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Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS Z 9010 : 1979 は改正され,この規格に置き換えられる。

今回の改正では,1991 年に第 1 版として発行された ISO 8423 を基礎として用いた。

JIS Z 9010

には,次に示す附属書がある。

附属書 A(規定)  ISO 3951 の 1 回抜取方式に対応する逐次抜取方式

附属書 B(規定)  逐次抜取方式のパラメータの求め方

附属書 C(規定)  OC 曲線及び平均サンプルサイズの求め方

附属書 D(参考)  参考文献


Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  総論

1

1.1

  適用範囲

1

1.2

  引用規格

2

1.3

  定義及び記号

2

1.4

  計量値逐次抜取方式の原理

4

2.

  抜取方式の選択

5

2.1

  計量値逐次抜取方式の選択を決めるための因子

5

2.2

  小ロットの検査に対する特別留保

6

2.3

  抜取方式の選定

7

2.4

  実施以前の準備

8

3.

  逐次抜取方式の実施

14

3.1

  抜取方式の指定

14

3.2

  抜取方式の準備

14

3.3

  サンプルの抜取り

22

3.4

  累計余裕値

22

3.5

  合否の判定

22

3.6

  OC 曲線及び平均サンプルサイズ

27

附属書 A(規定)  ISO 3951 の 1 回抜取方式に対応する逐次抜取方式

28

附属書 B(規定)  逐次抜取方式のパラメータの求め方

34

附属書 C(規定)  OC 曲線及び平均サンプルサイズの求め方

36

附属書 D(参考)  参考文献

39


日本工業規格

JIS

 Z

9010

 : 1999

 (ISO

8423

 : 1991

)

計量値検査のための逐次抜取方式

(不適合品パーセント,標準偏差既知)

Sequential sampling plans for inspection by variables for

percent nonconforming (known standard deviation)

序文  この規格は,1991 年に第 1 版として発行された ISO 8423, Sequential sampling plans for inspection by

variables for percent nonconforming (known standard deviation)

を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更

することなく作成した日本工業規格である。

附属書 中の抜取方式は,原国際規格の改正後追加の予定で

ある。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にはない事項である。

1.

総論

1.1

適用範囲

1.1.1

この規格は,離散的アイテム(個数を数えられるもの)の計量値検査のための逐次抜取方式及び抜

取検査手順について規定する。この規格は,JIS Z 9009 を補完するものである。この規格の本体中の抜取

方式は,生産者危険点及び消費者危険点を指標としている。

附属書 は,JIS Z 9015-1 中の抜取システムを補足するためのものであり,合格品質水準 (AQL) を指

標とした逐次抜取方式及び抜取検査手順について規定する。

この規格の目的は,検査結果の逐次審査のための手順を与えることである。この手順を使用すれば,悪

い品質のロットの不合格という経済的,心理的圧力を通じて,高い合格の確率が得られるような良い品質

のロットの供給という方向へ供給者を誘導することができる。同時に消費者は,悪い品質のロットに対し

ては合格の確率の上限値を規定することによって保護される。

1.1.2

この規格に規定されている抜取方式は,次の条件をすべて満足する場合に使用するように設計され

ている。

a)

検査手順が適用されるのは,離散的アイテムの連続的シリーズのロットで,すべてが同一生産者の同

一生産工程からのものである。生産者が異なっている場合は,この規格の手順は,各生産者に対して

個別に適用する。

b)

そのアイテムの単一の品質特性値 だけを考える。この特性値は,連続的尺度で測定可能なものとす

る。複数の特性値が重要な場合は,この規格は適用できない。

c)

生産は,安定しており(ほぼ統計的管理状態にある。

,また,品質特性値 は,標準偏差既知であり,

正規分布又は正規分布にごく近い分布になっている。

d)

契約又は規格で,上側規定限界 U,下側規定限界 又はその両方が決まっている。

上側規定限界 又は下側規定限界 の片方だけが決まっている場合には,片側規定限界といい,両


2

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

方とも決まっている場合には,両側規定限界という。さらに,後者の場合には,各限界に対する危険

をまとめて考えるか又は個別に考えるかによって,連結式両側規定限界と個別式両側規定限界とに分

ける(2.3.3 参照)

品質特性値 の測定値が次の不等式を満足するときには,そのアイテムは不適合品とする。

−  上側規定限界の場合,xU

−  下側規定限界の場合,xL

−  両側規定限界の場合,x又は xL

1.2

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成

する。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を

構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発行年を付記していない引用規格は,そ

の最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 9015-1

  計数値検査のための抜取検査手順  第 1 部  ロットごとの検査のための AQL 指標型抜

取検査方式

備考  ISO/DIS 2859-1.2 : 1997,Sampling procedures for inspection by attributes−Part 1 : Sampling plans

indexed by acceptable quality level (AQL) for lot-by-lot inspection

が,この規格と一致してい

る。

JIS Z 8101-1

  統計−用語と記号−第 1 部:確率及び一般統計用語

備考  ISO 3534-1 : 1993(

1

)

,Statistics−Vocabulary and symbols−Part 1 : Probability and statistical terms

からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 8101-2

  統計−用語と記号−第 2 部:統計的品質管理用語

備考  ISO 3534-2 : 1993(

1

)

Statistics

−Vocabulary and symbols−Part 2 : Statistical quality control からの

引用事項は,この規格の該当事項と同等である。

JIS Z 9009

  計数値検査のための逐次抜取方式

備考  ISO 8422 : 1991,Sequential sampling plans for inspection by attributes が,この規格と一致して

いる。

ISO 2854 : 1976

  Statistical interpretation of data−Techniques of estimation and tests relating to means and

variances

ISO 3951 : 1989

  Sampling procedures and charts for inspection by variables for percent nonconforming

1.3

定義及び記号

1.3.1

定義  この規格に対しては,JIS Z 8101-1JIS Z 8101-2 及び ISO 3951 の定義を適用する。

1.3.1.1

個別式両側規定限界  (separate double specification limits)    上側規定限界と下側規定限界の両方

が規定されていて,各限界にそれぞれの AQL を規定(又はそれぞれの生産者危険,消費者危険を規定)

する場合に用いる。

備考1.  この用語の ISO 3951で与えられた定義に加えて,この規格では上記括弧内の規定内のより広

い定義が必要である。

参考  原国際規格にあるこの備考 1.の内容は,誤りである。

                                                        

(

1

)  ISO 3534-1

及び-2は,原国際規格が発行された時点では未発行であったが,この規格では発行年

を示した。


3

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

1.3.1.2

連結式両側規定限界 (combined double specification limits)   上側規定限界と下側規定限界の両

方が規定されていて,両方の限界に対して同じ品質指標(AQL 又は生産者危険品質及び消費者危険品質)

が設定されている場合で両方の限界に対する不適合品パーセントを合計したものに適用する(2.3.3 参照)

1.3.1.3

(連結式両側規定限界に対する)限界工程標準偏差 [limiting process standard deviation (for 

combined double specification limits)] [LPSD (com.)] 

  連結式両側規定限界の場合に逐次抜取検査を適用

できる工程標準偏差の上限。

1.3.1.4

(個別式両側規定限界に対する)最大工程標準偏差 [maximum process standard deviation (for 

separate double specification limits)] [MPSD (sep.)] 

  個別式両側規定限界の場合に合否判定抜取検査を適

用できる工程標準偏差の上限。

1.3.1.5

累計サンプルサイズ (cumulative sample size) (n

cum

  ロットからのアイテムの抜取検査を逐次

実施するときに検査した最初のアイテムから最後のアイテムの合計個数。

1.3.1.6

最小審査力品質水準  (least assessable quality level) (LAQ)    与えられた逐次抜取方式に対して平

均サンプルサイズが最大となるような品質水準。

1.3.1.7

余裕値 (leeway) (y)    一つのアイテムに対する測定値から導かれる量。下側規定限界の場合と両

側規定限界の場合には,余裕値は測定値から下側規定限界を差し引いて求める。上側規定限界の場合には,

余裕値は上側規定限界から測定値を差し引いて求める。

1.3.1.8

累計余裕値  (cumulative leeway) (Y)    ロットからのアイテムの抜取検査を逐次実施するとき,最

初に検査されたアイテムから最後に検査されたアイテムまでの結果までの余裕値の合計。

1.3.1.9

(逐次抜取検査のための)合格判定値  [acceptance value (for sequential sampling)] (A)    規定され

た抜取方式のパラメータと累計サンプルサイズから導かれる値。累計余裕値を合格判定値と比較して,ロ

ットを合格とするかどうかを判定する。

1.3.1.10

(逐次抜取検査のための)不合格判定値  [rejection value (for sequential sampling)] (R)    規定さ

れた抜取方式のパラメータと累計サンプルサイズから導かれる値。

累計余裕値を不合格判定値と比較して,

ロットを不合格とするかどうかを判定する。

1.3.2

記号  この規格で用いる記号は,次による。

A

:逐次抜取検査の合格判定値

A

t

 

:累計サンプルサイズの打切り値に対応する合格判定値

CRQ

:消費者危険品質(不適合品パーセントで表す。

f

:個別式両側規定限界の場合に,

σ

及び(UL)とともに,合否判定抜取検査の適用の可否を決める係数

 

2.4.3.2 参照)

F

:標準正規分布関数を示す記号

g

:合格判定値及び不合格判定値を決めるために累計サンプルサイズに乗じる係数(合格判定線及び不合

 

格判定線の傾き)

h

A

:合格判定値を決めるために使用する定数(合格判定線の切片)

h

R

:不合格判定値を決めるために使用する定数(不合格判定線の切片)

L

:下側規定限界(パラメータ又は変数の上付添字として使用された場合には,に対応することを示す。

LAQ

:最小審査力品質水準(不適合品パーセントで表す。

LPSD (com.)

:連結式両側規定限界に対する限界工程標準偏差

MPSD (sep.)

:個別式両側規定限界に対する最大工程標準偏差

n

0

:対応する一回抜取検査方式のサンプルサイズ

n

aV

:平均サンプルサイズ

n

cum

:累計サンプルサイズ

n

t

:累計サンプルサイズの打切り値

p

:工程品質水準。

(不適合品率で表す。


4

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

備考2.  不適合品パーセントに直すには,100倍すればよい。

p

A

:生産者危険品質水準(不適合品率で表す。

pp

A

のとき,P

a

=1−

α

である。

p

g

:最小審査力品質水準(不適合品率で表す。

pp

g

のとき,p

g

=1−F (g)  である。

p

R

:消費者危険品質水準(不適合品率で表す。

pp

R

のとき,P

a

β

である。

P

a

:合格の確率

PRQ

:生産者危険品質(不適合品パーセントで表す。

R

:逐次抜取検査の不合格判定値

U

:上側規定限界(パラメータ又は変数の上付添字として使用された場合には,に対応することを示す。

x

:一つのアイテムの特性値に対する測定値

y

:余裕値。定義は,次のとおりである。

上側規定限界の場合,yUx

下側規定限界の場合,yxL

両側規定限界の場合,yxL

Y

:累計余裕値。最後に検査されたアイテムまで含めた余裕値を加えて得られる。

z

p

:標準正規分布の下側 P 点

 

z

0.05

=−1.644 9 [∵F (−1.644 9)  =0.05]

 

z

0.10

=−1.281 6 [∵F (−1.281 6)  =0.10]

 

参考

記号 z

p

は,K

1

P

又は−K

P

に相当する。

α

:生産者危険(

2

)

β

:消費者危険(

2

)

λ

:一般の品質水準に対する OC 曲線の近似値を求めるための補助変数(

附属書 参照)

σ

:工程標準偏差(

σ

2

,すなわち,標準偏差の 2 乗は分散である。

 

参考

工程標準偏差は,ロット内の標準偏差であって,ロット間の標準偏差は含まない。

ψ

:連結式両側規定限界の場合に,

σ

及び  (UL)  とともに,逐次抜取検査の適用の可否を決める係数(2.4.3.1

参照)

1.4

計量値逐次抜取方式の原理  計量値逐次抜取方式においては,アイテムはランダムに選ばれ,1 個ず

つ検査する。各アイテムの検査後,累計余裕値を計算し,検査のその段階でロットの判定に十分な情報が

得られたかどうかを,累計余裕値を使用して審査する。

検査のある段階で,不満足な品質水準のロットを合格とする危険(消費者危険)が十分小さいような累

計余裕値になった場合は,ロットを合格として,そのロットからのサンプリングは終了する。

一方,検査のある段階で,満足な品質水準のロットを不合格とする危険(生産者危険)が十分小さいよ

うな累計余裕値になった場合は,ロットを不合格と判定し,そのロットからのサンプリングは終了する。

累計余裕値からは,上記のどちらかの決定を下すことができなかった場合は,もう 1 個のアイテムを検

査する。ロットの合格又は不合格の決定ができるような十分なサンプル情報が蓄積されるまで,この手順

を繰り返す。

備考3.  個別式両側規定限界の場合には,累計余裕値による審査は各限界に対して個別に実施する。

もし検査のある段階で,どちらかの限界に対して,満足な品質水準のロットを不合格とする

危険が十分小さいような累計余裕値になった場合は,検査は終了し,ロットは不合格とする。

一方,検査のある段階で,どちらかの限界に対して,不満足な品質水準のロットを合格とす

                                                        

(

2

)

α

及び

β

は,次のような検定をしたときの第1種及び第2種の危険率であると考えてよい。

帰無仮説  H

0

 : p

p

A

対立仮説  H

1

 : p

p

R

参考  原国際規格の“対立仮説 H

1

 : p

p

R

”は誤りであり,

“対立仮説 H

1

 : p

p

A

”が正しい。したが

って,より正しく表現すると,

α

は帰無仮説 H

0

 : p

p

A

,対立仮説 H

1

 : p

p

A

の検定をしたとき

の危険率であり,

β

は H

0

 : p

p

R

H

1

 : p

p

R

の危険率である。


5

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

る危険が十分小さいような累計余裕値になった場合は,その限界に対してはロットは合格と

して検査は終了するが,他方の限界に対しては次のどちらかに達するまで検査を繰り返す。

a)

他方の限界に対しても満足な結果が得られ,ロットを合格とする。

又は,

b)

他方の限界に対する検査からロットを不合格とする。

2.

