的とする標識。

3.3

津波避難情報標識(tsunami evacuation information signs)

津波避難に関連した情報を示すことを目的とする標識。


2

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3.4

津波避難誘導標識(tsunami evacuation guidance signs)

津波が発生したときに人々を安全な場所へ避難誘導することを目的とする標識。種類は,津波避難場所

誘導標識及び津波避難ビル誘導標識がある。

3.5

津波避難場所標識(tsunami evacuation area signs)

津波避難場所を示すことを目的とする標識。

3.6

津波避難ビル標識(tsunami evacuation building signs)

津波避難ビルを示すことを目的とする標識。

3.7

図記号(graphical symbols)

言語から独立して情報を伝える一つの意味をもつ,視覚的に知覚される図形(JIS Z 8210 参照)

3.8

補助標識(supplementary signs)

標識の主要な目的を更に明確にするために,補助情報を提供する標識(JIS Z 9101 参照)

3.9

海抜(above sea level)

東京湾の平均海面(T.P.)を基準とした地盤の高さ。

3.10

津波避難暗闇対策(visible tsunami evacuation signs in the dark space)

夜間及び電源喪失による暗闇空間における標識の可視化を行う対策(

附属書 を参照)。

3.11

シームレスデザイン(seamless design)

津波避難誘導標識システムの配置に関し,安全な避難場所までを途切れることなく誘導できることを目

標とした設計(

附属書 を参照)。

津波避難誘導標識システム 

4.1 

津波避難誘導標識の目的及び提供方法 

津波が発生したときに影響を受ける地域(浸水域及び津波災害警戒区域)の人々に警告し,速やかに避

難誘導するために津波避難誘導標識システムが必要である。

津波避難誘導標識システムは,津波注意標識,津波避難情報標識,津波避難誘導標識,津波避難場所標

識及び津波避難ビル標識をシームレスデザインの考え方に基づき,途切れることなく提供しなければなら

ない。

4.2 

津波避難誘導標識システムの構成 

途切れることのない津波避難誘導標識システムの概要を

図 に示す。その説明を附属書 に示す。

津波避難誘導標識システムに用いる図記号は,JIS Z 8210 による(

附属書 を参照)。また,必要なメ

ッセージを伝えるための補助標識も必要に応じて設置する。


3

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津波注意 

標識 

津波避難情報標識 

津波避難誘導標識 

津波避難場所標識
津波避難ビル標識

図 1−津波避難誘導標識システムの概要 

津波注意標識 

津波注意標識の記載内容は,次による。

a)

津波注意標識に用いる図記号は,JIS Z 8210 の 6.3.9 に規定された図記号(

図 B.1 を参照)とする。

b)

津波注意標識に記載する補助表示は,

“注意,津波災害警戒区域”と記載することが望ましい。

c)

設置する場所が,例えば海抜 2 メートルの場合には補助標識に“ここの地盤は海抜 2 m です。

”と記

載することが望ましい(

図 を参照)。津波注意標識の記載例を図 に示す。

注記  補助標識の部分“ここの地盤は海抜 2 m です。”を一つの台盤上に記載してもよい。

津波注意標識の図記号(必須)

注意,津波災害警戒区域であることを記載

(補助表示)

海抜

(補助標識)

図 2−津波注意標識の記載例 

津波注意標識の設置例を

附属書 に示す。

津波避難情報標識 

津波避難情報標識には,次の項目を記載することが望ましい(

図 を参照)。

a)

津波災害警戒区域

b)

津波避難場所の位置


4

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c)

津波避難ビルの位置

d)

推奨する避難方向

e)

現在地[この部分に色彩を用いる場合は,赤で表示する(

図 の b)c)を参照)]。

f)

その他必要とされる防災・救急設備備品などの所在

津波避難情報標識の設置例を

附属書 に示す。

a)

  津波避難情報標識(図記号案内)の場合 

図 3−津波避難情報標識の記載例 


5

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b)

  津波避難情報標識(避難案内)の場合(市街地図) 

c)

