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Z 9041-5

:2003

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準

原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大

臣が制定した日本工業規格である。

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 16269-7:2001 Statistical interpretation

of data - Part 7: Median - Estimation and confidence intervals

を基礎として用いた。

JIS Z 9041-5:2003

には,次に示す

附属書がある。

附属書 A(参考)メディアンに対する信頼限界の古典的な決定方法

附属書 B(参考)例

JIS Z 9041-5:2003

には,次に示す部編成がある。

JIS

Z

9041-1

データの統計的な解釈方法―第 1 部:データの統計的記述

JIS Z 9041-2

データの統計的な解釈方法―第 2 部:平均と分散に関する検定方法と推定方法

JIS

Z

9041-3

データの統計的な解釈方法―第 3 部:割合に関する検定方法と推定方法

JIS

Z

9041-4

データの統計的な解釈方法―第 4 部:平均と分散に関する検定方法の検出力


Z 9041-5

:2003

(2) 

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  用語,定義及び記号

2

3.1

  用語と定義

2

3.2

  記号

2

4.

  適用の条件

2

5.

  点推定

2

6.

  信頼区間

2

6.1

  一般

2

6.2

  古典的な方法

3

6.3

  サンプルサイズが小さい場合

3

6.4

  サンプルサイズが大きい場合

6

附属書 A(参考)メディアンに対する信頼限界の古典的な決定方法

7

附属書 B(参考)例

8

B.1

  例 

8

B.2

  例 

10

 


1

Z 9041-5

:2003

     

日本工業規格

JIS

 Z

9041-5

:2003

データの統計的な解釈方法―

第 5 部:メディアン―推定及び信頼区間

Statistical interpretation of data - Part 5: Median - Estimation and confidence

intervals

序文  この規格は,2001 年に第 1 版として発行された ISO 16269-7:2001,Statistical interpretation of data - Part

7: Median - Estimation and confidence intervals

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく

作成した日本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある“

参考”は,原国際規格にはない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,母集団から採取したサンプルサイズ のランダムサンプルに基づき,母集団

が連続確率分布の場合のメディアンに関する点推定値と信頼区間を求める方法を規定する。この方法は分

布に依存しない。すなわち,この方法は母集団分布が属する分布族に関する事前の知識を要しない。類似

した方法によって,四分位点とパーセント点も推定することができる。

備考1.  メディアンは第 2 四分位点及び第 50 パーセント点である。この規格では,その他の四分位点

及びパーセント点を求める類似の方法については記述しない。

2.

この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 16269-7:2001

,Statistical interpretation of data - Part 7: Median - Estimation and confidence

intervals (IDT)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの

規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付

記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 9041-2

  データの統計的な解釈方法―第 2 部:平均と分散に関する検定方法と推定方法

備考  ISO 2602:1980  Statistical interpretation of test results - Estimation of the mean - Confidence

interval

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 8101-1

  統計―用語と記号―第 1 部:確率及び一般統計用語

備考 ISO 3534-1  Statistics - Vocabulary and symbols - Part 1: Probability and general statistical terms からの

引用事項は,この規格の該当事項と同等である。


2

Z 9041-5

:2003

     

3.

用語,定義及び記号

3.1

用語と定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 9041-2 及び JIS Z 8101-1 の用語と定義によ

るほか,次による。

3.1.1

第 順序統計量  あるサンプルについて,観測値を昇順に並べたとき,第 番目の観測値。

備考  サンプルサイズ の観測値を,昇順に並べたときの第 番目の観測値を x

[k]

とする。ここに,

[ ]

[ ]