抜取方式の選択

2.1

計量値逐次抜取方式の選択を決めるための因子

2.1.1

計量値及び計数値の選択

2.1.1.1

最初に考えなければならないのは,計量値抜取検査を計量値抜取検査の代わりに使うほうがよい

かどうかという問題である。それには,次の点を考慮するとよい。

a)

経済性の観点から,多数の製品アイテムを比較的簡単な方法で検査する計数値抜取方式と,手の込ん

だ手順を必要とし,一般にアイテム当たりでは時間も費用も多くかかる計量値抜取方式との総コスト

の比較が必要である。

b)

計量値抜取方式は,計数値抜取方式よりも分かりにくい。例えば,計量値抜取方式では,サンプルが

不適合品を含まなくても,その測定値を基にしてロットが不合格と判定されることがある。

c)

計数値抜取方式と等価の計量値抜取方式とのサンプルサイズを比較すれば,計量値抜取方式のほうが

同一の生産者危険及び消費者危険をもつ計数値抜取方式よりもサンプルサイズが少ないことが分かる。

したがって,検査手順が高価なとき,例えば,破壊検査の場合には,計量値抜取方式のほうが十分有

利である。

d)

この規格の抜取方式は,特性値が一つの場合にだけ適用できる。二つ以上の特性値に対して規格への

不適合を審査したい場合には,この規格は各特性値に対して個別に適用しなければならない。そうい

う場合には,全部の品質特性値を計数値として処理し,JIS Z 9015-1 又は JIS Z 9009 の計数値抜取方

式を使用するのが望ましい。

2.1.1.2

この規格の抜取方式は,測定値は正規分布をしていると信じる理由があり,また,工程標準偏差

は一定で

σ

としてよいという有効な証拠がある場合にだけ使用できる。

検査が連続的シリーズのロットに対して実施される場合は,この正規性の仮説は,以前の 1 回抜取検査

の結果を使用して確認することができるし,また,標準偏差の安定性に関しては,工程変動に対する管理

図から明らかになるであろう。工程標準偏差が管理状態の場合は,標準偏差の観測値の 2 乗の重み付け平

均の平方根をその工程の“既知の”標準偏差

σ

と考えてよい。

検査が孤立ロットに対して実施される場合は,工程標準偏差の安定性に関しては証拠がないであろうか

ら,この規格は孤立ロットの検査には適用できない。

備考4.  正規性からのずれの検定は,JIS Z 9041-12.で取り扱っているが,ここでは,計量値抜取方

式の使用を裏付けるために,データの分布が十分正規分布に近いかどうかを確かめるための

図式法の例を示している。

5.

正規性の検定に関するもっと充実した処理が ISO 5479 に示されている。

6.

k

組のサンプルが

σ

の推定値 s1,s2,…,s

k

を与えた場合には,重み付け 2 乗平均の平方根 s

は,次のようになる。


6

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

1

1

1

)

1

(

)

1

(

)

1

(

2

1

2

2

2

2

2

1

1

+

+

+

+

+

+

=

k

k

k

n

n

n

s

n

s

n

s

n

s

Λ

Λ

ここに,  n1,n2,…,n

k

は,組のサンプルのサンプルサイズを示す。

2.1.2

逐次及び 回抜取方式の選択  平均サンプルサイズは,ある抜取方式のもとで,与えられた工程品

質水準に対して起こり得るいろいろなサンプルサイズの平均値である。逐次抜取方式を使用すれば,同一

の OC 曲線をもつ 1 回抜取方式よりも小さい平均サンプルサイズが得られる。良い品質のロット及び粗悪

な品質のロットに対しては,平均サンプルサイズの節減は 50%以上になることもある。

一方,逐次抜取方式を使用すれば,ロットによっては実際の検査個数は,対応する 1 回抜取方式よりも

かなり大きくなることもある。この規格の逐次抜取方式では,中途打切りのルール(2.1.4 参照)を導入し

て,検査個数が過大になるのを防いでいる。

附属書 には,平均サンプルサイズの近似値を求める方法を

示してある。

逐次抜取方式を使用する場合,個々のロットからの最終的サンプルサイズが事前には分からないので,

サンプルの抜取りに組織上の困難性を伴うことがある。そのうえ逐次抜取方式を使用すると,検査作業の

スケジュール作成にも困難が生じることがある。更なる短所は,逐次抜取方式の実施は,単純な 1 回抜取

方式に比べ,検査員が間違いをおかしやすいということである。

この検査手順を一つの特性値に対する個別式両側規定限界に適用した場合には,一方の限界に対する検

査が他方の限界に対して十分な情報が蓄積されるよりずっと以前に終了してしまうことがある。したがっ

て,サンプリングは,総合判定ができるまでしばらく続けなければならない。

平均サンプルサイズが小さいという長所と,検査負荷の変動に伴う組織上の短所を比較すれば,特性値

一つだけを考える場合で,個々のアイテムの検査費用が検査の諸経費よりも高い場合には,計量値逐次抜

取方式が望ましいということになる。

2.1.3

注意  1 回及び逐次抜取方式の選択は,ロット検査の開始以前にしなければならない。実際の検査

結果が合否判定基準の選択に影響を与えるような場合には,抜取方式の検査特性が大きく変化することが

あるため,一つのロットの検査の期間中は,ある形式の抜取方式から他の方式への切替えは許されない。

2.1.4

サンプルサイズの中途打切り  逐次抜取方式は平均として等価な 1 回抜取方式よりもずっと経済

的ではあるが,ロットによっては検査において,累計余裕値が長い間合格判定値と不合格判定値との間に

とどまり,合格・不合格の判定が非常に遅くなることがある。これは,図式判定法の場合には,折れ線の

ランダムな維持が検査続行域にとどまっているのに対応する。こういう状態は,ロットの品質水準が LAQ

に近い場合に起こりやすい。

この短所を緩和するために,累計サンプルサイズの最大値 n

t

をサンプリング開始以前に設定する。判定

より前に累計サンプルサイズがその打切り値 n

t

に達した場合は,検査を中止する。その場合,ロットの合

格又は不合格の判定は,サンプリング開始以前に合意したルールによって決める。逐次抜取検査の統計理

論の基になっている原理には反するが,

生産者危険及び消費者危険の両方にほとんど影響をしないように,

この規格中の中途打切りルールは決めてある。使用する中途打切りルールは,2.4.2 に示す。

2.2

小ロットの検査に対する特別留保  この規格の逐次抜取方式の基になっている統計理論では,サン

プルを抜き取る母集団は無限に大きいという仮定を基礎にしている。累計サンプルサイズがロットサイズ

N

の 1/10 以下の場合は,その理論は実用的にはほとんどの場合に適用できる。また,累計サンプルサイズ

がロットサイズの 1/7 以下の場合は,その理論は近似的に適用できる。しかし,1 回抜取方式のときとは

違って,逐次抜取方式では実際に必要となる累計サンプルサイズは事前には分からない。


7

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

したがって,小ロットの場合には,ロットサイズが規定した生産者危険品質及び消費者危険品質のもと

で中途打切りを伴う逐次抜取方式が実施できるくらいに十分大きいことが望ましい。2.3.2 及び 2.4.1 に示

す一般の逐次抜取方式に対しては,ロットサイズが 7n

t

を超えることが望ましい。ここに,n

t

は逐次抜取方

式の打切り値である。

備考7.  ロットサイズが上記の要求事項を満足するほど大きくない場合には,一般に消費者危険及び

生産者危険は両方とも規定値よりは小さくなるであろう。

2.3

抜取方式の選定

2.3.1

ISO 3951

に対応する抜取方式  ISO 3951 : 1989 の

σ

法の抜取方式に対応する逐次抜取方式を必要と

する場合には,

附属書 が使用できる。附属書 は,合格品質水準 (AQL) 及びサンプル文字を指標とし

た逐次抜取方式を含んでいる。これらの逐次抜取方式の OC 曲線は,対応する ISO 3951 

σ

法の抜取方式

の OC 曲線と実用上十分な程度に合っている。

2.3.2

一般の抜取方式  逐次抜取方式に対する要求事項が,その方式の OC 曲線上の 2 点で規定された場

合には,2.3.2 及び 2.4.1 に示す一般的方法を使用する。高いほうの合格の確率に対応する点として生産者

危険点を指定する。また,他方の点として消費者危険点を指定する。

これらの値が事前に決まっていない場合は,逐次抜取方式選定の第 1 ステップはこの 2 点を選ぶことに

なる。この目的に対して,生産者危険

α

=0.05 及び消費者危険

β

=0.10 がしばしば使用される(

図 参照)。

求める逐次抜取方式が,既存の抜取方式とほぼ同じ OC 曲線をもつことが要求されるときには,その抜

取方式の OC 曲線のグラフ又は表から,生産者危険点及び消費者危険点を読み取ることができる。そうい

う抜取方式がない場合には,その抜取方式の適用の条件を直接考慮して生産者危険点及び消費者危険点を

決める。

図 1  生産者危険

α

0.05 及び消費者危険

β

0.10 の抜取方式の OC 曲線

2.3.3

品質水準の決め方  片側規定限界だけを考える場合には,入検製品の不適合品パーセントは,規定

された側の規定限界との関係で決まる。


8

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

上側及び下側の両方の規定限界が与えられる場合には,各限界に対する品質水準を個別に考えるほうが

よい場合がある。すなわち,個別式両側規定限界である。また,上側及び下側の両方の限界に対する不適

合品パーセントをまとめて総合品質水準を規定するほうがよい場合がある。すなわち,連結式両側規定限

界である。

2.4

実施以前の準備

2.4.1

パラメータ h

A

h

R

及び の求め方  検査の各段階での,ロットの合格及び不合格判定基準は,パ

ラメータ h

A

h

R

及び から求める。

生産者危険

α

=0.05 及び消費者危険

β

=0.10 並びに標準数で与えられた生産者危険品質及び消費者危険品

質の値に対応するこれらのパラメータの値は,

表 による。

附属書 には,生産者危険点及び消費者危険点の任意の組合せに対する h

A

h

R

及び の求め方を示す。

片側規定限界又は連結式両側規定限界の場合には,パラメータ h

A

h

R

及び は 1 組だけ求める。

個別式両側規定限界の場合には,パラメータは次のように 2 組求める。

上側規定限界に対して,h

A

 (U)

h

R

 (U)

及び g

 (U)

下側規定限界に対して,h

A

 (L)

h

R

 (L)

及び g

 (L)

2.4.2

累計サンプルサイズの打切り値の決め方

2.4.2.1

標準的手順

a)

逐次抜取方式及び等価な 1 回抜取方式のサンプルサイズ n

0

が既知の場合は,累計サンプルサイズの打

切り値は,n

t

=1.5n

0

から得られた値を直近の整数に切り上げて求める。

b)

等価な 1 回抜取方式のサンプルサイズが未知の場合は,不適合品パーセント検査の場合の累計サンプ

ルサイズの打切り値は,生産者危険点及び消費者危険点から求める。

生産者危険

α

=0.05 及び消費者危険

β

=0.10,並びに標準数で与えられた生産者危険品質及び消費者

危険品質の値に対応する累計サンプルサイズの打切り値は,

表 による。

附属書 には,生産者危険点及び消費者危険点の任意の組合せに対する n

t

の求め方を与えてある。

備考8.  個別式両側規定限界の場合には,上記のルールを各限界に対して個別に適用して打切り値を

求める。実際の逐次抜取方式に対しては,2組求めた打切り値のうち,どちらか大きいほうを

使用する。

2.4.2.2

小ロットに対する打切り  こうして求めた n

t

の値がロットサイズを超えた場合では,その逐次抜

取方式を使用するときは,サンプルサイズの打切り値 n

t

はロットサイズに等しいものとする。

2.4.2.3

例  あるがいし(碍子)に対して,絶縁電圧 200kV と規定されている。定常的生産からのロット

が検査に提出された。生産は安定しており,絶縁電圧の分布は正規分布に従うことが確かめられている。

さらに,ロット内の標準偏差は安定していて,

σ

=1.2kV とみなしてよいという文書が提出されている。

次のような特性をもつ逐次抜取方式を使用することが決まった。

a)

提出ロットの品質が不適合品パーセントで 0.5%ならば,ロットの合格の確率は 0.95 とする。

b)

提出ロットの品質が不適合品パーセントで 2.0%ならば,ロットの合格の確率は 0.10 とする。

これらの要求事項は,生産者危険点を

ρ

A

=0.005,

α

=0.05,また,消費者危険点を

ρ

R

=0.02,

β

=0.10

と決めれば達成できる。

片側規定で下側規定限界が規定されている。

表 から,この要求事項を満足する逐次抜取方式のパ

ラメータは,次のとおりである。

h

A

=4.312

h

R

=5.536


9

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

g

=2.315

n

t

=49

附属書 に示す一般的な手順を用いても,同じ値が得られるはずである。

2.4.3

工程標準偏差の最大値

2.4.3.1

連結式両側規定限界に対する限界工程標準偏差,LPSD (com.)    連結式両側規定限界の場合には,

計量値逐次抜取検査は,工程標準偏差

σ

が規定公差  (UL)  に比べて十分小さい場合にだけ適用できる。

工程標準偏差の最大許容値は,次の式で与えられる。

LPSD

=  (UL)

ψ

ここに,

ψ

は,生産者危険品質 PRQ だけで決まる値である。

表 には,標準数で与えられた PRQ の値に対応する

ψ

の値を示す。

2.4.3.2

個別式両側規定限界に対する最大工程標準偏差,MPSD (sep.)    個別式両側規定限界の場合には,

計量値抜取方式は工程標準偏差

σ

が規定公差  (UL)  に比べて十分小さい場合にだけ適用できる。工程標

準偏差の最大許容値は,次の式で与えられる。

MPSD

=  (ULf

ここに,は,上側及び下側のそれぞれの規定限界に対する生産者危険品質 PRQ

 (U)

及び PRQ

 (L)

から決まる値である。

表 には,標準数で与えられた PRQ

 (U)

及び PRQ

 (L)

の値に対応する

ψ

の値を示す。

個別式両側規定限界の場合に,

σ

が MPSD を超えているときは,サンプルを抜き取ることなく,ロット

を不合格としなければならない。

備考9.