  津波避難情報標識(避難経路)の場合(近接図) d)  海抜表示シートの場合 

注記  海抜表示シートの仕様などについては,国土交通省道路局による通知“海抜表示シート設置方針(案)”の改訂

について(平成 26 年 2 月 20 日国土交通省道路局企画課長,国道・防災課長,環境安全課長事務連絡)を参考

とした。

図 3−津波避難情報標識の記載例(続き) 


6

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津波避難誘導標識 

7.1 

津波避難誘導標識の種類 

津波避難誘導標識の種類は,次のとおりとする。

a)

津波避難場所誘導標識  津波が発生したときに津波避難場所まで誘導するための標識。

b)

津波避難ビル誘導標識  津波が発生したときに津波避難ビルまで誘導するための標識。

7.2 

津波避難場所誘導標識の記載内容 

津波避難場所誘導標識に用いる図記号は,JIS Z 8210 の 6.1.6 に規定された図記号(

図 B.2 を参照)とし,

避難方向を示す矢印は,JIS Z 8210 の 6.4.9 に規定された図記号(

表 B.7 を参照)とする。津波避難場所誘

導標識に記載する補助表示は,津波避難場所の名称及び津波避難場所までの距離を記載することが望まし

い(

図 を参照)。津波避難場所誘導標識の記載例を図 に示す。

a)

  例 

b)

  例 

図 4−津波避難場所誘導標識の記載例 

津波避難場所誘導標識の設置例を

附属書 に示す。

7.3 

津波避難ビル誘導標識の記載内容 

津波避難ビル誘導標識に用いる図記号は,JIS Z 8210 の 6.1.7 に規定された図記号(

図 B.3 を参照)とし,

避難方向を示す矢印は,JIS Z 8210 の 6.4.9 に規定された図記号(

表 B.7 を参照)とする。津波避難ビル誘

導標識に記載する補助表示は,津波避難ビルの名称及び津波避難ビルまでの距離を記載することが望まし

い(

図 を参照)。津波避難ビル誘導標識の記載例を図 に示す。

避難方向矢印(必須) 
津波避難場所を表す図記号(必須)

津波避難場所までの距離

津波避難場所であることを記載

津波避難場所の名称を記載してもよい。

津波避難場所を表す図記号(必須)

津波避難場所までの距離

避難方向矢印(必須)

津波避難場所であることを記載

津波避難場所の名称を記載してもよい。


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a)

  例 

b)

  例 

図 5−津波避難ビル誘導標識の記載例 

津波避難ビル誘導標識の設置例を

附属書 に示す。

津波避難場所標識及び津波避難ビル標識 

8.1 

津波避難場所標識の記載内容 

津波避難場所標識に用いる図記号は,JIS Z 8210 の 6.1.6 に規定された図記号(

図 B.2 を参照)とする。

津波避難場所標識には,津波避難場所の名称を記載し,海抜を記載することが望ましい(

図 を参照)。

津波避難場所標識の記載例を

図 に示す。

津波避難ビルまでの距離

津波避難ビルであることを記載

避難方向矢印(必須)

津波避難ビルを表す図記号(必須)

津波避難ビルの名称

津波避難ビルを表す図記号

(必須)

津波避難ビルまでの距離

避難方向矢印(必須)

津波避難ビルの名称

津波避難ビルであることを記載


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津波避難場所を表す図記号

(必須)

津波避難場所の名称

(英語併記の例)

海抜

図 6−津波避難場所標識の記載例 

8.2 

津波避難ビル標識の記載内容 

津波避難ビル標識に用いる図記号は,JIS Z 8210 の 6.1.7 に規定された図記号(

図 B.3 を参照)とする。

津波避難ビル標識には,津波避難ビルの名称を記載し,地上からのビルの高さ及び海抜を記載することが

望ましい(

図 を参照)。津波避難ビル標識の記載例を図 に示す。

津波避難ビルを表す図記号

(必須)

津波避難ビルの名称

(英語併記の例)

