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Z 4511

:2005

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電気

計測器工業会(JEMIMA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

この規格の一部が,技術的性質を持つ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案権登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査

会は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用

新案権登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

これによって,JIS Z 4511:1999 及び JIS Z 4511:2001(追補 1)は改正され,この規格に置き換えられる。

JIS Z 4511

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)  個人線量計の校正方法

附属書 2(規定)  実用測定器の確認校正


Z 4511

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(2)

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  校正の体系

3

5.

  校正定数の不確かさの求め方

6

6.

  校正の不確かさ

6

6.1

  基準校正の不確かさ

6

6.2

  実用校正の不確かさ

6

7.

  基準器及び照射装置

6

7.1

  基準測定器

6

7.2

  実用基準測定器

7

7.3

  照射装置,その他校正に必要な器具の性能

7

8.

  基準校正

8

8.1

  校正方法

8

8.2

  基準校正の校正範囲

8

8.3

  基準校正の環境条件

9

8.4

  基準校正の照射条件

9

9.

  実用校正

9

9.1

  照射線量又は空気カーマ実用測定器の校正方法

9

9.2

  線量当量実用測定器の校正方法

9

9.3

  ICRU 球線量当量(率)基準の決定

10

9.4

  実用校正の校正範囲

10

9.5

  実用校正の環境条件

10

9.6

  実用校正の照射条件

10

10.

  照射装置及び測定器の配置

10

11.

  線の線質

12

11.1

  第 及び第 半価層の測定方法

12

11.2

  フィルタ

12

11.3

  実効エネルギーの求め方

13

11.4

  均等度

13

11.5

  線質指標

13

11.6

  線質の表示

13

12.

  照射線量(率),空気カーマ(率)又は空気吸収線量(率)測定器の校正定数の求め方

13

12.1

  置換法の場合

13


Z 4511

:2005

(3)

ページ

12.2

  線源法の場合

13

12.3

  逆 乗法の場合

14

13.

  線量当量(率)測定器の校正定数の求め方

14

13.1

  置換法の場合

14

13.2

  線源法の場合

14

13.3

  逆 乗法の場合

15

14.

  校正結果の記録

15

附属書 1(規定)個人線量計の校正方法

19

附属書 2(規定)実用測定器の確認校正

24


日本工業規格

JIS

 Z

4511

:2005

照射線量測定器,空気カーマ測定器,

空気吸収線量測定器及び線量当量測定器の校正方法

Methods of calibration for exposure meters, air kerma meters, air absorbed

dose meters and dose

equivalent meters

序文  この規格は,JIS Z 4511:1999 を,平成 13 年 4 月からの新しい計量法及び ICRP-1990 年の勧告を

取り入れた新しい放射線障害防止関連法令などの施行に伴い,空気カーマ基準の導入など,校正の体系の

基本的事項について,平成 12 年度に追加された追補を含めて全面的に改正したものである。

1.

適用範囲  この規格は,光子エネルギー10 keV∼3 MeV の照射線量測定器,空気カーマ測定器,空気

吸収線量測定器及び線量当量測定器(以下,測定器という。

)の校正方法(ただし,特定標準器又は特定二

次標準器などによる計量法に基づく校正は除く。

)について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格を構成するも

のであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最新版(追

補を含む。

)を適用する。

JIS Z 4001

  原子力用語

JIS Z 4331

  X・γ線及びβ線個人線量計校正用ファントム

JIS Z 8103

  計測用語

JIS Z 8401

  数値の丸め方

ISO 4037-1:1996

,X and gamma reference radiation for calibrating dosemeters and doserate meters and for

determining their response as a function of photon energy

− Part 1: Radiation characteristics and

production methods

ISO 4037-3:1999

,X and gamma reference radiation for calibrating dosemeters and doserate meters and for

determining their response as a function of photon energy

−Part 3: Calibration of area and personal

dosemeters and the measurement of their response as a function of energy and angle of incidence

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 4001 及び JIS Z 8103 によるほか,次による。

備考1.  単位時間当たりの線量当量を“線量当量率”といい,この規格においては線量当量(又は線

量当量率)を“線量当量(率)

”と書き表す。

2.

単位時間当たりの照射線量を“照射線量率”といい,この規格においては照射線量(又は照

射線量率)を“照射線量(率)

”と書き表す。同様に,単位時間当たりの空気カーマ及び空気

吸収線量をそれぞれ“空気カーマ率”

“空気吸収線量率”といい,この規格においては空気


2

Z 4511

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カーマ(又は空気カーマ率)を空気カーマ(率)

,空気吸収線量(又は空気吸収線量率)を空

気吸収線量(率)と書き表す。

a)

線量当量関係の定義

1)  ICRU

球  質量百分率が,酸素 76.2  %,炭素 11.1  %,水素 10.1  %及び窒素 2.6  %の元素組成をも

つ,密度 1 g/cm

3

で直径 30 cm の球。

2)  ICRU

スラブ  質量百分率が,酸素 76.2  %,炭素 11.1  %,水素 10.1  %及び窒素 2.6  %の元素組成

をもつ,密度 1 g/cm

3

で,30 cm×30 cm×15 cm の直方体。

3)  1 cm

線量当量  場所にかかわる 1 cm 線量当量及び個人にかかわる 1 cm 線量当量の総称。場所にか

かわる 1 cm 線量当量は,ICRU 球を単一方向の面平行ビームの光子で照射したとき,入射方向に沿

い入射面から主軸上 1 cm の深さにおける線量当量。また,個人にかかわる 1 cm 線量当量は ICRU

スラブを単一方向の面平行ビームの光子で主平面に垂直に照射したとき,入射面から主軸上 1 cm 深

さにおける線量当量。1 cm 線量当量を

H

1cm

で示す。

なお,この線量当量率を,

H

1cm

で示す。

4)  70 µm

線量当量  場所にかかわる 70 µm 線量当量及び個人にかかわる 70 µm 線量当量の総称。場所

にかかわる 70  µm 線量当量は,ICRU 球を単一方向の面平行ビームの光子で照射したとき,入射方

向に沿い入射面から主軸上 70 µm の深さにおける線量当量。また,個人にかかわる 70 µm 線量当量

は,ICRU スラブを単一方向の面平行ビームの光子で主平面に垂直に照射したとき,入射面から主

軸上 70 µm 深さにおける線量当量。70 µm 線量当量を,

H

70µm

で示す。

なお,この線量当量率を

H

70µm

で示す。

5)  ICRU

球線量当量(率)  場所にかかわる 1 cm 線量当量(率)及び 70 µm 線量当量(率)の総称。

6)  ICRU

スラブ線量当量(率)  個人にかかわる 1 cm 線量当量(率)及び 70 µm 線量当量(率)の総

称。

7)

