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Z 4346:2017  

(1) 

目 次 

ページ 

1 適用範囲 1 

2 引用規格 1 

3 用語及び定義  2 

4 記号 4 

5 構造 5 

5.1 構造一般  5 

5.2 線量計  5 

5.3 リーダ  6 

5.4 ソフトウェア  6 

6 共通試験 6 

6.1 共通試験条件  6 

6.2 基準放射線  7 

6.3 試験方法一般  7 

7 個別試験及び試験方法  8 

7.1 変動係数及び直線性試験  8 

7.2 オーバロード特性,残線量及び再使用 8 

7.3 エネルギー・方向特性  9 

7.4 混合照射特性  10 

7.5 線量計の温度・湿度特性  11 

7.6 光に対する線量計の安定性  12 

7.7 経時変化特性  12 

7.8 リーダの安定性  13 

7.9 環境温度に対するリーダの安定性 13 

7.10 光に対するリーダの安定性  14 

7.11 供給電源に対するリーダの安定性  15 

7.12 電磁両立性  15 

7.13 耐衝撃性  18 

8 検査 18 

8.1 一般  18 

8.2 形式検査  18 

9 表示 19 

9.1 線量計の表示  19 

9.2 リーダの表示  19 

10 取扱説明書  19 

11 製品技術情報  20 


 

Z 4346:2017 目次 

(2) 

ページ 

附属書A(規定)信頼限界  21 

附属書B(参考)形式検査における試験の概要  24 

附属書C(規定)変動係数の許容範囲を変更する係数の決定方法 25 

附属書D(参考)混合照射特性試験の計算方法  26 

附属書E(参考)照射時の環境温度に対する線量計の安定性の確認方法  28 

 

 


 

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(3) 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本電気計測器工業会(JEMIMA)

及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を制定すべきとの申出

があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格である。これによって,

JIS Z 4314:2002,JIS Z 4320:2004,JIS Z 4332:2002及びJIS Z 4339:2004は廃止され,この規格及びJIS Z 

4345に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

 

 


 

  

日本工業規格          JIS 

 

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X・γ線用受動形環境モニタリング用線量計測装置 

Passive integrating dosimetry systems for environmental monitoring of 

photon radiation 

 

適用範囲 

この規格は,30 keV〜3 MeVのX・γ線による空気吸収線量又は空気カーマの測定に用いる,受動形環

境モニタリング用線量計測装置について適用する。また,X・γ線は,その散乱線を含む。 

 

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS C 61000-4-2 電磁両立性−第4-2部:試験及び測定技術−静電気放電イミュニティ試験 

JIS C 61000-4-3 電磁両立性−第4-3部:試験及び測定技術−放射無線周波電磁界イミュニティ試験 

JIS C 61000-4-4 電磁両立性−第4-4部:試験及び測定技術−電気的ファストトランジェント/バー

ストイミュニティ試験 

JIS C 61000-4-5 電磁両立性−第4-5部:試験及び測定技術−サージイミュニティ試験 

JIS C 61000-4-6 電磁両立性−第4-6部:試験及び測定技術−無線周波電磁界によって誘導する伝導

妨害に対するイミュニティ 

JIS C 61000-4-8 電磁両立性−第4-8部:試験及び測定技術−電源周波数磁界イミュニティ試験 

JIS C 61000-4-11 電磁両立性−第4-11部:試験及び測定技術−電圧ディップ,短時間停電及び電圧

変動に対するイミュニティ試験 

JIS Z 4001 原子力用語 

JIS Z 4511 照射線量測定器,空気カーマ測定器,空気吸収線量測定器及び線量当量測定器の校正方

法 

JIS Z 8103 計測用語 

ISO 4037-1,X and gamma reference radiation for calibrating dosemeters and doserate meters and for 

determining their response as a function of photon energy−Part 1: Radiation characteristics and 

production methods 

ISO 4037-2,X and gamma reference radiation for calibrating dosemeters and doserate meters and for 

determining their response as a function of photon energy−Part 2: Dosimetry for radiation protection over 

the energy ranges from 8 keV to 1.3 MeV and 4 MeV to 9 MeV 

ISO 4037-3,X and gamma reference radiation for calibrating dosemeters and doserate meters and for 

determining their response as a function of photon energy−Part 3: Calibration of area and personal 

dosemeters and the measurement of their response as a function of energy and angle of incidence 


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ISO 4037-4,X and gamma reference radiation for calibrating dosemeters and doserate meters and for 

determining their response as a function of photon energy−Part 4: Calibration of area and personal 

dosemeters in low energy X reference radiation fields 

 

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 4001及びJIS Z 8103によるほか,次による。 

3.1 

線量計(dosemeter) 

空気吸収線量又は空気カーマを測定するように設計された放射線測定器をいい,検出素子とこれを保持

する構造体から成る。 

3.2 

定格範囲(rated range) 

線量計測装置がこの規格で規定された性能を満たす影響量の範囲。 

3.3 

最大定格測定時間,tmax(maximum rated measurement time) 

この規格で規定された要件を満たす最大の連続計測時間。 

注記1 最大定格測定時間は,有効測定範囲の下限の線量(Alow),フェーディングなどに依存する。 

注記2 例えば,加熱による線量の情報の消去,ソフトウェアによる線量の情報のリセットなどが計

測の開始となる。 

3.4 

指示値,G(indicated value) 

線量計測装置によって示される値。 

3.5 

偏差,D(deviation) 

ある影響下での指示値(G)と基準条件での指示値(Gr)との差をいい,次の式によって求められる。 

r

G

G

D

 

3.6 

相対レスポンス,r(relative response) 

特定の試験条件下で得られたレスポンス(R)の基準レスポンス(R0)に対する比をいい,次の式によ

って求められる。 

0

R

R

r

 

3.7 

信号,S(signal) 

空気吸収線量又は空気カーマを評価するために検出素子からリーダで読み出される量。 

3.8 

基準条件(reference conditions) 

線量計測装置による測定の不確かさが最小であるとみなせる条件。 

3.9 

検出素子(detector) 


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外部電源なしに入射した放射線の情報を蓄積し,リーダで読み取ることで情報量に応じた信号量を発生

する物質。 

3.10 

リーダ(reader) 

検出素子からの信号を読み取る装置。 

3.11 

ソフトウェア(software) 

リーダを制御し,指示値の評価,保存及び表示に必要な機能を備えたもの。 

3.12 

有効測定範囲(effective measuring range) 

線量計測装置がこの規格の規定する性能に適合する測定範囲。 

3.13 

デカード(decade) 

対数目盛又はこれに準じる目盛の目盛範囲を表す単位。 

注記 例えば,二つの目盛値の比の常用対数がNであるとき,この2目盛間の目盛範囲をNデカード

という。 

3.14 

基準方向(reference direction) 

製造業者が定める線量計の基準の方向で,放射線入射角度を測るときなどに基準となる。 

3.15 

線量計の基準点(reference point of a dosemeter) 

試験において基準とする線量計の構造上の点。 

3.16 

基準の向き(reference orientation) 

放射線の入射方向に基準方向を合わせたときの線量計の向き。 

3.17 

影響量(influence quantity) 

測定結果に変化を及ぼす影響の量。ただし,この規格が測定対象とする量ではない。 

注記 例えば,長さの測定に用いるマイクロメータの温度。 

3.18 

有効測定範囲の下限の線量,Alow(lower limit of the effective measuring range) 

有効測定範囲における最小の線量。 

3.19 

有効測定範囲の上限の線量,Aup(upper limit of the effective measuring range) 

有効測定範囲における最大の線量。 

3.20 

変動係数,ν(coefficient of variation) 

n個の指示値(Gj)の標準偏差の推定値(s)の,平均値(G)に対する百分率をいい,次の式によって

求められる。 


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%

100

1

1

1

%

100

1

2

n

j

jG

G

n

G

G

s

v

 

3.21 

最小定格範囲(mandatory range,minimum rated range) 

この規格が線量計測装置に要求する最小限の定格範囲。 

3.22 

基準レスポンス,R0(reference response) 

基準条件で測定したときの指示値(Gr,0)と線量の取決め真値(Cr,0)との比をいい,次の式によって求

められる。 

r,0

r,0

0

C

G

R

 

3.23 

再生処理(initialization) 

放射線照射の影響を取り除くために行う検出素子の初期化。 

3.24 

Fタイプの影響量(influence quantity of type F) 

