>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

Z 9041-1 : 1999

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日

本工業規格である。これによって,JIS Z 9041 : 1968 は廃止され,この規格に置き換えられる。

JIS Z 9041 : 1999

は,一般名称を“データの統計的な解釈方法”として,次の各部によって構成する。

第 1 部:データの統計的記述

第 2 部:平均と分散に関する検定方法と推定方法

第 3 部:割合に関する検定方法と推定方法

第 4 部:平均と分散に関する検定方法の検出力


Z 9041-1 : 1999

(1) 

目次

ページ

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義・記号

1

3.1

  定義

1

3.2

  記号

2

4.

  測定値のとり方

2

4.1

  測定の目的

2

4.2

  測定値の丸め方

2

5.

  測定値のまとめ方

4

5.1

  測定値の記録

4

5.2

  図による表し方

4

5.3

  数量的な表し方

11

5.4

  測定に関する情報の報告

16

5.5

  層別

17

5.6

  正規分布

19

6.

  2 変数の場合の測定値のまとめ方

22

6.1

  測定値の記録

22

6.2

  散布図

22

6.3

  数量的な表し方

25


日本工業規格

JIS

 Z

9041-1

 : 1999

データの統計的な解釈方法−

第 1 部:データの統計的記述

Statistical interpretation of data

Part 1 : Statistical presentation of data

1.

適用範囲  この規格は,工場・実験室などにおけるデータのとり方,まとめ方及び表示方法に関する

統計的方法について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。

JIS Z 8101-1

  統計−用語と記号−第 1 部:確率及び一般統計用語

備考  ISO 3534-1 : 1993  Statistics−Vocabulary and symbols−Part 1 : Plobability and general statistical

terms

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 8101-2

  統計−用語と記号−第 2 部:統計的品質管理用語

備考  ISO 3534-2 : 1993  Statistics−Vocabulary and symbols−Part 2 : Statistical quality control からの

引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 9021

  シューハート管理図

備考  ISO 8258 : 1991  Shewhart control charts からの引用事項は,この規格の該当事項と同等であ

る。

JIS Z 9041-2

  データの統計的な解釈方法−第 2 部:平均と分散に関する検定方法と推定方法

3.

定義・記号

3.1

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 8101-1 及び JIS Z 8101-2 によるほか,次による。

a)

平方和  各測定値と平均値との差の二乗和。

n

x

x

x

x

x

x

x

x

x

x

S

i

i

n

2

2

2

2

3

2

2

2

1

)

(

)

(

)

(

)

(

)

(

+

+

+

+

Λ

2

変数 及び に関する平方和は,次の式で計算される。

n

x

x

x

x

x

x

S

i

i

i

2

2

2

)

(

)

(

)

,

(

n

y

y

y

y

y

y

S

i

i

i

2

2

2

)

(

)

(

)

,

(

b)

工程能力図  工程能力,すなわち,工程のもつ品質に関する能力を図に表したもの。これを工程品質

能力図と呼ぶこともある。

c)

積和  2 変数 x

y

に関する 組の測定値  (x

1

y

1

), (x

2

y

2

),

…, (x

y

n

)

についての

)

)(

(

y

y

x

x

i

i

の合計。

次の式で計算される。

n

y

x

y

x

y

y

x

x

y

x

S

i

i

i

i

i

i

)

)(

(

)

)(

(

)

,

(


2

Z 9041-1 : 1999

3.2

記号  この規格で用いる主な記号は,JIS Z 8101-1 によるほか,次による。

f

度数,測定値の存在する範囲を幾つかの級に分けた場合の各級に属する測定値の出現度

数。個々の値は f

1

f

2

f

3

,

…と書く。

x

測定値。個々の値は x

1

x

2

x

3

,

…と書く。

(

i

)

測定値を大きさの順に並べたとき,小さいほうから数えて 番目の測定値

x

~

メディアン(中央値)

x

max

最大値

x

min

最小値

S

平方和

S (xx)

x

の平方和(2 変数の場合)

S (yy)

y

の平方和(2 変数の場合)

V

不偏分散

h

級の幅

C

P

工程能力指数

S (xy)

x

と との積和

4.

測定値のとり方

4.1

測定の目的  測定にあたっては,まずその目的を明確にし,その目的に合うように,サンプルのと

り方,測定方法,計測器の選択などを考慮することが望ましい。統計的品質管理における測定の目的を大

別すると次のとおりである。

a)

個々の品物の適合品・不適合品の判定を下すため,個々の品物の品質特性を測定する。

b)

ロットの合格・不合格の判定を下すためにロットからランダムに抜き取ったサンプルを測定し,その

平均値や標準偏差を求める。

c)

ロットの性質を調べるために,ロットからランダムに抜き取ったサンプルを測定し,その平均値や範

囲などを求める。

d)

工程を管理・解析する管理図を作成するため,工程からランダムに抜き取ったサンプルを測定し,そ

の平均値や範囲などを求める。

e)

要因効果測定のため,複数の因子のいろいろな水準について実験を行った結果を測定し,解析する。

f)

二つの特性の関係を知るため,工程又はロットから対になった測定値を用いて相関関係を調査する。

4.2

測定値の丸め方  平均値・標準偏差のけた数及び数値の丸め方は,次のとおりとする。“丸める”と

は,与えられた大きさの数を一定の丸め間隔の整数倍系列から選んだ大きさの数に置き換えることである。

1.  丸め間隔:0.1

整数倍:12.1, 12. , 12. , 12.4,  ……

2.  丸め間隔:10

整数倍:1210, 1220, 1230, 1240,  ……

4.2.1

平均値及び標準偏差のけた数

a)

平均値  表 のけた数まで出す。


3

Z 9041-1 : 1999

表 1

測定値の測定単位

測定値の個数

0.1

,1,10 などの単位

2

∼20 21∼200

0.2

,2,20 などの単位

4

未満

4

∼40 41∼400

0.5

,5,50 などの単位

10

未満 10∼100 101∼100 0

平均値のけた数

測定値と同じ

測定値より 1 けた多く

測定値より 2 けた多く

b)

標準偏差  有効数字を最大 3 けたまで出す。

1.  鋼材の厚さを測定して,次の測定値を得た。

2.55 2.63 2.48 2.50 2.52 2.59 2.50 2.46 2.53 2.50 (mm)

この場合,測定単位 0.01mm,n=10 であるから

x

=2.526mm(測定値より 1 けた多く)

s

=0.051 7mm(有効数字 3 けた)

2. 0.2きざみのストップウォッチを用いて,ある作業について時間的測定を行って,次の測定値

を得た。

34.2 35.0 35.8 36.0 36.4 35.6 34.2 (s)

この場合の測定単位は 0.2 (s)  ,n=7 であるから,

x

=35.31s(測定値より 1 けた多く)

s

=0.869s(有効数字 3 けた)

備考  測定値が存在する範囲を ±2とか ±3というように推定することがある。このように 

s

を加減する場合,けた数が不ぞろいのときには,けた数の少ないほうに合わせて丸める。

例 2.の場合には

x

+2s=35.31+2×0.869=35.31+1.74=37.05

x

−2s=35.31−2×0.869=35.31−1.74=37.57

4.2.2

数値の丸め方  ある数値を有効数字 けたの数値に丸める方法は,次のとおりとする。

a)

もし,与えられた数に最も近い整数倍が一つしかない場合は,それを丸めた数とする。

例  丸め間隔:0.1

与えられた数

丸めた数

12.223 12.2

12.251 12.3

12.275 12.3

b)

もし,与えられた数に等しく近い,二つの隣り合う整数倍がある場合は,

規則 と規則 のいずれか

による。

規則 A  丸めた数として偶数の整数倍を選ぶ。

例  丸め間隔:0.1

与えられた数

丸めた数

12.25 12.2

12.35 12.4

規則 B  丸めた数として大きいほうの整数倍を選ぶ。

  丸め間隔:0.1

与えられた数

丸めた数

12.25 12.3

与えられた数

丸めた数

12.35 12.4


4

Z 9041-1 : 1999

備考  規則 が一般には望ましい。例えば,一連の測定をこの方法で処理すると丸め誤差が最小にな

るという利点がある。

規則 は,計算機による計算で広く用いられる規則である。

5.