線量当量換算係数  自由空間中での空気カーマ(率)から ICRU 球線量当量(率)又は ICRU スラ

ブ線量当量(率)を算出するときに用いる換算係数。

8)

空気吸収線量換算係数  照射線量(率)から空気吸収線量(率)を算出するときに用いる換算係数(=

33.97 Gy

×kg/C)。

9)

空気カーマ換算係数  照射線量(率)から空気カーマ(率)を算出するときに用いる換算係数(=33.97

×(1−g)

1

Gy

×kg/C)。ここで は制動放射による損失割合を示す。

b)

校正関係の定義

1)

照射線量測定器  照射線量(率)の測定を行うための測定器。

2)

空気カーマ測定器  空気カーマ(率)の測定を行うための測定器。

3)

空気吸収線量測定器  空気吸収線量(率)の測定を行うための測定器。以下,この規格では 1.5 MeV

以下の光子に対して空気吸収線量測定器を空気カーマ測定器に含める。

4)

線量当量測定器  ICRU 球又は ICRU スラブ線量当量(率)の測定を行うための測定器。

5)

照射線量(率)基準  校正装置によって設定された基準となる照射線量(率)。

6)

空気カーマ(率)基準  照射線量(率)基準に空気カーマ換算係数を乗じて得られる基準となる空

気カーマ(率)

7)

空気吸収線量(率)基準  照射線量(率)基準に空気吸収線量換算係数を乗じて得られる基準とな

る空気吸収線量(率)基準。以下,この規格では,空気吸収線量(率)基準を空気カーマ(率)基

準に含める。


3

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8)

線量当量(率)基準  空気カーマ(率)基準に線量当量換算係数を乗じて得られる基準となる ICRU

球線量当量(率)又は ICRU スラブ線量当量(率)

9)

線量(率)基準  照射線量(率)基準,空気カーマ(率)基準,空気吸収線量(率)基準及び線量

当量(率)基準の総称。

10)

校正  線量(率)基準と測定器の表す値との関係を求めること。

11)

校正装置  照射線量(率)又は空気カーマ(率)基準を設定するための基準器と照射装置又は基準

となるγ線源。

12)

特定標準器  計量法に基づき経済産業大臣が指定した標準測定器。

13)

特定二次標準器  計量法に基づき特定標準器を用いて校正された標準器。また,この規格では,計

量法上特定二次標準器と同等と見なされる標準器(ワーキングスタンダード)を含む。

14)

基準器  校正を行う場合に基準となる測定器。基準器の種類には,基準測定器及び実用基準測定器

がある。また,実用基準測定器の種類には,照射線量又は空気カーマ実用基準測定器と線量当量実

用基準測定器とがある。

15)

照射装置  校正に使用するγ線照射装置又はX線照射装置の総称。

16)

基準γ線源  線量(率)基準を設定するための基準となるγ線源で特定二次標準器によって値付け

のされたもの。

17)

実用γ線源  実用測定器を校正するためにだけ用いられるγ線源。基準測定器によって線量率が値

付けされた実用基準γ線源と線量率基準をもたない確認校正用のγ線源とがある。

18)

実用照射装置  線量(率)基準を設定するための簡易な照射装置。

19)

実用測定器  実用に供している測定器。  照射線量実用測定器,空気カーマ実用測定器,空気吸収線

量実用測定器及び線量当量実用測定器がある。この規格では,空気吸収線量実用測定器を空気カー

マ実用測定器に含める。

20)

基準校正  特定二次標準器,基準測定器又は実用基準測定器の校正。

21)

実用校正  実用測定器の校正。

22)

確認校正  実用に供している実用測定器について,定期的な性能維持の確認を目的として,線量(率)

基準を用いず実用線源による校正定数の変動の有無に着目して行う簡易的な校正。

23)

置換法  同一条件の照射場に基準器及び被校正測定器を交互に置き換えて,校正を行う方法。ここ

で,置換法には,ISO 4037-3 に規定する被校正測定器と基準器とを同時に照射する方法及び照射装

置の出力変動を監視するビームモニタを併用する方法を含める。

24)

線源法  基準γ線源又は実用基準γ線源によって被校正測定器の校正を行う方法。

25)

逆 乗法  線量(率)基準を基に任意の距離における照射線量,空気カーマ又は線量当量(率)を

計算によって求め,被校正測定器の校正を行う方法。

26)

校正定数  基準とする照射線量(率),空気カーマ(率)又は線量当量(率)を被校正測定器の指示

値で除した値。

4.

校正の体系  国家標準から一次,二次及び実用照射線量(率)又は空気カーマ(率)基準へと移行す

る校正の体系は,

図 及び次による。

a)

校正は,特定二次標準器,基準測定器又は実用基準測定器を対象とする基準校正と,実用測定器を対

象とする実用校正とに分類する。

b)

基準校正は,一次照射線量(率)又は一次空気カーマ(率)基準による特定二次標準器の校正,二次


4

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照射線量(率)又は二次空気カーマ(率)基準による基準測定器の校正及び実用照射線量(率)

,実用

空気カーマ(率)又は実用線量当量(率)基準による実用基準測定器の校正とする。

c)

実用校正は,照射線量実用測定器及び空気カーマ実用測定器についてはそれぞれ実用照射線量(率)

基準及び実用空気カーマ(率)基準による校正並びに確認校正とする。線量当量実用測定器について

は,実用空気カーマ(率)基準に線量当量換算係数を乗じて得られた線量当量(率)基準による校正

及び線量当量実用基準測定器によって値付けられた実用線量当量(率)基準による校正並びに確認校

正とする。

d)

特定標準器は,計量法上の最高位の国家標準器である。特定二次標準器は,一次照射線量(率)基準

又は一次空気カーマ(率)基準によって校正された標準測定器である。

e)

基準γ線源は,特定二次標準器によって線源の照射線量率,空気カーマ率又は線量当量率が値付けら

れたγ線源とする。同様に値付けられたγ線照射装置を単独で使用する場合,これに含める。

f)

実用基準γ線源は,基準測定器によって線源の照射線量率,空気カーマ率又は線量当量率が値付けられ

たγ線源とする。同様に値付けられたγ線照射装置を単独で使用する場合,これに含める。


5

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校正装置

実用基準測定器

[実用γ線照射装置(

1

)]

実用基準γ線源

照射線量(率)基準

照射線量(率)

国家標準

一次照射線量(率)

基準

二次照射線量(率)

基準

実用照射線量(率)又は

実用空気カーマ(率)基準

照射線量

実用測定器

空気カーマ 又は

空気吸収線量

実用測定器

ICRU球線量当量

(率)基準 

場の線量当量

実用測定器

線量当量
換算係数

基準校正

校正区分

実用校正

確認校正

実用校正

実用γ線源

特定標準器

[γ線照射装置]

[X線照射装置]

特定二次標準器

[γ線照射装置]
[X線照射装置]