[ ]

n

x

x

x

Κ

2

1

3.1.2

連続確率分布のメディアン  分布関数が 1/2 に一致する確率変数の値。

備考  この規格では,連続確率分布のメディアンを母メディアンと呼び,これを で表す。

参考  用語の定義については,“JIS Z 8101-11.10  分位点”に準じて規定した。

3.2

記号

a

母集団内の変数の下限値

b

母集団内の変数の上限値

C

信頼率

c

式(1)において の値を決定するために用いる定数

k

下側信頼限界に用いる順序統計量の番号

M

母メディアン

n

サンプルサイズ

T

1

サンプルから導かれた下側信頼限界

T

2

サンプルから導かれた上側信頼限界

u

標準正規分布の分位点

x

[i]

昇順に並べたときの第 番目の観測値(第 順序統計量)

~

x

標本メディアン

y

式(1)によって の値を決定するために計算した中間値

4.

適用の条件  この規格に規定する方法は,サンプルをランダムに採取した場合,いかなる連続的な母

集団にも適用可能である。

備考  母集団分布が近似的に正規分布と考えられる場合,母メディアンは母平均にほぼ等しく,その

信頼限界は JIS Z 9041-2 に準拠して計算する。

参考  上記の信頼限界は,JIS Z 9041-2 の書式 を用いて求める。

5.

点推定  母メディアンの点推定値は標本メディアン

~

x

で与えられる。標本メディアンは,観測値を昇

順に並べたとき,次の値によって得られる。

―  が奇数のとき,第[(n+1)/2]番目の順序統計量

―  が偶数のとき,第(n/2)番目の順序統計量と第[n/2+1]番目の順序統計量の算術平均

備考  非対称分布の場合,この推定量は一般に偏りがあり,任意の母集団について不偏な推定量は存

在しない。

6.

信頼区間

6.1

一般  母メディアンに対する両側信頼区間は,[T

1

,  T

2

]

T

1

T

2

)で表される閉区間であり,T

1

及び

T

2

をそれぞれ下側信頼限界及び上側信頼限界と呼ぶ。

母集団において,変数の下限値及び上限値がそれぞれ 及び である場合,片側信頼区間は,[T

1

,  b)

は(aT

2

]

で表される。


3

Z 9041-5

:2003

     

備考  実際は,負の値とならない変数については をゼロとし,上限値が存在しない変数については

b

を無限大にすることが多い。

信頼区間の実際の意味は,指定された小さな確率で誤りが生じることは認めつつ,未知の M  が当該区

間内にあることを主張するものである。このようにして計算した区間が母メディアンを含む確率を信頼率

と呼ぶ。

6.2

古典的な方法  附属書 に,古典的な方法を示す。これは,二つの不等式を解く方法である。ある

信頼率の範囲について,それらの不等式を解く代わりの方法を次に示す。

6.3

サンプルサイズが小さい場合(

100

5

≤ n

)  サンプルサイズが 5 から 100 の場合,最もよく用い

られる八つの信頼率に対し,

附属書 の式を満足する の値について,片側信頼区間の場合を表 1,両側

信頼区間の場合を

表 2 に示す。の値をこのようにとると,下側信頼限界は次の式で表される。

[ ]

k

x

T

=

1

また,上側信頼限界は次の式で表される。

[

]

1

2

+

=

k

n

x

T

ここに,x

[k]

は昇順に並べたときの第 番目の観測値である。

n

の値が小さいときは,順序統計量に基づく信頼限界が得られない場合がある。

サンプルサイズが小さい場合について,信頼限界の計算例を

附属書 の B.1 に与え,計算の手順を附属

書 書式 に示す。

参考  信頼区間については,附属書 書式 に示されている。


4

Z 9041-5

:2003

     