測定値のまとめ方

5.1

測定値の記録  測定値を記録する場合には,測定の対象となった品物の名称,特性,サンプルのと

り方・サンプルをとった日時,測定の日時,温度,湿度,測定方法,計測器の種類,計測器番号,測定者

など,あとで調査したり解析したりする場合の必要事項を併記することが望ましい。

繰り返して行う測定には,一定の記録用紙を定めておくのがよい。

5.2

図による表し方  多数の測定値を表にしただけでは十分な情報をつかみにくいが,図に表すと情報

がつかみやすくなる。

5.2.1

グラフ化  方眼紙又は適当な用紙の左端に測定値の値,横に測定の順序(又は時間)を目盛り,こ

れに測定値を表す点を記入すると,

測定値のばらつき,

時間的な動きなど工程の現状がつかみやすくなる。

備考  グラフに測定値の名称と目盛の単位を必ず記載しなければならない。

1.  旋盤で仕上げた軸を加工順に90個抜き取って直径を測定した結果を表2に示す。これをグラフに

表すと

1になる。

このように測定値を時間的な順序に記入したグラフは工程能力図と呼ばれ,工程能力図には,規格が定

められている場合には規格値を表す直線を,規格が定められていない場合には目標値を表す直線を記入す

る。

図 は,工程能力図の例を示したものである。

規格値に対する工程能力を表すため,工程能力指数 C

p

が使われる(

図 参照)。

表 2

製品名称

XX

製造命令番号 BZ-486

99

年 6 月 5 日

品質特性

外径寸法

職場

A

工場第 1 機械係

期間

99

年 6 月 14 日

測定単位 0.001mm  基準日産高 10000 個

規格の上限 2.555mm

大きさ

n

=90

機械番号 JB-21

規格の下限 2.495mm

サンプル

間隔 30 分ごと

作業員

鈴木太郎

規格番号 K-52605  測定器番号 M-0052  検査員

加藤次郎

サンプル番号

測定結果

  1

∼10  2.510

2.517 2.522

2.522

2.510

2.511

2.519

2.532 2.543 2.525

11

∼20  2.527

2.536 2.506

2.541

2.512

2.515

2.521

2.536 2.529 2.524

21

∼30  2.529

2.523 2.523

2.523

2.519

2.528

2.543

2.538 2.518 2.534

31

∼40  2.520

2.514 2.512

2.534

2.526

2.530

2.532

2.526 2.523 2.520

41

∼50  2.535

2.523 2.526

2.525

2.523

2.522

2.502

2.530 2.522 2.514

51

∼60  2.533

2.510 2.542

2.524

2.530

2.521

2.522

2.535 2.540 2.528

61

∼70  2.525

2.515 2.520

2.519

2.526

2.527

2.522

2.542 2.540 2.528

71

∼80  2.531

2.545 2.524

2.522

2.520

2.519

2.519

2.529 2.522 2.513

81

∼90 2.518

2.527

2.511

2.519

2.531

2.527

2.529

2.528

2.519

2.521


5

Z 9041-1 : 1999

図 1  表 のデータをグラフに表したもの

図 2  工程能力図の例

図 3


6

Z 9041-1 : 1999

5.2.2

度数分布  測定値の存在する範囲を幾つかの級に分け,各級に属する測定値の出現度数を並べると

全体の分布がつかみやすくなる。度数分布は度数表,ヒストグラム,累積度数図などで表す。

a)

度数表  度数表の作り方の手順は,次のとおりとする。

1)

範囲  (R)  の計算  測定値の最大値と最小値を求め を計算する。

R

=(測定値の最大値)−(測定値の最小値)

測定値の最大値と最小値は,次のようにすると簡単に求められる。

測定値を記録した表の各行ごとに最大値と最小値を求め,最大値中の最大値,最小値中の最小値

を求める。

これが測定値全体の最大値及び最小値となる。

2)

級幅の決定  最小値と最大値を含む級を 5∼20 の等間隔の級に分けるように区間の幅を決める。級

幅は を 1, 2, 5(又は 10, 20, 50 ; 0.1, 0.2, 0.5 など)で除し,その値が 5∼20 になるものを選ぶ。こ

れが二通りになったときは,サンプルの大きさが 100 以上の場合は級幅の小さいほうを,99 以下の

場合は級幅の大きいほうを用いる。

3)

度数表用紙の準備  表 のように,級,中心,度数マーク,度数などが記入できるような用紙を準

備する。

4)

級の境界の決定  最小値及び最大値を含むように級の境界を決め,度数表に記入する。

まず,第 1 の級の下限を決め,これに級幅を加えて第 1 の級と第 2 の級の境界を求める。このと

き第 1 の級は最小値を合み,境界は最小測定単位の

2

1

のところにくるように決める。以下,順に級

幅を加えて第 2,第 3,……の境界を求め,最後の級が最大値を含むようにする。

5)

級の中心の計算  次の式によって級の中心を計算し,度数表に記入する。

第 1 の級の中心=第 1 の級の境界の合計/2

第 2 の級の中心=第 2 の級の境界の合計/2

備考  第 2 の級,第 3 の級,……の中心は,次のようにして求めてもよい。

第 2 の級の中心=第 1 の級の中心+級幅

第 3 の級の中心=第 2 の級の中心+級幅

6)

度数を求める  測定値を順次読みあげ,各級に含まれる測定値の度数を求める。

度数は次の度数マークを用いて記録する。この場合 5 個ずつにまとめる。

度数

1 2 3 4 5 6

……

度数マーク

……

2.  度数表の作り方  例1.の測定値について度数表を作る。

1)

R

の計算  測定値の最大値及び最小値から求める(表 参照)。


7

Z 9041-1 : 1999

表 3

サンプル番号

測定結果

行の

最大値

行の

最小値

  1

∼10

2.510 2.517 2.522 2.522

2.510

2.511

2.519

2.532

2.543

2.525 2.543 2.510

11

∼20

2.527 2.536 2.506 2.541

2.512

2.515

2.521

2.536

2.529

2.524 2.541 2.506

21

∼30

2.529 2.523 2.523 2.523

2.519

2.528

2.543

2.538

2.518

2.534 2.543 2.518

31

∼40

2.520 2.514 2.512 2.534

2.526

2.530

2.532

2.526

2.523

2.520 2.534 2.512

41

∼50

2.535 2.523 2.526 2.525

2.523

2.522

2.502

2.530

2.522

2.514 2.535 2.502

51

∼60

2.533 2.510 2.542 2.524

2.530

2.521

2.522

2.535

2.540

2.528 2.542 2.510

61

∼70

2.525 2.515 2.520 2.519

2.526

2.527

2.522

2.542

2.540

2.528 2.542 2.515

71

∼80

2.531 2.545 2.524 2.522

2.520

2.519

2.519

2.529

2.522

2.513 2.545 2.513

81

∼90 2.518

2.527

2.511

2.519

2.531

2.527

2.529

2.528

2.519

2.521

2.531

2.511

最大値

2.545

最小値

2.502

最大値=2.545  最小値=2.502

したがって,R=2.545−2.502=0.043

2)

級幅の決定

0.043

÷0.002=21.5  切りあげて 22

0.043

÷0.005=8.6  切りあげて 9

0.043

÷0.010=4.3  切り捨てて 4

したがって,級幅を 0.005 と決める。

3)

度数表の準備  表 のような度数表を準備する。

4)

級の境界の決定  最小値 2.502 を含むように級の境界は第 1 の級 2.500 5∼2.505 5,第 2 の級 2.505 5

∼2.510 5……と決め度数表に記入する(

表 参照)。

5)

級の中心の計算

503

.

