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Z 4521:2006  

(1) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本保安用品協会 (JSAA)/財団法

人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出があり,日本工業

標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。 

制定に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,ISO 8529-1 : 2001,Reference neutron 

radiations−Part 1 : Characteristics and methods of production,ISO 8529-2 : 2000,Reference neutron radiations−

Part 2 : Calibration fundamentals of radiation protection devices related to the basic quantities characterizing the 

radiation field及びISO 8529-3 : 1998,Reference neutron radiations−Part 3 : Calibration of area and personal 

dosimeters and determination of response as a function of energy and angle of incidenceを基礎として用いた。 

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案件,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。 

JIS Z 4521には,次に示す附属書がある。 

附属書A(規定) 標準RI中性子線源のスペクトル 

附属書B(規定) 熱中性子フルエンス率の定義 

附属書C(規定) 空気減衰補正係数 

附属書D(規定) 幾何学補正 

附属書E(規定) 散乱線補正方法の詳細 

附属書F(規定) 中性子フルエンス−線量当量換算係数 

附属書G(参考) 主なRI中性子線源の線源強度の角度依存性 

附属書H(参考) 散乱線寄与が40 %を超えない最小の照射室のサイズ 

附属書I(参考) 全空気散乱補正 

附属書J(参考) 標準的なシャドーコーン 

附属書1(参考) JISと対応する国際規格との対比表 

 

 

 


 

Z 4521:2006  

目 次 

ページ 

序文  1 

1. 適用範囲  1 

2. 引用規格  2 

3. 定義  2 

4. 中性子測定器の校正のための基準中性子  5 

4.1 一般特性  5 

4.2 校正用線源の特性  6 

4.3 線源によって生成された中性子フルエンス率  7 

4.4 中性子線源強度の校正  8 

5. エネルギー特性試験のための基準中性子  8 

5.1 一般特性  8 

5.2 熱中性子  8 

5.3 加速器生成中性子  9 

6. 校正及び基準中性子場のトレーサビリティ  10 

6.1 一般的な考察  10 

6.2 RI中性子線源のトレーサビリティ  10 

6.3 加速器生成中性子のトレーサビリティ  11 

6.4 熱中性子のトレーサビリティ 11 

7. RI中性子線源を使用する校正のための原則  11 

7.1 一般原則  11 

7.2 中性子校正施設の重要な特徴 12 

7.3 散乱中性子の発生源  13 

7.4 実効中心及び校正距離  13 

7.5 光子の影響  14 

8. RI中性子線源を使用する校正における散乱線影響の補正  14 

8.1 基本的考え方  14 

8.2 直線性補正  14 

8.3 幾何学補正  15 

8.4 データ分析  15 

8.5 方法の選択  16 

9. 加速器を使用する校正  18 

9.1 加速器生成中性子  18 

10. 熱中性子を使用する校正  19 

11. 不確かさ 19 

11.1 RI中性子線源を使用する校正に適用可能な不確かさの成分  20 


 

Z 4521:2006  目次 

(3) 

ページ 

11.2 加速器を使用する校正における不確かさ  21 

12. 試験方法及び校正手順  22 

12.1 一般原則  22 

12.2 単色及び連続スペクトル基準中性子場  24 

12.3 校正手順  25 

13. サーベイメータ・エリアモニタの校正及び線量当量レスポンス決定のための手順  26 

13.1 測定量及び換算係数  26 

13.2 照射条件  26 

13.3 測定の評価  27 

14. 個人線量計の校正及び線量当量レスポンス決定のための手順  27 

14.1 測定量及び換算係数  27 

14.2 照射条件  27 

14.3 測定の評価  27 

15. 校正証明書及び不確かさの表示 28 

15.1 校正証明書  28 

15.2 校正証明書における不確かさ  28 

附属書A(規定)標準RI中性子線源のスペクトル  29 

附属書B(規定)熱中性子フルエンス率の定義  37 

附属書C(規定)空気減衰補正係数  38 

附属書D(規定)幾何学補正  39 

附属書E(規定)散乱線補正方法の詳細  41 

附属書F(規定)中性子フルエンス−線量当量換算係数  44 

附属書G(参考)主なRI中性子線源の線源強度の角度依存性  48 

附属書H(参考)散乱線寄与が40 %を超えない最小の照射室のサイズ  49 

附属書I(参考)全空気散乱補正  50 

附属書J(参考)標準的なシャドーコーン  51 

附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表  53 

 

 


 

 

日本工業規格          JIS 

 

Z 4521:2006 

 

中性子線量当量(率)計の校正方法 

Method of calibration for neutron dose equivalent (rate) meters 

 

序文 この規格は,2001年に第1版として発行されたISO 8529-1,Reference neutron radiations−Part 1 : 

Characteristics and methods of production,2000年に第1版として発行されたISO 8529-2,Reference neutron 

radiations−Part 2 : Calibration fundamentals of radiation protection devices related to the basic quantities 

characterizing the radiation field,及び1998年に第1版として発行されたISO 8529-3,Reference neutron 

radiations−Part 3 : Calibration of area and personal dosimeters and determination of response as a function of 

energy and angle of incidenceを翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。 

なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変

更の一覧表をその説明を付けて,附属書1(参考)に示す。 

 

1. 適用範囲 この規格は,放射線防護の目的で使用する中性子線量当量(率)計の校正方法のうち,熱

中性子から20 MeVまでのエネルギー範囲における基準中性子を用いるものの校正方法について規定する。 

この規格で規定する基準中性子は,次の範囲とする。 

a) 放射性核種線源(以下,RI中性子線源という。)からの中性子(減速材内に線源が設置されたものを

含む。) 

b) 加速器による荷電粒子との核反応によって生成された中性子 

c) 原子炉からの中性子 

ここで,a) は,校正事業者が,形式検査の一部として中性子線量当量(率)計の校正を行う場合又は既

に形式検査が行われたものを定期的に校正する場合に使用することが望ましい。また,b) 及びc) は,専

門の設備の整った機関で生成するため,最小限の要求事項を規定する。 

また,この規格で規定する校正方法の適用範囲は,基準測定器,仲介測定器,実用測定器の校正(基準

校正)及び相対基準誤差試験,中性子エネルギー特性試験などの基準中性子に対する正確なレスポンスを

必要とする試験とし,実用校正には適用しない。校正方法のうち,散乱中性子の影響の補正方法が重要で

あるが,これらの適用は,RI中性子線源を使用した校正に重点を置き,加速器及び原子炉からの中性子に

ついては最小限の規定とする。 

備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD

(修正している),NEQ(同等でない)とする。 

ISO 8529-1 : 2001,Reference neutron radiations−Part 1 : Characteristics and methods of production 

(MOD) 

ISO 8529-2 : 2000,Reference neutron radiations−Part 2 : Calibration fundamentals of radiation 

protection devices related to the basic quantities characterizing the radiation field (MOD) 


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ISO 8529-3 : 1998,Reference neutron radiations−Part 3 : Calibration of area and personal dosimeters 

and determination of response as a function of energy and angle of incidence (MOD) 

 

2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで,発効年又は発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格

の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規

格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS Z 4001 原子力用語 

備考 ISO 921 : 1997 Nuclear energy−Vocabulary,IEC 60050-393 : 1996,International Electrotechnical 

Vocabulary−Chapter 393及びIEC 60050-394 : 1995 International Electrotechnical Vocabulary−

Chapter 394からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 

JIS Z 4331 : 2005 個人線量計校正用ファントム 

JIS Z 4511 : 2005 照射線量測定器,空気カーマ測定器,空気吸収線量測定器及び線量当量測定器の校

正方法 

JIS Z 4821-1 密封放射線源−第1部:一般要求事項及び等級 

備考 ISO 2919 : 1999 Radiation protection−Sealed radioactive sources−General requirements and 

classificationが,この規格と一致している。 

JIS Z 8103 計測用語 

BIPM/IEC/IFCC/ISO/IUPAC/IUPAP/OIML : Guide to the expression of uncertainty in measurement (GUM) 

(1993) 

 

3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 4001及びJIS Z 8103によるほか,次による。 

a) 中性子フルエンス 

neutron fluence) 断面の面積がdaの球に入射する中性子数をdNとしたときの,

dN / daの値。   

dN / da 

備考 中性子フルエンスの単位は,m-2又はcm-2である。 

b) 中性子フルエンス率 

neutron fluence rate) 及び中性子束密度

neutron flux density) 時間dt間の

フルエンスをd

栰地弰栰

滿

d

d

d2N / da

dt 

備考 中性子フルエンス率の単位は,m-2

s-1又はcm-2

s-1である。 

c) エネルギー微分中性子フルエンス 

spectral neutron fluence) 及び中性子フルエンスのエネルギー

分布 

energy distribution of the neutron fluence) EとE+dEのエネルギー幅にある中性子フルエ

ンスをd

栰地弰栰

滿

d

d

備考 エネルギー微分中性子フルエンスの単位は,m-2

J-1又はcm-2

eV-1である。 

d) エネルギー微分中性子フルエンス率 

spectral neutron fluence rate) 及びエネルギー微分中性子束

密度 

spectral neutron flux density) 時間dt間のエネルギー微分中性子フルエンスをd

栰地弰

きの,d

d

d2

備考 エネルギー微分中性子フルエンス率の単位は,m-2

s-1

J-1又はcm-2

s-1

eV-1である。 

e) 周辺線量当量 H* (d) (ambient dose equivalent) 拡張・整列場によって作り出される放射線場に置かれ

たICRU球内の整列場の方向に対向する半径上の深さdの点における線量当量。 

備考1. 単位はシーベルト (Sv) である。 

2. JIS Z 4511の“ICRU球線量当量”は,この周辺線量当量の別名である。また,“場所にかか


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わる1 cm線量当量”は,H* (10) に該当する。 

f) 

個人線量当量 Hp (d) (personal dose equivalent) 人体の軟組織中の深さdにおける線量当量。 

備考1. 単位はシーベルト (Sv) である。 

2. JIS Z 4511の“ICRUスラブ線量当量”は,この個人線量当量の別名である。また,“個人に

かかわる1 cm線量当量”は,個人線量当量Hp (10) に該当する。 

g) 中性子フルエンス−線量当量換算係数 h

neutron fluence-to-dose-equivalent conversion coefficient) 

被照射物によって場が乱されていない放射線場における中性子線量当量Hを中性子フルエンス

した値。   h

H / 

備考1. 中性子フルエンス−線量当量換算係数について記述する場合は,線量当量の種類(例えば,

周辺線量当量,個人線量当量)を記述する必要がある。換算係数は,附属書Fに示す。 

2. 周辺線量当量への換算係数h*

10) 及び個人線量当量への換算係数hp

10) は,両者とも中

性子エネルギーに強く依存する。hp

10) については,放射線の入射方向にも依存する。 

h) 放射性核種の放射能 A (activity of an amount of radioactive nuclide in a particular energy state at a 

given time) 時間間隔dt間に,あるエネルギー状態からの自発的核遷移数の期待値をdN+としたとき

の,dN+ / dtの値。 

A=dN+ / dt 

備考 放射能の単位は,s-1又はベクレル (Bq) である。 

i) 

中性子線源の中性子線源強度 B (neutron source strength of a neutron source at a given time) 時間間

隔dt 間に,中性子線源から放出される中性子数の期待値をdN*としたときの,dN* / dtの値。 

B=dN* / dt 

備考 中性子線源強度の単位は,s-1である。 

j) 

角度依存線源強度 B

angular source strength) 立体角d

地砰湓塏

匰弰

性子放出数をdB

としたときの,dB / d

dB / d

備考 角度依存線源強度の単位は,s-1

sr-1である。 

k) エネルギー微分線源強度 BE (spectral source strength) 及び中性子線源強度のエネルギー分布BE 

(energy distribution of neutron source strength) EとE+dEのエネルギー幅にある中性子線源強度を

dBとしたときの,dB / dEの値。   BE=dB / dE 

備考1. エネルギー微分線源強度の単位は,s-1

J-1又はs-1

eV-1である。 

2. 線源強度Bは,BEから次の式によって算出する。 

0

EdE

B

B

 

エネルギー微分線源強度BEをもつ点線源から等方的に放出される中性子によって,点線源

から距離lの位置に生成されるエネルギー微分中性子フルエンス率

線源の周囲の物質

の影響を無視すれば,次の式によって求める。 

2

E

E

4l

B

 

l) 

フルエンス平均エネルギー E (fluence-average neutron energy) 中性子エネルギーをエネルギー微

分中性子フルエンスで平均した値。 

0

E

d)

(

1

E

E

Φ

E

Φ

E

 


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m) 線量当量平均エネルギー E~ (dose-equivalent-average neutron energy) 中性子エネルギーを線量当量

スペクトルで平均した値。 

0

E

Φ

d

)

(

1

~

E

Φ

E

h

E

H

E

 

上の式において,

0

E

Φ

d

)

(

E

Φ

E

h

H

である。 

n) レスポンス R (response) 測定器の読取値Mを取決め真値 (conventional true value) で除した値。 

備考1. レスポンスの種類は明示することが望ましい。例えば,中性子フルエンス

歛⁚夰謰

ルエ

ンスレスポンスはR

M / 

線量当量Hに対する線量当量レスポンスはRH=M / Hであり,

光子線量当量H

歛⁚夰譑

量当量レスポンスはR

M / H

2. 読取値Mが時間率であれば,フルエンス (

び線量当量 (H) は,それぞれフルエンス率 

(

び線量当量率 (H

‰歿

えられる。 

3. レスポンスの値は測定量の大きさに応じて変わり得る。そのような場合,測定器は非直線的

であるという。 

4. 中性子フルエンス又は線量当量に対するレスポンスRは,通常,照射する中性子のエネルギ

ー及び方向の分布に応じて変化する。したがって,レスポンスを,中性子の単一エネルギー

Eと単一方向 (monodirectional) 中性子の方向

数R (E, 

‰栰

樰夰栰蠰

E) はレ

スポンスの“エネルギー依存性”を,R (

‰漠

方向依存性”を示す。後者については,

は測定器の基準となる方向と外部の単一方向場の方向との間の角度

えられる。 

5. 測定器が,様々なエネルギー及び入射角の放射線の組合せによって照射される場合,多重素

子形測定器の評価アルゴリズムは加算的ではない可能性がある。例えば,線量当量に対する

寄与がH1とH2の二つがある場合に,それぞれ別個に照射を行った場合の読取値の合計は,

二つを同時に照射したときの読取値と異なる。つまりMH1+MH2≠MH1+H2となる可能性がある。

そのような場合,備考4. で示した関数R (E, 

すべての放射線場における測定器のレ

スポンスを特徴付けるのには十分でない。 

o) 取決め真値 (conventional true value of a quantity) 測定する量の最良の推定値。 

取決め真値とは,真値との差が対象としている目的においては,さしては重要とならない程に真値

に十分近い値である。 

p) 校正定数 N (calibration factor) 測定しようとしている量の取決め真値を,測定器の必要な補正を加

えた読取値Mで除した値。レスポンスが基準条件下で決定される場合,レスポンスの逆数となる。 

校正定数は,測定する量の値を得るために読取値Mに乗じる係数である。 

例 個人線量当量に対する個人線量計の校正定数は,次の式で与えられる。 

N=Hp (10) / M 

備考1. 測定器が測定する量を示す場合,校正定数Nは無次元である。取決め真値を示す測定器の校

正定数は1である。 

2. 校正定数が基準条件だけに対応するのに対して,レスポンスは任意の条件に対応し得る。 

3. 校正定数の値は測定する量の大きさに応じて変わり得る。この場合,その測定器は非直線的

レスポンスをもつという。 

q) レスポンスのエネルギー依存性 R

E) 又はRH (E) (energy dependence of response) 単色中性子に対

する,中性子エネルギーEの関数としての中性子フルエンス又は線量当量に対するレスポンスR。 


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r) 光子感度 (photon sensitivity) 光子が中性子場に加えられたときの,測定器の中性子読取値の変化[3. 

n) 備考1. 参照。]。 

s) 

自由空間量 (free-field quantity) 照射が,散乱又はバックグラウンドの影響のない自由空間の中で行

われた場合に存在するであろう量。 

備考 個人線量計の校正をファントム上で行った場合でも,個人線量当量Hp (10) は自由空間量である。 

t) 

試験点 (point of test) 測定する量の取決め真値が既知の放射線場の点。 

u) 基準点 (reference point) 校正又は試験の目的で,試験点に置かれる測定器の点。 

測定距離は,放射線源の中心と測定器の基準点の間の距離である。 

v) 実効中心 (effective centre) その点に対しては,読取値があたかも点検出器であるかのように振る舞

う測定器内部の点。すなわち,その読取値は,点線源からの距離の逆二乗則に応じて変化する。球対

称の測定器の実効中心は,一般にその幾何学的な中心と一致する。 

w) 校正条件 (calibration conditions) 校正中に実際に生じ得る標準試験条件の範囲内にある状態。 

x) 基準方向 (reference direction) 単一方向場において放射線の入射方向を決定するときに用いる測定

器の座標系の基準となる方向。 

y) 基準の向き (reference orientation) 入射放射線の方向が測定器の基準方向と一致する測定器の向き。 

z) 基準測定器 中性子フルエンス又は吸収線量の取決め真値の測定を目的として使用する測定器。 

aa) 仲介測定器 中性子フルエンス又は吸収線量の基準移行を目的として使用する測定器。 

備考 基準測定器と同一であってもよい。 

ab) (中性子)フルエンス測定器 基準測定器又は仲介測定器のうち,中性子フルエンスを測定対象とす

る測定器。 

ac) 実用基準測定器 実用校正の目的で,基準校正された実用測定器。実用基準測定器は,実用校正の対

象となる実用測定器と同一形式の測定器でなければならない。 

ad) 実用測定器 実用に供している中性子線量当量(率)計。 

ae) 基準校正 基準測定器,仲介測定器又は実用基準測定器をこの規格に従った方法で校正すること。 

af) 実用校正 実用基準測定器との比較によって実用測定器を校正すること。 

 

4. 中性子測定器の校正のための基準中性子  

4.1 

一般特性 RI中性子線源によって生成される中性子測定器の校正に適切な基準中性子は,次による。 

4.1.1 

種類 基準中性子の発生のために,表1のRI中性子線源を使用しなければならない。表1に示す

諸数値は,線源の典型値としてだけ解釈することが望ましい。中性子線源の強度及び線量当量率は,線源

の構造による中性子及び

の散乱及び吸収のために変わるかもしれない。また,使用されている放射性

物質の同位体不純物によっても変わるかもしれない。このため,線源カプセルの詳細及び中性子放出の非

等方性を決定する方法を規定する。252Cfの光子線量当量率は,核分裂生成物が増加するため線源の年数に

依存するが,その増加は最初の20年間で約5 %である。 

 

 

 

 

 

 


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表 1 中性子測定器を校正するための標準RI中性子線源 

線源 

半減期 

 
 

年(1) 

フルエンス 

平均エネルギー

(2)(3) 
MeV 

線量当量 

平均エネルギー

(2)(3) 
MeV 

比線源強度(4) 

 
 
 

線量当量率比 

(光子/中性子)

(5) 

 

D2O減速252Cf(6) 

2.65 

0.55 

2.1 

2.1×1015 

(s-1・kg-1) 

0.18 

252Cf 

2.65 

2.13 

2.3 

2.4×1015 

(s-1・kg-1) 

 0.05(7) 

241Am-B (

 n) 

432 

2.72 

2.8 

1.6×10-5 
(s-1・Bq-1) 

 0.20(8) 

241Am-Be (

 n) 

432 

4.16 

4.4 

6.6×10-5 
(s-1・Bq-1) 

 0.05(8) 

 

注(1) 平均太陽年=31 556 926(秒)又は365.342 20(日) 

(2) 平均エネルギーの定義は,3. l) 及びm) 参照。 
(3) 附属書Aの標準的な中性子スペクトル及び附属書F表1の線量換算係数に基づいて計算された値。 
(4) 252Cfについては,線源に含まれているカリホルニウムの質量当たりの値。その他の線源については,

241Amの放射能当たりの値。 

(5) 典型値。 
(6) 直径300 mmの重水球を厚さ1 mmのカドミウム (Cd) で覆ったもの。線源中性子のうち11.5 %はCd

カットオフエネルギー以下に減速され,Cdで捕獲される。 

(7) 約2.5 mm厚の鉄製カプセルに封入されている線源に対する値。 
(8) 約1 mm厚の鉛遮へいで覆われた線源に対する値。 

 