1  サンプル・サイズが 5 から 100 までの の厳密な値:片側信頼区間の場合

k k 

信頼率

信頼率

サンプル

サイズ

n

80 90 95 98 99 99.5 99.8

99.9

サンプル・

サイズ

n

80

90

95

98 99 99.5

99.8

99.9

5 2

1

1

a

a a a a 55

24

23

21

20

19

18

17

16

6

7

8

9

10

2

2

3

3

4

1

2

2

3

3

1

1

2

2

2

1

1

1

2

2

a

1

1

1

1

a

a

1

1

1

a

a

a

1

1

a

a

a

a

1

56

57

58

59

60

25

25

26

26

27

23

24

24

25

25

22

22

23

23

24

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21

21

22

22

19

20

20

21

21

18

19

19

20

20

17

18

18

19

19

17

17

17

18

18

11

12

13

14

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4

5

5

5

6

3

4

4

5

5

3

3

4

4

4

2

3

3

3

4

2

2

2

3

3

1

2

2

2

3

1

1

2

2

2

1

1

1

2

2

61

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29

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26

26

27

27

24

25

25

25

26

23

23

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24

24

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22

23

23

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21

21

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22

19

20

20

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21

19

19

19

20

20

16

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18

19

20

6

7

7

8

8

5

6

6

7

7

5

5

6

6

6

4

4

5

5

5

3

4

4

5

5

3

3

4

4

4

2

3

3

3

4

2

2

3

3

3

66

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69

70

30

30

31

31

31

28

28

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29

30

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27

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28

25

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26

26

24

24

24

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25

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24

21

22

22

23

23

21

21

21

22

22

21

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25

9

9

9

10

10

8

8

8

9

9

7

7

8

8

8

6

6

7

7

7

5

6

6

6

7

5

5

5

6

6

4

4

5

5

5

4

4

4

5

5

71

72

73

74

75

32

32

33

33

34

30

31

31

31

32

29

29

29

30

30

27

27

28

28

29

26

26

27

27

27

25

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26

26

26

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24

24

25

25

23

23

23

24

24

26

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30

11

11

12

12

13

10

10

11

11

11

9

9

10

10

11

8

8

9

9

9

7

8

8

8

9

7

7

7

8

8

6

6

7

7

7

5

6

6

6

7

76

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79

80

34

35

35

36

36

32

33

33

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34

31

31

32

32

33

29

30

30

30

31

28

28

29

29

30

27

27

28

28

29

26

26

26

27

27

25

25

25

26

26

31

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13

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14

15

15

12

12

13

13

14

11

11

12

12

13

10

10

11

11

11

9

9

10

10

11

8

9

9

10

10

8

8

8

9

9

7

7

8

8

9

81

82

83

84

85

37

37

38

38

39

35

35

36

36

37

33

34

34

34

35

31

32

32

33

33

30

31

31

31

32

29

29

30

30

31

28

28

28

29

29

27

27

28

28

28

36

37

38

39

40

15

16

16

17

17

14

15

15

16

16

13

14

14

14

15

12

12

13

13

14

11

11

12

12

13

10

11

11

12

12

10

10

10

11

11

9

9

10

10

10

86

87

88

89

90

39

40

40

41

41

37

38

38

38

39

35

36

36

37

37

34

34

34

35

35

32

33

33

34

34

31

32

32

32

33

30

30

31

31

31

29

29

30

30

30

41

42

43

44

45

18

18

19

19

20

16

17

17

18

18

15

16

16

17

17

14

14

15

15

16

13

14

14

14

15

12

13

13

14

14

11

12

12

13

13

11

11

12

12

12

91

92

93

94

95

41

42

42

43

43

39

40

40

41

41

38

38

39

39

39

36

36

37

37

38

34

35

35

36

36

33

34

34

35

35

32

32

33

33

34

31

31

32

32

33

46

47

48

49

50

20

21

21

22

22

19

19

20

20

20

17

18

18

19

19

16

17

17

17

18

15

16

16

16

17

14

15

15

16

16

13

14

14

15

15

13

13

13

14

14

96

97

98

99

100

44

44

45

45

46

42

42

43

43

44

40

40

41

41

42

38

38

39

39

40

37

37

38

38

38

35

36

36

37

37

34

34

35

35

36

33

33

34

34

35

51

52

53

54

22

23

23

24

21

21

22

22

20

20

21

21

18

19

19

19

17

18

18

19

16

17

17

18

15

16

16

17

15

15

15

16

a:このサンプルサイズと信頼率については,信頼区間と信頼限界を決定することはできない。


5

Z 9041-5

:2003

     

