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Z 6016

:2008

(1) 

目  次

ページ

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義

1

4

  電子化文書作成規定及び業務手順の文書化

3

4.1

  電子化文書作成規定及び管理規定

3

4.2

  管理台帳の作成及び保存

4

5

  電子化文書の仕様及び入出力装置の設定

4

5.1

  電子化文書の仕様

4

5.2

  入出力装置の設定

4

5.3

  試験標板などの記録

5

6

  電子化のための準備

5

6.1

  変換作業前の準備及び点検

5

6.2

  電子化する文書及び索引

6

6.3

  登録票の作成

6

7

  文書の電子化プロセス

7

7.1

  紙文書などの電子化文書への変換

7

7.2

  電子化文書の共用サーバヘの登録方法

8

7.3

  電子化文書の管理台帳への記載

11

8

  電子化文書の画像品質検査

11

8.1

  画像品質検査方法

11

8.2

  画像品質検査項目

12

8.3

  検査記録の保管

13

9

  索引の検査など

13

9.1

  検索ソフトウェアの検査

13

9.2

  登録票などの検査

14

9.3

  格納の検査など

14

10

  電子化文書の活用

14

11

  文書,記録媒体の保存及び廃棄

14

11.1

  保存期間

14

11.2

  廃棄

14

附属書 A(規定)電子化文書のセキュリティ対策

15

附属書 B(参考)電子化文書の保存及び定期検査

16


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(2) 

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本画像

情報マネジメント協会(JIIMA)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格

を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格

である。これによって JIS Z 6016:2003 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


   

日本工業規格

JIS

 Z

6016

:2008

紙文書及びマイクロフィルム文書の

電子化プロセス

Electronic imaging process of paper documents and

microfilmed documents

1

適用範囲

この規格は,紙文書及びマイクロフィルム文書のライフサイクルにおける電子化,保管,活用,廃棄,

品質管理,セキュリティ対策など一連の電子化プロセスについて規定する。

この規格は,色の識別が重要な構成要素となっている文書には適用しない。

なお,電子化文書のセキュリティ対策は,

附属書 に,保存及び定期検査は,附属書 に規定する。

2

引用規格

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS X 6933

  情報技術−事務機械−テストチャートによるカラー複写機の画像再現性能評価方法

JIS Z 6014

  マイクログラフィックス−ディジタル用試験標板及びその用法

JIS Z 6017

  電子化文書の長期保存方法

ISO 19005-1

  Document management−Electronic document file format for long-term preservation−Part1 :

Use of  PDF 1.4 (PDF/A-1)

3

用語及び定義

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

文書

人の意思を文字,  その他の記号,画像などの手段で,記録媒体などに記録したもの。

3.2

紙文書

紙に記録した文書。

3.3

マイクロフィルム文書

マイクロフィルムに記録した文書。

3.4

電子文書

パーソナルコンピュータ(以下,

“PC”という。

,ワードプロセッサ上のソフトウェアなどで作成され


2

Z 6016

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た文書。

3.5

電子化文書

紙文書又はマイクロフィルム文書を,電子画像(ビットマップ)化した文書。

3.6

電子化プロセス

紙文書又はマイクロフィルム文書を,電子化する手段及び利用する手順。

3.7

文書のライフサイクル

文書の寿命特性。又は文書を作成,登録,利用,保管・保存及び廃棄する一連のプロセスの全期間。

3.8

電子化  (electronic imaging)

紙文書又はマイクロフィルム文書を,スキャナなどを用いて電子画像(ビットマップ)化すること。

3.9

変換

紙文書又はマイクロフィルム文書を,電子化すること。

3.10

階調

画像の明部から暗部までの明るさの段階。

3.11

登録票

電子化する文書の索引を記録したもの。

3.12

ビットマップ  (bit-mapped image)

文字,記号,図などを点(画素)の集まりで表現した電子画像。

3.13

格納

電子化文書又は電子文書を,磁気ディスクなどの電磁的記録媒体に書き込むこと。

3.14

共用サーバ

電子化文書又は電子文書を格納する装置において,ネットワーク上で共用して使う仕組みを提供するサ

ーバ。

3.15

登録

電子化文書又は電子文書が,検証を経て,組織で指定された者によって確認され,定められた管理台帳

に記録すること。

3.16

記録媒体

文書を記録する媒体。記録メディアともいう。例えば,紙,マイクロフィルム,磁気テープ,光ディス

ク,磁気ディスクなど。磁気テープ,光ディスク,磁気ディスクなどは,電磁的記録媒体ともいう。電磁


3

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的記録とは,電子的方式,磁気的方式など,人の知覚によっては認識することができない方式で作られる

記録をいう。

3.17

仕切紙

索引単位の仕切りに用いる紙。

3.18

TIFF (Tag Image File Format)

電子化文書のファイル形式の一つ。

3.19

PDF (Portable Document Format)

電子文書及び電子化文書のファイル形式の一つ。長期保存に適した形式として ISO 19005-1 による

PDF/A

がある。

3.20

OCR (Optical Character Recognition)

,(Optical Character Reader)

