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日本工業規格

JIS

 Z

4732

-1993

医用 X 線装置用プラグ付

高電圧ケーブル

High voltage cables with plugs for medical X-ray equipment

1.

適用範囲  この規格は,JIS Z 4702 及び JIS Z 4704 に規定された高電圧発生装置と X 線管装置などの

高電圧回路間を接続するために用いる,JIS C 3407 及び JIS Z 4731 に規定された X 線用高電圧ケーブル及

び X 線装置用高電圧プラグを用いて組み立てた,医用 X 線装置用プラグ付高電圧ケーブル(以下,プラグ

付高電圧ケーブルという。

)について規定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS C 1302

  絶縁抵抗計(電池式)

JIS C 3407

  X 線用高電圧ケーブル

JIS Z 4702

  医用 X 線高電圧装置通則

JIS Z 4704

  医用 X 線管装置通則

JIS Z 4731

  医用 X 線装置用高電圧プラグ及びソケット

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 3407JIS Z 4702JIS Z 4704 及び JIS Z 4731

によるほか,次による。

(1)  X

線用高電圧ケーブル  JIS C 3407 に規定された X 線用高電圧ケーブル。

(2)  3

心ケーブル  A 線心(

1

)2

心,B 線心(

2

)1

心をもつ X 線用高電圧ケーブル。

(

1

)

絶縁体の被覆を施した線心(JIS C 3407参照)

(

2

)

半導電体の被覆を施した線心(JIS C 3407 参照)

(3)  4

心ケーブル  A 線心(

1

)3

心,B 線心(

2

)1

心をもつ X 線用高電圧ケーブル。

(4)

遮へい層接続金具  X 線用高電圧ケーブルの遮へい層と締付リングとを電気的に接続するための金具

図 参照)。

(5)

ケーブル保護筒  締付リング部から引き出された X 線用高電圧ケーブルに加わる外力を緩衝するため

の保護筒。

(6)

充てん(填)剤  プラグ絶縁筒内に注入し,X 線用高電圧ケーブルを固定するとともに,接触子導電

部分と遮へい層接続金具との間を絶縁するための絶縁体。

(7)

プラグ保護筒  プラグ付高電圧ケーブルのプラグ部分を取扱い中の衝撃から保護するための保護筒。

3.

種類及び形名

3.1

種類  プラグ付高電圧ケーブルの種類は,プラグ,X 線用高電圧ケーブル及び長さによって

表 

とおりとする。


2

Z 4732-1993

表 1  プラグ付高電圧ケーブルの種類

一方の端子

X

線用高電圧ケーブル

他方の端子

標準となる長さ  m

3

極プラグ

3

心ケーブル

3

極プラグ

2

,4,6,8,10,12

4

極プラグ 14,16,18,20,22,24

4

極プラグ

4

心ケーブル

3.2

形名  形名は,種類によって構成し,文字と数字との組合せで表す。

例 XHC−75−334−10

↑    ↑    ↑    ↑

1

項  2 項  3 項  4 項

1

項  XHC:医用 X 線装置用プラグ付高電圧ケーブルであることを示す。

2

項  数字:最高使用電圧 (kV) を示す。

例 75,最高使用電圧が 75kV であることを示す。

3

項  334

4

項  数字  :長さ (m) を示す。

4.

性能  プラグ付高電圧ケーブルの性能は,6.の試験方法によって試験したとき,次のとおりでなけれ

ばならない。

(1)

接触子間の絶縁抵抗  プラグの各接触子間の絶縁抵抗は,2 000M

Ω以上でなければならない。

(2)

接触子間の耐電圧  プラグの接触子間は,3kV の直流電圧に 1 分間耐えなければならない。

(3)

接触子,遮へい層接続金具間の耐電圧  プラグの接触子と遮へい層接続金具との間は,最高使用電圧

の 1.2 倍の直流電圧に 10 分間耐えなければならない。

(4)

接触子間の接続  プラグ付高電圧ケーブルの一方の端子と他方の端子の対応する接触子は,1m 当た

り 0.33

Ω (20℃)  以下の抵抗値で確実に接続されていなければならない。

(5)

遮へい層接続金具間の接続  プラグ付高電圧ケーブルの一端の遮へい層接続金具と他端の遮へい層接

続金具との間は,1m 当たり 1

Ω以下の抵抗値で確実に接続されていなければならない。

(6)

耐曲げ性  プラグ付高電圧ケーブルは,6.(7)の試験方法によって 4 000 回の繰返し曲げを行ったとき,

電気的接続,外観に異常があってはならない。

(7)

ヒートサイクル  プラグ付高電圧ケーブルは,6.(8)の試験方法によって 4 サイクルのヒートサイクル

を行ったとき,電気的接続,外観に異常があってはならない。

(8)

落下に対する強度  プラグ付高電圧ケーブルは,6.(9)の試験方法によって 3 回の落下を行ったとき,

プラグ絶縁筒の破損,接触子の曲がりや破損など,使用に支障のある異常があってはならない。

(9)

長さの許容値  プラグ付高電圧ケーブルの長さの許容値は,5m 以下のものにあっては±2%,5m を

超えるものにあっては±1%でなければならない。


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Z 4732-1993

5.

