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Z 6018

:2015

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  用語及び定義  

2

4

  電子データのアーカイビング  

3

4.1

  アーカイビング機能  

3

4.2

  機能仕様  

3

5

  マイクログラフィックスの選択に関する仕様  

4

5.1

  選択の原則  

4

5.2

  マイクロフォームの選択  

4

6

  マイクログラフィック記録に関する仕様  

4

6.1

  エンコーディングフォーマット  

4

6.2

  変換  

6

6.3

  COM 記録処理  

6

6.4

  マイクログラフィック処理  

8

6.5

  作成コントロール  

8

6.6

  マイクロフォームの複製  

9

6.7

  マイクロフォームの保存  

9

7

  記録データの管理  

9

7.1

  一般  

9

7.2

  マイクロフォームの識別及び索引付け  

9

7.3

  COM マイクロフィッシュの索引  

11

7.4

  16 mm COM マイクロフィルムの索引  

11

7.5

  35 mm COM マイクロフィルムの索引  

12

7.6

  COM アパチュアカードの索引  

12

8

  COM 記録の証拠性  

13

8.1

  一般  

13

8.2

  記録データの完全性  

13

8.3

  マイクロフォームのスタンピング 

13

8.4

  タイムスタンピング  

14

9

  COM-COLD 並行記録  

14

9.1

  一般  

14

9.2

  推奨 COLD 媒体  

14

9.3

  オリジナルデータの唯一性  

14

9.4

  並行作成  

14


Z 6018

:2015  目次

(2)

ページ

9.5

  見た目の相似性  

14

9.6

  COLD 媒体に記録したデータの管理  

14

9.7

  電子データベース  

15

10

  COM-COLD 並行記録の証拠性 

15

附属書 A(参考)電子データの COM マイクロフォームへのアーカイビング  

16

附属書 B(参考)COM 処理及びマイクロフォーム  

17

附属書 C(参考)銀マイクロフォームの長期保存  

23

附属書 D(参考)証拠として使うために作成するマイクロフォーム  

25

参考文献  

28

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

29


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(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 12 条第 1 項の規定に基づき,公益社団法人日本文書情報マネジメント協会

(JIIMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべき

との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Z

6018

:2015

文書管理アプリケーション−

電子データのアーカイビング−

コンピュータアウトプットマイクロフォーム

(COM)/コンピュータアウトプット

レーザディスク(COLD)

Document management applications-Archiving of electronic data-

Computer output microform (COM)/Computer output laser disc (COLD)

序文 

この規格は,2009 年に第 1 版として発行された ISO 11506 を基とし,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。

変更の一覧表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

この規格に関連する電子データの COM マイクロフォームへのアーカイビングについては,

附属書 

示す。

適用範囲 

この規格は,データの証拠価値を守り,長期の完全性,アクセス性,利用性及び信頼性を確保するため

に電子データを長期保存する技術について規定する。

この規格で長期(long-term)とは 1 世紀以上の期間持続できることをいう(JIS Z 6009 参照)

この規格は,薬液処理の白黒マイクロフォームを使用する。選択理由は,この処理による記録は改ざん

できず,長期保存媒体としてのマイクロフォームの品質が証明済みのためである。

この規格は,単一の作成ユニットによって,同一のデータから COM 及び COLD にアウトプットする並

行記録のための手順についても規定する。

この規格は,白黒画像として表現されるテキスト及び二次元グラフィックデータのような多くの異なる

形態の電子データを対象とする。

次の画像には,この規格を適用しない。

−  動画又は音声データ

−  三次元画像

−  グレー又はカラー画像

−  X 線画像

乾式熱現像処理で作成されるマイクロフォームは,非改ざん性及び長期性の保証が不十分なためこの規


2

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:2015

格を適用しない。

注記  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。

ISO 11506:2009

,Document management applications−Archiving of electronic data−Computer output

microform (COM)/Computer output laser disc (COLD)

(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 6000

  マイクログラフィックス用語

注記  対応国際規格:ISO 6196-1,Micrographics−Vocabulary−Part 1: General terms

対応国際規格:ISO 6196-2,Micrographics−Vocabulary−Part 2: Image positions and methods of

recording

対応国際規格:ISO 6196-3,Micrographics−Vocabulary−Part 3: Film processing

対応国際規格:ISO 6196-4,Micrographics−Vocabulary−Part 4: Materials and packaging

対応国際規格:ISO 6196-7,Micrographics−Vocabulary−Part 7: Computer micrographics

対応国際規格:ISO 6196-8,Micrographics−Vocabulary−Part 8: Use(全体評価:MOD)

ISO 8514-1

, Micrographics − Alphanumeric computer output microforms − Quality control − Part 1:

Characteristics of the test slide and test data

ISO 8514-2

,Micrographics−Alphanumeric computer output microforms−Quality control−Part 2: Method

ISO/IEC 8859-1

,Information technology−8-bit single-byte coded graphic character sets−Part 1: Latin

alphabet No.1

ISO 11928-1

,Micrographics−Quality control of graphic COM recorders−Part 1: Characteristics of the test

frames

ISO 11928-2

,Micrographics−Quality control of graphic COM recorders−Part 2: Quality criteria and control

ISO 14648-1

,Micrographics−Quality control of COM recorders that generate images using a single internal

display system

−Part 1: Characteristics of the software test target

ISO 14648-2

,Micrographics−Quality control of COM recorders that generate images using a single internal

display system

−Part 2: Method of use

ISO 18901

,Imaging materials−Processed silver-gelatin-type black-and-white films−Specifications for

stability

ISO 18911

,Imaging materials−Processed safety photographic films−Storage practices

ISO 18917

,Photography−Determination of residual thiosulfate and other related chemicals in processed

photographic materials

−Methods using iodine-amylose, methylene blue and silver sulfide

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 6000 によるほか,次による。

3.1 

完全性(integrity)


3

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情報の不変性から得られる結果。

3.2 

非改ざん性(irreversibility)

テープ,ディスクなどの書換え可能な電子媒体から,マイクロフィルム又はライトワンス光ディスクに

データを移転することで得られる原本性。

3.3 

COM

,コンピュータアウトプットマイクロフォーム(computer output microform)

コンピュータの出力からオンライン又はオフラインのいずれかで直接マイクロフォームを作製する技術。

注記  マイクロフォーム作成機器は,電子画像をハロゲン化銀フィルムに記録するためにグラフィッ

クジェネレータ(例えば,CRT,LED,レーザ,プラズマスクリーンなど)を使用できる。

3.4 

COLD

,コンピュータアウトプットレーザディスク(computer output laser disc)

コンピュータ出力データを記録する光ディスク又は記録された光ディスク。

3.5 

COLD

媒体(COLD medium)

COLD

処理から作成された電子データアーカイビング媒体。

3.6 

COM-COLD

並行記録(COM-COLD dual recording)

単一の作成ユニットを使い,同一のデータから COM 及び COLD にアウトプットする並行記録。

3.7 

モジュラ COM-COLD システム(modular COM-COLD system)

COM-COLD

並行記録が可能な COLD モジュールをもつ COM 作成ユニット。

3.8 

証拠としてのコピー(evidentiary copy)

特別に選択された技術手法によって再製されたため,証拠としての効果が妨げられない再製文書。

電子データのアーカイビング 

4.1 

アーカイビング機能 

電子データのアーカイビングは,幾つかの重要な機能に基づいている。この規格では,次の機能を説明

する。

a)

記録(memorization)

b)

アクセス性(accessibility)

c)

利用性(usability)

d)

見読性(legibility)

e)

完全性(integrity)

これらの機能は関連している。それらは技術的な結果及び法的な結果をもつことができる。

4.2 

機能仕様 

機能仕様は,次による。

a)

記録機能には長期保存ができる持続性のある媒体が必要である。

b)

アクセス性機能には情報の検索,閲覧及び送付を含む処理が必要である。


4

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c)

利用性機能は,ツールの陳腐化又はオペレーション手法の消滅による情報の再現性又は互換性が不能

になる危険性のない手法が必要である。

d)

見読性機能は,明確で一貫した意味をもつ記号及び符号の使用が必要である。

e)

完全性機能は,情報を記録した後は,その情報にいかなる変更もできない記録及び記憶の手法が必要

である。

マイクログラフィックスの選択に関する仕様 

5.1 

選択の原則 

保存される電子データの真正性を保証し,長期のアーカイビング要求に応えるためにコンピュータマイ

クログラフィックスが使用できる。

−  電子データの存在及びその完全性を保証する必要がある場合は,非常に短期間であってもコンピュー

タマイクログラフィックスの使用を推奨する。

−  3 年以上保存するデータのアーカイブには,コンピュータマイクログラフィックスの使用を推奨する。

5.2 

マイクロフォームの選択 

マイクロフォームは,組織による選択及び規制と同様に,選択したアプリケーションに固有の仕様及び

技術的必須性に基づいて選択する(

表 参照)。

マイクロフォームは,それがもっている縮小レベルを考慮して選択するのがよい。それによってファイ

ルにある全ての重要な詳細を作成する能力が現実になる。

附属書 を参照。

表 1COM マイクロフォームの主要な特徴 

形態

直接又は連続

セグメンテー

ション

a)