σ

が MPSD を超えているときは,次の要求事項を両方とも満足するロットはない。

p

 (U)

<PRQ

 (U)

及び,

p

 (L)

<PRQ

 (L)

したがって,抜取検査は,無意味である。

2.4.4

数値判定法及び図式判定法の選択  この規格には,逐次抜取方式の実施のために 2 種類の判定法を

規定する。すなわち,数値判定法及び図式判定法である。

数値判定法は正確であって,合否の判定に疑問の余地を残さないという長所がある。

図式判定法はシリーズのロットの検査に適している。合否判定図は,1 回作成すれば繰り返し使えるか

らである。

しかし,この方法は,点をプロットしたり直線を引いたりすることに起因する不正確性をもっている。

一方,この方法は,アイテムが検査されるごとに,増加するロット品質の情報を視覚的に示すという長所

がある。すなわち,情報は検査続行域内での折れ線の進行で示され,その線がこの領域の境界線に到達す

るか又はそれと交差するまで続く。

合否の判定に関する限り,数値法が標準的方法である。グラフ法は,精密な合否判定には数値法を使用

するというただし書き付きの場合にだけ使用できる。


10

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

表 1  生産者危険 a0.05 及び消費者危険

β

0.10 に対する計量逐次抜取方式のパラメータ 

(不適合品率検査,主抜取表)

PRQ

パラメータ

CRQ

(消費者危険品質水準)

0.80

1.00

1.25

1.60

2.00  2.50

3.15

4.00

5.00

6.30

8.00

10.00 12.50 16.00 20.00

25.00

31.50

0.100

h

A

3.304  2.947  2.652

2.380  2.172  1.992

1.829

1.681

1.558

1.443

1.336

1.245 1.161 1.074 1.001

0.932

0.863

h

R

4.242  3.784  3.405

3.056  2.789  2.557

2.348

2.158

2.000

1.853

1.715

1.598 1.490 1.379 1.285

1.196

1.108

g

2.750  2.708  2.666

2.617  2.572  2.525

2.475

2.420

2.368

2.310

2.248

2.186 2.120 2.042 1.966

1.882

1.786

n

t

29 23 19 16 13 11

10 8 8 7 7 5 5 4 4 4 4

0.125

h

A

3.664 3.230 2.879

2.561 2.322 2.117

1.934

1.769

1.633

1.508

1.391

1.293

1.202

1.110

1.032

0.958

0.886

h

R

4.704  4.147  3.696

3.288  2.981  2.718

2.483

2.271

2.097

1.936

1.786

1.659 1.543 1.425 1.325

1.231

1.137

g

2.716  2.675  2.632

2.584  2.539  2.492

2.441

2.387

2.334

2.277

2.214

2.152 2.087 2.009 1.932

1.849

1.753

n

t

35 28 23 19 16 13

11

10 8 7 7 5 5 5 4 4 4

0.160

h

A

4.177  3.622  3.187

2.802  2.518  2.279

2.068

1.881

1.728

1.588

1.459

1.351 1.252 1.153 1.069

0.990

0.913

h

R

5.363  4.651  4.091

3.597  3.233  2.926

2.655

2.414

2.218

2.039

1.873

1.735 1.608 1.480 1.372

1.271

1.172

g

2.678 2.637 2.595

2.546 2.501 2.454

2.404

2.349

2.296

2.239

2.176

2.115

2.049

1.971

1.895

1.811

1.715

n

t

46 35 28 22 17 14

13

10

10 8 7 7 5 5 4 4 4

0.200

h

A

4.798  4.080  3.536

3.068  2.731  2.452

2.209

1.997

1.825

1.670

1.528

1.410 1.303 1.195 1.105

1.022

0.939

h

R

6.160  5.238  4.539

3.939  3.506  3.148

2.837

2.564

2.344

2.144

1.962

1.810 1.673 1.534 1.419

1.312

1.206

g

2.644  2.602  2.560

2.511  2.466  2.419

2.369

2.314

2.262

2.204

2.142

2.080 2.014 1.936 1.860

1.776

1.680

n

t

59 44 34 25 20 17

14

11

10 8 7 7 5 5 5 4 4

0.250

h

A

5.655  4.683  3.980

3.398  2.989  2.658

2.375

2.131

1.937

1.763

1.606

1.476 1.359 1.242 1.145

1.056

0.968

h

R

7.260 6.013 5.110

4.362 3.837 3.412

3.049

2.736

2.487

2.263

2.062

1.895

1.745

1.595

1.471

1.355

1.243

g

2.608  2.567  2.524

2.476  2.430  2.384

2.333

2.279

2.226

2.169

2.106

2.044 1.979 1.901 1.824

1.741

1.644

n

t

83 58 41 31 25 19

16

13

11

10 8 7 7 5 5 4 4

0.315

h

A

6.974  5.553  4.591

3.833  3.320  2.917

2.580

2.295

2.071

1.873

1.697

1.552 1.424 1.296 1.191

1.094

1.001

h

R

8.953  7.130  5.895

4921  4.263  3.745

3.313

2.946

2.659

2.405

2.179

1.993 1.828 1.664 1.529

1.405

1.285

g

2.570  2.529  2.487

2.438  2.393  2.346

2.295

2.241

2.188

2.131

2.068

2.007 1.941 1.863 1.787

1.703

1.607

n

t

125 80 55 38 29 23

19

14

13

10 8 8 7 5 5 5 4

0.40

h

A

9.259  6.912  5.482

4.435  3.763  3.253

2.839

2.498

2.235

2.006

1.805

1.643 1.499 1.358 1.244

1.138

1.037

h

R

11.887  8.874  7.038

5.694  4.831  4.176

3.645

3.207

2.870

2.576

2.318

2.109 1.925 1.744 1.596

1.462

1.332

g

2.530  2.489  2.447

2.398  2.353  2.306

2.256

2.201

2.148

2.091

2.029

1.967 1.901 1.823 1.747

1.663

1.567

n

t

218

122 77 52 37 28

22

17

14

11

10 8 7 7 5 5 4

0.50

h

A

13.488  9.024  6.732

5.218  4.312  3.656

3.141

2.728

2.418

2.153

1.923

1.739 1.579 1.424 1.298

1.184

1.075

h

R

17.317 11.586  8.643

6.700  5.536  4.693

4.033

3.503

3.105

2.764

2.469

2.233 2.028 1.828 1.667

1.520

1.380

g

2.492  2.451  2.409

2.360  2.315  2.268

2.218

2.163

2.110

2.053

1.990

1.929 1.863 1.785 1.709

1.625

1.529

n

t

463 208 116  71  49  35 26 20 16 13 11 10  8  7  5  5  4

0.63

h

A

26.190 13.358  8.882

6.424  5.103  4.209

3.542

3.025

2.649

2.333

2.066

1.855 1.674 1.500 1.362

1.237

1.118

h

R

33.625 17.150 11.403

8.247  6.552  5.403

4.547

3.884

3.400

2.996

2.652

2.382 2.150 1.926 1.748

1.588

1.436

g

2.452  2.411  2.368

2.320  2.274  2.227

2.177

2.123

2.070

2.012

1.950

1.888 1.823 1.745 1.668

1.585

1.488

n

t

1739 454 202 106  68  46 34 25 19 16 13 10  8  7  7  5  5

0.80

h

A

27.265 13.440

8.511  6.339  5.015

4.095

3.420

2.946

2.562

2.243

1.997 1.789 1.592 1.436

1.298

1.168

h

R

35.005 17.255

10.927  8.138  6.438

5.258

4.391

3.783

3.289

2.879

2.564 2.297 2.043 1.844

1.666

1.500

g

2.368  2.325

2.277  2.231  2.184

2.134

2.080

2.027

1.969

1.907

1.845 1.780 1.702 1.625

1.542

1.445

n

t

  1886 460 185 103 65 44 31 23 19 14 11 10  8  7  5  5

1.00

h

A

26.505

12.374  8.259  6.145

4.819

3.911

3.303

2.827

2.444

2.155 1.914 1.690 1.516

1.363

1.220

h

R

34.028

15.886 10.603 7.889

6.187

5.021

4.241

3.630

3.137

2.766 2.458 2.170 1.947

1.750

1.567

g

2.284

2.235  2.190  2.143

2.093

2.039

1.986

1.928

1.866

1.804 1.738 1.660 1.584

1.500

1.404

n

t

  1781 389 175 97 61 40 29 22 17 13 11  8  7  7  5

備考 PRQ 及び CRQ は,不適合品率 (%) で表示してある。


11

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

表 1  生産者危険

α

0.05 及び消費者危険

β

0.10 に対する計量逐次抜取方式のパラメータ 

(不適合品率検査,主抜取表)(続き)

PRQ

パラメータ

CRQ

(消費者危険品質水準)

1.60 2.00 2.50 3.15 4.00 5.00 6.30 8.00 10.00

12.50

16.00

20.00

25.00

31.50

1.25

h

A

23.209

11.997

7.999 5.890 4.588

3.774

3.165

2.692

2.345

2.063

1.805 1.608 1.437 1.279

h

R

29.798

15.402

10.270 7.562 5.890

4.845

4.063

3.456

3.011

2.649

2.318 2.065 1.845 1.643

g

2.193 2.148

2.101 2.050 1.196

1.943

1.886

1.823

1.761

1.696

1.618 1.542 1.458 1.362

n

t

1

367

367

164 89 55 38 26 20 16 13 10  8  7  5

1.60

h

A

24.832

12.206 7.893 5.718

4.507

3.665

3.045

2.609

2.265

1.958 1.728 1.532 1.354

h

R

31.881

15.671

10.134 7.341

5.786

4.705

3.909

3.350

2.908

2.513 2.219 1.966 1.738

g

2.099

2.052 2.002 1.948

1.895

1.837

1.775

1.713

1.647

1.569 1.493 1.409 1.313

n

t

  1

564

379

160 85 53 35 25 19 14 11 10  7  7

2.00

h

A

24.006 11.572 7.429

5.506

4.299

3.471

2.915

2.492

2.125 1.857 1.632 1.432

h

R

30.821

14.857 9.537

7.069

5.519

4.456

3.743

3.199

2.729 2.385 2.096 1.839

g

2.007 1.956 1.902

1.849

1.792

1.729

1.668

1.602

1.524 1.448 1.364 1.268

n

t

  1

462

341

142 79 49 32 23 17 13 10  8  7

2.50

h

A

 

22.341

10.757

7.144

5.237

4.057

3.318

2.781

2.332

2.013

1.751

1.523

h

R

 

28.683

13.811

9.173

6.723

5.209

4.260

3.570

2.994

2.585

2.248

1.955

g

1.910 1.855

1.802

1.745

1.683

1.621

1.555

1.477 1.401 1.317 1.221

n

t

  1

267

295

131 71 43 29 22 16 11 10  7

3.15

h

A

 

20.747

10.503

6.840

4.957

3.897

3.176

2.603

2.212

1.900

1.634

h

R

 

26.637

13.485

8.782

6.365

5.004

4.078

3.342

2.840

2.44

2.098

g

 

1.805

1.752

1.695

1.632

1.570

1.505

1.427

1.350

1.267

1.170

n

t

  1

093

281

121 64 40 28 19 14 11  8

4.00

h

A

 

21.273

10.204

6.514

4.799

3.750

2.977

2.476

2.092

1.774

h

R

 

27.311

13.101

8.363

6.161

4.815

3.822

3.179

2.686

2.278

g

 

1.698

1.640

1.578

1.516

1.451

1.373

1.296

1.213

1.116

n

t

 

1

148

265

109

59

37

23

17

13

10

5.00

h

A

    

19.612

9.389

6.197

4.553

3.461

2.803

2.320

1.936

h

R

    

25.180

12.054

7.956

5.845

4.444

3.598

2.979

2.485

g

    

1.587

1.525

1.463

1.398

1.320

1.243

1.160

1.063

n

t

      976

224

98

55

32

22

16

11

6.30

h

A

    

18.010

9.059

5.929

4.203

3.270

2.631

2.147

h

R

    

23.123

11.630

7.612

5.396

4.198

3.378

2.757

g

    

1.468

1.406

1.340

1.262

1.186

1.102

1.006

n

t

       824

209

91

46

29

19

13

8.0

h

A

    

18.226

8.838

5.483

3.996

3.082

2.438

h

R

    

23.440

11.347

7.039

5.130

3.956

3.130

g

    