構造及び接続

5.1

構造  プラグ付高電圧ケーブルの構造は,次の各項による。

(1)

プラグ付高電圧ケーブルは,

図 に示す部分によって構成する。

図 1  プラグ付高電圧ケーブルの構造

番号は,

表 参照。

表 2  プラグ付高電圧ケーブルの構成

番号

部品名

記号

該当する JIS

1

接触子

Z 4731

2

プラグ絶縁筒

3

締付リング

4

ケーブル保護筒

5 X

線用高電圧ケーブル

C 3407

6

遮へい層接続金具

7

充てん剤

備考  部品名に付けた○印は,プラグ付高電圧ケーブル

の構成に必要なものを示す。△印は,部品の目的
とする性能を保証できる場合に限り省略しても

よいものを示す。

(2)  X

線用高電圧ケーブルをプラグ絶縁筒内に固着する充てん剤中には,性能上有害な物質,気泡などが

含まれないこと。

(3)

プラグ付高電圧ケーブルは,道具を用いなければソケットから取り外せない構造であること。

5.2

接続  プラグと X 線用高電圧ケーブルは,JIS Z 4731 に規定された,各接触子,X 線管フィラメン

ト加熱変圧器及び X 線管フィラメントの接続関係が維持されるように,接続しなければならない。

6.

試験方法  試験方法は,次による。ただし,これらの試験は,すべて形式試験とする。

(1)

試験の環境条件  試験は,次の環境条件の範囲で行わなければならない。

温度    :5∼35℃

相対湿度:45∼85%

気圧    :860∼1 060hPa

(2)

接触子間の絶縁抵抗試験  接触子間の絶縁抵抗試験は,プラグ付高電圧ケーブルの各接触子間を,JIS 

C 1302

に規定する定格電圧 1 000V の絶縁抵抗計で測定し,4.(1)の規定に適合しているかどうかを調

べる。

(3)

接触子間の耐電圧試験  接触子間の耐電圧試験は,各接触子間に 4.(2)に規定する電圧を 1 分間加えて,

異常の有無を調べる。


4

Z 4732-1993

(4)

接触子,遮へい層接続金具間の耐電圧試験  接触子と遮へい層接続金具との間の耐電圧試験は,一括

短絡した接触子と遮へい層接続金具との間に 4.(3)に規定する電圧の約

2

1

の電圧を加え,その後約 10

秒間で規定の電圧まで増加させる。規定値に達した後,この電圧を 10 分間維持して異常の有無を調べ

る。試験電圧は,規定値の 100∼105%に維持しなければならない。

(5)

接触子間の接続試験  接触子間の接続試験は,プラグ付高電圧ケーブルの両端子の相対する接触子間

に,10A 以上 25A 以下の電流を 5 秒間以上流し,そのときに生じる電圧降下によって調べる。

(6)

遮へい層接続金具間の接続試験  遮へい層接続金具間の電気的接続試験は,プラグ付高電圧ケーブル

の両遮へい層接続金具間に,10A 以上 25A 以下の電流を 5 秒間以上流し,そのときに生じる電圧降下

によって調べる。

(7)

耐曲げ性試験  耐曲げ性試験は,図 に示すように締付リング及びケーブル保護筒のない状態で,そ

の仕上り外径の 5 倍の半径をもつ金具に添わせて曲げ,プラグ付高電圧ケーブルの長さが 300mm と

なるように試料を固定し,これを一方に 90 度曲げ(これを曲げ 1 回という。

,次いで元の位置に戻し

(これを曲げ 2 回という。

)更に反対方向に 90 度曲げ(これを 3 回という。

,元の位置に戻す(これ

を 4 回という。

。この曲げ操作を 4.(6)に規定する回数行った後,一方に 90 度曲げた状態で(3)(4)

(5)

及び(6)の試験を行い,異常の有無を調べる。

図 2  耐曲げ性試験の要領

(8)