電子化文書を,コードデータとして認識すること又は認識する技術。光学的手法による文字認識又は光

学式文字読取り装置の略。前者は技術の名称,後者は,それを応用したシステムの名称。

3.21

色再現性

元の文書の色の再現の程度。

3.22

電子署名  (Electronic signature)

紙文書における従来の手書きによる署名や押印に代わるもので,電子化文書及び電子文書の改ざん検知

を可能にし,誰が作成した文書であるかを証明する技術。

3.23

タイムスタンプ  (Time stamp)

電子化文書及び電子文書がいつから存在しているのか,及びその時点から第三者だけでなく作成者本人

にも改ざんされていないことを証明する技術。

4

電子化文書作成規定及び業務手順の文書化

4.1

電子化文書作成規定及び管理規定

事業者の指示で,文書管理部門及び文書管理責任者は,組織で作成した文書管理規定に,次の内容の電

子化文書の作成プロセス及び必要な管理規定を組み込まなければならない。

4.1.1

保存期間

電子化文書の保存期間を,文書ごとに規定する。

4.1.2

保存すべき元の文書

電子化された後も保存すべき元の文書を明記する。その文書の種類は,次による。

a)

法令,文書管理規定などによって,紙文書又はマイクロフィルム文書のまま保存することが義務付け

られた文書

b)

色の識別が重要な構成要素となっている文書

c)

厳格な寸法が要求される文書


4

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d)

訴訟中の文書又は訴訟に関連するおそれのある文書

e)

電子化文書にすることで,合理的な管理を失うおそれの強い文書

4.2

管理台帳の作成及び保存

文書管理部門及び文書管理責任者は JIS Z 6017 の 4.4 によって,登録内容が文書ごとに明確な管理台帳

を作成し,保存する。この場合,ファイル形式は,検索可能なテキスト形式が望ましい。

5

電子化文書の仕様及び入出力装置の設定

5.1

電子化文書の仕様

文書を電子化する場合の仕様を,次に示す。ただし,対象文書が法令などで規定されている場合はそれ

による。

5.1.1

変換時の解像度

一般文書の変換時の解像度は,8 ドット/mm(200 dpi)

,精細な復元を要求する文書の変換時の解像度は,

12

ドット/mm(300 dpi)又は 16 ドット/mm(400 dpi)とするのがよい。ただし,中間調をもつ場合は,6

ドット/mm(150 dpi)を用いてもよい。

電子化文書の解像度は高い方が精細な画像が得られるが,一般的にスキャンスピードが低下し,ファイ

ル容量が大きくなるために,文書の利用目的及び用途,原稿の文字の大きさなどで最適な解像度を決定す

る。特に,カラー変換は,白黒変換に比べてファイル容量が大きくなるので,電子化文書の解像度を高く

する場合には注意を要する。カラー変換した電子化文書では,白黒変換した電子化文書に比べて解像度が

同等であっても内容の把握ができる場合もある。この場合には,実際に電子化する文書を規定した解像度

で変換し,内容の把握ができるかどうかを確認し,最適な解像度を決めるのがよい。

マイクロフィルム文書(白黒文書)は,元の原稿の大きさにしたときの解像度が,前記の紙文書の解像

度と同じ値となるようにする。

注記  フィルム上のスキャン解像度は,設定解像度×M となる(M は,撮影の縮小率 1:M のときの

値)

5.1.2

変換時の階調

a)

  白黒変換  中間調を必要としない一般文書の場合は,2 階調(白及び黒の 2 値)でよい。

中間調を必要とする文書の場合には,多階調(多値)とするのがよい。例えば,写真を含む文書の

場合は,64 階調(6 ビット/ピクセル。写真モードともいう。

)以上とするのがよい。

b)

  カラー変換  カラー再現を必要とする文書の場合は,R(赤),G(緑)及び B(青)の各色 256 階調

(24 ビット/ピクセル)を使用するのがよい。

5.1.3

変換時のファイル形式及び圧縮

a)

  ファイル形式  文書を電子化文書に変換する場合のファイル形式は,紙文書及びマイクロフィルム文

書の入力時の画像状態を忠実に保存し,長期保管後も支障なく復元が可能な,公開され広く活用され

ているファイル形式を選択することが望ましい。文書の利用目的に応じて,ファイル形式は TIFF 又

は ISO 19005-1 による PDF(PDF/A-1 を含む。

)とするのが望ましい。

b)

圧縮  画像データのファイル容量を小さくするために,データを圧縮する場合が多い。非可逆圧縮の

場合には,圧縮を強く適用しファイル容量を小さくすると文字の再現性が劣化するため,電子化した

画像を復元して,対象とする文字の可読性を確認して適用する。

圧縮方式も,また,公開され広く活用されている方式を選択することが望ましい。

5.2

入出力装置の設定


5

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5.2.1

解像度

5.2.1.1

表示装置の解像度

表示装置は,CRT の場合は,画素ピッチ 0.25 mm 程度[画面解像度 4 ドット/mm(100 dpi 相当)