1.343

1.278

1.200

1.123

1.040

0.943

4

n

t

        844

199

77

41

26

17

10.0

h

A

       

17.159

7.842

5.117

3.709

2.815

h

R

       

22.030

10.068

6.570

4.761

3.614

g

       

1.216

1.138

1.062

0.978

0

0.881

6

n

t

         748

157

68

37

22

備考 PRQ 及び CPQ は,不適合品率 (%) で表示してある。


12

Z 901

0 : 1

9

99 (ISO

 8423

 : 19

9

1

)

表 2  限界工程標準偏差 LPSD を求めるための係数

ψ

の値

PRQ  0.10 0.125 0.16  0.20  0.25

0.315

0.40

0.50

0.63

0.80

1.00

1.25 1.60

2.00

2.50

3.15

4.00

5.00

6.30

8.00

10.00

( )

ψ

0.143 0.146 0.149 0.152 0.155

0.158

0.161

0.165

0.169

0.174

0.178

0.183 0.189

0.194

0.201

0.208

0.216

0.225

0.235

0.246

0.259

備考  逐次抜取方式のための限界工程標準偏差 LPSD は,標準化した値

ψ

を規格公差  (UL)  に乗じて求める。すなわち,LPSD=

ψ

  (U

L)

。限界工程標準偏差 LPSD

は,逐次抜取方式を連結式両側規定限界に対して使用する場合の工程標準偏差の最大許容値を与えるものである。工程標準偏差が LPSD を超えている場合は,逐
次抜取方式は使用できない。


13

Z 901

0 : 1

999 (ISO

 8423

 : 19

9

1

)

表 3  最大工程標準偏差 MPSD を求めるための係数 の値(個別式両側規定限界)

PRQ

 (U)

PRQ

 (L)

0.100 0.125 0.160 0.200  0.250

0.315

0.400

0.500

0.630

0.800

1.00

1.25 1.60

2.00

2.50

3.15

4.00

5.00

6.30

8.00

10.00

0.100  0.162 0.164 0.166 0.168  0.170

0.172

0.174

0.176

0.179

0.182

0.185

0.188 0.191

0.194

0.198

0.202

0.207

0.211

0.216

0.222

0.229

0.125  0.164 0.165 0.167 0.169  0.172

0.174

0.176

0.179

0.181

0.184

0.187

0.190 0.194

0.197

0.201

0.205

0.209

0.214

0.220

0.226

0.232

0.160  0.166 0.167 0.170 0.172  0.174

0.176

0.179

0.181

0.184

0.187

0.190

0.193 0.196

0.200

0.204

0.208

0.213

0.218

0.223

0.230

0.236

0.200  0.168 0.169 0.172 0.174  0.176

0.178

0.181

0.183

0.186

0.189

0.192

0.195 0.199

0.203

0.207

0.211

0.216

0.221

0.227

0.233

0.240

0.250  0.170 0.172 0.174 0.176  0.178

0.181

0.183

0.186

0.189

0.192

0.195

0.198 0.202

0.206

0.210

0.214

0.219

0.225

0.231

0.237

0.245

0.315  0.172 0.174 0.176 0.178  0.181

0.183

0.186

0.188

0.191

0.195

0.198

0.201 0.205

0.209

0.213

0.218

0.223

0.228

0.235

0.242

0.249

0.400  0.174 0.176 0.179 0.181  0.183

0.186

0.189

0.191

0.194

0.198

0.201

0.204 0.208

0.213

0.217

0.222

0.227

0.233

0.239

0.246

0.254

0.500  0.176 0.179 0.181 0.183  0.186

0.188

0.191

0.194

0.197

0.201

0.204

0.208 0.212

0.216

0.220

0.225

0.231

0.237

0.244

0.251

0.259

0.630  0.179 0.181 0.184 0.186  0.189

0.191

0.194

0.197

0.200

0.204

0.207

0.211 0.216

0.220

0.224

0.230

0.236

0.242

0.248

0.256

0.265

0.800  0.182 0.184 0.187 0.189  0.192

0.195

0.198

0.201

0.204

0.208

0.211

0.215 0.220

0.224

0.229

0.234

0.240

0.247

0.254

0.262

0.271

1.000  0.185 0.187 0.190 0.192  0.195

0.198

0.201

0.204

0.207

0.211

0.215

0.219 0.224

0.228

0.233

0.239

0.245

0.252

0.259

0.268

0.277

1.250  0.188 0.190 0.193 0.195  0.198

0.201

0.204

0.208

0.211

0.215

0.219

0.223 0.228

0.233

0.238

0.244

0.250

0.257

0.265

0.274

0.284

1.600  0.191 0.194 0.196 0.199  0.202

0.205

0.208

0.212

0.216

0.220

0.224

0.228 0.233

0.238

0.244

0.250

0.257

0.264

0.272

0.282

0.292

2.000  0.194 0.197 0.200 0.203  0.206

0.209

0.213

0.216

0.220

0.224

0.228

0.233 0.238

0.243

0.249

0.256

0.263

0.270

0.279

0.289

0.300

2.500  0.198 0.201 0.204 0.207  0.210

0.213

0.217

0.220

0.224

0.229

0.233

0.238 0.244

0.249

0.255

0.262

0.269

0.277

0.287

0.297

0.308

3.150  0.202 0.205 0.208 0.211  0.2141

0.218

0.222

0.225

0.230

0.234

0.239

0.244 0.250

0.256

0.262

0.269

0.277

0.285

0.295

0.306

0.318

4.000  0.207 0.209 0.213 0.216  0.219

0.223

0.227

0.231

0.236

0.240

0.245

0.250 0.257

0.263

0.269

0.277

0.286

0.295

0.305

0.317

0.330

5.000  0.211 0.214 0.218 0.221  0.225

0.228

0.233

0.237

0.242

0.247

0.252

0.257 0.264

0.270

0.277

0.285

0.295

0.304

0.315

0.328

0.342

6.300  0.216 0.220 0.223 0.227  0.231

0.235

0.239

0.244

0.248

0.254

0.259

0.265 0.272

0.279

0.287

0.295

0.305

0.315

0.327

0.341

0.356

8.000  0.222 0.226 0.230 0.233  0.237

0.242

0.246

0.251

0.256

0.262

0.268

0.274 0.282

0.289

0.297

0.306

0.317

0.328

0.341

0.356

0.372

10.000  0.229 0.232 0.236 0.240  0.245

0.249

0.254

0.259

0.265

0.271

0.277

0.284 0.292

0.300

0.308

0.318

0.330

0.342

0.356

0.372

0.390

備考  逐次抜取方式のための最大工程標準偏差 MPSD は,標準化した値 を規格公差  (UL)  に乗じて求める。すなわち,MPSD=f  (U

L)

。最大工程標準偏差 MPSD は,

逐次抜取方式を個別式両側規定限界に対して使用する場合の工程標準偏差の最大許容値を与える。工程標準偏差が MPSD を超えている場合は,全ロットは不合格と
なる。

備考 PRQ

 (L)

及び PRQ

 (U)

は,不適合品率 (%) で表示してある。


14 
Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

3.

逐次抜取方式の実施

3.1

抜取方式の指定  1 回及び逐次抜取方式の選択は,ロットの検査の開始以前の状態にしておかなけれ

ばならない。

逐次抜取方式の実施以前に,検査員は h

A

h

R

gn

t

及び A

t

の指定値を抜取検査の文書に記録しなけれ

ばならない。

さらに,検査員は,判定基準が上側規定限界,下側規定限界,連結式両側規定限界及び個別式両側規定

限界のどれかを記録しなければならない。この最後の場合には,上側及び下側の判定基準に対するパラメ

ータを個別に求めなければならない。ISO 3951 と互換性のある抜取方式の場合には,

附属書 付表 A.1

及び

附属書 付表 A.2 を使用して適切な値を決めなければならない。

3.2

抜取方式の準備

3.2.1

片側規定限界

3.2.1.1

合格判定値及び不合格判定値  累計サンプルサイズ n

cum

が 1 から n

t

−1 までの各値に対して,合

格判定値 は次の式から求める。

A

g

σ

n

cum

h

A

σ

A

 

また,n

cum

の各値に対して,次の式から不合格判定値 を求める。

R

g

σ

n

cum

h

R

σ

累計サンプルサイズの打切り値に対する合格判定値 A

t

は,次の式から求める。

A

t

g

σ

n

t

合格判定値及び不合格判定値のけた数は,検査で得られる結果よりも 1 けた下のけたまで求める。

3.2.1.2

合否判定図  図 に示すようなグラフ(合否判定図)を作成する。グラフの横軸は累計サンプル

サイズ,縦軸は累計余裕値とする。合格判定値及び不合格判定値は,共通の傾き g

σ

をもつ 2 本の直線にな

る。切片 h

A

σ

をもつほうの直線は合格判定線であり,切片−h

R

σ

をもつほうの直線は不合格判定線である。

累計サンプルサイズが n

t

のところに打切り線(縦線)を追加する。

これらの線によって,図は三つの領域に分かれる。

−  合格域は,合格判定線の上側の領域(線上を含む。

)及び打切り線上で点  (n

t

A

t

)

より上側の部分(そ

の点を含む。

)である。

−  不合格域は,不合格判定線の下側の領域(線上を含む。

)及び打切り線上で点  (n

t

A

t

)

よりも下側の

部分である。

−  検査続行域は,合格判定線と不合格判定線に挟まれた帯状の領域で,打切り線より左側の部分であ

る。

3.2.1.3

例  2.4.2.3 の例で取り上げた計量値逐次抜取方式を考える。与えられた値及びパラメータは,L

=200kV,

σ

=1.2kV,h

A

=4.312,h

R

=5.536,g=2.315 及び n

t

=49 となっている。

合格判定値を与える式は,次のようになる。

A

=2.778n

cum

+5.174

不合格判定値を与える式は,次のようになる。

R

=2.778n

cum

−6.643

累計サンプルサイズ n

cum

=1,2,…,48 に対応する合格判定値及び不合格判定値は,これらの式に順次

n

cum

の値を代入すれば求められる。また,累計サンプルサイズの打切り値 n

t

に対応する合格判定値 A

t

は,

次のようになる。

A

t

=2.778n

t


15

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

ここに,  n

t

=49 である。

このがいしの絶縁電圧は,小数点以下 1 けたまで計測するので,合格判定値及び不合格判定値は,小数

点以下 2 けたに丸める。その結果を

図 の第 4 列及び第 6 列に示す。

累計サンプルサイズ

測定値

余裕値

不合格判定値

累計余裕値

合格判定値

n

cum

x

y

R

Y

A

 kV

 1

202.5

2.5

−3.86

 2.5

 7.95

 2

203.8

3.8

−1.09

6.3

10.73

 3

201.9

1.9

1.69

 8.2

13.51

 4

205.6

5.6

4.47

13.8

16.29

 5

199.9

−0.1 7.25  13.7 19.06

 6

202.7

2.7

10.02

16.4

21.84

 7

203.2

3.2

12.80

19.6

24.62

 8

−203.6 3.6

15.58

23.2

27.40

 9

204.0

4.0

18.36

27.2

30.18

10 203.6

3.6

21.14

30.8

32.95

11 203.3

3.3

23.91

34.1

35.73

12 204.7

4.7

26.69

38.8

38.51

13

− 29.47 ロット 41.29

14

− 32.25  合格 44.07

48

126.70

138.58

49

136.12

図 2  片側規定限界に対する逐次抜取方式のための合否判定表(検査記録用紙) 

3.2.1.3 の例で取り上げたもの)

図 は,この逐次抜取方式に対する合否判定図を示す。この図を作成するために,横軸を累計サンプル

サイズ n

cum

,縦軸を累計余裕値 とするグラフ用紙を準備する。合格判定線は, (0 ; h

A

σ

)

の点及び  (n

cum

;

g

σ

n

cum

h

A

σ

)

の全点を通る直線である。n

cum

=30 を選ぶと,g

σ

n

cum

h

A

=88.51 となる。グラフ用紙に,2

点  (0 ; 5.17)  及び (30 ; 88.51) をプロットし,この 2 点を直線で結んで合格判定線とする。

同様に不合格判定線は, (0 ; −h

R

σ

)

及び n

cum

=30 に対応する  (n

cum

R)

の 2 点 (0 ; −6.64)  及び (30 ;

76.70)

をプロットし,この 2 点を直線で結んで不合格判定線とする。最後に n

cum

=49 のところに縦線を記

入して打切り線とする。

参考  この規格では,グラフ上の点の座標を,慣用の (x,y)  ではなく,  (x ; y)  とセミコロンで区切

って表現している。これは,原国際規格から転載した図・表中で小数点としてコンマ  (,)  を

用いており,それとの混合を避けるためである。


16 
Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

図 3  3.2.1.3 中の例で考察した片側規定限界の場合の逐次抜取方式に対する合否判定図

3.2.2

連結式両側規定限界

3.2.2.1

合格判定値及び不合格判定値  累計サンプルサイズ n

cum

が 1 から n

t

−1 までの各値に対して,次

の各式から一対の合格判定値及び一対の不合格判定値を求める。

上側合格判定値 A

 (U)

は,次のようになる。

A

 (U)

=  (U

L

g

σ

) n

cum

h

A

σ

下側合格判定値 A

 (L)

は,次のようになる。

A

 (L)

g

σ

n

cum

h

R

σ

上側不合格判定値 R

 (U)

は,次のようになる。

R

 (U)

=  (ULg

σ

n

cum

h

R

σ

下側不合格判定値 R

 (L)

は,次のようになる。

R

 (L)

g

σ

n

cum

h

R

σ

A

 (u)

の値が対応する A

 (L)