チェイニング

b)

直接処理

c)

マイクロフィッシュ

直接 Yes  Yes  Yes

16 mm

ロール

連続 No Yes No

35 mm

ロール

連続 No Yes No

アパチュアカード

d)

直接 Yes  No  No

a)

情報の分割,急送,アクセス性及び可動性が容易である。

b)

大量ぺージを一つにリンクできる。

c)

  1

台の装置で記録及び処理が行える。

d)

技術図面をアーカイブするために設計された。

マイクログラフィック記録に関する仕様 

6.1 

エンコーディングフォーマット 

6.1.1 

一般 

使用するソフトウェアによってアーカイブされるファイルフォーマットが異なる。そのため様々なフォ

ーマットを COM システムが認識できるフォーマットに変換する必要がある

1)

COM

の作成用としては,ラインモードファイル及びイメージモードファイルの二つの主要な分類があ

る。

1)

この変換は,ペーパープリンティングで行われる変換に匹敵する。しかし,ペーパープリンテ

ィングは,一つのユニークな作成フォーマットをもっているだけである。紙にプリントする場


5

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合は,プリントドライバはファイルのオリジナルフォーマット(

“.doc”

“.pdf”

“.jpg”など)

をプリンタ(

“.pcl”など)が認識できる単一のフォーマットに変換することによって開始する。

この作業は,自動的に行われ使用者には見えない。

6.1.2 

ラインモード 

英数字 COM は,

主に 8 ビット文字セット

(ラテンアルファベットのような)

用の内部コードとして ASCII

を使っている。

ASCII

で作成されたファイルは,変換なしに直接 COM レコーダに送る。

8

ビット文字エンコーディングを使っているが,ASCII 以外のコードでエンコードされたファイルは,

COM

作成の前に ASCII に変換する。

漢字のような 16 ビットコード文字セット(ユニコード文字としても知られている。

)は,次のような二

つの問題を提起する。

a)

それらが特別バージョンの COM システム(例えば,漢字 COM レコーダ)によってサポートされて

いる。この場合は,変換なしに COM レコーダに直接送る。

b)

イメージモードへの変換が必要である(6.1.3 参照)

6.1.3 

イメージモード 

グラフィック COM レコーダは,

一般に白黒 TIFF フォーマットのイメージファイルをサポートしている。

TIFF

フォーマットイメージの特徴は,レコーディングに使われるグラフィック COM レコーダの要求,

特に圧縮及び解像度を考慮に入れる。

グラフィック COM レコーダは,一般に ITU

2)

 G3

又は ITU G4 圧縮を受け入れる。

解像度は,

COM

レコーダの解像能力に依存する。

COM

レコーダの解像能力がモデルによって違うため,

アーカイブするデータに必要な解像度に基づいて COM レコーダを選択する。

ファイルの解像度が COM レ

コーダの解像能力と異なる場合は,求める解像度に関してイメージのスケールを変えないように必要に応

じてファイルを変換する。

COM

レコーダが受け入れられる白黒 TIFF フォーマットのファイルは,変換せずに COM レコーダに送

る。

テキストファイルと同様に,COM レコーダがサポートしていない異なったコーディングがされている

イメージフォーマットのファイルは,互換性のある白黒 TIFF フォーマットに変換することでマイクロフ

ォームに記録する。

2)

以前の CCITT で,1993 年に ITU(国際電気通信連合)の一部になった。

6.1.4 

フォームオーバレイ 

6.1.4.1 

一般 

特定のファイルの処理には,フォームオーバレイの使用が必要になる。フォームオーバレイには,光学

及び電子フォーマットがある。

6.1.4.2 

光学フォームオーバレイ 

フォームが写真イメージとして物理的に焼き付けられたガラス(又は他の透明素材)プレートをいう。

フォームのイメージは,ファイルの各ページを作成するときに同時に焼き付ける。同じイメージ上に 2 種

類のデータを統合するにはプリズムを使って行う。


6

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6.1.4.3 

電子フォームオーバレイ 

これはファイルを COM レコーダのメモリに保存するときに付与されるフォームイメージである。この

フォームオーバレイのイメージは,作成ファイルデータと同時に COM レコーダによって重ね合わせて作

成される。電子フォームオーバレイシステムは,同じファイル内で複数のフォームオーバレイが必要なフ

ァイルを記録できる。

6.2 

変換 

6.2.1 

一般 

COM

レコーダが認識できるテキストフォーマット又はイメージフォーマットへの変換が必要な場合は,

オリジナルデータの内容の完全性を保持するツールの支援で実行する。変換処理は,データの見た目に大

きな影響を与えてはならない。

6.2.2 

ラインモードでのファイル変換 

8

ビットコードキャラクタのファイルを変換する場合は,ファイルの外部コード(例えば,EBCDIC な

ど)は COM レコーダの変換テーブルによって COM レコーダの内部コード(ASCII)に変換する。正確な

変換を確実にするためには ISO/IEC 8859-1 に従う。

6.2.3 

イメージモードでのファイル変換 

イメージデータ(テキストイメージを含む。

)だけのファイル,ラインモード及びイメージモード混在フ

ァイル又はラインモードファイルはイメージモードに変換することでマイクロフォームに記録できる。変

換手順は,これら三つの場合に共通である。

このタイプの変換が必要なフォーマットの送信は,オリジナルソフトウェアの“エキスポート”又は“名

前を付けて保存”機能を使用するか,又はこのフォーマット用の変換ソフトウェアで行う。

イメージファイルがワードプロセッサソフトウェアで作成されている場合には,変換パラメータにキャ

ラクタフォントテーブルを考慮に入れる。

6.3 COM

記録処理 

6.3.1 

作成パラメータ 

与えられたアプリケーションの処理を表現する全ての要素は,コマンド及びパラメータ(一般に,

“JOB”

として知られるプログラム)のセットのフォームにまとめて保存する。

各“JOB”は,実行するファイルフォーマットの記述,電子フォームオーバレイの管理,あればタイト

ル付け及び索引,ブレーク,縮小率,記録又はページの向き,並びにその他の要素(バナページ,他のジ

ョブとのリンクなど)とを統合する。

6.3.2 

フォームオーバレイ 

フォームオーバレイは,主にマイクロフィッシュ及び 16 mm マイクロフィルムの作成だけに使われる。

フォームオーバレイ(光学又は電子)は,フォームの重要な要素の全てを再現でき,データとフォーム

とが正確に一致していなければならない。

フォームオーバレイは,明瞭に読める品質でなければならない。

6.3.3 

データ受理 

6.3.3.1 

送信 

COM

記録用の電子データの送信は,オンライン又は互換性のあるコンピュータ媒体で行う。

6.3.3.2 

ネットワーク送信 

ネットワーク送信中は,送受信データのアイデンティティ及び完全性が保証できる送信プロトコルだけ

を使用する。送受信モニタは,全ての送信エラーを検知できなければならない。


7

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関係するプロトコルは,あらゆる送信エラー(例えば,異常な中断など)を検知して,エラーになった