]で,

17

形以上の表示装置を使用するのがよい。

注記  表示装置上,等倍率で観察した場合は,画面解像度 4 ドット/mm(100 dpi 相当)を超える情報

は,判別ができないものもあるので注意する。この場合は,表示装置の倍率を高くして見る。

5.2.1.2

印刷装置の解像度

印刷装置は,変換時の解像度以上をもち,出力したときに対象とする文字などが可読できる解像度のも

のを用いるのがよい。

5.2.2

階調

5.2.2.1

表示装置の階調

各色 256 階調以上の表示能力をもつ表示装置を用いるとよい。

5.2.2.2

印刷装置の階調

出力する文書の目的に応じた階調が再現できる印刷装置を用いるとよい。例えば,画像品質の確認を行

う場合は,再現できる階調数が多い印刷装置を用い,普通に文書を読む目的であれば,再現できる階調数

は少なくても問題はない。

5.3

試験標板などの記録

電子化文書の品質を証明するために,次の 2 種類の標板を,同一の電磁的記録媒体上の電子化文書とと

もに,その始め又は終わりの適切なところに記録するのがよい。

電子化文書ごとに記録する必要がない場合は,電子化文書が含まれるフォルダ又は同一の電磁的記録媒

体に関連付けて,その始め又は終わりの適切なところに記録してもよい。

a)

  試験標板  試験標板は,品質を証明するために,8.1.1 に規定したものを用いる。白黒文書には,ディ

ジタル用試験標板,カラー文書の場合には,ディジタル用試験標板及びカラー試験標板を用いる。

b)

  文書管理標板  文書管理標板は,電子化文書があらかじめ決められた作業プロセスで作られたことを

証明するものを用いる。この標板には,文書名,文書を管理する責任者名と押印,電子化文書を作成

した担当者名と押印,電子化した場所,電子化した年月日,電子化前の元の文書の損傷などを記録す

るものとする。ここで,文書の損傷などとは,元の文書の判読が困難なもの,損傷,欠ページなどを

いう。

なお,文書管理標板は,必要に応じ複数ページにまたがってもよい。

6

電子化のための準備

6.1

変換作業前の準備及び点検

6.1.1

文書に対する準備

紙文書を変換する場合は,その前に次の準備を行うものとする。

a)

スキャナによる変換作業をスムーズに進めるために,作業開始前に,変換する文書にクリップ,ステ

ープラ,付せん(箋)紙,紙折れ,しわ,汚れ,紙粉の付着などがないことを確認する。

b)

白黒文書とカラー文書とが混在し,かつ,カラー変換する場合は,作業効率を高めるため全体の文書

量及び混在頻度を事前に確認し,白黒文書とカラー文書とを分けて変換してもよい。

6.1.2

入出力装置などに対する点検

入出力装置などに対する点検は,次による。


6

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a)

スキャナの読取り部及び自動文書送込み装置の給紙・搬送部に紙粉などのごみ及び汚れがないことを

確認する。

b)

箇条 であらかじめ決められた解像度,階調,ファイル形式及び圧縮で実際に文書を電子化し,ファ

イルを作成したとき,文書管理システムにとって,それらが適正なものであるかを確認する。

画像品質,文字の可読性,入力作業効率,活用時の伝送効率,操作性能などに問題があれば,解像

度,階調,ファイル形式及び圧縮を再検討し,適正な値を決定する。

6.2

電子化する文書及び索引

6.2.1

電子化する文書及びその変換方法

電子化する文書及びその変換方法は,次による。

a)

紙文書の場合  紙文書には,白と黒だけで表現する白黒文書と,様々な色で表現されているカラー文

書とがあり,紙文書は,一般にスキャナを用いて変換する。

b)

マイクロフィルム文書の場合  マイクロフィルム文書は,一般にマイクロフィルムスキャナを用いて

変換する。また,一度紙に出力後,スキャナで変換してもよい。

c)

電子文書の場合  電子文書を電子化文書へ変換する場合は,一度紙に出力後,スキャナで変換するか,

変換ソフトウェアで電子化文書にするとよい。

注記  電子文書の場合は,保存,改ざん防止には一層の配慮が必要である。改ざん防止の手法とし

て,電子署名,タイムスタンプなどがある。また,電子文書を電子化文書にして保存する方

法は,閲覧ソフトウェアへの依存性を低減できる。

6.2.2

索引の入力

索引の入力には,次に示す 3 通りの方法があり,利用する目的に応じていずれかを選択する。

a)

索引及び文書の入力を同時に行う方法  この方法は,登録票及び仕切紙を使用する方法で,大量入力

に適する。また,登録票にあるキーワードなどを OCR で読み取り,自動登録すると効率がよい。

b)

索引の入力を先行する方法  あらかじめ文書の分類を行い,ファイルのタイトルとして入力し,後で

該当するファイルに電子化文書を格納する方法である。この方法は,帳票類及び定形文書に適する。

c)