の値より小さい場合には,累計サンプルサイズが小さ過ぎてロットは合格にな

らない。

累計サンプルサイズの打切り値に対する合格判定値 A

t

 (U)

及び A

t

 (L)

は,次の式から求める。

A

t

 (U)

=  (ULg

σ

n

t

A

t

 (L)

g

σ

n

t

合格判定値及び不合格判定値の小数点以下のけた数は,検査結果よりも 1 けた下まで求める。

3.2.2.2

合否判定図  図 に示すようなグラフ(合否判定図)を作成する。グラフの横軸は累計サンプル

サイズ,縦軸は累計余裕値とする。累計サンプルサイズが n

t

のところには,縦線(打切り線)がある。合

格判定値及び不合格判定値に対応する 4 本の直線がある。

一番上の線(上側不合格判定線)は,傾き  (ULg

σ

)

及び切片 h

R

σ

をもっている。上側不合格域は,


17

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

不合格判定線の上側の領域(線上を含む。

)及び打切り線上で点  [n

t

A

t

 (U)

]

より上側の部分である。

一番下の線(下側不合格判定線)は傾き g

σ

及び切片−h

R

σ

をもっている。下側不合格域は,不合格判定

線の下側の領域(線上を含む。

)及び打切り線上で,点  [n

t

A

t

 (L)

]

より下側の部分である。

不合格域は,上側及び下側の二つの領域に分かれている。

上側合格判定線は,傾き  (ULg

σ

)

及び切片−h

A

σ

をもっている。下側合格判定線は,傾き g

σ

及び切

片 h

A

σ

をもっている。合格域は,図中で上側合格判定線,下側合格判定線及び打切り線で囲まれた三角形

の領域である。合格域は,二つの合格判定線上を含み,さらに,打切り線上で 2 点  [n

t

A

t

 (U)

]

,  [n

t

A

t

 (L)

]

間の部分(その点を含む。

)も含む。

合格域と不合格域とに挟まれた帯状の V 字形の領域で,

打切り線より左側の部分は,

検査続行域である。

3.2.2.3

例  工業生産中のある機械部品の寸法に対して仕様が 205±5mm と規定されている。生産は安定

しており,ロット内の寸法の分布は正規分布に従うことが確かめられている。更に,ロット内の標準偏差

は安定していて,

σ

=1.2mm とみなしてよいという文書が提出されている。

連結式両側規定限界で,

ρ

A

=0.005,

α

=0.05,

ρ

R

=0.02,

β

=0.10 という特性をもつ計量値逐次抜取方式

を使用することが決まった。

表 から,この逐次抜取方式のパラメータは,次のとおりである。

h

A

=4.312,h

R

=5.536,g=2.315 及び n

t

=49

上側合格判定値 A

 (U)

及び下側合格判定値 A

 (L)

を与える式は,次のようになる。

A

 (U)

=7.222n

cum

−5.174

及び

A

 (L)

=2.778n

cum

+5.174

上側不合格判定値 R

 (U)

及び下側不合格判定値 R

(L)

を与える式は,次のようになる。

R

 (U)

=7.222n

cum

+6.643

及び

R

 (L)

=2.778n

cum

−6.643

累計サンプルサイズ n

cum

=1,2,…,48 に対応する合格判定値及び不合格判定値は,これらの式に順次

n

cum

の値を代入すれば求められる。

また,累計サンプルサイズの打切り値 n

t

に対応する合格判定値 A

t

 (U)

及び A

t

 (L)

は,次のようになる。

A

t

 (U)

=7.222n

t

及び

A

t

 (L)

=2.778n

t

この場合,n

t

=49 である。

この寸法は,小数点以下 1 けたまで計測するので,合格判定値及び不合格判定値は小数点以下 2 けたに

丸める。その結果を

図 の第 4 列,第 5 列,第 7 列及び第 8 列に示す。


18 
Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

累計サンプ

測定値

余裕値

下側不合

下側合格

累計余裕値

上側合格

上側不合

ルサイズ

x

y

格判定値

判定値

Y

判定値

格判定値

n

cum

 mm   R

 (L)

A

 (L)

A

 (U)

R

 (U)

1 202.5

2.5

−3.86 7.95* 2.5

2.05* 13.87

2 203.8

3.8

−1.09 10.73* 6.3

9.27* 21.09

3 201.9

1.9

1.69

13.51  8.2  16.49 28.31

4 205.6

5.6

4.47

16.29 13.8  23.71 35.53

5 199.9

−0.1 7.25 19.06  13.7

30.94  42.75

6 202.7

2.7

10.02

21.84 16.4  38.16 49.98

7 203.2

3.2

12.80

24.62 19.6  45.38 57.20

8 203.6

3.6

15.58

27.40 23.2  52.60 64.42

9 204.0

4.0

18.36

30.18 27.2  59.83 71.64

10 203.6

3.6

21.14 32.95  30.8  67.05  78.87

11 203.3

3.3

23.91 35.73  34.1  74.27  86.09

12 204.7

4.7

26.69 38.51  38.8  81.49  93.31

13

− 29.47 41.29  ロット 88.71 100.53

14

− 32.25 44.07  合格 95.94

107.75

48

126.70

138.52   341.48

353.30

49

136.12   353.88

*

この累計サンプルサイズでは,下側合格判定値が上側合格判定値を超えるので,合格の判定はでき
ない。

図 4  連結式両側規定限界に対する逐次抜取方式のための合否判定表(3.2.2.3 の例で取り上げたもの)

図 は,この逐次抜取方式に対する合否判定図を示す。この図を作成するために,横軸を累計サンプル

サイズ n

cum

,縦軸を累計余裕値 とするグラフ用紙を準備する。下側規定限界に対する合格判定線は,2

点  (0 ; 5.17)  及び (30 ; 88.51) を直線で結んで作成する。また,下側不合格判定線は,2 点 (0 ; −6.64)  及

び  (30 ; 76.70)  を直線で結んで作成する。

上側規定限界に対する合格判定線は,2 点 (0 ; −5.17)  及び  (30 ; 211.49)  を直線で結んで作成する。同

様に上側不合格判定線は,2 点 (0 ; 6.64) 及び (30 ; 223.30) を直線で結んで作成する。最後に,n

cum

=49

のところに縦線を記入して打切り線とする。


19

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

図 5  3.2.2.3 中の例で考察した連結式両側規定限界の場合の逐次抜取方式に対する合否判定図

3.2.3

個別式両側規定限界

3.2.3.1

合格判定値及び不合格判定値  累計サンプルサイズ n

cum

が 1 から n

t

−1 までの各値に対して,次

の各式から 2 組の合格判定値及び不合格判定値を求める。合格判定値と不合格判定値の組合せは,それぞ

れの規定限界に対応している。

上側規定限界に対応する上側合格判定値 A

(U)

は,次のようになる。

A

 (U)

=  (ULg

 (U)

σ

n

cum

h

A

 (U)

σ

また,上側規定限界に対応する上側不合格判定値 R

 (U)

は,次のようになる。

R

 (U)

=  (ULg

 (U)

σ

n

cum

h

R

 (U)

σ

下側規定限界に対応する下側合格判定値 A

 (L)

は,次のようになる。

A

 (L)

g

 (L)

σ

n

cum

h

A

 (L)

σ

また,下側規定限界に対応する下側不合格判定値 R

 (L)

は,次のようになる。

R

 (L)

g

 (L)

σ

n

cum

h

R

 (L)

σ

累計サンプルサイズの打切り値に対する合格判定値 A

t

 (U)

及び A

t

 (L)

は,次の式から求める。

A

t

 (U)

=  (ULg

 (U)

σ

n

t

A

t

 (L)

g

 (L)

σ

n

t

合格判定値及び不合格判定値の小数点以下のけた数は,検査結果よりも 1 けた下まで求める。

3.2.3.2

合否判定図  図 に示すようなグラフ(合否判定図)を作成する。グラフの横軸は,累計サンプ

ルサイズ,縦軸は累計余裕値とする。累計サンプルサイズが n

t

のところには,縦線(打切り線)がある。

合格判定値及び不合格判定値に対応する直線は,下側規定限界に対する 2 本と上側規定限界に対する 2 本

とがある。


20 
Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

共通の傾斜 g

 (L)

σ

をもつ下方の 2 本の直線は下側規定限界に対するものである。切片−h

R

 (L)

σ

をもつ一番

下の線は,下側規定限界に対する不合格判定線であり,切片 h

A

 (L)

σ

をもつ他方の線は,下側規定限界に対

する合格判定線である。

これらの線によって,図は三つの領域に分かれる:

−  下側規定限界に対する合格域は,下側規定限界に対する合格判定線の上側の領域(線上を含む。

)及び

打切り線上で点  [n

t

A

t

 (L)

]

よりも上側の部分(その点を含む。

)である。

−  下側規定限界に対する不合格域は,下側規定限界に対する不合格判定線の下側の領域(線上を含む。

及び打切り線上で点  [n

t

A

t

 (L)

]

よりも下側の部分である。

−  下側規定限界に対する検査続行域は,下側規定限界に対する合格判定線と下側不合格判定線に挟まれ

た帯状の領域で,打切り線よりも左側の部分である。

同様に共通の傾き  [ULg

 (U)

]

σ

をもつ上方の 2 本の直線は,上側規定限界に対するものである。

切片 h

R

 (U)

σ

をもつ一番上の線は,上側規定限界に対する不合格判定線であり,切片−h

A

 (U)

σ

をもつ他

方の線は,上側規定限界に対する合格判定線である。

これらの線によって,

図は三つの領域に分かれる。

−  上側規定限界に対する合格域は,上側規定限界に対する合格判定線の下側の領域(線上を含む)及び

打切り線上で点  [n

t

A

t

 (U)

]

より下側の部分(その点を含む。

)である。

−  上側規定限界に対する不合格域は,上側規定限界に対する不合格判定線の上側の領域(線上を含む)

及び打切り線上で点  [n

t

A

t

 (U)

]

よりも上側の部分である。

−  上側規定限界に対する検査続行域は,上側規定限界に対する合格判定線と上側不合格判定線に挟まれ

た帯状の領域であり,打切り線よりも左側の部分である。

2

組の判定線は,同一の累計余裕値を使用できるように決めてある。3.5.3 の合否判定基準は,各規

定限界に対して個別に適用されるので,合否判定図を下側規定限界に対するものと上側規定限界に対

するものとに分けることができる。

3.2.3.3

例  ある電子部品の出力電圧に対して,仕様が 5 950±50mV と規定されている。生産は安定して

おり,ロット内の出力電圧の分布は正規分布に従うことが確かめられている。さらに,ロット内の標準偏

差は安定していて,

σ

=12mV とみなしてよいという文書が提出されている。

上側規定限界 U=6 000mV に対して,p

A

 (U)

=0.005,

α

 (U)

=0.05,p

R

 (U)

=0.02,

β

 (U)

=0.10 及び下側規定

限界 L=5 900mV に対して,p

A

 (L)

=0.025,

α

 (L)

=0.05,p

R

 (L)

=0.10,

β

 (L)

=0.10 という特性をもつ計量値

逐次抜取方式を使用することとした。

個別式両側規定限界が示されているので,この逐次抜取方式に対して 2 組のパラメータを求める。

上側規定限界に対するパラメータは,

表 から次のとおりである。

h

A

 (U)

=4.312,h

R

 (U)

=5.536,g

 (U)

=2.315 及び n

t

 (U)

=49

また,下側規定限界に対するパラメータは,

表 から次のとおりである。

h

A

 (L)

=3.318,h

R

 (L)

=4.260,g

 (L)

=1.621 及び n

t

 (L)

=29

二つの打切り値のうち,大きいほうは n

t

  (U)

=49 なので,この逐次抜取方式に対する打切り値は n

t

=49

を使用する。

上側規定限界に対する合格判定値 A

 (U)

及び不合格判定値 R

 (U)

を与える式は,次のようになる。

A

 (U)

=72.22n

cum

−51.74

及び

R

 (U)

=72.22n

cum

+66.43


21

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

下側規定限界に対する合格判定値 A

 (L)

及び不合格判定値 R

 (L)

を与える式は,次のようになる。

A

 (L)

=19.45n

cum

+39.82

及び

R

 (L)

=19.45n

cum

−51.12

累計サンプルサイズ=n

cum

=1,2,…,48 に対応する合格判定値及び不合格判定値は,これらの式に順

次 n

cum

の値を代入すれば求められる。

また,累計サンプルサイズの打切り値 n

t

に対応する合格判定値 A

t

 (U)

及び A

t

 (L)

は,次のようになる。

A

t

 (U)

=72.22n

t

及び

A

t

 (L)

=19.45n

t

この場合,打切り値 n

t

=49 である。

この出力電圧は,mV のけたまで求めるので,合格判定値及び不合格判定値は小数点以下 1 けたに丸め

る。その結果を

図 の第 4 列,第 5 列,第 7 列及び第 8 列に示す。

累計サンプ

測定値

余裕値

下側不合

下側合格

累計余裕値

上側合格

上側不合

ルサイズ

x

y

格判定値

判定値

Y

判定値

格判定値

n

cum

 mV   R

 (L)

A

 (L)

A

 (U)

R

 (U)