2

2

5055

.

2

5005

.

2

1

の級の中心=

+

508

.

2

2

5105

.

2

5005

.

2

2

の級の中心=

+

6)

度数を求める  度数を記録する(表 参照)。

表 4  度数表

No.

区間

区間の中心値 x

度数マーク

度数 f

1 2.500

5

∼2.505 5

2.503

  1

2 2.505

5

∼2.510 5

2.508

  4

3 2.510

5

∼2.515 5

2.513

  9

4 2.515

5

∼2.520 5

2.518

14

5 2.520

5

∼2.525 5

2.523

22

6 2.525

5

∼2.530 5

2.528

19

7 2.530

5

∼2.535 5

2.533

10

8 2.535

5

∼2.540 5

2.538

  5

9 2.540

5

∼2.545 5

2.543

 6

合計

− 90

備考1.  度数 の合計  (

Σf)  が測定値の総数  (n)  にならなければ度数マークの付け誤りがある。

2.

相対度数が必要なときは,度数 を で除して求める。


8

Z 9041-1 : 1999

3.

測定値のばらつきの範囲が測定単位の 5∼20 倍内外で,級に分けたと同じような測定値が得

られたときは,測定値そのものを級の中心として b)以降の手順をすすめる。

b)

ヒストグラム

1)

ヒストグラムの書き方  方眼紙又は適当な用紙に図 のように横軸に測定値の級の値,縦軸に度数

を目盛り,各級に属する度数を柱の高さで示す。

図の右上に測定値の総数 を記入する。

3.  例2.の度数表をヒストグラムに書くと図4のようになる。

図 4  ヒストグラム

4.  ある組立部品のすきまの規格は,6.000±0.006mm と定められている。この部品70個の測定結果

をヒストグラムに書くと

5のようになる。測定値のばらつきの幅が最小測定単位の20倍より小

さいので級分けしないで直接ヒストグラムを作る。

x u 

度数

5

10

   15

f

5.992

−8

5.993

−7

×

1

5.994

−6

×  ×

2

5.995

−5

×

1

5.996

−4

×  × ×

3

5.997

−3

×  × ×  ×  ×

5

5.998

−2

×  × ×  ×  ×  ×

6

5.999

−1

×  × ×  ×  ×  ×  × × × ×

10

6.000 0

×  × ×  ×  ×  ×  × × × × ×

11

6.001

+1

×  × ×  ×  ×  ×  × × × × ×

11

6.002

+2

×  × ×  ×  ×  ×  × ×

8

6.003

+3

×  × ×  ×

4

6.004

+4

×  × ×  ×  ×

5

6.005

+5

×  ×

2

6.006

+6

×

1

6.007

+7

6.008

+8

70

図 5  ヒストグラム

2)

ヒストグラムの見方  ヒストグラムを見る場合,次の点に注意する。

2.1)

多少のでこぼこは無視して大体の姿に着目する。ヒストグラムは中心付近が最も高く,左右に離れ


9

Z 9041-1 : 1999

るほど低くなる左右対称の形を示す場合が多い。

図 に示すようにいろいろの場合がある。

図 6  ヒストグラムの例

これらのヒストグラムは,次のような場合に現れる。

a)

一般に多く現れる。

b)

微量成分の含有率など,ある値以下の値をとることができない場合。

c)

純度の高い成分の合有率など,ある値以上の値をとることができない場合。

d)

二つの分布が混じり合っている場合,例えば 2 台の機械間,2 種類の原料間に差がある場合など。

e)

規格以下(又は以上若しくは両方)のものを全数選別してとり除いた場合など。

f)

規格はずれのものを手直ししたり,データを偽って報告した場合など。

g)

測定誤りがあったり,工程に異常があった場合など。

2.2)

規格が定められている場合は,ヒストグラムに規格値のところに線を記入して規格と比較する。ヒ

ストグラムが規格の上限と下限の中に十分なゆとりをもっておさまっているかどうかを見る。規格

が定められていない場合は,目標値のところに線を記入して目標値と比較する。


10

Z 9041-1 : 1999

図 7

1) 2) 3) 4)

は,いずれも規格を満足している。

ただし,2)と 3)は規格に対して余裕がないので注意を要する。

5)

と 7)は,平均値を規格の中心に近づけるような処置が必要である。5)の場合には,ばらつきを

小さくするのもよい。

6)

は,ばらつきを小さくする処置が必要である。

c)

累積度数図  ある値以下の測定値の度数(又は割合),ある値以上の測定値の度数(又は割合)を

求めるには累積度数図が便利である。

累積度数図の作り方の手順は,次による。

1)

累積度数を求める

度数表で第 1 の級の上側の境界以下の累積度数

−  第 1 の級の度数

第 2 の級の上側の境界以下の累積度数

−  第 1 の級の上側の境界以下の累積度数+第 2 の級の度数

第 3 の級の上側の境界以下の累積度数

−  第 2 の級の上側の境界値以下の累積度数+第 3 の級の度数

備考1.  最後の級の上側の境界以下の累積度数は,測定値の総数 となる。

2.

相対累積度数を求めるときは,累積度数を で除して求める。

2)

累積度数図の作成  方眼紙又は適当な用紙に図 のように方眼紙の横軸に測定値の値,縦軸に累積

度数を目盛り,各上側境界に対応する累積度数を表す点を書き,点を直線で結ぶ。

5.  例2.の度数表を累積度数図に書くと図8のようになる。この図から,例えば2.5125mm 以下の測

定値の割合は,10%と読み取ることができる。


11

Z 9041-1 : 1999

表 5  累積度数表

No.

区間

度数  f

累積度数

相対累積度数  %

1 2.5

5

1

0

0

2 2.5

5

4

1

1.1

3 2.5

5

9

5

5.6

4 2.5

5

14

14

15.6

5 2.5

5

22

28

31.1

6 2.5

5

19

50

55.6

7 2.5

5

10

69

76.7

8 2.5

5

5

79

87.8

9 2.5

5

6

84

93.3

 2.5

5

90

100.0

図 8  累積度数図

5.3

数量的な表し方

5.3.1

中心の表し方  2 個以上の測定値の中心を表すには,平均値又はメディアンが用いられる。

a)

平均値の求め方  平均値を計算する手順は,次のとおりとする。


12

Z 9041-1 : 1999

1)

直接計算する方法

手順 

1.1)

測定結果を

表 のようにまとめる。

数値例 

1.1.1)

ある軸について 5 本のサンプルを抜き取

り,直径を測定し,次の結果を得た。

表 6

測定順

測定値

1

x

1

2

x

2

3

x

3

n

x

n

合計

Σu

平均

x

1.2)

測定値の合計

Σを求める。

n

x

x

x

x

x

+

+

+

+

Λ

Λ

3

2

1

1.3)

Σをサンプルの大きさ で除して平均値を
求める。

n

x

x

表 6.1

測定順

測定値

1 2.515

2 2.509

3 2.507

4 2.529

5 2.521

合計 12.581

平均 2.5

2

1.2.1)  

1

521

.

2

9

2

5

.

2

507

.

2

509

.

2

515

.

2

+

+

+

+

∑ x

1.3.1)  

)

(

2

516

.

2

5

581

.

12

mm

x

2)

変数変換をして計算する方法  測定値 から一定数を減じ,一定数を乗じて(又は一定数で除して)

簡単な数値 に変数変換し,の平均値を求めてからもとの数値 に換算すると,取り扱う数字が

簡単になり,計算の誤りも少なくなる。

手順 

2.1)

変数変換を行う(

1

)

表 7

測定順

測定値

u

=  (x

a)

×b

1

x

1

u

1

2

x

2

u

2

3

x

3

u

3

n

x

n

u

n

合計

Σu

平均

u

2.2)

  u

についての平均値 を求める。

n

u

u

2.3)

  x

を求める。

a

b

u

x

+

÷

数値例 

2.1.1)

表 7.1

測定順

測定値

u

=  (x−2.5)  ×1 000

1 2.515  15

2 2.509

9

3 2.507

7

4 2.529  29

5 2.521  21

合計

− 81

平均

− 16.2

2.2.1)

2

.