ビルの高さ

海抜

図 7−津波避難ビル標識の記載例 

その他の記載事項など 

9.1 

距離表示 

距離表示の長さを表す単位には,メートルを,記号には“m”を用いることが望ましい。

9.2 

振り仮名併記 

記載する施設名(津波避難場所,津波避難ビルなど)などには,振り仮名を併記することが望ましい。

9.3 

外国語の併記 

日本語に加え,対応英語などを併記することが望ましい。

9.4 

文字書体 

文字書体は,ゴシック体が望ましい。

文字書体の例及び文字の大きさを B.4 に示す。

9.5 

文字の色 

文字の色は,背景地が白の場合は黒とし,その他については,JIS Z 9103 に規定するその意味に適した


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色を用いることが望ましい。

9.6 

その他 

標識の設置者など必要とする情報を記載してもよい。

10 

津波避難暗闇対策 

津波が夜間に発生した場合の暗闇対策として,蓄光機能,再帰性反射機能,ソーラー電源機能などを備

えていることが望ましい。

注記  津波避難暗闇対策に用いる材料の仕様及び設置例を附属書 に示す。

11 

津波避難誘導標識システムの設置位置など 

津波避難誘導標識システムの設置位置などについては,住民参加型のプロセスを経て,自治体などによ

って決めることが望ましい。

津波避難誘導標識システムに関する留意事項などを

附属書 に示す。

12 

修理,保守及び点検 

津波避難誘導標識システムは,定期的に汚れを落として点検し,何らかの欠陥があった場合には対応措

置をとることが望ましい。また,著しく損傷又は退色した標識は,取り替えることが望ましい。

その機能がもはや必要とされなくなった標識は,撤去することが望ましい。


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附属書 A

(参考)

津波避難誘導標識システムの概要

津波注意標識 

津波避難情報標識 

津波避難誘導標識 

津波避難場所標識 
津波避難ビル標識 

津波が来襲する危

険のある地域に津
波注意標識を設置

する。

  津波図記号を説明した図記号案内の標識,津波避難経路を記

載した避難案内の標識,海抜表示シートなどの津波避難に関
連した情報を記載した標識を必要に応じて設置する。

津波避難場所又は津波避難ビ

ルまで津波避難誘導標識を途
切れることなく設置する。

この場所(建物)が津波

に対して安全な避難場所
であることを目につきや

すい場所に設置する。

図 A.1−津波避難誘導標識システムの概要 

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附属書 B

(参考)

津波避難誘導標識システムに用いる図記号,方向矢印及び色

JIS Z 8210

に規定された津波避難誘導標識システムに用いる図記号及び方向矢印を参考として示す。ま

た,これらの図記号及び方向矢印の色,並びに標識に用いる文字の書体及び大きさを参考として示す。

B.1 

津波避難誘導標識システムに用いる図記号 

B.1.1 

津波注意 

津波注意標識に用いる図記号を

図 B.1 に示す。また,その説明を表 B.1 及び表 B.2 に示す。

図 B.1−津波注意標識に用いる図記号 

表 B.1−津波注意標識に用いる図記号の説明 

規格番号及び 
図記号の番号

JIS Z 8210

の 6.3.9

注記  ISO 20712-1 の WSW 014

表示事項

津波注意(津波災害警戒区域)

a)

  Warning: Tsunami hazard zone

機能

津波が起きた場合,津波が来襲する危険のある地域に表示。

図材

津波

a)

  JIS Z 8210 では“(津波危険地帯)”となっているが,津波防災地域づくりに関する法律(平成 23 年 12 月 14

日法律第 123 号)に合わせてこの規格では(津波災害警戒区域)とした。

表 B.2−津波注意図記号を用いた標識の説明 

説明

危険要因

海底地震によって起きた地震。

人の行動

標識の意味を理解し,地震又は津波警報が発令されたとき,海岸又は砂浜から高台に避難する。

必要性

津波被害軽減策は,既に用意され,適用も可能であるが,津波の被害が特に大きいと思われる地
域の人々に危険性を表示する標識が必要である。地震が起きたとき,その地域の人々は,直ちに