文書の入力を先行する方法  文書の入力を先行し,後から格納された文書を見ながら索引を付けてい

く方法である。

なお,電子化する文書には,文書の検索を容易にするため,仕切紙を兼ねて 6.3 に規定する登録票

を付けて入力するのがよい。登録票がない場合は,索引単位で仕切紙を付けて入力するのがよい。

6.3

登録票の作成

登録票を用いる場合は,次のように文書名,各種属性などの索引を設ける。ただし,e)  以下のものは必

要に応じて設定する。登録票の例を,

図 に示す。

a)

文書名

b)

文書の作成者名

c)

文書の管理部門名

d)

文書の作成年月日

e)

文書の保存期間

f)

電子化文書のキーワード

g)

電子化文書のファイル形式

h)

文書の関連情報


7

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図 1−登録票(例)

注記  電子化文書に索引を付けることは,検索を容易にするために重要である。登録票は,電子化文

書の索引付け又は管理台帳の作成を容易にするのに有効な方法である。また,JIS Z 6017 では

管理台帳の項目はダブリンコアの基本要素に従って作成される。そのため,電子化される前の

文書の作成時にダブリンコアの基本要素に従った索引付けを行っておくことは,電子化プロセ

スでの索引付け及び管理台帳の作成を自動化するうえで有効な手法となる。

7

文書の電子化プロセス

7.1

紙文書などの電子化文書への変換

紙文書などを電子化文書に変換して共用サーバ又は電磁的記録媒体に格納する方式は,次の a)  又は b)

のいずれかによる。

なお,電子化文書に変換するとき,それらの文書の入力準備作業は,箇条 による。

a)

手作業での変換方式  紙文書などを電子化文書に手作業で変換する場合は,スキャナを利用して紙文

書を PC などに電子化文書として取り込んだ後,文書名,共用サーバ,電磁的記録媒体の登録先のフ

ォルダ名などをオペレータが入力し,電子化文書として共用サーバ又は電磁的記録媒体に格納する

2

を参照)

図 2−手作業での変換方式


8

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b)

自動変換方式  紙文書などを電子化文書に自動変換する場合は,次による。

1)

事前準備  システムの導入時にシステム運用管理者が,変換する紙文書の種類によって文書管理デ

ータベース又は共用サーバのフォルダ名との関連を決める。

2)

自動変換  登録票,変換する紙文書などをセットにしてスキャナ入力し,ネットワークに接続され

た共用サーバ又は記録媒体に自動的に格納する(

図 参照)。図 のディジタル複合機の代わりに,

それと同じような機能のスキャナ及び PC の構成で行ってもよい。ここで,ディジタル複合機とは,

スキャナを装備し,大容量ディスクをもち,テストプリントができ,ネットワークに対応できるな

ど多機能な装置をいう。

図 3−自動変換方式

7.2

電子化文書の共用サーバヘの登録方法

電子化した文書を共用サーバ又は電磁的記録媒体に登録する方式は,次の 2 種類とする。

a)

分散登録方式  分散登録方式は,次のスタンドアロン方式及びネットワーク利用方式のいずれかとす

る。

1)

スタンドアロン方式  単独の場所から紙文書などを登録する場合は,次による。

1.1)

格納  紙文書などが保管されている場所において,スタンドアロンの PC の一時保管用フォルダに

格納する(

図 参照)。

図 4−スタンドアロン方式

1.2)

検証  スタンドアロン方式の検証は,次のように行うのがよい。

PC

から格納した電子化文書を開いて,一時保管用フォルダの中に格納した文書が存在している

かを確認する。

このとき,元の文書と電子化文書の索引単位の総ページ数,電子化した画像のずれ,画像の鮮

明さ,索引などについて確認する(8.2 及び 9.3 を参照)

問題があった場合は,再度 7.2 a) 1.1)  に戻り再格納する。


9

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1.3)

電子署名及びタイムスタンプの付与  法令又は文書管理規定によって電子署名又はタイムスタン

プの付与が義務付けられている文書については,電子署名・タイムスタンプを付与し,改ざんの

検知を可能とする。電子署名及びタイムスタンプは,付与のためのソフトウェアを文書管理サー

バなどに組み込み,検証済みの文書に対して文書管理規定に従い,速やかに付与を行う。

なお,電子署名の署名者は,文書の検証者又はその者を直接監督する者とする。

1.4)

登録  検証がなされ,必要に応じて電子署名・タイムスタンプが付与された電子化文書は,PC・

サーバなどに作成された適切なフォルダへ登録する。

2)

ネットワーク利用の共用サーバ登録方式  複数の場所から紙文書などを共用サーバに登録する場合

は,次による。

2.1)

格納  紙文書などが保管されている場所で,ネットワークに接続されたディジタル複合機又は PC

によるスキャナを利用して,紙文書を電子化文書に変換し,PC 又は共用サーバ内の一時保管用フ

ォルダに格納する(

図 参照)。

2.2)

検証  格納した電子化文書は,文書が確実に電子化されたかを調べなければならない。

ネットワークに接続されている PC で文書管理データベース又は共用サーバの電子化文書を開

いて,一時保管用フォルダの中に格納した文書が存在しているかを確認する。

このとき,電子化した元の文書及び電子化文書の文書件数ごとの総ページ数,電子化した画像

のずれ,画像鮮明さ,索引などについて確認する(8.2 及び 9.3 を参照)