基準測定器

[γ線照射装置(

1

)]

[X線照射装置]

 基準γ線源

(

)  コリメート型γ線照射装置又は基準γ線源の空気カーマ(率)に線量当量換算係数を乗じて,ICRU球線量当量(率)の照射装置若しくは基準γ線源として使用でき る。実用γ線照射

          装置をICRU球線量当量(率)で値付けして,実用ICRU球線量当量(率)基準を設定できる。
 

備考 1.特定二次標準器及び基準測定器(常用参照標準を含む)の校正は,この規格の対象範囲外とする。また,確認校正の方法については,附属書2に示す。

        

2.実線は実際の連係を示し,点線の矢印は国家標準と基準間とのつながりを示す。二点鎖線は実用ICRU球線量当量(率)基準へのつながりを示す。

       3.ICRUスラブ線量当量(率)基準による校正の体系は,附属書1付図1に示す。
 

参考 照射線量(率)基準は,空気カーマ換算係数を乗じることによって,空気カーマ(率)基準として使用できる。また,実用照射線量(率)基準に空気吸収線量換算係数を乗じて実用空気吸収

      線量(率)基準を設定した場で,空気吸収線量実用測定器を校正できる。

                                                      

図1 校正の体系

5

Z 451

1


0000

5

Z 451

1


2005

又は


6

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:2005

5.

校正定数の不確かさの求め方  校正定数の不確かさにおける信頼度は 95%とする。不確かさの総合は,

個々の事象にかかわる不確かさの 乗和の平方根とする。校正における不確かさは,基準を設定した場の

不確かさ(基準測定器の性能を含む校正の不確かさ又は基準γ線源の校正の不確かさ。

)と被校正測定器の

不確かさと(校正の不確かさを含む。

)の 2 乗和の平方根として求める。

6.

校正の不確かさ

6.1

基準校正の不確かさ  基準校正の不確かさは,次による。

a)

137

Cs

又は

60

Co

のγ線エネルギーによって実用照射線量(率)基準又は実用空気カーマ(率)基準を

設定した場で,照射線量又は空気カーマ実用基準測定器を校正する場合の不確かさは,6  %以下とす

る。

b)

137

Cs

又は

60

Co

のγ線エネルギーによって線量当量(率)基準を設定した場で,線量当量実用基準測

定器を校正する場合の不確かさは,6  %以下とする。

参考  二次照射線量(率)基準又は二次空気カーマ(率)基準を設定した場で,基準測定器を校正す

る場合の不確かさは,5  %以下である。

6.2

実用校正の不確かさ  実用校正の不確かさは,次による。

a)

実用照射線量(率)基準又は実用空気カーマ(率)基準を設定した場で,照射線量又は空気カーマ実

用測定器を校正する場合の不確かさは,20  %以下とする。

b)

実用空気カーマ(率)基準に,線量当量換算係数を乗じて線量当量(率)基準を設定した場で,線量

当量実用測定器を校正する場合の不確かさは,20  %以下とする。

なお,線量当量(率)基準を求めるための線量当量換算係数の誤差は,考慮しないものとする。

7.

基準器及び照射装置

7.1

基準測定器  基準測定器の検出器は,電離箱式とする。電離箱は,使用するエネルギー範囲ごとに,

適応する壁厚又は入射窓厚をもち,

表 の性能を満たすものとする。


7

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  1  基準測定器の性能(%)

検出器の使用エネルギー範囲

性能項目

10 keV

以上

30 keV

未満

30 keV

以上

300 keV

未満

300 keV

以上

3 000 keV

未満

レスポンスの再現性(

2

)

<1.0

<1.0

<1.0

方向特性(

3

)

<1.0

<0.5

<0.5

線量率特性(

4

)

<0.5

<0.5

<0.5

ステム効果(

5

)

<0.5

<1.0

<0.5

目盛の直線性(

6

)

<0.5

<0.5

<0.5

エネルギー特性(

7

)

<±10

<±6

<±2

(

2

)

線質,線量率などの照射条件をほぼ一定に保ち,長時間照射した場合又は日を変え
て照射した場合の,校正定数の最大値と最小値との差の最小値に対する百分率。

(

3

)

規定の照射方向±2°の範囲で,放射線の入射方向を変えて照射を行った場合の,指
示値の最大値と最小値との差の最小値に対する百分率。

(

4

)

照射線量又は空気カーマ測定器を,定格又は使用最大線量率及びその 1/2 程度の線

量率で照射した場合の,校正定数の差の最小の校正定数に対する百分率。

(

5

)

電離箱の柄(前増幅器を含む。

)を遮へいした場合と,しない場合との,指示値の差

の遮へいした場合に対する百分率。

(

6

)

同一測定レンジ内において,最大目盛値の 30∼100  %の指示範囲における校正定数
のうちで最大値と最小値との差の最小値に対する百分率。

(

7

)

エネルギー特性 C

(

%)は,次の式によって求める。

100

min

max

min

max

E

×

+

±

=

N

N

N

N

C

ここに,N

max

:検出器の使用エネルギー範囲内における校正定数の最大値

N

min

:検出器の使用エネルギー範囲内における校正定数の最小値

7.2

実用基準測定器  実用基準測定器は,次による。

a

)

実用基準測定器は,基準測定器と同等の性能をもつ測定器及び実用校正をしようとしている特定の照

射線量又は空気カーマ実用測定器若しくは線量当量実用測定器と同一形式の検出部をもつ測定器とす

る。

b

)

実用基準測定器の性能は,変動係数で示す。

137

Cs

又は

60

Co

のγ線照射装置によって実用基準測定器

を同一の照射条件で

4

回以上照射したとき,測定器指示値の変動係数は,

0.03

以下とする。

7.3

照射装置,その他校正に必要な器具の性能  照射装置,その他の校正に必要な器具の性能は,次に

よる。

a

)

照射線量(率)又は空気カーマ(率)基準場の設定に用いる照射装置,その他の校正に必要な器具の

性能は,

表 に示すとおりとする。


8

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:2005

  2  照射装置及びその他校正に必要な器具の性能

装置

項目

許容値

照射野均一性  %(

8

)

±2

シャッタ開閉速度  %(

9

)

1

以下

γ線照射装置

再現性(

10

)

0.005

照射野均一性  %(

8

)

±3

シャッタ開閉速度  %(

9

)

1

以下

X線照射装置

X線出力安定度  %(

11

)

±2

温度計

器差  ℃

±1

湿度計

器差  %

±5

気圧計

器差  kPa

±0.4

計時装置

器差  %

±0.1

長さ計

器差  %

±0.1

(

8

)

γ線照射装置及び X 線照射装置の照射野の均一性は,1 台の被校正測定器
を照射する場合及び複数個の被校正測定器を同時に照射する場合の照射野

内の照射線量(率)又は空気カーマ(率)の均一性を意味する。

(

9

)

シャッタ開閉速度は,シャッタ開閉時間の照射時間に対する百分率を示す。

(

10

)

γ線照射装置の再現性は,線源を格納状態から照射状態へ変えることによ

って,基準測定器を 10 回照射したときの指示値の変動係数である。

(

11

)  X

線出力変動を監視するモニタ電離箱などがある場合には,安定度は±

5

%とし,変動分を補正するものとする。

b

)

実用照射装置と実用基準測定器とを組み合わせた性能は,実用照射装置で実用基準測定器を同一の照

射条件で

4

回以上照射したときの指示値の変動係数で示し,

0.05

以下とする。

8.