2  サンプル・サイズが 5 から 100 までの の厳密な値:両側信頼区間の場合

k k 

信頼率

信頼率

サンプル

サイズ

n

80 90 95 98

99 99.5

99.8

99.9

サンプル・

サイズ

n

80

90

95

98 99 99.5 99.8

99.9

5  1 1 a a a a a  a  55 23

21

20

19

18

17 16 15

6

7

8

9

10

1

2

2

3

3

1

1

2

2

2

1

1

1

2

2

a

1

1

1

1

a

a

1

1

1

a

a

a

1

1

a

a

a

a

1

a

a

a

a

a

56

57

58

59

60

23

24

24

25

25

22

22

23

23

24

21

21

22

22

22

19

20

20

21

21

18

19

19

20

20

18

18

18

19

19

17

17

17

18

18

16

16

17

17

17

11

12

13

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15

3

4

4

5

5

3

3

4

4

4

2

3

3

3

4

2

2

2

3

3

1

2

2

2

3

1

1

2

2

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1

1

1

2

2

1

1

1

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2

61

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25

26

26

27

27

24

25

25

25

26

23

23

24

24

25

21

22

22

23

23

21

21

21

22

22

20

20

20

21

21

19

19

19

20

20

18

18

19

19

19

16

17

18

19

20

5

6

6

7

7

5

5

6

6

6

4

5

5

5

6

3

4

4

5

5

3

3

4

4

4

3

3

3

4

4

2

2

3

3

3

2

2

2

3

3

66

67

68

69

70

28

28

29

29

30

26

27

27

28

28

25

26

26

26

27

24

24

24

25

25

23

23

23

24

24

22

22

23

23

23

21

21

21

22

22

20

20

21

21

21

21

22

23

24

25

8

8

8

9

9

7

7

8

8

8

6

6

7

7

8

5

6

6

6

7

5

5

5

6

6

4

5

5

5

6

4

4

4

5

5

3

4

4

4

5

71

72

73

74

75

30

31

31

31

32

29

29

29

30

30

27

28

28

29

29

26

26

27

27

27

25

25

26

26

26

24

24

25

25

25

23

23

23

24

24

22

22

23

23

23

26

27

28

29

30

10

10

11

11

11

9

9

10

10

11

8

8

9

9

10

7

8

8

8

9

7

7

7

8

8

6

6

7

7

7

5

6

6

6

7

5

5

6

6

6

76

77

78

79

80

32

33

33

34

34

31

31

32

32

33

29

30

30

31

31

28

28

29

29

30

27

27

28

28

29

26

26

27

27

28

25

25

25

26

26

24

24

25

25

25

31

32

33

34

35

12

12

13

13

14

11

11

12

12

13

10

10

11

11

12

9

9

10

10

11

8

9

9

10

10

8

8

9

9

9

7

7

8

8

9

7

7

7

8

8

81

82

83

84

85

35

35

36

36

37

33

34

34

34

35

32

32

33

33

33

30

31

31

31

32

29

29

30

30

31

28

28

29

29

30

27

27

28

28

28

26

26

27

27

27

36

37

38

39

40

14

15

15

16

16

13

14

14

14

15

12

13

13

13

14

11

11

12

12

13

10

11

11

12

12

10

10

10

11

11

9

9

10

10

10

8

9

9

9

10

86

87

88

89

90

37

38

38

38

39

35

36

36

37

37

34

34

35

35

36

32

33

33

34

34

31

32

32

32

33

30

30

31

31

32

29

