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Z 4333

:2006

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本電気

計測器工業会 (JEMIMA)/財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正

すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,

経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS Z 4333 : 1990 及び JIS Z 4333 : 2001(追補)は改正され,この規格に置き換えられる。

改正に当たっては,日本工業規格と国際規格との対比,国際規格に一致した日本工業規格の作成及び日

本工業規格を基礎にした国際規格原案の提案を容易にするために,IEC 60846 : 1989,Beta,  X and gamma

radiation dose equivalent and dose equivalent rate meters for use in radiation protection

を基礎として用いた。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の

実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会

は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新

案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。

JIS Z 4333 : 0000

には,次に示す附属書がある。

附属書 1(規定)1 cm 線量当量換算係数

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表


Z 4333

:2006

目  次

ページ

序文 

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  性能

2

4.1

  相対基準誤差 

2

4.2

  エネルギー特性

2

4.3

  方向特性 

3

4.4

  指示値変動 

3

4.5

  応答時間 

3

4.6

  ドリフト 

3

4.7

  オーバロード特性

3

4.8

  温度特性 

3

4.9

  耐湿性

3

4.10

  電源電圧の変動に対する安定性

3

4.11

  耐衝撃性

4

5.

  構造

4

5.1

  構造一般 

4

5.2

  指示計器 

4

5.3

  電源

4

6.

  試験

4

6.1

  試験条件 

4

6.2

  試験方法 

5

7.

  表示

8

8.

  取扱説明書 

8

附属書 1(規定)1 cm 線量当量換算係数 

9

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

11


日本工業規格

JIS

 Z

4333

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X

線及びγ線用線量当量率サーベイメータ

Portable photon ambient dose equivalent rate meters for use in radiation

protection

序文  この規格は,1989 年に第 1 版として発行された IEC 60846,Beta,X and gamma radiation dose equivalent

and dose equivalent rate meters for use in radiation protection

を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工

業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧

表をその説明を付けて,

附属書 2(参考)に示す。

1.

適用範囲  この規格は,X 線及び γ 線の 1 cm 線量当量率を測定する放射線サーベイメータ(以下,サ

ーベイメータという。

)について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

IEC 60846 : 1989

,Beta,  X and gamma radiation dose equivalent and dose equivalent rate meters for

use in radiation protection (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Z 4001

  原子力用語

JIS Z 4511

  照射線量測定器及び線量当量測定器の校正方法

JIS Z 8103

  計測用語

3.

定義  この規格に用いる主な用語の定義は,JIS Z 4001JIS Z 4511 及び JIS Z 8103 によるほか,次

による。

a)

基準線量率  (conventional true value of dose equivalent rate)  国家標準にトレーサブルな基準測定器,

基準放射線源等で決定された基準となる線量当量率。

b)

レスポンス(R) (response)  サーベイメータの指示値 H

i

と基準線量率 H

t

との比。

RH

i

H

t

で表す。

c)

指示誤差  (error of indication)  測定点における指示値 H

i

と基準線量率 H

t

との差。

H

i

H

t

で表す。

d)

相対指示誤差  (I) (relative error of indication)  指示誤差と基準線量率との比。


2

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I=(H

i

H

t

)

×100/H

t

%

で表す。

e)

相対基準誤差  (relative intrinsic error)  基準の試験条件下で,基準放射線を用いたときの相対指示誤

差と基準線量率との不確かさの和。

相対指示誤差を±I,基準線量率の不確かさを とすると相対基準誤差は±  (IU)  で表す。

備考  基準線量率の不確かさは,拡張不確かさで表す。拡張不確かさは,合成標準不確かさに包含係

数を乗じて求める。包含係数の値は,拡張不確かさに挟まれる区間の信頼の水準を基に 2∼3

が選択される。合成標準不確かさは,各不確かさの成分の標準偏差(標準不確かさ)の自乗和

の平方根である。

f)

変動係数  (V) (coefficient of variation)  個の測定値  (χ

i

)

の標準偏差の推定値  (S)  の,平均値(

χ

に対する比で,次の式による。

2

1

)

(

1

1

1

χ

χ

χ

χ

=

=

å

=

i

n

i

n

S

V

g)