4.1.2 

線源形状及びカプセル 線源の形状は,球形又は円筒形であることが望ましい。円筒形の場合,直

径と長さがほぼ同じであることが望ましい。かつ,カプセルの厚さは一定で,外径と比較して薄くするこ

とが望ましい。241Am-Be (

 n) 線源の約2 MeV以下のスペクトルの分布は,線源のサイズと組成にある程

度依存する。線源は,JIS Z 4821-1による密封線源の要求事項に従うことが望ましい。241Am-Be (

 n) 線

源は厚さ1 mmの鉛遮へいで包んでもよい。鉛遮へいは,光子線量当量率を中性子線量当量率の5 %未満

まで減らすが,中性子線量当量率の変化は無視できる(1 %未満)。鉛遮へいがない状態では,光子線量当

量率(主として59.5 keVのエネルギーをもつ

による。)は,線源構造に依存するが,中性子線量当量率

と同程度である。 

4.2 

校正用線源の特性 校正用線源の種類及び中性子線源強度のエネルギー分布は,次による。 

4.2.1 

種類 定期的な校正では241Am-Be (

 n) 又は252Cf線源を使用することが望ましい。252Cf線源は,

一般に比線源強度が高いため比較的小形である。また,半減期は2.65年であるため定期的に交換する。 

4.2.2 

中性子線源強度のエネルギー分布 241Am-Be (

 n),252Cf,D2O減速252Cf及び241Am-B (

 n) 線源

の中性子エネルギー分布(スペクトル)を,附属書Aに示す。 

252Cfの中性子線源強度のエネルギー分布BEは,100 keVから10 MeVまでのエネルギー範囲について,

式 (1) で計算する。 

B

T

E

e

E

T

B

/

2

/3

2

E

  (1) 

ここに, 

E: 中性子エネルギー (MeV) 

 

T: 1.42 MeVで与えられるスペクトル・パラメータ 

附属書Aの中性子スペクトルは,軽く薄いカプセルに入れられた線源に対して推奨するものである(4.1.2

参照)。附属書Fに規定するスペクトル平均フルエンス−線量当量換算係数は,これらのスペクトルにつ


Z 4521:2006  

 

いて算出した。大形で厚いカプセルに入れられている場合,又は特別な構造のD2O減速252Cf線源では,

スペクトルは著しく異なるかもしれない。そのような線源の中性子線源強度のエネルギー分布BE又はエネ

ルギー微分フルエンス

算又は測定で求められている場合,そのスペクトルについて平均化された中

性子フルエンス線量当量換算係数h

2) によって算出することが望ましい。 

0

E

Φ

Φ

d

)

(

1

E

Φ

E

h

Φ

h

  (2) 

ここに, 

E: 中性子エネルギー (MeV) 

 

: 

エネルギー微分中性子フルエンス 

 

 中性子フルエンス 

 なお,

BEに比例するものとする。 

4.3 

線源によって生成された中性子フルエンス率 中性子線源によって生成された中性子フルエンス率

は,中性子線源強度及び線源中心−試験点間距離から決定する。中性子は,一般に,線源の幾何学的な中

心に固定された座標系で非等方的に放出される。円筒形線源の場合,天頂角(又は極角)

び方位角

の関数として表現できる(図1を参照)。角度依存線源強度(方向

は,方位角

澘善

に依存せず,天頂角

堰夰謰ʉ

度依存線源強度dB / d

90°で変化が小さいので,こ

の方向を校正に使用することが望ましい。 

中性子線源強度B及び

90°における角度依存線源強度dB / d

騰地樰

瀰樰褰樰

角度依存

については附属書Gを参照。)。この場合,

(立体角3.8×10-3 srに相当)を超えてはならない。 

90°方向の線源中心から距離lにおける中性子フルエンス率は,式 (3) によって計算する。 

2

1

d

d

)

90

,(

l

Ω

B

l

  (3) 

式 (3) によって得られた中性子フルエンス率を,更に,空気による減衰又は“外散乱”(試験点に来る

べき直接線が散乱によって違う方向へそれてしまうことをいう。),並びに空気及び周囲の材料からの“内

散乱”(試験点に直接線以外の中性子が散乱によって入射してくることをいう。)について補正しなければ

ならない(8. 参照)。 

 

 

図 1 非等方的に中性子を放出する線源についての座標系 


Z 4521:2006  

 

4.4 

中性子線源強度の校正 標準RI中性子線源の線源強度は,使用前に国家標準研究所又は計量法で定

める登録事業者(以下,登録事業者という。)で校正しなければならない。また,時間がたつにつれて,ア

メリシウム・ベリリウム及びアメリシウム・ほう素の粉末を構成する成分が変化し,中性子線源強度が変

わる可能性がある。したがって,これらの線源は5年ごとに再校正することが望ましい。 

252Cf線源の線源強度は,日単位で補正しなければならない。252Cf線源中の250Cfを含むすべての構成成

分の減衰を考慮に入れることが重要である。現在,252Cf半減期の相対標準不確かさは,0.5 %〜0.7 %であ

る。約2半減期(約5年)後,半減期補正による線源強度の不確かさは約1 %に達し,最初の校正時にお

ける不確かさに匹敵する。したがって,252Cf線源も5年ごとに再校正することが望ましい。 

なお,241Am-Be (

 n),252Cf及び241Am-B (

 n) 線源の同位体組成の証明書が,製造業者によって供給さ

れることが望ましい。 

参考 我が国において国家標準研究所に相当する機関は,独立行政法人産業技術総合研究所である。 

 

5. エネルギー特性試験のための基準中性子 中性子エネルギーの関数として中性子測定器のレスポンス

を決定する(エネルギー特性試験)ための基準中性子を規定する。これらの基準中性子は,線量当量率依

存性及び方向特性の決定にも使用できる。ここで指定された中性子を中性子測定器の校正に使用してもよ

い。これらの基準中性子は,特別な施設をもつ機関だけで利用可能であるため,それらの生成方法及び特

性付けに関する一般的な法則だけを規定する。 

5.1 

一般特性 推奨する中性子エネルギー及びその発生方法を,表2に示す。 

 

表 2 中性子エネルギーの関数として中性子測定器の 

レスポンスを決定するための中性子及びその発生方法 

中性子エネルギー 

(MeV) 

発生方法 

熱中性子 

(2.5×10-8) 

原子炉若しくは加速器で発生した中性子又はRI中性子線源から放出さ
れる中性子の減速 

    0.002 

加速器で45Sc (p, n)45Ti反応によって発生 

    0.008 

加速器で45Sc (p, n)45Ti反応によって発生 

    0.024 

加速器で45Sc (p, n)45Ti反応又は7Li (p, n)7Be反応によって発生 

    0.027 

加速器で45Sc (p, n)45Ti反応又は7Li (p, n)7Be反応によって発生 

    0.144 

加速器で3H (p, n)3He反応又は7Li (p, n)7Be反応によって発生 

    0.25 

加速器で3H (p, n)3He反応又は7Li (p, n)7Be反応によって発生 

    0.565 

加速器で3H (p, n)3He反応又は7Li (p, n)7Be反応によって発生 

    1.2 

加速器で3H (p, n)3He反応によって発生 

    2.5 

加速器で3H (p, n)3He反応によって発生 

    2.8 * 

加速器で2H (d, n)3He反応によって発生 

    5.0 

加速器で2H (d, n)3He反応によって発生 

    14.8 * 

加速器で3H (d, n)4He反応によって発生 

    19.0 

加速器で3H (d, n)4He反応によって発生 

注* 

エネルギー数百keVの重陽子で発生可能 

 

5.2 

熱中性子 基準熱中性子の必要条件などは,次による。 

5.2.1 

一般的な必要条件 校正の目的のためには,熱中性子以外のエネルギーの中性子を最小にした熱中

性子ビームが必要である。このような適切で面積の広い熱中性子ビームは,原子炉の熱中性子柱から得る


Z 4521:2006  

 

ことができる。また,RI中性子線源を黒鉛パイルなどの減速構造体中に置いて得られる熱中性子場を校正

に利用してもよい。 

校正の目的のためには,方向が揃った中性子ビームを用いることが望ましい。被校正測定器の寸法と比

較してビームの直径が小さい場合,適切に挿引することによって広いビームでの照射を模擬してもよい。 

5.2.2 

熱中性子 カドミウムカットオフエネルギー(カドミウムの厚さが1 mmのとき,およそ0.51 eV

に対応する。)より下のエネルギー範囲の中性子を“熱中性子”とする。“真の熱中性子フルエンス率 (true 

thermal-neutron fluence rate) φth”が,適切な線量換算係数h

鉏罵

して線量当量率の取決め真値を導出する

ために必要な量である。 

エネルギー微分フルエンス率の測定(例えば,飛行時間法)又は,例えば,金ぱく(箔)の放射化によ

る測定で得られる“慣用熱中性子フルエンス率 (conventional thermal-neutron fluence rate)”から真の熱フル

エンス率を直接決定しなければならない。 

熱中性子のエネルギー分布は通常マックスウェル分布であり,この場合,真の熱中性子フルエンス率は,

1 / v検出器で測定された放射化量から直接導出してよい(附属書Bを参照)。 

熱中性子による線量当量と目的としない放射線(カドミウムカットオフエネルギー以上のエネルギーの

中性子及び光子)による線量当量との比を改善するために中性子ビームをろ過してよい。 

熱中性子フルエンス率に時間変化がある場合,モニタ(例えば核分裂電離箱)によって,熱中性子フル

エンス率を注意深く監視することが望ましい(12.3.4参照)。 

5.3 

加速器生成中性子 加速器生成中性子の必要条件などは,次による。 

5.3.1 

一般的な必要条件 表2のすべてのエネルギーの中性子を発生させるためには,3.5 MeVのエネル

ギーまでの陽子及び重陽子を発生可能な加速器が必要である。しかし,2.8 MeV及び14.8 MeVのエネルギ

ーをもつ中性子は,数百kVの加速電圧の小さな加速器で十分発生可能である。加速器生成中性子を校正

に使用する場合,次のパラメータを評価しなければならない。 

a) 荷電粒子エネルギー 

b) 中性子フルエンス 

c) 中性子スペクトル 

d) 散乱中性子の影響 

e) ターゲット厚さ 

5.3.2 

荷電粒子エネルギー 入射荷電粒子ビームのエネルギーを決定することが望ましい。しきい値が既

知の原子核反応を用いて校正された安定した分析マグネットを粒子ビームの運動量を選択するために使用

してもよい。必要なエネルギーの中性子を生成するためには,荷電粒子の衝突エネルギーを計算するとき

にターゲット中の荷電粒子のエネルギー損失を考慮しなければならない。 

5.3.3 中性子スペクトル ターゲット中のエネルギー損失及び他の影響によって,加速された荷電粒子は,

ある角度において,指定されたエネルギー近傍で,狭いが有限のエネルギー広がり幅をもつ中性子を生成

する。通常,線量当量の取決め真値を計算するために中性子フルエンス−線量当量換算係数を適用すると

き,このエネルギー広がり幅を考慮する必要はない。常に,指定されたエネルギーにおける“単色エネル

ギー”中性子に対する線量換算係数を用いる。 

吸熱反応では,入射陽子ビームのエネルギーがしきい値に近い場合,二つのエネルギーをもつ中性子が

発生する。これは,0°方向に144 keV又は250 keVの中性子を発生させるために,3H (p, n)3He反応を用

いた場合に起こる。これらのエネルギーの単色中性子を得るためには,より大きな中性子放出角度及びこ

の角度に対応するより高いエネルギーの荷電粒子を利用することが望ましい。発熱反応である3H (d, n) 反


10 

Z 4521:2006  

 

応の場合,2H (d, n) 反応によって生成された低いエネルギーの中性子を,特に薄いターゲットの場合は,

考慮しなければならない。 

スカンジウム及びリチウムによって,0°方向にそれぞれ53 keV及び650 keV以上のエネルギーの中性

子を発生させた場合,残留核の励起状態が形成され,その他のエネルギーの中性子が放出される。目的と

するエネルギーに対するその他のエネルギーの相対的な強度だけでなく,被校正測定器のその他のエネル

ギーに対するレスポンスが知られている場合にだけ,これらの高い入射粒子エネルギーを使用するのがよ

い。 

5.3.4 

散乱中性子 次の場合,散乱中性子を考慮しなければならない。 

a) 中性子フルエンスの測定 

b) 中性子発生量のモニタ 

c) 測定器の性能試験 

シャドーコーンを用いた測定及び1 / l2関係(lは中性子線源−測定器間距離)からの偏差の調査が役に

立つことがある。読取値への散乱中性子の影響を減らすために,可能な限り,角度0°を使用することが

望ましい。散乱中性子の影響を減らすために,照射室は,できるだけ大きくなければならない。また,タ

ーゲット・アセンブリーはできるだけ軽量化することが望ましい。 

5.3.5 

中性子フルエンス測定器及びモニタ 中性子フルエンスの測定方法及びフルエンス測定器として,

次を用いることができる。 

a) 反跳陽子を測定する検出器(水素比例計数管,反跳陽子テレスコープ又はシンチレーション検出器) 

b) しきい値及び共鳴放射化検出器 

c) 核分裂検出器 

d) 既知の校正された効率をもつ検出器(例えば,ロングカウンタ) 

試験点の中性子フルエンスの取決め真値を決定しなければならない。校正中は,別の位置でフルエンス

のモニタを使用し,このモニタの指示値から試験点のフルエンスの取決め真値を求めなければならない。 

 

6. 校正及び基準中性子場のトレーサビリティ  

6.1 

一般的な考察 校正場の中性子フルエンス率は,国家標準研究所とトレーサビリティをもっていな

ければならない。トレーサビリティは,基準移行[例えば,国家標準研究所若しくは登録事業者で校正さ

れたRI中性子線源,又は国家標準研究所若しくは登録事業者と校正事業者との間で合意された仲介測定器

(6.2参照)]によって通常達成する。場の校正は,正確には校正した時点にだけ有効であるが,その後は,

例えば,RI中性子線源の半減期(同位体組成がある場合,これを考慮する必要がある。)又は仲介測定器

の特性から推定できる。 

場の校正は,測定器の校正を継続的に実施している間に,ある決められた限度から取決め真値がはずれ

ないという合理的信頼性が得られるような頻度で行うことが望ましい。標準RI中性子線源の校正の頻度は

4.4による。仲介測定器の校正及び校正事業者で用いられる測定手法のチェックは,少なくとも5年ごとに

実行することが望ましく,又は校正環境に著しい変化がある場合は必ず実施することが望ましい。 

6.2 

RI中性子線源のトレーサビリティ RI中性子線源による中性子場を用いた校正について,トレーサ

ビリティは,国家標準研究所若しくは登録事業者で校正された線源強度をもつRI中性子線源を使用するこ

とによって,又は,国家標準研究所若しくは登録事業者で校正され,国家標準研究所若しくは登録事業者

と校正事業者との間で合意された仲介測定器を使用して,試験点におけるフルエンス率を決定することに

よって確立しなければならない。線源が,4.1.2に従ってカプセルに入れられている場合,線源のスペクト


11 

Z 4521:2006  

 

ルは,附属書Aで与えられたスペクトル(すなわち,附属書Fで規定するスペクトルについて平均化され

た中性子フルエンス−線量当量換算係数が使用可能なスペクトル)に十分近いと仮定してよい。 

6.3 

加速器生成中性子のトレーサビリティ 加速器生成中性子を使用する校正場について,トレーサビ

リティは,国家標準研究所又は登録事業者と校正事業者との間で合意された仲介測定器を使用することに

よって確立しなければならない。仲介測定器は,校正された時点と類似の中性子場において同じ方法で使

用することが望ましく,また,適切な補正を行うことが望ましい。 

校正事業者の仲介測定器及び中性子発生量のモニタ(9.1.2参照)は,ある一定の期間ごとに,(例えば,

適切なRI中性子線源を使用することによって)動作確認しなければならず,その結果を記録しなければな

らない。 

6.4 

熱中性子のトレーサビリティ 熱中性子を使用する校正場について,トレーサビリティは,国家標

準研究所又は登録事業者と校正事業者との間で合意された測定手法又は仲介測定器を使用することによっ

て確立しなければならない。 

備考 熱中性子フルエンス率の測定手法として,国家標準研究所とトレーサビリティをもつ金ぱく

(箔)の放射化法がある。 

 

7. RI中性子線源を使用する校正のための原則  

7.1 

一般原則 中性子測定器のレスポンス及び校正定数は,測定器の形式で決まる特性であり,線量当

量率,中性子線源スペクトル又は中性子の入射角度に依存する場合はあるが,校正施設の特性及び使用す

る校正技術に左右されないほうがよい。ここでは,中性子測定器の校正について,校正技術,線源−測定

器間距離又は校正室のサイズといった諸要因に校正の結果が依存しないことを保証する詳細な手順を規定

する。 

ここでの一般原則は,中性子線量当量(率)サーベイメータ及びエリアモニタの校正を想定したもので

あるが,ほとんどの原則は他の中性子測定器にも同様に当てはまる。自由空間でのフルエンス率が既知の

放射線場に測定器を置き,その読取値を求める。空気又は校正室の壁,床及び天井からの中性子散乱によ

るすべての外的な影響について読取値を補正することが望ましい。また,線源又は測定器のサイズによる

影響について補正しなければならない場合がある(8.3参照)。 

自由空間中における測定器のフルエンスレスポンスR

式 (4) によって計算する。 

Φ

M

R

C

Φ

  (4) 

ここに, MC: すべての散乱線などの外的な影響について補正され

た読取値。 

MCが計数率の場合,フルエンスレスポンスR

式 (4a) によって求める。 

C

Φ

M

R

  (4a) 

測定器の位置における自由空間中の中性子フルエンス率は,式 (5) によって計算する。 

2

Ω

l

B

  (5) 

ここに, 

l: 線源の中心から試験点までの距離。 

 

B

 角度依存線源強度であり,式 (6) によって計算する。 

4

)

(

S

Ω

F

B

B

  (6) 


12 

Z 4521:2006  

 

ここに, 

B: 中性子線源強度(つまり4

瀀

爰砰湎

性子放出率の

合計) 

 

FS (

 線源の非等方性補正係数 

2種類の線源についての非等方性補正係数の例を附属書Gに示す。すべての散乱影響について補正され

た,線源と測定器との組合せに特有の定数k(単位距離における測定器の読取値を意味する。)を導入する

ことが便利な場合がある。定数kは一般に,式 (7) で表す。 

2

Cl

M

k

  (7) 

このとき,式 (4a) と式 (5) とから, 

2

Φ

l

R

k

  (8) 

Ω

ΦB

R

k

  (8a) 

が得られる。定数kは,B

びR

堰夰謰

それぞれの線源と測定器との組合せに固有であ

る。線量当量レスポンスRHは,式 (9) によって求める。 

Φ

Φ

H

h

R

R

  (9) 

ここに, 

h

 中性子フルエンス−線量当量換算係数 

4種類のRI中性子標準線源についての換算係数の推奨値を,附属書F表3及び附属書F表5に示す。 

7.2 

中性子校正施設の重要な特徴 中性子校正施設の重要な特徴は,次による。 

7.2.1 

線源 RI中性子線源を使用した校正場は,国家標準研究所にトレーサブルでなければならない。

中性子放出の非等方性を最小限にするため,線源は,球形又は直径と長さがほぼ等しい円筒形であること

が望ましい。円筒形の線源の場合,測定器を線源の円筒の軸に対して

90°の方向で校正することが望

ましい。使用する各線源について,中性子放出の非等方性を評価することが望ましい。線源のカプセルは,

できるだけ軽い物質からなることが望ましく,密封線源に関するJIS Z 4821-1の要求事項と一致していな

ければならない。比較的大形で厚いホルダなどに入れられた線源については,中性子の非等方的な放出に

伴うスペクトルの変化があることがある。このような場合で非等方性を測定することが実際的でないとき

は,線源カプセル内の線源物質の位置に非等方性が依存することに留意しつつ計算で評価することができ

る。 

線源は,照射室の中心に設置することが望ましい。開放形の施設の場合には,実現可能な程度まで線源

を高くすることが望ましい。可能な限り軽量かつ水素を含まない構造(材)で線源を支持することが望ま

しい。 

すべての線量当量率範囲にわたる直線性チェックを行うためには,例えば,およそ1 

1〜10 mSv・

h-1までの3けた(桁)を超える線量当量率の変化が必要になることがある。距離lを変えるだけでこの範

囲をカバーすることは通常非実用的であり,むしろファクター10〜100だけ中性子線源強度が異なる2個

以上の線源が一般に必要になるであろう。それらの線源の構造が名目上同一であっても,非等方性補正係

数 [FS (

異なる線源に対して必ずしも同じ値にはならない。 

7.2.2 

照射用支持装置 校正用線源に対して特定の距離及び角度にある試験点に測定器を設置するため

に,支持具又は支持装置を使用することが望ましい。その支持装置は,頑丈であるが,散乱線を最小にす

るよう設計しなければならない。また,線源−測定器間距離を任意に変えることができるよう,測定器が

移動できることが望ましい。フルエンス率を決定するために基準測定器を使用する場合,その支持装置は

同じ要求事項を満足することが望ましい。 


13 

Z 4521:2006  

 