指示値に対する効果が,レスポンスの変化として現れるタイプの影響量。 

注記1 例えば,放射線エネルギー及び入射角度。 

注記2 Fは,係数(factor)を表す。 

3.25 

Sタイプの影響量(influence quantity of type S) 

指示値に対する効果が,指示値の大小と無関係の偏差として現れるタイプの影響量。 

注記1 例えば,電磁障害。 

注記2 Sタイプの影響量に関する全ての要件は,偏差Dの値に対して与えられる。 

注記3 Sは,総和(sum)を表す。 

3.26 

線量計測装置(dosimetry system) 

指示値を示すための装置で,線量計,リーダ及び付随する関連機器から成る。 

 

記号 

この規格で用いる記号及び意味は,表1による。 

 


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表1−記号 

記号 

意味 

線量(空気吸収線量及び空気カーマの総称) 

α 

放射線の入射角度 

αmax 

定格範囲内の放射線の入射角度の最大値 

線量の取決め真値 

Ci 

第iグループの線量の取決め真値 

CK 

放射線の照射条件Kにおける線量の取決め真値 

CL 

放射線の照射条件Lにおける線量の取決め真値 

CK+L 

混合照射における放射線の照射条件K及びLにおける線量の取決め真値 

Cnat 

最大定格測定時間(tmax)保管したときの自然放射線による線量の取決め真値 

Cr,0 

基準条件での線量の取決め真値 

偏差 

指示値の平均値 

i

第iグループの指示値の平均値 

Gi 

第iグループの指示値 

i

G

 

第iグループから自然放射線による線量を差し引いた指示値の平均値 

GK+L 

混合照射における放射線の照射条件K及びLにおける指示値 

r,0

線量計にCr,0の線量を照射したときの指示値の平均値 

放射線の照射条件K 

放射線の照射条件L 

相対レスポンス 

rmax 

相対レスポンスの許容最大値 

rmax,K 

混合照射における放射線の照射条件Kにおける相対レスポンスの許容最大値 

rmax,L 

混合照射における放射線の照射条件Lにおける相対レスポンスの許容最大値 

rmax,w 

混合照射における相対レスポンスの許容最大値 

rmin 

相対レスポンスの許容最小値 

rmin,K 

混合照射における放射線の照射条件Kにおける相対レスポンスの許容最小値 

rmin,L 

混合照射における放射線の照射条件Lにおける相対レスポンスの許容最小値 

rmin,w 

混合照射における相対レスポンスの許容最小値 

標準偏差 

si 

第iグループの標準偏差 

線量計の信号 

Sg 

g個目の線量計の信号 

tn−1 

n回の指示値の読取りに対するスチューデントのt値 

拡張不確かさ 

Uc,com 

線量の取決め真値の合成値の拡張不確かさ 

Ucom 

合成値の拡張不確かさ 

Um 

平均値の拡張不確かさ 

 

構造 

5.1 

構造一般 

線量計測装置は,検出素子(以下,素子という。)を内蔵する線量計,リーダ及び付随する関連機器(ソ

フトウェアを含む。)で構成する。 

なお,最大定格測定時間(tmax)は,3か月間以上とする。 

5.2 

線量計 

線量計の構造は,次による。 


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a) 機械的衝撃に対して素子を保護できる構造とする。 

b) 必要に応じてエネルギー補償用フィルタを備えてもよい。 

c) 汚染しにくく,かつ,汚染を除去しやすい構造とする。 

d) 製造業者の指定する以外の方法で容易に解体できない構造とする。 

e) 湿気が容易に内部に入りにくい構造とする。 

5.3 

リーダ 

リーダの構造は,次による。 

a) 読取機構及び指示値の表示機構から成る。 

b) 長時間の連続使用に耐える構造とする。 

c) 光電子増倍管の感度を調整するなどの機能として,試験用の素子又は光源を備えてもよい。 

d) 測定レンジの変更は,自動とする。 

e) 指示値のステップは,2 %以内とする。また,有効測定範囲の下限値を含むデカードでは,指示値の

ステップは,10 %以内としてもよい。例えば,測定下限値が0.01 mGyの場合,0.010 mGy〜0.099 mGy

の範囲では,指示値は,0.011 mGy,0.012 mGy,…と10 %ステップでよく,0.1 mGy以上の範囲では,

0.102 mGy,0.104 mGy,…と指示値は,2 %ステップ以内となる。 

f) 

線量計測装置は,各線量計に対する指示値を割り当てなければならない。 

5.4 

ソフトウェア 

ソフトウェアの機能は,次による。そのメニュー及び機能並びに次の,a)〜g)に関わる情報は,全て文

書として明示する。 

a) 機能を利用しているソフトウェア以外のソフトウェアの影響を受けにくくする。 

b) ソフトウェアの変更を行ったときは,正常に動作することを確認する。 

c) 識別情報をもたせるとともに,ソフトウェアの意図的な改ざん及び偶発的な変更に対する保護機能を

備える。 

d) 指示値が消失するような異常な動作状況においては,指示値の消失を防ぐための警告を発しリーダの

動作を停止する。異常な動作状況において許容する指示値の損失は一つまでとする。 

e) 権限を与えられた管理者以外は,指示値に影響を与えるパラメータの変更,追加及び削除をできなく

する。 

f) 

信号及び信号に影響を与える関連情報は,保存されなければならない。情報量が記録媒体の容量を超

える場合又は情報が削除される場合には,警告を発する。さらに,信号及び信号に影響を与える関連

情報を異なる装置に送信する場合,指示値を求めるために必要な情報を全て含めて送信する。 

g) 誤ったキー入力を受け付けないなど,誤操作を防ぐための機能を備える。 

 

共通試験 

6.1 

共通試験条件 

基準条件を製造業者が指定しないときは,表2の第2欄を基準条件とし,試験は,表2の第3欄に示す

標準試験条件で行う。 

 


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表2−基準条件及び標準試験条件 

項目 

基準条件 

(製造業者が指定しないとき) 

標準試験条件 

(製造業者が指定しないとき) 

基準線量 Cr,0 

3 mGy 

1 mGy〜10 mGy 

基準γ線源 

137Cs 

137Cs 

放射線の入射角度 

基準方向 

基準方向±2° 

環境温度 

20 ℃ 

15 ℃〜25 ℃ a) 

相対湿度 

65 % 

50 %〜75 % a) 

気圧 

101.3 kPa 

86.0 kPa〜106.6 kPa a) 

電源電圧 

定格電源電圧 

定格電源電圧±1 % 

電源周波数 

定格電源周波数 

定格電源周波数±1 % 

電源波形のひずみ 

正弦波 

全高調波ひずみが5 %未満の正弦
波 

外部電磁場 

無視できるレベル 

影響の認められるレベル以下 

外部磁気誘導 

無視できるレベル 

地球磁界の2倍以内 

線量計の制御 

正常状態にセット 

正常状態にセット 

バックグラウンド線量率 

0.1 μGy/h以下 

0.25 μGy/h未満 

放射性物質による汚染 

無視できるレベル 

無視できるレベル 

注a) 試験時点での実際の値を記録する。気圧については,海抜の高いところでは,70 kPaまで許容される。 

 

6.2 

基準放射線 

放射線による試験は,特に指定のない限り,次の放射線で行う。 

JIS Z 4511又はISO 4037-1〜ISO 4037-4に規定するX・γ線。 

試験に用いるX・γ線は,国家標準とのトレーサビリティが明確でなければならない。また,その不確

かさは,10 %以内が望ましい。 

6.3 

試験方法一般 

試験方法一般は,次による。 

a) 線量計の位置 線量計の基準点を,基準線量が決定された点に置く。特に指定のない限り,線量計の

向きは基準の向きとする。 

なお,線量計は自由空間中に設置する。 

b) 試験に用いる線量計の数 試験に用いる線量計(又は照射)の数nは,特に指定のない限り,1個〜

25個で,附属書Aによって決定する。各試験に必要な線量計の数の一例を附属書Bに示す。 

c) バックグラウンド線量 線量を評価するに当たり,追加の線量計を用い,自然放射線の影響だけは補

正してもよい。 

d) 線量計のグループ分け 複数のグループに線量計を分けて試験を行う場合には,最大8組のグループ

に線量計をグループ分けする。各グループの試験条件は,7.2.2〜7.13.2の各試験方法の細分箇条に規

定する。 

e) Fタイプ及びSタイプの試験線量 製造業者は,7.5〜7.13の試験では,線量計測装置の構造及び動作

原理を考慮して,Fタイプの影響量,Sタイプの影響量(以下,Fタイプ,Sタイプという。)かを判

定する。判定できない場合は,Fタイプ及びSタイプのいずれの性能も満足しなければならない。7.5

〜7.11の試験では,特に指定のない限り,影響量がFタイプの場合は,有効測定範囲の下限の線量(Alow)