サーベイメータの基準点  (reference point of an assembly)  基準線量率が既知の点にサーベイメータ

を設置するための校正の基準点。この基準点は,製造業者によってサーベイメータの外側に印などで

表示される。

h)

有効測定範囲  (effective range of measurement)  サーベイメータがこの規格の性能を満たす測定範囲。

i)

1 cm

線量当量率  (1 cm dose equivalent rate)  ICRU 球を単一方向のブロードビームの X 線又は γ 線で

照射したとき,入射方向に沿い入射面から主軸上 1 cm の深さにおける線量当量率。

j)

ICRU

  (ICRU sphere)  質量分率が酸素 76.2 %,炭素 11.1 %,水素 10.1 %及び窒素 2.6 %の元素組成

をもつ,密度 1 g/cm

3

で直径 30 cm の球。

k)

指示値  (indication)  サーベイメータが指示した,1 cm 線量当量率の値。

l)

デカード  (decade)  対数目盛又はこれに準じる目盛(以下,対数目盛という。)の目盛範囲を表す単

位。例えば,二つの目盛値の比の常用対数が A であるとき,この 2 目盛間の目盛範囲を A デカードと

いう。

m)

実効エネルギー  (effective energy)  複数のエネルギー又は連続したエネルギースペクトルをもつ光子

の集まりに対し,これと同一の第一半価層をもつ単一エネルギー光子のエネルギー。ここに,半価層

とは,ナロービームの条件で測定し,照射線量率を半減するのに要するろ過板の厚さをいう。

4.

性能  性能は,次による。ただし,サーベイメータの種類によっては,基本的にここに示す性能要件

をすべて満足するとは限らないので,製造業者と使用者とが合意する性能でもよいが,性能確認のための

試験方法はこの規定に従わなければならない。

4.1 

相対基準誤差  6.2.2 の方法で試験したとき,相対基準誤差の許容範囲は,有効測定範囲において,

± (15+U) %とする。

備考  基準線量率の不確かさを とする。

4.2 

エネルギー特性  レスポンスのエネルギー依存性で表し,6.2.3 によって試験したとき

137

Cs

の γ 線の

レスポンスに対する比が,

表 に適合しなければならない。


3

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  1  エネルギー依存性の許容範囲

種類(

1

)

エネルギー範囲

レスポンスの比の許容範囲

10

∼30 keV

製造業者にて指定

30 keV

∼0.2 MeV

0.65

∼1.35

0.2

∼1.5 MeV

0.85

∼1.15

E

Ⅰ型

(1.5

∼10 MeV) (

2

) (0.65

∼1.35) (

2

)

E

Ⅱ型 60

keV

∼1.5 MeV 0.50∼2.50

E

Ⅲ型 60

keV

∼1.5 MeV 0.85∼1.15

E

Ⅳ型 60

keV

∼1.5 MeV 0.20∼5.00

60 keV

∼1.5 MeV 0.70∼1.30

E

Ⅴ型

(60 keV

∼6.5 MeV) (

2

) (0.5

∼1.3) (

2

)

(

1

表 の EⅠ型∼EⅤ型は,検出器の種類に応じて次のものが考えられる。

E

Ⅰ型:電離箱式相当

E

Ⅱ型:GM 計数管式相当

E

Ⅲ型:シンチレーション式(エネルギー補償式)相当

E

Ⅳ型:シンチレーション式(エネルギー無補償式)相当

E

Ⅴ型:半導体式相当

(

2

)