基準校正

8.1

校正方法

8.1.1

実用基準測定器又は実用基準γ線源  実用基準測定器又は実用基準γ線源は,次のいずれかの方法

で校正する。

a

)

基準測定器及びγ線照射装置によって実用照射線量(率)基準又は実用空気カーマ(率)基準を設定

した場で,置換法によって行う。

b

)

基準γ線源によって実用照射線量(率)基準又は実用空気カーマ(率)基準を設定した場で,線源法

によって行う。

c

)

実用基準γ線源の線量率の値付けは

,

線源から決められた点で基準測定器を用いて行う。

8.2

基準校正の校正範囲

8.2.1

実用基準測定器  実用基準測定器の校正範囲は表 による。

  3  実用基準測定器の校正範囲

器種

目盛

エネルギー

ディジタル式

必要な測定範囲で,各デカードの中心

付近の 1 点とする。

アナログ式

必要な測定範囲で,各測定レンジの最

大目盛の 1/2 以上の 1 点とする。

−  実用基準測定器については,662

keV

137

Cs

)又は 1 250 keV(

60

Co

の 1 点とする。

参考

基準測定器の校正範囲を,

参考表 に示す。


9

Z 4511

:2005

参考表  1  基準測定器の校正範囲

器種

目盛

エネルギー

ディジタル式

必要な測定範囲で,各デカードの中心
付近の 1 点とする。

アナログ式

必要な測定範囲で,各測定レンジの最
大目盛の 1/2 以上の 1 点とする。

− 10

keV

以上 30 keV 未満用につい

ては 10 keV,20 keV,30 keV 付近

のうち 1 点以上とする。

− 30keV 以上 300keV 未満用につい

ては,30 keV,50 keV,80 keV,

150 keV

,200 keV 付近のうち 2 点

以上とする。

− 300

keV

以上 3 000 keV 以下用に

つ い て は , 662 keV(

137

Cs)

, 1

250keV

60

Co

)の 2 点とする。

8.3

基準校正の環境条件  基準校正を行う環境条件は,表 による。

  4  基準校正の校正時の環境条件

項目

条件

周囲温度  ℃

20

±5

相対湿度  %

≦85

気圧 kPa

95.0

∼103.0

バックグラウンド

空気カーマ率

µGy/h

測定器を校正する領域で

≦0.22

8.4

基準校正の照射条件

8.4.1

実用基準測定器  実用基準測定器の校正を行う場合の照射条件は,6.1.a

)

又は 6.1.b

)

に規定する不確

かさを満足するものとする。

9.

実用校正

9.1

照射線量又は空気カーマ実用測定器の校正方法  照射線量又は空気カーマ実用測定器の校正は,次

のいずれかの方法で行う。

a

)

基準測定器及び照射装置によって実用照射線量(率)基準又は実用空気カーマ(率)基準を設定した

場で,置換法又は逆

2

乗法によって行う。

b

)

実用基準測定器及び実用照射装置によって実用照射線量(率)基準又は実用空気カーマ(率)基準を

設定した場で,置換法又は逆

2

乗法によって行う。

c

)

基準γ線源又は実用基準γ線源によって実用照射線量(率)基準又は実用空気カーマ(率)基準を設

定した場で,線源法又は逆

2

乗法によって行う。

9.2

線量当量実用測定器の校正方法  ICRU 球線量当量実用測定器の校正は,次のいずれかの方法で行う。

a

)

基準測定器及び照射装置によって実用空気カーマ(率)基準を定め,これに線量当量換算係数を乗じ

て ICRU 球線量当量(率)基準を設定した場で,置換法又は逆

2

乗法によって行う。

b

)

ICRU

球線量当量実用測定器及び同一形式の検出部をもつ測定器を a

)

で設定した ICRU 球線量当量

(率)基準で校正し,これを用いて実用照射装置を ICRU 球線量当量率で値付けし,ICRU 球線量当

量実用測定器を置換法によって校正する。


10

Z 4511

:2005

c

)

基準γ線源又は実用基準γ線源によって空気カーマ(率)基準を定め,これに線量当量換算係数を乗

じて ICRU 球線量当量(率)基準を設定した場で,線源法又は逆

2

乗法によって行う。

9.3

ICRU

球線量当量(率)基準の決定  ICRU 球線量当量(率)は,実用空気カーマ(率)基準を用い

て,次の方法で算出する。

a

)

1cm

は,実用空気カーマ(率)基準

(

K

)

及び

付表 に示す

1 cm

線量当量換算係数

(

f

1cm

)

を用いて,次の

式によって求める。

cm

1

cm

1

f

K

H

×

=

b

)

70µm

は,実用空気カーマ(率)基準

(

K

)

及び

付表 に示す

70

µ

m

線量当量換算係数

(

f

70µm

)

を用いて,

次の式によって求める。

µm

70

µm

70

f

K

H

×

=

9.4

実用校正の校正範囲  実用測定器の校正範囲は,表 による。

  5  実用測定器の校正範囲

器種

校正範囲

ディジタル式

各デカードの中心付近の 1 点とする。

アナログ式

−  直線目盛の場合には,各測定レンジごとに最大目盛の 1/2 以上の 1 点とする。
−  対数目盛の場合には,各デカードごとに 2 目盛付近の 1 点とする。

積算式

全測定範囲内の 1 点とする。

備考  複数の測定レンジをもつ測定器について,使用するレンジが限定される場合には,使用上の要求事

項に適合する性能を確保できる最大レンジを上限にしてもよい。

9.5

実用校正の環境条件  実用校正を行う環境条件は,表 による。

  6  実用校正の校正時の環境条件

項目

条件

周囲温度  ℃

20

±10

相対湿度  %

≦85

気圧 kPa

85.0

∼106.0

バックグラウンド

空気カーマ率

µGy / h

測定器を校正する領域で

≦0.22

9.6

実用校正の照射条件  実用校正を行う場合の照射条件は,6.2 に規定する不確かさを満足するものと

する。

10.