避難する必要がある。津波によって,けが又は溺死といった事故に巻き込まれるおそれもあるの

で,津波の危険性を警告しなければならない。

適用情報媒体

沿岸及び砂浜地帯並びに避難ルートにおける複数の標識,掲示板など。

相互補完

津波注意標識は,津波避難場所誘導標識及び津波避難ビル誘導標識によって補完されるべきもの

である。


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B.1.2 

津波避難場所 

津波避難場所誘導標識及び津波避難場所標識に用いる図記号を

図 B.2 に示す。また,その説明を表 B.3

及び

表 B.4 に示す。

図 B.2−津波避難場所誘導標識及び津波避難場所標識に用いる図記号 

表 B.3−津波避難場所誘導標識及び津波避難場所標識に用いる図記号の説明 

規格番号及び

図記号の番号

JIS Z 8210

の 6.1.6

注記  ISO 20712-1 の WSE 002

表示事項

津波避難場所  Tsunami evacuation area

文字による補助表示が必要。

機能

津波に対しての安全な避難場所(高台)の情報を表示。

図材

緑地に,白抜きの津波,高台及び逃げ込む人の姿。

図記号の向きは,左右反転してもよい。

表 B.4−津波避難場所の図記号を用いた標識の説明 

説明

危険要因

海底地震によって津波が発生したときに,津波避難場所にたどり着けない場合は,人々が津波に

巻き込まれてしまう。

人の行動

標識の意味を理解し,地震又は津波警報が発令されたとき,海岸又は砂浜から高台に避難する。

必要性

津波被害軽減策は,既に用意され,適用も可能であるが,津波避難場所を人々に伝える標識によ

る補足が必要である。津波避難場所及び避難方向を伝えられない場合は,人々はけが又は溺死と

いった事故に巻き込まれるおそれがある。

適用情報媒体

沿岸及び砂浜地帯並びに避難ルートにおける複数の標識,掲示板など。

相互補完

津波避難場所への避難ルートは,適切な方向矢印及び距離によって補完しなければならない。


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B.1.3 

津波避難ビル 

津波避難ビル誘導標識及び津波避難ビル標識に用いる図記号を

図 B.3 に示す。また,その説明を表 B.5

及び

表 B.6 に示す。

図 B.3−津波避難ビル誘導標識及び津波避難ビル標識に用いる図記号 

表 B.5−津波避難ビル誘導標識及び津波避難ビル標識に用いる図記号の説明 

規格番号及び

図記号の番号

JIS Z 8210

の 6.1.7

注記  ISO 20712-1 の WSE 003

表示事項

津波避難ビル  Tsunami evacuation building

文字による補助表示が必要。

機能

津波に対しての安全な避難場所(津波避難ビル)の情報を表示。

図材

緑地に,白抜きの津波,津波避難ビル及び逃げ込む人の姿。

図記号の向きは,左右反転してもよい。

表 B.6−津波避難ビルの図記号を用いた標識の説明 

説明

危険要因

海底地震によって津波が発生したときに,津波避難ビルにたどり着けない場合は,人々が津波に

巻き込まれてしまう。

人の行動

標識の意味を理解し,地震又は津波警報が発令されたとき,海岸又は砂浜から津波避難ビルに避

難する。

必要性

津波被害軽減策は,既に用意され,適用も可能であるが,津波避難ビルを人々に伝える標識によ

る補足が必要である。津波避難ビル及び避難方向を伝えられない場合は,人々はけが又は溺死と
いった事故に巻き込まれるおそれがある。

適用情報媒体

沿岸及び砂浜地帯並びに避難ルートにおける複数の標識,掲示板など。

相互補完

津波避難ビルへの避難ルートは,適切な方向矢印及び距離によって補完しなければならない。


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B.2 

津波避難誘導標識システムに用いる方向矢印 

津波避難誘導標識システムに用いる方向矢印の形状を

表 B.7 に示す。

表 B.7−津波避難誘導標識システムに用いる方向矢印の形状及び種類 

矢印

の形状

方向

左方向

右方向

直進

斜め

斜め方向矢印については,右下,左下及び左上方向も可とする。

B.3 

津波避難誘導標識システムに用いる図記号及び方向矢印の色 

津波避難誘導標識システムに用いる図記号及び方向矢印の色を

表 B.8 に示す。

表 B.8−津波避難誘導標識システムに用いる図記号及び方向矢印の色の色度座標 

図記号の種類

三属性に

よる表示

(参考値)