7.2.3 

照射室 室内散乱中性子に対する測定器のレスポンスは,照射室のサイズ,形状及び構造に応じて

変化する。散乱線による寄与を可能な限り小さくするため,室内の寸法を可能な限り大きくすることが望

ましく,校正位置においては,散乱線によって40 %以上の測定器の読取値の増加を引き起こさないほうが

よい。室内散乱線によって40 %以上の読取値の増加を引き起こす照射室のサイズに関する参考情報を,附

属書Hに示す。 

7.3 

散乱中性子の発生源 散乱中性子の発生源として,次の項目を考慮しなければならない。 

7.3.1 

一般 自由空間量に対して測定器を校正することが望ましく,また,測定器の読取値に対する散乱

中性子の影響について補正しなければならない。一般に,7.3.2〜7.3.6の散乱線の影響が生じる。 

7.3.2 

室内散乱 中性子は,複雑な経路で照射室の床及び壁で散乱する。測定器の読取値に対するのそれ

らの寄与は,ある特定の照射室の条件についての輸送計算又は測定によって決定することができる。室内

散乱は散乱中性子の中で最も重要な源である。 

7.3.3 

空気減衰 線源から放出された中性子は,空気中の原子核との反応によって減衰する。空気減衰は

線源−測定器間距離の増加とともにほぼ直線的に増加する。附属書Cを参照。 

7.3.4 

空気による内散乱 線源から測定器への直接の経路の外側にある中性子が空気によって散乱され,

被校正測定器によって検出されるかことがある。相対的な内散乱の寄与も線源−測定器間距離とともにほ

ぼ直線的に増加する。附属書Iに,標準RI中性子線源について,幾つかの中性子線量(率)計に対する空

気散乱によるその正味の影響(すなわち内散乱から外散乱を引いたもの)を示す。 

空気の内散乱による影響の相対的な大きさは,照射室のサイズ及び中性子線源と被校正測定器との間の

距離に依存する。校正に与える影響は,すべての場合において,この距離を最小限にすることによって小

さくすることができる。 

7.3.5 

支持構造からの散乱 線源又は測定器の支持構造は,水素をほとんど含まないか,又はまったく含

まない材料からなり,合理的に達成可能であるほど軽いものであることが望ましい。線源又は測定器に最

も近い部分の支持構造の質量を最小限にするために,特別の注意をはらうことが望ましい。 

7.3.6 

スペクトルの影響 すべての散乱寄与によって,スペクトル及び角度分布は,もともとの線源スペ

クトルのものとは異なる。したがって,測定器の読取値への散乱線の相対的な寄与は,測定器のエネルギ

ー特性及び方向特性に依存する。 

7.4 

実効中心及び校正距離 実効中心は,測定器の読取値があたかも点検出器であるかのように振る舞

う測定器内部の点である[3. v) 参照]。これは,測定器の自由空間中でのレスポンスが,ある特定の中性

子エネルギー(又は中性子スペクトル)において,実効中心と線源中心との間の距離の逆二乗則に従うこ

とを意味する。測定器内部における実効中心の位置は,一般に,測定器の設計並びに入射する中性子のエ

ネルギー分布及び方向分布に依存する。 

7.4.1 

球形の測定器 球形の測定器の実効中心は,幾何学的な中心である。 

7.4.2 

円筒形の測定器 円筒軸に対して垂直な照射の場合,実効中心は,線源からの直線(線源の円筒軸

に垂直)と測定器の円筒軸との交点にある。円筒軸に平行な照射の場合,実効中心は円筒軸上に位置する。

ただし,その位置は入射中性子エネルギーに依存し,また,測定によって決定する。 

7.4.3 

ファントム上の個人線量計 ファントム表面と線源中心との間の距離lCを75 cm以上にすること

が望ましい(14.2.2参照)。校正距離lは,慣例的に個人線量計の実効中心と線源中心との間の距離である。

1個の個人線量計を校正する場合,その個人線量計をファントム表面の中心に設置することが望ましい。

複数の個人線量計を同時に照射する場合(14.2.2参照),個々の個人線量計までの正確な距離は,式 (10) に

よって計算できる。 


14 

Z 4521:2006  

 

2

R

2

C

C

Δ

Δ

l

  (10) 

ここに, 

lC: ファントム表面上のファントム中心と線源中心との

間の距離 

 

 個人線量計の実効中心からファントム表面までの最

短距離 

 

 個人線量計の実効中心からファントム中心を通る垂

直軸までの距離 

7.5 

光子の影響 測定器の光子に対するレスポンスを決定することが望ましい。また,光子の存在が,

測定器の中性子に対するレスポンスに影響するかどうかも決定することが望ましい。RI中性子線源を用い

て測定器を校正する場合,随伴する光子による影響を評価しなければならない。また,校正に要求された

精度と合致する不確かさで補正を適用しなければならない。

に対するレスポンスは,137Cs又は60Coの

源及び必要な場合は他の光子線源によって決定する。 

 

8. RI中性子線源を使用する校正における散乱線影響の補正  

8.1 

基本的考え方 測定器の読取値に対する室内散乱中性子による影響は,一般に,測定器の種類,線

源からの距離,並びに校正室のサイズ,形状及び構造に依存する。ここでは,これらの散乱影響の補正に

ついて,三つの異なる方法を規定する。いずれの方法も,室内散乱線による寄与を含めた読取値を中性子

線源−測定器間距離の関数として表現するものであり,散乱線による影響を評価するための基礎となる十

分に吟味された詳細な一連の読取値(データセット)を,少なくとも一つは測定する必要がある。この少

なくとも一つのデータセットを求める測定を“初期測定 (initial measurement)”と呼ぶ。初期測定は,ある

特定の種類の測定器について一度行われていれば,同種の測定器については,校正ごとに繰り返す必要は

ない。シャドーコーン法については,シャドーコーンがある場合とない場合の2回の測定によって,ある

決められた照射距離における任意の測定器に対する散乱補正を決定するので,基礎となるデータセットの

測定が必要ない場合もある。 

初期測定で使用する距離の範囲は,各方法についての線源−測定器間距離の制限事項(8.5参照)に従い,

かつ,校正される測定器の種類について直線性チェックを行うのに必要な範囲と少なくとも同程度の範囲

でなければならない。すなわち,距離の範囲は必要な線量当量率に相当する範囲であり,例えばある校正

事業者で使用する線源については,約10 Sv・h-1〜10 mSv・h-1までかもしれない。また,データには,読取

値における統計的な不確かさの評価及び距離の不確かさの評価を含んでいなければならない。 

初期測定に関する要求事項及びデータの解釈は,方法によって多少異なる。また,8.5に示すように,そ

れぞれの方法には長所・短所及び適用範囲がある。 

散乱線補正方法の適用に当たっては,いずれの方法が使用されても,その結果を他の方法の一つと照合

することが望ましい。異なる方法が3〜4 %異なる校正定数を与える可能性があることに注意することが望

ましい。 

8.2 

直線性補正 散乱線による影響を補正する前に,すべての非直線的な影響について読取値を補正す

ることが望ましい。直線性の測定は,注意深く制御された条件の下で行うことが望ましい。測定器の計数

装置などが,それ自身の不安定性又は非直線性をもたらさないことに注意することが望ましい。このとき,

数え落し時間を補正することが望ましく,計数率と線量当量率との間の直線性の試験では,校正中に予期

される最も高い計数率から開始することが望ましい。 


15 

Z 4521:2006  

 

8.3 

幾何学補正 線源又は測定器が有限のサイズをもつことによる影響に対して,測定したデータを補

正しなければならない。測定器の読取値 (MT) を幾何学補正係数F1 (l) で除することによって,この補正

を行う。F1 (l) の計算は,附属書Dによる。 

例 rDを球形中心検出器を球形減速材で覆った測定器(以下,球形測定器という。)の半径lを線源−

測定器間距離,そして

搰鉎

性子実効パラメータとした場合,l / rD>2の条件では,式 (11) で計

算する。 

2

D

1

2

1

)

(

l

r

l

F

 (11) 

わずかに測定器半径rDに依存するとされており,すべての場合について推奨される値は, 

(0.5±0.1) である。 

8.4 

データ分析 散乱線の影響の補正は,シャドーコーン法,半経験法,一般化フィット法及び多項式

フィット法によって行う。それぞれの方法は,次による。 

a) シャドーコーン法 シャドーコーン法の精度は,シャドーコーンのデザイン及び線源−測定器の幾何

学条件に対する相対的な位置に強く依存する。シャドーコーンの推奨する構造及び使用の詳細を附属

書Jに示す。 

MS (l) 及びMT (l) を,それぞれ線源と測定器との間にシャドーコーンを置いた場合と置かない場合

とで得られた測定器の読取値では,次の関係が成立する。 

2

A

S

T

)

(

)

(

)

(

l

k

l

F

l

M

l

M

  (12) 

ここに, FA (l): 空気減衰(空気による外散乱)係数 

4種類のRI中性子線源についての推奨値は,附属書Cによる。通常,有限の大きさをもつ線源又は

測定器に対して幾何学補正係数が本質的に一定値であるように,シャドーコーンの全長の2倍以上の

距離で測定を行う。 

各距離において最適なシャドーコーン(通常,シャドーコーンによってシャドーされる範囲が線源

から測定器を見込む立体角の2倍以下)を使用して,測定器の全読取値MT (l) 及び内散乱による読取

値MS (l) を実効的な校正距離lの関数として測定することによって,式 (12) の妥当性を検証するこ

とが望ましい。この妥当性は,測定データが式 (12) の形式で表現できること,更にk[式 (8) 参照]

を用いて算出するフルエンスレスポンスR

の散乱線補正法のうちの一つから得られた値に合致

することの確認によって行う。一度,式 (12) が妥当であることが確認されれば,校正は1点又は数

点の距離でシャドーコーン法を使用することで行ってもよい。 

線量当量レスポンスRHは,式 (9) によって計算する。 

b) 半経験法 半経験法は,散乱中性子による寄与が測定器の読取値に占める割合が,逆二乗則からの読

取値のかたよりから推定できるという仮定に基づく。様々な寄与は,室内散乱中性子によるlに無関

係の成分と,空気散乱によって線源−測定器間距離とともに直線的に減少する成分とによって特徴付

けられる。放射線場の合計(線源中性子と散乱中性子との和)による測定器の読取値MT (l) は,距離

の関数として,式 (13) によってフルエンスレスポンスR

係付けられる。 

)

1(

)

1(

)

(

)

(

2

Φ

1

T

l

S

R

l

A

l

F

Φ

l

M

 (13) 

ここに, 

S: 単位校正距離における室内散乱寄与割合 

 

(1+A・l): 全空気散乱補正(すなわち,内散乱から外散乱を


16 

Z 4521:2006  

 

引いたもの)による補正項 

4種類のRI中性子線源について,幾つかの一般に用いられている中性子測定器用の全空気散乱補正

成分Aの計算値を,附属書Iに示す。それぞれの補正項に関する更に詳細な説明については,附属書

Eによる。8.5 b) で示す適用範囲内においては,式 (13) の左辺対l2のプロットは直線になることが

望ましい。データの重み付き線形最小二乗法から,フルエンスレスポンスR

片として得られる。

直線の傾斜は,室内散乱寄与割合Sを与える。一度Sが特定の測定器について決定されたならば,1

点又は数点の距離lでMT (l) を決定し,式 (6) 及び式 (13) によってフルエンスレスポンスR

ることによって同種の測定器の校正を行ってよい。8.5 b) に示す要求事項が厳守されない場合,上記

のプロットは,よい直線にはならないことがある。“直線”からのずれはある程度まで許容することが

できるが,それはSの値の不確かさ,及びその結果としての校正定数Nにおける不確かさとして解釈

することになる。相対的な室内散乱寄与は,距離lの二乗で変化するので,lが小さな距離では室内散

乱補正の量が小さくなる。したがって,この補正の不確かさによる校正定数の不確かさも小さくなる。

R

かれば,RH及びその逆数である校正定数Nは,式 (9) によって求める。 

c) 一般化フィット法又は多項式フィット法 一般化フィット法は,線源からの中性子と散乱中性子とを

合わせた放射線場において,測定器の読取値MT (l) を式 (14) で表すことができるという仮定に基づく。 

2

A

1

2

T

)

(

)

(

)

(

l

s

l

A'

l

F

l

F

l

k

l

M

  (14) 

ここに, 

k,A'及びs: その値及び不確かさが最小二乗法によっ

て算出される自由パラメータ 

線源と測定器とを極めて近接させた距離から,幾何学補正係数F1(l)(附属書D参照)を含めた形で

最小二乗曲線を当てはめるには,30点以上の距離で測定を行う必要がある。特定の線源−測定器の組

合せについて一度上記のパラメータが決定されれば,同種の測定器の校正は,どの距離で行ってもよ

い。フルエンスレスポンスR

式 (8) によって算出する。また,R

かれば,RH又はその逆数

である校正定数Nは,式 (9) によって求める。式 (14) の適用に当たっての補足説明を,附属書Eに

示す。 

一方,式 (13) の左辺の (1+A・l) の項を右辺に移して展開したときのl 3の項を無視すると,式 (14a) 

が得られる。 

)

1(

)

(

)

(

2

Φ

1

T

l

y

l

x

R

l

F

Φ

l

M

  (14a) 

この式 (14a) を用いる方法は,多項式フィット法と呼ばれ,線源−測定器間距離が近い場合を除く

限定した条件下において,一般化フィット法に相当する結果を与える。ここで,x及びyは,最小二

乗法によって算出する自由パラメータであり,式 (13) におけるA及びSと形式的にそれぞれ同種の

ものと解釈してよい。幾つかの距離lにおける全計数率MTの測定データに式 (14a) を当てはめるこ

とによって,パラメータx,y及びR

霰褰賿

式 (9) から線量当量レスポンスRHを算出することが

できる。 

8.5 

方法の選択 シャドーコーン法,半経験法,一般化フィット法及び多項式フィット法の選択は,次

による。 

a) シャドーコーン法  

1) 制限事項  

− 部屋サイズ:“線源−測定器間距離”の項目に規定する制限事項を満足する程度に大きな部屋。 


17 

Z 4521:2006  

 

− 部屋形状:制限なし。 

− 線源/測定器サイズ:小さいことが望ましい。直径30 cmのD2O減速252Cf線源の場合は,大き

くて取扱いが難しいシャドーコーンが必要になる。 

− 線源−測定器間距離:最小距離は,シャドーコーンの全長の2倍以上とする。このため,高い線

量当量率で校正する場合には極めて強い線源が必要になる。最大距離は,室内散乱による読取値

の増加が40 %未満という要求事項を満足する距離とする。また,この手法では,適切なシャドー

コーンを用いた測定が必要であり,シャドーコーンの有り及びなしの測定を正確に同じ距離で行

わなければならない。 

2) 長所 散乱中性子による影響の直接的な測定が可能である。特に,校正のたびにシャドーコーン法

を適用する場合は,同種の測定器がすべて同じ特性をもっているという仮定に基づかない。 

3) 短所 複数のシャドーコーン及び関連機器が必要である。 

b) 半経験法  

1) 制限事項  

− 部屋サイズ:制限なし。 

− 部屋形状:立方体又は立方体に近い形状とする。 

− 線源/測定器サイズ:制限なし。 

− 線源−測定器間距離:最小距離は,おおむね測定器直径と線源との合計程度とする。最大距離は,

室内散乱による読取値の増加が40 %未満という要求事項を満足する距離とする。 

− 中性子放出:等方又は等方に近いこと。 

2) 長所 室内散乱補正に必要な数値が,初期測定によって得られる。その後,その値を同種の測定器

の校正に使用できる。単純な解析的表現を用いて,室内散乱線による寄与の予測にも使用できる。 

3) 短所 中性子散乱の主たる源が部屋の壁,床及び天井である場合にだけ使用することができる。多

検出器形測定器に適切ではない場合があるので,検証が必要である。測定器軸に平行に照射される

円筒形測定器に適切ではない場合がある。その場合は,空気散乱補正の計算が必要である。 

c) 一般化フィット法又は多項式フィット法  

1) 制限事項  

− 部屋サイズ:制限なし。 

− 部屋形:制限なし。 

− 線源/測定器サイズ:幾何学補正係数F1 (l) を含めた形で最小二乗曲線を当てはめる場合,球形

測定器にだけ適用できる。幾何学補正係数F1 (l) が無視できる距離では,測定器の形状に制限は

ない。 

− 線源−測定器間距離:最小距離は,線源と測定器との表面間距離で1 cmとする。最大距離は,室

内散乱による読取値の増加が40 %未満という要求事項を満足する距離とする。多項式フィット法

の場合の最小距離は,おおむね80 cm以上とする。 

2) 長所 最も制限が少ない。球形測定器については,4種類のRI中性子線源のいずれにも適用可能で

ある。 

3) 短所 一般化フィット法は,球形測定器についてだけ制限なしに使用することができる。多項式フ

ィット法には,最小距離の制限がある。それぞれの種類の測定器について,入念な初期測定が必要

である。個々のデータの誤差がフィッティング手順によって隠されてしまう場合があるので,非直

線性又は読取値のドリフトに注意して,これらを補正することが望ましい。正確な位置決め及び統


18 

Z 4521:2006  

 

計精度の高い個々のデータが必す(須)である。 

 

9. 加速器を使用する校正 加速器で生成する単色中性子が,広いエネルギー範囲にわたるレスポンスの

エネルギー依存性を決定する最良の手段を提供するが,加速器を使用する校正は,必要な施設のコスト及

び複雑さから,RI中性子線源を使用した校正ほど頻繁に行われない。一般に,加速器施設は,校正以外の

目的にも使用する。また,加速器施設は,個々に特有な特性をもつ。したがって,この項は,加速器施設

を用いて行う校正の基本手順だけを扱い,RI中性子線源の場合ほど詳細な取扱いはしない。 

9.1 

加速器生成中性子 校正は,7. で記載した一般原則,7.3の室内及び空気散乱決定のための手順,並

びに7.5に記載した光子の影響の決定によって行うことが望ましい。加速器生成中性子場については,中

性子ターゲット・アセンブリー内の中性子散乱を最小限に抑えることが望ましく,また,必要に応じてそ

の補正を行うことが望ましい。 

9.1.1 

中性子フルエンス率 中性子フルエンス率は,フルエンス測定器(すなわち,基準測定器又は国家

標準にトレーサビリティをもつ仲介測定器)を使用して測定する。そのとき7.2と同じ原則が適用できる。 

9.1.2 

中性子発生量のモニタ 中性子発生量は,適切な中性子検出器を使用してモニタしなければならな

い。被校正測定器の読取値及び中性子フルエンス率の取決め真値の測定は,モニタ指示値によって定めて

よい。使用するモニタ装置(例えば,ロングカウンタ)にも依存するが,モニタ(又は,もし使用されて

いるならばシャドーコーン)は,被校正測定器へ中性子を散乱し,逆に,被校正測定器はモニタへ中性子

を散乱する可能性がある。一つ目の影響は,散乱中性子バックグラウンドの他の成分とともに決定できる。

二つ目の影響は,中性子フルエンス率を一定に保ちつつ,被校正測定器(又は,シャドーコーン)がある

ときとないときのモニタ指示値の差を調べることによって,明確に確認する必要がある。これらの問題は,

中性子に対して不感であり,かつ,散乱源にもならない随伴粒子法のようなモニタシステムについては生

じない。しかしながら,そのようなシステムの使用は,通常は特定のエネルギー範囲に限定される。 

9.1.3 

汚染中性子の発生源 目的外の中性子(以下,汚染中性子という。)の発生源が,中性子校正場中

に存在することがありうる。例えば,3H (d, n) 反応を中性子発生に使用している場合のビームライン若し

くはターゲットに吸収された重水素との2H (d, n) 反応による低エネルギー中性子の生成,又は,トリチウ

ム若しくは重水素の固体ターゲットに吸収された炭素若しくは酸素とのC (d, n) 又はO (d, n) 反応による

低エネルギー中性子の生成などが例としてあげられる。これらの影響については,ターゲットと同一では

あるが,主たる中性子生成物質を全く含まないバックグラウンド・ターゲットを使用することによって,

補正を行うことが可能である。これらの補正は,場合によってはかなり大きくなることもあり,合成不確

かさを最小にするために注意深く調べる必要がある。 

加速器ビームが,中性子生成ターゲットとは別のビームライン構成材(例えば,エネルギーを限定する

ためのスリットなど)に衝突すると汚染中性子が生成する場合がある。それらの影響は,シャドーコーン

法 [(8.4.a)] を使用して評価することが可能である。この場合,式 (12) 中のMSは,室内散乱及び空気に

よる内散乱中性子だけでなく,汚染中性子も含むことになる。この影響の大きさは,機器の配置状況によ

って変化する可能性があり,その場合にはMS (l) / MT (l) を一定とする扱いができなくなるので,この影

響の大きさを各配置について測定することが望ましい。 

9.1.4 

中性子エネルギー及びその広がり 加速器生成中性子場における中性子スペクトル分布は,入射粒

子ビームのエネルギーとその幅,ターゲット材の厚さといった多くの因子に依存する。スペクトル分布は

測定又は計算によって評価することが望ましい。測定器のレスポンスがエネルギーとともに急激に変化す

る場合,この影響を除くために,測定されたレスポンスに補正を加えることが望ましい。 


19 

Z 4521:2006  

 