16

5

81

5

21

29

7

9

15

+

+

+

+

u

2.3.1)

2

516

.

2

5

.

2

000

1

2

.

16

+

÷

x

(

1

)

減数 は簡単な数を用いると減算の際の誤りが少ない。また,乗数(又は除数)は の値を

整数とするように選べばよい。


13

Z 9041-1 : 1999

b)

メディアンの求め方

1)

測定値が奇数個の場合

手順 

1.1)

測定値を大きさの順に並べる。

x

(1)

x

(2)

x

(3)

,

…… , x

(n)

1.2)

中央の値をとってメディアン x~ とする。

数値例 

1.1.1)

ある軸について 5 本のサンプルを抜き取

り,直径を測定し,次の結果を得た。

2.515 2.509 2.507 2.529 2.521

(単位 mm)

これを大きさの順に並べる。

2.507 2.509 2.515 2.521 2.529

1.2.1)

  x

~ = 2.515 (mm) 

2)

測定値が偶数個の場合

手順 

2.1)

測定値を大きさの順に並べる

x

 (1)

x

 (2)

x

 (3)

,

…… , x

 (n)

2.2)

中央の 2 個の値をとり,その平均値を求め,

メディアン x~ とする。

数値例 

2.1.1)

ある軸について 6 本のサンプルを抜き取

り,直径を測定し,次の結果を得た。

2.515 2.509 2.507 2.529 2.521 2.525

(単位

mm

これを大きさの順に並べる。

2.507 2.509 2.507 2.521 2.525 2.525

2.2.1)

  x

~ = (2.515+2.521) /2=2.518 (mm)

備考1.  メディアンは,測定値を大きさの順に並べたときの中央の値しか使わないから,計算は簡単

であるが,平均値に比べれば精度が劣ることもある。

2.

メディアンは,測定値が偶数個の場合は大きさの順に並べたときの中央の二つの平均値を計

算しなければならないので,サンプルの大きさを奇数にしたほうが簡単になる。

3.

メディアンを求める場合,サンプルの大きさが大きいと測定値を大きさの順に並べて中央の

値を探し出すことは容易でなくなるので,サンプルの大きさが 3 又は 5,若しくは 7 くらい

が便利である。

5.3.2

ばらつきの表し方  2 個以上の測定値のばらつきを表すには,範囲 R,標準偏差 s,不偏分散 

どが用いられる。

備考  範囲及び標準偏差は,測定値と同じ単位をもつ。不偏分散は測定値の単位の二乗の単位をもつ。

a)

範囲の求め方  範囲の求め方の手順は,次のとおりとする。

手順 

1)

測定値の最大値 x

max

と最小値 x

min

を求める。

2)

x

max

から x

min

を引いて範囲 とする。

R

x

max

x

min

数値例 

1.1)

ある軸について 5 本のサンプルを抜き取り,

直径を測定し,次の結果を得た。

2.515 2.509 2.507 2.529 2.521

(単位 mm)

x

max

=2.529


14

Z 9041-1 : 1999

x

mim

=2.507

2.1)

  R

=2.529−2.507=0.022 (mm)

備考  範囲は,測定値のうち最大値と最小値の 2 個しか使わないので,標準偏差に比較して,通常精

度が劣るが計算が簡単である。サンプルの大きさが 10 以下のときに使うと便利である。

b)

不偏分散の求め方

1)

測定結果を

表 のようにまとめる。

表 8

測定順

測定値 x x

2

 

1

x

1

x

1

2

2

x

2

x

2

2

3

x

3

x

3

2

n

x

n

x

n

2

合計

Σ

x

Σ

x

2

測定値の合計

Σ及び測定値の二乗の合

Σx

2

を計算する。

n

x

x

x

x

x

+

+

+

+

Λ

3

2

1

2

2

3

2

2

2

1

2

n

x

x

x

x

x

+

+

+

+

Λ

2)

次の式によって平方和 を計算する。

n

x

x

S

2

2

)

(

=

3)

平方和 を自由度 n−1 で割って,不偏分散

V

を求める。

1

=

n

S

V

1.1)  

表 8.1

測定順

測定値 x

x

2

1 2.515

6.325

225

2 2.509

6.295

081

3 2.507

6.285

049

4 2.529

6.395

841

5 2.521

6.355

441

合計 12.581

31.656

637

581

.

12

521

.

2

509

.

2

515

.

2

+

+

+

Λ

x

081

6.295

225

6.325

2

x

31.6

441

6.355

Λ

2.1)

8

324

000

.

0

5

)

581

.

12

(

637

656

.

31

2

S

3.1)

)

(

2

081

000

.

0

1

5

8

324

000

.

0

2

mm

V


15

Z 9041-1 : 1999

c)

不偏分散の求め方(変数変換して計算する方法)

手順 

1)

変数変換を行う(

2

)

b

a

x

n

×

− )

(

表 9

測定順

測定値 x

u

u

2

1

x

1

u

1

u

1

2

2

x

2

u

2

u

2

2

3

x

3

u

3

u

3

2

n

x

n

u

n

u

n

2

合計

Σu

Σu

2

u

の合計

Σと u

2

の合計

Σu

2

を計算する。

n

u

u

u

u

u

+

+

+

+

Λ

3

2

1

2

2

3

2

2

2

1

n

u

u

u

u

u

+

+

+

+

Λ

2)

次の式によって平方和を計算する。

n

u

u

b

S

2

2

2

)

(

1

3)

平方和 を自由度 n−1 で割って不偏分散 V

を求める。

1

n

S

V

数値例 

1.1)  

表 9.1

測定順

測定値 x

u

=  (x−2.5)  ×1000

u2

1 2.515

15

225

2 2.509

9

81

3 2.507

7

49

4 2.529

29

841

5 2.521

21

441

合計

− 81

1637

81

21

9

15

+

+

+

Λ

u

1637

441

81

225

2

+

+

+

Λ

u

2.1)  

0003248

.

0

5

81

1637

1000

1

2

2

S

3.1)  

)

(

0000812

.

0

1

5

0003248

.

0

2

mm

V

(

2

)

減数 は,簡単な数を用いると減算の際の誤りが少ない。また,乗数(又は除数)は の値

を整数とするように選べばよい。

d)

標準偏差の求め方  b)及び c)の 3)以降を次の手順によって計算して求める。

手順 

1)

次の式によって標準偏差 を求める。

V

s

数値例 

1.1)  

)

(

00901

.

0

0000812

.

0

mm

s

5.3.3

多数の測定値からの平均値 及び標準偏差 の求め方  測定値の個数が多い場合でも や は,3.3.1

及び 3.3.2 の方法で求めることができるが,計算が面倒になるので,測定値の個数が 30 個以上の場合はこ

こで規定する方法で求めるのがよい。この場合の手順は,次のとおりとする。

計算手順 

1)

表 10 のような計算用紙を用意する。

2)

3.2.2

の手順に従って級,中心 x,度数 

記入する。

3)

u

の欄で が最大の級の中心を u=0 とし,

測定値の小さいほうへ順に−1,  −2,……,

大きいほうへ順に 1, 2,  ……,と記入する。

数値例 

1.1)

表 について計算する。

2.1)  

3.1) No.5

の級の の中心を 0 とおく。

備考  と との関係は,次の式で表される。

u

=[x−(u=0 の級の中心)

]×1/級幅=  (x

a) /h


16

Z 9041-1 : 1999

ここに,

a

:  u=0 とおいた級の中心(ここでは a=2.523)

h

:  級の幅(ここでは h=0.005)

4)

u

と の積を uf の欄に,uf と の積を u

2

f

の欄に記入し,これらを加え合わせて uf 

合計欄,u

2

f

の合計欄にそれぞれ記入する。

Λ

Λ

+

+

=

2

2

1

1

f

u

f

u

uf

Λ

Λ

+

+

=

2

2

2

1

2

1

2

f

u

f

u

f

u

5)

次の式で を計算する。

)

/

(

n

uf

h

a

x

+

=

6)

次の式で を計算する。

)

1

(

)

(

2

2

=

n

n

u

f

u

h

s

4.1) 

No.1

uf

=−4×1=−4

No.2

uf

=−3×4=−12

No.1

u

2

f

uf×u=−4×−4=16

No.2

u

2

f

uf×u=−12×−3=36

5.1)

90

30

005

.