場所からの自動リスタート又はエラーファイルを消去してファイルをリライトする機能をもっていなけれ

ばならない。

受信が不完全なファイルは不完全であることを示さなければならない。

6.3.3.3 

コンピュータ媒体 

処理データ用媒体は,保存及び読取りに確実性があるものを選択する。再使用可能な媒体の場合は,そ

の媒体の設計上の書換え数を超えてはならない(例えば,一般に,磁気テープは,書換え 100 回までに限

定されている。

オフライン COM レコーダ(6.3.4.3 参照)を使う場合は,COM レコーダが直接読めるコンピュータ用媒

体の使用を推奨する。

デジタル保存用媒体は磁気又は光学にかかわらず,機器又はオペレーティングシステムが,販売中止又

は使用不可になっていない媒体だけを使用する。媒体はデータの読取りを妨げたり,変更されたりする欠

陥のないものを使用する。

電子文書管理(EDM)システムで作成される媒体は,印刷フォーマットでデータをエキスポートできる

媒体だけを使用する。

6.3.4 

データ記録モード 

6.3.4.1 

一般 

COM

レコーダは,次のいずれかの方法で保存データを受け取る。

−  オンライン COM レコーダの場合,ファイルを送るコンピュータから直接データを受け取る。

−  オフライン COM レコーダの場合,電子媒体からデータを読み込む。

COM

レコーダオペレーティングシステムは,入ってくるデータがパリティ及びその他のエラーチェッ

クがされていることを保証しなければならない。

パリティ又はその他のエラーが発生した場合,COM レコーダはオペレータにエラーを報告しコントロ

ールを返す。エラーの原因が究明され修正が行われるまで作成をリスタートしてはならない。

6.3.4.2 

オンライン記録 

このタイプの記録の場合,COM レコーダに送られるデータファイルには,そのファイルの処理パラメ

ータを含むジョブのローディング及び自動スタートに必要な全てのコマンドを事前に含める。

送信エラーの場合,オンライン COM レコーダは作成を中断してオペレータにエラーを報告してコント

ロールを返す。

6.3.4.3 

オフライン記録 

オフライン(スタンドアロン)COM レコーダを使って作成する場合,ローディング及びジョブ開始コ

マンドは,手作業でも自動でもよい。自動の場合は,ジョブのローディング及び開始に必要な全てのコマ

ンドをファイルに含める。

データをネットワーク経由で送る場合は,オフライン COM レコーダが読める媒体に記録する。

オフライン COM レコーダが読めるデータがコンピュータ媒体で送られた場合は,媒体を直接読んで処

理を行う。オフライン COM レコーダが読めないコンピュータ媒体で送られた場合,オフライン COM レ

コーダの読取りシステムと装置とが読めるトランスファ媒体にコピーする。

トランスファ媒体が必要な場合,媒体は一時的に使われるので,長期保存性は問題にせず,記録及び再

生の信頼性を基に選択する。COM レコーダが認識するボリュームに従って,COM レコーダ用に推奨され

る媒体は,6.3.3.3 で規定する要件の下で使う書換え可能な“カートリッジ”又は“カセット”のような閉


8

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鎖形の磁気媒体である。

6.3.5 

作成中断又は問題,欠陥及びエラーの管理 

6.3.5.1 

処理中の中断 

COM

レコーダは,中断又はエラーが生じたときリスタート処理ができなければならない。

中断後(例えば,フィルムリールの再装塡,機械の故障又はサービスの終了など)は,

(可能なら)同じ

機械で,同じタイプのフィルムと薬品とで処理が継続できなければならない。

6.3.5.2 

欠陥によるリスタート 

欠陥の発生で必要になるリスタートは,新しい完全なマイクロフォームで行う。アーカイブ用 COM マ

イクロフォームは,いかなる変更,切断又は修復も行ってはならない。

リスタートは,元の処理とフィルムタイプとを使って,可能な限り速やかに実行する。複数の COM レ

コーダが関与している場合は,可能ならば,元の処理を行った COM レコーダによるリスタートを推奨す

る。

マイクロフィッシュ又はアパチュアカードを作成する場合,欠陥に影響されたマイクロフォームに限っ

て新しく記録できる。

欠陥によって,タイムスタンピングが重要なシリーズの一つ又は複数のマイクロフォームのリスタート

が必要な場合(7.2.5 参照)

,リスタートしたマイクロフォームに“再作成”と記録して,欠陥マイクロフ

ォームも残す必要がある。

6.4 

マイクログラフィック処理 

6.4.1 

一般 

附属書 を参照。

6.4.2 

現像システム 

COM

レコーダ及びマイクロフォームのフォーマットのタイプによって,化学処理は,COM レコーダ内

蔵の現像システムで行うか,又は潜像が形成されたフィルムを別のフィルム現像機に送る方法による。

6.4.3 

内蔵処理 

内蔵処理の場合,COM レコーダは,処理品質を保証するために特に次の設定を常時チェックする。

−  処理タンク内の薬品温度の自動点検及び調整

−  処理時間の自動点検及び調整

−  処理できるフィルム量の自動点検

−  処理液交換時期の指示

6.4.4 

外部処理 

外部処理を行う場合は,データ記録後,速やかに現像する。

現像機は,次を含む最適な処理条件を継続的に保証する。

−  タンク内の薬品温度の自動点検及び調整

−  処理時間の自動点検及び調整

−  水温 30  ℃∼35  ℃の流水で水洗

−  薬品補充システムを装備している場合は,それを使用することを推奨

6.5 

作成コントロール 

作成するマイクロフィルムの品質は,ISO 8514-1ISO 8514-2ISO 11928-1ISO 11928-2ISO 14648-1

及び ISO 14648-2 の規定に従うことが望ましい。

残留チオ硫酸塩量は,ISO 18901 の規定に従うことが望ましい。


9

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これは,定期的及び少なくともフィルム・薬品系統当たり 1 年に 1 回行うことが望ましい。点検は,フ

ィルムタイプ又は薬品系統を変えるときに必ず行う制度を整えることが望ましい。

データを COM マイクロフォームでアーカイブする場合は,10 年を超えて保存できるようにする。又は

公式な証拠とする場合は,現像所で少なくとも月 1 回は残留チオ硫酸塩を点検することが望ましい。現像

所が作成した測定報告書は,マイクロフォームでアーカイブするのがよい。

注記  残留チオ硫酸塩量の測定方法は,JIS Z 6009 の附属書 1[残留処理薬品の試験方法(メチレン

ブルー法)

]に規定されている。 

6.6 

マイクロフォームの複製 

作成されたマイクロフォームが頻繁に使われる場合は,複製を作成して,きず若しくは損失又は品質劣

化を避けることが望ましい。

6.7 

マイクロフォームの保存 

マイクロフォームの保存方法は,ISO 18901ISO 18911 及び ISO 18917 の仕様による。

注記  附属書 を参照。

記録データの管理 

7.1 

一般 

COM

マイクロフォームの作成では,情報に効果的にアクセス,保存,送信などができるように識別,

分類及び索引データをコントロールするための手順を使用して管理する。

データ管理の方法には,マイクロフォームのタイトル付け,索引付け,分類,タイムスタンピングなど

が含まれる。フォームオーバレイの役割も考慮に入れる。

COM

マイクロフォームは,最低一つの適切な識別項目をもたなければならない。複数のマイクロイメ

ージをまとめてマイクロフォームを構成するときは,少なくとも一つの索引キーリストをもたなければな

らない。

長期保存するマイクロフォームは,陳腐化する可能性のあるシステムに依存してはならない。

そのため,各マイクロフォームには,特定の装置及び自動化された手段が入手できなくなっても影響さ

れないように単純な光学的手段でも使えるようにするための識別及び索引データをもたなければならない。

識別要素及びアクセスキーは,それに係わるデータと不可分であり同等の非改ざん性及び長期保存性を

もたなければならない。

7.2 

マイクロフォームの識別及び索引付け 

7.2.1 

タイトル 

7.2.1.1 

タイトル要素 

タイトルには,マイクロフォーム上の情報を拡大しないで読めるようにするため,肉眼で読める情報を

記録することが含まれる。

タイトルには,アパチュアカードにプリントしたタイトル情報,マイクロフィッシュのヘッダ及びロー

ルフィルムのタイトル,フローティングタイトル又はマークによるグループ分けを含める。

タイトル要素は,マイクロフォームの内容区分及び求める情報を識別して,アクセスできるようにする

適切な情報を提供しなければならない。

7.2.1.2 

フローティングタイトル 

フローティングタイトルは,拡大しないで肉眼で読める項目でビジュアルマーカ,フラグ又は区分とし

て使うために処理中にマイクロフォーム上に置かれるものである。これらは関連する情報(例えば,ファ


10

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イル下位区分のラベリングなど)を提供するためだけに使うことが望ましい。