9.1.5 

放出角度による中性子スペクトルの変化 一般に,中性子エネルギーは,中性子生成ターゲットか

らの放出角度の関数である。測定器がターゲットに接近して置かれた場合,中性子エネルギーは,測定器

前面にわたり変化する。このエネルギーの広がりを最小限にするために,角度によるエネルギー変化が通

常最小である0°方向で校正を行うことが望ましい。しかしながら,3H (d, n) 反応を使用して生成する中

性子については,特定の中性子エネルギーを得るために他の角度を使用することが必要な場合がある。 

9.1.6 

ターゲット散乱補正 中性子を生成する物質は,一般に,真空ラインのシールとしても使用されて

いるバッキング板の上に蒸着することが多い。必要としている角度以外の方向に放出された中性子は,バ

ッキング板内で散乱され,被校正測定器のレスポンスに影響を及ぼす可能性がある。この影響の大きさは,

バッキング板を薄くすることによって低減できることは自明である。しかしながら,真空を保持するため

に肉厚は最低でも0.25 mm程度は必要である。校正が0°で行われるならば,90°方向に放出された中性

子のエネルギー付近にピークをもつ,低いエネルギーの中性子成分が存在するであろう。校正位置におけ

る全中性子スペクトルを計算し,この影響に対する補正を行うことが望ましい。測定器のレスポンスが中

性子エネルギーの減少とともに増大する場合,この補正は10 %程度にもなり得る。 

9.1.7 

中性子散乱の影響 部屋及びその設置物からの散乱中性子の影響について,RI中性子線源の場合

を7.3に記載した。それらの影響は,加速器生成中性子においても同様に考慮しなければならない。一般

に,加速器生成中性子は,測定中常にモニタする。しかしながら,フルエンス測定装置又は被校正測定器

によって散乱された中性子が,モニタに入射しているかもしれないし,またその逆が起こることもありう

る。必要に応じて,これらの影響について考慮し,補正を行うことが望ましい。 

 

10. 熱中性子を使用する校正 試験点において,自由空間中の熱中性子フルエンス率を測定することが望

ましい。このとき,被校正測定器が占める体積中の熱中性子フルエンス率分布も測定することが望ましい。

中性子フルエンス率測定の適切な方法として,金ぱく(箔)の放射化,BF3及び3He比例計数管,並びに

核分裂電離箱があげられる。これらの測定方法は,国家標準研究所又は登録事業者と共同で標準化されな

ければならない。原子炉の熱中性子柱から出てくるフルエンススペクトルは,1/Eスペクトルをもつ熱外

中性子の“すそ”を備えたマックスウェル分布であると仮定できる。このスペクトルは,マックスウェル

分布の温度及びカドミウム比によって特徴付けられるであろう。 

黒鉛パイルを用いた中性子場の場合,熱外中性子に加えて,RI中性子線源から放出されるMeV領域に

わたる速中性子成分が混在していることが多い。このため,試験点における中性子スペクトルを測定又は

計算によって評価することが望ましい。また,熱中性子に対する測定器のレスポンス又は校正定数を求め

る場合,熱中性子以外のエネルギーをもつ中性子の読取値への寄与を測定又は計算によって補正すること

が望ましい。 

備考 測定器をカドミウムカバー(厚さ0.5〜1 mm程度)で覆った場合の読取値(熱中性子以外の中

性子による寄与)を覆わない場合の読取値から差し引くことによって,熱中性子による正味の

読取値を求めることができる。 

成分による影響も評価することが望ましい。 

単一方向ビームの場合,入射する熱中性子及び熱外中性子のフルエンス率並びにその分布を,測定器が

試験点にない状態で,測定器が占める面積全体にわたって測定することが望ましい。単一方向ビームとは

みなさない場合,上記に加え,中性子の入射角度分布を測定又は計算によって評価することが望ましい。 

 

11. 不確かさ 校正定数(又はレスポンス)の値は,その値がもつ不確かさの記述を伴うことが望ましい。


20 

Z 4521:2006  

 

不確かさは,包含係数1(68 %の信頼水準)又は包含係数2(95 %の信頼水準)の不確かさで表す。この

項では,不確かさはすべて包含係数1を備えた標準不確かさである。 

11.1 RI中性子線源を使用する校正に適用可能な不確かさの成分  

11.1.1 一般事項 11.1.2〜11.1.9では,RI中性子線源を用いた校正の典型的な場合における不確かさの

様々な要素として考えられるものを列挙する。中性子線量当量(率)サーベイメータ・エリアモニタ及び

個人線量計の校正証明書における不確かさは,15. で規定する。ここで考慮されていない不確かさの要素

を含む特別の場合がありうるので,不確かさを決めるときには,これらの項目に示された考察を頼りにし

てより高度な判断を行うことが望ましい。不確かさへのこのような系統的なアプローチは比較的新しい成

果であり,まだ研究課題であることを強調する必要がある。したがって,不確かさの成分のうちの幾つか

はよく確立されているが,そのほかは,一般的な経験又は二,三の特定の測定に基づいた評価値があるだ

けである。 

11.1.2 中性子線源強度における不確かさ 国家標準研究所では通常,中性子線源強度Bの値を相対不確

かさ約1 %以内で決定することができる。したがって,これは,通常,合成不確かさの小さな成分のうち

の一つでしかない。 

11.1.3 線源の非等方性補正係数における不確かさ 補正係数FS (

注意深い測定によって,約0.5 %

又はこれ未満の相対不確かさで決定できる場合がある。非等方性が知られていない場合には,付加的な相

対不確かさをフルエンスに付けることが望ましい[式 (6) 参照]。この不確かさの大きさは,非等方性自

体の評価された(しかし未知の)値に依存するであろう。同じ線源を用いて異なる距離で測定を行う場合

(例えば,直線性を確認する場合),非等方性補正係数の不確かさによる合成不確かさの一部は,系統誤差

から発生するものとみなすのがよいことに注意が必要である。 

11.1.4 校正距離における不確かさ 距離の不確かさは,1 mm以下に維持することが望ましく,それは注

意深い設計で達成可能である。1 mmの不確かさは,校正距離lがメートル (m) 単位のとき,算出された

フルエンス率に (0.2×l-1) %の相対不確かさを与える。これは通常の校正距離では無視できるが,中性子線

源に近接して校正を行う場合には考慮することが望ましい。 

数回の測定を同じ距離で行う場合,距離の不確かさが系統誤差から生じることに注意が必要である。測

定を複数の距離で行う場合,距離lにおける不確かさは,ランダム誤差から生じるとみなすのがよい。距

離の関数として得られたデータをフィッティングすることを含めたあらゆる手順において,距離の不確か

さを各入力データの一部として含めることが望ましい。 

備考 線量率が距離lの逆二乗に従って変化するような点線源(及び散乱線がない条件)の場合,測

定器の基準点を誤って主ビーム中のビーム軸方向に

歿

距離lにおけ

る校正定数に2 (

‰湶

差をもたらす。また,ビーム軸に垂直方向に

(

㈰湶

差を引き起こす。 

11.1.5 幾何学係数における不確かさ 幾何学係数F1 (l) を決定するために式(11)又は附属書D式 (1)(こ

れらは点線源で球状の測定器を照射する場合の式である。)を使用する場合,8.3に示すように,中性子実

効パラメータ

┰湶

確かさがあり,その結果,F1 (l) と1との差には20 %の相対不確か

さがある。より一般的な式である附属書D式 (3) 及び附属書D式 (4) を使用する場合,F1 (l) の相対不

確かさは,a4及びa5に付けられた不確かさを用いて見積もることが可能である。 

11.1.6 散乱補正における不確かさ 散乱補正における不確かさは,得られたデータのフィッティング(8.4

参照)の良さから推定できる。校正において最初に行う初期測定(8.1参照)によって決定した散乱パラメ

ータを使用する場合,類似と考えられる測定器に対してそのパラメータ値が必ずしも同一であるとは限ら


21 

Z 4521:2006  

 

ず,かつ,散乱中性子に対するレスポンスが必ずしも同じであるとは限らないということは,許容できる。

多くの個々の測定器について多くの測定を行わずに,この影響についてどのくらいまで不確かさを許容す

るかを知るのは非常に難しい。このデータベースがない場合は,散乱補正において10 %の相対不確かさの

付加が妥当であろう。 

シャドーコーン法によって,室内散乱及び空気による内散乱成分を合わせて決定する場合,長年の経験

から約3 %の相対不確かさでこれを決定できることが分かっている。したがって,P %の補正は,0.03P %

の相対不確かさとして寄与するであろう。空気減衰の影響は小さいので,空気減衰補正FA (l) は無視でき

る不確かさしか持ち込まない。 

半経験法[式 (13)]の使用に必要な,空気散乱によるレスポンスの正味増加のための計算値(附属書I)

は,およそ15 %の相対不確かさをもつと推測できる。補正されたレスポンスにおける対応する相対不確か

さは,1 %未満である。相対的な室内散乱はl2に従って増加するので,この補正での不確かさは,lが大き

くなると合成不確かさの重要な部分となってくる。 

11.1.7 読取値における不確かさ デジタル出力を備えた能動形パルス計数測定器については,不確かさの

決定は基本的に極めて単純である。なぜなら,不確かさは計数のポアソン分布から評価され,それは数え

落し補正後の計数の平方根と等しいからである。しかしながら,ある種の測定器については,読取値に対

応する計数を決定することが難しい場合がある。 

アナログ出力を備えた測定器については,ほとんど(つまり95 %)の読取値を包含する針の変動に着目

し,包含係数2の不確かさを決定する。その後,包含係数1の標準不確かさを得るために,この値を2で

除する。 

読取値の不確かさは,ほとんどのデジタル計器では客観的で正確であり,アナログ出力だけを備えた計

器の場合には多少主観的となってしまう。この不確かさは,最小の線量当量率では支配的なものになり得

るが,高線量率では無視できる。 

受動形線量計の“読み値”における不確かさは,能動形測定器の読取値の不確かさに対応する。この不

確かさはかなり重要ではあるが,受動形線量計の読取りにおける不確かさの議論は,この規格の範囲外で

ある。さらに,多くの場合,受動形線量計は校正事業者以外の機関で測定される。そのような場合,校正

事業者は,不確かさの大きさを知り得ないことがある。もしこの不確かさを知ることができる場合は,一

般に,読取値における不確かさについても記載することが望ましく,合成不確かさの成分として含めるこ

とがよい。もし知ることができないのであれば,その事実を記載することが望ましい。 

11.1.8 照射時間における不確かさ 一般に,受動形線量計のような線量当量積分形測定器を照射する場合

にだけ,照射時間の不確かさが重要となる。この場合,不確かさは,線源を遮へい位置から照射位置へ移

動させるのに要する時間と,これを再び戻すときに要する時間との関数である。この不確かさは,照射時

間を移動時間と比べて長くすることによって,無視できるようにすることが望ましい。 

11.1.9 中性子フルエンス−線量当量換算係数のスペクトル平均値における不確かさ 4.1.1で規定された

標準RI中性子線源のスペクトル(附属書A参照)に対する換算係数は,附属書F表3及び附属書F表5

で示されている。フルエンススペクトルに含まれる不確かさを考慮するために,252Cfについては1 %,他

の線源(D2O減速252Cf,241Am-Be及び241Am-B)については4 %の相対不確かさを許容することが望まし

い。しかしながら,大形で厚いカプセルは,スペクトル変化を生じさせ,必然的に換算係数に大きな不確

かさをもたらす。 

11.2 加速器を使用する校正における不確かさ 加速器で生成する単色中性子,原子炉で生成する中性子

及び特別なRI中性子線源は,専門的で設備の整った機関における校正で使用する。これらの機関は,加速


22 

Z 4521:2006  

 

器などを用いる中性子場における中性子測定器の校正に関する不確かさの評価に熟達していることが望ま

しい。したがって,この項では,最小限の事項だけを次に示す。 

11.1に規定した不確かさのほとんどを考慮し,付随する不確かさ要素の大きさを評価することが望まし

い。しかしながら,中性子生成に加速器を使用する場合,次の不確かさの追加要素を考慮することが望ま

しい。 

a) 中性子エネルギーとその広がり 一般にこの補正は小さく,これに付随する不確かさは,合成不確か

さに対しては無視できる程度の寄与しかしない。 

b) 放出角度による中性子スペクトルの変化 一般にこの補正は小さく,これに付随する不確かさも同様

である。 

c) ターゲット散乱補正 この影響に伴う不確かさは,計算の正確さ及び被校正測定器のレスポンスのエ

ネルギー依存性に関する情報の質に依存し,計算された補正の25 %にまでなり得る。 

d) 中性子散乱の影響 部屋及び設置物からの散乱中性子の影響に伴う不確かさは,11.1.6において議論

したものと同様である。 

e) 中性子フルエンスの決定 この種の校正を行う機関は,中性子フルエンス計測装置に伴う不確かさに

ついて詳細な知識をもっていることが望ましい。相対不確かさは,使用する手法及びエネルギーにも

依存するが,約2 %〜4 %の間であろう。 

一般に,次の影響を考慮することが望ましい。 

1) 室内散乱中性子 

2) 被校正測定器とモニタとの間の散乱 

3) 中性子放出角度による中性子発生強度の変化(中性子フルエンス率の均一性) 

4) 中性子放出角度による中性子エネルギーの変化(スペクトルの均一性) 

5) 校正場中の

の寄与 

6) ターゲットバッキング,ビームライン構成物又は偏向磁石からの目的外の中性子の生成 

7) ターゲット・アセンブリー内での散乱 

校正施設は,校正における合成不確かさを最小にするように設計することが望ましい。 

 

12. 試験方法及び校正手順  

12.1 一般原則  

12.1.1 中性子場 この箇条で扱う中性子場は,4. 及び5. で規定した基準中性子から選び,7.〜8. 及び10. 

〜11. で特徴付けられた中性子場とする。適切な中性子校正場を選択する場合,試験対象となる測定器の

測定可能なエネルギー範囲及び線量(又は線量率)範囲を考慮に入れることが有用である。中性子場を特

徴付ける基礎的な量(中性子フルエンスのエネルギー分布及び角度分布)を決定することが望ましく,か

つ,線量換算係数を使用可能とするために必要な補正を行うことが望ましい(7.〜8. 及び10.〜11. 参照)。 

12.1.2 線量換算係数 附属書F表1〜表5で与えられた線量換算係数は,すべて,広い平行中性子ビーム,

又はそのようなビームで構成される場に関係付けられている。このため,校正及び試験の目的のためには,

使用する中性子場が十分に広い,すなわち校正される測定器(サーベイメータ・エリアモニタ又は個人線

量計が設置されたファントム)全体にわたって広がっている,とみなすことが望ましく,かつ,平行ビー

ム又は平行ビームから構成されると理解する。8. で規定したように,拡散するビームによって大容積の測

定器を校正する場合,点線源に近い距離では,測定器への不均一な照射を補正するために幾何学補正を導

入する。 


23 

Z 4521:2006  

 

線量換算係数を適用するための中性子フルエンスを試験点で測定することが望ましい。その後,この中

性子フルエンスが測定器又はファントム前面全体で均一であると仮定し,中性子フルエンスから線量当量

への換算係数をそれ以上の考察なしで適用する。 

12.1.3 標準試験条件 測定器の校正及びレスポンスの決定は,標準試験条件で行うことが望ましい。標準

試験条件内の外部影響量の範囲は表3及び表4とする。 

 

表 3 共通試験条件(放射線関係) 

項目 

基準条件 

標準試験条件 

(特に明記しない場合) 

中性子エネルギー 
放射線の入射角度 
放射性物質による汚染 
バックグラウンド放射線 

241Am-Be又は252Cf(9) 

基準の向き 
無視できるレベル 
H*(10) ≦ 0.1 μSv/h 

241Am-Be又は252Cf(9) 

基準の向き±5゜ 
無視できるレベル 
H*(10) ≦ 0.25 μSv/h 

 

注(9) ほかに,より適切な線源があるならば,それを使用してよい。 

 

 

表 4 共通試験条件(その他の外部影響量) 

項目 

基準条件 

標準試験条件 

(特に明記しない場合) 

環境温度 ℃ 

20 

15〜25(11) 

環境湿度 % 

65 

85以下(11) 

気圧 kPa 

101.3 

85〜106(11) 

安定化時間 分 

15 

15超え 

電源電圧(10) 

正規電源電圧 

正規電源電圧±3 % 

電源周波数(10) 

正規電源周波数 

正規電源周波数±1 % 

電源波形(10) 

正弦波 

正弦波からのひずみ5 %以下(10) 

外部電磁波 

無視できるレベル 

影響を及ぼす最小値以下 

外部磁気誘導 

無視できるレベル 

地球磁界の2倍以下 

装置 (assembly) 制御装置 

正常に動作する 

正常に動作する 

 

注(10) 商用電源を用いる場合に適用する。 

(11) 試験時点での実際の値を明示する。これらの値は,温暖な気候に適用可能である。他の気候

では,この標準試験条件の範囲を超えることが許容できる。 

 

12.1.4 外部影響量の変動 ある一つの外部影響量の変動が,レスポンスへ及ぼす影響を決定するための測

定において,他の外部影響量は,特に指定がない限り,標準試験条件内の一定値に維持することが望まし

い。 

12.1.5 試験点及び基準点 測定は,測定器の基準点を試験点に一致させることによって行うことが望まし

く,次による。 

a) 線源と測定器との間の距離は,線源の対称軸と測定器の基準点との間の垂直距離とする。 

b) 試験対象測定器の基準点又は基準方向についての情報がない場合,校正事業者がこれらを定め,試験

証明書の中で記述する。 

c) 個人線量計の場合,基準方向がファントム前面に対して垂直方向となるようにファントム前面に固定

することが望ましい。 

12.1.6 回転軸 方向特性(放射線の入射方向によるレスポンスの変化)を調べるためには,サーベイメー

タ・エリアモニタ又は個人線量計とファントムとの組合せを回転させる必要がある。方向特性の試験は,


24 

Z 4521:2006  

 

ビーム入射方向に垂直な,少なくとも二つの軸に対して回転させて行う。また,二つの軸を用いる場合,

それらの軸は互いに垂直であり,回転軸は,測定器の基準点を通ることが望ましい。 

備考 ファントム上の照射においては,一つの軸でだけファントムを回転させて,ファントム表面に

互いに垂直な向きにおいた二つの個人線量計を置くことが実際的である。 

12.1.7 校正される測定器の条件 校正を行う前に,測定器が良好な状態にあること及び放射性物質による

汚染がないことを検査することが望ましい。測定器の動作を,それが適切である場合には,電気的に検査

することが望ましい。測定器のセットアップ手順及び操作モードは,その操作手順書に従うことが望まし

い。 

12.2 単色及び連続スペクトル基準中性子場  

12.2.1 一般原則 測定器のレスポンス又は校正定数は,測定器の形式で決まるものであり,校正施設の諸

特性又は使用する実験手法に依存しないほうがよい(7.1参照)。したがって,校正又はレスポンスを決定

する手順によって,結果が手法に無関係であること,並びに線源−測定器間距離及び部屋の大きさといっ

た因子に依存しないことを保証することが望ましい。レスポンス又は校正定数を決定する場合,自由空間

中のフルエンス率及びスペクトル分布が既知の基準放射線場に測定器を置く。校正時の条件として不要と

されない限り,読取値に対するすべての外部からの影響(目的とするエネルギー以外の中性子,空気,校

正室の壁,床及び天井からの散乱中性子)を補正しなければならない(補正方法については,8. 参照)。 

12.2.2 単色中性子による測定 線量当量レスポンスの測定は,広い中性子エネルギー範囲にわたって行う

必要があろう。熱から20 MeVまでの中性子場の発生方法は,5. による。エネルギー特性(入射中性子エ

ネルギーの関数としての測定器のレスポンス)を求めるために,基準中性子で照射した測定器の読取値及

び試験点での取決め真値について,試験対象エネルギーの中性子以外の放射線による寄与を補正しなけれ

ばならない(9. 及び10. 参照)。 

フルエンスレスポンスR

式 (15) によって求める。 

Φ

M

R

Φ

  (15) 

ここに, 

M: 補正された測定器の読取値 

 

 単色中性子のフルエンス 

線量当量レスポンスRHは,式 (16) によって求める。 

Φ

Φ

H

h

R

H

M

R

  (16) 

ここに, 

h

 中性子フルエンス−線量当量換算係数 

種々の照射条件に対する中性子フルエンス−線量当量換算係数の値は,附属書F表2及び附属書F表4

による。 

備考 R

鉻靑侮夰譟

16) は,次の手順と等価である。はじめに,試験点における線量当量

Hの取決め真値をH=h

脰謰

毿

測定器を試験点に置き,線量当量レスポンスを

RH=M / Hとして算出する。 

12.2.3 連続スペクトル中性子による試験 スペクトル及び中性子フルエンス率が既知のRI中性子線源(4. 