の少なくとも10倍の線量を,影響量がSタイプの場合又は影響量がFタイプかSタイプかを判定で

きない場合は,有効測定範囲の下限の線量(Alow)の7倍の線量をそれぞれの線量計に照射する。 


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f) 

性能の判定 7.1〜7.3及び7.5〜7.13の試験における性能は,附属書Aによる拡張不確かさUを含め

て判定する。 

 

個別試験及び試験方法 

7.1 

変動係数及び直線性試験 

7.1.1 

性能 

7.1.2によって試験したとき,変動係数及び直線性の許容範囲は,表3による。 

なお,附属書Cに従い,試験線量の点数及び線量計の数によって,許容範囲を変更してもよい。 

 

表3−変動係数及び直線性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲における変動係数及び直線性の許容範囲 

線量範囲:0.1 mGy ≦A<10 mGy 

変動係数 
0.1 mGy未満 

15 %以下 

0.1 mGy以上0.5 mGy未満 

(18−3 A/0.1 mGy) %以下 

0.5 mGy以上20 mGy以下 

 3 %以下 

20 mGy超 

 5 %以下 

直線性 
0.5 mGy未満及び20 mGy超 

com

c,

r,0

com

r,0

com

c,

11

.1

91

.0

U

C

C

U

G

G

U

i

i

 

0.5 mGy以上20 mGy以下 

com

c,

r,0

com

r,0

com

c,

05

.1

95

.0

U

C

C

U

G

G

U

i

i

 

 

7.1.2 

試験方法 

試験は,線量計の有効測定範囲の各デカードの約20 %,約40 %及び約80 %について行う。各線量につ

いて,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏差(si)から変動係数を求め,Ucom及びUc,comを附属書Aによっ

て計算する。基準条件における指示値の平均値を基準値(

r,0

G)とする。 

試験には,6.1及び6.2に規定する137Cs線源を用いる。137Cs線源を用いることができない場合,60Co線

源を用いてもよい。60Co線源を用いる場合には,137Cs線源のレスポンスに換算する。 

7.2 

オーバロード特性,残線量及び再使用 

7.2.1 

性能 

7.2.1.1 

オーバロード特性 

7.2.2によって試験したとき,オーバロード特性の許容範囲は,表4による。 

 

表4−オーバロードの最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲におけるオーバロードの許容範囲 

有効測定範囲の上限:10 mGy 

第2グループ(高線量を照射した線量計)の指示値Giが,有効測
定範囲の上限Aupを下回らないか,又はオーバロードを判定できな
ければならない。ただし,有効測定範囲の上限Aupが8 Gy以上の
場合には,次の式を満足するか,又はオーバロードを判定できな
ければならない。 

i

i

C

G

U

com

c,

91

.0

 


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7.2.1.2 

残線量及び再使用 

7.2.2によって試験したとき,残線量及び再使用の許容範囲は,表5による。 

なお,第3グループ及び第4グループについては,表3に規定する変動係数の許容範囲も満足しなけれ

ばならない。 

 

表5−残線量及び再使用の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲における残線量及び再使用の許容範囲 

有効測定範囲の下限:Alow 

第3グループ及び第4グループについて 

com

c,

r,0

com

r,0

com

c,

11

.1

91

.0

U

C

C

U

G

G

U

i

i

 

 

7.2.2 

試験方法 

次の4組のグループの線量計を6.1及び6.2に規定する137Cs線源で照射する。137Cs線源を用いることが

できない場合,60Co線源を用いてもよい。オーバロード特性試験には,第2グループを,残線量及び再使

用試験には,第1,第3及び第4グループを用いる。 

a) 第1グループ:5個以上の線量計を基準線量で照射し,基準グループとする。 

b) 第2グループ:1個の線量計を有効測定範囲の上限の線量(Aup)の10倍の線量で照射する。ただし,

試験線量Ciは,10 Gyを上限とする。 

c) 第3グループ:10個以上の線量計を有効測定範囲の下限の線量(Alow)で照射する。 

d) 第4グループ:10個以上の線量計を製造業者の定める再使用可能な線量の上限の線量で照射する。そ

の後,通常の方法で再生処理を行う。最後に,線量計を有効測定範囲の下限の線量

(Alow)で照射する。 

第1〜第4グループの線量計をこの順序で指示値の読取りを行わなければならない。全てのグループに

ついて,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏差(si)から変動係数を求め,Ucom及びUc,comを附属書Aによ

って計算する。 

7.3 

エネルギー・方向特性 

7.3.1 

性能 

7.3.2によって試験したとき,エネルギー・方向特性の許容範囲は,表6による。 

 

表6−エネルギー・方向特性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲におけるエネルギー・方向特性の許容範囲 

エネルギー範囲:80 keV〜1.25 MeV 

入射角度範囲:0°〜±60° 

com

c,

max

r,0

com

r,0

com

c,

min

U

r

C

C

U

G

G

U

r

i

i

 

ただし,入射角度0°,±60°のときのrmin,rmaxは,次のとおりとする。 

rmin=0.50, 
rmax=1.67 

なお,入射角度0°,±60°以外のrmin,rmaxは,規定しない。 

 

7.3.2 

試験方法 

各試験点について,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏差(si)を決定し,Ucom及びUc,comを附属書Aに

よって計算する。基準条件で得られた指示値を基準値とする。 


10 

Z 4346:2017  

  

線量計の基準点を通り,基準方向に対して垂直方向及び水平方向の両方向について試験を実施する。線

量計の構造が基準方向に対して対称でない場合には,一つの入射角度のプラス側及びマイナス側のそれぞ

れの方向から照射する。例えば,入射角度が±60°の場合,+60°の方向と−60°の方向とで線量計の構

造が異なるときには,+60°及び−60°の両方向について試験しなければならない。 

ISO 4037-1では,基準X線の発生方法として蛍光(F)X線及び連続X線を規定し,更に連続X線場を

スペクトルの広がりに応じて,低(L)カーマ率,狭(N)スペクトル,広(W)スペクトル及び高(H)

カーマ率の4種類の線質シリーズに分類している。また,放射線源(S)からのγ線及び高エネルギー(R)

γ線の発生方法についても規定している。このうち,この規格で用いるのに適した線質シリーズである,

狭(N)スペクトルシリーズ及び放射線源(S)からのγ線の線量当量換算係数は,表7による。 

表7に規定するX・γ線のうちの定格範囲のエネルギーについて,入射角度(α)0°及び180°で線量計

を照射する。また,定格範囲のエネルギーのうち,低い方から3点のエネルギーについて,±60°,±75°,

±αmax,90°,±(180°−αmax),±105°,及び±120°で線量計を照射する。表7のX・γ線と同等の実効

エネルギーをもつ線質指標が0.7程度のX線を用いてもよい。ただし,±(180°−αmax),±105°,±120°

及び180°については,素子を囲むフィルタを含む線量計としての構造が,素子の中心を通り基準方向に

垂直な面に対して対称な場合には,試験を省略することができる。αmaxは,75°を超え90°以下である。 

なお,90°では,基準方向を軸にして線量計を回転させながら照射する。回転させる代わりに,線量計

の向きを45°ステップで変えた8方向から照射してもよい。 

 

表7−エネルギー・方向特性試験に用いるX・γ線 

線質 

平均エネルギー 

keV 

(実効エネルギー) 

N-40 

33(31.9) 

N-60 

48(46.3) 

N-80 

65(64.1) 

N-100 

83(82.9) 

N-150 

118(118) 

N-200 

164(165) 

N-300 

250(252) 

S-Cs 

 662 

S-Co 

1250 

 

7.4 

混合照射特性 

7.4.1 

性能 

7.4.2によって試験したとき,混合照射特性の許容範囲は,放射線の種類,エネルギー及び角度が異なる

2種類の放射線の照射条件K及びLについて,それぞれの試験線量の取決め真値をCK及びCLとし,表8

による。 

 


11 

Z 4346:2017  

 

表8−混合照射特性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲における混合照射の許容範囲 

エネルギー・方向特性の定格範囲 

w

max,

r,0

r,0

L

K

L

K

w

min,

/

/

r

C

G

C

G

r

 

ただし,rmin,w,rmax,wは,次のとおりとする。 

L

K

L

L

min,

K

K

min,

w

min,

C

C

C

r

C

r

r

 