フローティングタイトルは,データページのスペースを埋める。索引ページと組み合わせてもよい。

7.2.2 

索引 

7.2.2.1 

索引要素 

複数のマイクロイメージをもつマイクロフォームには,求める情報を含むマイクロイメージに容易にア

クセスするための手段を含めなければならない。そのため,COM レコーダは索引ページを作成し,16 mm

ロールマイクロフィルムに索引ページと関連するブリップを付けなければならない。COM アパチュアカ

ードには,データをパンチしなければならない。

索引ページは,マイクロフォームに必要なマイクロイメージで,このマイクロフォーム又は一連のマイ

クロフォームに関連する索引キーを要約し,マイクロフォーム又は関連する一連のマイクロイメージを探

すためのリンクである(マイクロフォーム又は一連のマイクロフォームごとの索引付けは,組織によって

異なる。

16 mm

マイクロフィルム上に生成されるブリップは,各索引キー及びマーカの位置(ブリップ)をリン

クするために使われる。特別な装置ではこれらのブリップをカウントすることによって特定のページに自

動的にアクセスできる。

アパチュアカード用のパンチデータオプションは,カードにタイトル付けと識別要素とをデータとして

パンチすることでカードの自動選別ができる。

7.2.2.2 

マスタインデックス 

マスタインデックスは,複数のマイクロフォームの索引キーを要約する。マスタインデックスはマイク

ロフォーム全体へのアクセス性を向上させる。しかし,上で述べたような個々のマイクロフォームの内部

索引ページ又はタイトル要素に代わるものではない。

マスタインデックスは,このマイクロフォーム中のマイクロイメージの位置に加えてマイクロフォーム

の論理的順序と識別とを示すキーを列記しなければならない。マスタインデックスは,マイクロフォーム

に記録しなければならない。

マスタインデックスは,ファイルを作成するために使用するか又はダイナミックデータベースに加える

ことができる。

マスタインデックスが作成されたマイクロフォームを使用する場合は,このマスタインデックスに依存

してはならない。

7.2.3 

セグメンテーション 

区分(ブレーク)は本を書くときに文章に章付を行うように,COM マイクロフォームの中で,意識的

にファイルを中断し,選択的に使う場合の便利な細分化機能である。

アプリケーションによって異なるが,ブレークコマンドによって,マイクロフォームブレーク,COM マ

イクロフィッシュのカラム(縦列)又はロウ(横列)ブレークを作成する。

ブレークは,

ファイルの論理的構造,

分類の必要性及び関係情報の内容によって決めなければならない。

マイクロフィッシュのカラム又はラインブレークの場合,ブレークはブレークの理由を示すフローティン

グタイトルでマークすることを推奨する(6.1.2 参照)

7.2.4 

フォームオーバレイ 

フォームが必要な場合,アプリケーションによって一つ又は複数のフォームオーバレイを使用する必要

がある。

フォームオーバレイが,法的情報,識別,マーク又はロゴタイプを含む場合は,この情報,マーク又は


11

Z 6018

:2015

ロゴタイプの品質を点検しなければならない。

7.2.5 

タイムスタンプ 

全ての COM マイクロフォームは,タイトル部分に作成日を示さなければならない。アプリケーション

が必要とする場合は,作成時間を示してもよい。

アプリケーションが必要とする場合は,各データページにタイムスタンピングを入れることができる。

全てのケースにおいてタイムスタンピングは,ファイルからくる日付とは明確に区別しなければならな

い。

日付は,DD/MM/YYYY のように示すことが望ましい(日・月・年は,ダッシュ又は終止符で区切るこ

ともできる。

時間を示す場合は,HH:MM:SS で表現し,24 時間形式を使う。

アプリケーションが必要とする場合は,

各画像フレームに明確なタイムスタンピングを入れる。

時間は,

HH:MM:SS:CC

のように 100 分の 1 秒単位で示すことが望ましい。

7.3 COM

マイクロフィッシュの索引 

7.3.1 

一般 

ファイルを COM マイクロフィッシュに記録する場合,各マイクロフィッシュにはヘッダ及び少なくと

も 1 ページの索引キーリストを含めなければならない。

7.3.2 

タイトル付け 

COM

マイクロフィッシュのヘッダには,各マイクロフィッシュ上に少なくとも次の一つを含めなけれ

ばならない。

−  マイクロフィッシュの内容を示す少なくとも一つの主要な識別要素

−  マイクロフィッシュの少なくとも最初の索引キー

−  マイクロフィッシュの作成日

−  少なくとも一つの連続要素

マイクロフィッシュの番号は,

ヘッダの右に配置しなければならない。

複数のカウンタを使ってもよい。

例えば,各ブレーク(従カウンタ)の後でゼロにリセットされるカウンタ及び連続番号カウンタ(主カウ

ンタ)

。一つ以上のカウンタを使用する場合は,右から左に降順で構造を示すことが必要である。主カウン

タは,常に右端に配置しなければならない。

カウンタは,明確性の理由から 2 個以上使わないことが望ましい。

処理の終わりは,最終マイクロフィッシュのカウンタの下に“END”を置いて示さなければならない。

7.3.3 

マイクロフィッシュの索引ページ 

マイクロフィッシュの索引キーが一つのリストにまとめられている場合は,それを示すページはマイク

ロフィッシュ最下部の右側のエリアに置く。

COM

レコーダは,リストを記録するのに必要なフレーム番号を自動的に準備しなければならない。

マイクロフィッシュの索引ページがカラム及びロウの連番でキーをまとめている場合は,カラム索引は

各ロウの最上段のエリアに置き,ロウ索引は各ロウの左側に置くこととする。

カラム及びロウの索引キーリストは,1 ページに収めなければならない。このページは,フローティン

グタイトルと組み合わせることができる。

7.4 

16 mm COM

マイクロフィルムの索引 

7.4.1 

タイトル付け 

16 mm

ロール COM マイクロフィルムは,最初のデータページの前に次を含むタイトルを置かなければ


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Z 6018

:2015

ならない。

−  マイクロフィルムの内容を示す少なくとも一つの主要な識別要素

−  マイクロフィルムの作成日

−  少なくとも一つの連続要素

処理の終わりは,最終マイクロフィルムの最終データページの後に“END”を含むタイトルを置いて示

さなければならない。

7.4.2 

索引ページ 

索引ページは,あらかじめ決めた頻度に従って COM マイクロフィルム上にセーブしなければならない。

手作業で使いやすくしたい場合は,相対的に短い間隔でおくことが望ましい。

索引ページは,少なくとも 200 こまごとに記録することが望ましい。

各マイクロフィルムには,マイクロフィルムに記録するこま数にかかわらず,少なくとも一つの索引ペ

ージを置かなければならない。

7.4.3 

ブリップの生成 

ブリップを使う場合,ブリップを使う装置が要求するパラメータに従わなければならない。

ブリップを使用しても 7.4.1 及び 7.4.2 で特定又は推奨したタイトル付け,及び索引ページの要件を省略

してはならない。ブリップは追加的な使用に限る。

COM

マイクロフィルムの使用は,ブリップカウンティング検索システム(箇条 及び 7.2.2 参照)に依

存してはならない。

7.5 

35 mm COM

マイクロフィルムの索引 

7.5.1 

タイトル付け 

35 mm

ロール COM マイクロフィルムは,最初のデータページの前に次を含むタイトルを置かなければ

ならない。

−  マイクロフィルムの内容を示す少なくとも一つの主要な識別要素

−  マイクロフィルムの作成日

−  少なくとも一つの連続要素

処理の終わりは,最終マイクロフィルムの最終データページの後に“END”を含むタイトルを置いて示

さなければならない。

7.5.2 

索引ページ 

索引ページは,あらかじめ決めた頻度に従って COM マイクロフィルム上にセーブしなければならない。

手作業で使いやすくしたい場合は,相対的に短い間隔でおくことが望ましい。

索引ページは,少なくとも 200 こまごとに記録することが望ましい。

各マイクロフィルムには,マイクロフィルムに記録するこま数にかかわらず,少なくとも一つの索引ペ

ージを置かなければならない。

7.6 COM

アパチュアカードの索引 

7.6.1 

タイトル付け及び索引 

COM

アパチュアカードのタイトルには,次を含めなければならない。

−  マイクロ画像の内容を示す少なくとも一つの主要な識別要素

−  アパチュアカードの作成日

マイクロフォーム上のマイクロ画像にはそのデータを識別するのに必要な全ての索引情報を含めなけれ

ばならない。カード上のタイトル要素はこま番号又は改訂索引のような情報を含める。


13

Z 6018

:2015

使用する印刷プロセス[

3)

インパクト又はインクジェットプリンタのような]は,情報の十分な長期保

存性を保証しなければならない。

3)

転写プロセスによる電子印刷(例えば,レーザプリンタなど)を使用しないことを強く助言す

る。

7.6.2 

パンチデータ 

パンチデータベースの索引システムを使用する場合,パンチデータは使用するエンコーディング装置に

合わせなければならない。カードへの索引データをパンチする場合は,80 欄エンコーディングを推奨する

ISO 6586 参照)

。理由は,アパチュアカードが最初に導入されて以来最も一般的に使用されていること

及び特定のテンプレートで非自動的に読み取れる可能性があるからである。

パンチデータは,タイトル,索引又はマイクロ画像の日付の代替としてはならない。COM アパチュア

カードを使用する場合,エンコーディングしたパンチデータに依存してはならない。

8 COM

記録の証拠性 

8.1 

一般 

COM

マイクロフォームは直接読み取れ(例えば,読取り技術が不要)