参照)からの基準中性子を,測定器の校正(すなわち校正定数の決定)に使用する。RI中性子線源を用い

る測定器の校正手順及び望ましくない影響の補正手順は,7. 及び8. による。 

種々の照射条件に対する中性子フルエンス−線量当量換算係数の値は,附属書F表3及び附属書F表5

による。 


25 

Z 4521:2006  

 

備考 中性子フルエンスのエネルギー分布

E) に対する線量当量レスポンスRHは,式 (17) によっ

て求める。 

E

E

Φ

E

h

E

E

Φ

E

R

R

d

)

(

)

(

d

)

(

)

(

E

Φ

E

Φ

H

  (17) 

12.3 校正手順  

12.3.1 手順の特徴 測定器の校正又はレスポンスを決定するための手順には,測定器の読取値の補正及び

校正場の取決め真値の決定が含まれる。その手順は,基準中性子に関する知見の程度に依存し,次の三つ

の場合に分類できる。 

a) 最も単純な場合は,基準となる場を特徴付ける一次量(中性子フルエンス率及びスペクトル)が,事

前の研究又は線源の特性から既知であり,それらが時間的に安定している場合である。 

b) a)が成立しない場合は,基準中性子を基準測定器又は仲介測定器によって特徴付けなければならない。 

c) 必要に応じて,校正中の中性子フルエンス率又は線量当量率の時間変動を補正するために,モニタを

使用することができる。 

12.3.2 既知の中性子場での校正 中性子測定器は,通常,中性子フルエンス率のエネルギー分布(及び角

度分布)が既知の中性子場で校正する。例えば,RI中性子線源を使用する場合,中性子フルエンス率

中性子線源強度B及び角度依存線源強度B

騰夰

B

lは対称の線源軸からの距離。7.1

参照)。その後,線量当量Hの取決め真値を中性子フルエンス及び適切な中性子フルエンス−線量当量換

算係数から決定する。次に,校正定数NB を,式(18)によって求める。 

B

Φ

B

M

Φ

h

N

   (18) 

ここに, 

NB: 測定器の校正定数 

 

MB: 基準条件における測定器の読取値。必要に応じて,

すべての不要な散乱中性子の影響を補正する。 

 

 試験点における中性子フルエンス 

 

h

 試験点における中性子フルエンスのエネルギー及び

角度分布に対応した中性子フルエンス−線量当量換
算係数 

基準条件の場合,線量当量レスポンスRHは,式 (19) によって求める。 

Φ

h

M

R

Φ

B

H

  (19) 

12.3.3 フルエンス測定器を使用する校正 原子炉又は加速器生成中性子場においては,測定器の校正定数

又は線量当量レスポンスは,フルエンス測定器を用いて決定できる。 

放射線場のフルエンス率が,校正結果が要求する精度を得るのに必要な時間にわたって十分安定してい

る場合,フルエンス測定器及び被校正測定器を試験点で交互に同じ時間照射できる。そして,校正定数NB

を式 (20) によって求める。 

B

A

A

Φ

B

M

M

N

h

N

  (20) 

ここに, 

NA: フルエンス測定器の校正定数 

 

MA: フルエンス測定器の基準条件における読取値 

線源から同距離の放射線場の軸に対して対称な位置にフルエンス測定器及び被校正測定器をそれぞれ置

き,両者を同時に照射して校正することもできる。この手順は,加速器中性子場を用いてサーベイメータ・

エリアモニタを校正する場合に時々使用される。二つの測定器間の距離は,一方の測定器の読取値に他方


26 

Z 4521:2006  

 

の測定器からの散乱中性子が与える影響が,2 %を超えない程度に十分に離れていなければならない。 

放射線場の非対称性による影響を除去するために,二つの測定器の位置を交換して測定を繰返し行い,

読取値の相乗平均を式 (21) によって求め,校正定数NBを決定する。 

2

B

A

1

B

A

A

Φ

B

M

M

M

M

N

h

N

  (21) 

12.3.4 モニタを使用した校正 校正中の中性子フルエンス率又は線量当量率が変動(原子炉又は加速器で

生じる短期的な変動)する場合,その変動は,フルエンス測定器と被校正測定器とを交互に照射するとき

に,モニタを用いることによって補正できる。モニタの指示値は,基準放射線(試験点の取決め真値)と

確定された関係をもっていなければならない。モニタ検出器は,校正場中の被校正測定器と対象な位置(た

だし,12.3.3の条件に注意する。),又は被校正測定器の校正を妨害せず校正場の代表的な部分を測定でき

る位置に置くことができる。モニタは,校正場と確定した関係をもつ別な量(例えば,加速器のターゲッ

トにおける電流など)を測定してもよい。 

この方法では,読取値MA及びMBを各々に対応するモニタの指示値と関係付ける。 

B

B

A

A

A

Φ

B

/

)

/

(

m

M

m

M

N

h

N

  (22) 

ここに, mA: フルエンス測定器を照射したときのモニタの基準条件

における指示値 

 

mB: 被校正測定器を照射したときの基準条件におけるモニ

タの指示値 

備考1. 実際には,フルエンス測定器及び被校正測定器の照射が間隔をおかずに引き続き行われる場

合には,モニタの周辺環境条件は同じままであるため,モニタ指示値の基準条件への補正は

必要ない。 

2. モニタが良好な長期安定性をもつ場合には,フルエンス測定器を使用してモニタを校正した

後は,モニタ自身をフルエンス測定器として利用できる。 

 

13. サーベイメータ・エリアモニタの校正及び線量当量レスポンス決定のための手順  

13.1 測定量及び換算係数 場所にかかわるモニタリングにおいて測定する量は,周辺線量当量H*(10) で

ある。基準中性子に対する中性子フルエンス−周辺線量当量換算係数h*

附属書F表2及び附属書F

表3による。 

13.2 照射条件  

13.2.1 測定器条件 製造業者による添付書類又は製品基準が要求する条件下に従い,自由空間中で測定を

行う。 

13.2.2 照射時の幾何学体系 校正又はレスポンスの決定は,理想的には,測定器の全体を一様に照射でき

る広さをもつ平行ビームで行う。これは,点線源(加速器ターゲット又はRI中性子線源)の場合には,一

般に,線源−測定器間距離を十分にとることによって達成できる。最小距離は,測定器のサイズに依存す

る。球形測定器については,短い線源−測定器間距離での校正を可能にする幾何学補正方法が開発されて

いる。狭い中性子平行ビームを用いる場合,ビームを横切って測定器を適切に移動させることによって,

広い平行ビームを模擬しなければならない。 


27 

Z 4521:2006  

 

13.3 測定の評価 次を決定することによって,13.2で指定された条件下における測定器のレスポンス(又

は校正定数)を求める。 

a) 外部からの影響について補正した測定器の読取値 

b) 望ましくない影響について補正した入射中性子フルエンス 

なお,13.1に従って,適切な中性子フルエンス−線量当量換算係数を適用する(12. も参照)。 

 

14. 個人線量計の校正及び線量当量レスポンス決定のための手順  

14.1 測定量及び換算係数 個人モニタリングにおいて測定する量は,個人線量当量Hp (10) である。基準

中性子に対する中性子フルエンス−個人線量当量換算係数hp

附属書F表4及び附属書F表5による。 

14.2 照射条件  

14.2.1 校正用ファントム 個人線量計の校正及び特性試験においては,個人線量計をJIS Z 4331に規定

するファントムに配置しなければならない。まず,個人線量計の基準方向がファントム前面の法線方向と

一致するように個人線量計をファントム前面に固定する。次に,個人線量計の基準点を試験点に一致させ

て置く。 

なお,方向特性の決定では,個人線量計の基準方向と放射線の入射方向がなす角度が指定する角度にな

るように,個人線量計をファントムとともに,基準点を通る軸に対して回転させる。 

14.2.2 照射時の幾何学体系 校正又はレスポンスの決定は,理想的には,個人線量計の全体及びファント

ムを一様に照射できる広さをもつ平行ビームで行う。これは,点線源(加速器ターゲット又はRI中性子線

源)の場合には,一般に,線源−試験点間距離を十分にとることによって達成できる。狭い中性子平行ビ

ームを用いる場合,ビームを横切ってファントムを適切に移動させることによって,広い平行ビームを模

擬しなければならない。 

入射角度を変化させる場合は,試験点を通る縦軸に対してファントムを回転させる。 

複数の個人線量計をファントム上で同時に照射する場合,個人線量計の有感部分が,ファントム表面中

央を中心とする直径15 cmの円の外に出ないように固定しなければならない。個人線量計を複数配置する

ことでファントムが部分的に遮へいされることによって生じる,ファントムからの後方散乱の変化の影響

を考慮してもよい。 

複数の個人線量計について方向特性を一度に決定する場合,すべての個人線量計の試験点を回転軸上に

置かなければならない。 

ファントム上に固定された個人線量計の読取値は,線源からファントムに直接入射する中性子による寄

与,ファントムからの後方散乱中性子による寄与,並びに空気及び室内散乱中性子による寄与から成る。

この空気及び室内散乱中性子による影響を補正するためには,一般に,サーベイメータ・エリアモニタの

場合と同じように,8. 及び9. の方法が適用できる。ただし,受動的な個人線量計の場合,散乱線の寄与

の補正及び幾何学補正のためのパラメータは,個人線量計読み値の不確かさのために決定できない可能性

がある。このため,実際的な方法として,照射野の均一性の確保及び実効中心位置への影響の低減(距離

が遠いほどよい。)と散乱線の寄与の低減(距離が近いほどよい。)とのトレードオフによって,ファント

ム表面と線源中心との間の距離lCを一定の距離(75 cm以上とするのがよい。)に決定してよい。また,加

速器生成中性子を使用する場合,ターゲットから発生する中性子の非等方性に伴う照射野の非均一性を許

容するために,特別の考慮が必要である。 

14.3 測定の評価 次を決定することによって,14.2で指定された条件下における個人線量計のレスポン

ス(又は校正定数)を求める。 


28 

Z 4521:2006  

 

a) 外部からの影響について補正した個人線量計の読取値。ただし,JIS Z 4331に規定するファントムと

ICRU組織スラブファントムとの間の後方散乱の相違については補正しない。 

b) 望ましくない寄与を補正した入射中性子のフルエンス。これに,14.1による適切な中性子フルエンス

−線量当量換算係数を適用する(12. も参照)。 

 

15. 校正証明書及び不確かさの表示  

15.1 校正証明書 校正証明書は,次の内容を含むことが望ましい。 

a) 校正の日付及び場所 

b) 測定器に関する記述(形式及びシリアル番号) 

c) 測定器の所有者 

d) 線源及び校正場の詳細,並びに該当する場合は,使用した基準測定器又は仲介測定器の情報 

e) 基準条件,校正条件又は標準試験条件 

f) 

校正結果 

g) 不確かさ 

h) 校正実施者名 

i) 

特記事項 

15.2 校正証明書における不確かさ 校正証明書における不確かさの表示方法は,“測定の不確かさの表

現に関するガイド [Guide to the expression of uncertainty in measurement (GUM) (1993)] によって推奨された

方法と一致していなければならない。校正証明書で示す不確かさでは,11. に記載した不確かさの要素の

ほか,被校正測定器及び校正手法によっては,次の要素を考慮しなければならない。 

a) 場の不均一さによる不確かさ(ビームの広がりによる測定面におけるビームの断面積にわたる不均一

さによるもの) 

b) 複数の個人線量計の同時照射による不確かさ:個人線量計による直接線の吸収による影響を評価し,

不確かさの構成要素に加えることが望ましい。適用する場合の上限値は2 %とする。 

c) 校正手順の単純化による不確かさ:適用する場合は,校正事業者が評価することが望ましく,その上

限は2 %とする。 

なお,b) 及びc) の不確かさの数値は,すべて標準不確かさである。 

 


29 

Z 4521:2006  

 

附属書A(規定)標準RI中性子線源のスペクトル 

 

1. 標準中性子線源のスペクトルのデータ 本体の4.1.1表1で規定したRI中性子線源の線源スペクトル

を,エネルギー群別線源強度Biとして附属書Aの表1〜表4に示す。ここに,Biは,あるエネルギー間隔

における(つまりEi及びEi+1の間のエネルギーをもつ)中性子の線源強度であり,式 (1) によって計算し

た値である。 

i

i

E

i

d

E

E

E

B

B

   (1) 

ここに, BE: 中性子線源強度のエネルギー分布 

252Cf自発核分裂中性子に対するBiは,本体の4.2.2式 (1) の解析的な関数を使用して,数値積分法によ

って計算した値である。 

241Am-Be (

 n) 及び241Am-B (

 n) 線源については,実験データから得られたデータである。すなわち,

測定下限エネルギー未満の中性子線源強度は,線源強度のエネルギー分布を引用した最小エネルギーにお

ける値からEn=0 MeVでゼロとなるよう直線的に外挿することによって評価した値である。D2O減速252Cf

中性子スペクトルについては,線源の表面から15 cm以上離れた位置におけるモンテカルロ計算結果の値

である。 

附属書Aの表1〜表4の中で,各群別線源強度の値Biに対するエネルギーは,エネルギー間隔iにおけ

る下限値 Ei であり,各表の最後のエネルギーは,最終エネルギー間隔の上限値である。241Am-Be (

 n),

241Am-B (

 n) 及び252Cf線源については,エネルギー群別線源強度値は,全線源強度B=1 s-1に規格化さ

れている。すなわち,式 (2) が成立している。 

1

1

i

s

1

n

i

B

  (2) 

D2O減速252Cf線源については,線源中性子の11.5 %は,カドミウムカットオフエネルギー以下に減速

されて,カドミウムカバーの中で捕獲される。したがって,この線源については,線源強度は合計で0.885 

s-1である。 

附属書Aの表1〜表4にある数値から,エネルギーEaからEbの間の部分線源強度は,該当する群別線源

強度を式 (3) を用いて単純に加算することによって計算できる。 

1

b

a

i

b

a

B

BE

E

  (3) 

2. グラフ表示 群別線源強度の値は,測定又は計算から得られる基礎的な物理データであり,積分計算

のために使用するものである。しかし,それらの値は,各群のエネルギー間隔(任意の幅である。)に依存

するので,スペクトルのグラフ表示には不適当である。 

スペクトルが連続的な(解析的な)関数で与えられる場合,最も一般的なグラフ表示形式は,エネルギ

ーE対エネルギー微分線源強度BE=dB / dE,又はエネルギー軸が対数表示のときはdB / d (ln E / E0) であ

る。(後者は,“レサジー・プロット”として歴史的に知られており,任意のパラメータE0は無次元の対数

変数を得るために必要である。)d (ln x)=dx / xなので,dB / d (ln E / E0)=E・dB / dE=E・BEとなり,式 (4) が

成り立つ。これらを採用することによって,曲線下の面積が等しければ等しい線源強度割合を表すような

方法でスペクトルを図示することができる。 


30 

Z 4521:2006  

 

2

1

E

2

1

E

)

/

d(

)

(

d

)

(

E

E

E

E

E

E

E

B

E

E

E

B

  (4) 

附属書A図1〜図4では,スペクトルは,中性子エネルギーEn(対数目盛)対E・BE(リニア目盛)のプ

ロットとして表されている。スペクトルは,スペクトル形状についての知見が限られていることを反映し

て,ヒストグラムとなっている。横座標をリニア目盛としたプロットでは,縦座標値はBE=dB / dE=Bi / 

(Ei+1−Ei) として導出するが,附属書A図1〜図4におけるプロットのために,式 (5) によって縦軸の値

を計算した。 

)

/

(

ln

i

1

i

i

E

n

E

E

B

B

E

  (5) 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


31 

Z 4521:2006  

 

附属書A表 1 D2O減速252Cf中性子線源の群別線源強度の値 

Ei 

MeV 

Bi 
s-1 

Ei 

MeV 

Bi 
s-1 

4.14×10-7 

1.90×10-2 

7.00×10-1 

6.78×10-3 

1.00×10-6 

6.31×10-2 

8.00×10-1 

5.75×10-3 

1.00×10-5 

6.04×10-2 

9.00×10-1 

3.57×10-3 

5.00×10-5 

3.17×10-2 

1.00×100 

7.48×10-3 

1.00×10-4 

3.41×10-2 

1.20×100 

8.43×10-3 

2.00×10-4 

3.82×10-2 

1.40×100 

9.13×10-3 

4.00×10-4 

3.28×10-2 

1.60×100 

8.55×10-3 

7.00×10-4 

2.24×10-2 

1.80×100 

8.07×10-3 

1.00×10-3 

7.56×10-2 

2.00×100 

1.34×10-2 

3.00×10-3 

5.09×10-2 

2.30×100 

1.45×10-2 

6.00×10-3 

3.79×10-2 

2.60×100 

1.49×10-2 

1.00×10-2 

5.47×10-2 

3.00×100 

1.23×10-2 

2.00×10-2 

5.12×10-2 

3.50×100 

8.19×10-3 

4.00×10-2 

2.96×10-2 

4.00×100 

8.10×10-3 

6.00×10-2 

2.00×10-2 

4.50×100 

6.54×10-3 

8.00×10-2 

1.45×10-2 

5.00×100 

8.70×10-3 

1.00×10-1 

2.47×10-2 

6.00×100 

4.93×10-3 

1.50×10-1 

1.59×10-2 

7.00×100 

2.42×10-3 

2.00×10-1 

1.14×10-2 

8.00×100 

1.30×10-3 

2.50×10-1 

8.90×10-3 

9.00×100 

7.66×10-4 

3.00×10-1 

6.57×10-3 

1.00×101 

4.43×10-4 

3.50×10-1 

4.89×10-3 

1.10×101 

1.62×10-4 

4.00×10-1 

2.65×10-3 

1.20×101 

1.24×10-4 

4.50×10-1 

3.14×10-3 

1.30×101 

5.93×10-5 

5.00×10-1 

4.20×10-3 

1.40×101 

2.83×10-5 

5.50×10-1 

4.12×10-3 

1.50×101 

 

6.00×10-1 

7.83×10-3 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


32 

Z 4521:2006  

 

附属書A表 2 252Cf中性子線源の群別線源強度の値 

Ei 

MeV 

Bi 
s-1 

Ei 

MeV 

Bi 
s-1 

4.14×10-7 

3.10×10-10 

7.00×10-1 

3.39×10-2 

1.00×10-6 

1.11×10-8 

8.00×10-1 

3.37×10-2 

1.00×10-5 

1.27×10-7 

9.00×10-1 

3.33×10-2 

5.00×10-5 

2.76×10-7 

1.00×100 

6.46×10-2 

1.00×10-4 

7.82×10-7 

1.20×100 

6.12×10-2 

2.00×10-4 

2.21×10-6 

1.40×100 

5.73×10-2 

4.00×10-4 

4.53×10-6 

1.60×100 

5.31×10-2 

7.00×10-4 

5.68×10-6 

1.80×100 

4.88×10-2 

1.00×10-3 

5.51×10-5 

2.00×100 

6.55×10-2 

3.00×10-3 

1.28×10-4 

2.30×100 

5.67×10-2 

6.00×10-3 

2.30×10-4 

2.60×100 

6.33×10-2 

1.00×10-2 

7.74×10-4 

3.00×100 

6.21×10-2 

2.00×10-2 

2.17×10-3 

3.50×100 

4.68×10-2 

4.00×10-2 

2.80×10-3 

4.00×100 

3.49×10-2 

6.00×10-2 

3.29×10-3 

4.50×100 

2.58×10-2 

8.00×10-2 

3.68×10-3 

5.00×100 

3.30×10-2 

1.00×10-1 

1.05×10-2 

6.00×100 

1.74×10-2 

1.50×10-1 

1.21×10-2 

7.00×100 

9.01×10-3 

2.00×10-1 

1.33×10-2 

8.00×100 

4.61×10-3 

2.50×10-1 

1.42×10-2 

9.00×100 

2.33×10-3 

3.00×10-1 

1.49×10-2 

1.00×101 

1.17×10-3 

3.50×10-1 

1.55×10-2 

1.10×101 

5.83×10-4 

4.00×10-1 

1.60×10-2 

1.20×101 

2.88×10-4 

4.50×10-1 

1.63×10-2 

1.30×101 

1.42×10-4 

5.00×10-1 

1.66×10-2 

1.40×101 

6.49×10-5 

5.50×10-1 

1.68×10-2 

1.50×101 

 