照射装置及び測定器の配置  基準校正における照射装置及び測定器の具体的な幾何学的配置は,次に

よる。

a

)

γ線照射装置は,次による。

1

)

コリメートγ線の場合には,

図 のとおりとする。


11

Z 4511

:2005

:線源・測定器間距離

:ビーム中心軸・床間距離

a

:測定器の検出部寸法

:ビーム中心軸・側壁間距離(天井を含む。

:測定器・後方壁間距離

θ:ビームの広がり角度

B (m)

L (m)

a/L

L

≦3 3<L

H (m)

S (m)

θ

(度)

0.5

以上 1/5 以下 1.0 以上 L/3 以上 1.2 以上 1.5 以上 30 以下

備考  ビームの広がり角度(θ)は,最大 40°までとする。この場合,

は,

L≦

3

のとき 1.5(m)以上,L>3

のとき L/2(m)以上とする。

  2  コリメートγ線の場合

2

)

非コリメートγ線の場合には,

図 のとおりとする。

:線源・測定器間距離

:ビーム中心軸・床間距離

a

:測定器の検出部寸法

:ビーム中心軸・側壁間距離(天井を含む。

:測定器・後方壁間距離

:線源・前方壁間距離


12

Z 4511

:2005

a/L

L (m)

B (m)

S (m)

F (m)

H (m)

1/5

以下

2

以下

2

以上

2

以上

2

以上

1.2

以上

備考  散乱線の影響を評価できる場合は,線源・前方壁間距離(F)は 1 m としてもよい。

  3  非コリメートγ線の場合

b

) X

線照射装置は,

図 による。

:線源・測定器間距離

:ビーム中心軸・床間距離

a

:測定器の検出部寸法

:ビーム中心軸・側壁間距離(天井を含む。

:測定器・後方壁間距離

θ:ビームの広がり角度

L (m)

a/L

B (m)

H (m)

S (m)

θ

(度)

1.0

以上

6.0

以下

1/10

以下

2.0

以上

1.2

以上

1.5

以上

15

以下

備考  ビーム絞り及び付加フィルタは,散乱線の影響をできるだけ少なくするため X 線管球に

近づける。

  4  線照射の場合

11.

X

線の線質

11.1

第 及び第 半価層の測定方法  ある管電圧,管電流,固有フィルタ(空気層を含む。)及び付加フ

ィルタ条件のもとで,ある単一物質の半価層測定用フィルタの厚さに対する線量率を測定し,減衰率曲線

を作成する。減衰率

1/2

及び

1/4

に対応する測定用フィルタの厚さを t

1

及び t

2

とし,

1

半価層=t

1

,  第

2

半価層=

(

t

2

t

1

)

を求める。

なお,エネルギー特性の良好な検出器を使用し,フィルタはX線ビーム軸と垂直に設定し,ナロービー

ムを用いて,フィルタなどからの散乱線の寄与が無視できる条件で測定を行う。

11.2

フィルタ  付加フィルタは,

X

線管球の放射口近くに設定し,フィルタとして用いる物質は,アル

ミニウム,銅,すず及び鉛の

4

種類とする。

半価層測定用フィルタは,アルミニウム,銅及びすずの

3

種類とし,実効エネルギーが

40 keV

以下では


13

Z 4511

:2005

アルミニウム,

30

200 keV

の範囲では銅,

0.1

1 MeV

の範囲ではすずをそれぞれフィルタとして使用す

る。

フィルタに用いる物質の材質は,アルミニウム

99.8

%以上,銅,すず及び鉛は,それぞれ

99

%以上の

純度とし,厚さの不確かさは

1

%とする。

11.3

実効エネルギーの求め方  ある

X

線ビームの特定物質に対する第

1

半価層を t

1

とし,同物質の光子

減衰係数が

ln2/

t

1

と等しくなる光子エネルギーを求める。このエネルギーを,その

X

線ビームの実効

エネルギーE

eff

とする。

11.4

均等度  均等度 HC は,次の式によって求める。

(

)

1

2

1

t

t

t

HC

=

11.5

線質指標  線質指標 QI は,次の式によって求める。

max

eff

E

E

QI

=

ここに,

eff

E

:実効エネルギー

max

E

:最大エネルギー(管電圧に対応する

X

線スペクトルの最大エ

ネルギー)

11.6

線質の表示

X

線の線質は,実効エネルギー(

keV

又は

MeV

)で表し,半価層,均等度又は線質指

標を併記する。また,

X

線の線質は,ISO 4037-1 で規定する線質表示法を用いてもよい。この場合は,管

電圧,平均エネルギー(

keV

又は

MeV

)及び半価層及び均等度を併記する。

12.

照射線量(率),空気カーマ(率)又は空気吸収線量(率)測定器の校正定数の求め方

12.1

置換法の場合  照射装置によって測定器を校正する場合に適用し,被校正測定器の校正定数は,次

の式によって求める。

Q

Q

N

N

S

S

×

=

ここに,

N

: 被校正測定器の校正定数

S

N

: 基準器の校正定数

S

Q

: 基準器の正味の指示値

Q

: 被校正測定器の正味の指示値

12.2

線源法の場合  基準γ線源又は実用基準γ線源によって測定器を校正する場合に適用し,被校正測

定器の校正定数は,次の式によって求める。

Q

M

N

S

=

  (線量率測定器の場合)

又は,

Q

t

M

N

×

=

S

  (線量測定器の場合)

ここに,

N

: 被校正測定器の校正定数

S

M

: 基準γ線源又は実用基準γ線源の線量率

Q

: 被校正測定器の正味の指示値

t

: 照射時間


14

Z 4511

:2005

12.3

逆 乗法の場合  γ線照射装置,基準γ線源又は実用基準γ線源によって測定器を校正する場合に

適用し,被校正測定器の校正定数は,次の式によって求める。

Q

M

N

S

=

  (線量率測定器の場合)

又は,

Q

t

M

N

×

=

S

  (線量測定器の場合)

ここに,

N

: 被校正測定器の校正定数

Q

: 被校正測定器の正味の指示値

t

: 照射時間

S

M

: γ線源による線量率で,次の式によって求める

2

2

S

L

l

M

M

l

×

=

ここに,

l

M

: γ線源からの距離

l

における線量率基準

l

l

M

を値付けたときの線源から基準器までの距離

L

: γ線源から被校正測定器までの距離

ただし,γ線源から被校正測定器までの距離

における

S

M

の計算は,

に近接する距離

l

における線量

率基準

l

M

を用いて行う。

l

M

の測定間隔は,コリメートγ線の場合には

1 m

,非コリメートγ線の場合に

0.5 m

とする。また,

S

M

の計算式は,測定した

l

M

と距離による関数式で表してもよい。

13.

