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Z 4606

:0000

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1

  適用範囲

1

2

  引用規格

1

3

  用語及び定義 

1

4

  装置の分類 

2

5

  電源

2

6

  性能

2

6.1

  管電圧

2

6.2

  管電流

2

6.3

  定格出力 

2

6.4

  電源電圧の変化

2

6.5

  タイマ

2

6.6

  線照射野 

2

6.7

  絶縁及び耐電圧

2

6.8

  線の漏れ 

2

6.9

  高電圧ケーブル及び低電圧ケーブル 

3

7

  構造

3

7.1

  線装置

3

7.2

  線発生器 

3

7.3

  制御器

4

7.4

  線管冷却器 

4

8

  試験

4

8.1

  試験項目 

4

8.2

  試験条件 

4

8.3

  試験方法 

5

9

  検査

5

10

  端子記号 

6

11

  表示 

6


Z 4606

:0000

(2)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本非破

壊検査協会(JSNDI)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって JIS Z 4606:1995 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に

抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許

権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に係る確認について,責任は

もたない。


日本工業規格(案)

JIS

 Z

4606

:0000

工業用 X 線装置

Industrial X-ray apparatus for radiographic testing

序文 

この規格は,1959 年に制定され,その後 1 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は,1995 年に

行われたが、その後の引用規格及び関連法規に対応するため改正した。

なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。

適用範囲 

この規格は,X 線透過試験に用いる工業用 X 線装置(以下,X 線装置という。

)について規定する。

注記  この規格は,工業用 X 線装置の特性について規定するものであるが,詳細特性は規定しておら

ず,概要特性に示すものである。したがって,この規格によって適合性評価を行うことは,意図し

ていない。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 2300

  非破壊試験用語

JIS Z 4001

  原子力用語

JIS Z 4333

  X 線及びγ線用線量当量率サーベイメータ

JIS Z 4701

  医用 X 線装置通則

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 2300JIS Z 4001JIS Z 4333 及び JIS Z 4701 によるほか,

次による。

3.1 

間欠定格 線装置 

負荷時間と無負荷時間とを交互に繰り返して負荷できる装置。

3.2 

連続定格 線装置 

30

分以上連続して負荷できる装置。

3.3 

遮へいボックス 

内部に X 線管又は X 線発生器を設置する X 線防護用のボックス。


2

Z 4606

:0000

装置の分類 

X

線装置の分類は,次による。

a)

一体形 X 線装置

b)