問題があった場合は,再度 7.2 a) 2.1)  に戻り再格納する。

2.3)

電子署名及びタイムスタンプの付与  法令又は文書管理規定によって電子署名又はタイムスタン

プの付与が義務付けられている文書については,電子署名・タイムスタンプを付与し,改ざんの

検知を可能とする。電子署名及びタイムスタンプは,付与のためのソフトウェアを文書管理サー

バなどに組み込み,検証済みの文書に対して文書管理規定に従い,速やかに付与を行う。

なお,電子署名の署名者は,文書の検証者又はその者を直接監督する者とする。

2.4)

登録  検証がなされ,必要に応じて電子署名・タイムスタンプが付与された電子化文書は,PC・

サーバなどに作成された適切なフォルダへ登録する。

図 5−ネットワ−ク方式

3)

ネットワーク利用の PC への登録方式  複数の場所から紙文書などを自己の PC 内の記録媒体に登

録する場合は,次による。

3.1)

格納  紙文書などが保管されている場所でネットワークに接続された PC のスキャナを利用して,

紙文書を電子化文書に変換し,自己の PC 内の一時保管用フォルダに格納する(

図 参照)。


10

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図 6−ネットワーク利用の PC への登録方式

3.2)

検証  電子化文書は,次の手順で入力した文書が確実に電子化されたかを調べなければならない。

共用サーバ又は記録媒体の電子化文書を開いて,一時保管用フォルダの中に格納した文書が存在

しているかを確認する。

このとき,元の文書と電子化文書の索引単位の総ページ数,電子化した画像のずれ,画像の鮮

明さ,索引などについて確認する(8.2 及び 9.3 を参照)

問題があった場合は,再度 7.2 a) 3.1)  に戻り再格納する。

3.3)

電子署名及びタイムスタンプの付与  法令又は文書管理規定によって電子署名又はタイムスタン

プの付与が義務付けられている文書については,電子署名・タイムスタンプを付与し,改ざんの

検知を可能とする。電子署名及びタイムスタンプは,付与のためのソフトウェアを文書管理サー

バ等に組み込み,検証済みの文書に対して文書管理規定に従い,速やかに付与を行う。

なお,電子署名の署名者は,文書の検証者又はその者を直接監督する者とする。

3.4)

登録  検証がなされ,必要に応じて電子署名・タイムスタンプが付与された電子化文書は,PC・

サーバなどに作成された適切なフォルダへ登録する。

b)

集中登録方式  比較的大量の紙文書などを単独の場所から登録する場合は,次による。

1)

格納  比較的大量の紙文書などを保管している場所から専任の登録作業部署(集中登録部署)にも

ち込み,作業者がスキャナで紙文書を電子化文書に変換して共用サーバ又は PC 内の一時保管用フ

ォルダに格納する(

図 を参照)。

図 7−集中登録方式

2)

検証  電子化文書が確実に電子化されているかを,次の手順で調べなければならない。

集中登録部署のネットワークに接続されている PC で,一時保管用フォルダの電子化文書を開い


11

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て,格納した文書が存在しているかを確認する。

このとき,電子化した元の文書,電子化文書の登録単位の総ページ数,電子化した文書の画像の

ずれ,画像の鮮明さ,索引などについて確認する(8.2 及び 9.3 を参照)

問題があった場合は,7.2 b) 1)  に戻り再格納する。

3)

電子署名及びタイムスタンプの付与  法令又は文書管理規定によって電子署名及びタイムスタンプ

の付与が義務付けられている文書については,電子署名・タイムスタンプを付与し,改ざんの検知

を可能とする。電子署名及びタイムスタンプは,付与のためのソフトウェアを文書管理サーバなど

に組み込み,検証済みの文書に対して文書管理規定に従い,速やかに付与を行う。

なお,電子署名の署名者は,文書の検証者又はその者を直接監督する者とする。

4)

登録  検証がなされ,必要に応じて電子署名・タイムスタンプが付与された電子化文書は,PC・サ

ーバなどに作成された適切なフォルダへ登録する。

注記 1  電子化文書の保存  電子化文書の保存は,アクセス頻度の高いものは,レスポンスの速い磁

気ディスクに,アクセス頻度が減少したものは,レスポンスが多少遅い DVD などに,ほと

んどアクセスがないものは,電磁的記録媒体ごとに外部に保存することが望ましい。

注記 2  外部に取り出した媒体を即座に検索してネットワークで参照可能とするため,電子化文書が

どこに保存されているかを管理している文書管理データベースは,常にオンラインで参照で

きるのが望ましい。

7.3

電子化文書の管理台帳への記載

格納が確認された電子化文書を,管理台帳に記載する。

8

電子化文書の画像品質検査

8.1

画像品質検査方法

電子化した文書の画像の品質検査は,次による。画像品質の判定基準は,8.2 の検査項目ごとに使用者が

あらかじめ設定する。

8.1.1

使用する試験標板

画像の品質検査は,次の規格に準じたテストチャートを用いて行う。

−  白黒変換    :JIS Z 6014 に規定されたディジタル用試験標板

−  カラー変換:JIS X 6933 に規定されたテストチャート

8.1.2

変換装置の性能検査

8.1.1

に規定する試験標板を用いて,次によって変換装置(システムを含む。

)が,画像品質を満足する

ことを確認する。検査するときの条件は,製造業者の指定条件を尊重する。

a)