線量当量(率)測定器の校正定数の求め方

13.1

置換法の場合  照射装置によって測定器を校正する場合に適用し,被校正測定器の校正定数は,次

の式によって求める。

Q

H

N

S

=

ただし,

S

S

S

Q

f

N

H

×

×

=

ここに,

N

: 被校正測定器の校正定数

S

H

: 各深さに対応する ICRU 球線量当量

S

N

: 基準器の校正定数

f

付表 及び付表 に示す線量当量換算係数

S

Q

: 基準器の正味の線量指示量

Q

: 被校正測定器の正味の線量当量指示値

13.2

線源法の場合  基準γ線源又は実用基準γ線源によって測定器を校正する場合に適用し,被校正測

定器の校正定数は,次の式によって求める。

Q

H

N

S

=

  (線量当量率測定器の場合)

又は,

Q

t

H

N

×

=

S

  (線量当量測定器の場合)

ただし,

f

K

H

×

=

S

S


15

Z 4511

:2005

ここに,

N

: 被校正測定器の校正定数

S

H

: 各深さに対応する ICRU 球線量当量率

S

K

: 基準γ線源又は実用基準γ線源の空気カーマ率

f

付表 及び付表 に示す線量当量換算係数

Q

: 被校正測定器の正味の線量当量(率)指示値

t

: 照射時間

13.3

逆 乗法の場合  γ線照射装置,基準γ線源又は実用基準γ線源によって測定器を校正する場合に

適用し,次の式によって求める。

Q

H

N

S

=

  (線量当量率測定器の場合)

又は,

Q

t

H

N

×

=

S

  (線量当量測定器の場合)

ただし,

f

K

H

×

=

S

S

ここに,

N

: 被校正測定器の校正定数

S

H

: 各深さに対応する ICRU 球線量当量率

f

付表 及び付表 に示す線量当量換算係数

Q

: 被校正測定器の正味の線量当量(率)指示値

t

: 照射時間

S

K

: γ線源による空気カーマ率で,12.3 に示す方法によっ

て求める。

14.

校正結果の記録  測定器の校正結果は,記録用紙に記入し,その内容は次による。

なお,数値の丸め方は,JIS Z 8401 による。

a

)

実用基準測定器の場合には,校正の結果,使用した基準測定器及び被校正測定器の名称,形式,製造

番号,製造業者,校正方法,環境条件,校正年月日,校正者氏名及びその他校正に関する諸条件を記

入する。

b

)

基準γ線源を使用した場合には,線源番号,核種及び基準点における線量率を記入する。実用基準γ

線源を使用した場合は,線源番号,核種,基準点における線量率を記入するほか,値付けに使用した

基準測定器の名称,形式,

製造番号及び値付けの実施者と実施年月日とが記載された記録を添付する。

c

)

実用測定器の場合には,校正の結果,被校正測定器の名称,形式,製造番号,校正者氏名及び校正年

月日を記入する。


16

Z 4511

:2005

付表  1  1 cm 線量当量換算係数(場所にかかわる 1 cm 線量当量)

X

線及びγ線のエネルギー(

12

)

MeV

空気カーマから 1 cm 線量当量への

換算係数(

13

)

Sv/Gy

0.010

0.015

0.020

0.030

0.040

0.050

0.060

0.080

0.10

0.15

0.20

0.30

0.40

0.50

0.60

0.66(

14

)

0.80

1.0

1.25(

15

)

1.5

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

8.0

10

0.008

0.26

0.61

1.10

1.47

1.67

1.74

1.72

1.65

1.49

1.40

1.31

1.26

1.23

1.21

1.20

1.19

1.17

1.16

1.15

1.14

1.13

1.12

1.11

1.11

1.11

1.10

(

12

)

線源から放出されるX線及びγ線のエネルギーが,単一エネルギーの場合には光子
エネルギー,単一エネルギーでない場合には実効エネルギーとする。

該当するエネルギーがない場合は,補間法によって求める。

(

13

)

空気カーマから 1 cm の深さにおける ICRU 球線量当量への換算係数である。

(

14

)

137

Cs

γ線のエネルギーである。

(

15

)

60

Co

γ線の等価換算係数に対応するエネルギーである。

参考  この表は,ICRP Publ.74 によった。


17

Z 4511

:2005

付表  2  70 

µ

m

線量当量換算係数(場所にかかわる 70 

µ

m

線量当量)

X

線及びγ線のエネルギー(

12

)

MeV

空気カーマから 70 µm 線量当量への

換算係数(

16

)

Sv/Gy

0.010

0.015

0.020

0.025

0.030

0.040

0.050

0.060

0.080

0.10

0.15

0.20

0.30

0.40

0.50

0.60

0.66(

15

)

0.80

1.0

1.25(

16

)

1.5

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

8.0

10

0.95

0.99

1.05

1.13

1.22

1.41

1.53

1.59

1.61

1.55

1.42

1.34

1.31

以下,1 cm 線量当量と同一

(

12

)

(

14

)

及び

(

15

)

は,

付表 の注参照。

(

16

)

空気カーマから 70 µm の深さの ICRU 球線量当量への換算係数である。

参考  この表は,ICRP Publ.74 によった。


18

Z 4511

:2005

付表  3  照射線量―空気カーマ換算係数

X

線及びγ線のエネルギー(

17

)

MeV

照射線量から空気カーマへの換算係数

(

18

)

mGy/R

1-

g(

19

)

0.010

8.76

1.000

(0.010 MeV から 1.0 MeV までは 0.010 MeV の換算係数に同一)

1.0

1.5

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

8.0

10

8.76

8.76

8.83

8.85

1.000

0.996

0.995

0.991

0.988

0.984

0.980

0.972

0.964

(

17

)

X線及びγ線のエネルギーは,単一エネルギーの場合には光子エネルギー,単一エ
ネルギーでない場合には実効エネルギーとする。該当するエネルギーがない場合は,
補間法によって求める。

(

18

)

照射線量(単位:R)から自由空間中の空気カーマへの換算係数である。ここで,1 R
=2.58×10

4

C/kg

である。エネルギーが 3 MeV 以上では電子平衡の条件を外れるこ

とによって,照射線量を正確に決定することができない。

(

19

) (1-

g)は制動放射損失による補正係数である。

参考  出典 ICRU 47(1992)


19

Z 4511

:2005

附属書 1(規定)個人線量計の校正方法

1.

適用範囲  この附属書は,個人線量計の校正方法について規定する。

2.

個人線量計校正の体系  個人線量計校正の体系は,本体の 4.によるほか,附属書 付図 及び次によ

る。

a

)

校正は,個人線量計をファントムに設置して行う基準となるファントム校正と,ファントムを用いな

い校正とに分類する。

b

)

ファントム校正は,実用空気カーマ(率)基準に

附属書 付表 及び附属書 付表 に示す線量当量

換算係数(以下,線量当量換算係数という。)を乗じて得られた ICRU

スラブ線量当量(率)基準に

よる個人線量計の校正とする。

c

)

ファントムを用いない校正

(

1

)

は,線量当量実用基準測定器と照射装置又はγ線源とによって設定され

る ICRU スラブ線量当量(率)基準による個人線量計の校正とする。

(

1

)

ファントムを用いない個人線量計の校正は,個人線量計を線量当量実用基準測定器として用い

る方法であり,同一形式の線量計を校正する場合にだけ実施することができる。

3.