分離形 X 線装置

電源 

電源電圧の定格値は,通常,単相交流 100 V,200 V 又は 220 V とし,電圧の変動範囲は,±10  %以下

とする。周波数は,50 Hz 又は 60 Hz とし,周波数の変動範囲は,±1 Hz とする。

性能

6.1 

管電圧 

X

線装置の管電圧は,8.3.1 の方法によって試験したとき,それぞれの試験点において,管電圧表示値と

試験換算値との誤差が±5  %以下でなければならない。ただし,一体形 X 線装置については,この限りで

ない。

6.2 

管電流 

X

線装置の管電流は,8.3.2 の方法によって試験したとき,それぞれの試験点において,管電流表示値と

実測値との誤差が±10  %以下でなければならない。

6.3 

定格出力 

X

線装置の定格出力は,8.3.3 の方法によって試験したとき,異常があってはならない。

6.4 

電源電圧の変化 

X

線装置は,8.3.3 の方法によって試験をしたとき,定格出力が得られなければならない。

6.5 

タイマ 

X

線装置のタイマは,8.3.4 の方法によって試験したとき,それぞれの試験時間に対して誤差が±10  %

以内でなければならない。

6.6 X

線照射野 

X

線照射野は,8.3.5 の方法によって試験したとき,照射野寸法の公称値に対して±15  %以内の大きさ

でなければならない。

6.7 

絶縁及び耐電圧 

6.7.1 

電源側回路の絶縁抵抗 

電源側回路と接地した金属部との間の絶縁抵抗は,8.3.6.1 の方法によって試験したとき,2 MΩ 以上で

なければならない。

6.7.2 

電源側回路の耐電圧 

電源側回路の耐電圧は,8.3.6.2 の方法によって試験したとき,1 分間耐えなければならない。

6.7.3 

高電圧側耐電圧 

高電圧側耐電圧は,8.3.6.3 の方法によって試験したとき,1 分間耐えなければならない。

6.8 X

線の漏れ 

X

線装置の焦点から 1 m の距離における利用線錘以外の漏れは,8.3.7 の方法によって試験したとき,

1

に示す空気カーマ率以下でなければならない。


3

Z 4606

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表 1線の漏れ 

単位  mGy/h

X

線装置の区分

空気カーマ率

波高値による定格管電圧が 200 kV 未満の X 線装置 2.6

波高値による定格管電圧が 200 kV 以上の X 線装置 4.3

6.9 

高電圧ケーブル及び低電圧ケーブル 

6.9.1 

高電圧ケーブル

分離形 X 線装置の X 線管と高電圧発生器とを接続する高電圧ケーブルは,定格電圧の 1.2 倍の電圧に 1

分間耐えるものを使用しなければならない。

6.9.2 

低電圧ケーブル 

高電圧発生器又は X 線発生器と制御器とを接続する低電圧ケーブルは,定格電圧の 1.2 倍の電圧に 1 分

間耐えるものを使用しなければならない。また,

表 に示す操作距離以上離れた場所から操作できる長さ

でなければならない。ただし,X 線管又は X 線発生器を遮へいボックス内に設置した場合は,この限りで

はない。

表 2−定格管電圧に対する操作距離 

定格管電圧

kV

操作距離

m

定格管電圧

kV

操作距離

m

120 5.0 220 10.0

140 5.5 240 11.5

160 6.5 260 13.5

180 7.5 280 14.5

200 9.0 300

以上 16.0

注記 1  定格管電流 5 mA に適用する。定格管電流 a mA の場合は,

5

/

a

を乗じる。

注記 2  該当値がないときは,補間法によって計算する。 
注記 3 120

kV

未満のときは,操作距離を 5.0 m とする。

構造 

7.1 X

線装置 

7.1.1 

一体形 線装置 

一体形 X 線装置は,高電圧ケーブルを使用せず,高電圧発生器及び X 線管を一体とした X 線発生器並

びに制御器からなり,これらを低圧ケーブルで接続した構造とする。

7.1.2 

分離形 線装置 

分離形 X 線装置は,X 線管,X 線管冷却器,高電圧発生器,X 線制御器,高電圧ケーブル及び低電圧ケ

ーブルからなる構造とする。

7.1.3 

接地端子 

X

線装置には,接地端子を備えなければならない。

7.1.4 

電撃防止 

X

線装置の構造は,電撃防止が施されなければならない。

7.2 X

線発生器 


4

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7.2.1 

放射口 

放射口は,照射筒,シャッタ,絞り,中心指示器及びろ過板が容易に取り付けられなければならない。

7.2.2 

焦点寸法及び焦点位置 

X

線管の実効焦点の寸法を明示するとともに,X 線管発生器の焦点位置及び陽極の向きを示すマークを

備えなければならない。

7.2.3 

中心指示器 

中心指示器は,X 線の照射野の中心方向を示さなければならない。ただし,使用上必要のない場合には

備えなくてもよい。

7.3 

制御器 

7.3.1 

開閉器 

開閉器は,電源及び主変圧器の一次側回路を開閉できなければならない。

7.3.2 

調整器 

調整器は,X 線管に供給する管電圧及び管電流を定められた範囲に調整できなければならない。

7.3.3 

管電圧の表示器 

管電圧の表示器は,調整可能な範囲の管電圧を波高値キロボルト(kV)で表示しなければならない。

7.3.4 

管電流の表示器 

管電流の表示器は,管電流の値又は管電流が流れていることを表示しなければならない。

7.3.5 

計器 

管電圧及び管電流を示す計器を備えている場合には,計器の精度は,2.5 級以上でなければならない。

7.3.6 

タイマ 

X

線照射時間を制限するタイマを備えている場合,その調整範囲は,30 秒∼5 分以内でなければならな

い。

7.3.7 X

線照射中の表示 

X

線照射中の表示は,照射中であることを自動的に赤色灯などで警告しなければならない。

7.4 X

線管冷却器 

X

線管冷却器は,X 線管を十分に冷却し得る能力をもち,冷却器が動作していなければ高電圧回路が作

動しない構造とする。

試験 

8.1 

試験項目 

X

線装置の試験項目は,次による。

a)