0

523

.

2

×

+

=

x

00167

.

0

523

.

2

+

)

(

52467

.

2

mm

=

6.1)

)

1

90

(

90

30

302

005

.

0

2



×

=

s

2809

.

3

005

.

0

×

=

)

(

00906

.

0

mm

=

表 10

No.

区間

中心値 x

度数 f

u

uf

u

2

f

1

2.500 5

∼2.505 5

2.503 1

−4

−4 16

2

2.505 5

∼2.510 5

2.508 4

−3

−12 36

3

2.510 5

∼2.515 5

2.513 9

−2

−18 36

4

2.515 5

∼2.520 5

2.518 14

−1

−14 14

5

2.520 5

∼2.525 5

2.523 22

0

0

0

6

2.525 5

∼2.530 5

2.528 19

1

19  19

7

2.530 5

∼2.535 5

2.533 10

2

20  40

8

2.535 5

∼2.540 5

2.538 5  3  15 45

9

2.540 5

∼2.545 5

2.543 6  4  24 96

合計

 90

− 30

302

5.4

測定に関する情報の報告  測定に関する情報を報告する場合には,少なくとも次の事項を記載する

必要がある。

a)

測定の対象の名称

b)

測定の条件

1)

サンプルのとり方

2)

サンプルをとった日時

3)

測定の方法,計測器の種類,計測器番号,測定者,測定の環境など。

c)

サンプルの大きさ n

d)

統計量,次のいずれかを選ぶ。

1)

x

及び s

2)

x

及び V

3)

x

及び R

4)

x

~ 及び R


17

Z 9041-1 : 1999

ただし,はサンプルの大きさが 10 以下の場合に用いてもよい。

e)

分布の形  必要な場合には,度数表又はヒストグラムを記載する。

5.5

層別  測定値を,それが得られた特徴によって,二つ以上の部分集団に分けたとき,その部分集団

を層といい,層に分けることを層別という。

測定値には,必ず大なり小なりのばらつきがある。そこで,そのばらつきを発生させる因子について層

別を行うと,ばらつきの発生原因が分かりやすくなり,ばらつきを減らしたり,工程の平均を好ましい方

向に改善するなど品質の向上に役立てることができる。

通常,原料別,機械別,作業条件別,作業員別などで層別が行われる。

1.  ある化学反応における収率の測定値がある。この反応には,2台の反応器 A 及び B が使われて

いるので,反応器間に差があるのではないかということに気付き,反応器について層別してみ

た。その結果は

9a)b)のようになり,反応器間に差があることが分かった。

備考  この差が有意であるかどうかの検定は,JIS Z 9041-2 の方法による。

表 11

単位 %

測定順

収率 X

反応器

測定順

収率 x

反応器

測定順

収率 x

反応器

1

87.4 A 11

86.4 B 21

85.0 B

2 85.7  A  12 87.5  A  22 88.1  A

3 85.0  B  13 87.3  A  23 86.3  A

4 86.2  B  14 88.0  A  24 86.8  A

5 86.9  A  15 86.2  B  25 86.5  B

6 85.8  B  16 86.1  B  26 86.5  B

7 84.7  B  17 87.5  A  27 84.6  B

8 85.3  B  18 85.6  B  28 86.8  A

9 86.0  A  19 86.9  B  29 85.4  B

10 85.4  B  20 86.2  A  30 85.5  A

図 9

2.  機械加工されたある部品の寸法について測定した結果をヒストグラムで表したところ,図10a

のようになった。ところがこの加工は,A,B 及び C の3台の機械で平行して加工していて,か

つ,機械間で多少差があることが考えられたので,加工機械別に層別してヒストグラムを書い


18

Z 9041-1 : 1999

た。結果は

10b)のようになり,A 及び B の間にはほとんど差がないが,C の機械は平均が高

く寸法調整が必要であることが分かった。

図 10 a 

図 10 b 

3.  ある組立工程での1か月間の不適合品を,原因別に層別し,原因別度数と,度数の多い原因から

順に合計した累積度数を求めた結果,

12のようになった。これを図示したのが図11である。

この結果,寸法不適合,ねじかじり,穴位置違いによる不適合だけで,不適合全体の 86%を

占めていることが分かり,この三つの原因を重点的に対策することにした。


19

Z 9041-1 : 1999

表 12

不適合の原因

度数

相対度数  %

相対累積度数  %

寸法不適合 271

48.7

48.7

ねじかじり 147

26.4

75.1

穴位置違い 62

11.1

86.2

加工忘れ 25  4.5 90.7 
組立不適合 22

3.9

94.6

溶接不適合 11

2.0  96.6

その他 19 3.4

100.0

合計 557

100.0

図 11

備考1.  このような図をパレート図といい,不適合などをその原因別,状況別,位置別などに層別し

た結果を表すのに用いられる。

2.

不適合などの損失を金額に換算できるときは,金額でパレート図を書いたほうがよい。

5.6

正規分布  次の式で表される曲線を正規分布曲線といい,この分布を正規分布という(図 12)。

)

(

2

1

2

1

)

(

2

<

<

−∞

x

x

e

x

f

σ

μ

πσ

ここに,

x

連続確率変数

f (x)

確率密度関数

π

円周率

π

=3.1416

e

自然対数の底  e=2.7183

σ

標準偏差

μ

期待値


20

Z 9041-1 : 1999

図 12  正規分布

f (x)

は 

μ

の値をとるとき,最も大きく 

μ

から離れるほど小さくなり,左右対称の形をとる(正規

分布での期待値は

μ

,

  標準偏差は

σ

となる。

正規分布では 

μ

k

σ

以上の値をとる確率は,の値が等しければその値も一定で,

表 13 のようにな

る。また,左右対称の形であるから

μ

k

σ

以下の値をとる確率,

μ

±k

σ

の範囲内にある確率なども

表 13 

ら求めることができる。

一方,ヒストグラムは,サンプルを抜き取った工程(又はロット)の分布の概略の形を示している。

13

は 5.2.2b)で作成したヒストグラムの縦軸を相対度数で表したものと 5.3.3 の度数表から計算した 

2.524 67 (mm)

及び s=0.009 06 (mm)  を期待値及び標準偏差にもつ正規分布を重ねて書いたものである。

図から,このヒストグラムの示す分布は,ほぼ平均 2.524 67 (mm)  ,標準偏差 0.009 06 (mm)  の正規分布

になることが分かる。このように工場での測定値の分布は,正規分布とみなせる場合が多い。この場合に

は,度数表から計算した 及び は工程の測定値の期待値

μ

及び標準偏差

σ

の推定値となり,かつ,正規分

布の性質を用いて 及び から工程(又はロット)について種々の情報を得ることができる。

図 13

1.  5.2.1の例1.の測定値の ±s±2s±3の範囲外にでる測定値の割合(実測側)と,

μ

=2.524

67 (mm)

σ

=0.009 06 (mm)  の正規分布をするとして,求めた値と比較する。

実測  %

正規分布  %

x

±の範囲外に出る割合 32.2 31.7

x

±2の範囲外に出る割合 5.6  4.5

x

±3の範囲外に出る割合 0

0.27

2.  ある工程で加工された軸の外径寸法の分布は,

μ

=52.51mm,

σ

=0.23mm であることが分かって

いる。この工程では直径が53.00以上の軸のできる確率(割合)は,

13

.