L

K

L

L

max,

K

K

max,

w

max,

C

C

C

r

C

r

r

 

注記1 計算によってレスポンスの許容範囲を求める方法については,附属書Dを参照。 
注記2 混合照射特性における最小定格範囲は,エネルギー・方向特性の定格範囲である。 

 

7.4.2 

試験方法 

混合照射特性試験では,7.3.2で用いた全てのX・γ線及び角度について,相対レスポンスを求める。角

度については,0°〜60°までの15°ステップの全ての角度について試験を行う。 

なお,混合照射においては,1:9〜9:1までの混合比率について,計算によって相対レスポンスを求め

てもよい。計算方法の一例を附属書Dに示す。 

一つの素子から構成されている線量計については,試験を省略してもよい。さらに,複数の素子から構

成されている線量計については,複数の信号によって線形結合アルゴリズム又はこれらの線形最適化アル

ゴリズムによって指示値を評価するものは,試験を省略してもよい。ただし,分岐によって異なる方程式,

補正方法等を選択して使用するアルゴリズムの場合には,この試験を省略してはならない。 

7.5 

線量計の温度・湿度特性 

7.5.1 

性能 

7.5.2によって試験したとき,線量計の温度・湿度特性の許容範囲は,表9による。 

 

表9−線量計の温度・湿度特性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲における線量計の温度・湿度特性の許容範囲 

Fタイプ 

Sタイプ 

温度:  −20 ℃〜+40 ℃ 
相対湿度:10 %〜90 % 

25

.1

83

.0

com

1

U

G

Gi

 

low

com

1

1.1 A

U

G

Gi

 

注記 線量計の温度・湿度特性は,通常,Fタイプである。 

 

7.5.2 

試験方法 

線量計の温度・湿度特性試験では,6.1及び6.2に規定する137Cs線源を用いる。Fタイプの場合は,6.3 e)

に規定する線量を,Sタイプの場合は,有効測定範囲の下限の線量(Alow)の11倍の線量を照射した各6

個以上から成る次の3組のグループの線量計を用いる。 

a) 第1グループ:6.1に規定する標準試験条件の温度及び相対湿度範囲内で48時間保管し,基準グルー

プとする。 

b) 第2グループ:温度の定格範囲の下限値で,48時間保管する。相対湿度については規定しない。 

c) 第3グループ:温度及び相対湿度の定格範囲の上限値で48時間保管する。 

全てのグループについて,保管後,指示値を読み取り,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏差(si)を決

定し,Ucomを附属書Aによって計算する。 


12 

Z 4346:2017  

  

7.6 

光に対する線量計の安定性 

7.6.1 

性能 

7.6.2によって試験したとき,光に対する線量計の安定性の許容範囲は,表10による。 

 

表10−光に対する線量計の安定性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲における光に対する線量計の安定性の許容範囲 

Fタイプ 

Sタイプ 

放射照度:0 W/m2〜1 000 W/m2 

11

.1

91

.0

com

2

U

G

Gi

 

low

com

2

7.0 A

U

G

Gi

 

注記 光に対する線量計の安定性は,通常,Fタイプである。 

 

7.6.2 

試験方法 

光に対する線量計の安定性試験では,6.1及び6.2に規定する137Cs線源を用いる。6.3 e)に規定する線量

を照射した各6個以上から成る次の2組のグループの線量計を用いる。試験に用いる光のスペクトルは,

太陽光スペクトルに同等とする。 

a) 第1グループ:直射日光が当たらない状態で1週間保管し,基準グループとする。 

b) 第2グループ:定格範囲の上限値の放射照度で線量計を1週間ばく露する。ばく露中の温度は,15 ℃

〜25 ℃に保つことが望ましい。また,所定の放射照度でばく露できない場合は,50 %

を超えない範囲で放射照度を減じることができる。ただし,減じた放射照度と同じ割

合でばく露する時間を延長する。 

全てのグループについて,保管後又はばく露後に指示値を読み取り,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏

差(si)を決定し,Ucomを附属書Aによって計算する。 

注記 太陽光の基準スペクトルの分布は,JIS C 8904-3を参照。 

7.7 

経時変化特性 

7.7.1 

性能 

7.7.2によって試験したとき,フェーディング,ビルドアップ,自己照射及び自然放射線による経時変化

特性の許容範囲は,表11による。 

 

表11−経時変化特性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲における経時変化特性の許容範囲 

Fタイプ 

Sタイプ 

測定時間:3か月間 

1) 第1〜第3グループ: 

11

.1

91

.0

com

2

U

G

Gi

 

2) 第4グループ: 

11

.1

7

91

.0

com

2

4

U

G

G

 

3) 第8グループ: 

low

nat

m

8

low

A

C

U

G

A

 

1) 第1〜第3グループ: 

low

com

2

7.0 A

U

G

Gi

 

2) 第4グループ: 

low

com

2

4

7.0

7

A

U

G

G

 

3) 第8グループ: 

low

nat

m

8

low

A

C

U

G

A

 

注記 経時変化特性は,Fタイプ,Sタイプいずれの場合もある。 

 


13 

Z 4346:2017  

 

7.7.2 

試験方法 

経時変化特性試験は,次の8組のグループの線量計を用いる。第8グループの平均値をCnatとする。 

a) 第1〜第3グループ:各グループの線量計は,6個以上とする。6.1及び6.2に規定する137Cs線源によ

って,有効測定範囲の下限の線量(Alow)の7倍の線量を照射する。 

b) 第4グループ:線量計は,25個以上とし,第1〜第3グループと同じ線源で,有効測定範囲の下限の

線量(Alow)を照射する。 

c) 第5〜第7グループ:各グループの線量計は,6個以上とし,照射しない。 

d) 第8グループ:線量計は,25個以上とし,照射しない。 

第1及び第5グループは,照射の1時間後又は製造業者が定める照射後読取りまでの最短時間が経過し

た後に指示値を読み取る。基準グループである第2及び第6グループは,照射の1週間後に指示値を読み

取る。第3,第4,第7及び第8グループは,照射の最大定格測定時間(tmax)後に指示値を読み取る。 

第5〜第8グループについて,指示値の平均値(

i

G)を求める。第1〜第4グループの指示値から第5

〜第8グループの指示値の平均値を差し引いた値から平均値(

i

G

)を求め,Um及びUcomを附属書Aに

よって計算する。 

7.8 

リーダの安定性 

7.8.1 

性能 

7.8.2によって試験したとき,リーダの安定性の許容範囲は,表12による。 

 

表12−リーダの安定性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲におけるリーダの安定性の許容範囲 

Fタイプ 

Sタイプ 

測定時間:3か月間 

11

.1

91

.0

com

1

U

G

Gi

 

low

com

1

7.0 A

U

G

Gi

 

注記 リーダの安定性は,通常,Fタイプである。 

 

7.8.2 

試験方法 

リーダの安定性試験では,6.1及び6.2に規定する137Cs線源を用いる。6.3 e)に規定する線量を照射した

各6個以上から成る次の3組のグループの線量計を用いる。 

a) 第1グループ:試験開始時に照射し,1週間保管する。 

b) 第2グループ:試験開始後,最大定格測定時間(tmax)の1/2が経過した時点で,第1グループと同じ

線量を照射し,1週間保管する。 

c) 第3グループ:試験開始後,最大定格測定時間(tmax)が経過した時点で,第1グループと同じ線量を

照射した後,1週間保管する。 

全てのグループについて,保管後に指示値を読み取り,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏差(si)を決

定し,Ucomを附属書Aによって計算する。 

7.9 

環境温度に対するリーダの安定性 

7.9.1 

性能 

7.9.2によって試験したとき,環境温度に対するリーダの安定性は,表13による。 


14 

Z 4346:2017  

  

表13−環境温度に対するリーダの安定性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲における環境温度に対するリーダの安定性の許容範囲 

Fタイプ 

Sタイプ 

使用環境温度:15 ℃〜25 ℃ 

11

.1

91

.0

com

1

2

U

G

G

 

low

com

1

2

7.0 A

U

G

G

 

注記 環境温度に対するリーダの安定性は,Fタイプ,Sタイプいずれの場合もある。 

 