使用する機器の設定  すべての機器(ドライバソフトウェアなど含む。)を,実際に変換するモードと

等しく設定する。

b)

試験標板の変換  各試験標板に汚れなどがないことを確認し,スキャナに,位置及び傾きに留意して

設置し,画像データを読み取る。自動文書送込み装置があるスキャナの場合には,画像位置のずれも

確認する。

c)

保存  あらかじめ決められたファイル形式及び圧縮方式で,記録媒体に保存する。

d)

画像品質の検査方法  画像データを表示装置に表示させ又は紙に出力し,検査する。

検査項目は,8.2.1 による。

この場合,画像は,電子化した文書とほぼ等倍の大きさに出力して検査するのがよい。検査した画像は


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紙に出力し,検査記録として保存する。また,変換する文書の中から,画像品質のレベルの異なる文書を

選択し,使用する変換装置(各種設定条件を含む。

)で変換を行い,画像品質,変換速度,データ容量など

がシステム全体で適切であるかを確認する。

また,変換装置が初期性能を維持していることを定期的に確認する。

8.1.3

変換した電子化文書に対する検査

変換装置に関する作業ミス,自動文書送込み装置の紙送りミスなどの検査では,変換した電子化文書を

表示装置に表示させて確認するのがよい。

検査項目は,8.2.2 による。

8.2

画像品質検査項目

8.2.1

変換装置

変換装置(システムを含む。

)の選定時,及びその性能維持の確認を行うための検査項目は,次による。

判定基準は,その目的に応じて設定し,その基準を満足していることを測定及び目視によって確認する。

また,変換装置の性能を考慮し,時間が経過しても変化しないものであれば省略してもよい。

使用する試験標板は,8.1.1 に規定の標板を推奨する。ただし,検査項目に記載された内容が確認できる

標板であれば,それを用いてもよい。

a)

解像力  JIS Z 6014 に規定する,ディジタル用試験標板の解像力試験図票,ISO No.1 試験図票,漢字

図票,英数字図票,線幅再現図票を用いて解像の限界及びそれぞれの可読性限界を検査する。また,

放射線図票を用いてあらゆる方向の解像の限界を検査する。

注記  ISO  No.1 試験図表とは ISO 446 Micrographics−ISO character and ISO test chart No.1−

Description and use

 を指す。

b)

階調性  JIS Z 6014 に規定する,ディジタル用試験標板の網点階調図票,及び濃淡階調図票を用いて,

階調の再現性を検査する。

なお,文書の性質上,改ざんこん(痕)の発見が必要な用途においては,次のような設定を目安に

検査する。

− RGB

各色 8 ビット(256  階調)

,かつ,200 dpi 以上で読取りを行う。また,過度の画像補正は

適用しない。

c)

圧縮  圧縮処理後の画像でも,解像力及び階調性が損なわれていないことを検査する。

d)

画像欠損  JIS Z 6014 に規定する,ディジタル用試験標板のひし形図票を用いて,画像の有効範囲及

び位置ずれを検査し,外枠升目図票を用いて画像欠損量を検査する。

e)

傾き  JIS Z 6014 に規定する,ディジタル用試験標板のひし形図票を用いて,画像を取り込める領域

及び傾きを検査する。

f)

濃度むら  JIS Z 6014 に規定する,ディジタル用試験標板の外枠升目図票を用いて,全体の濃度の均

一性を検査する。

g)

幾何学的ひずみ  JIS Z 6014 に規定する,ディジタル用試験標板のひし形図票を用いて,ゆがみ及び

ひし形状を検査する。また,対角線図票を用いて走査の安定性を検査する。

h)

同期性  JIS Z 6014 に規定する,ディジタル用試験標板の同期性図票を用いて,走査の同期性を検査

する。

i)

再現性  JIS Z 6014 に規定する,ディジタル用試験標板の線幅再現図票を用いて,細線の再現の限界

を検査する。

j)

すじ  JIS Z 6014 に規定する,ディジタル用試験標板の黒帯図票を用いて,黒帯の中の白すじの有無


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を検査する。また,JIS Z 6014 に規定する,ディジタル用試験標板に存在しない黒すじ及び色すじの

ないことを検査する。

k)

色再現性などの検査  8.1.1 に規定の,JIS X 6933 に規定するカラー用試験標板のテストチャート No.2

の画像領域の画像 B1∼B7 を用いて,色再現性,解像度,階調性,文字識別及び文字の再現度を検査

する。

試験方法は,JIS X 6933 に規定するカラー用試験標板の 4.8.1(テストチャート No.2)による。

l)

カラー線の色のずれなどの検査  8.1.1 に規定の,JIS X 6933 に規定するカラー用試験標板のテストチ

ャート No.2 のフレーム領域を用いて,複写できる最大サイズ(フレーム領域の最内部四角枠)