29

30

30

30

28

28

29

29

30

41

42

43

44

45

16

17

17

18

18

15

16

16

17

17

14

15

15

16

16

13

14

14

14

15

12

13

13

14

14

12

12

12

13

13

11

11

12

12

12

10

11

11

11

12

91

92

93

94

95

39

40

40

41

41

38

38

39

39

39

36

37

37

38

38

34

35

35

36

36

33

34

34

35

35

32

33

33

33

34

31

31

32

32

33

30

30

31

31

32

46

47

48

49

50

19

19

20

20

20

17

18

18

19

19

16

17

17

18

18

15

16

16

16

17

14

15

15

16

16

14

14

14

15

15

13

13

13

14

14

12

12

13

13

14

96

97

98

99

100

42

42

43

43

44

40

40

41

41

42

38

39

39

40

40

37

37

38

38

38

35

36

36

37

37

34

35

35

36

36

33

33

34

34

35

32

32

33

33

34

51

52

53

54

21

21

22

22

20

20

21

21

19

19

19

20

17

18

18

19

16

17

17

18

16

16

16

17

15

15

15

16

14

14

15

15

a:このサンプルサイズと信頼率については,信頼区間と信頼限界を決定することはできない。


6

Z 9041-5

:2003

     

6.4

サンプルサイズが大きい場合(

100

>

n

)  サンプルサイズが 100 を超える場合は,次の式で計算

した値の整数部として,信頼率(1−

α

)における の近似値を用いてよい。

ú

û

ù

ê

ë

é

÷

ø

ö

ç

è

æ +

+

=

c

n

n

u

n

y

4

.

0

1

1

2

1

 (1)

ここで は,標準正規分布の分位点である。片側信頼区間の場合について の値を

表 に示し,両側信頼

区間の場合について の値を

表 4 に示す。

片側信頼区間の場合について の値を

表 3 に示し,両側信頼区間の場合について の値を表 に示す。

経験式(1)から得た の値は,

表 1 及び表 2 の正しい値と完全に一致する。の小数第 8 けたまでの数

字が維持されれば,この近似法は極めて正確であり,サンプルサイズが 5 から 280,000 以上まで,八つの

信頼率すべてにおける片側信頼区間及び両側信頼区間について,厳密な の値を得ることができる。

サンプルサイズが大きい場合における信頼限界の計算例を

附属書 の B.2 に,信頼率の計算方法の手順

附属書 書式 に示す。

備考    の値を簡単に適用するため,表 及び表 における の値の小数点以下の数字は,式(1)

の正確さを保証できる範囲において最小けた数にとどめた。

3  片側信頼区間の場合の と の値

信頼率

u c 

80.0

0.84162122

     0.75

90.0

1.28155156

     0.903

95.0

1.64485364

     1.087

98.0

2.05374892

     1.3375

99.0

2.32634788

     1.536

99.5

2.57582930

     1.74

99.8

2.87816173

     2.014

99.9

3.09023229

     2.222

4  両側信頼区間の場合の と の値

信頼率

u c 

80.0

1.28155156

    0.903

90.0

1.64485364

    1.087

95.0

1.95996400

    1.274

98.0

2.32634788

    1.536

99.0

2.57582930

    1.74

99.5

2.80703376

    1.945

99.8

3.09023229

    2.222

99.9

3.29052672

    2.437


7

Z 9041-5

:2003

     

附属書 A(参考)メディアンに対する信頼限界の古典的な決定方法

この

附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

連続的な母集団からサイズ のランダムにサンプルが採取されたものとする。この条件のもとで,

の観測値が母メディアンより小さい確率は二項分布で表される。

n

k

n

k

n

k

n

k

n

k

P

2

1

2

1

1

2

1

2

1

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

÷

ø

ö

ç

è

æ −

÷

ø

ö

ç

è

æ

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

=

÷

ø

ö

ç

è

æ

,

;

これはまた,正確に 個の観測値が母メディアンより大きい確率でもある。

信頼率(1−

α

)の両側信頼区間の下側限界及び上側限界は,順序統計量の対(x

[k]

x

[n

k+1]