2

23

.

0

51

.

52

00

.

53

k


21

Z 9041-1 : 1999

であるから正規分布表から 0.0166 と求められる。

3.  例2.において軸の直径の規格が52.50±0.40mm と決められた場合,上限規格値=52.90mm,下限

規格値=52.10mm で

70

.

1

23

.

0

51

.

52

90

.

52

1

k

78

.

1

23

.

0

51

.

52

10

.

52

2

k

であるから,正規分布表から上限規格値を超えるもの 0.0446,下限規格値をわるもの 0.0375

と求められる。したがって,この工程では不良率が約 8%見込まれる。

備考  実際の分布が正規分布でない場合に,測定値がある値以上(又は以下)の値をとる確率を求め

るには,次の方法による。

a)

実際に求めた分布を使って推定する。

b)

測定値を変数変換して正規分布に直し,正規分布表を用いて推定する。例えば,寿命 が正

規分布でなくても X=logとおくと が正規分布に近くなることがある。

表 13  正規分布表

.00 .01 .02 .03 .04 .05 .06 .07 .08 .09

0.0

.500 0

.496 0

.492 0

.488 0

.484 0

.480 1

.476 1

.472 1

.468 1

.464 1

0.1

.460 2

.456 2

.452 2

.448 3

.444 3

.440 4

.436 4

.432 5

.428 6

.424 7

0.2

.420 7

.416 8

.412 9

.409 0

.405 2

.401 3

.397 4

.393 6

.389 7

.385 9

0.3

.382 1

.378 3

.374 5

.370 7

.366 9

.363 2

.359 4

.355 7

.352 0

.348 3

0.4

.344 6

.340 9

.337 2

.333 6

.330 0

.326 4

.322 8

.319 2

.315 6

.312 1

0.5

.308 5

.305 0

.301 5

.298 1

.294 6

.291 2

.287 7

.284 3

.281 0

.277 6

0.6

.274 3

.270 9

.267 6

.264 3

.261 1

.257 8

.254 6

.251 4

.248 3

.245 1

0.7

.242 0

.238 9

.235 8

.232 7

.229 6

.226 6

.223 6

.220 6

.217 7

.214 8

0.8

.211 9

.209 0

.206 1

.203 3

.200 5

.197 7

.194 9

.192 2

.189 4

.186 7

0.9

.184 1

.181 4

.178 8

.176 2

.173 6

.171 1

.168 5

.166 0

.163 5

.161 1

1.0

.158 7

.156 2

.153 9

.151 5

.149 2

.146 9

.144 6

.142 3

.140 1

.137 9

1.1

.135 7

.133 5

.131 4

.129 2

.127 1

.125 1

.123 0

.121 0

.119 0

.117 0

1.2

.115 1

.113 1

.111 2

.109 3

.107 5

.105 6

.103 8

.102 0

.100 3

.098 5

1.3

.096 8

.095 1

.093 4

.091 8

.090 1

.088 5

.086 9

.085 3

.083 8

.082 3

1.4

.080 8

.079 3

.077 8

.076 4

.074 9

.073 5

.072 1

.070 8

.069 4

.068 1

1.5

.066 8

.065 5

.064 3

.063 0

.061 8

.060 6

.059 4

.058 2

.057 1

.055 9

1.6

.054 8

.053 7

.052 6

.051 6

.050 5

.049 5

.048 5

.047 5

.046 5

.045 5

1.7

.044 6

.043 6

.042 7

.041 8

.040 9

.040 1

.039 2

.038 4

.037 5

.036 7

1.8

.035 9

.035 1

.034 4

.033 6

.032 9

.032 2

.031 4

.030 7

.030 1

.029 4

1.9

.028 7

.028 1

.027 4

.026 8

.026 2

.025 6

.025 0

.024 4

.023 9

.023 3

2.0

.022 8

.022 2

.021 7

.021 2

.020 7

.020 2

.019 7

.019 2

.018 8

.018 3


22

Z 9041-1 : 1999

.00 .01 .02 .03 .04 .05 .06 .07 .08 .09

2.1

.017 9

.017 4

.017 0

.016 6

.016 2

.015 8

.015 4

.015 0

.014 6

.014 3

2.2

.013 9

.013 6

.013 2

.012 9

.012 5

.012 2

.011 9

.011 6

.011 3

.011 0

2.3

.010 7

.010 4

.010 2

.009 9

.009 6

.009 4

.009 1

.008 9

.008 7

.008 4

2.4

.008 2

.008 0

.007 8

.007 5

.007 3

.007 1

.006 9

.006 8

.006 6

.006 4

2.5

.006 2

.006 0

.005 9

.005 7

.005 5

.005 4

.005 2

.005 1

.004 9

.004 8

2.6

.004 7

.004 5

.004 4

.004 3

.004 1

.004 0

.003 9

.003 8

.003 7

.003 6

2.7

.003 5

.003 4

.003 3

.003 2

.003 1

.003 0

.002 9

.002 8

.002 7

.002 6

2.8

.002 6

.002 5

.002 4

.002 3

.002 3

.002 2

.002 1

.002 1

.002 0

.001 9

2.9

.001 9

.001 8

.001 8

.001 7

.001 6

.001 6

.001 5

.001 5

.001 4

.001 4

3.0

.001 3

.001 3

.001 3

.001 2

.001 2

.001 1

.001 1

.001 1

.001 0

.001 0

3.1

.001 0

.000 9

.000 9

.000 9

.000 8

.000 8

.000 8

.000 8

.000 7

.000 7

3.2

.000 7

.000 7

.000 6

.000 6

.000 6

.000 6

.000 6

.000 5

.000 5

.000 5

3.3

.000 5

.000 5

.000 5

.000 4

.000 4

.000 4

.000 4

.000 4

.000 4

.000 3

3.4

.000 3

.000 3

.000 3

.000 3

.000 3

.000 3

.000 3

.000 3

.000 3

.000 2

3.5

.000 2

.000 2

.000 2

.000 2

.000 2

.000 2

.000 2

.000 2

.000 2

.000 2

3.6

.000 2

.000 2

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

3.7

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

3.8

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

.000 1

3.9

.000 0

.000 0

.000 0

.000 0

.000 0

.000 0

.000 0

.000 0

.000 0

.000 0

6.

2

変数の場合の測定値のまとめ方  化学製品の合成反応において,原料中の不純物 と製品の収率 y

鋼材の処理温度 と引張強さ y,触媒の活性度 と寿命 というように,対になった測定値 と との間の

関係を調べる場合に用いる散布図の書き方及び見方並びに相関係数の計算の手順は,次のとおりとする。

6.1

測定値の記録  測定値を記録する場合には,測定の対象となった品物の名称,特性,サンプルのと

り方,サンプルをとった日時,測定の日時,温度,湿度,測定方法,計測器の種類,計測器番号,測定者

など,あとで調査したり解析したりする場合の必要事項を併記することが望ましい。

繰り返して行う測定には,一定の記録用紙を定めておくとよい。

6.2

散布図  多数の測定値を表にしただけでは十分な情報をつかみにくいが,散布図で表すと情報がつ

かみやすくなる。

6.2.1

散布図の書き方  方眼紙又は適当な用紙の横軸に測定値 の値を目盛り,左端に測定値 の値を目

盛り,対になった測定値  (y)  の点を記入する。

備考  方眼紙の目盛は,のばらつきの範囲と のばらつきの範囲を調べ,それらの長さがほぼ等し

くなるようにとることが望ましい。

例  原綿の含水率について,加工前の測定結果  (x)  と中間工程の測定結果  (y)  を表 14 に示す。これ

を散布図に表すと

図 14 になる。


23

Z 9041-1 : 1999

表 14  原綿の含水準

測定順

加工前 x

中間工程 y

測定順

加工前 x

中間工程 y

測定順

加工前 x

中間工程 y

1 6.8 6.1 11

7.8 6.8 21

7.3 7.0

2 7.1 6.7 12

9.2 8.8 22

8.1 7.9

3 6.5 6.3 13

6.0 5.7 23

7.9 6.9

4 7.8 7.1 14

7.5 7.1 24

7.8 7.1

5 7.5 7.4 15

7.8 7.0 25

7.3 6.9

6 8.5  7.6 16 6.8  6.9

7 8.8  8.2 17 7.3  7.3

8 7.0  6.4 18 7.3  6.9

9 7.4  6.8 19 8.3  7.6

10 6.5  6.0  20 7.2  7.3

図 14  散布図(表 14 のデータで書いたもの)