,1 世紀以上の長期保存性及び利

用性をもっている。それに加えて非改ざん性,利用性及び見読性という特性が,COM フォームに証拠目

的の媒体として注目したほうがよい特性をもたせている。

証拠性は,薬液現像処理で作成された第一世代の銀マイクロフォームに与えられる。

証拠目的で作成されるマイクロフォームは,変更,切断及び修理をしてはならない。

注記  附属書 を参照。

8.2 

記録データの完全性 

8.2.1 

非改ざん性 

記録された情報に影響するような妨害ができない非改ざん性のある COM マイクロフォームを作成する

ためには,

薬液現像処理が必要である

(情報を修正するためのマイクロフォームのコピーは認められない。

8.2.2 COM

マイクロフィッシュ並びに 16 mm 及び 35 mm COM マイクロフィルムの完全性 

これらのマイクロフォームの非改ざん性は,

その全ライフサイクルを通して完全である。

非改ざん性は,

データページ,索引要素及びマイクロフォームを使用する手段をカバーする。

8.2.3 COM

アパチュアカードの完全性 

このマイクロフォームの非改ざん性は,そのライフサイクルを通して 35 mm マイクロフィルムセグメン

トに限定される。カード上に示されたタイトル又は索引詳細は,銀画像と同等の非改ざん性をもたない。

8.3 

マイクロフォームのスタンピング 

マイクロフォームに証拠性をもたせる場合は,規則に従ってスタンピングする。

マイクログラフィック作成ユニットは,内作又は外作にかかわらずアイデンティティと地理的な場所を

各マイクロフォームに改ざんできない形でスタンプしなければならない。使用する COM レコーダ及びフ

ィルムの形式に加えてマイクロフォームの極性もスタンプに含める。

マイクロフォームのタイプを特定できるような技術的な表示と同様に,作成ユニットを特定できる独特

のサイン又はシンボル(商標,ロゴタイプなど)を含めることを推奨する。スタンプは,マイクロフィッ

シュではタイトルに,16 mm 又は 35 mm ロールマイクロフィルムではデータページの前に置く。

アパチュアカードでは,スタンプはマイクロフィルムセグメントのマイクロ画像のエッジに表示するこ

と。これが困難な場合,スタンプされた 35 mm ロールマイクロフィルムにマイクロ画像を保存し,このマ


14

Z 6018

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イクロフィルムのコピーをアパチュアカードに挿入する。

8.4 

タイムスタンピング 

マイクロフォームの作成日は,タイトルに含める。作成時間及び時間の正確性を適切な場所に記録する

ことが望ましい。

タイムスタンピングは,7.2.5 の仕様に従う。

9 COM-COLD

並行記録 

9.1 

一般 

並行記録は,一つのファイルから COM 及び COLD の二通りの異なる形式を作成するソリューションで

ある。このソリューションは,データをデジタル形式で維持したい(例えば,オンラインアクセスのため

など)が,同時に証拠性の目的のためにアーカイブが必要なデータに最適である。

このソリューションは,迅速に送信できる最新版電子データを動的に記録すると同時に確実なアーカイ

ブ又は証拠目的のために COM マイクロフォームでファイルを永久保存したい場合に使用できる。

この要求に対応するには,モジュラ COM-COLD システムを使用しなければならない。

9.2 

推奨 COLD 媒体 

COLD

の作成には,CD-R,DVD-R,UDO-R,BD Recordable などの汎用的な非書換え形媒体(物理的

WORM

)が望ましい。

9.3 

オリジナルデータの唯一性 

COM-COLD

並行記録の場合,二つの記録方式に同一データを使用しなければならない。

COLD

システムでは,マルチ項目検索が可能である。COLD 用に検索キーを追加する場合,COLD シス

テムにはマイクロフォーム索引キーを含めなければならない。

COLD

媒体のメタデータ及び索引方式には,運用する電子文書マネジメントシステム又は電子記録マネ

ジメントシステムの要求を満たさなければならない。

9.4 

並行作成 

COM-COLD

並行記録は,同一のオペレーティングユニットで実行するのが望ましい。

二つの処理を同時に実行できない場合は,一致性が肝要なためマイクログラフィック処理を最初に実行

し,COLD は同時又は COM 処理に続いて作成しなければならない。

9.5 

見た目の相似性 

並行記録は,二つの記録を表示する場合,見た目が相似していなければならない。COLD 媒体を用いた

表示画像及び COM マイクロ表示画像の特徴は,相似していなければならない。

ラインモードで,上部及び下部の枠文字,識別マーク又はシンボルは両方のアウトプットで同一でなけ

ればならない。

二つのアウトプットで重大な違いがある場合は,COM マイクロ画像の非改ざん性及び確実性を優先す

るのがよい。

9.6 COLD

媒体に記録したデータの管理 

9.6.1 

管理 

COLD

媒体に記録されたデータの管理手段には,ラベル付け及び識別,表示(視覚化)及び検索手段,

フォームオーバレイ管理,ファイルセグメンテーション,メディアのタイムスタンプなどを含めなければ

ならない。


15

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:2015

9.6.2 COLD

媒体データの検索及び表示 

COLD

媒体への記録には,データの検索及び表示の手段を考慮しなければならない。これらの機能を実

行するソフトウェアは,次のいずれかに記録しなければならない。

−  各 COLD 媒体に記録

− COLD 媒体の参照に使うコンピュータに記録

9.6.3 

索引 

COLD

媒体は,当該データの索引を含めなければならない。

マルチ項目検索を使う場合は,索引の全てのカテゴリが明確に示され,各リストへのアクセス権を設定

することが望ましい。

9.6.4 COLD

媒体のファイルセグメンテーション 

記録ファイルのデータサイズが COLD 媒体の容量を超える場合は,記録を合理的方法(例えば,フォル

ダで分けるなど)で分類することが望ましい。

9.6.5 

フォームオーバレイ 

COM

作成にフォームオーバレイが必要な場合は,COLD 作成にも COM 作成に類似したフォームオーバ

レイを使わなければならない(7.2.4 参照)

9.6.6 COLD

媒体のラベリング 

COLD

媒体は,肉眼で読めて消えにくいラベル印字で識別することが望ましい。ラベルには,少なくと

も作成日及び“並行記録”であることを示す記述のほかに,適切な識別及び索引要素を含める。

複数の COLD 媒体のファイルセグメンテーションが必要な場合は,合計媒体枚数及び連番を含めなけれ

ばならない(例えば,1/3,2/3,3/3 など)

COLD

媒体には,粘着性のラベルは使ってはならない。

9.6.7 

タイムスタンプ 

COM

作成でタイムスタンプ(7.2.5 参照)が必要な場合は,対応する COLD 記録にも同じ基準を使用し

なければならない。

9.7 

電子データベース 

9.7.1 

一般 

オンラインオペレーション(LAN,WAN など)を許可する目的で電子データベースに COLD の原理を

適用してもよい。データベースが COLD 媒体のミラーになるように作成して COLD 媒体の内容をデータベ

ースにエキスポートすることが望ましい。

データのエキスポートでは,

フォーマット変換及び/又はデータのビジュアル面を変更してはならない。

データベースは,COLD の代替として使用してはならない。

9.7.2 

データベースの検索及び表示 

9.6.2

に規定した検索及び表示ソフトウェアは,データベースに接続したコンピュータに記録しなければ

ならない。

10 COM-COLD

並行記録の証拠性 

COM-COLD

並行記録を使う場合,証拠性の機能は第一世代の銀 COM マイクロフォームに与えることが

望ましい。しかし,COLD 媒体は紙へのプリント,電子通信,可搬媒体への複製などに使うことができる。

記録の完全性について疑問又は異議があった場合には,完全性と永久的な非改ざん性をもつ COM マイク

ロフォームを最優先の証拠として参照しなければならない。


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附属書 A

(参考)

電子データの COM マイクロフォームへのアーカイビング

A.1

  一般 

日常生活における IT の影響は増え続けている。その結果,コンピュータで処理されたデータには個人の

プライバシー情報を含む。処理及びデータ交換を行うためのデジタルフォーマットでこの情報を維持する

ことは,個人の自由又は権利を侵害する危険性のあるファイルを作成する可能性があると考える。多くの

国が個人データを収集,処理及び保存する場合の条件を制限する規則を作ってきた。

技術の進歩,証拠の提示又は保存の必要性に関する要求にかかわらず,人々のプライバシーに対する配

慮は阻害してはならない。

したがって,この種の制限が必要な場合は,自動処理を行わずに効果的な持続性及び長期保存性を保証

できるアーカイビング手法を使うことが適切である。

A.2

  COM マイクロフォームの技術的独立性 

デジタル文書を COM マイクロフォームに記録することは,極小化されたアナログ画像にすることであ

る。それを読む場合は,光学的拡大装置が必要で,それによって肉眼で読める。その文書はデジタルから

作成されたものではあるが,もはやデータ処理の世界には属さない。

この独立性は,記録コンテンツのコンピュータ処理及び常に複雑でランダムでコストのかかるコンピュ

ータが使えるテキストファイルの形にデータを戻し,変換するコンピュータ処理を制限する。この技術的

独立性は,COM マイクロフォームでのアーカイビングがそれに記録された個人又はセンシティブなデー

タが大量に処理される危険性を減少させると考える。

A.3

  COM マイクロフォームへの制限の対象となるデータの記録 

A.3.1

  必須事項 

制限の対象となる情報を含む全てのマイクロフォームは,7.2.5 によるタイムスタンプ及び 8.3 によるス

タンプを行う。

A.3.2

  マスタインデックス 

個人データをリスティングしたマスタインデックスの作成は推奨しない。

A.4

  制限の対象となるデータの COM-COLD 並行記録 

COM-COLD

並行記録を使って制限対象のデータを記録することは,COLD 媒体への記録及びマイクロ

グラフィック記録の複製を含む。データをデジタル形式で保存して処理又はエキスポートが簡単に行える

COLD

記録は,ハードディスク保管と同様の危険性がある。したがって,制限の対象になるこの種のデー

タの記録が法的に禁止されていないかどうかを確認することが望ましい。

保存期間に制限がある場合は,法的な終了日に関連データを消去する。消去方法は,COLD 媒体の破壊

又は ISO/TR 12037 に従って処理する。この TR は,WORM(上書き)媒体に格納された情報を選択的に

上書きする手法を推奨している。また,データは消去又はキャンセルした情報にリンクした索引の削除に

よっても消去できる。


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附属書 B

(参考)