)  で与えられ

る。ここに整数 は次の式が成り立つよう決定する。

2

2

1

1

0

α

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

å

=

n

k

i

n

i

(A.1)

及び

;

2

2

1

0

α

>

÷

÷
ø

ö

ç

ç
è

æ

å

=

n

k

i

n

i

(A.2)

すなわち

å

=

×

÷÷

÷

ø

ö

çç

ç

è

æ

1

0

2

2

k

i

n

n

i

α

(A.3)

及び

2

2

0

α

×

>

÷÷

÷

ø

ö

çç

ç

è

æ

å

=

n

k

i

n

i

(A.4)

片側信頼区間の場合は,式(

A.1

)から(

A.4

)における

α/2

α

で置き替える。


8

Z 9041-5

:2003

     

附属書 B(参考)例

この

附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

B.1

例 1  小形電気製品のコードが,切断するまで繰返し曲げ試験を行う。この試験は,加速試験によっ

て実際の使用状態を再現するものである。コード

24

個が切断するまでの時間を次に示す。そのうち

7

件は

中途打切り時間であり,これには星印を付した

1)

 57.5

 77.8

 88.0

 96.9

 98.4

100.3

100.8 102.1 103.3 103.4 105.3 105.4

122.6 139.3 143.9 148.0 151.3

161.1*

161.2* 161.2* 162.4* 162.7* 163.1* 176.8*

信頼率

95%

におけるメディアンの推定値とその下側信頼限界を求める。

メディアン寿命時間の点推定値は次のとおりである。

[ ]

[ ]

(

)

(

)

0

114

2

6

122

4

.

105

2

~

13

12

.

.

=

+

=

+

=

x

x

x

参考

原国際規格では、

114.0

の後に単位 h が付されている。

信頼率

95%

におけるメディアンに対する下側片側信頼限界は,

本体表 1 において,片側信頼区間の場合

の信頼率

95%

と n

=24

に対する の値と,上の表の第 番目の切断時間から得られる。

本体表 1 において k

=8

x

[8]

=102.1

である。したがって,信頼率

95%

における母メディアンは

102.1h

以上

であることが分かる。

備考

メディアンと下側信頼限界は,サンプルの中の最大値を観測しなくても推定することができる。

メディアンの計算方法を

附属書 書式 の中の表に示す。計算値はイタリックで示す。

                                                   

1)

  コードが切断する前に試験から除かれた場合,その時間を“中途打ち切り時間”という。


9

Z 9041-5

:2003

     

書式 A  メディアンの推定値の計算

記入前の書式

記入後の書式

データの指定

データ及び観測方法:

 

単位:

備考:

データの指定

データ及び観測方法:

繰返し曲げテストにおける

コード

24

個の切断時間。テストは実際の使用状

態を促進して模擬する。

単位:

時間

備考:

最大切断時間のうち

7

件は中途打ち切りで

あるが,これは全体の半分より少ないため,メデ
ィアンを計算することができる。

予備操作

観測値を昇順に並べる。すなわち,

      x

[1]

x

[2]

,・・・,x

[n]

予備操作

観測値を昇順に並べる。すなわち,

    x

[1]

x

[2]

,・・・,x

[n]

必要な情報

サンプルサイズ,n

n

=

a)

  サンプルサイズは奇数である。        □

b)

  サンプルサイズは偶数である。        □

必要な情報

サンプルサイズ,n

n

=

24

a)

  サンプルサイズは奇数である。        □

b)

  サンプルサイズは偶数である。

必要な初期計算

a)

の場合

      m

=(

n

+1)/2

m

=

b)

の場合

      m

=

 n

 /2

m

=

必要な初期計算

a)

の場合

      m

=(

n

+1)/2

m

=

b)

の場合

      m

=

 n

 /2

m

=

12

標本メディアン

~

x

の計算

a)