,四つ

のグレースケールの同等性及びカラー線の色のずれを検査する。

試験方法は,8.1.1 に規定するカラー用試験標板の 4.7(テストチャートのフレーム領域の内容及び

目的)による。

8.2.2

電子化文書の画像品質

白黒変換及びカラー変換した電子化文書の主な検査項目及び検査は,次による。

なお,必要に応じて検査項目を省略してもよい。

a)

画像欠損  画像の周辺部を電子化された元の文書と比較し,周辺部の画像欠損又は余分な枠などがな

いことを確認する。

b)

傾き  画像を電子化された元の文書と比較し,傾きが許容範囲内であることを確認する。

c)

濃度  下地かぶり及び裏写りがなく適正な濃度であるか,文字につぶれ及びかすれがなく判読可能か

などを確認する。

d)

ごみ及びしわ  画像全面にわたり,ごみ及びしわがあることによって文字,記号及び画線が読み取れ

なかったり,見誤ったりすることがないことを確認する。

e)

すじ  電子化された元の文書の濃度の高い部分と画像とを比較し,白すじのないことを確認する。ま

た,電子化された元の文書の余白部と画像とを比較し,黒すじ及び色すじのないことを確認する。

f)

色再現性  電子化する文書の中から色再現が問題になると思われる文書を選び,上記の 8.2.1 k)  と同

様の色再現性が許容範囲内であることを確認する。

g)

カラー線の色のずれ  電子化する文書の中からカラー線の色のずれが問題になると思われる文書を選

び,上記の 8.2.1 l)  と同様の色のずれが許容範囲内であることを確認する。

h)

モアレ  規則正しい細かい模様部分に,周期的なしま(縞)状のパターン(モアレ)がないこと,又

はそのレベルが許容範囲内であることを確認する。

8.3

検査記録の保管

箇条 に関する画像品質の検査記録は,保管しなければならない。

9

索引の検査など

電子化文書が登録票に従って正しく格納されているかの検査は,次によって行う。検査は,必要に応じ

て全数検査又は少なくとも,次に示す抜取り検査をあらかじめ定めた方法で行うのがよい。

抜取り検査を行う場合には,全検査対象に対して適切な数をランダムに抜き取り,正しく入力さている

ことを確認する。誤りがあれば,その誤りを訂正し,再度,同様な抜取り検査を行う。

9.1

検索ソフトウェアの検査

検索ソフトウェアの検査は,次による。

a)

  導入時の検査  検索ソフトウェアにおいて,索引項目,検索条件(AND,OR など),検索項目の入力


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条件(英数字,漢字の文字,全角・半角など)などが正しく設定されているかを検査し,誤りがあれ

ば訂正する。ただし,システムの導入時又はソフトウェアの更新時に検査が済んでいる場合,この限

りではない。

b)

  文書の電子化後の検査  文書の電子化後,各種の検査を行い,該当する文書が正しく表示されること

を検査し,誤りがあれば,設定条件を訂正する。

9.2

登録票などの検査

登録票などの検査は,次による。

a)

  文書件数ごとの検査  索引に対応する単数ページ又は複数ページで構成される文書の枚数の欠落,重

複がないことを確認する。

b)

  登録票の検査  登録票における索引データが正しく記録されていることを検査し,誤りがあれば訂正

する。

9.3

格納の検査など

格納の検査などは,次による。

a)

  格納時の検査  格納が終了した時点で電子化文書の検査を行い,索引と電子化文書とが正しく整合し

記録されているかを検査する。

b)

  検査記録の保管  箇条 に規定する索引などの品質の検査記録は,8.3 の画像品質の検査記録と同様

に保管しなければならない。

10

電子化文書の活用

電子化文書の利用方法又は検索方法については,文書管理規定に定め,統一的な運用をする。また,電

子化文書システムの一般的なセキュリティ対策については,

附属書 に示す。

11

文書,記録媒体の保存及び廃棄

11.1

保存期間

電子化文書の保存期間は,文書管理規定による。電子化文書の長期保存については,JIS Z 6017 に従う。

注記  一般に,電子化文書の保存期間は,電子化した元の文書の保存期間と同一とする。

11.2

廃棄

文書管理規定による保存期間を満了した文書が記録されている紙,マイクロフィルム及び電磁的記録媒

体は,その管理責任者の決済を受けて,廃棄し,管理台帳に記載する。

廃棄する紙,マイクロフィルム及び電磁的記録媒体は,環境保全及びリサイクルを考慮しつつ,その時

点で適用される国及び地方自治体の法令などを遵守し処分する。また,記録情報の守秘が必要なものの廃

棄処理は,処理業者との機密保持契約の締結,処分の立会いなどの措置を講じる。


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附属書 A

規定)

電子化文書のセキュリティ対策

序文

この附属書は,紙文書及びマイクロフィルム文書の電子化文書への変換作業中,及び変換後の電子化文

書の活用段階におけるセキュリティ対策について規定する。

電子化文書システムが全組織的な情報処理システムに組み込まれる場合は,全組織のセキュリティ対策

を優先する。

A.1

電子化文書のリスク管理

電子化文書システムを運用するに当たっては,日常使う機器のトラブル及び災害に備え,次の対策を行

うのがよい。

a)