COM

処理及びマイクロフォーム

B.1

  歴史 

COM

処理は,1948 年に米国の軍及び民間でグラフィック作成機能のあるカソードレイチューブ(CRT)

が開発され普及して始まった。

最初の COM は,CRT 及び光学機構を組み合わせて,CRT に表示されたグラフィックスを 16 mm 又は

35 mm

銀フィルムにリアルタイムで記録する装置で 1952 年に完成した。そのときの画像及びテキストを

記録する機能をもった最初の COM は軍用として開発され,特に作戦遂行をフォローアップするためのレ

ーダとの連携及び爆発にリンクした地質データの記録のために使われた。

1959

年には最初の民用 COM が発売された。これは,英数字データを 16 mm 及び 35 mm フィルムに記

録することに限定した簡素化されたバージョンであった。このときは,データは特別にマイクログラフィ

ック用に準備(フォーマッティング)する必要があり磁気テープで COM に転送した。

1969

年には 105 mm フィルムを使用した最初の COM が作られマイクロフィッシュが作れるようになっ

た。

それ以来,COM 機器は進化を続けて,今日ではコンピュータマイクログラフィックスプラットフォー

ムを,マイクロコンピュータが管理し,どんな印刷フォーマットも受け入れられる強力な装置になった。

生産を自動化する流れには,データのオンライン受領,マイクロフォームの包装,複製及び発送までを含

んでいる。処理速度は非常に高速になった(例えば,A4 で 420 ページの非改ざんアーカイビング記録が 1

枚のマイクロフィッシュに記録でき,処理は約 1 分で完了する。

B.2

  COM 処理 

B.2.1

  一般 

コンピュータマイクログラフィックス又は“COM 処理”とは,コンピュータからのバイナリデータか

ら直接極小化された文書を作成することである。

この処理からは,次の 4 種類のマイクロフォームが作成される。

− COM マイクロフィッシュ

−  16 mm COM マイクロフィルム

−  35 mm COM マイクロフィルム

− COM アパチュアカード

COM

作成機は,次の二つのカテゴリに分けられる。

a)

英数字 COM  テキストに限定され,図表,スケッチ及び写真を含まない。

b)

グラフィック COM  どのタイプのグラフィックスでも記録,作成できる。グラフィック COM の範ち

ゅう(疇)には,レーザ COM プロッタと呼ばれるアパチュアカード作成に特化して技術図面をアー

カイブする COM が含まれる。


18

Z 6018

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B.2.2

  マイクロフィッシュ作成構成図 

図 B.1COM マイクロフィッシュ作成構成図 

コンピュータデータは,オンラインの場合はチャネル又はネットワークで,スタンドアロンモードでは

光又は磁気媒体で COM メモリに送られる。

COM

をコントロールするコンピュータは,そのメモリの中でデータのフォーマッティング,バーチャ

ルイメージの構築,タイトル要素の構成及び索引キーの保存を保証する。次に,これらの全データは,多

数の輝点で作られる実画像の形でグラフィック生成装置(CRT,LASER 又は LED)によってページ単位で

再製される。これらの画像が発した光は,銀フィルムに潜像として直接記録される。次に,現像処理によ

ってこの潜像が金属銀からなる実画像に変換される。現像処理が完了すると,このマイクロフォームは直

接使用可能になり,1 世紀以上保存できる(

図 B.1 参照)。

B.2.3

  フォームオーバレイ 

B.2.3.1

  一般 

ファイルの処理には,フォームオーバレイを使用する必要がある。フォームオーバレイには光学式又は

電子式があるが,現在は,電子フォームオーバレイが一般的である。

B.2.3.2

  光学フォームオーバレイ 

ガラス板に刷り込まれた物理的なフォーム画像で COM の光学経路に挿入するように設計された部分に

セットする。フォームの画像は,ファイルの画像を作成するときに同時に写し込む。二つのデータは,プ

リズムを使って同じマイクロ画像上に上書きされる。

B.2.3.3

  電子フォームオーバレイ 

COM

システムのメモリにファイルとして作製するフォーム画像である。作製ファイルからのデータと

同時にこのファイルに関するフォームが COM グラフィック生成装置によって再製される。二つの画像は,

同じマイクロ画像上に上書きされる。電子フォームオーバレイは,複数のフォームオーバレイフォーマッ

トが必要なファイルの記録に使用できる。


19

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B.3

  フォーマット及び分類 

COM

は異なるアルファベットで構成できる。一般に欧州で使われるバージョンは,ラテンアルファベ

ットのセットを使用する。

各種のコンピュータコーディングフォーマットで作成されるファイルは,紙への印刷と同じ方法でマイ

クロフォーム上に作製される。

コーディングフォーマットは,ラインモードのファイル及び COM グラフィックス専用のイメージモー

ドファイルの二つのカテゴリに大別される。

B.4

  COM マイクロフォーム 

B.4.1

  COM マイクロフォームの形式 

COM

マイクロフォームには,A6 マイクロフィッシュ,16 mm ロールマイクロフィルム,35 mm ロール

マイクロフィルム及びアパチュアカードの 4 種類がある。

マイクロフィルム及びマイクロフィッシュは,縮率 1/24,1/42 及び 1/48 を使う。縮率 1/72 も存在する

がマイクロフィッシュでまれに使い,マイクロフィルムでは使わない。

縮小率によってマイクロフォームに収納できる最大のページ又はこま数が決まる。

例として,

表 B.1 参照。

表 B.1COM マイクロフォーム縮小率 

縮率 A4 サイズ換算

表換算(11 インチ×14 インチ)

マイクロフィッシュ

A6

マイクロフィルム

16 mm

a)

マイクロフィッシュ

A6

マイクロフィルム

16 mm

a)

1/24

98

こま 3

000

こま

63

こま 1

800

こま

1/42 325

こま 5

200

こま 208 こま 3

100

こま

1/48 420

こま 6

000

こま 270 こま 3

600

こま

1/72 989

こま

不使用 644 こま

不使用

a)

 30

m

の長さでの収容数で表す。

マイクロ画像のグラフィカルな品質は,一般的に縮小率に依存する。最良の品質は低い縮小率で得られ

る。

B.4.2

  COM マイクロフィッシュ 

COM

マイクロフィッシュは,A6 フォーマット(105 mm×148 mm)のシートフィルムで構成する。

パーティション及びファイルサイズが可変(1 シリーズの中でマイクロフィッシュの数を制限しない)

で無制限(例えば,発送先別など)にファイルの区分けができる。

パーティションごとに記録を実行できる。

垂直モード  連続リストのフォームで列ごとに上から下に順にページを記録

水平モード  本のページのように左から右へ行ごとにページを記録

各マイクロフィッシュは,タイトルエリア(ヘッダ)及び索引エリア(右下の最終こま)を含む。同じ

く,フローティングタイトルを含んでもよい(

図 B.2 参照)。


20

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図 B.2COM マイクロフィッシュの例 

B.4.3

  16 mm COM マイクロフィルム 

16 mm COM

マイクロフィルムは,16 mm 幅のロールフィルムで作成する。画像は,そのフィルム上に

複数の縮小率及び/又はフォーマットでブリップ付及びブリップなしで連続的に記録される。

ロールマイクロフィルムは,理論的セグメントで区分けできる。各セグメントには,特定の数のこま及

びデータの検索を容易にするための索引ページと同様にタイトル要素を含めることができる。

マイクロフィルムは,取り扱いやすいようにリール又はカートリッジで保存する(

図 B.3 参照)。

図 B.316 mm COM マイクロフィルムの例 


21

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B.4.4

  35 mm COM マイクロフィルム 

35 mm COM

マイクロフィルムは,35 mm 幅のロールフィルムで作成する。画像は,連続的に記録され

る。

リールで保存する場合は,データ検索を容易にするためタイトル要素と索引ページとを含める。

35 mm COM

マイクロフィルムは,アパチュアカードに装塡するためのセグメンテーションを行える(

B.4

参照)