1 5

930

30

−31.7 59.3  30

20.5 138.7

2 5

909

9

−12.2 78.7  39

92.7 210.9

3 5

921

21

7.2  98.2  60  164.9  283.1

4 5

924

24  26.7 117.6  84  237.1  355.3

5 5

927

27  46.1 137.1  111  309.4  427.5

6 5

939

39  65.5 156.5  150  381.6  499.8

7 5

914

14  85.0 176.0  164  453.8  572.0

8 5

916

16 104.5 195.4  180  526.0  644.2

9 5

932

32 123.9 214.9  212  598.2  716.4

10 5

918

18 143.4 234.3  230  670.5  788.6

11 5

934

34 162.8 253.8  264  742.7  860.9

12

− 182.3 273.2  ロット 814.9  933.1

13

− 201.7 292.7  合格 887.1

1

005.3

14

− 221.2 312.1

959.3 1

077.5

48

882.5

973.4

3 414.8

3 533.0

49

953.1

3

538.8

図 6  個別式両側規定限界に対する逐次抜取方式のための合否判定表(3.2.3.3 の例で取り上げたもの)

図 は,この逐次抜取方式に対する合否判定図を示す。この図を作成するために,横軸を累計サンプル

サイズ n

cum

,縦軸を累計余裕値 とするグラフ用紙を準備する。下側規定限界に対する合格判定線は,2

点  (0 ; 39.8)  及び  (30 ; 623.3)  を直線で結んで作成する。また,下側規定限界に対する不合格判定線は,2

点 (0 ; −51.1)  及び  (30 ; 532.4)  を直線で結んで作成する。上側規定限界に対する合格判定線は,2 点 (0 ;

−51.7)  及び  (30 ; 2 114.9)  を直線で結んで作成する。同様に上側規定限界に対する不合格判定線は,2 点

(0 ; 66.4)

及び  (30 ; 2 233.0)  を直線で結んで作成する。最後に,n

cum

=49 のところに縦線を記入して打切

り線とする。


22 
Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

図 7  3.2.3.3 中の例で考察した個別式両側規定限界の場合の逐次抜取方式に対する合否判定図

3.3

サンプルの抜取り  個々のサンプルアイテムは,ロットからランダムに抜き取り,抜き取った順に 1

個ずつ検査しなければならない。便宜上,数個のアイテムを引き続くサンプルとして一度にまとめて抜き

取った場合には,各サンプル中のアイテムの検査の順序は,ロット中の元の位置とは無関係にしなければ

ならない。

3.4

累計余裕値  各アイテムの検査後,現在の累計サンプルサイズ n

cum

に対する検査結果 を記録する。

余裕値 を,次のように計算する。

両側規定限界又は片側の下側規定限界の場合には,yxL

片側の上側規定限界の場合には,yUx

そのロットからのそれまでのサンプルの余裕値の累計を累計余裕値 として記録する。

3.5

合否の判定

3.5.1

片側規定限界

3.5.1.1

数値判定法  累計余裕値 を対応する合格判定値 及び不合格判定値 と比較する。

a)

Y

ならば,ロットは合格とする。

b)

  Y

ならば,ロットは不合格とする。

c)

a)

と b)の両方とも満足されなければ,もう 1 個のアイテムを抜き取って検査する。

累計サンプルサイズが打切り値 n

t

に達した場合には,Y≧At であれば,ロットは合格とし,そうで

なければロットは不合格とする。

3.5.1.2

図式判定法  3.2.1.2 によって作成した合否判定図に,点  (n

cum

Y)

をプロットする。

a)

点が合格域に入れば,ロットを合格とする。

b)

点が不合格域に入れば,ロットを不合格とする。

c)

点が検査続行域にあれば,もう 1 個のアイテムを抜き取って検査する。


23

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

検査結果の傾向を見やすくするために,図上で引き続く点の間を折れ線で結ぶとよい。

注意  点が合格判定線又は不合格判定線に接近した場合には,合否の判定は数値判定法によらなければ

ならない。

3.5.1.3

例  逐次抜取方式 L=200kV,

σ

=1.2kV,h

A

=4.312,h

R

=5.536,g=2.315 及び n

t

=49 に対しては,

3.2.1.3

の例で合格判定値及び不合格判定値を求めてある。

あるロットからのサンプルの最初の 12 個のがいし(碍子)の検査結果 

図 の第 2 列に示してある。

第 3 列には,余裕値 y

x

−200 が与えてあり,第 5 列には累計余裕値が記録されている。

検査は,12 番目のアイテムまで続けられたが,それは 1,2,…,11 番目の各アイテムの検査後,累計

余裕値が対応する不合格判定値よりも大きく,合格判定値よりも小さいという状態が続いたからである。

12

番目のアイテムの検査後,累計余裕値が対応する合格判定値よりも大きくなったので,検査は終了し,

ロットは合格となった。

ロットは合格となったが,5 番目の検査アイテムの絶縁電圧は規定値よりも低いことに注意を要する。

これは,ロットの品質を審査するのにサンプル平均値だけを使用するという計量値逐次抜取方式に固有の

特徴であって,検査結果が規定値から多少外れていたとしても,ロットが合格と判定されることがある。

図 には,この逐次抜取方式に対する合否判定図を示す。この図の作り方は,3.2.1.3 の例で示してある。

図 に示した累計サンプルサイズ及び累計余裕値の組合せ  (n

cum

;  Y)

を引き続き合否判定図にプロット

し,折れ線でつなぐ。点  (12 ; 38.8)  が合格域に入ったので,12 番目のアイテムの検査後,検査は終了しロ

ットは合格となった。

図 8  3.5.1.3 中の例で考察した片側規定限界の場合の逐次抜取方式に対する合否判定図

3.5.2

連結式両側規定限界

3.5.2.1

数値判定法  累計余裕値 を,対応する上側合格判定値 A

  (U)

及び下側合格判定値 A

  (L)

並びに対

応する上側不合格判定値 R

 (U)

及び下側不合格判定値 R

 (L)

と比較する。

a)

A

 (L)

YA

 (U)

ならば,ロットは合格とする。

b)

  Y

R

 (U)

又は YR

 (L)

ならば,ロットは不合格とする。

c)

a)

と b)の両方とも満足が得られなければ,もう 1 個のアイテムを抜き取って検査する。

累計サンプルサイズが打切り値 n

t

に達した場合には,

もし A

t

 (L)

YA

t

 (U)

ならばロットは合格とし,


24 
Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

そうでなければロットは不合格とする。

3.5.2.2

図式判定法  3.2.2.2 によって作成した合否判定図に,点  (n

cum

Y)

をプロットする。

a)

点が合格域に入れば,ロットを合格とする。

b)

点が不合格域に入れば,ロットを不合格とする。

c)

点が検査続行域にあれば,もう 1 個のアイテムを抜き取って検査する。

検査結果の傾向を見やすくするために,図上で引き続く点の間を折れ線で結ぶとよい。

注意  点が合格判定線又は不合格判定線に接近した場合には,合否の判定は数値判定法によらなければ

ならない。

3.5.2.3

例  逐次抜取方式 L=200mm,U=210mm,

σ

=1.2mm,h

A

=4.312,h

R

=5.536,g=2.315 及び n

t

=49 に対しては,3.2.2.3 の例で合格判定値及び不合格判定値を求めてある。

あるロットからのサンプルの最初の 12 個のアイテムの検査結果 

図 の第 2 列に示してある。第 3

列には余裕値 yx−200 が与えてあり,第 6 列には累計余裕値が記録されている。検査は 12 番目のアイテ

ムまで続けられたが,それは 1,2,…,11 番目の各アイテムの検査後,累計余裕値が 3.5.2.2 の a)と b)

両方とも満足しないという状態が続いたからである。12 番目のアイテムの検査後,累計余裕値が対応する

上側及び下側合格判定値の間に入ったので,検査は終了し,ロットは合格となった。

図 には,この逐次抜取方式に対する合否判定図を示す。この図の作り方は,3.2.2.3 の例で示してある。

図 に示した累計サンプルサイズ及び累計余裕値の組合せ  (n

cum

;  Y)

を引き続き合否判定図にプロット

し,折れ線でつなぐ。点  (12 ; 38.8)  が合格域に入ったので,12 番目のアイテムの検査後,検査は終了し,

ロットは合格となった。

図 9  3.5.2.3 中の例で考察した連結式両側規定限界の場合の逐次抜取方式に対する合否判定図

3.5.3

個別式両側規定限界


25

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

3.5.3.1

数値法  3.5.3.1.1 及び 3.5.3.1.2 の合否判定基準を各規定限界に個別に適用してロットの合否を判

定する。

ロットが 3.5.3.1.1 a)及び 3.5.3.1.2 a)によって両方の規定限界に対して合格と判定された場合には,

検査は終了し,ロットは合格とする。

3.5.3.1.1

上側規定限界に対する合否判定基準  累計余裕値 を対応する合格判定値 A

 (U)

及び不合格判定

値 R

 (U)

と比較する。

a)

Y

A

 (U)

ならば,上側規定限界に対してロットは合格とし,上側規定限界に対する検査は終了する。

b)

  Y

R

 (U)

ならば,上側規定限界に対してロットは不合格とし,両方の規定限界に対する検査を終了す

る。

c)

a)

と b)の両方とも満足が得られなければ,もう 1 個のアイテムを抜き取って上側規定限界に対して検

査する。

累計サンプルサイズが打切り値 n

t

に達した場合で,YA

t

  (U)

ならば,ロットは不合格とし,検査は

終了する。

累計サンプルサイズが打切り値 n

t

に達した場合で,YA

t

  (U)

ならば,ロットは上側規定限界に対し

ては合格とする。もし下側規定限界に対してすでにロットが合格となっている場合又は YA

t

 (L)

の場

合には,ロットは合格とし,検査は終了する。そうでなければ,ロットは不合格とし,検査は終了す

る。

3.5.3.1.2

下側規定限界に対する合否判定基準  累計余裕値 Y を対応する合格判定値 A

 (L)

及び不合格判定

値 R

(L)

と比較する。

a)

Y

A

 (L)

ならば,下側規定限界に対してロットは合格とし,下側規定限界に対する検査は終了する。

b)

  Y

R

 (L)

ならば,下側規定限界に対してロットは不合格とし,両方の規定限界に対する検査を終了する。

c)

a)

と b)の両方とも満足が得られなければ,もう 1 個のアイテムを抜き取って下側規定限界に対して検

査する。

累計サンプルサイズが打切り値 n

t

に達した場合で,YA

t

  (L)

ならば,ロットは不合格とし,検査は

終了する。

累計サンプルサイズが打切り値 n

t

に達した場合で,YA

t

  (L)

ならば,ロットは下側規定限界に対し

ては合格とする。上側規定限界に対してすでにロットが合格となっている場合又は YA

t

 (U)

の場合に

は,ロットは合格とし,検査は終了する。そうでなければ,ロットは不合格とし,検査は終了する。

3.5.3.2

グラフ法  3.2.3.2 によって作成した合否判定図に,点  (n

cum

Y)

をプロットする。

3.5.3.2.1

及び 3.5.3.2.2 の合否判定基準を各規定限界に個別に適用してロットの合否を判定する。ロット

が 3.5.3.2.1 a)

び 3.5.3.2.2 a)によって両方の規定限界に対して合格と判定された場合には,検査は終了し

ロットは合格とする。

3.5.3.2.1

上側規定限界に対する合否判定基準

a)

点が上側規定限界に対する合格域に入れば,上側規定限界に対してロットは合格とし,上側規定限界

に対する検査は終了する。

b)

点が上側規定限界に対する不合格域に入れば,上側規定限界に対してロットは不合格とし,両方の規

定限界に対する検査を終了する。

c)

点が上側規定限界に対する検査続行域にあれば,もう 1 個のアイテムを抜き取って上側規定限界に対

して検査する。

3.5.3.2.2

下側規定限界に対する合否判定基準

a)

点が下側規定限界に対する合格域に入れば,下側規定限界に対してロットは合格とし,下側規定限界


26 
Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

に対する検査は終了する。

b)

点が下側規定限界に対する不合格域に入れば,下側規定限界に対してロットは不合格とし,両方の規

定限界に対する検査を終了する。

c)

点が下側規定限界に対する検査続行域にあれば,もう 1 個のアイテムを抜き取って下側規定限界に対

して検査する。

3.5.3.3

例  逐次抜取方式 L=5 900mV,U=6 000mV,

σ

=12mV,h

 (L) 

=3.318,h

R

 (L)

=4.260,g

 (L)

=1.621,

h

A

  (U)

=4.312,h

R

  (U)

=5.536,g

  (U)

=2.315 及び n

t

=49 に対しては,3.2.3.3 の例で個別式両側規定限界に対

する合格判定値及び不合格判定値を求めてある。

あるロットからのサンプルの,最初の 11 個のアイテムの検査結果 

図 の第 2 列に示してある。第 3

列には余裕値 y

x

−5 900 が与えてあり,第 6 列には累計余裕値が記録されている。

2

番目のアイテムの検査後,累計余裕値が上側規定限界に対する合格判定基準  [3.5.3.2.1 a)]  を満足した

ので,上側規定限界に対してロットは合格となり,上側規定限界に対する検査は終了した。下側規定限界

に対する検査は 11 番目のアイテムまで続けられた。11 番目のアイテムの検査後,累計余裕値が下側規定

限界に対する合格判定基準  [3.5.3.2.2 a)]  を満足したので,ロットは合格となった。

図 10 には,この逐次抜取方式に対する合否判定図を示す。この図の作り方は,3.2.3.3 の例で示してある。

図 に示した累計サンプルサイズ及び累計余裕値の組合せ  (n

cum

;  Y)