括弧内の数値は,

16

N

の γ 線を用いて,6.5 MeV までのエネルギー範囲についてレスポンスの

比を求めたときの許容範囲として望ましい値であるが,これは参考であって,規定の一部では
ない。

4.3 

方向特性  指示値の検出部に対する放射線の照射方向特性で表し,6.2.4 によって試験したとき,方

向特性の許容範囲は±90°の角度範囲に対して±25 %とする。

なお,±90°∼±180°の角度範囲における

137

Cs

の γ 線に対する方向特性及び実効エネルギー80 keV 近

辺の X 線又は

241

Am

の γ 線に対する方向特性は参考とし,許容差を規定しない。

4.4 

指示値変動  6.2.5 によって試験したとき,変動係数は 0.15 以下でなければならない。

4.5 

応答時間  6.2.6 によって試験したとき,応答時間は 10 秒以下とする。ただし 10 mSv/h を超える線

量率においては,2 秒以下とする。

4.6 

ドリフト  6.2.7 によって試験したとき,指示値の変化がアナログ方式の場合には±2 %,ディジタ

ル式の場合には 2 ディジット以下とする。

4.7 

オーバロード特性  6.2.8 によって試験したとき,アナログ方式の場合には,指針の位置が高線量率

側の目盛範囲外を指示していなければならない。ディジタル方式の場合には,表示ランプ点滅などによっ

てオーバスケールを表示していなければならない。

4.8 

温度特性  指示値の温度依存性で表し,6.2.9 によって試験したとき,表 に適合しなければならな

い。

なお,種類については製造業者が附属の取扱説明書に明示する。

  2  温度依存性の許容範囲

種類

温度範囲  (℃)

許容範囲 (%)

        室内用

          10∼35

±10

        室外用

        −10∼40

±20

        特殊室外用(

3

)

        −25∼50

±50

(

3

)

特殊室外用は,極高温又は極低温で使用されるサーベイメータだけに適用する。

4.9 

耐湿性  6.2.10 によって試験したとき,指示値の変化が±10 %以下とする。


4

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4.10 

電源電圧の変動に対する安定性  6.2.11 によって試験したとき,指示値の変化が±10 %以下とする。

4.11 

耐衝撃性  耐衝撃性は,次による。

1) S

Ⅰ型  6.2.12 a)  によって試験したとき,4.1 を満足しなければならない。

2) S

Ⅱ型  6.2.12 b)  によって試験したとき,4.1 を満足しなければならない。

5.

構造

5.1

構造一般  構造一般は,次による。

a)

検出器,指示計器及び電源が一体に構成されるか,又はケーブルで接続され,操作及び持運びに便利

で,かつ,置いたときに安定性のよい堅ろうな構造とする。

b) 1

cm

線量当量率(単位:mSv/h など)が直接指示できるものとする。

c)

振動,衝撃,電磁環境などの影響を受けにくいこと。

d)

必要に応じて,記録計用出力端子,警報信号出力回路などを備えてもよい。

e)

検出部に β 線入射用の窓を設け,β 線の粒子束密度などが測定できる構造にしてもよい。

f) 1

cm

線量当量の積算値が測定できる回路を付加してもよい。

5.2

指示計器  指示計器は,直線目盛若しくは対数目盛又はディジタル表示とする。

5.3

電源  電源は,次による。

a)

電源は,電池式とし,交流電源(定格電圧:100 V,周波数:50 Hz 又は 60 Hz)を併用する方式でも

よい。

b)

電源用電池の消耗度が容易にチェックできる機能をもつこと。

c)

一次電池は,正しい極性で接続されるようにサーベイメータに明示しなければならない。

6.

試験

6.1

試験条件

6.1.1

共通試験条件  6.2 の各試験方法において,基準条件は,表 の第 2 欄による。特に指定のある場

合を除きこの規格における試験は,

表 の第 3 欄に示す標準条件で行う。標準条件で行えない場合は,温

度,気圧及び湿度を指定し,基準条件のレスポンスに補正しなければならない。


5

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  3  共通試験条件

項目

基準条件

(製造業者の指定がないとき)

標準試験条件

(製造業者の指定がないとき)

基準 γ 

137

Cs

137

Cs

予熱時間 min

15

15

環境温度  ℃ 20

18

∼22 (

5

)

相対湿度  % 65

50

∼75 (

5

)

気圧 kPa

101.3

86

∼106 (

5

)

電源電圧(

4

)

正規電源電圧

正規電源電圧±1  %

電源周波数(

4

)

正規電源周波数

正規電源周波数±1  %

電源波形(

4

)

正弦波

正弦波からのひずみ 5  %以内

γ 線バックグラウンド

µSu/h

1 cm

線量当量率

0.1

以下

1 cm

線量当量率

0.25

以下

放射線入射角度

製造業者によって指定された校正方向

±5°以内

外部電磁波

無視できるレベル

影響の認められるレベル以下

外部磁気誘導

無視できるレベル

地球磁界の 2 倍以下

サーベイメータを置く方向

製造業者が指定

±5°以内

放射性物質による汚染

無視できるレベル

無視できるレベル

(

4

)