図 B.435 mm COM マイクロフィルムの例 

B.4.5

  COM アパチュアカード 

COM

アパチュアカードは,80 欄パンチカードベースの製品である。それは,右側にマイクロ画像をは

め込む窓がカットされている坪量約 200 g/m

2

のカードである。

タイトル及び索引要素はカードに印刷される。カードには一般的に特別な装置で自動識別できるように

データがパンチされる(

図 B.5 参照)。

COM

アパチュアカードは,次の二つのプロセスで作成する。

a) 35 

mm 

COM

マイクロフィルムから  35 mm グラフィック COM で作成したロールフィルムは,通常

画像(例えば,A0 図面 1 枚)1 個分の長さ 48 mm のセグメントにカットし,カードに開けた窓に挿

入する。

b) 

内蔵形 COM アパチュアカードから  この場合,アパチュアカードは,この特別な COM で直接作成

する。この装置にはカードのプリンティング及びパンチシステムと同様に薬液現像システムを内蔵し

ている。


22

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図 B.5COM アパチュアカード 


23

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附属書 C 
(参考)

銀マイクロフォームの長期保存

C.1

  一般 

文書のアーカイブが必要なアプリケーションで使用する銀マイクロフォームは,製造業者が推奨する方

法で保存する。保存期間が,10 年以内であればオフィス環境でもよい。長期保存の場合(典型的には 100

年以上)は,幾つかの危険要素を考慮に入れて保存条件を決める。長期保存用の処理条件は,

表 C.1 を参

照。

C.2

  阻害要因 

C.2.1

  一般 

マイクロフォームの長期保存を阻害する主要な要因は,次の四つである。

−  生物学的要因

−  化学的要因

−  物理的要因

−  機械的要因

C.2.2

  生物学的要因 

生物学的要因は,ゼラチンの汚染及び腐敗を起こす微生物(かび,胞子,菌類など)を含む。保存場所

の表面及び空気の品質が重要な汚染の発生要因である。

C.2.3

  化学的要因 

考慮しなければならない化学的要因は,次のとおりである。

a)

乳剤及び支持体の製造品質が悪い

b)

不適切な現像処理

c)

外部(環境汚染)又は内部(不適切な容器の揮発性有機物からの化学物質放散)からの保存区域の汚

d)

銀及び非銀マイクロフォームの継続的な接触

C.2.4

  物理的要因 

考慮しなければならない物理的要因は,次のとおりである。

a)

太陽光又は紫外線への長期間の露出

b)

過度の温度又は湿度での保存

c)

温度又は湿度が突然又は過度に変化する環境での保存

d)

微生物又は昆虫に起因する劣化

e)

物理的な変化を起こす微粒子との接触

C.2.5

  機械的要因 

考慮しなければならない機械的要因は,次のとおりである。

a)

不適切な取扱いに関連したリスク

b)

読取り,コピー,テスト機器などの保守の悪さ又は不適切な使い方による損傷


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Z 6018

:2015

C.3

  まとめ 

表 C.1−長期保存のための処理及び保存条件 

主要な要因

推奨又は仕様

規範的な参照

処理条件

−  定着液は pH4∼pH5 に設定 
−  最低水洗温度は 25  ℃。現像温度との差は,0 から−3  ℃

以内。

−  最高乾燥温度は 60  ℃ 
−  チオ硫酸塩残留量は 0.007 g/m

2

以下

ISO 18901 

ISO 18917

条件

−  ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリスチレン又はポリ

カーボネートの安定化した密封プラスチック箱

−  ゴムひも又は粘着テープは使用不可

ISO 18901 

ISO 18917

保存

アクセサリ及び備品

−  施錠したキャビネット

−  ステンレス鋼,陽極酸化処理アルミニウム若しくはほう

ろう(琺瑯)又は適正に焼付塗装した金属

−  内部に電気回路を引いていない格納容器

−  木,合板又は接着板の格納容器は推奨しない。

ISO 18911

保存室

−  ほこりのないマイクロフォーム保存専用室 
−  ほこりを出す紙のような他のアーカイブ媒体の保存に

は使わない。

−  クラス 100 000 未満の空気ろ過 
−  禁煙

−  ほこりを出さない床(じゅうたん不可)が望ましい。

−  アクリル又はビニール塗装を推奨。フタル酸樹脂塗料は

避ける。

−  動きの多い場所で 1 時間 8 回,静かな場所で 4 回の換気

がある安定した環境

ISO 18911

照明条件

−  常時暗くしておく。

−  太陽光又は紫外線に長時間さらさない。 
−  必要な場合 150 lx 以下にする。

ISO 18911 

ISO 10977 

ISO 12040

温度条件

−  周辺温度は 21  ℃以下

−  急激な温度変化を避ける。

−  温度変化は 4  ℃/時

ISO 18911

相対湿度

− 20

%

∼40 %

ISO 18911

火災又は水害からの保護

−  火災又は水害に対応した設備(火災検知器,消火機器,

耐火扉の壁など)

−  水害防止のため地下に設置しない。

−  屋上に保存しない(最も火災にさらされやすい場所)

ISO 18911

取扱い条件

−  参照用のコピーを使用する。

−  指紋,きず,汚れ及び染みを避ける(手袋着用を推奨)

−  損傷を与える可能性のある読取り,コピー及び検査機器

の故障予防保守

ISO 18911

モニタリング条件

−  定期的な抜出検査による濃度及び見た目の検査概要

−  温度及び湿度の定期検査

ISO 18911

バックアップ手法

−  銀塩のバックアップコピーを別な場所に保存

ISO 18911

注記  表 C.1 は,各要因の右側に示した国際規格を参照又は準拠するのが望ましい。


25

Z 6018

:2015

附属書 D 
(参考)

証拠として使うために作成するマイクロフォーム

D.1

  一般 

証拠の提示は,非常に厳格なシステムからより柔軟なものまで,それぞれの国の法的システムによって

異なる。さらに,証拠規則に影響を及ぼす法令は変化するものであり,各国特有の規範はしばしばその文

化的要素に関連している。そのため,普遍的な証拠手法を標準化することは不可能だという結論に行きや

すい。

しかし,証拠は法律の違いを越えて世界中の国家で真実の表現としての役割を果たすという共通の機能

をもっている。紙に書いたものが証拠の形式であると世界規模で広く受け入れられて以来,使用する媒体

に関しては事実上の標準化がみられる。

今日,デジタル文書の広範囲な利用及び国境を越えて普通に行われている情報の交換は,形式に固執す

るよりも,むしろ明白な信頼性に基づいた証拠機能によって法律の多様性を越えた証拠記録手法の記述を

求めている。

D.2

  機能仕様 

証拠として使うためのデジタルデータの記録及び保存には,次の機能が必要である。

a)

それを最初に記録した後は,情報へのいかなる変更も禁止する。

b)

記録の証拠効果の継続を保証する。

c)

記録に世代ランク(オリジナル,コピーなど)情報を付与する。

d)

必要な期間は,保存する。

e)

必要な期間は,情報へのアクセス利用性及び可動性を保証する。

f)