ファントム校正  個人線量計のファントム校正は,次による。

a

)

ファントム校正の方法  個人線量計のファントム校正は,個人線量計を JIS Z 4331 に規定するファン

トムに設置して行う。この場合,個人線量計は,ファントムの中央部に,かつ,ファントムにできる

だけ接近させて設置する。

ファントムに設置した個人線量計(以下,ファントム設置個人線量計という。

)の校正は,次のいず

れかの方法で行う。

1

)

基準測定器及び照射装置によって実用空気カーマ(率)基準を定め,これに線量当量換算係数を乗

じて ICRU スラブ線量当量(率)基準を設定した場で,置換法又は逆

2

乗法によって行う。

2

)

基準γ線源又は実用基準γ線源によって実用空気カーマ(率)基準を定め,これに線量当量換算係

数を乗じて ICRU スラブ線量当量(率)基準を設定した場で,線源法又は逆

2

乗法によって行う。

b

)

照射装置及び個人線量計の配置  照射装置及びファントム設置個人線量計の具体的な幾何学的配置は,

本体の 10.によるほか,次による。

1

)

個人線量計を設置したファントム全体を照射する。

2

)

線源とファントム設置個人線量計との距離は,

2 m

以上とする。

3

)

校正距離の計測は,通常,線源の中心と検出器中心との間で行う。

4

)

ファントムは,

その照射面の中心における垂線が,照射ビームの中心軸と一致するように設置する。

5

)

ファントムは,木枠又は低密度材製の台を用いて校正テーブル表面から

20 cm

以上離して設置する。

備考1.

校正距離が

2 m

以上であるため,校正距離の計測はファントムの表面で行ってもよい。

2.

ファントム校正を実施するとき,これを床から空間に支持するための小形テーブルを“校正

テーブル”と呼ぶ。

c

)

校正定数の求め方  個人線量計の校正定数は,本体の 13.に示す方法によって求める。


20

Z 4511

:2005

4.

ファントムを用いない校正  個人線量計のファントムを用いない校正は,次による。

a

)

3.

によって校正した個人線量計[以下,基準となる個人線量計

(

2

)

]を照射装置又はγ線源を用いてフ

ァントムなしで照射し,その指示値(

I

0

)を求める。次に,その指示値がファントム上において得ら

れたと仮定した場合の,照射位置における ICRU スラブ線量当量率(以下,見掛けの基準線量当量率:

0

H

)を次の式によって求める。

0

0

0

0

t

N

I

H

×

=

ここに,

0

N

: 3.で求めた基準となる個人線量計の校正定数

0

I

: 基準となる個人線量計の指示値

0

t

: 照射時間

b

)

a

)

の線量計と同形式の被校正個人線量計を同一の照射条件によって照射し,その指示値

(

I)

を求める。

被校正線量計の校正定数

(

N)

は,次の式によって求める。

0

0

0

0

N

t

I

t

I

I

t

H

N

×

×

×

=

×

=

ここに,

0

H

: 見掛けの基準線量当量率

0

N

: 基準となる個人線量計の校正定数

0

I

: 基準となる個人線量計の指示値

0

t

: 基準となる個人線量計の照射時間

t

: 被校正線量計の照射時間

(

2

)

基準となる個人線量計は,

本体 7.2 に規定する実用基準測定器の要件を満たしていなければな

らない。

備考1.

照射装置の線源又は実用γ線源は,

137

Cs

又は

60

Co

とする。

2.

基準γ線源,実用基準γ線源又は実用γ線照射装置を用いる場合において,個人線量計の照

射位置における ICRU スラブ線量当量率

(

s

H

)

が分かっているときは,基準となる個人線量計

をファントム上に設置した場合に示す指示値

(

I

OP

)

と自由空間中に設置した場合に示す指示値

(

I

FA

)

との比[以下,変換係数

(

q)

]をあらかじめ求めておき,これを被校正線量計の指示値

(

I

P

)

に乗じて得られる見掛けの指示値

(

I

C

)

から,次の式によって校正定数

(

N

P

)

を求めてもよい。

q

I

t

H

I

t

H

N

×

×

=

×

=

P

S

C

S

P

ただし,

FA

OP

P

C

I

I

q

q

I

I

=

×

=

     


21

Z 4511

:2005

校正装置

実用基準測定器

[実用γ線照射装置(

3

)]

実用基準γ線源

照射線量(率)基準

照射線量(率)

国家標準

一次照射線量(率)

基準

二次照射線量(率)

基準

実用照射線量(率)又は

実用空気カーマ(率)基準

個人線量計

ICRUスラブ線量
当量(率)基準(

4

)

ICRUスラブ線量

当量(率)基準

個人線量計

線量当量
換算係数

基準校正

校正区分

ファントム

校正

ファントムを

用いない校正

実用校正

特定標準器

[γ線照射装置]

[X線照射装置]

特定二次標準器

[γ線照射装置]
[X線照射装置]

基準測定器

[γ線照射装置(

1

)]

[X線照射装置]

 基準γ線源

(

3

)  γ線照射装置又は基準γ線源の空気カーマ(率)に線量当量換算係数を乗じて,ICRUスラブ線量当量(率)の照射装置又は基準γ線源として使用でき る。実用γ線照射装置を

    ICRU球線量当量(率)で値付けして,実用ICRUスラブ線量当量(率)基準を設定できる。
  (

4

) 個人線量計を実用基準測定器として実用ICRUスラブ線量当量(率)基準を設定し,同形式の個人線量計を校正できる。

   備考 1.特定二次標準器及び基準測定器(常用参照標準を含む。)の校正は,この規格の対象範囲外とする。
        

2.実線は実際の連係を示し,点線の太矢印は国家標準と基準間とのつながりを示す。二点鎖線は実用ICRUスラブ線量当量(率)基準へのつながりを示す。

   参考 照射線量(率)基準は,空気カーマ換算係数を乗じることによって,空気カーマ(率)基準として使用できる。

                                              

附属書1付図 1 個人線量計校正の体系

21

Z 451

1


0000

21

Z 451

1


2005

(

3

)


22

Z 4511

:2005

附属書 付表  1  1 cm 線量当量換算係数

個人にかかわる 1 cm 線量当量

X

線及びγ線のエネルギー(

5

)

MeV

空気カーマから 1 cm 線量当量への換算係数(

6

)