商用電源を使用する場合に適用する。

(

5

試験時点での実際の値を明示する。これらの値は,温暖な気候に適用可能である。より暑い,又は寒い気
候時には,試験時の実際の値を明示しなければならない。海抜の高いところでは,70 kPa まで許容される。

6.1.2

校正装置  試験には,JIS Z 4511 に規定する照射線量標準とのトレーサビリティが明確な,次の校

正装置を使用する。

a) X

線用の校正装置は,照射線量標準とのトレーサビリティが明確な照射線量(率)測定器によって照

射線量(率)が測定された X 線照射装置とする。

b)  γ

線用の校正装置は,照射線量標準とのトレーサビリティが明確な照射線量(率)測定器によって照

射線量(率)が測定された γ 線照射装置又は基準 γ 線源とする。

6.1.3

試験の種類  試験の種類は,次による。

a)

形式試験  所定の仕様を満足している事を示すために,設計段階で一つ又は二つ以上のサーベイメー

タを用いて行われる試験

b)

製造試験  サーベイメータが所定の性能を満足しているかを確認するために,製造工程又は製造後に

個々のサーベイメータに対して行われる試験

c)

受渡試験  サーベイメータが所定の試験条件下で仕様を満足していることを顧客に示すための契約上

の試験

備考  この規格に規定するすべての試験は,特に記載がない限り形式試験に関するものである。これ

らの試験の一部は製造業者と使用者の合意の上,受渡試験として用いてもよい。

6.2

試験方法

6.2.1

試験方法一般  試験方法一般は,次による。

a)

すべての試験は,15 分間の予熱時間が経過した後に実施する。

b)

試験条件のうちのある項目の条件を変化させて試験する場合には,その項目以外の条件は,

表 の許

容幅の範囲内にあるものとする。

c) 1

cm

線量当量率は,光子エネルギー又は実効エネルギーに応じ,

附属書 に示す換算係数を空気カー

マ率に乗じて求める。


6

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d)

校正装置による試験を行う場合の指示値は,バックグラウンドを差し引いた値を用いるものとする。

e)

ディジタル方式の場合の試験結果は,ディジタル誤差を除くものとする。

f)

試験において使用する γ 線源は,試験方法に規定がない限り,

137

Cs

線源とする。

6.2.2

相対基準誤差試験  γ 線照射装置又は基準 γ 線源を用い,次に示す方法によって行う。

a)

形式試験

1)

直線目盛の場合には,有効測定範囲の各レンジについて最大目盛値の 20 %,50 %及び 80 %近辺の

指示値について,指示値から基準線量率を差し引いた値の基準線量率に対する百分率を求める。

2)

対数目盛及びディジタル方式の場合には,有効測定範囲の各デカードの 20 %,50 %及び 80 %近辺

の指示値について,指示値から基準線量率を差し引いた値の基準線量率に対する百分率を求める。

b)

製造試験

1)

直線目盛の場合には,有効測定範囲の各レンジについて,最大目盛値の 50 %∼75 %  の 1 ポイント

の指示値について,指示値から基準線量率を差し引いた値の基準線量率に対する百分率を求める。

2)

対数目盛及びディジタル方式の場合には,有効測定範囲の各デカードの任意の指示値について,指

示値から基準線量率を差し引いた値の基準線量率に対する百分率を求める。

c)