7.9.2 

試験方法 

環境温度に対するリーダの安定性試験では,6.1及び6.2に規定する137Cs線源を用いる。有効測定範囲

の下限の線量(Alow)の7倍の線量を照射した各6個以上から成る次の2組のグループの線量計を用いる。

ただし,環境温度が指示値に影響を与えない物理的な理由を提示した場合には,試験を省略することがで

きる。 

なお,この試験は,製造業者の指定するリーダの使用環境温度が最小定格範囲を外れる場合に実施する。 

a) 第1グループ:6.1に規定する標準試験条件の温度で指示値を読み取り,基準グループとする。 

b) 第2グループ:リーダを定格範囲の最高温度で4時間以上放置し,その温度を保持した状態で指示値

を読み取る。 

全てのグループについて,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏差(si)を決定し,Ucomを附属書Aによっ

て計算する。 

7.10 光に対するリーダの安定性 

7.10.1 性能 

7.10.2によって試験したとき,光に対するリーダの安定性の許容範囲は,表14による。ただし,リーダ

の構造上,外部からの光が完全に遮断される場合には,試験を省略することができる。 

 

表14−光に対するリーダの安定性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲における光に対するリーダの安定性の許容範囲 

Fタイプ 

Sタイプ 

放射照度:0 W/m2〜1 000 W/m2 

11

.1

91

.0

com

1

2

U

G

G

 

low

com

1

2

7.0 A

U

G

G

 

注記 光に対するリーダの安定性は,通常,Sタイプであるが,Fタイプの場合もある。 

 

7.10.2 試験方法 

光に対するリーダの安定性試験では,6.1及び6.2に規定する137Cs線源を用いる。有効測定範囲の下限

の線量(Alow)の7倍の線量を照射した各6個以上から成る次の2組のグループの線量計を用いる。試験

に用いる光のスペクトルは,太陽光スペクトルに同等とする。 

a) 第1グループ:直射日光が当たらないように設置したリーダで指示値を読み取り,基準グループとす

る。 

b) 第2グループ:リーダを定格範囲の上限の放射照度でばく露した状態のまま指示値を読み取る。ばく

露中の温度は,15 ℃〜25 ℃に保つことが望ましい。 

全てのグループについて,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏差(si)を決定し,Ucomを附属書Aによっ

て計算する。 


15 

Z 4346:2017  

 

注記 太陽光の基準スペクトルの分布は,JIS C 8904-3を参照。 

7.11 供給電源に対するリーダの安定性 

7.11.1 性能 

7.11.2によって試験したとき,供給電源に対するリーダの安定性の許容範囲は,表15による。 

 

表15−供給電源に対するリーダの安定性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲における供給電源に対するリーダの安定性の許容範囲 

Fタイプ 

Sタイプ 

電源電圧変動範囲:−15 %〜+10 % 
電源周波数変動範囲:−2 %〜+2 % 

11

.1

91

.0

com

1

U

G

Gi

 

low

com

1

7.0 A

U

G

Gi

 

注記 供給電源に対するリーダの安定性は,通常,Fタイプであるが,Sタイプの場合もある。 

 

7.11.2 試験方法 

供給電源に対するリーダの安定性試験では,6.1及び6.2に規定する137Cs線源を用いる。6.3 e)に規定す

る線量を照射した各6個以上から成る次の5組のグループの線量計を用いる。 

a) 第1グループ:6.1に規定する標準試験条件の電源電圧・電源周波数で指示値を読み取り,基準グルー

プとする。 

b) 第2グループ:電源電圧及び電源周波数の定格範囲の最小電源電圧及び最小電源周波数条件で指示値

を読み取る。 

c) 第3グループ:電源電圧及び電源周波数の定格範囲の最大電源電圧及び最小電源周波数条件で指示値

を読み取る。 

d) 第4グループ:電源電圧及び電源周波数の定格範囲の最小電源電圧及び最大電源周波数条件で指示値

を読み取る。 

e) 第5グループ:電源電圧及び電源周波数の定格範囲の最大電源電圧及び最大電源周波数条件で指示値

を読み取る。 

第2〜第5グループの各グループについて,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏差(si)を決定し,Ucom

を附属書Aによって計算する。 

7.12 電磁両立性 

7.12.1 性能 

7.12.2によって試験したとき,電磁影響に対するリーダ及び電子部品を含む線量計の安定性の許容範囲

は,表16による。ただし,試験に当たって,線量計測装置が指示値に電磁影響があったことを表示する

機能をもっている場合には,表16の試験のうち,該当する電磁影響については,許容範囲を超えてもよ

い。 

 


16 

Z 4346:2017  

  

表16−電磁両立性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲における電磁両

立性の許容範囲 

Sタイプ 

JIS C 61000-4-2 
静電気放電イミュニ
ティ特性 

気中放電:±8 kV 
接触放電:±4 kV 

low

com

1

7.0 A

U

G

Gi

 

JIS C 61000-4-4 
電気的ファストトラ
ンジェント/バース
トイミュニティ特性 

AC/DC a)電源ポート:±2 kV 
信号ポートa):±1 kV 
機能アースポート:±1 kV 
立上り時間/半値時間(tr/th):5/50 ns  
繰返し周波数:5 kHz  

JIS C 61000-4-5 
サージイミュニティ
特性 

サージ: 
±2 kV(AC電源ポート,ライン−グラウンド間) 
±1 kV(AC電源ポート,ライン−ライン間) 
±0.5 kV(DC電源ポート) 
±1 kV(信号ポート,ライン−グラウンド間)b) 
フロント時間/半値時間(tr/th):1.2/50 μs(開回路電圧) 
フロント時間/半値時間(tr/th): 8/20 μs(短絡電流) 

JIS C 61000-4-6 
無線周波電磁界によ
って誘導する伝導妨
害に対するイミュニ
ティ特性 

周波数範囲:150 kHz〜80 MHz 
印加電圧:10 V(rms,無変調) 
変調方式:1 kHzの正弦波による80 %振幅変調 
試験ポート:信号ポート,AC電源ポート及び機能アースポー
ト 

JIS C 61000-4-8 
電源周波数磁界イミ
ュニティ特性 

電源周波数:50 Hz,60 Hz 
磁界強度:30 A/m 

JIS C 61000-4-11 
電圧ディップ,短時
間停電及び電圧変動
に対するイミュニテ
ィ特性 

1) 電圧ディップ及び継続時間: 
100 %低下で1サイクル(50 Hzの場合の継続時間は,20 ms) 
2) 電圧ディップ及び継続時間,ただし電圧低下中にリーダが

停止した場合には,電圧復帰後に電源を再投入する: 

30 %低下で継続時間500 ms 
60 %低下で継続時間 200 ms 
100 %低下で継続時間5 000 ms 

JIS C 61000-4-3 
放射無線周波電磁界
イミュニティ特性 

周波数範囲:80 MHz〜2 400 MHz c) 
変調方式:1 kHzの正弦波による80 %振幅変調 
電界強度:10 V/m(rms,無変調) 

注記 リーダの電磁両立性は,通常,Sタイプである。 
注a) 試験電圧の印加は,製造業者が3 m以上のケーブル使用を認める場合に限る。 

b) 試験電圧の印加は,製造業者が30 m以上のケーブル使用を認める場合に限る。 

c) 試験周波数の変化は10 %以内とし,この結果少なくとも37種類の試験周波数及び線量計が必要となる。 

 

7.12.2 試験方法 

電磁両立性試験では,6.1及び6.2に規定する137Cs線源を用いる。有効測定範囲の下限の線量(Alow)の

7倍の線量を照射した次のa)〜h)の8組のグループの線量計を用いる。ただし,製造業者が次の三つのい

ずれかの条件を満足することを,証拠を示して宣言した場合には,試験を省略することができる。 

− 電磁影響の影響量が指示値に有効測定範囲の下限の0.7倍以上の影響を与えない。 

− 電磁影響があった場合に,線量計測装置が指示値にエラーメッセージを表示するなどの方法で影響が


17 

Z 4346:2017  

 