  の場合,

~

x

は小さい方(又は大きい方)から第 m

番目の観測値である。すなわち,

~

x

=x

[m]

~

x

=

b)

  の場合,

~

x

は小さい方(又は大きい方)から第

m

番目と第 m+1 番目の観測値の算術平均である。

すなわち,

~

x

=(

x

[m]

+

x

[m+1]

)/2

  x

[m]

    x

[m+1]

~

x

(        +        )/2

標本メディアン

~

x

の計算

a)

  の場合,

~

x

は小さい方(又は大きい方)から第

m

番目の観測値である。すなわち,

~

x

=x

[m]

~

x

=

b)

  の場合,

~

x

は小さい方(又は大きい方)から第

m

番目と第 m+1 番目の観測値の算術平均である。

すなわち,

~

x

=(x

[m]

+x

[m+1]

)/

2

      x

[m]

105.4

    x

[m+1]

122.6

~

x

(

105.4

+

122.6

)/2

114.0

結果

標本メディアン(母メディアンの推定値)は 

=

x

~

結果

標本メディアン(母メディアンの推定値)は 

=

x

~

114.0


10

Z 9041-5

:2003

     

B.2

例 2  ナイロン糸

120

個の切断強さ(ニュートン(

N

)を,横方向へ昇順に並べて示す。

31.3 33.3 33.5 35.6 36.0 36.2

36.5

37.5

37.8

37.9

38.8

39.1 40.3 40.4

40.8

41.0 41.8 42.4 42.9 43.1 43.2

43.5

43.9

43.9

44.0

44.2

44.2 44.5 44.7

44.7

45.0 45.6 46.0 46.0 46.1 46.1

46.3

46.3

46.3

46.4

46.5

46.7 47.1 47.1

47.1

47.2 47.3 47.4 47.5 47.5 47.8

47.8

47.9

47.9

48.0

48.0

48.2 48.2 48.3

48.3

48.3 48.5 48.6 48.6 48.6 48.6

48.8

48.9

48.9

48.9

49.0

49.0 49.1 49.1

49.1

49.1 49.2 49.2 49.3 49.4 49.4

49.4

49.4

49.5

49.5

49.6

49.7 49.9 49.9

50.0

50.1 50.2 50.2 50.3 50.3 50.3

50.5

50.7

50.8

50.9

50.9

51.0 51.0 51.2

51.4

51.4 51.4 51.6 51.6 51.8 52.0

52.2

52.2

52.4

52.5

52.6

52.8 52.9 53.2

53.3

メディアン切断強さの点推定値と,信頼率

99%

における両側信頼区間を求める。

メディアン切断強さの点推定値は次のとおりである。

[ ]

[ ]

(

)

(

)

3

.

48

2

3

.

48

3

.

48

2

~

61

60

=

+

=

+

=

x

x

x

参考

原国際規格では、

48.3

の後に単位 N が付されている。

n

100

の場合,

本体表 1 及び本体表 2 には,信頼限界に関して該当する の値が存在しない。両側信頼

限界が必要であるため,式(

1

)と

本体表 4 を組み合わせて用いる必要がある。信頼率

99%

における と c

の値は,

本体表 4 から u

=2.57582930

c

=1.74

である。これらの値と n

=120

を式(

1

)に代入すると y

=46.448

となる。その整数部をとると k

=46

である。

したがって,母メディアンの信頼率

99%

両側信頼区間は次のとおりである。

[ ] [

]

(

)

[ ] [ ]

(

)

(

)

1

.

49

2

.