電気試験(製造試験だけに適用)  線源による照射試験が困難な場合には,等価な電気信号によって

試験を行ってもよいが有効測定範囲の最大値の 90 %付近及び最高感度レンジの一つについては,線源

による試験を行わなければならない。

6.2.3

エネルギー特性試験

137

Cs

及び

60

Co

の γ 線照射装置又は基準 γ 線源及び X 線照射装置によって行

う。

各光子エネルギー又は各実効エネルギーに対するレスポンスを求め,

137

Cs

のレスポンスを 1 としたとき

の各エネルギーに対するレスポンスの比を求める。

なお,

241

Am

57

Co

及び

133

Ba

基準 γ 線源で十分な指示値が得られる場合には,X 線の代わりにこれらの

線源からの γ 線を用いてもよい。

6.2.4

方向特性試験  製造業者が指定する放射線照射方向を 0°とし,その方向を含む水平及び垂直の 2

平面について 0°から 30°ステップで±180°まで,各方向から放射線を照射し,指示値を読み取る。ただ

し,検出器が円筒形で,製造業者が指定する方向が中心軸方向の場合には,中心軸を含む任意の 1 平面と

する。

なお,90°方向がケーブル側となるときには,この方向を除く。

0

°方向の値を基準値とし,各方向に対する指示値から基準値を差し引いた値の,基準値に対する百分率

を求める。

なお,実効エネルギー80 keV 近辺の X 線又は

241

Am

の γ 線についても,同様の方法で方向特性試験を行

う。

6.2.5

指示値変動試験  次に示す指示値に相当する 1 cm 線量当量率の γ 線を照射し,統計的に独立とみ

なせる時間間隔(応答時間の 1.5 倍程度)で少なくとも 20 回指示値を読み取り,3. f)  の式によって変動係

数を求める。

a)

直線目盛の場合には,最高感度指示範囲の最大目盛の 30∼50 %の指示値とする。

b)

対数目盛の場合には,最小デカードの 0.3∼0.5 の指示値とする。

c)

ディジタル式の場合には,最高感度の測定状態において,30∼50 ディジットとする。

6.2.6

応答時間試験  サーベイメータに対する 1 cm 線量当量率を急に変化させ,指示値が N

i

から N

f

にな

るとき,指示値が N

i

から次の式で示される値になるまでに要する時間を測定する。


7

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N

i

+0.9 (N

f

N

i

)

測定は,指示値を増加させる場合及び減少させる場合について行い,増加の場合には N

f

N

i

が,減少の

場合には N

i

N

f

が 10 以上になる 1 cm 線量当量率で行う。

備考  等価な電気信号でこの試験を行う場合には,製造業者は附属の取扱説明書にその旨を示さなけ

ればならない。

6.2.7

ドリフト試験  標準試験条件下でこの試験を行う。

30

分間サーベイメータを動作させた後の指示値を基準値とする。さらに 4 時間連続動作させ 30 分ごと

に指示値を記録する。

アナログ方式の場合には,基準値からの最大のずれ(正・負いずれか)の,フルスケールに対する百分

率を求める。

ディジタル方式の場合には,基準値からの最大のずれ(正・負いずれか)を求める。

備考  最高感度レンジにて,有意なバックグラウンド指示値を示すサーベイメータの場合には,検出

器を取り外し,等価な電気信号によって試験を行ってもよい。

6.2.8

オーバロード特性試験  アナログ方式の場合には,各指示範囲の最大目盛値の約 100 倍又は 10 倍

に相当する 1 cm 線量当量率で 5 分間照射する。ディジタル方式の場合には,有効測定範囲の最大値の約

100

倍又は 10 倍に相当する 1 cm 線量当量率で 5 分間照射する。ただし,何倍の照射を与えたかを明示す

る。

6.2.9

温度特性試験  サーベイメータを恒温槽内に設置し,20  ℃及び表 に示す温度範囲内の最低温度

及び最高温度それぞれの環境下に 4 時間放置し,最後の 30 分間の指示値を記録する。20  ℃における指示

値を基準とし,それぞれの周囲温度  (

6

)

における指示値から基準値を差し引いた値の基準値に対する百分

率を求める。

なお,照射する線量率は,バックグラウンド及び数え落としの影響が十分に無視できる線量率とする。

注(

6

)

周囲温度の許容差は,いずれも±2  ℃とする。

6.2.10

耐湿性試験  周囲温度  (

7

)

を 35  ℃とし,相対湿度  (

8

) 65 %

及び 95 %のそれぞれの環境下にサーベ

イメータを動作状態にして 1 時間以上放置し,バックグラウンド及び数え落としの影響が十分無視できる

1 cm

線量当量率の γ 線を照射して指示値を読む。65 %における指示値を基準値とし,95 %における指示値

から基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める。

注(

7

)

周囲温度の許容差は,いずれも±2  ℃とする。

(

8

)

相対湿度の許容差は,いずれも±5 %とする。

6.2.11

電源電圧の変動に対する安定性試験  製造業者指定の新しい一次電池又は完全に充電した二次電

池を使用し,次の試験を行う。

a)