6.00×10-1 

3.38×10-2 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


33 

Z 4521:2006  

 

附属書A表 3 241Am-B中性子線源の群別線源強度の値 

Ei 

MeV 

Bi 
s-1 

Ei 

MeV 

Bi 
s-1 

4.14×10-7 

1.75×10-2 

3.98×100 

1.98×10-2 

8.20×10-1 

1.13×10-2 

4.13×100 

1.72×10-2 

1.09×100 

8.07E-03 

4.27×100 

1.45×10-2 

1.34E×100 

2.10×10-2 

4.41×100 

9.97×10-3 

1.56E×100 

4.54×10-2 

4.55×100 

7.46×10-3 

1.78×100 

6.31×10-2 

4.69×100 

3.41×10-3 

1.98×100 

7.99×10-2 

4.83×100 

2.19×10-3 

2.17×100 

8.90×10-2 

4.96×100 

1.16×10-3 

2.36×100 

9.26×10-2 

5.09×100 

3.03×10-4 

2.54×100 

9.65×10-2 

5.22×100 

2.68×10-4 

2.72×100 

8.3×10-2 

5.35×100 

2.36×10-4 

2.89×100 

7.06×10-2 

5.48×100 

1.15×10-4 

3.05×100 

6.67×10-2 

5.61×100 

1.45×10-4 

3.22×100 

4.99×10-2 

5.74×100 

1.39×10-4 

3.38×100 

4.02×10-2 

5.86×100 

2.78×10-4 

3.53×100 

3.17×10-2 

5.98×100 

1.78×10-4 

3.68×100 

3.03×10-2 

6.11×100 

2.91×10-4 

3.83×100 

2.52×10-2 

6.19×100 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


34 

Z 4521:2006  

 

附属書A表 4 241Am-Be中性子線源の群別線源強度の値 

Ei 

MeV 

Bi 
s-1 

Ei 

MeV 

Bi 
s-1 

4.14×10-7 

1.44×10-2 

5.68×100 

2.06×10-2 

1.10×10-1 

3.34×10-2 

5.89×100 

1.82×10-2 

3.30×10-1 

3.13×10-2 

6.11×100 

1.77×10-2 

5.40×10-1 

2.81×10-2 

6.32×100 

2.04×10-2 

7.50×10-1 

2.50×10-2 

6.54×100 

1.83×10-2 

9.70×10-1 

2.14×10-2 

6.75×100 

1.63×10-2 

1.18×100 

1.98×10-2 

6.96×100 

1.68×10-2 

1.40×100 

1.75×10-2 

7.18×100 

1.68×10-2 

1.61×100 

1.92×10-2 

7.39×100 

1.88×10-2 

1.82×100 

2.23×10-2 

7.61×100 

1.84×10-2 

2.04×100 

2.15×10-2 

7.82×100 

1.69×10-2 

2.25×100 

2.25×10-2 

8.03×100 

1.44×10-2 

2.47×100 

2.28×10-2 

8.25×100 

9.68×10-3 

2.68×100 

2.95×10-2 

8.46×100 

6.52×10-3 

2.90×100 

3.56×10-2 

8.68×100 

4.26×10-3 

3.11×100 

3.69×10-2 

8.89×100 

3.67×10-3 

3.32×100 

3.46×10-2 

9.11×100 

3.81×10-3 

3.54×100 

3.07×10-2 

9.32×100 

5.06×10-3 

3.75×100 

3.00×10-2 

9.53×100 

6.25×10-3 

3.97×100 

2.69×10-2 

9.75×100 

5.52×10-3 

4.18×100 

2.86×10-2 

9.96×100 

4.68×10-3 

4.39×100 

3.18×10-2 

1.02×101 

3.70×10-3 

4.61×100 

3.07×10-2 

1.04×101 

2.78×10-3 

4.82×100 

3.33×10-2 

1.06×101 

1.51×10-3 

5.04×100 

3.04×10-2 

1.08×101 

3.63×10-4 

5.25×100 

2.74×10-2 

1.10×101 

 

5.74×100 

2.33×10-2 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


35 

Z 4521:2006  

 

附属書A図 1 D2O減速252Cf中性子線源からの中性子スペクトル 

 

附属書A図 2 252Cf中性子線源からの中性子スペクトル 

 

 

 

 

10-7

10-6

10-5

10-4

10-3

10-2

10-1

100

101

0.00

0.02

0.04

0.06

0.08

0.10

0.12

B

E

E

 (

s

-1)

E n (MeV)

10-2

10-1

100

101

0.0

0.1

0.2

0.3

0.4

0.5

B

E

E

 (

s

-1)

E n (MeV)

E

 

E

 


36 

Z 4521:2006  

 

附属書A図 3 241Am-B中性子線源からの中性子スペクトル 

 

附属書A図 4 241Am-Be中性子線源からの中性子スペクトル 

 

 

10-2

10-1

100

101

0.0

0.5

1.0

1.5

B

E

E

 (

s

-1)

E n (MeV)

10-2

10-1

100

101

0.0

0.2

0.4

0.6

0.8

B

E

E

 (

s

-1)

E n (MeV)

E

 

E

 


37 

Z 4521:2006  

 

附属書B(規定)熱中性子フルエンス率の定義 

 

“慣用熱中性子フルエンス率 (conventional thermal-neutron fluence rate)”又は“慣用熱中性子線束密度 

(conventional thermal-neutron flux density)”

0

式 (1) による。 

E

E

E

E

E

d

)

(

E

2

/

1

Cd

0

0

0

  (1) 

ここに, 

E: 中性子エネルギー 

 

ECd: Cdカットオフエネルギー 

 

E): エネルギー微分中性子フルエンス 

 

E0: 0.025 3 eV (=2 200 m・s-1) であり,1/v検出器の断面

〰湗

ネルギー 

また,慣用熱中性子フルエンス率は,式 (2) によって求める。 

0

R

0

Σ

n

  (2) 

ここに, 

R

n

 反応率密度 

 

匀ヿ

 マクロ断面積 

マクロ断面積

匀〰

式 (3) によって求める。 

0

A

N

M

p

  (3) 

ここに, 

 検出器の密度 

 

p: 同位体の存在比 

 

M: 検出器の分子量 

 

NA: アボガドロ数 

 

 E0における断面積 

熱力学温度20 ℃でのマックスウェル速度分布については,エネルギー・パラメータ (E0=0.025 3 eV) を

用いて,真の熱中性子フルエンス率

th

樰鋿

式 (4) によって求める。 

0

0

128

.1

2

th

  (4) 

このとき,ここで使用する慣用熱中性子フルエンス率は,ECdよりも高いエネルギーの中性子を含まな

い。 

 

 


38 

Z 4521:2006  

 

附属書C(規定)空気減衰補正係数 

 

空気減衰(空気による外散乱)への唯一の重要な寄与は,空気中の酸素及び窒素による散乱である。空

気減衰係数FAは,周辺環境条件が温度21 ℃,気圧100.4 kPa,及び相対湿度50 %において,式 (1) によ

って算出する。 

l

E

E

E

l

E

l

F

5

O

N

A

10

])

(

04

.1

)

(

88

.3[

exp

)

(

Σ

exp

)

,(

 (1) 

ここに, 

l: 線源の中心から装置の中心までの,センチメー

トル単位での距離 

 

俿  単色中性子に対する窒素及び酸素の全断面積 

(例えば,核データ・ファイルENDF/B-Vから) 

台‰

線源の中性子スペクトル分布にわたって窒素及び酸素について全中性子断面積を平均化すること

によって得た線減弱係数である。標準RI中性子線源によって生成する中性子場における

附属

書C表1とする。 

 

附属書C表 1 標準RI中性子線源及びその標準スペクトル 

に関して平均された線減弱係数Σ 

中性子線源 

線減弱係数Σ 

10−7 cm−1 

D2O減速252Cf 

2 964 

252Cf 

1 055 

241Am-B 

  833 

241Am-Be 

  890 

(標準不確かさ:1.5 %) 

 

 

 


39 

Z 4521:2006  

 

附属書D(規定)幾何学補正 

 

散乱線による影響を補正するに当たって,読取値について,線源又は測定器の有限のサイズによる影響

を補正する必要がある。補正は,幾何学補正係数 (geometry factor) F1 (l) で行う。点線源で球形測定器(球

形中心検出器を球形減速材で覆った検出器)を照射する場合,F1 (l) は,式 (1) によって計算する。ここ

では,基準点を測定器の幾何中心とし,これを試験点に置いた場合を想定している。 

1

1

1

2

1

)

(

2

/1

2

2

D

2

D

2

1

l

r

r

l

l

F

  (1) 

ここに, 

l: 線源中心から測定器中心までの距離 

 

rD: 測定器半径 

 

擿  中性子実効パラメータ (neutron effectiveness parameter) 

l / rD>2の場合,式 (1) は単純化することができ, 

2

D

1

2

1

)

(

l

r

l

F

  (2) 

と表すことができる。

わずかに測定器半径rDに依存するとされており,すべての場合に合う推奨値

は,

0.5±0.1である。 

より一般的に適用可能な式は,式 (3) である。これは,D2O減速252Cf線源に使用するものであるが,

点線源にも使用できる。 

2

5

4

1

)

1(

1

)

(

L

a

a

l

F

  (3) 

D

D

S

r

r

r

l

L

  (4) 

ここに, 

rS: 線源の半径 

点線源として扱える物理的に小さな252Cf線源については,a4とa5に対する推奨値は,8 cm<2 rD<25 cm

の範囲である場合,a4=0.29±0.02,a5=1.79±0.02及びrS=0である。一般的な中性子線量当量(率)計 (rD

=10 cm) と同じ寸法をもつ球形測定器を校正する場合,これらの値は241Am-Be線源に対しても使ってよ

い。物理的に大きな線源については,rSが線源の寸法に相当する一方でa4及びa5といった定数はそれほど

大きくはrS に依存しないかもしれない。例えば,rS=15 cmであるD2O減速252Cf線源については,パラ

メータa4及びa5は,測定器の直径に依存する。半径10.4 cmの球形測定器については,推奨する値はa4

=0.093±0.004及びa5=0.76±0.07である。 

点線源だけに用いる式 (1) 又は式 (3) 及び式 (4) のいずれも,線源と測定器とが実際に接触するような

距離l(つまりl=rS+rD)でも使用できることが実証されている。しかし,そのように接近している距離

では計数率が距離に応じて急激に変化するので,線源表面−測定器表面の距離は最小でも1 cm以上にする

ことが望ましい。また,この場合lの値を非常に注意深く決定することが望ましい。 

ほぼ球形の測定器(例えば,円筒形中心検出器を球形減速材で覆った測定器)に対して式 (1) 又は式 (3) 

及び式 (4) のいずれかを適用する場合,大きな注意をはらう必要がある。これらの場合,幾何学補正は中

央の検出器の幾何形状及びその方向に依存する。こうした種類の測定器に対して,

はa4及びa5につい


40 

Z 4521:2006  

 

ての完全な推奨データはない。 

他の形状(例えば,円筒形)をもつ測定器については,式 (1) 又は式 (3) に類似した式でデータが十分

に検討されたものはない。したがって,これらの場合,幾何学補正係数F1 (l) が一定の値となる,lの最

小値を選ぶことが望ましい。実際には,これは,lが測定器の直径の2倍以上とすることが望ましいこと

を意味する。十分に高いフルエンス率を得るために,短い距離lを使用することが必要な場合,F1 (l) の

不確かさは,更に増大する。 

なお,慣例的に,幾何学補正は,ファントム上で照射する個人線量計に対して行わない。 

 

 

 


41 

Z 4521:2006  

 

附属書E(規定)散乱線補正方法の詳細 

 

本体では,散乱線による影響の補正について三つの方法を規定している。この附属書では,シャドーコ

ーン法,一般化フィット法又は多項式フィット法及び半経験法のうち,補正に必要なパラメータなどが複

雑な一般化フィット法又は多項式フィット法及び半経験法について,詳細な適用方法を示す。 

 

E.1 散乱線による影響の一般式 測定器の読取値 (M′T) は,散乱中性子と線源中性子とを合わせた放射

線場において,一般に式 (1) で表す。 

1

)

(

)(

)

(

)

(

2

A

1

L

2

T

l

F'

l

F

l

F

F

l

k

l

M'

  (1) 

ここに, 

l: 線源の中心と基準点との間の距離 

 

k: 線源−測定器に特有な定数[本体7.1式 (8) 参照] 

 

FL: 測定器の読取値の線量当量率直線性に対する補正

係数 

 

F1 (l): 幾何学補正係数[附属書D参照] 

 

FA (l): 空気減衰(空気外散乱)補正 

 

F′2 (l): 内散乱中性子からの増加の寄与を表す補正関数 

測定器の基準点は,測定器の実効中心と一致させる。基準点が幾何学的な中心であり,感度が球対称で

ある測定器については,幾何学的な中心が実効中心である。円筒形の中心検出器と円筒形減速材とからな

る測定器については,放射線の入射方向に対して円筒軸を垂直にした状態で校正された場合,円筒軸上に

実効中心がある。そのような測定器を入射方向と円筒軸とを平行にした状態で校正する場合,実効中心の

位置は,中性子エネルギーの関数になることがある。 

直線性を補正することによって,M′T (l) はMT (l) で置き替えられる。 

L

T

T

)

(

)

(

F

l

M'

l

M

  (2) 

次のE.2以降では,直線性補正された読取値だけを扱う。 

 

E.2 一般化フィット法又は多項式フィット法 室内の床,壁,天井,空気などによる内散乱の項F′2 (l) が

式 (3) とすることができると仮定することによって,式 (1) 及び式 (2) を使用する。 

2

2

1

)(

l

s

l

A'

l

F'

  (3) 

式 (1) の右辺を 

1

)

(

)

(

)

(

)

(

2

A

1

3

l

F'

l

F

l

F

l

F

  (4) 

で置き換えると,式 (1) は次の式となる。 

)

(

)

(

3

2

T

l

F

l

k

l

M

  (5) 

これらの式のk,A'及びs,並びに式中に含まれる幾何学補正係数F1 (l) で使用するa4及びa5は,その値

及び不確かさが最小二乗法を使用して算出される自由パラメータである。 

点線源及び球形測定器について距離がl>2 rDの場合,F1 (l) は附属書D式 (1)〜式 (4) によって計算で


42 

Z 4521:2006  

 

きる。ここで附属書D式 (1) 及び式 (2) の場合,幾何学補正を決定するために

脰譟

要がある。附

属書D式 (3) 及び式 (4) の場合は,a4及びa5を用いて幾何学補正を決定する。任意の距離lに置いた球

形線源の場合,球形測定器を照射する点線源には該当しないので,附属書D式 (1) は使用できず,附属書

D式 (3) 及び式 (4) だけが幾何学補正の決定に使用できる。 

式 (5) が意味するように,関数F3 (l) は,読取値(計数率)の単純な距離の逆二乗則からのずれを修正

するものである。最大の線源−測定器間距離では,F3 (l) は,散乱中性子の影響によって決まる。距離が

減少するにつれF3 (l) の値も減少して極小に達し,次に幾何学的な影響によって線源に近づくにつれて増

加する。球形測定器の場合,その極小点は,裸の252Cfでは

Dr

l3 の距離で,D2O減速252Cfでは

D

S

2

r

r

l

の距離で生じる。 

一般化フィット法において,測定器の読取値の距離による変化を関数フィッティングによって表現する

場合,本体8.5のc) 1) で示す距離の範囲で,30点又はそれ以上のデータを取る必要がある。データの取

得に当たっては,上記の極小値よりも近い距離においては1〜2 cmの間隔で,これより遠い距離において

は5〜10 cmの間隔で距離を増加することが望ましい。一度A',s,並びにa4及びa5又は

ラメータが特定の線源−測定器の組合せについて決定されれば,同じ種類の測定器については測定範囲内

の任意の距離で校正を行うことができ,かつ,必要な補正を適用できる。80 cm以上の距離では,近似的

)

(

1l

F

は1に近づくので,一般化フィット法は多項式フィット法 (Polynomial-fit method) に相当すること

になる。フルエンスレスポンスR

本体7.1式 (8a) によって決定することができる。また,R

れば,本体7.1式 (9) によってRHが求まり,そして校正定数Nが得られる。 

 

E.3 半経験法 この方法は,散乱中性子による測定器の読取値への寄与割合を読取値の逆二乗則からのず

れから推定できるという仮定に基づく。様々な散乱線の寄与は,室内散乱中性子による距離lに依存しな

い成分と,空気散乱によって距離とともに直線的に減少する成分との二つで特徴付けることができる。距

離の関数である測定器の読取値MT (l) は,(散乱中性子と線源中性子とが存在する)放射線場において,

次の式によってフルエンスレスポンスR

連付けることができる。 

)

1(

)

1()

(

)

(

2

Φ

1

T

Sl

R

l

A

l

ΦF

l

M

  (6) 

ここに,Sは単位校正距離における室内散乱寄与割合であり,式 (3) 中における係数sと同一とみなし

てよい。 

全空気散乱補正(すなわち内散乱から外散乱を引いたもの)は,(1+Al) で与えられる。式 (6) におけ

るAと式 (3) におけるA'とは,形式的に類似しているように見えるが,Aが正味の空気散乱影響(内散乱

から外散乱を引いたもの)を表すのに対し,A'は空気による内散乱成分だけを考慮したものである(ただ

し,距離lの増加に対して逆方向に変化する他の内散乱中性子の寄与を含んでいる可能性がある。)ことに

注意しなければならない。幾つかの一般的に使用されている測定器についての全空気散乱成分Aの計算値

を,4種類の標準RI中性子線源に対し,附属書Iに示す。 

式 (6) は,式 (1) 及び式 (2) と比較できる。式 (6) における (1+Al) 項は式 (1) 中のFA (l) と類似し

ているが,Alが完全な空気散乱の影響(つまり内散乱から外散乱を引いたもの)であるのに対し,式 (1) に

おけるFA (l) は空気による外散乱だけであり,内散乱は式 (1) 中のF'2 (l) 項で組み込まれているという重

要な違いがある。したがって,Σが空気による線減弱係数であり,lΣ≪1に対してFA (l)

(1+lΣ) であれ

ば,それは式 (6) の (1+Al) 項とそのままで比較できるかもしれない。(附属書Cでは,lが数メートル

未満であればlΣ≪1であることを示している。)さらに,2l≫

2

D

S

)

(

r

r

の場合は

1

1

F

である[附属書D


43 

Z 4521:2006  

 

式 (1) 〜式 (4) 参照]。そのような距離では,l3の項は無視でき,式 (6) は式 (1) に一致することになる。 

本体8.5 b) で示す使用制限範囲内においては,式 (6) の左辺のl 2に対するプロットは,直線になるは

ずである。データの重み付き線形最小二乗法によって,切片からフルエンスレスポンスR

直線のこう

配から室内散乱寄与の割合Sが求まる。ひとたびS が特定の測定器について決定されたならば,同種の測

定器の校正においては,1点又は数点の距離lでMT (l) を測定し,本体7.1の式 (6) 及び附属書E式 (6) に

よって,フルエンスレスポンスR

騰夰謰匰栰

本体8.5 b) に示された必要条件が厳守されない場合,上記のプロットはよい直線にはならないかもしれ

ない。“直線”からのずれ(曲線になる度合い)は,ある程度まで許容することができ,Sの値の不確かさ,

すなわち結果として求まる校正定数Nの不確かさとして解釈する。相対的な室内散乱寄与は距離lの二乗

で変化するので,lの小さな距離では室内散乱補正の量は小さくなる。したがって,補正の際の不確かさ

による校正定数の不確かさも小さくなる。R

かれば,RH及びその逆数である校正定数Nが,本体7.1

の式 (9) によって求められる。 

 

 

 


44 

Z 4521:2006  

 

附属書F(規定)中性子フルエンス−線量当量換算係数 

 

本体の式 (2)(4.2.2参照)を用いてスペクトルについて平均化された中性子フルエンス線量当量換算係

数h

算する場合の中性子フルエンスから線量当量への換算係数を,附属書F表1に示す。また,本体

の表2で規定する中性子エネルギーに対する周辺線量当量H* (10) への換算係数は附属書F表2に,個人

線量当量Hp (10) への換算係数は附属書F表4に示す。標準RI中性子線源のスペクトル(附属書A参照)