x y x y x y x y 

津波注意

黄 0.545 0.454 0.494 0.426 0.444 0.476 0.481 0.518 2.5

Y 8/14

津波避難場所

津波避難ビル

緑 0.201 0.776 0.285 0.441 0.170 0.364

0.026

0.399

10 G 4/10

方向矢印

B.4 

文字書体及び文字の大きさ 

B.4.1 

文字書体 

津波避難誘導標識システムに用いる文字書体は,ゴシック体が望ましい。文字書体の例を次に示す。

a)

標準書体


15

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b)

中太書体 

B.4.2 

文字の大きさ 

津波避難誘導標識システムに用いる標識の視認距離及び文字の大きさを

表 B.9 に示す。

表 B.9−津波避難誘導標識システムに用いる標識の視認距離及び文字の大きさ 

視認距離

和文文字高

英文文字高

40 m の場合 160

mm 以上 120

mm 以上

30 m の場合 120

mm 以上 90

mm 以上

20 m の場合 80

mm 以上 60

mm 以上

10 m の場合 40

mm 以上 30

mm 以上


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Z 9097

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附属書 C 
(参考)

津波避難誘導標識システムの設置例

C.1 

津波注意標識の設置例 

津波注意標識の設置例を

図 C.1 に示す。

図 C.1−津波注意標識の設置例 

C.2 

津波避難情報標識の設置例 

津波避難情報標識の設置例を

図 C.2 に示す。

図 C.2−津波避難情報標識の設置例 


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Z 9097

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C.3 

津波避難場所誘導標識及び津波避難場所標識の設置例 

津波避難場所誘導標識及び津波避難場所標識の設置例を

図 C.3 に示す。

a)

  山道の歩道に設置した場合 b)  高台に設置した場合 

図 C.3−津波避難場所誘導標識及び津波避難場所標識の設置例 

C.4 

津波避難ビル誘導標識及び津波避難ビル標識の設置例 

津波避難ビル誘導標識及び津波避難ビル標識の設置例を

図 C.4 に示す。

a)

  市街地の壁面に設置した場合 b)  ビルに設置した場合 

津波避難ビル標識の表示は,1 階及び屋上に表示することが望ましい。

図 C.4−津波避難ビル誘導標識及び津波避難ビル標識の設置例 


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附属書 D 
(参考)

津波避難誘導標識システムの津波避難暗闇対策

D.1 

津波避難暗闇対策 

一般災害に対しては,既に暗闇空間における誘導標識の一環として,非常口サインと一体化し,かつ,

建築構造物内での安全誘導を目的として制定された JIS Z 9095 の普及が,既に始まっている。

津波避難誘導標識システムは,それらの運用環境に適合させることを念頭において選定することが望ま

しい。暗闇空間においては,次の要素を考慮するのがよい。

−  全ての電源が喪失した場合の対応策を取り入れることが望ましい。

−  表示部分の耐久性

−  色及び耐候性

−  人の往来を想定した視覚的配慮:足元歩道上,壁沿いの連続的設置(JIS Z 9095 を参照)

−  歩道付近又は歩道に施工した場合の耐久性

設置する標識は,予期される環境条件に適合することが望ましい。設置者及び設計者はこれらの点につ

いて,製造業者が発行する材料証明書,材料使用承認願などで確認することが望ましい。

注記  津波避難暗闇対策を施した津波避難誘導標識システムの設置例を図 D.1 に示す。

D.2 

津波避難暗闇対策に用いる材料の仕様 

D.2.1 

蓄光材料 

D.2.1.1 

蓄光部分が占める面積 

標識全体に占める蓄光部分の面積について,標識全体を蓄光機能にするのが理想ではあるが,様々な理

由によって困難な場合には,少なくとも図記号部分及び方向矢印部分が蓄光機能によって視認できること

が望ましい。

D.2.1.2 

蓄光材料の性能及び試験方法 

D.2.1.2.1 

 