Sv/Gy

0.010

0.012 5

0.015

0.017 5

0.020

0.025

0.030

0.040

0.045

0.05

0.06

0.08

0.10

0.125

0.15

0.20

0.30

0.40

0.50

0.60

0.66(

7

)

0.80

1.0

1.25(

8

)

1.5

3.0

6.0

10.0

0.009

0.098

0.264

0.445

0.611

0.883

1.112

1.490

1.645

1.766

1.892

1.903

1.811

1.696

1.607

1.492

1.369

1.300

1.256

1.226

1.213

1.190

1.167

1.149

1.139

1.117

1.109

1.111

(

5

)

線源から放出されるX線及びγ線のエネルギーが,単一エネルギーの場合には光子
エネルギー,単一エネルギーでない場合には実効エネルギーとする。

該当するエネルギーがない場合は,補間法によって求める。

(

6

)

空気カーマから 1 cm 深さにおける ICRU スラブ球線量当量への換算係数である。

(

7

)

137

Cs

γ線のエネルギーである。

(

8

)

60

Co

γ線の等価換算係数に対応するエネルギーである。

参考  この表は,ICRP Publ.74 によった。


23

Z 4511

:2005

附属書 付表  2  70 

µ

m

線量当量換算係数

個人にかかわる 70 

µ

m

線量当量

X

線及びγ線のエネルギー(

5

)

MeV

空気カーマから 70 µm 線量当量への換算係数(

9

)

Sv/Gy

0.005

0.010

0.015

0.020

0.025

0.030

0.040

0.045

0.050

0.060

0.080

0.10

0.15

0.20

0.30

0.40

0.50

0.60

0.66(

7

)

0.80

1.0

0.750

0.947

0.981

1.045

1.130

1.230

1.444

1.546

1.632

1.716

1.732

1.669

1.518

1.432

1.336

1.280

1.244

1.220

1.209

1.189

1.173

(

5

)

及び(

7

)

は,

附属書 付表 の注参照。

(

9

)

空気カーマから 70 µm の深さにおける ICRU スラブ線量当量への換算係数である。

参考  この表は,ICRP Publ.74 によった。


24

Z 4511

:2005

附属書 2(規定)実用測定器の確認校正

1.

適用範囲

  この附属書は,実用測定器の確認校正の方法について規定する。確認校正は,測定器の性

能が継続して維持され,その測定器を用いた測定目的のために十分に正確であることを検証し,確認する

ために行うものであって,その測定器に対して新たに校正定数を規定するものではない。

2.

確認校正の体系

  校正の体系は,

本体

4.

によるほか,次による。

a

)

確認校正は,校正定数が確定した実用測定器について定期的に,及び必要に応じて行う。

b

)

確認校正は,実用測定器に対して,実用γ線源及び照射条件を定めることによって,実施することが

できる。

c

)

確認校正を実施し,この

附属書

4.

に規定する条件によって校正定数の変化がないことが確認された

実用測定器について,引き続きその校正定数を使用することができる。ただし,この条件を満たさな

い場合,本体に基づいて新たな校正定数を定める。

備考1.

確認校正の頻度は,測定器の性能,用途,使用条件などによって使用者が個別に定めてよい

が,最低年 1 回以上が望ましい。

2.

確認校正に用いる線源は,線量率基準の有無を問わないが,被校正測定器の校正定数の妥当

性を十分に検証できる強度をもつものが望ましい。この場合,レンジ内の最大目盛の 30  %

以上,ディジタル目盛の場合にあっては下から 2 けた目の数字が 3 以上であることが望まし

い。また,使用する測定器が複数の測定レンジをもつ場合においても,確認校正は少なくと

も一測定レンジの単一の測定点だけで行えばよい。

3.

方法

  確認校正は,校正定数が確定した実用測定器について,その供用開始から一定期間後の指示値

を,同一条件で照射した使用開始時の指示値(以下,初期指示値)と比較することによって行う。照射は,

あらかじめ定めた実用γ線源と照射条件とを用いて行い,得られた指示値と初期指示値との比を求める。

校正時の指示値と初期指示値との比を求める際には,線源の半減期補正を行う。

a

)

確認校正を行う際には,初期指示値を求めた際の使用線源,照射条件などを記載した校正記録が保管

され,継続して確認できるよう維持されていなければならない。初期指示値は,校正定数が確定した

後,又は定置式の測定器にあっては使用場所に設置した後,すみやかに求める。

b

)

確認校正に使用するγ線源は,

137

Cs

又は

60

Co

のいずれかとし,安定で堅ろうな形状及び構造をもつ

密封線源でなければならない。また,測定器の使用期間を通して同一の線源を用いる。  ただし,やむ

を得ず交換する場合には

f

)

の方法によるものとする。

備考1.

測定器によって,

226

Ra

241

Am

又は

90

Sr-

90

Y

線源を使用してもよい。

2.

測定器にあらかじめ検査用線源が内蔵されている場合,その線源を用いてもよい。

c

)

確認校正時の測定器及び線源の幾何学的配置条件は,初期指示値を求めた場合と同一の配置とする。

備考

幾何学的配置条件は,測定器ごとに定めた専用のジグを使用して設定することが望ましい。

d

)

確認校正は,測定器の外観検査,検出器及び計測部全般にわたり製造業者が指定する機能検査(点検)

を実施し,機能上の問題がないことを確認した上で行う。

e

)

通常の測定時において,指示値として複数回の測定から得られた読み値の平均値を用いる場合には,


25

Z 4511

:2005

確認校正時においても同等回数の測定を実施して指示値を求める。

f

)

確認校正に使用する線源又は照射条件を変更する場合には,本体に規定する方法によって,校正定数

を再度決定する。ただし,被校正測定器を用いてあらかじめ変更前の線源及び照射条件と変更後の線

源及び照射条件の比較試験を実施し,両者に対する指示値の関係を十分な精度(変動係数 0.05 以内と

する)で求め,初期指示値からの継続性が維持されていることが証明できる場合には,引き続き確認

校正を実施してもよい。

4.

性能の判定

  確認校正において,校正定数に変化がないと容認される範囲は,この

附属書

3.

に示す

方法によって得られた確認校正時の指示値と初期指示値との比について 1±0.1 の範囲とする。

5.

確認校正の記録

  確認校正を実施した結果は記録用紙に記入し,その内容は,次による。

a

)

被校正測定器の名称,形式,製造番号,校正実施年月日,校正者及び校正定数。必要に応じて校正時

の記録(原校正記録)を添付する。

b

)

初期指示値を得たときの記録は,初期指示値,初期指示値確定時の照射条件,使用した線源(核種及

び線源番号)

,実施年月日,実施者及び環境条件とする。

c

)

確認校正実施時の記録は,指示値及び判定結果のほか,照射条件,線源(核種及び線源番号)

,確認校

正実施年月日,確認校正実施者,判断基準及び環境条件とする。