に対する周辺線量当量H*(10) への換算係数を附属書F表3に,個人線量当量Hp (10) への換算係数を附属

書F表5に示す。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


45 

Z 4521:2006  

 

附属書F表 1 単色エネルギー中性子に対する中性子フルエンスから周辺線量当量H* (10) への換算係数

h*

10 ; E) 及び個人線量当量Hp (10) への換算係数hp

10 ; E, 

中性子エネルギー 

MeV 

h*

10 ; E) 

pSv・cm2 

入射角度 愰

10 ; E,  愀

pSv・cm2 

 0° 

 15° 

 30° 

 45° 

 60° 

 75° 

1.00×10-9 

  6.60 

 8.19 

 7.64 

 6.57 

 4.23 

 2.61 

 1.13 

1.00×10-8 

  9.00 

 9.97 

 9.35 

 7.90 

 5.38 

 3.37 

 1.50 

2.53×10-8 

  10.6 

 11.4 

 10.6 

 9.11 

 6.61 

 4.04 

 1.73 

1.00×10-7 

  12.9 

 12.6 

 11.7 

 10.3 

 7.84 

 4.70 

 1.94 

2.00×10-7 

  13.5 

 13.5 

 12.6 

 11.1 

 8.73 

 5.21 

 2.12 

5.00×10-7 

  13.6 

 14.2 

 13.5 

 11.8 

 9.40 

 5.65 

 2.31 

1.00×10-6 

  13.3 

 14.4 

 13.9 

 12.0 

 9.56 

 5.82 

 2.40 

2.00×10-6 

  12.9 

 14.3 

 14.0 

 11.9 

 9.49 

 5.85 

 2.46 

5.00×10-6 

  12.0 

 13.8 

 13.9 

 11.5 

 9.11 

 5.71 

 2.48 

1.00×10-5 

  11.3 

 13.2 

 13.4 

 11.0 

 8.56 

 5.47 

 2.44 

2.00×10-5 

  10.6 

 12.4 

 12.6 

 10.4 

 8.10 

 5.14 

 2.35 

5.00×10-5 

  9.90 

 11.2 

 11.2 

 9.42 

 7.32 

 4.57 

 2.16 

1.00×10-4 

  9.40 

 10.3 

 9.85 

 8.64 

 6.74 

 4.10 

 1.99 

2.00×10-4 

  8.90 

 9.84 

 9.41 

 8.22 

 6.21 

 3.91 

 1.83 

5.00×10-4 

  8.30 

 9.34 

 8.66 

 7.66 

 5.67 

 3.58 

 1.68 

1.00×10-3 

  7.90 

 8.78 

 8.20 

 7.29 

 5.43 

 3.46 

 1.66 

2.00×10-3 

  7.70 

 8.72 

 8.22 

 7.27 

 5.43 

 3.46 

 1.67 

5.00×10-3 

  8.00 

 9.36 

 8.79 

 7.46 

 5.71 

 3.59 

 1.69 

1.00×10-2 

  10.5 

 11.2 

 10.8 

 9.18 

 7.09 

 4.32 

 1.77 

2.00×10-2 

  16.6 

 17.1 

 17.0 

 14.6 

 11.6 

 6.64 

 2.11 

3.00×10-2 

  23.7 

 24.9 

 24.1 

 21.3 

 16.7 

 9.81 

 2.85 

5.00×10-2 

  41.1 

 39.0 

 36.0 

 34.4 

 27.5 

 16.7 

 4.78 

7.00×10-2 

  60.0 

 59.0 

 55.8 

 52.6 

 42.9 

 27.3 

 8.10 

1.00×10-1 

  88.0 

 90.6 

 87.8 

 81.3 

 67.1 

 44.6 

 13.7 

1.50×10-1 

 132 

139 

137 

126 

106 

 73.3 

 24.2 

2.00×10-1 

 170 

180 

179 

166 

141 

100 

 35.5 

3.00×10-1 

 233 

246 

244 

232 

201 

149 

 58.5 

5.00×10-1 

 322 

335 

330 

326 

291 

226 

102 

7.00×10-1 

 375 

386 

379 

382 

348 

279 

139 

9.00×10-1 

 400 

414 

407 

415 

383 

317 

171 

1.00 

 416 

422 

416 

426 

395 

332 

180 

1.20 

 425 

433 

427 

440 

412 

355 

210 

2.00 

 420 

442 

438 

457 

439 

402 

274 

3.00 

 412 

431 

429 

449 

440 

412 

306 

4.00 

 408 

422 

421 

440 

435 

409 

320 

5.00 

 405 

420 

418 

437 

435 

409 

331 

6.00 

 400 

423 

422 

440 

439 

414 

345 

7.00 

 405 

432 

432 

449 

448 

425 

361 

8.00 

 409 

445 

445 

462 

460 

440 

379 

9.00 

 420 

461 

462 

478 

476 

458 

399 

  10.0 

 440 

480 

481 

497 

493 

480 

421 

  12.0 

 480 

517 

519 

536 

529 

523 

464 

  14.0 

 520 

550 

552 

570 

561 

562 

503 

  15.0 

 540 

564 

565 

584 

575 

579 

520 

  16.0 

 555 

576 

577 

597 

588 

593 

535 

  18.0 

 570 

595 

593 

617 

609 

615 

561 

  20.0 

 600 

600 

595 

619 

615 

619 

570 

 

参考 ICRU Report 57 : 1998及びICRP Publication 74 : 1996によって求めた。 

 

 


46 

Z 4521:2006  

 

附属書F表 2 本体の表2で規定する中性子エネルギーに対する中性子フルエンスから周辺線量当量 

H* (10) への換算係数h*

10 ; E) 

中性子エネルギー 

MeV 

h*

10 ; E) 

pSv・cm2 

熱中性子 

(2.5×10-8) 

10.6 

0.002 

      7.7 

0.008 

      9.42 

0.024 

19.3 

0.027 

21.5 

0.144 

     127 

     0.25 

     203 

0.565 

     343 

     1.2 

     425 

     2.5 

     416 

     2.8 

     413 

     3.2 

     411 

     5.0 

     405 

     14.8 

     536 

     19.0 

     584 

 

附属書F表 3 標準RI中性子線源に対する中性子フルエンスから周辺線量当量H* (10)  

への換算係数h*

10) 

中性子線源 

h*

10) 

pSv・cm2 

D2O減速252Cf 

105 

252Cf 

385 

241Am-B 

408 

241Am-Be 

391 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


47 

Z 4521:2006  

 

附属書F表 4 本体の表2で規定する中性子エネルギーに対する中性子フルエンスから個人線量当量 

Hp (10) への換算係数hp

10 ; E,  愀

中性子エネルギー 

MeV 

入射角度 愰

10 ; E,  愀

pSv・cm2 

 0° 

 15° 

 30° 

 45° 

 60° 

 75° 

熱中性子 

(2.5×10-8) 

11.4 

10.6 

 9.11 

 6.61 

 4.04 

 1.73 

0.002 

 8.72 

 8.22 

 7.27 

 5.43 

 3.46 

 1.67 

0.008 

10.4 

 9.89 

 8.38 

 6.45 

 3.98 

 1.73 

0.024 

20.2 

19.9 

17.2 

13.6 

 7.85 

 2.38 

0.027 

22.5 

22.0 

19.3 

15.1 

 8.82 

 2.61 

0.144 

 134 

 131 

 121 

 102 

69.9 

22.9 

   0.25 

 215 

 214 

 201 

 173 

 125 

47.0 

0.565 

 355 

 349 

 347 

 313 

 245 

 115 

   1.2 

 433 

 427 

 440 

 412 

 355 

 210 

   2.5 

 437 

 434 

 454 

 441 

 410 

 294 

   2.8 

 433 

 431 

 451 

 441 

 412 

 302 

   3.2 

 429 

 427 

 447 

 439 

 412 

 309 

   5.0 

 420 

 418 

 437 

 435 

 409 

 331 

   14.8 

 561 

 563 

 581 

 572 

 576 

 517 

   19.0 

 600 

 596 

 621 

 614 

 620 

 568 

 

附属書F表 5 標準RI中性子線源に対する中性子フルエンスから個人線量当量Hp (10) 

への換算係数hp

10 ;  愀

中性子線源 

入射角度 愰

10 ;  愀

pSv・cm2 

 0° 

 15° 

 30° 

 45° 

 60° 

 75° 

D2O減速252Cf 

110 

109 

109 

102 

 87.4 

 56.1 

252Cf 

400 

397 

409 

389 

346 

230 

241Am-B 

426 

424 

443 

431 

399 

289 

241Am-Be 

411 

409 

424 

415 

389 

293 

 

 

 


48 

Z 4521:2006  

 

附属書G(参考)主なRI中性子線源の線源強度の角度依存性 

 

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

 

RI中性子線源は,一般に,線源の幾何学的な中心に固定された座標系において非等方的に中性子を放出

する。座標系は,本体の4.3の図1に示す。一般に,角度による線源強度の変化は,同一形式のカプセル

及び同一と考えられるカプセルのRI中性子線源の間にも測定可能な差異があることから,個々の中性子線

源に固有である。附属書G図1及び附属書G図2は,2種類の異なるカプセルに密封された252Cf自発核

分裂線源について測定された,線源強度の角度依存性を示している。 

 

 

附属書G図 1 等価な点線源の角度依存線源強度B / 4

瀰殉

された,小さな252Cf線源 

(線源部分の近似寸法:長さ6 mm×直径4.6 mm)の角度依存線源強度 

 

 

 

附属書G図 2 等価な点線源の角度依存線源強度B / 4

瀰殉

された,高い強度の252Cf 

線源(線源部分の近似寸法:長さ30 mm×直径3 mm)の角度依存線源強度 

 


49 

Z 4521:2006  

 

附属書H(参考)散乱線寄与が40 %を超えない最小の照射室のサイズ 

 

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

 

附属書H表1は,線源−測定器間距離lC=75 cmにおいて,それぞれの標準RI中性子線源に対して,お

よそ40 %の室内散乱の寄与を与えるであろう照射室のサイズをメートル単位で示している。2種類の測定

器に対する値が与えられており,一つは一般的なアルベド形個人線量計又は小さなボナー (Bonner) 球(直

径5.1 cm又は7.6 cm)であり,もう一つは一般的な中性子線量当量(率)計(サーベイメータ若しくはエ

リアモニタ)又は大きなボナー (Bonner) 球(直径20.3 cm又は25.4 cm)である。 

次の3種類の形状の照射室が考慮されている。 

a) 立方体の照射室[長さ (L)=幅 (W)=高さ (H)], 

b) 半立方体の照射室 [L=W=2H], 

c) 半立方体で散乱の小さい天井を備えた照射室(屋根なし半立方体)[L=W=2H]。 

最初の二つのケースはコンクリート6面をもっており,3番目の照射室は5面をもっている。 

 

附属書H表 1 距離75 cmにおける散乱線寄与が40 %を超えない最小の照射室のサイズ 

単位 m 

室内形状及び測定器の種類 

D2O減速252Cf 

252Cf 

241Am-Be又は

241Am-B 

a) 立方体 (L=W=H) 

 

 

 

   小さな球形線量計又はアルベド形線量計 

4.2 

 7.5 

 8.2 

   大きな球形線量計又はサーベイメータ 

3.0 

 3.0 

 3.0 

b) 半立方体 (L=W=2H) 

 

 

 

   小さな球形線量計又はアルベド形線量計 

6.1 

10.9 

12.1 

   大きな球形線量計又はサーベイメータ 

4.4 

 4.4 

 4.3 

c) 屋根なし半立方体 (L=W=2H) 

 

 

 

   小さな球形線量計又はアルベド形線量計 

4.2 

 7.1 

 8.0 

   大きな球形線量計又はサーベイメータ 

3.0 

 2.9 

 2.9 

 

 


50 

Z 4521:2006  

 

附属書I(参考)全空気散乱補正 

 

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

 

標準RI中性子線源について計算された,空気散乱によるフルエンス,組織カーマ,周辺線量当量及び個

人線量当量,並びに数種類の中性子線量当量(率)計のレスポンスに関する,1 m当たりの正味の増分(内

散乱から外散乱を引いたもの)の値を,附属書I表1に示す。 

 

附属書I表 1 様々なRI中性子線源に対する空気散乱による種々の量又はレスポンスの 

1 m当たりの増分 (%) 

量又は線量計の種類 

252Cf 

D2O減速 

252Cf 

241Am-B 

241Am-Be 

フルエンス 

1.4 

4.4 

1.0 

1.0 

カーマ(ICRU筋肉組織) 

1.2 

1.1 

0.8 

0.6 

H* (10),Hp (10, 0°) 

1.2 

1.7 

1.0 

0.8 

一般的な線量当量率計 

1.2 

2.6 

1.0 

0.9 

高速中性子用フィルム,固体飛跡線量計 

0.5 

0.9 

0.5 

0.5 

一般的なアルベド形線量計(ファントム上) 

1.2 

3.7 

0.8 

1.0 

 

 

 


51 

Z 4521:2006  

 

附属書J(参考)標準的なシャドーコーン 

 

この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。 

 

適切なシャドーコーンのサイズは,実験体系に依存する。シャドーコーンのデザインの一例を,附属書

J図1に示す。これは,次の二つの部分から成る。 

a) 前部(線源側):長さ20 cm,鉄製 

b) 後部(測定器側):長さ30 cm,ポリエチレン(5 %以上のほう素添加) 

前部の直径は,中性子線源及び中性子ターゲットのサイズに基づいて決める。測定器より大きな線源の

場合(例えば,小さな球状の測定器をD2O減速252Cf線源で校正する場合)は,前部の直径は後部の直径

より大きくなる。 

シャドーコーンは,直接入射する中性子に対して無視できる透過率をもつことが望ましい。しかしなが

ら,ここで示されたサイズは,本体の4. 及び5. のすべての中性子エネルギーに対して適切である。特定

のエネルギーに対して最適化されたシャドーコーンは,これらと異なる寸法をもっていてもよい。さらに,

他の材料(例えば,鉄よりも銅)を使用することが有利かもしれない。 

シャドーコーンを正確に使用するために,次に示す点を考慮することが望ましい。 

a) シャドーコーンと中性子線源との間の距離が非常に小さいと,測定器の軸上に中心をもつ前方半球で

散乱される大部分の中性子が,測定器に入射しないため,内散乱中性子による読取値が小さくなる。

シャドーコーン−線源間距離を増加させることによって,内散乱中性子が増加することで読取値は増

加し,ある距離以上で一定となる。この距離は,測定器とシャドーコーンとの間の距離に依存する。

さらに,シャドーコーン前部−線源間距離を増加させると,シャドーコーンがもはや測定器を完全に

はシャドーしなくなり,読取値が急速に増加する。 

b) 測定器がシャドーコーンに接近している場合,シャドーコーンの後部が本来入射するはずの散乱中性

子を遮へいするため,内散乱中性子による読取値を減少させる。矛盾のない読取値を得ることができ

る最も近接した距離を実験的に決定するのは難しい。しかし,シャドーコーン後部表面と測定器との

間の距離が,シャドーコーンの全長と少なくとも等しくするように最小距離を制限することが望まし

い。この条件に従う場合,すべての内散乱による矛盾のない結果を,3 %未満の不確かさで得ること

ができる。 

c) 線源から見たシャドーコーンの円すい角度は,線源から被校正測定器(個人線量計の場合は,線量計

を設置したファントム)を見込む立体角より大きく,かつ,2倍を超えないようにすることが望まし

い。このため,必要な測定を行うためには,複数のシャドーコーンが必要である。 

 


52 

Z 4521:2006  

 

 

附属書J図 1 中性子線源,シャドーコーン(鉄とポリエチレンとからなる)及び 

球形測定器の配置の例示 

 

 


 

 

附属書1(参考)JISと対応する国際規格との対比表 

JIS Z 4521 : 2006 中性子線量当量(率)計の校正
方法 

ISO 8529-1 : 2001 基準中性子−第1部:特性及び発生方法 
ISO 8529-2 : 2000 基準中性子−第2部:放射線場を特徴付ける基本量に対する放射線防護用測定器の校正原則 
ISO 8529-3 : 1998 基準中性子−第3部:エリア及び個人線量計の校正並びにエネルギー特性及び角度依存の決
定 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごと
の評価 

技術的差異の内容 

1. 適用範囲 ・基準中性子の範囲(RI

中性子線源,加速器及
び原子炉)及び基準中
性子を用いた校正。 

・実用校正は適用外。 

ISO 8529-1 
ISO 8529-2 
ISO 8529-3 



基準中性子の範囲(RI中性
子線源,加速器及び原子
炉)及び基準中性子を用い
た校正。 

MOD/変更 ISO 8529-1〜3の統合であり,

基準中性子の範囲は一致して
いる。ただし,JISでは実用校
正には適用しないとした。 

専門の中性子校正機関で
適用可能な校正手法であ
り,すべてのレベルの校
正に適用できないため。 

2. 引用規格 JIS Z 4331 

JIS Z 4511 
JIS Z 4821-1 
JIS Z 8103 
BIPMなど計測における
不確かさの表現ガイド 

ISO 8529-1 
ISO 8529-2 
ISO 8529-3 



ISO 8529の他のパートを
相互に引用。そのほか,
ICRU Report 33,51及び
57,並びにISO 12789の記
載あり。 

MOD/変更 この規格で引用が必要となっ

たJIS及びISO規格の本文だけ
で引用されていた規格を追加。
また,規定の変更によってJIS
では引用不要となった規格及
び文献を削除した。 

関連するJIS及びISO 
8529の各パート間の整合
をとるため。 

3. 定義 

ISO 8529-1〜3の用語を
定義(一部削除)し,更
に,(中性子)フルエン
ス測定器,実用基準測定
器,実用測定器,基準校
正及び実用校正を定義
した。 

ISO 8529-1 
ISO 8529-2 
ISO 8529-3 



JISに加え,吸収線量,線
量当量,線量当量率,読取
値,基準条件,標準試験条
件,校正及び規格化の記載
あり。 

MOD/変更 他のJISで定義済みの常識的な

用語を削除するとともに,1. の
適用範囲を明確にするために
必要な用語を追加した。 

国内事情を反映させるた
め。 

5

3

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

5

3

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごと
の評価 

技術的差異の内容 

4. 中性子測
定器の校正
のための基
準中性子 
4.1 一般特
性 

 

ISO 8529-1 4.1 

4.2 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

4.2 校正用
線源の特性 

 

ISO 8529-1 4.3 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

4.3 線源に
よって生成
された中性
子フルエン
ス率 

 

ISO 8529-1 4.4 

JISと同じ 

IDT 

内容を明確にするために記述
を追加したが技術的差異はな
い。 

 

4.4 中性子
線源強度の
校正 

 

ISO 8529-1 4.5 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

5

4

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

5

4

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごと
の評価 

技術的差異の内容 

5. エネルギ
ー特性試験
のための基
準中性子 
5.1 一般特
性 

表2(中性子エネルギー
の関数として中性子測
定器のレスポンスを決
定するための中性子と
その発生方法) 

・熱中性子の発生方法は

原子炉若しくは加速
器からの中性子,又は
RI中性子線源から放
出される中性子の減
速。 

・エネルギー特性試験に

用いるエネルギー点
は,熱中性子,0.002,
0.008,0.024,0.027,
0.144,0.25,0.565,1.2,
2.5,2.8,5.0,14.8及
び19.0 MeV。 