D.2.1.2.1.1 

蓄光材料の昼間の色 

蓄光材料の昼間の色は,D.2.1.2.1.2 によって試験したとき,

表 D.1 に示す色度座標の範囲に適合しなけ

ればならない。

表 D.1−蓄光材料の昼間の色の色度座標の範囲 

色度座標の範囲

x y x y x y x y

黄みの白 0.310 0.340 0.310 0.480 0.420 0.480 0.340 0.370

注記  色度座標の範囲は,ISO 3864-4 によった。

D.2.1.2.1.2 

色の試験 

色の試験は,JIS Z 9101 の 11.1(条件)又は JIS Z 9103 の 6.(色の指定)によって行う。


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D.2.1.2.2 

蓄光材料のりん光輝度 

蓄光材料のりん光輝度は,D.2.1.2.2.1 によって試験したとき,

表 D.2 を参考に設置場所に適した区分の

ものを選択することが望ましい。

表 D.2−蓄光材料のりん光輝度 

区分

励起停止後,720 分後のりん光輝度

I 類 3

mcd/m

2

以上 10 mcd/m

2

未満

II 類 10

mcd/m

2

以上

参考までに使用可能となるりん光輝度及び蓄光式津波避難誘導標識に用いる図記号の大きさは,幅 18 m

の 2 車線道路における交差点において,対角距離の視認性を考慮すると I 類の場合は,600 mm×600 mm

+600 mm×600 mm(図記号+矢印)

,II 類の場合は,300 mm×300 mm+300 mm×300 mm(図記号+矢印)

が目安となる。

なお,視認性については,上記目安を参考にした上で実際の設置場所において受渡当事者間で確認する

ことが望ましい。

D.2.1.2.2.1 

蓄光材料のりん光輝度試験 

蓄光材料のりん光輝度試験は,試験見本を JIS Z 8703 に規定する温度 23±2  ℃,相対湿度(50±5)%

の暗室に 48 時間以上外光を遮断した状態で保管する。

その後,JIS Z 8902 に規定するキセノンランプを用い,紫外線強度(測定波長域 360∼480 nm)400 μW/cm

2

で 60 分間照射し,照射を止めた後,20 分,60 分,120 分及び 720 分後のりん光輝度の測定を行う。

注記  性能は,励起停止後 720 分後の輝度が表 D.2 の値以上となっているが,試験報告書には 20 分,

60 分及び 120 分の数値も併せて記入することが望ましい。

D.2.1.2.3 

その他の性能 

耐候性,耐水性,その他の性能については,JIS Z 9096 の性能基準などを参考に設置場所に適した性能

を選択することが望ましい。また,金属製津波避難誘導標識の耐食性については,JIS Z 9107 の 5.3.1(屋

外用金属製安全標識の耐食性)によることが望ましい。

D.2.1.2.4 

点検及び保守 

点検及び保守は,比較用の照合見本を用いて目視検査及び洗浄を行うことが望ましい。

設置場所においてりん光輝度の測定を行い,一定の数値を下回る場合は,取り替えることが望ましい。

保守は随時行い,点検については法規で定められているものはそれに従い,定められていない場合につ

いては,1 年に 1 回以上実施することが望ましい。

D.2.2 

再帰性反射材料 

再帰性反射材料の性能及び試験方法については,JIS Z 9117 を参考に設置場所に適した性能を選択する

ことが望ましい。

D.2.3 

ソーラー電源灯付き標識 

ソーラー電源灯付き標識については,不日照点灯期間,耐候性,耐久性など設置場所に適し,緊急時に

も機能する十分な性能を選択し,蓄電池の交換など電気特性に応じた機能保全のための継続的な保守点検

などに十分留意する必要がある。

D.3 

設置例 

津波避難暗闇対策として,蓄光機能,再帰性反射機能及びソーラー電源機能を付加した場合の設置例を


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Z 9097

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図 D.1 に示す。

a)

  山道の歩道に設置した津波避難場所誘導標識, 

蓄光機能(暗所) 

b)