47

75

46

1

,

,

,

=

=

+

x

x

x

x

k

n

k

参考

原国際規格では、

(47.2, 49.1)

の後に単位 N が付されている。

これより,信頼率

99%

において,切断強さの母メディアンは区間(

47.2, 49.1

N

内に存在するというこ

とができる。

信頼区間の計算方法を

附属書 書式 の中の表に示す。計算値はイタリックで示した。


11

Z 9041-5

:2003

     

書式 B  メディアンに対する信頼区間の計算

記入前の書式

記入後の書式

データの指定

データ及び観測方法:

単位:

備考:

データの指定

データ及び観測方法:

ナイロン糸

120

個の切断強さ

単位:

ニュートン

備考:99%

信頼水準における両側信頼区間を求める。

予備操作

観測値を昇順に並べる。すなわち,

      x

[1]

x

[2]

,・・・,x

[n]

予備操作

観測値を昇順に並べる。すなわち,

    x

[1]

x

[2]

,・・・,x

[n]

必要な情報

サンプルサイズ,n:            n

=

信頼水準        C:            C=  %

a)

  n

100

片側信頼区間            □

b)

  n

100

両側信頼区間            □

c)

  n

100

片側信頼区間            □

d)

  n

100

両側信頼区間            □

a

)又は

c

)の下側信頼限界の場合,母集団内にお

ける の下限値が必要である。      a

=

a

)又は

c

)の上側信頼限界の場合,母集団内にお

ける の上限値が必要である。      b

=

必要な情報

サンプルサイズ,n:            n

=

120

信頼水準        C:            C99

a)

  n

100

片側信頼区間            □

b)

  n

100

両側信頼区間            □

c)

  n

100

片側信頼区間            □

d)

  n

100

両側信頼区間

a

)又は

c

)の下側信頼限界の場合,母集団内におけ

る の下限値が必要である。        a

=

a

)又は

c

)の上側信頼限界の場合,母集団内におけ

る の上限値が必要である。        b

=

k

の決定

a)

の場合,

表 から を求める。k

 =

b)

の場合,

表 から を求める。k

 =

c)

の場合,

表 から と を求める。u

 =

c

 =

d)

の場合,

表 から と を求める。u

 =

c

 =

 
c)又は d)の場合,式(1)から を計算する。y =

そのあと,の整数部として を求める。k

 =

k

の決定

a)

の場合,

表 から を求める。k

 =

b)

の場合,

表 から を求める。k

 =

c)

の場合,

表 から と を求める。u

 =

c

 =

d)

の場合,

表 から と を求める。

u =2.57582930

c =1.74

c)又は d)の場合,式(1)から を計算する。y =46.448

そのあと,の整数部として を求める。k

 =

46

信頼限界 T

1

及び

/

又は T

2

の決定

a)

又は

c)

の下側限界,及び

b

)

又は

d)

の場合,T

1

=

x

[k]

と置く。            T

1

=

a)

又は

c)

の上側限界,及び b)

又は

d)

の場合,

=

n

k

1

を計算する。m

=

そのあと,T

2

=x

[m]

と置く。              T

2

=

信頼限界 T

1

及び

/

又は T

2

の決定

a)

又は

c)

の下側限界,及び

b

)

又は

d)

の場合,T

1

=

x

[k]

と置く。          T

1

=47.2

a)

又は

c)

の上側限界,及び

b)

又は

d)

の場合,

=

n

k

1

を計算する。m

=

75

そのあと,T

2

=

x

[m]

と置く。

T

2

=

49.1

結果 
下側信頼限界について,C=  % 
母メディアンに対する信頼区間は[T

1

b

)

=[ ,

)

上側信頼限界について,C =  % 
母メディアンに対する信頼区間は(aT

 2

]= ( ,    ]

両側信頼限界について,C =  % 
母メディアンに対する対称な信頼区間は

[

T

1

,

T

 2

]=[ ,    ]

結果 
下側信頼限界について,C=  % 
母メディアンに対する信頼区間は[T

1

b

)

=[ ,

)

上側信頼限界について,C =  % 
母メディアンに対する信頼区間は(aT

 2

]= ( ,    ]

両側信頼限界について,C =99
母メディアンに対する対称な信頼区間は

[

T

 1

,

T

 2

]=[

47.2

,

49.1

]