・0.024 MeV中性子の発

生方法は45Sc (p, n)45Ti
及び7Li (p, n)7Be反応。 

ISO 8529-1 5.1 

5.2 

5.2 Table 2 

・熱中性子の発生方法は原

子炉又は加速器からの
中性子の減速。 

・エネルギー特性試験に用

いるエネルギー点は,
0.008及び0.027 MeV以
外はJISと同じ。 

・0.024 MeV中性子の発生

方法は45Sc (p, n)45Ti反
応。 

MOD/追加 ① 熱中性子の発生方法に,RI

線源からの中性子の減速
を追加した。 

② 0.008 MeV及び0.027 MeV

の二つのエネルギー点を
追加した。 

③ 0.024 MeV中性子の発生方

法に7Li (p, n)7Be反応を追
加した。 

① 国内では熱中性子校

正場として,RI中性
子線源を装備した黒
鉛パイルを用いてい
るため。 

② 国内では0.008及び

0.027 MeV単色中性
子場が整備されつつ
あるため。 

③ 7Li (p, n)7Be反応を用

いた0.024 MeV単色
中性子場の開発が予
定されているため。 

④ 次回ISO規格の改正

時に追加を申し入れ
る。 

5

5

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

5

5

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごと
の評価 

技術的差異の内容 

5.2 熱中性
子 

5.2は熱中性子について
だけ規定 
5.2.1 一般的な必要条件 

・黒鉛パイル熱中性子場

を校正に利用可能。 

・方向が揃った中性子ビ

ームが望ましい。 

5.2.2 熱中性子 

・熱中性子はマックスウ

ェル分布として1/v検
出器の放射化量から
直接導出可能。 

ISO 8529-1 5.3 原子

炉からの
基準中性
子 
5.3.1 
5.3.2 

5.3.1 一般的な必要条件 

・方向が揃った中性子ビー

ムでなければならない。 

5.3.2 熱中性子ビーム 

・適切な熱中性子ビームの

発生は原子炉から。 

・温度が既知のマックスウ

ェル分布の場合,1/v検
出器の放射化量から直
接導出可能。 

5.3.3 原子炉からのろ過ビ
ーム 

MOD/変更 ① 原子炉からのろ過ビーム

を削除。 

② RI中性子線源を用いた黒

鉛パイルを熱中性子場に
追加した。 

③ 中性子の方向が揃ってい

ることを必要としない。 

④ 1/v検出器の放射化量から

熱中性子フルエンス率を
求める場合,温度が既知で
あることを必要条件とし
ない。 

① 国内の現状を反映さ

せた。 

② 黒鉛パイルの場合,

中性子の方向を揃え
ること及び中性子の
温度の測定は技術的
に困難であるため。 

5.3 加速器
生成中性子 

 

ISO 8529-1 5.4 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

6. 校正及び
基準中性子
場のトレー
サビリティ 
6.1 一般的
な考察 

・校正場はトレーサビリ

ティをもっているこ
と。 

・場の校正は定期的に行

うことが望ましい。 

ISO 8529-2 4.1 

・校正場はトレーサビリテ

ィをもっていること。 

・場の校正は定期的に行う

ことが望ましい。 

・校正方法は,法令等によ

って認定されなければ
ならない。 

・校正事業者は,国家標準

研究所又は登録事業者
と相互比較を行わなけ
ればならない。 

MOD/削除 ① 校正方法の法令等による

認定要件を削除。 

② 相互比較の要件を削除。 

国内の現状を反映させ
た。 

6.2 RI中性
子線源のト
レーサビリ
ティ 

 

ISO 8529-2 4.2 

JISと同じ 

IDT 

内容を明確にするために記述
を追加したが技術的差異はな
い。 

 

5

6

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

5

6

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごと
の評価 

技術的差異の内容 

6.3 加速器
生成中性子
のトレーサ
ビリティ 

仲介測定器及び中性子
発生量モニタは,ある一
定期間ごとに動作確認。 

ISO 8529-2 4.3 

仲介測定器及び中性子発
生量モニタは,法令等で定
められた期間ごとに動作
確認。 

MOD/変更 確認の頻度は法令等の期間で

はなく,ある一定期間とした。 

国内事情を反映させた。 

6.4 熱中性
子のトレー
サビリティ 

トレーサビリティは,国
家標準研究所又は登録
事業者と校正事業者と
の間で合意された測定
手法又は仲介測定器を
使用して確立。 

ISO 8529-2 4.4 原子

炉で発生
する中性
子ビーム
のトレー
サビリテ
ィ 

一般的なトレーサビリテ
ィの原則を適用しなけれ
ばならない。 

MOD/変更 トレーサビリティの一般原則

として加速器の場合と同じ記
述を追加した。 

JISでは,熱中性子に限定
しているため,国内の状
況に合わせてトレーサビ
リティの一般原則を具体
的に記述した。 

7. RI中性子
線源を使用
する校正の
ための原則 
7.1 一般原
則 

 

ISO 8529-2 5.1 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

7.2 中性子
校正施設の
重要な特徴 

 

ISO 8529-1 
ISO 8529-2 

4.6 
5.2 

JISと同じ 

IDT 

附属書との対応を明確にする
ための記述を追加したが,技術
的差異はない。 

 

7.3 散乱中
性子の発生
源 

 

ISO 8529-2 5.3 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

5

7

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

5

7

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごと
の評価 

技術的差異の内容 

7.4 実効中
心及び校正
距離 

7.4.1 球形の測定器 
 

ISO 8529-2 6.1の一

部 

JISと同じ 

MOD/変更 記述の整理のために独立の項

を設けたが,技術的差異はな
い。 

 

7.4.2 円筒形の測定器 

ISO 8529-2 6.1の一

部 

JISと同じ 

MOD/変更 記述の整理のために独立の項

を設けたが,技術的差異はな
い。 

 

7.4.3 ファントム上の個
人線量計 

・ファントム上で個人線

量計を校正する場合,
距離を75 cm以上にす
ることが望ましい。 

・距離は,慣例的に個人

線量計の実効中心と
線源中心との間の距
離。 

・複数の個人線量計を同

時に照射する場合の
線量計実効中心と線
源中心との正確な距
離を求める式。 

ISO 8529-2 9の一部 

・ファントム上で個人線量

計を校正する場合,距離
を75 cmにすることが望
ましい。 

・距離は,慣例的にファン

トム表面と線源中心と
の間の距離。 

・複数の個人線量計を同時

に照射する場合の個人
線量計が設置されたフ
ァントム表面の位置と
線源中心との正確な距
離を求める式。 

MOD/変更 ① 距離を75 cm固定ではなく

“以上”とした。 

② 距離の基点をファントム

表面ではなく線量計の実
効中心とした。 

③ 上記に伴い,距離の式を修

正した。 

① 校正条件によっては

最適な距離が75 cm
とは限らない場合が
あるため。 

② 個人線量計に関する

JISとの整合を図る
ため。 

7.5 光子の
影響 

 

ISO 8529-2 5.4 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

5

8

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

5

8

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごと
の評価 

技術的差異の内容 

8. RI中性子
線源を使用
する校正に
おける散乱
線影響の補
正 
8.1 基本的
考え方 

・散乱線補正方法として

三つを規定。 

ISO 8529-2 6.1の一

部 

・散乱線の補正方法として

四つを規定。 

MOD/変更 ① 

縮約フィッティング法を
削除した。 

② 

記述の整理のため,独立の
項を設けた。 

制限条件が多く,国内で
はほとんど用いられてい
ない手法であるため。 

8.2 直線性
補正 

・散乱線の補正前に非直

線性の補正が必要。 

・数え落し時間の補正が

望ましい。 

・試験は最も高い計数率

から開始することが
望ましい。 

ISO 8529-2 6.1の一

部 

・散乱線の補正前に非直線

性の補正が必要。 

・数え落し時間の補正が望

ましい。 

・試験は最も高い計数率か

ら開始することが望ま
しい。 

・線源強度がけた(桁)で

異なる二つの線源を交
換して測定。 

・1レンジ当たり2〜3点の

測定を行う。 

MOD/削除 ① 

線源強度がけた(桁)で異
なる二つの線源を用いた
測定を削除した。 

② 

1レンジ当たり2〜3点の
測定を削除した。 

① 

線源強度がけた
(桁)で異なる線源
を用いた試験が国
内では困難である
ため。今後の整備が
望まれる。 

② 

線量計の直線性試
験は,各々の線量計
の製品規格で規定
しているため。 

8.3 幾何学
補正,及び
附属書D(規
定) 

 

ISO 8529-2 6.2 

JISと同じ 

MOD/変更 記述の整理のため,本体と附属

書(規定)に分けて規定したが,
技術的差異はない。 

 

5

9

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

5

9

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごと
の評価 

技術的差異の内容 

8.4 データ
分析,及び
附属書E(規
定) 

a) シャドーコーン法 
b) 半経験法 
c) 一般化フィット法/
多項式フィット法 

ISO 8529-2 6.3の一

部 

a) シャドーコーン法 
b) 半経験法 
c) 一般化フィット法 
d) 縮約フィッティング法 

MOD/変更 ① 

一般化フィット法と同種
の多項式フィット法を追
加した。 

② 

縮約フィッティング法を
削除した。 

① 

一般化フィット法
は,国内で広く使用
されている円筒形
測定器に適用でき
ないため,円筒形測
定器にも適用可能
な多項式フィット
法を追加した。この
手法は,ISO 8529-2
の元となったISO 
10647(既に廃止)
で規定されていた
手法である。次回
ISO規格の改正時に
追加を申し入れる。 

② 

制限条件が多く,国
内ではほとんど用
いられていない手
法であるため。 

9. 加速器を
使用する校
正 
9.1 加速器
生成中性子 

 

ISO 8529-2 8.1 

8.2 

JISと同じ 

IDT 

内容を明確にするために記述
を追加したが技術的差異はな
い。 

 

6

0

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

6

0

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異
の項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごと
の評価 

技術的差異の内容 

10. 熱中性
子を使用す
る校正 

・熱中性子フルエンス率

を金ぱく(箔)放射化
法,比例計数管及び核
分裂電離箱で測定 

・試験点の中性子スペク

トルの評価が望まし
い。 

・熱中性子以外のエネル

ギーの中性子による
寄与を補正すること
が望ましい。 

・単一方向ビームではな

い場合,入射角度分布
の評価が望ましい。 

ISO 8529-2 8.3 原子

炉の中性
子ビーム 

・原子炉ろ過ビーム(準単

色中性子)について規定 

・熱中性子ビームは原子炉

熱中性子柱からが最適
である。 

・熱中性子フルエンス率を

金ぱく(箔)放射化法,
比例計数管及び核分裂
電離箱で測定 

・熱中性子以外のエネルギ

ーの中性子による寄与
を最小化すること。 

MOD/変更 ① 原子炉からのろ過準単色

中性子ビームを削除した。 

② 熱中性子以外のエネルギ

ーの中性子による寄与を
最小化することを削除し
た。 

③ 試験点の中性子スペクト

ルの評価を追加した。 

④ 熱中性子以外のエネルギ

ーの中性子による寄与の
補正を追加した。 

⑤ 単一方向ビームではない

場合,入射角度分布の評価
を追加した。 

① 国内の現状を反映

させた。 

② 国内で広く使用さ

れている黒鉛パイ
ルの場合,熱中性子
以外のエネルギー
の寄与を無視でき
ないため,この補正
に必要な事項を追
加した。また,黒鉛
パイルでは単一方
向ビームを得るこ
とは技術的に困難
なので,入射角度分
布の評価を規定し
た。 

11. 不確か
さ 
11.1 RI中性
子線源を使
用する校正
に適用可能
な不確かさ
の成分 

 

ISO 8529-2 10.1 

10.2 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

11.2 加速器
を使用する
校正におけ
る不確かさ 

 

ISO 8529-2 10.3 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

6

1

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

6

1

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異の
項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごとの
評価 

技術的差異の内容 

12. 試験方
法及び校正
手順 
12.1 一般原
則 

12.1.1 中性子場 

ISO 8529-3 4.1.1 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

12.1.2 線量換算係数 

ISO 8529-3 4.1.4 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

12.1.3 標準試験条件表3
[共通試験条件(放射線
関係)] 
 中性子エネルギー: 
 241Am-Be又は252Cf 
表4[共通試験条件(そ
の他の外部影響量)] 
・標準試験条件 
 環境温度:15〜25 ℃ 
 環境湿度:85 %以下 
 気圧:85〜106 kPa 

ISO 8529-3 4.1.3及び 

Annex A 

・共通条件及び標準試験

条件における中性子エ
ネルギー:241Am-Be 

・標準試験条件 
 環境温度:18〜22 ℃ 
 環境湿度:50〜75 % 
 気圧  :86〜106 kPa 

MOD/変更 

① 

中性子エネルギーに252Cf
を追加した。 

② 

環境温度,環境湿度及び気
圧の範囲をそれぞれ15〜
25 ℃,85 %以下及び85〜
106 kPaに変更した。 

① 

中性子線量計関連
のJISとの整合を図
るため。 

② 

校正方法に関する
他のJIS (JIS Z 4511 : 
2005) との整合を図
るため。 

12.1.4 外部影響量の変
動 

ISO 8529-3 4.1.4 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

12.1.5 試験点及び基準
点 

ISO 8529-3 4.1.5 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

12.2 単色及
び連続スペ
クトル基準
中性子場 

 

ISO 8529-3 4.2 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

12.3 校正手
順 

 

ISO 8529-3 4.3 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

6

2

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

6

2

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異の
項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごとの
評価 

技術的差異の内容 

13. サーベ
イメータ・
エリアモニ
タの校正及
び線量当量
レスポンス
決定のため
の手順 
13.1 測定量
及び換算係
数 

 

ISO 8529-3 5.1 

JISと同じ 

MOD/変更 

ISO規格では本文中にある換
算係数の表をJISでは附属書
(規定)で規定したが,技術的
差異はない。 

 

13.2 照射条
件 

13.2.1 測定器条件 
13.2.2 照射時の幾何学
体系 

ISO 8529-3 5.2 

5.2.1 要求されるレスポ
ンス 
5.2.2 測定器条件 
5.3.3 照射時の幾何学体
系 

MOD/削除 

要求されるレスポンスを削除
した。 

線量計自体の規格で規定
する内容であり,校正方
法とは無関係であるた
め。次回ISO規格の改正
時に削除を申し入れる。 

13.3 測定の
評価 

 

ISO 8529-3 5.3 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

14. 個人線
量計の校正
及び線量当
量レスポン
ス決定のた
めの手順 
14.1 測定量
及び換算係
数 

 

ISO 8529-3 6.1 

JISと同じ 

MOD/変更 

ISO規格では本文中にある換算
係数の表をJISでは附属書(規
定)で規定したが,技術的差異
はない。 

 

6

3

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

6

3

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異の
項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごとの
評価 

技術的差異の内容 

14.2 照射条
件 

14.2.1 校正用ファント
ム 
・JIS Z 4331で規定する

ファントムを使用す
る。 

ISO 8529-3 6.2 

6.2.1要求されるレスポン
ス 
6.2.2 校正用ファントム 
・ISO水ファントムを使

用する。 

MOD/追加 

① 要求されるレスポンスを

削除した。 

② ファントムの種類を直接

規定せず,関連JISを引用
した。これによって,ISO
規格の水ファントム(JIS 
Z 4331のPWファントム
と同じ。)以外のファント
ムもJIS Z 4331が定める
条件下で使用可能となる。 

① 線量計自体の規格

で規定する内容で
あり,校正方法とは
無関係であるため。
次回ISO規格の改
正時に削除を申し
入れる。 

② ISO水ファントムで

はなく,PMMAファ
ントムでもよい場
合があり,これを反
映した関連JISとの
整合をとるため。次
回ISO規格の改正
時に追加を申し入
れる。 

14.2.2 照射時の幾何学
体系 

ISO 8529-2 
ISO 8529-3 

9の一部 
6.2.3 

JISと同じ 

IDT 

内容を明確にするために同種
の内容を統合するとともに記
述を追加したが,技術的差異は
ない。 

 

14.3 測定の
評価 

 

ISO 8529-3 5.3 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

6

4

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

6

4

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異の
項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごとの
評価 

技術的差異の内容 

15. 校正証
明書及び不
確かさの表
示 
15.1 校正証
明書 

校正証明書の内容 
a) 校正の日付及び場所 
b) 測定器に関する記述 
c) 測定器の所有者 
d) 線源及び校正場の詳
細,並びに該当する場合
は,使用した基準測定器
又は仲介測定器の情報 
e) 基準条件,校正条件又
は標準試験条件 
f) 校正結果 
g) 不確かさ 
h) 校正実施者名 
i) 特記事項 

ISO 8529-3 8.1 

校正証明書の内容 
a) 校正の日付及び場所 
b) 測定器に関する記述 
c) 測定器の所有者 
d) 線源及び校正場の詳
細,並びに,該当する場
合は,使用した基準測定
器又は仲介測定器の情報 
e) 基準条件,校正条件又
は標準試験条件 
f) 結果 
g) 校正実施者名 
i) 特記事項 

MOD/追加 

① “結果”を“校正結果”と

した。 

② 不確かさを項目に加えた。 

結果に不確かさを含んで
いるかどうかがあいまい
(曖昧)であるため,両
者を明確に分離した。次
回ISO規格の改正時に修
正を申し入れる。 

15.2 校正証
明書におけ
る不確かさ 

考慮しなければならな
い要素 
11. に記載した要素のほ
か, 
a) 場の不均一さによる
不確かさ 
b) 複数の個人線量計の
同時照射による不確か
さ:個人線量計による直
接線の吸収による影響
を評価することが望ま
しい。 
c) 校正手順の単純化に
よる不確かさ 

ISO 8529-3 8.2 

考慮しなければならない
要素: 
a) 取決め真値の不確かさ 
b) 測定器設置位置の不確
かさ 
c) 線量換算係数の不確か
さ 
d) 場の不均一さによる不
確かさ 
e) 複数の個人線量計の同
時照射による不確かさ:
個人線量計による直接線
の吸収による影響を評価
しなければならない。 
f) 校正手順の単純化によ
る不確かさ 

MOD/変更 

① a) 取決め真値の不確か

さ,b) 測定器設置位置の
不確かさ及びc) 線量換算
係数の不確かさを削除し
た。 

② 複数の個人線量計の同時

照射時の直接線吸収の影
響の評価を推奨とした。 

① 11. と重複があるな

ど規定に不整合が
あるため,整理し
た。次回ISO規格の
改正時に修正を申
し入れる。 

② 複数の個人線量計

の同時照射時の直
接線吸収の影響評
価手法が確立され
ていないため。次回
ISO規格の改正時に
修正を申し入れる。 

6

5

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

6

5

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異の
項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごとの
評価 

技術的差異の内容 

附属書A 
(規定) 
標準RI中性
子線源のス
ペクトル 

 

ISO 8529-1 Annex A 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

附属書B 
(規定) 
熱中性子フ
ルエンス率
の定義 

 

ISO 8529-1 Annex C 

JISと同じ 

IDT 

− 

 

附属書C 
(規定) 
空気減衰補
正係数 

 

ISO 8529-2 Annex C 

JISと同じ 

IDT 
 

− 

 

附属書D 
(規定) 
幾何学補正 

 

ISO 8529-2 6.2 

JISと同じ 

MOD/変更 

記述の整理のため,本文から附
属書としたが,技術的差異はな
い。 

 

附属書E 
(規定) 
散乱線補正
方法の詳細 

a) シャドーコーン法 
b) 半経験法 
c) 一般化フィット法/
多項式フィット法 
の詳細 

ISO 8529-2 6.3の一

部 

a) シャドーコーン法 
b) 半経験法 
c) 一般化フィット法 
d) 縮約フィッティング法 

MOD/変更 

① 

一般化フィット法と同種
の多項式フィット法を追
加した。 

② 

縮約フィッティング法を
削除した。 

8.4と同じ。 

6

6

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

6

6

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

 

 

 


 

 

(Ⅰ) JISの規定 

(Ⅱ) 国際
規格番号 

(Ⅲ) 国際規格の規定 

(Ⅳ) JIS(原案)と国際規格との技術的差異の
項目ごとの評価及びその内容 
 表示箇所:本体,附属書 
 表示方法:点線の下線又は側線 

(Ⅴ) JISと国際規格との
技術的差異の理由及び今
後の対策 

項目番号 

内容 

項目番号 

内容 

項目ごとの
評価 

技術的差異の内容 

附属書F 
(規定) 
中性子フル
エンス−線
量当量換算
係数 

表1(単色エネルギー中

性子に対する換算
係数) 

表2(本体表2で規定す

る中性子エネルギー
に対する周辺線量
当量への換算係数) 

表3(標準RI中性子線源

に対する周辺線量
当量への換算係数) 

表4(本体表2で規定す

る中性子エネルギー
に対する個人線量
当量への換算係数) 

表5(標準RI中性子線源

に対する個人線量
当量への換算係数) 

ISO 8529-3 5.1  

6.1 

Table 1(本体表2で規定

するエネルギーに
対する周辺線量当
量への換算係数) 

Table 2(標準RI線源に対

する周辺線量当量
への換算係数) 

Table 3(本体表2で規定

するエネルギーに
対する個人線量当
量への換算係数) 

Table 4(標準RI線源に対

する個人線量当量
への換算係数) 

MOD/追加 

ISO規格が規定する線量換算
係数のもととなるデータ(ICRP 
Publ.74及びICRU Report 57)を
追加した。 

スペクトル平均線量換算
係数の計算式を規定して
いるが,計算に必要な線
量換算係数が規定されて
いないため。次回ISO規
格の改正時に追加を申し
入れる。 

 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:MOD 

 
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

  ― IDT……………… 技術的差異がない。 
  ― MOD/削除……… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
  ― MOD/追加……… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  ― MOD/変更……… 国際規格の規定内容を変更している。 

2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。 

  ― MOD…………… 国際規格を修正している。 

 

6

7

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6

 

 

6

7

 

Z

 4

5

2

1

2

0

0

6