一次電池  サーベイメータを標準試験条件で 40 時間断続稼働(8 時間連続駆動+16 時間スイッチオフ

を 5 日間繰り返す。

)し,各時刻のレスポンスの平均値を基準とし,それぞれの時刻におけるレスポン

スから基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求める。

なお,照射する線量率は,バックグラウンドが十分に無視できる線量率とする。

b)

二次電池  サーベイメータを標準試験条件で 12 時間連続稼働し,各時刻のレスポンスの平均値を基準

とし,それぞれの時刻におけるレスポンスから基準値を差し引いた値の基準値に対する百分率を求め

る。

なお,照射する線量率は,バックグラウンドが十分に無視できる線量率とする。

6.2.12

耐衝撃性試験


8

Z 4333

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a) S

Ⅰ型の耐衝撃性試験  S サーベイメータに 300 ms

-2

,18 ms の作用時間で調和振動を 3 直交方向に加

えた後,6.2.2 の相対基準誤差試験を行う。

b) S

Ⅱ型の耐衝撃性試験  S サーベイメータを厚さ 20 mm 以上のラワン材などの木製の台上に通常の保

管状態に置き,一辺を台上につけたままで,他の辺を高さ 50 mm になるように持ち上げた後,手を放

す。この方法によって,前後左右の各辺について,各辺ごとに 5 回ずつ合計 20 回衝撃を加えた後,6.2.2

の相対基準誤差試験を行う。

7.

表示  サーベイメータには,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければなら

ない。

a)

名称

b)

形名(製造業者による。

c)

種類

d)

製造番号

e)

製造年月又はその略号

f)

製造業者名

g)

サーベイメータの基準点

8.

取扱説明書  サーベイメータには,少なくとも次の事項を記載した取扱説明書を添付しなければなら

ない。

a)

検出器の種類及び寸法

b)

指示誤差

c)

エネルギー特性

d)

方向特性

e)

応答時間又は時定数

f)

試験時の放射線照射方向

g)

使用電池の種類及び個数

h)

質量及び寸法

i)

使用上の注意事項


9

Z 4333

:2006

附属書 1(規定)1 cm 線量当量換算係数

(場所にかかわる 1 cm 線量当量)

X

線及び γ 線のエネルギー  (

1

)

MeV

空気カーマから 1 cm 線量当量への換算係数

Sv/Gy

0.010

0.015

0.020

0.025

0.030

0.035

0.040

0.045

0.050

0.057 (

2

)

0.060

0.070

0.080

0.090

0.10

0.12

0.124 (

3

)

0.15

0.20

0.30

0.34 (

4

)

0.40

0.50

0.60

0.66 (

5

)

0.78 (

6

)

0.80

1.0

1.25 (

7

)

1.5

2.0

3.0

4.0

5.0

6.0

8.0

10

 0.008

0.26

0.61

0.88

1.10

1.30

1.47

1.59

1.67

1.73

1.74

1.75

1.72

1.69

1.65

1.58

1.57

1.49

1.40

1.31

1.29

1.26

1.23

1.21

1.20

1.19

1.19

1.17

1.16

1.15

1.14

1.13

1.12

1.11

1.11

1.11

1.10


10

Z 4333

:2006

(

1

)  X

線及び γ 線のエネルギーは,単一エネルギーの場合には光子エネルギー,単一エネ

ルギーでない場合には実効エネルギーとする。該当するエネルギーがない場合は,補

間法によって求める。

(

2

) 2 mmCu

フィルタを用いた場合の

241

Am  γ

線の等価換算係数に対応するエネルギーで

ある(以下,等価エネルギーという。

(

3

)

57

Co γ

線の等価エネルギーである。

(

4

) 0.2

mmPt

フィルタを用いた場合の

133

Ba γ

線の等価エネルギーである。

(

5

)

137

Cs γ

線のエネルギーである。

(

6

) 0.2

mmPt

フィルタを用いた場合の

226

Ra γ

線の等価エネルギーである。

(

7

)

60

Co γ

線の等価換算係数に対応するエネルギーである。


11

Z 4333

:2006

附属書 2(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS Z 4333

:2002  X 線及び γ 線用線量当量率サーベイメータ

IEC 60846

:1989,β線,X 線及び γ 線用線量当量率サーベイメータ

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)

国際
規格
番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書 
  表示方法:点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的

差異の理由及び今後の対策

項目 
番号

内容

項目
番号

内容

項 目 ご と
の評価

技術的差異の内容

1.