管電圧(一体形 X 線装置は,除く)

b)

管電流

c)

定格出力

d)

タイマ

e)

X

線照射野

f)

絶縁及び耐電圧

g)  X

線漏れ

8.2 

試験条件 

8.2.1 

環境条件 


5

Z 4606

:0000

試験は,次の環境条件の範囲内で行う。

a)

周囲温度:20±15  ℃

b)

相対湿度:

(65±20)%

c)

気圧    :7×10

4

Pa

∼1.06×10

5

 Pa

8.2.2 

電源 

試験中の電源電圧は,定格電源電圧の±5  %以内とする。

8.3 

試験方法 

8.3.1 

管電圧試験 

管電圧試験は,抵抗分圧器及び電流計,又は電圧計を用いて管電圧が測定されていなければならない。

8.3.2 

管電流試験 

連続定格 X 線装置の管電流試験は,定格管電圧において X 線装置に定められた管電流範囲の最大及び中

央の試験点について,高電圧発生器の中性点及び接地端子に 1.5 級以上の電流計が接続され,測定されて

いなければならない。

8.3.3 

定格出力試験 

定格出力試験は,次による。

a)

電源電圧の値を定格値の±10  %変化させたとき,定格出力を示す管電圧表示及び管電流表示が得られ

ていなければならない。

b)

電源電圧の定格値において,間欠定格 X 線装置の場合は,定格出力で 5 分間,連続定格 X 線装置の場

合は,定格出力で 30 分間負荷されていなければならない。

8.3.4 

タイマ試験 

秒時計で 30 秒,1 分及び 5 分の試験点において誤差試験を行う。

8.3.5 X

線照射野試験 

X

線管焦点から 30 cm 離れた距離にフィルムを置き,X 線照射野の寸法を測定し,60 cm の場合に換算

して表示する。ここで,中心部の濃度の 80  %以上の部分を照射野とする。

8.3.6 

絶縁試験及び耐電圧試験 

8.3.6.1 

電源側回路絶縁抵抗試験 

耐電圧試験前に,X 線装置の電源回路のすべての開閉器を閉路状態にして,制御器の電源端子と接地端

子との間の絶縁抵抗を直流 500 V で測定する。

8.3.6.2 

電源側回路耐電圧試験 

X

線装置の開閉器を閉路状態にして,制御器の電源端子と接地端子との間に,50 Hz 又は 60 Hz の正弦

波に近い 1 000 V を加えて行われていなければならない。

8.3.6.3 

高電圧側耐電圧試験 

X

線装置を使用状態に接続し,X 線管に定格管電流を流し,定格電圧の 1.05 倍の管電圧で行われていな

ければならない。

8.3.7 X

線漏れ試験 

定格管電圧における漏れが 6.8 に示す許容値の 1/10 以下になるように鉛板で放射口を覆い,定格出力で

焦点から 1∼5 m の距離の任意の点で空気カーマ率を測定し,1 m の距離に換算する。測定器は,JIS Z 4333

の規定に適合したものを使用する。

検査 


6

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検査は,8.3 の試験方法によって,8.1 の a)g)の各項目の試験を行い,箇条 の規定に適合したものを

合格とする。ただし,一体形 X 線装置については,管電圧試験を除く。また,試験結果及び検査結果を記

録した検査成績書を作成し,使用者からの要求があったときは,提示しなければならない。

10 

端子記号 

X

線装置の端子に用いる記号は,通常,

表 による。ただし,取扱説明書などに記号対照表を記載する

場合には,この限りではない。

表 3−端子記号

端子

端子記号

電源端子

L

,L

1

,L

2

など

主変圧器の一次側端子

T

,T

1

,T

2

など

主変圧器の中性点端子

N

,NE

X

線管フィラメント変圧器の一次端子

C

,C

1

,C

2

など

接地端子 E

11 

表示 

X

線装置には,次の事項を見やすい場所に表示しなければならない。

a)

装置の分類

b)

製造業者名又はその略号

c)

製造年又はその略号

d)

製造番号

e)

電源

1)

周波数

2)

相数

3)

電圧[定格電源電圧をボルト(V)で示す。

4)

容量[定格出力における入力をキロボルトアンペア(kVA)で示す。

f)

出力及びその調整範囲[管電圧(kV)の調整範囲を示す。