必要な期間は,情報の利用性及び見読性を保証する。

D.3

  マイクロフォームの証拠特性 

D.3.1

  必須要件 

証拠として要求される可能性のあるデータを含むマイクロフォームには,7.2.5 によるタイムスタンプ及

び 8.3 によるスタンプを入れる。

D.3.2

  COM マイクロフォームでオリジナル文書を作成 

D.3.2.1

  一般 

オリジナル文書をマイクロフォームに保存するときは,オリジナル文書が当該機関の意思決定に基づい

て COM マイクロフォームに保存されたことを当該文書のテキストの中に明記する必要がある。マイクロ

フォーム作成が特定の組織に委ねられたときは,文書の中で委託先と場所とを明記する必要がある。

文書のコピーを一つだけ記録する場合は,第一世代の銀マイクロフォームがオリジナルである。オリジ

ナル COM マイクロフォームからのコピーを保有する場合は,紙の書簡のコピーを保持するのと同じ方法

で複製を保持することを推奨する。複製は,オリジナルマイクロフォームと同じ非改ざん性をもたなけれ

ばならない。

複数の文書コピーを作成する必要がある場合(例えば,契約に関係する複数の組織が自分のコピーを保


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Z 6018

:2015

有しなければならない場合など)は,同じファイルを必要な部数だけ処理する。この処理は,同一日に同

じ COM レコーダで同じ形のフィルム及び処理薬品で行う。マイクロフォームのタイムスタンピングを使

う場合は,各コピーには異なる時間が表示される。

D.3.2.2

  署名の付与 

オリジナル文書で署名を使うときは,グラフィック機能のある COM レコーダを使う。署名ファイル(例

えば,グラフィックタブレットを使用して作成できるような)は,文書の必要部分又はリンクファイルの

いずれに含めてもよい。署名は,オリジナル文書の中に含めるか,又はリンク文書として同じマイクロフ

ォーム上に保存する別文書として作成してもよい。

複数の署名が必要なときは,署名はまとめて同じマイクロ画像上に作成する。

ドキュメントに手書きの情報を加えることが必要なときは,この情報は同じマイクロ画像上に署名と同

じ方法で作成する。

文書の署名及びマイクロフォームへの手書き情報の記録は,適正な情報セキュリティ手法によって文書

の完全性チェックの条件にしてもよい。

D.3.2.3

  有用な情報 

有用な情報は,マイクロフォームのタイトルに含める。マイクロフィッシュではヘッダ,マイクロフィ

ルムでは先頭データページの前に含める。必要なら各データページの下に入れてもよい。

オリジナルマイクロフォームのタイトルには,

“オリジナル−デジタル文書”のヘッダを入れる。

複数の文書コピーがあるときは,

“オリジナル−デジタル文書のうち X 番コピー”のようなタイトルを

付ける必要がある。

コピーランクもタイトルで示してよい(例えば,フォルダの最初のコピーには,

“コピー1/2”

,2 番目は

“コピー2/2”

D.3.3

  記録の遡及性 

証拠としての遡及性(金融取引,フードチェイン,e-コマースなど)をもたせるマイクロフォームには,

“遡及可能”のタイトルを付ける。各マイクロフォームの日付は,記録が改ざん不能になった正確な時間

を示す。

D.3.4

  証拠コピー 

D.3.4.1

  紙の証拠コピー 

元は紙であった文書をマイクロフォームにコピーするときは,タイトルに“証拠コピー−紙文書”と表

示する必要がある。

このタイプのコピーを作成する場合は,元の文書の記号的内容及びグラフィカルな見た目を再製できる

機能のある COM レコーダを使う。

COM

レコーダによる紙文書の再製には,事前に文書のデジタル化が必要である。文書のデジタル化の

パラメータを決定するには,COM レコーダの仕様を考慮する必要がある。常にコピーの美しさよりも正

確性を優先しなければならない。元の文書のデジタル化の過程で元の文書の意味的内容又はグラフィカル

な見た目に影響を与える可能性のあるフォームオーバレイの網掛け,ロゴタイプ又はそれがないことによ

って再製文書の表現を大きくゆがめるその他の要素のような,いかなる“クリーニングアップ”も行って

はならない。

ページの枠消しは禁止する。

ページの曲がり補正は認める。

フォームオーバレイ及びデータを組み合わせたときに読みにくくなるときは,可能ならフォームオーバ


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Z 6018

:2015

レイを滑らかにすることで読みやすさを改善するデジタル化を推奨する。

どの場合でも,オリジナル文書のデジタル化の設定は,マイクロフォーム上で最良の結果が得られるこ

とを目標にして COM レコーダの仕様に従って選択する。スクリーン上の見た目のよさよりもマイクロ画

像の品質を向上させる設定を優先する。

D.3.4.2

  デジタル文書の証拠コピー 

マイクロフォーム上のデジタル文書の記録がコピーの場合は,タイトルには“証拠コピー−デジタル文

書”と表示する。

マイクロフォームコピーの正確性には,文書ファイルからのオリジナル画像の記号的内容及びグラフィ

カルな要素の COM レコーダでの再現が含まれる。

文書が電子フォーム(例えば,インターネット上で記入された管理フォーム)の場合は,コピーの正確

性はフォームの記号的内容及びグラフィカルな要素及び記入された内容を COM レコーダで統合して再製

することが必要である。フォームに複数のウィンドがあり,そのうちの一つが空白になっている場合は,

同じフォームから別のウィンドとして同時に再製しなければならない。

D.4

  文書の送信 

COM

マイクロフォームに記録された情報が反対意見又は文書の交換(例えば,法的論争)の対象にな

る場合は,次のようにして紛争のときまで使えるようにしておくことができる。

a)

論争に関係する紙のページの再製物として

b)

論争に関係する画像のデジタル化の後,普及している媒体及びデジタル  フォーマットで

c)

マイクログラフィック現像処理が可能な場合はマイクロフォームの複製で

並行記録オプションが存在するとき及び COLD 媒体がよい状態にある場合は,この媒体から取り込まれ

たページをデジタル媒体で渡せる。ネットワーク又は紙へのプリントのいずれでも送れる。

紛争又は疑惑がある場合は,紛争の際に第一世代の銀 COM マイクロフォームを提出する必要がある。

D.5

  検査方法 

D.5.1

  一般 

特に偽造が疑われる場合は,検査知識をもつ専門家を使うことに加えて次の点をよく調査しなければな

らない。

D.5.2

  比較調査 

可能なら調査対象のマイクロフォームと同じ処理又は同じワークショップからのマイクロフォームを比

較することを推奨する。比較項目には全体的な様子,極性,フィルムのつや消し及び/又は銀コーティン

グ並びにフィルムの厚さも含める。

マイクロフィッシュについては,反りの違い及び長さの違いをチェックする。

D.5.3

  スタンピング検査 

マイクロフォームのスタンプを同じ作成ユニットで作られた他のスタンプと比較することを推奨する。

マイクロフォームの日付で製作ユニットの法的な存在がチェックできる。マイクロフォームの作成日,

COM

レコーダのタイプ及び示されたフィルムの履歴を照合してもよい。


28

Z 6018

:2015

参考文献

[1]  ISO 6586

,Data processing−Implementation of the ISO 7-bit and 8-bit coded character sets on punched cards

[2]  ISO 10977

,Photography−Processed photographic colour films and paper prints−Methods for measuring

image stability

[3]  ISO/TR 12037

,Electronic imaging−Recommendations for the expungement of information recorded on

write-once optical media

[4]  ISO 12040

,Graphic technology−Prints and printing inks−Assessment of light fastness using filtered xenon

arc light

[5]  JIS X 0902-1

  情報及びドキュメンテーション−記録管理−第 1 部:総説

注記  対応国際規格:ISO 15489-1,Information and documentation−Records management−Part 1:

General

(IDT)

[6]  ISO/TR 15489-2

,Information and documentation−Records management−Part 2: Guidelines

[7]  JIS Z 6009

  銀−ゼラチンマイクロフィルムの処理及び保存方法


29

Z 6018

:2015

附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS Z 6018:2015

  文書管理アプリケーション−電子データのアーカイビン

グ−コンピュータアウトプットマイクロフォーム(COM)/コンピュータ
アウトプットレーザディスク(COLD)

ISO 11506:2009

, Document management applications − Archiving of electronic data −

Computer output microform (COM)/Computer output laser disc (COLD) 

(I)JIS の規定

(II)

国 際 規

格番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異

の箇条ごとの評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差異の理由及び今

後の対策

箇条 番号 及

び題名

内容

箇 条 番

内容

箇 条 ご

と の 評

技術的差異の内容

3

用 語及 び

定義

3.4 COLD

3.4

JIS

とほぼ同じ

追加

電子データの長期保存媒

体として普及が進んでい

る BD Recordable を追加し
た。

次回,ISO 規格の見直しの際,修正又は提案する。

6

マ イク ロ

グラ フィ ッ

ク記 録に 関
する仕様

6.4.4

外部処理

6.4.4  JIS

とほぼ同じ

削除

JIS

では,総硬度の規定を

削除した。

技術的差異はな

い。

日本の水道水では特に問題ないと考えられるた

め,硬度については規定しない。次回,ISO 規格

の見直しの際,修正又は削除を提案する。

9

COM-COLD

並行記録

9.2

推 奨 COLD

媒体

 9.2

JIS

とほぼ同じ

追加

現在,

電子データの長期保

存媒体として普及が進ん

でいる BD Recordable を,
推奨 COLD 媒体として追

加した。

次回,ISO 規格の見直しの際,修正又は提案する。

附属書 C

(参考)

銀マ イ ク ロフ ォ

ームの長期保存

 Annex

C

JIS

とほぼ同じ

削除

表 C.1 の処理条件から総

硬度の記載を削除した。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 11506:2009,MOD

29

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20
15


30

Z 6018

:2015

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。

    −  削除……………… 国際規格の規定内容を削除している。

    −  追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。

    −  MOD……………  国際規格を修正している。

30

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