6.2.2

散布図の見方  散布図を見る場合,次の点に注意する。

a)

点が右上がりの傾向があるか右下がりの傾向があるかを見る。

1)

右上がりの傾向があるときは,が増加すれば も増加する関係がある。

2)

右下がりの傾向があるときは,が増加すれば は減少する関係がある。

b)

点が a)の傾向線からどのくらいばらついているかを見る。傾向線からのばらつきが少ないほど a)の 1

又は 2)の関係が強く,傾向線からのばらつきが大きいほどその関係は弱くなる。


24

Z 9041-1 : 1999

図 15  散布図の例

備考1.  と との関係が,図16のように曲線で表せるような場合には,6.3で説明する相関係数を計

算しても意味がない。

図 16

2.

図 17 のように層別しなければ と の間に関係が見られないが,層別することによって 

y

の間に関係が見られるようになる場合や,

図 18 のように層別しなければ と の間に関係

が見られるが,層別することによって と の間に関係が見られなくなる場合がある。


25

Z 9041-1 : 1999

図 17

図 18

6.3

数量的な表し方  対になった測定値  (y)  の関係を表すには相関係数を用いる。相関係数を計算す

るには,データから直接計算する方法と,相関表から計算する方法とがある。測定値の個数が少ないとき

は,直接計算する方法を,測定値の個数の多い場合は,相関表から計算する方法を用いると便利である。


26

Z 9041-1 : 1999

6.3.1

相関係数の求め方(直接計算する方法)  相関係数を計算する手順は,次のとおりとする。

手順 

1)

測定結果を

表 15 のようにまとめる。

数値例 

1.1)  4.2

例 1.の測定値について計算する(

3

)

表 15

測定結果

測定順

x

y

x

2

y

2

xy

1

x

1

y

1

x

1

2

y

1

2

x

1

y

1

2

x

2

y

2

x

2

2

y

2

2

x

2

y

2

3

x

3

y

3

x

3

2

y

3

2

x

3

y

3

n

x

n

y

n

x

n

2

y

n

2

x

n

y

n

合計

Σx

Σy

Σx

2

Σy

2

Σxy

2)

測定値の合計

Σx,Σy,測定値の二乗の合計

Σx

2

,

Σy

2

及び測定値の積の合計

Σxy を計算す

る。

Σxx

1

x

2

x

3

+…+x

n

Σyy

1

y

2

y

3

+…+y

n

Σx

2

x

1

2

x

2

2

x

3

2

+…+x

n

2

Σy

2

y

1

2

y

2

2

y

3

2

+…+y

n

2

Σxyx

1

y

1

x

2

y

2

x

3

y

3

+…+x

n

y

n

表 15.1

測定結果

測定順

x

y

x

2

y

2

xy

1  6.8 6.1 46.24 37.21 41.48

2  7.1 6.7 50.41 44.89 47.57

3  6.5 6.3 42.25 39.69 40.95

4  7.8 7.1 60.84 50.41 55.38

5  7.5 7.4 56.25 74.76 55.50

6  8.5 7.6 72.25 57.76 64.60

7  8.8 8.2 77.44 67.24 72.16

8  7.0 6.4 49.00 40.96 44.80

9  7.4 6.8 54.76 46.24 50.32

10  6.5 6.0 42.25 36.00 39.00

11  7.8 6.8 60.84 46.24 53.04

12  9.2 8.8 84.64 77.44 80.96

13  6.0 5.7 36.00 32.49 34.20

14  7.5 7.1 56.25 50.41 53.25

15  7.8 7.0 60.84 49.00 54.60

16  6.8 6.9 46.24 47.61 46.92

17  7.3 7.3 53.29 53.29 53.29

18  7.3 6.9 53.29 47.61 50.37

19  8.3 7.6 68.89 57.76 63.08

20  7.2 7.3 51.84 53.29 52.56

21  7.3 7.0 53.29 49.00 51.10

22  8.1 7.9 65.61 62.41 63.99

23  7.9 6.9 62.41 47.61 54.51

24  7.8 7.1 60.84 50.41 55.38

25  7.3 6.9 53.29 47.61 50.37

合計

187.5

175.8

 

2.1)

Σx=6.8+7.1+6.5+…+7.3=187.5

Σy=6.1+6.7+6.3+…+6.9=175.8 
Σx

2

=46.24+50.41+42.25+…+53.29=

1419.25 
Σy

2

=37.21+44.89+39.69+…+47.61=

1247.34 
Σxy=41.48+47.57+40.95+…+50.37= 
1329.38


27

Z 9041-1 : 1999

3)

n

y

n

x

2

2

)

(

,

)

(

及び

n

y

x

)

)(

(

を計算する。

4)

平方和 S  (x,x)  ,S  (y,y)  ,積和 S  (x,y)  を計

算する。

n

x

x

x

x

s

2

2

)

(

)

,

(

∑ −

n

y

y

y

y

s

2

2

)

(

)

,

(

∑ −

n

y

x

y

x

y

x

s

)

)(

(

,

)

,

(

5)

次の式によって相関係数

γ

を計算する。

)

,

(

)

,

(

)

,

(

v

v

S

u

u

S

y

x

S

r

3.1)

25

.

406

1

25

)

5

.

187

(

)

(

2

2

=゜

n

x

23

.

236

1

25

)

8

.

175

(

)

(

2

2

n

y

50

.

318

1

25

8

.

175

5

.

187

)

)(

(

×

n

y

x

4.1)

 S (xx)

=1419.25−1406.25=13.00

S (y, y)

=1 247.34−1 236.23=11.11

S (x, y)

=1 329.38−1 318.50=10.88

5.1)

91

.

0

02

.

12

88

.

10

11

.

11

00

.

13

88

.

10

r

(

3

)

測定値 及び からそれぞれ一定数を減じ,一定数を乗じて簡単な数値 及び

υに変数変換して

から次の式によって計算すると,計算が簡単にでき,計算誤りも少なくなる。

)

,

(

)

,

(

)

,

(

v

v

S

u

u

S

v

u

S

r

ここに,

d

c

y

v

b

a

x

u

×

×

)

(

,

)

(

6.3.2

相関係数の求め方(相関表の場合)  相関表に表した場合の相関係数の計算手順は,次のとおりと

する。

手順 

1)

測定結果をまとめる。

2)

x

及び について,それぞれ 5∼20 の等間

隔の級に分ける(5.2.2 参照)

3)

x

及び の境界を決める(5.2.2 参照)

4)

x

の級と の級で区切られる領域に含まれ

る測定値の出現度数 f

ij

を記録する。

数値例 

1.1)

  6.2

例について計算する。

2.1)

  x

の最大値=9.2の最小値=6.0

R

=9.2−6.0=3.2

3.2

÷0.2=16

3.2

÷0.5=6.4

3.2

÷1.0=3.1

したがって,の級幅を 0.5 と決める。

y

の最大値=8.8  の最小値=5.7

R

=8.8−5.7=3.1

3.1

÷0.2=15.5

3.1

÷0.5=6.2

3.1

÷1.0=3.1

したがって,の級幅を 0.5 と決める。

3.1)  

x

の境界 5.75∼6.25, 6.25∼6.75,  …………

y

の境界 5.55∼6.05, 6.05∼6.55,  …………

4.1)