を引き続き合否判定図にプロット

し,折れ線でつなぐ。

点  (2 ; 39)  が上側規定限界に対する合格域に入ったので,2 番目のアイテムの検査後,上側規定限界に

対する検査は終了した。下側規定限界に対する検査は,11 番目のアイテムまで続けられた。11 番目のアイ

テムの検査後,点  (11 ; 264)  が下側規定限界に対する合格域に入ったので,検査は終了し,ロットは合格

となった。


27

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

図 10  3.5.3.3 中の例で考察した個別式両側規定限界の場合の逐次抜取方式に対する合否判定図 

3.6

OC

曲線及び平均サンプルサイズ

3.6.1

OC

曲線  OC 曲線は,抜取方式に対して,ロットが合格する割合の期待値(合格の確率)を工程

品質水準の関数として示すものである。

2.3.2

及び 2.4.1 に示した方法で抜取方式を決定すると,

合格の確率 P

a

は工程品質水準が PRQ のときには,

近似的に 1−

α

であり,また,工程品質水準が CRQ のときには,近似的に消費者危険

β

である。

附属書 C

に,OC 曲線の中間の値を求める方法を示す。

注意  工程標準偏差の実際の値が抜取方式に使用した

σ

を超えている場合は,実際の生産者危険は公称

α

よりも小さくなるが,実際の消費者危険は公称値

β

よりも大きくなる。

3.6.2

平均サンプルサイズ  平均サンプルサイズは,ある抜取方式がある工程品質水準に対して適用され

たときに起こり得るいろいろなサンプルサイズの平均値である。

附属書 に,平均サンプルサイズの近似

値を求める方法を示す。


28 
Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

附属書 A(規定)  ISO 3951 の 回抜取方式に対応する逐次抜取方式

A.1

序論  この附属書には,ISO 3951 に与えられている抜取方式のシステムを補足する逐次抜取方式を

含んでいる。逐次抜取方式で使用する AQL 及びサンプル文字は,ISO 3951 と同じである。

抜取方式は,h

A

h

R

として求めてある。したがって,h

A

と h

R

は,共通の で与えてある。

A.2

ISO 3951

との関係  ISO 3951 に規定されている抜取方式のシステムを補足するために,この附属書

の抜取方式を使用するときには,ISO 3951 のすべてのルールを適用する。ただし,唯一の例外として,ISO 

3951 

: 1989

の 15.の合否判定基準だけは本体の 3.5 に示す逐次抜取方式のための合否判定基準に置き換える。

A.3

1

回及び逐次抜取方式の選択  本体の 2.1 参照。

A.4

抜取方式の求め方  附属書 付表 A.1 から抜取方式を求めるには,AQL 及びサンプル文字を指標と

して使用する。

なみ検査に対する抜取方式は,表の上の段の AQL 及び左側のサンプル文字を使用して読み取る。

きつい検査に対する抜取方式は,表の下から 2 番目の段の AQL 及び左側のサンプル文字を使用して読

み取る。

ゆるい検査に対する抜取方式は,

表の一番下の段の AQL 及び右側のサンプル文字を使用して読み取る。

附属書 付表 A.1 に逐次抜取方式のパラメータ 及び を示す(本体の 2.4.1 参照)。

附属書 付表 A.2 に,この附属書の逐次抜取方式に対する累計サンプルサイズの打切り値 n

t

及びこれに

対応する合格判定値を求めるための係数 A

t

/

σ

を示す。

示された AQL とサンプル文字との組合せに対する抜取方式が使用できないときには,表中の矢印に従

って使用する抜取方式を求める。

A.5

合否の判定  ロットの合否の判定には,本体の 3.5 に従って適切な抜取方式を使用する。

A.6

切替えルール  ISO 3951 に示されている抜取方式の代わりに,この附属書の逐次抜取方式を使用す

るときには,ISO 3951 : 1989 の 19.に規定されている切替えルールを適用する。

A.7

工程標準偏差の最大値

A.7.1

連結式両側規定限界に対する限界工程標準偏差,LPSD (com.)    連結式両側規定限界の場合には,

この附属書の逐次抜取方式のための LPSD を求めるのに係数

ψ

を使用する(本体の 2.4.3.1 参照)

ψ

は,規

定された AQL だけで決まる値である。

附属書 付表 A.3 に,AQL に対応する

ψ

の値を示す。

σ

が LPSD=  (UL)

ψ

を超えている場合は,逐次抜取方式は使用できない。

σ

が LPSD と(ISO 3951 から

の)MPSD との間にある場合は,ISO 3951 の 1 回抜取方式を使用できる。

A.7.2

個別式両側規定限界に対する最大工程標準偏差,MPSD (sep.)   個別式両側規定限界の場合には,

この附属書の逐次抜取方式に対する工程標準偏差の最大許容値は,次の式で与えられる。

MPSD

=  (ULf


29

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

ここに,は,上側及び下側規定限界に対して規定された AQL の組合せで決まる値である。

附属書 付表 A.4 に,AQL の組合せに対応する の値を示す。

個別式両側規定限界の場合に,もし

σ

が MPSD を超えているときは,サンプルを抜き取ることなくロッ

トを不合格としなければならない。

備考10.

σ

が MPSD を超えているときは,二つの要求事項 p

  (U)

<AQL

  (U)

及び p

  (L)

<AQL

  (L)

の両方を

満足するロットは存在しない。したがって,抜取検査は無意味である。

A.8

補足情報

A.8.1

  OC

曲線  この附属書中の抜取方式は,OC 曲線を対応する ISO 3951 の 1 回抜取方式と実用上十分

に合わせてある。したがって,ISO 3951 : 1989 の

表 に与えてある OC 曲線及びその表が,この附属書中

の抜取方式に対する OC 曲線を求めるときに使用できる。

A.8.2

平均サンプルサイズ  逐次抜取方式に対する平均サンプルサイズの値を附属書 付表 A.5 に示す。

各抜取方式に対して,三つの工程品質水準 に対応する平均サンプルサイズの正確な値を

附属書 付表

A.5

に示す。

平均サンプルサイズを例示するために選んだ三つの工程品質水準は,次のとおりである。

a)

p

A

,その抜取方式でロットの合格の確率が 90%になるような工程品質水準である。

b)

  p

R

,その抜取方式でロットの合格の確率が 10%になるような工程品質水準である。

c)

p

g

,実質上可能な最悪の場合で,その抜取方式でロットの合格の確率が 50%になるような工程品質水

準である。個々の抜取方式に対する p

A

p

R

及び p

g

の値は,ISO 3951 : 1989 の

表 に示してある。

表に示してない工程品質水準に対応する平均サンプルサイズの値は,その抜取方式に対して表に示

してある値の間を内挿して見出すか,C.2.2 によって計算することができる。


30 
Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

附属書 付表 A.1  ISO 3951 のなみ検査,きつい検査及びゆるい検査に対する逐次抜取方式のパラメータ

(主抜取表)


31

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

附属書 付表 A.2  附属書 付表 A.1 の逐次抜取方式に対する打切り値


32

Z 901

0 : 1

9

99 (ISO

 8423

 : 19

9

1

)

附属書 付表 A.3  限界工程標準偏差 LPSD を求めるための係数

ψ

の値(連結式両側規定限界,附属書 付表 A.1 の逐次抜取方式に対する値)

AQL

(%)

0.10 0.15 0.25 0.40 0.65 1.00 1.50 2.50 4.00 8.50 10.00

ψ

  0.143 0.148 0.155 0.161 0.170 0.178 0.187 0.201 0.216 0.236 0.259

備考  逐次抜取方式のための限界工程標準偏差 LPSD は,標準化した値

ψ

を規格公差  (UL)  に乗じて求める。すなわち,LPSD=

ψ

  (U

L)

。限界工程標準偏差 LPSD

は,逐次抜取方式を連結式両側規定限界に対して使用する場合の工程標準偏差の最大許容値を与えるものである。工程標準偏差が LPSD を超えている場合は,
逐次抜取方式は使用できない。

σ

があまり大きくない場合は,ISO 3951 の 1 回抜取方式が使用できる。

附属書 付表 A.4  最大工程標準偏差 MPSD を求めるための係数 の値(個別式両側規定限界,附属書 付表 A.1 の逐次抜取方式に対する値)

AQL

 (U)

AQL

(L)

0.10 0.15 0.25 0.40 0.65 1.00 1.50 2.50 4.00 6.50 10.00

0.10  0.162 0.165 0.170 0.174 0.179 0.185 0.190 0.198 0.207 0.217 0.229

0.15  0.165 0.168 0.173 0.178 0.183 0.189 0.195 0.203 0.212 0.223 0.235

0.25  0.170 0.173 0.178 0.183 0.189 0.195 0.201 0.210 0.219 0.231 0.245

0.40  0.174 0.178 0.183 0.189 0.195 0.201 0.207 0.217 0.227 0.240 0.254

0.65  0.179 0.183 0.189 0.195 0.201 0.208 0.215 0.225 0.236 0.250 0.266

1.00  0.185 0.189 0.195 0.201 0.208 0.215 0.222 0.233 0.245 0.260 0.277

1.50  0.190 0.195 0.201 0.207 0.215 0.222 0.230 0.242 0.255 0.271 0.290

2.50  0.198 0.203 0.210 0.217 0.225 0.233 0.242 0.255 0.269 0.288 0.308

4.00  0.207 0.212 0.219 0.227 0.236 0.245 0.255 0.269 0.286 0.306 0.330

6.50  0.217 0.223 0.231 0.240 0.250 0.260 0.271 0.288 0.306 0.330 0.358

10.00  0.229 0.235 0.245 0.254 0.266 0.277 0.290 0.308 0.330 0.358 0.390

備考  逐次抜取方式のための最大工程標準偏差 MPSD は,標準化した値 を規格公差  (UL)  に乗じて求める。すなわち,MPSD=f (UL)  。最大工程標準偏差 MPSD

は,逐次抜取方式を個別式両側規定限界に対して使用する場合の工程標準偏差の最大許容値を与える。工程標準偏差が MPSD を超えている場合は,全ロットは
不合格となる。

備考 AQL

 (L)

及び AQL

 (U)

は,不適合品率 (%) で表示してある。


33

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

附属書 付表 A.5  附属書 付表 A.1 の逐次抜取方式に対する平均サンプルサイズ

合格品質水準,AQL[なみ検査,不適合品率 (%)]

なみ検査

に対する

サンプル文字

工程品質

水準

  0.10 0.15 0.25

0.40

0.65

1.0

1.5

2.5

40  6.5

10

p

A

     1.00

1.02

1.17

1.33

1.53

1.75

2.25

C

p

g

     1.29

1.40

1.61

1.82

2.10

2.40

3.09

F

p

R

     1.00

1.02

1.17

1.33

1.53

1.75

2.25

p

A

1.03 1.13 1.24 1.41 1.61 1.85 2.12 2.15

D

p

g

1.42 1.55 1.71 1.93 2.20 2.55 2.91 2.96

G

p

R

1.03 1.13 1.24 1.41 1.61 1.85 2.12 2.15

p

A

1.15 1.26 1.37 1.52 1.65 1.88 2.15 2.48 2.85 3.21

E

p

g

1.58 1.72 1.89 2.08 2.27 2.58 2.96 3.40 3.91 4.41

H

p

R

1.15 1.26 1.37 1.52 1.65 1.88 2.15 2.48 2.85 3.21

p

A

1.44 1.57 1.71 1.89 2.05 2.27 2.57 2.93 3.39 3.89 4.29

F

p

g

1.98 2.16 2.35 2.59 2.32 3.11 3.52 4.02 4.65 5.35 5.89

I

p

R

1.44 1.57 1.71 1.89 2.05 2.27 2.57 2.93 3.39 3.89 4.29

p

A

1.82 1.94 2.11 2.24 2.46 2.74 3.01 3.27 3.72 4.22 4.91 5.68 6.42

G

p

g

2.49 2.66 2.89 3.08 3.38 3.76 4.14 4.49 5.11 5.79 6.74 7.80 8.82

J

p

R

1.82 1.94 2.11 2.24 2.46 2.74 3.01 3.27 3.72 4.22 4.91 5.68 6.42

p

A

2.41 2.53 2.77 2.97 3.20 3.57 3.90 4.31 4.90 5.57 6.45 7.45 8.58

H

p

g

3.31 3.48 3.80 4.07 4.39 4.91 5.36 5.91 6.74 7.65 8.86 10.20

11.80

K

p

R

2.41 2.53 2.77 2.97 3.20 3.57 3.90 4.31 4.90 5.57 6.45 7.45 8.58

p

A

3.03 3.13 3.34 3.69 3.98 4.40 4.81 5.25 6.03 6.89 8.01 9.16 10.70

I

p

g

4.17 4.30 4.59 5.07 5.47 6.05 6.60 7.22 8.28 9.47 11.00

12.60

14.60

L

p

R

3.03 3.13 3.34 3.69 3.98 4.40 4.81 5.25 6.03 6.89 8.01 9.16 10.70

p

A

4.16 4.41 4.53 4.99 5.44 5.99 6.62 7.21 8.33 9.39 10.90

12.60

14.40

J

p

g

5.72 6.06 6.22 6.85 7.46 8.23 9.09 9.90 11.40

12.90

15.00

17.30

19.70

M

p

R

4.16 4.41 4.53 4.99 5.44 5.99 6.62 7.21 8.33 9.39 10.90

12.60

14.40

p

A

5.71 6.11 6.37 6.95 7.62 8.34 9.24 10.00

11.50

13.10

15.30

17.80

20.30

K

p

g

7.85 8.39 8.75 9.55 10.50

11.40

12.70

13.80

15.70

18.00

21.00

24.40

27.80

N

p

R

5.71 6.11 6.37 6.95 7.62 8.34 9.24 10.00

11.50

13.10

15.30

17.80

20.30

p

A

8.28 8.88 9.37 10.20

11.20

12.20

13.50

14.70

16.80

19.30

22.70

26.20

30.10

L

p

g

11.40 12.20 12.90 14.00

15.40

16.80

18.50

20.20

23.10

26.50

31.20

36.00 28.20

p

p

R

8.28 8.88 9.37 10.20

11.20

12.20

13.50

14.70

16.80

19.30

22.70

26.20

30.10

p

A

10.40 11.30 12.10 13.60

14.70

16.00

17.70

19.40

22.20

25.30

29.50

34.90

M

p

g

14.20 15.50 16.60 18.70

20.20

22.00

24.40

26.70

30.40

34.70

40.50

48.00

p

R

10.40 11.30 12.10 13.60

14.70

16.00

17.70

19.40

22.20

25.30

29.50

34.90

p

A

16.90 16.20 18.70 19.50

21.40

23.60

25.90

28.60

32.40

37.30

43.30

51.00

N

p

g

23.20 22.20 25.70 26.80

29.30

32.40

35.60

39.30

44.40

51.20

59.40

70.00

p

R

16.90 16.20 18.70 19.50

21.40

23.60

25.90

28.60

32.40

37.30

43.30

51.00

p

A

20.20 22.20 24.40 25.90

28.90

31.20

34.30

38.20

43.60

49.60

57.70

65.60

P

p

g

27.80 30.40 33.60 35.50

39.60

42.80

47.10

52.50

59.80

68.10

79.30

90.10

p

R

20.20 22.20 24.40 25.90

28.90

31.20

34.30

38.20

43.60

49.60

57.70

65.60

0.10 0.15 0.25 0.40

0.65

1.0

1.5

2.5

4.0

6.5

10

きつい検査 
に対する

サンプル文字

合格品質水準,AQL[きつい検査,不適合品率 (%)]