  山道の歩道に設置した津波避難場所誘導標識, 

再帰性反射機能(暗所) 

c)

  市街地に設置した津波避難ビル誘導標識及び 

津波避難ビル標識,蓄光機能(暗所) 

d)

  市街地に設置した津波避難ビル誘導標識及び 

津波避難ビル標識,再帰性反射機能(暗所) 

e)

  津波避難ビル標識,手すり及び階段に設置, 

蓄光機能(暗所) 

f)

  階段のステップ及び手すりに設置,蓄光機能 

(暗所) 

図 D.1−津波避難暗闇対策を施した津波避難誘導標識システムの設置例 


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Z 9097

:2014

g)

  ソーラー電源灯付き標識(明所) h)  ソーラー電源灯付き標識(暗所) 

図 D.1−津波避難暗闇対策を施した津波避難誘導標識システムの設置例(続き) 


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Z 9097

:2014

附属書 E

(参考)

津波避難誘導標識システムに関する留意事項

E.1 

一般的要求事項 

津波避難誘導標識システムを設置する場合は,次の原則を適用することが望ましい。

a)

正常な視野の範囲内で目立つ場所に設定する。

b)

周辺環境の中で際立たせる。

c)

施設全体を通じて同一の高さで設置する。

d)

標識自体が危険要因とならないような場所に設置する。

e)

標識がよく見え判読できるよう配慮する。また,夜間の視認性にも配慮する。

可能な場合,標識の前のスペースは空いているのが望ましい。これは視力矯正レンズを持参してい

ない人又は視覚障害をもつ人が標識を見ようと近付く際の妨げにならないためである。

f)

設置環境が積雪地帯の場合,又は雨水が標識の設置環境を著しく変化する場所において,蓄光材料の

路面標識が当初の機能・効果を発揮できなくなる場合がある。その場合は,立面設置も考慮する。

E.2 

設置間隔 

津波避難誘導標識システムにとって設置間隔は重要な要素である。標識の設置間隔は,海岸,河川など

から目的とする避難施設まで適切な役目をもつそれぞれの標識(津波注意標識,津波避難情報標識,津波

避難誘導標識,津波避難場所標識及び津波避難ビル標識)を適切な間隔で途切れることなく設置しなけれ

ばならない。

特に分岐点となる交差点などには,避難方向を示す方向矢印及び避難場所を表す図記号を用いた標識を

適切な方法で設置しなければならない。

また,標識の設置間隔が長くなると避難者が不安になることが想定されることから設置間隔には十分配

慮する必要がある。

E.3 

耐久性及び適合性 

津波避難誘導標識システムは,設置環境に適合させることを念頭において選定することが望ましい。ま

た,次の要素を考慮するのがよい。

−  基板材の耐久性

−  表示部分の耐久性

−  色及び耐光性

−  人の往来又は清掃による損傷に対する耐性

−  耐水性

−  海水のしぶきなどに起因する腐食に対する耐性

−  貼り紙及び落書きに対する耐性

−  耐燃性

−  附属品の種類又はそれらの適合性

−  耐風圧性


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Z 9097

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設置する標識は,予期される環境条件に適合することが望ましい。設置者及び設計者はこれらの点につ

いて,納入業者が発行する材料証明書,材料使用承認願などで確認することが望ましい。

参考文献  JIS Z 8703  試験場所の標準状態

JIS Z 8902

  キセノン標準白色光源

JIS Z 9095

  安全標識−避難誘導システム(SWGS)−蓄光式

注記  対応国際規格:ISO 16069,Graphical symbols−Safety signs−Safety way guidance systems

(SWGS)(MOD)

JIS Z 9096

  床面に設置する蓄光式の安全標識及び誘導ライン

JIS Z 9107

  安全標識−性能の分類,性能基準及び試験方法

JIS Z 9117

  再帰性反射材

ISO 3864-4

,Graphical symbols−Safety colours and safety signs−Part 4: Colorimetric and photometric

properties of safety sign materials

ISO 20712-1

,Water safety signs and beach safety flags−Part 1: Specifications for water safety signs

used in workplaces and public areas