表 16 のようにまとめる。


28

Z 9041-1 : 1999

表 16

5)

各列の度数の合計 f

i

及び各行の度数の合計

f

j

並びに度数の総計 を求める。

+

+

j

i

i

ij

i

f

f

f

f

Λ

Λ

2

1

+

+

j

j

j

ij

i

f

f

f

f

Λ

Λ

2

1

備考

∑ ∑

=

j

j

j

i

f

f

となるのでこれによって検算

ができる。

6)

f

j

が最大の級を u

i

=0 とし,列 No.の小さい

ほうに順に−1  −2  ……,大きいほうに順

に 1, 2,  ……,と記入する。次に f

j

が最大の

級を

υ

j

=0 とし,行 No.の大きいほうに順に

−1,  −2,  ……,小さいほうに順に 1, 2,  …

…,と記入する。

5.1)  

列 No.2 f

1

=1  行 No.2 f

1

=1

列 No.3 f

2

=1+1=2  行 No.3 f

2

=1

n

=1+2+5+…+2=1+1+…+2=25

6.1)

列 No.5 を u

i

=0,行 No.6 を

υ

j

=0 とし,u

i

υ

j

の値を記入する。


29

Z 9041-1 : 1999

7)

u

i

と f

i

の積 u

i

f

i

,

υ

j

と f

i

の積

υ

j

f

j

及びそれぞれ

の合計

i

i

i

f

u

並びに

j

j

j

f

v

を計算する。

+

+

i

i

i

f

u

f

u

f

u

Λ

2

2

1

1

+

+

j

i

i

f

f

f

Λ

2

2

1

1

υ

υ

υ

8)

u

i

と u

i

f

j

i

i

f

u

2

,

υ

j

υ

j

f

j

の積

j

2

f

j

υ

及びそれぞれ

の合計

i

j

i

f

u

2

並びに

j

j

j

f

2

υ

を計算する。

+

+

i

i

i

f

u

f

u

f

u

Λ

2

2

2

1

2

1

2

+

+

j

j

j

f

f

f

Λ

2

2

2

1

2

1

2

υ

υ

υ

9)

各列ごとに

υ

j

と f

ij

の積の合計

j

ij

f

j

υ

及び各行

ごとに u

i

と f

ij

の積の合計

i

ij

i

f

u

を求め,それ

ぞれの合計

∑ ∑



i

j

ij

i

f

υ

並びに

∑ ∑



j

i

ij

i

f

u

を計算する。

備考

∑ ∑



j

j

i

i

j

ij

i

f

f

υ

υ

∑ ∑



i

i

i

j

i

ij

i

f

u

f

u

となるのでこれによって検算ができ

る。

7.1)

(行 No.11)

列 No.2 (−3)  ×1=−3

列 No.3 (−2)  ×2=−4

Μ

列 No.9

i

i

i

f

u

=  (−3)  +  (−4)  +……+6

=4

(列 No.11)

行 No.2 4×1=4

行 No.3 3×1=3

Μ

行 No.9

j

i

i

f

υ

=4+3+……+  (−4)  =12

8.1)

(行 No.12)

列 No.2 (−3)  ×  (−3)  =9

列 No.3 (−2)  ×  (−4)  =8

Μ

列 No.9

i

i

i

f

u

2

=9+8+6+……+18=54

(列 No.12)

行 No.2 4×4=16

行 No.3 3×3=9

Μ

行 No.9

j

ji

ji

f

2

υ

=16+9+……+8=54

9.1)

(行 No.13)

列 No.2 (−2)  ×1=−2

列 No.3 (−1)  ×1+  (−2)  ×1=−3

Μ

列 NO.9

∑ ∑



i

j

ij

i

f

υ

=  (−2)  +  (−3)  +……

=12

(列 No.13)

行 No.2 3×1=3

行 No.3 3×1=3

Μ

行 No.9

∑ ∑



j

i

ij

i

f

u

=3+3+…+  (−5)  =4


30

Z 9041-1 : 1999

10)

  u

i

j

ij

j

f

υ

の積 u

i



j

ij

j

f

υ

及 び

υ

j

i

ij

i

f

u

の 積

u

i



i

ij

i

f

u

を求め,それぞれの合計

∑ ∑



i

j

ij

j

i

f

u

υυ

並び

∑ ∑



j

i

ij

i

j

f

u

υ

を求める。

備考

∑ ∑

∑ ∑



=



j

j

ij

i

i

i

j

ij

i

i

f

u

f

u

υ

υ

∑∑

=

i

j

ij

i

i

f

u

υ

となるので,これによって検算がで

きる。

11)

平方和 S (u, u)  ,S (

υ,υ

)

,積和 (u,

υ

)

計算する。



=

i

i

i

i

i

i

n

f

u

f

u

u

u

S

2

2

)

,

(



=

j

j

i

i

i

i

n

f

f

S

2

2

)

,

(

υ

υ

υ

υ

∑∑





=

i

j

j

j

i

i

i

i

ij

i

i

n

f

f

u

f

u

u

S

υ

υ

υ)

,

(

12)

次の式によって,相関係数 を計算する。

)

,

(

)

,

(

)

,

(

υ

υ

υ

S

u

u

S

u

S

r

=

10.1)

(行 No.14)

列 No.2 (−3)  ×  (−2)  =6

Μ

列 No.3 (−2)  ×  (−3)  =6

Μ

列 No.9

∑ ∑



i

j

ij

i

i

f

u

υ

=6+6+2+…+21=46

(列 No.14)

行 No.2 4×3=12

行 No.3 3×3 : 9

Μ 

行 No.9 

∑ ∑



j

i

ij

i

j

f

u

υ

=12+9+……+10=46

11.1)  

36

.

53

4

54

)

,

(

2

u

u

S

24

.

48

25

12

54

)

,

(

2

υ

υ

S

08

.

44

25

12

4

46

)

,

(

×

υ

u

S

12.1)  

87

.

0

74

.

50

08

.

44

24

.

48

36

.

53

08

.

44

×

r

6.3.3

相関係数の意味  相関係数

γ

は,−1≦

γ

≦1 の範囲の値をとる。が増加すれば も増加する傾向の

ある場合には 0<

γ

となり(正の相関)

が増加すれば は減少する傾向のある場合には

γ

<0

(負の相関)と

なる。と に直線関係のないときは

γ

≒0 となる。

なお,

γ

の値が 1 又は−1 に近い値をとるほど,一定の傾向線からのばらつきは少なくなる。

図 19 

γ

のいろいろな場合の散布図を示す。


31

Z 9041-1 : 1999

備考

γ

<0

の場合は,右下がりの傾向となる。 

図 19  散布図の例


32

Z 9041-1 : 1999

品質管理分野国際整合化分科会

(主査)

尾  島  善  一

東京理科大学理工学部

(委員)

青  木  茂  雄

財団法人日本科学技術連盟

今  井  秀  孝

工業技術院計量研究所

柿  田  和  俊

社団法人日本鉄鋼連盟

加  藤  洋  一 QC コンサルタント

門  山      允

元東京国際大学(故人)

兼  子      毅

武蔵工業大学

椿      広  計

筑波大学社会工学系

仁  科      健

名古屋工業大学工学部

野  澤  昌  弘

東京理科大学経営学部

三佐雄  武  雄 QC コンサルタント

宮  津      隆

帝京科学大学理工学部

山  田      秀

東京理科大学工学部

岸  本  淳  司

株式会社 SAS インスティチュートジャパン

横  尾  恒  雄 QC コンサルタント

大  島  清  治

工業技術院標準部

(事務局)

竹  下  正  生

財団法人日本規格協会

安  田  順  子

財団法人日本規格協会

備考  ○印は「データの統計的な解釈方法」JIS 原案作成 WG の委員を,◎印は同 WG の

主査を兼ねる。