あったことを示す機能がある。 

− 電磁影響の影響量を補正して正しい指示値を示す機能がある。 

なお,線量計測装置が電磁気による影響を受けない旨の論理的根拠を証拠としてもよい。 

a) 第1グループ:6.1に規定する標準試験条件で10個以上から成る線量計をリーダで読み取り,基準グ

ループとする。 

b) 第2グループ:JIS C 61000-4-2に基づき,試験環境にリーダ又は電磁波の影響を受けるおそれのある

電子部品を含む線量計を設置し,リーダ及び電磁波の影響を受けるおそれのある電子

部品を含む線量計の導電表面部に接触放電を,絶縁表面部に気中放電を行った後,10

個以上から成る線量計をリーダで読み取り,指示値を得る。 

c) 第3グループ:JIS C 61000-4-4に基づき,試験環境にリーダを設置し,基準グラウンド面と各ポート

との間に試験電圧を印加した後,10個以上から成る線量計をリーダで読み取り,指示

値を得る。 

d) 第4グループ:JIS C 61000-4-5に基づき,試験環境にリーダを設置し,基準グラウンド面と各ポート

との間及び電源ポートに試験電圧を印加した後,10個以上から成る線量計をリーダで

読み取り,指示値を得る。 

e) 第5グループ:JIS C 61000-4-6に基づき,試験環境にリーダを設置し,試験電圧及び試験周波数を変

化させながら,10個以上から成る線量計をリーダで読み取り,指示値を得る。試験周

波数の変化は10 %以内とする。手動式リーダについては,試験条件環境下にリーダを

さら(曝)した後に線量計をリーダで読み取り,指示値を得る。 

f) 

第6グループ:JIS C 61000-4-8に基づき,試験環境にリーダを設置し,磁界中にリーダを置いた状態

で10個以上から成る線量計をリーダで読み取り,指示値を得る。電磁波の影響を受

けるおそれのある電子部品を含む線量計については,事前に試験条件環境下に線量計

をさら(曝)す。手動式リーダについては,試験条件環境下にリーダをさら(曝)し

た後に線量計をリーダで読み取り,指示値を得る。 

g) 第7グループ:JIS C 61000-4-11に基づき,試験環境にリーダを設置し,リーダへの供給電圧を短時

間低下させた後,10個以上から成る線量計をリーダで読み取り,指示値を得る。 

なお,供給電圧を30 %低下で継続時間500 ms,供給電圧を60 %低下で継続時間200 

ms及び供給電圧を100 %低下で継続時間5 000 msの条件で試験をする場合には,電圧

低下中に,リーダが停止した場合には,電圧復帰後に電源を再投入した後,線量計を

リーダで読み取り,指示値を得る。ただし,リーダが無停電電源装置を内蔵している

場合には,試験を省略できる。 

h) 第8グループ:JIS C 61000-4-3に基づき,試験環境にリーダを設置し,磁界中にリーダを置いた状態

で試験周波数ごとに,各1個以上から成る線量計をリーダで読み取り,指示値を得る。

電磁波の影響を受けるおそれのある電子部品を含む線量計については,事前に試験条

件環境下に線量計をさら(曝)す。手動式リーダについては,試験条件環境下にリー

ダをさら(曝)した後に線量計をリーダで読み取り,指示値を得る。 

なお,試験周波数の変化は10 %以内とする。 

第2〜第8グループの各グループについて,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏差(si)を決定し,Ucom

を附属書Aによって計算する。 


18 

Z 4346:2017  

  

7.13 耐衝撃性 

7.13.1 性能 

7.13.2によって試験したとき,線量計の耐衝撃性は,表17による。 

 

表17−耐衝撃性の最小定格範囲及び許容範囲 

最小定格範囲 

定格範囲における耐衝撃性の許容範囲 

Sタイプ 

落下距離:25 cm 

low

com

1

2

7.0 A

U

G

G

 

線量計に指示値に影響を与えるようなフィルタのずれなどを含む変形又は破損があ
ってはならない。 

注記 線量計の耐衝撃性は,Sタイプである。 

 

7.13.2 試験方法 

耐衝撃性試験では,6.1及び6.2に規定する137Cs線源を用いる。有効測定範囲の下限の線量(Alow)の7

倍の線量を照射した各6個以上から成る次の2組のグループの線量計を用いる。 

a) 第1グループ:線量計をリーダで読み取り,基準グループとする。 

b) 第2グループ:線量計を定格範囲の上限の高さから,コンクリート又は厚さ25 mm以上の鋼板に線量

計の各面が衝突するように落下させた後,線量計をリーダで読み取り,指示値を得る。 

第2グループについて,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏差(si)を決定し,Ucomを附属書Aによって

計算する。 

 

検査 

8.1 

一般 

線量計測装置の検査は,形式検査1)と受渡検査2)とに区分し,8.2に規定する試験を実施し,規定に適合

したものを合格とする。 

受渡検査は,受渡当事者間の協定による。 

製造業者は,使用者の要求に応じてこの規格に基づいた形式検査の結果を示さなければならない。 

注1) 形式検査は,製品の品質が設計で示した全ての特性に適合するかを判定するための検査。 

2) 受渡検査は,既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡し時に,必要と

認める特性が満足するものであるかを判定するための検査。 

8.2 

形式検査 

形式検査は,次の項目について試験する。 

a) 変動係数及び直線性 

b) オーバロード特性,残線量及び再使用 

c) エネルギー・方向特性 

d) 混合照射特性 

e) 線量計の温度・湿度特性 

f) 

光に対する線量計の安定性 

g) 経時変化特性 

h) リーダの安定性 


19 

Z 4346:2017  

 

i) 

環境温度に対するリーダの安定性 

j) 

光に対するリーダの安定性 

k) 供給電源に対するリーダの安定性 

l) 

電磁両立性 

m) 耐衝撃性 

 

表示 

9.1 

線量計の表示 

線量計の本体には,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。ただ

し,表示するために十分なスペースがない場合は,e)以外は表示しなくてもよい。 

a) 形名(製造業者による。) 

b) 有効測定範囲 

c) 定格範囲 

d) 基準点及び基準方向 

e) 個々の線量計を識別する情報 

9.2 

リーダの表示 

リーダには,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項のうちのa)及びb)を表示しなければなら

ない。c)〜e)については,表示することが望ましい。 

a) 形名(製造業者による。) 

b) 製造業者名又はその略号 

c) 規格の名称及び/又は規格番号 

d) 有効測定範囲 

e) 定格範囲 

 

10 取扱説明書 

線量計測装置の取扱説明書には,少なくとも次の事項を記載しなければならない。 

a) 線量計測装置のブロック図 

b) 線量計測装置のソフトウェア名及び識別情報 

c) ソフトウェアの機能に関するメニュー及びサブメニューの記述 

d) 線量計測装置の操作の詳細,保守及び校正手順 

e) リーダの種類 

f) 

リーダの定格電源電圧,定格電源周波数及び消費電力 

g) リーダの安定化時間 

h) リーダの保管中の湿度条件 

i) 

線量計の種類 

j) 

線量計の素子の種類 

k) 線量計の測定対象の放射線の種類 

l) 

線量計の基準点及び基準方向 

m) 線量計の素子及びフィルタの材料を含めた線量計の図面 

n) 線量計のフィルタの厚さ(mg・cm−2) 


20 

Z 4346:2017  

  

o) 線量計の質量及び寸法 

p) 線量計の線量の情報の消去方法 

q) 線量計の取扱い上の注意事項 

r) 線量計の湿気対策とその効果 

 

11 製品技術情報 

製造業者は,次の項目のうち,製品技術情報の開示について受渡当事者間の協定がある項目について示

さなければならない。製品技術情報を取扱説明書に含めてもよい。 

a) 有効測定範囲及び直線性 

b) 変動係数試験の結果 

c) 最大定格測定時間 

d) エネルギー・方向特性 

e) 影響量の定格範囲及び対応する試験の結果 

f) 

照射時の環境温度に対する線量計の安定性 


21 

Z 4346:2017  

 

附属書A 

(規定) 
信頼限界 

 

A.1 試験の合否判定 

指示値の不確かさの大きさが許容範囲の大きな割合を占める場合には,指示値の読取回数など,サンプ

ル数を考慮して偶発的事象に起因する不確かさを低減しなければならない[6.3 b)を参照]。試験の合否は, 

95 %の信頼水準の指示値の拡張不確かさUを含めた指示値が許容範囲内にある(図A.1における▲の試験

は,合格となる。)か,許容範囲外にある(図A.1における●の試験は,不合格となる。)かによって決定

する。許容範囲の上限値又は下限値のいずれか一方(xu又はxl)だけが信頼区間の範囲にある場合(図A.1

の■又は□の試験結果)には試験の結果を合格と判定することはできない。サンプルの大きさを最大25

個まで増やすことによって,信頼区間の幅2Uを小さくして試験の合否を判定できるようにすることが望

ましい。 

サンプルの大きさを25個にした場合には,平均値xが許容範囲内にあるときに(図A.1の■),合格と

判定し,平均値xが許容範囲外にあるときに(図A.1の□),不合格と判定する。すなわち,サンプルの大

きさが25個の場合には,指示値の拡張不確かさは,試験の合否の判定に考慮しない。 

 

 

 