ヒートサイクル試験  ヒートサイクル試験は,プラグ付高電圧ケーブルを−10℃の雰囲気中に 1.5 時

間,+90℃の雰囲気中に 1.5 時間放置することを 1 サイクルとして,この繰返しを 4 サイクル行った

(3)(4)(5)及び(6)の試験を行い,異常の有無を調べる。

(9)

落下試験  落下試験は,一方の端子から長さ約 400mm に切断した試料を,コンクリート床上に水平

に敷いた厚さ 50mm 以上で,落下後,試料がコンクリートに当たらないような面積をもつ硬い板(密

度 700kg/m

3

以上)上から接触子までの高さが 0.5m となるように保持し,プラグを下にして 3 回自由

落下させ,4.(8)の規定に適合しているかどうかを調べる。

(10)

長さの測定  プラグ付高電圧ケーブルの長さは,試料を一直線に伸ばして,図 の長さを測定し,4.(9)

の規定に適合しているかどうかを調べる。

7.

包装  プラグ付高電圧ケーブルは,運搬中に損傷及び汚れが生じないようにプラグ部をプラグ保護筒

又は他の方法によって保護するとともに,カバーなど適当な方法で包装すること。

8.

表示


5

Z 4732-1993

8.1

プラグ付高電圧ケーブルの表示  プラグ付高電圧ケーブルには,次の事項を表示しなければならな

い。

(1)  3.2

に示す形名

(2)

製造業者名又はその略号

(3)

極性  ただし,出荷時点では表示せず,プラグ付高電圧ケーブルを装置に接続した後,極性が表示で

きるように極性を示す銘板などを附属すること。

8.2

包装の表示  包装には,次の事項を表示しなければならない。

(1)  3.2

に示す形名

(2)

製造業者名又はその略号

(3)

製造番号又はその略号

(4)

質量

9.

取扱い上の注意事項  プラグ付高電圧ケーブルの取扱いは,次の各項による。

(1)

プラグをソケットに差し込むときには,プラグ及びソケットの表面をアルコールなどで清掃し,プラ

グ絶縁筒の表面に沿面放電防止用のシリコングリースなどを適当に塗布して使用すること。

(2)  X

線用高電圧ケーブル部は,その外径の 5 倍未満の繰返し曲げが生じないような適当なガイドなどを

設けて使用すること。

(3)

プラグをソケットに抜き差しするときは,X 線用高電圧ケーブルの遮へい層に過大な力を加えないよ

うに注意すること。

(4)

プラグ付高電圧ケーブルのプラグ部は,床上に落下させるなどの過大の衝撃を加えないよう注意する

こと。

関連規格:IEC 526  High-voltage cable plug and socket connections for medical X-ray equipment


6

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医用放射線装置及び附属品工業標準見直し調査委員会  構成表(昭和 63 年 2 月 1 日制定のとき)

氏名

所属

(委員会長)

大  出  良  平

財団法人医療用テレビジョン研究所

尾  内  能  夫

癌研究会癌研究所

小  宮  宏  宣

厚生省薬務局

菅  原  淳  夫

財団法人日本規格協会

竹  中  栄  一

防衛医科大学

東      常  義

社団法人日本放射線機器工業会

野辺地  篤  郎

聖路加国際病院

橋  詰      雅

麻布大学獣医学部

橋  本  健二郎

東芝メディカルエンジニアリング株式会社

橋  本      宏

社団法人日本放射線技術学会

服  部  博  幸

株式会社島津製作所医用機器事業部

浜  田  政  彦

東邦大学医学部

平  野  隆  之

工業技術院標準部

深  栖      一

財団法人早期胃がん検診協会

村  上  文  男

株式会社日立メディコ柏工場

矢  野      太

株式会社田中レントゲン製作所製造部

山  根      巌

株式会社日立メディコ

山  村  俊  夫

株式会社東芝堀川町工場

(事務局)

関      義  孝

社団法人日本放射線機器工業会

医用 X 線装置用プラグ付高電圧ケーブル原案作成分科会  構成表(昭和 63 年 2 月 1 日制定のとき)

氏名

所属

(主査)

村  上  文  男

株式会社日立メディコ柏工場

一  瀬  富佐男

株式会社田中レントゲン製作所開発技術 I

上遠野      昭

立川病院

佐  藤  信  俊

トーレックス株式会社営業部

菅  原  淳  夫

財団法人日本規格協会

田  所  利  一

工業技術院標準部

土  屋      明

株式会社東芝那須工場

中  山  敏  夫

株式会社島津製作所技術部

三田村    正義

横河メディカルシステム株式会社第 2 技術部

宮  崎      茂

東邦大学医学部附属大橋病院放射線部

山  村  俊  夫

株式会社東芝堀川町工場

(事務局)

関      義  孝

社団法人日本放射線機器工業会