  0.10

0.15

0.25

0.40

0.65

1.0

1.5

2.5

4.0

6.5

10

合格品質水準,AQL[ゆるい検査,不適合品率 (%)]

ゆるい検査 
に対する 
サンプル文字

備考1.  p

A

 (P

a

=0.90)  及び p

R

 (P

a

=0.10)  の値は,ISO 3951 : 1989の

表 に示してある。

2.  p

=1.0 及び p=1.0(不適合品率 100%)に対する平均サンプルサイズは,常に 1 である。


Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)


34

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

附属書 B(規定)  逐次抜取方式のパラメータの求め方

B.1

序論  この附属書は,生産者危険点及び消費者危険点が与えられたときの逐次抜取方式のパラメー

タ h

A

h

R

及び の求め方を規定する。この手順は,

本体表 に生産者危険点と消費者危険点との組合せが

与えられていないときに使用する。

B.2

使用者が決めるべき値  生産者危険点及び消費者危険点は,次の四つの値で決める。

p

A

:生産者危険品質水準(不適合品率で表す。

 

α

:生産者危険(ロットの不合格の割合で表す。

p

R

:消費者危険品質水準(不適合品率で表す。

 

β

:消費者危険(ロットの合格の割合で表す。

B.3

パラメータを求める式  逐次抜取方式のパラメータ h

A

h

R

及び は,次の式によって求める。

h

A

W/X

h

R

V/X

g

=0.5 (z

1

pA

+z

1

pR

)

ここに,補助的な量 V及び は,次の式によって求める。

V

=2.302 59lg [(1−

β

) /

α

]

W

=2.302 59lg [(1−

α

) /

β

]

X

z

1

pA

z

1

pR

打切り値 n

t

を求めるには,

検討中の逐次抜取方式と等価な 1 回抜取方式のサンプルサイズ n

0

を使用して,

次の式から求めた値を切り上げて直近の整数として求める。

n

t

=1.5n

0

ここに,n

0

は,次の式から求めた補助的な量 を同様に切り上げて直近の整数としたものである。

2

1

1

÷÷ø

ö

ççè

æ

+

=

X

z

z

Y

β

α

備考11.

α

β

の場合には,逐次抜取方式のパラメータは h

A

h

R

となる。

B.4

丸め方 h

A

h

R

及び は,丸めて小数点以下 3 けたまで記録する。

B.5

1.  計量値逐次抜取方式で,p

A

=0.025,

α

=0.05,p

R

=0.15,

β

=0.10とする。

正規分布表から,次のようになる。

z

0.975

=1.960 0

z

0.950

=1.644 9

z

0,900

=1.281 6 及び

z

0.850

=1.036 4

上記の値を B.3 中の式に代入すると,次のようになる。


35

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

V

=2.302 59lg (18)  =2.890 3

W

=2.302 59lg (9.5)  =2.251 2

X

=1.960 0−1.036 4=0.923 6

Y

= [(1.644 9+1.281 6) /0.923 6]

2

=10.04

これから h

A

=2.437,h

R

=3.129 及び g=1.498 となる。を切り上げて整数にすると,n

0

=11 となる。1.5n

0

を切り上げて整数にすると,累計サンプルサイズの打切り値 n

t

=17 となる。


36

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

附属書 C(規定)  OC 曲線及び平均サンプルサイズの求め方

C.1

序論  この附属書は,逐次抜取方式の OC 曲線及び平均サンプルサイズの近似値を求めるために使

用する式を示す。

この附属書中の手順は,片側規定限界の場合に対するものである。2.4.3.1 又は A.7.1 に規定された制限

の下では,この手順は連結式両側規定限界の場合にも適用できる。

個別式両側規定限界の場合には,この附属書中の手順は両方の規定限界に対して個別に適用するが,そ

の結果は

σ

が  (UL)  に比べて十分小さい場合にだけ信頼できる。

C.2

OC

曲線の近似

C.2.1

特定の品質水準に対する近似  抜取方式を本体の 2.4.1 によって求めた場合には,PRQ に対応する

合格の確率は近似的に P

a

=1−

α

となり,また,CRQ に対応する合格の確率は近似的に P

a

β

となる。

さらに,工程品質水準が p=0 の場合には,対応する合格の確率 P

a

=1.0 となり,品質水準が p=1.0 の場

合には,対応する合格の確率 P

a

=0 となる。

OC

曲線上の第 5 の点は,簡単に求められる。工程品質水準 が p

g

に等しい場合には,合格の確率は近

似的に P

a

h

R

/ (h

A

h

R

となる(生産者危険及び消費者危険に等しい値を選んだ場合,すなわち,

α

β

場合には,品質水準 pp

g

は,その抜取方式の判別困難品質水準であり,P

a

=0.50 である。

C.2.2

一般の品質水準に対する近似  OC 曲線の中間の値を求めるためには,補助変数

λを適切に選び,

これを次の式に代入して,工程品質水準

ρ

及びこれに対応する合格の確率 P

a

を求める。

p

=1−F (g+0.5

λ

X)

(

)

[

]

(

)

[

]

(

)

[

]

λ

λ

λ

α

β

α

β

α

β

=

1

/

/

1

1

/

1

a

P

ここに,  X=z

1

pA

z

1

pR

である。

生産者危険点は,補助変数

λ

を 1 とすれば求められる。また,消費者危険点は補助変数

λ

を−1 とすれば

求められる。OC 曲線の中間の値は,

λ

の中間の値を使用して求める。

λ

=0 の場合には,上記の式は使えな

いが,

λ

=0 は,pp

g

で,合格の確率 P

a

h

R

/ (h

A

h

R

)

に対応する。

C.2.3

例  計量値逐次抜取方式で,p

A

=0.005,

α

=0.05,p

R

=0.02,

β

=0.10 の場合を考える。

本体の 2.4.2.3 の例で取り上げた計量値逐次抜取方式で,パラメータは h

A

=4.312,h

R

=5.536,g=2.315

及び n

t

=49 となっている。

品質水準 p

g

は,次のようになる。

p

g

=1−F (2.315)  =0.010 3

これに対応する合格の確率は,次のようになる。

P

a

=5.536/ (4.312+5.536)

=0.562

λ

を 0.5 に選ぶと,工程品質水準は不適合品パーセント 0.72% (p=0.007 2)  であり,これに対応する合格

の確率は P

a

=0.828 となる。

λ

を−0.5 に選ぶと,工程品質水準は不適合品パーセント 1.45% (p=0.014 5)  であり,これに対応する合

格の確率は P

a

=0.268 となる。


37

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

OC

曲線の概形を

附属書図 C.1 に示す。

附属書図 C.1  C.2.3 中の例の逐次抜取方式に対する OC 曲線

C.2.4

α

β

という特別な場合  生産者危険及び消費者危険に同一の値を選んだ場合,すなわち,

α

β

した場合には,工程品質水準 及びこれに対応する合格の確率 P

a

は,次の式で与えることができる。

p

=1−F (

ω

)

ω

は,次の式で与えられる。

A

a

a

h

P

P

g

w

)]

1

/(

log[

29

151

.

1

+

=

P

a

0.50

に対応する工程品質水準は,

p

p

g

である。

C.3

平均サンプルサイズの近似

C.3.1

特定の品質水準における平均サンプルサイズ

C.3.1.1

抜取方式を本体の 2.4.1 によって求めた場合には,工程品質水準

p

p

A

p

R

又は

p

g

のどれかの値

を採ったときには,平均サンプルサイズ

n

av

を求めるための単一の式を与えることができる。

さらに,工程品質水準が

p

0

又は

p

1.0

のときには,サンプルサイズ(及び平均サンプルサイズ)は

1

になる。

工程品質水準が

p

A

のときには,平均サンプルサイズは近似的に次の式で与えられる。

g

z

h

h

n

A

p

R

A

av

=

1

)

1

(

α

α

工程品質水準が

p

R

のときには,平均サンプルサイズは近似的に次の式で与えられる。

R

p

A

R

av

z

g

h

h

n

=

1

)

1

(

β

β

工程品質水準が

p

g

のときには,平均サンプルサイズは近似的に次の式で与えられる。


38

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

n

av

h

A

h

R

C.3.1.2

抜取方式を

附属書 から求めた場合には,これらの三つの工程品質水準に対する平均サンプルサ

イズの正確な値を

附属書表 A.5 から読み取ることができる。

C.3.2

一般の品質水準に対する近似  工程品質水準の中間の値に対する平均サンプルサイズは,任意の工

程品質水準

p

に対する平均サンプルサイズの近似値を与える次の式から求める。

g

z

h

P

h

P

n

p

R

a

A

a

av

=

1

)

1

(

ここに,

p

は工程品質水準(不適合品率)を示し,

P

a

は対応する合格の確率を示す。

C.3.3

例  計量値逐次抜取方式で,

p

A

0.005

α

0.05

p

R

0.02

β

0.10

の場合を考える。

本体の 2.4.2.3 の例で取り上げた抜取方式で,パラメータは

h

A

4.312

h

R

5.536

g

2.315

及び

n

t

49

となっている。

C.3.1.1

を使用すれば,次の値が求められる。

不適合品率 p 0

0.005

0.010

3

0.002

1.00

平 均 サ ン プ ル サ イ ズ

n

av

1  14.6 23.9 17.4  1

C.3.2

を使用し,工程品質水準(不適合品パーセント)

0.72%

に対する

P

a

0.828

であることに注意すれ

ば(

附属書 C.2.3 参照),この品質水準に対する平均サンプルサイズは

19.7

になることが分かる。同様に,

工程品質水準

1.45%

に対する平均サンプルサイズは,

22.0

になることが分かる。

平均サンプルサイズの概形を

附属書図 C.2 に示す。

附属書図 C.2  C.3.3 中の例の逐次抜取方式に対する平均サンプルサイズを示す曲線 


39

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

附属書 D(参考)  参考文献 

JIS Z 9010

表 に示されている抜取方式は,

Wald [2]

が開発した近似法に基づいている。この理論の

その後の展開については,

Johnson [3]

の報文及び

Ghosh [4]

の著書を参照すること。

[1]

ISO 5479 

: -(

3

), Normality tests.

[2]

  Wald, A. Sequential Analysis, Wiley, New York, 1947.

[3]

  Johnson, N.L. Sequential analysis

A survey, J. Roy. Statist. Soc., A 124, pp.372-411, 1961.

[4]

  Ghosh, B.K. Sequential Tests of Statistical Hypothesis, Addison

Wesley, New York, 1970.

(

3

)

未発行

参考

原国際規格の発行時には未発行であったが,

1997

年に発行された。

ISO 5479

Statistic interpretation of data

Tests for departure from the normal distribution


40

Z 9010 : 1999 (ISO 8423 : 1991)

品質管理分野国際整合化分科会

氏名

所属

(主査)

尾  島  善  一

東京理科大学理工学部

(委員)

青  木  茂  雄

財団法人日本科学技術連盟

今  井  秀  孝

工業技術院計量研究所

柿  田  和  俊

社団法人日本鉄鋼連盟

加  藤  洋  一

日本電信電話株式会社

門  山      允

東京国際大学

兼  子      毅

武蔵工業大学工学部

椿      広  計

筑波大学社会工学系

仁  科      健

名古屋工業大学工学部

野  澤  昌  弘

東京理科大学経営学部

三佐尾  武  雄

 QC

コンサルタント

宮  津      隆

帝京科学大学理工学部

山  田      秀

東京都立科学技術大学工学部

横  尾  恒  雄

 QC

コンサルタント

大  嶋  清  治

工業技術院標準部

(事務局)

竹  下  正  生

財団法人日本規格協会

安  田  順  子

財団法人日本規格協会

抜取検査

JIS

原案作成

WG

氏名

所属

(委員)

横  尾  恒  雄

 QC

コンサルタント

加  藤  洋  一

日本電信電話株式会社

青  木  茂  雄

財団法人日本科学技術連盟

川  村  数  増

財団法人日本科学技術連盟

国府田      晃

東日本国際大学経済学部

北  村      隆

千葉大学工学部

(事務局)

安  田  順  子

財団法人日本規格協会