ここで, 
① 平均値の信頼区間,幅 2 U 
② 許容範囲の上限値,xu 
③ 許容範囲の下限値,xl 

 

図A.1−信頼区間の試験 

 

xを中心とした信頼区間の幅2Uが許容範囲の上限値xuと下限値xlとの間にある場合,試験に合格と判

定する[式(A.1)参照]。 

u

l

x

U

x

x

 (A.1) 

ここに, 

U: 拡張不確かさ 

 

x: サンプルの平均値 

 

xl: 下限値 

 

xu: 上限値 

信頼区間の幅2Uを小さくする必要がある場合,サンプルの大きさを増やすことが望ましい。 

 


22 

Z 4346:2017  

  

A.2 平均値xに対する信頼区間 

平均値xに対する信頼区間は,次のようになる。 

m

m

U

x

U

x

  (A.2) 

Umは,平均値xの拡張不確かさであり,xの信頼区間の1/2の値である。n個の線量計をリーダで読み

取り,指示値を得て,xを計算する場合,95 %の信頼水準における拡張不確かさは,式(A.3)による[ISO/IEC 

Guide 98-3:2008のC.3.2,G.3及び方程式(G.1d)参照]。 

s

n

t

U

n 1

m

  (A.3) 

ここに, 

Um: 平均値xの拡張不確かさ 

 

tn−1: n個の指示値の読取りに対する95 %の信頼水準の包含係

数 

 

s: 指示値の読取りの標準偏差 

sは,あるグループの指示値の読取りの標準偏差であり,n個の指示値の読取りに対するtn−1(95 %の信

頼水準の包含係数)は,表A.1による。 

例えば,n=10の場合,

s

U

10

262

.2

m

 となる。 

 

表A.1−両側95 %信頼区間に対するスチューデントのt値 

1

nt 

n

tn1

 

1

nt 

n

tn1

 

 2 

12.71 

8.98 

 15 

2.14 

0.554 

 3 

 4.30 

2.48 

 20 

2.09 

0.468 

 4 

 3.18 

1.59 

 25 

2.06 

0.413 

 5 

 2.78 

1.24 

 30 

2.05 

0.373 

 6 

 2.57 

1.05 

 40 

2.02 

0.320 

 7 

 2.45 

0.925 

 60 

2.00 

0.258 

 8 

 2.36 

0.836 

120 

1.98 

0.181 

 9 

 2.31 

0.769 

∞ 

1.96 

1.96/n 

10 

 2.26 

0.715 

 

 

 

 

A.3 合成量に対する信頼区間 

w個の量の平均値

ix(i=1,

w)及び対応する信頼区間の1/2の値Ui (i=1,

w)が与えられている場合,

Uiは,式(A.3)に従って求める。xは,w個の平均値の合成量になる[式(A.4)参照]。 

)

,...,

,

(

2

1

w

x

x

x

f

x

  (A.4) 

Ucomは,合成量xの拡張不確かさであり,xに対する信頼区間の1/2の値を表し,式(A.5)によって近似

する。 

w

i

i

i

U

x

x

U

1

2

com

  (A.5) 

ここに, 

Ucom: 合成量xの拡張不確かさ 

 

x: w個の平均値の合成量 

 

Ui: 平均値

ixの信頼区間の1/2の値 

式(A.5)は,w個の量が正規分布を示す場合に有効である(ISO/IEC Guide 98-3:2008のE.3.3参照)。合成


23 

Z 4346:2017  

 

量xに対する信頼区間を決定する正確な方法は,ISO/IEC Guide 98-3:2008のG.4.1に定められている。 

式(A.5)を用いた例を次に示す。 

例1 

2

1x

x

x

とした場合,

2

2

2

1

com

U

U

U

となる。 

一般に

n

i

ix

x

1

とした場合,

n

i

i

U

U

1

2

com

となる。 

例2 

r,0

1

G

G

x

とした場合,

2

r,0

r,0

2

1

1

r,0

1

com

G

U

G

U

G

G

U

となる。 

注記1 U1及びU r,0は,式(A.3)による。 

例3 第1グループのn=10個の線量計を取決め真値C1=0.1 mGyで照射し,基準グループのn=5

個の線量計をCr,0=3 mGyで照射したとする。 

2組のグループが次の指示値を示したとすると, 

第1グループ 

0.094 mGy, 

0.097 mGy, 

0.086 mGy, 

0.091 mGy, 

0.092 mGy, 

0.103 mGy, 

0.093 mGy, 

0.087 mGy, 

0.087 mGy, 

0.094 mGy 

基準グループ 

2.82 mGy, 

2.97 mGy, 

3.04 mGy, 

2.96 mGy, 

2.96 mGy 

1

G=0.092 4,

r,0

G=2.950,s1=0.005 17及びsr,0=0.080 0となる。式(A.3)から,U1=0.003 70

及びUr,0=0.099 3が得られる。

r,0

1

G

G=0.031 3の場合,Ucom ≈ 0.001 64となる。したがって,

1

r,0

com

r,0

1

C

C

U

G

G

は,0.940±0.049となり,95 %の信頼水準の相対レスポンスの信頼区間は,

0.89〜0.99となる。 

注記2 レスポンスの値がR1=0.924,Rr,0=0.983から,相対レスポンス(r)は,0.940となる。 

相対レスポンスの許容範囲を0.91〜1.11とし,取決め真値C1及びCr,0の拡張不確かさがそれぞれUc,rel; r,0

=2.5 %,Uc,rel;1=2.5 %とすると,

2

rel;1

c,

2

r,0

rel;

c,

com

c,

U

U

U

となる。これによって,許容範囲は,0.87〜1.15

となる。 

結論として,不等式

c,com

r,0

com

r,0

c,com

11

.1

91

.0

U

C

C

U

G

G

U

i

i

は,0.87≦0.89

栰樰諿

不等式が成立することから,この試験は,合格と判定する。 


24 

Z 4346:2017  

  

附属書B 

(参考) 

形式検査における試験の概要 

 

最小定格範囲において要件を満たすための形式検査の一覧を表B.1に示す。定格範囲を広くするために

は,より多くの試験条件を行う必要がある。製造業者が作成した文書によって,最小定格範囲で要件が満

たされているか,ソフトウェアの構造,取扱説明書の内容を確認することができる。 

 

表B.1−最小定格範囲において要件を満たす線量計測装置の形式検査に必要な事項 

行 

試験する特性 

形式検査に必要な事項 

グループの数/照射さ

れる線量計の数a) 

 1 線量計測装置の性能 

最小定格範囲を満足していることを確認するためには,
製造業者の作成した文書を必要とする。 

0 / 0 

 2 線量計測装置の構造 

構造及び線量評価アルゴリズムを確認するためには,製
造業者の作成した文書を必要とする。 

0 / 0 

 3 手順書 

製造業者の作成した手順書を必要とする。 

0 / 0 

 4 ソフトウェア 

製造業者の作成した文書を必要とする。 

0 / 0 

 5 直線性 

照射試験を必要とする。 

12 / 96 

 6 変動係数 

 7 オーバロード特性,残線

量及び再使用 

照射試験を必要とする。 

4 / 26 

 8 エネルギー・方向特性 

線量計の構造が線量計を回転させたときに対称である
かどうか確認し,照射試験を必要とする。 

対称な場合:24/96 
対称でない場合:48/192 

 9 混合照射特性 

評価アルゴリズムを確認する。アルゴリズムが加法的関
数でなければ,7.3に従った照射,7.4及び附属書Dに
従った計算を必要とする。 

通常は,0/0 
評価アルゴリズムが加
法的関数でなければ,
3/12のときもある。 

10 環境の性能要件に対する

相対レスポンス 

照射の実施及び最大定格測定時間(tmax)の間の保管な
どの追加の影響を与える。 

23/176 

11 電磁両立性 

照射の実施及び追加の影響を与える。 

8/107 

12 耐衝撃性 

照射の実施及び追加の影響を与える。 

2/12 

注a) グループの数/照射される線量計の数は,線量計測装置の定格範囲,線量計の構造及び各試験の省略条件な

どによる。 

 


25 

Z 4346:2017  

 

附属書C 
(規定) 

変動係数の許容範囲を変更する係数の決定方法 

 

C.1 一般 

7.1に規定する変動係数試験を行う場合,線量計の数が有限であるため,試験点数の増加と共に統計学的

に許容範囲を満足しない確率が高くなる。この附属書では,許容範囲を満足する確率が線量計の数及び試

験点数に依存しないことを保証するため,7.1に規定する変動係数の許容範囲を変更する方法について示す。 

 