日常のバックアップ  定められた管理規定に従い,システム運用管理者を設け,日々登録された文書

について,遅くとも当日中に別の記録媒体にバックアップファイルを作成する。

スタンドアロン方式で紙文書を登録している場合は,紙文書の登録者が責任をもって電子化文書の

バックアップファイルを作成する。

b)

保存用バックアップ  日常のバックアップのほかに,使用機器の重大な故障及び災害に備え,光ディ

スク系記録媒体でバックアップファイルを作成する。このバックアップファイルは,地震などの被害

が及ぶ危険性の少ない別の場所に保存する。

A.2

電子化文書のセキュリティ対策

電子化文書システムを運用するに当っては,文書の機密性を保ち,改ざん,漏えいなどが起こらないよ

う,次の対策を行うのがよい。

a)

アクセス管理  参照権限,更新権限などのアクセス管理は,次による。

1)

参照権限の設定  格納及び登録した電子化文書に対して,参照可能な人又はグループ単位で参照権

限の設定を行う。

2)

更新権限の限定  運用管理責任者を除いて,更新権限を与えない。

3)

アクセスログの取得・保存  電子化文書のログ(保存,参照,更新,廃棄,日時,氏名など)を記

録し,保存する。

b)

ネット上の外部侵入者対策  外部からの不正アクセスに備え,運用システムにはファイアウォールな

どを利用した外部侵入者対策システムを設ける。

c)

電子化文書の保存場所  電子化文書の保存場所は,防災,かぎ(鍵)などを備えた不法侵入対策など

の安全対策が施された管理区域を設ける。管理区域では,定められた管理者以外は,容易に近づけな

いようにし,入退出者及び文書その関連物品の搬入・搬出管理を的確に行う。


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附属書 B

参考)

電子化文書の保存及び定期検査

序文

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

B.1

保存条件

電子化文書の保存は,その電磁的記録媒体ごとの推奨保存規則に従い,使用条件に適合した保存を行う。

次に,推奨保存条件が明確でない場合の一般的な条件を示す。

a)

共用サーバ中の記録の保存  共用サーバの磁気ディスクにある記録は,規定された環境条件下に機器

を設置するとともに,

附属書 に規定の要領でバックアップをする。

b)

バックアップする電磁的記録媒体の保存

1)

光ディスク系記録媒体の保存

1.1)

湿度及び温度  40∼60  %,15∼25  ℃

1.2)

空気中の不純物  発じん(塵)の少ない環境とする。

1.3)

光  遮光下での保存とする。

2)

磁気テープ系記録媒体の保存

2.1)

湿度及び温度  40∼60  %,15∼25  ℃

2.2)

空気中の不純物  発じん(塵)の少ない環境とする。

2.3)

磁気  強磁気の発生場所から引き離す。

B.2

定期検査

バックアップ用の電磁的記録媒体の検査は,次の要領で行う。

a)

検査項目  電磁的記録媒体の検査項目は,次による。

1)

ディスク面に生じるくもり,かび,きずなどの発生の有無。

2)

データが初期検査と同様に正しく再現されること。

b)

検査の頻度  抜取検査は,JIS Z 9015-0JIS Z 9015-3 によって抽出計画を立て,1 年に一度行うのが

よい。ただし,記録の保存環境で相対湿度及び温度が規定の条件を超えたとき又は検査で異常が発見

されたときは,検査の頻度及び数量を増やさなければならない。

c)

検査の場所  検査の場所は,電磁的記録媒体の保存場所の近くで,ちり・ほこり,強力な直射日光,

照明及び磁気の影響の少ない環境がよい。また,作業場所の相対湿度及び温度はそれぞれの電磁的記

録媒体ごとの推奨保存湿度,温度に準じるのがよい。

d)

検査の方法  電磁的記録媒体の検査の方法は,次による。

1)

光ディスク面の観察は目視で行い,くもり・かび・きずの発生がないか観察する。

2)

電磁的記録媒体を再生装置に挿入し,記録を表示装置に呼び出し,再現するかを確認する。

注記  長期保存する CD,DVD の定期検査の方法については,JIS Z 6017 の附属書 による。

e)

判定基準及び対処方法

1)

くもり,かび,きずなどの発生が認められたときは,実際に画像表示を行い異常の有無を確認する。


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2)

記録が表示装置上に表示されなかった場合は,原因を調べ可能な再生処置を行う。

参考文献  JIS Z 9015-0  計数値検査に対する抜取検査手順―第 0 部:JIS Z 9015 抜取検査システム序論

JIS Z 9015-1

  計数値検査に対する抜取検査手順―第 1 部:ロットごとの検査に対する AQL 指

標型抜取検査方式

JIS Z 9015-2

  計数値検査に対する抜取検査手順―第 2 部:孤立ロットの検査に対する LQ 指標

型抜取検査方式

JIS Z 9015-3

  計数値検査に対する抜取検査手順―第 3 部:スキップロット抜取検査手順