C.2 目的 

この附属書は,5点以上の線量で試験する場合に,変動係数の許容範囲を変更するための係数を規定す

る。 

 

C.3 変動係数の許容範囲を変更する係数(c1及びc2)の決定方法 

隣接しない2個の線量に対して,変動係数の許容範囲を変更する係数は,c2とし,変動係数の許容範囲

は,7.1に規定した許容範囲にc2を乗じた値を用いる。残りのw−2個の線量に対して,変動係数の許容範

囲を変更する係数は,c1とし,変動係数の許容範囲は,7.1に規定した許容範囲にc1を乗じた値を用いる。 

なお,試験を行う線量の試験点数をw,線量計の数をnとしたとき,c1及びc2は表C.1から決定する。 

例 6点(w)の線量で10個の線量計をリーダで読み取り,指示値を得た場合,表C.1からc1=1.046,

c2=1.389を決定する。 

6点中の4点(w−2)について許容範囲は,許容範囲×c1で与えられる。隣接しない2点の変動

係数の許容範囲は,許容範囲×c2で与えられる。 

 

表C.1−線量の点数(w)及び線量計の数(n)に対するc1値及びc2値 

線量の 

点数 

c1値 

c2値 

n=4 

n=7 n=10 n=15 n=20 n=25 n=∞ n=4 

n=7 n=10 n=15 n=20 n=25 n=∞ 

 5 

1.000 1.007 1.009 1.009 1.009 1.009 

1.499 1.400 1.344 1.290 1.255 1.231 

 6 

1.058 1.051 1.046 1.039 1.035 1.032 

1.572 1.454 1.389 1.326 1.287 1.261 

 8 

1.147 1.117 1.100 1.084 1.074 1.067 

1.687 1.536 1.458 1.383 1.336 1.304 

10 

1.215 1.166 1.141 1.117 1.102 1.092 

1.772 1.597 1.508 1.423 1.372 1.335 

12 

1.269 1.205 1.173 1.143 1.124 1.112 

1.840 1.645 1.548 1.455 1.399 1.360 

14 

1.315 1.238 1.200 1.164 1.142 1.128 

1.895 1.578 1.684 1.480 1.421 1.379 

16 

1.351 1.265 1.222 1.182 1.158 1.142 

1.940 1.716 1.605 1.502 1.440 1.396 

18 

1.388 1.289 1.242 1.211 1.171 1.153 

1.980 1.743 1.628 1.409 1.453 1.409 

20 

1.418 1.311 1.259 1.233 1.183 1.164 

2.015 1.767 1.646 1.394 1.466 1.421 

25 

1.483 1.355 1.295 1.240 1.210 1.186 

2.081 1.812 1.683 1.563 1.445 1.444 

50 

1.683 1.494 1.407 1.328 1.283 1.252 

2.275 1.945 1.789 1.646 1.561 1.504 

 


26 

Z 4346:2017  

  

附属書D 
(参考) 

混合照射特性試験の計算方法 

 

図D.1に,7.4.2による試験を実施するためのフローチャートを示す。図D.1中の記号は次による。 

線量計のレスポンス及び相対レスポンスの許容範囲の例を表D.1に示す。 

 

表D.1−線量計のレスポンス及び相対レスポンスの許容範囲の例 

線質及び角度 

rmin 

rmax 

S1 

S2 

… 

Sb 

N-40; 0° 

0.50 

1.67 

0.80 

1.20 

… 

3.50 

N-40; 15°up 

0.50 

1.67 

0.72 

1.08 

… 

3.15 

N-40; 15°down 

0.50 

1.67 

0.70 

1.05 

… 

3.10 

N-40; 15°left 

0.50 

1.67 

0.63 

0.95 

… 

2.79 

N-40; 15°right 

0.50 

1.67 

0.65 

0.99 

… 

2.85 

… 

… 

0.50 

1.67 

… 

… 

… 

… 

… 

N-60; 0° 

0.50 

1.67 

… 

… 

… 

… 

… 

N-60; 15°up 

0.50 

1.67 

… 

… 

… 

… 

… 

… 

0.50 

1.67 

… 

… 

… 

… 

… 

S-Co; 0° 

0.50 

1.67 

… 

… 

… 

… 

… 

… 

0.50 

1.67 

… 

… 

… 

… 

Nmax 

… 

0.50 

1.67 

… 

… 

… 

… 

 

N=1,2,

Nmaxは,放射線の照射条件K(g=1,

b)で照射したときの信号Sg(K)を含む表の番号を

表す。例えば,N=2は,“N-40; 15°up”である。 

j=1,2,

 (Nmax−N) は,放射線の照射条件L(g=1,

b)で照射したときの信号Sg(L)を含む表の番

号Nとの差を示す。例えば,N=2及びj=3は,2+3=5行:“N-40; 15°right”に相当する。 

iは,1〜9の加重係数であり,線量Ckの10 %〜90 %,線量CLの90 %〜10 %にそれぞれ対応する。N=

2及びj=3の例では,i=2は,20 %の線量が“N-40; 15°up”に,80 %の線量が“N-40; 15°right”となる。 

i及び(10−i)によって重み付けされたレスポンスの許容範囲は,放射線の照射条件K及びLのレスポ

ンスの許容範囲rmin,K

爀洀愀

K及びrmin,L

爀洀愀

Lから次の式によって計算する。 

10

10

L

min,

K

min,

w

min,

i

r

i

r

r

及び

10

10

L

max,

K

max,

w

max,

i

r

i

r

r

 

 


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図D.1−7.4.2に従った試験をするためのプログラムのフローチャート 

いいえ 

はい 

はい 

いいえ 

初期化 

i = 1; N = 1; j =1 

線量計の 
信号の表 

二つの信号のセットを取得 

Sg(K) = 表(N)及び 

Sg(L) = 表(N+j) 

信号の和を計算:g = 1..bの場合, 

CK+L = i・0.1・CK+(10−i)・0.1・CLに従って, 

Sg(K+L) = i・0.1・Sg(K)+(10−i)・0.1・Sg(L) 

指示値(GK+L)を得るために評価 

アルゴリズムに信号Sg(K+L)を送信 

放射線の照射条件K及びLに対し

て,それぞれi及び(10−i)で重み付

けしたrmin,w及びrmax,wを計算 

レスポンスは,許容範囲内か 

w

max,

0

,r

0,r

L

K

L

K

w

min,

/

/

r

C

G

C

G

r

 

試験不合格 

試験合格 

j = j+1 

i = 1 

i = 1 

N = N+1 

j = 1 

i = i+1 

i = 9 

N+j = Nmax 

N+1 = Nmax 

試験に合格又は不合格の報告 

終了 

いいえ 

はい 

はい 

いいえ 


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附属書E 

(参考) 

照射時の環境温度に対する線量計の安定性の確認方法 

 

E.1 

一般 

この附属書は,箇条11 f)に記載された照射時の環境温度に対する線量計の安定性の確認方法の例を示す。 

 

E.2 

確認結果の評価方法 

E.3によって試験したときの照射時の環境温度に対する線量計の安定性の評価方法の例を,次の式に示

す。ただし,この附属書では許容範囲は,規定しない。 

com

1

U

G

Gi

 

E.3 

確認方法 

確認方法の例を次に示す。a),b)及びc)の3組のグループの線量計に137Cs線源又は60Co線源を用いて

照射する。6.1及び6.2に規定する137Cs線源を用いなくてもよい。全てのグループについて,相対湿度に

ついては規定しない。 

a) 第1グループ:環境温度20 ℃の環境において線量計に有効測定範囲の下限の線量(Alow)以上の線量

を照射し,基準グループとする。 

b) 第2グループ:環境温度−20 ℃の環境において線量計に第1グループと同じ線源で同じ線量を照射す

る。 

c) 第3グループ:環境温度40 ℃の環境において線量計に第1グループと同じ線源で同じ線量を照射す

る。 

全てのグループについて,照射後,指示値を読み取り,指示値の平均値(

i

G)及び標準偏差(si)を決

定し,Ucomを附属書Aによって計算する。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献  

JIS C 8904-3 太陽電池デバイス−第3部:基準太陽光の分光放射照度分布による太陽電池測定原則 

ISO/IEC Guide 98-3,Uncertainty of measurement−Part 3: Guide to the expression of uncertainty in measurement 

(GUM:1995) 

注記 ISO/IEC Guide 98-3に対応する標準仕様書として,TS Z 0033(測定における不確かさの表現のガ

イド)がある。