適用範囲

X

線及び γ 線の 1 cm 線量当

量 率を 測 定 す る 放射 線 サ
ー ベイ メ ー タ に つい て 規

定。

IEC

60846

1.

β,X 及び γ 線からの周囲の線量当
量及び方向性をもつ線量当量を測
定する機器に適用。

MOD/

削除

JIS

は,β 線及び方向性を

もつ線量当量を測定する
機器を含まない。

β 線用サーベイメータについ
ては,別に定める。方向性を
もつ線量当量測定器は,該当

機器が日本にないため規定
しない。

2.

引用規格

JIS Z 4001

JIS Z 4511

JIS Z 8103

PRE-

FACE

引用規格なし

MOD/

追加

JIS

に必要な用語を引用する

ため追加

3.

定義

用語の定義は,JIS Z 4001

JIS Z 4511

JIS Z 8103 によ

るほか,そこに記載されな

い用語を規定。

3

JIS

とほぼ同じ。 MOD/追加

JIS

に必要な用語を追加。

4.

性能

4.1

相対基準誤差

4.2

エネルギー特性

 12

12.1

12.3

JIS

と同じ。

10 keV

から 10 MeV までの範囲で

規定

IDT

MOD/

追加

JIS

は,エネルギー特性を

検出器の種類に応じて 5

種類に分類。

検出器の種類によりエネル
ギー特性が異なるため。

2

Z 4333


2003

2

Z 4333


2003


12

Z 4333

:2006

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)

国際
規格

番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的

差異の理由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

4.

性能 

4.3

方向特性

4.4

指示値変動

4.5

応答時間

4.6

ドリフト

4.7

オーバーロード特性

4.8

温度特性

4.9

耐湿性

4.10

電源電圧の変動に対

する安定性

4.11

耐衝撃性

12

12.5

13.1

13.2

13.4

12.6

15.1

15.2

13.7

14.1

JIS

と同じ

JIS

と同じ

JIS

と同じ

JIS

と同じ

JIS

と同じ

JIS

と同じ

JIS

と同じ

JIS

と同じ

振動に対する耐性試験について記

MOD/

変更

IDT

IDT

IDT

IDT

IDT

IDT

IDT

MOD/

追加

落下に対する耐性試験を
追加

IEC

規格の TABLE1 に規定さ

れる線源(

137

Cs)

による。

241

Am

は参考試験として記載

今までの耐衝撃試験方法は
簡易的に実施可能なため試

験を追加した。

5.

構造

5.1

  構造一般

5.2

  指示計器

5.3

  電源

MOD/

追加

MOD/

追加

MOD/

追加

JIS

としての構造に関する規

定が必要。

6.

試験

6.1

試験条件

6.1.1

  共通試験条件

6.1.2

  校正装置

6.1.3

  試験の種類

9.2

9.6

3.4

JIS

と同じ

JIS

とほぼ同じ。

JIS

と同じ

IDT

MOD/

追加

IDT

JIS Z 4511

に規定する照

射線量標準とのトレーサ

ビリティが明確であるこ
とを明記。

JIS

としての校正装置に関す

る規定が必要。

2

Z 4333


2003

2

Z 4333


2003


13

Z 4333

:2006

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)

国際
規格

番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的

差異の理由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

6.2

試験方法  

6.2.1

  試験方法一般

6.2.2

  相対基準誤差試験

6.2.3

  エ ネ ル ギ ー 特 性 試

6.2.4

  方向特性試験

6.2.5

  指示値変動試験

6.2.6

  応答時間試験

6.2.7

  ドリフト試験

6.2.8

  オ ー バ ロ ー ド 特 性

試験

6.2.9

  温度特性試験

6.2.10

  耐湿性試験

6.2.11

  電源電圧の変動に

対する安定性試験

6.2.12

  耐衝撃性試験

9.

12.1.2

12.3.2

12.5.2

13.1.2

13.2.2

13.4.2

12.6

15.1.2

15.2.2

13.7.4

14.1

JIS

と同じ

形式試験で下記を除き JIS と同じ 
・直線目盛の場合,最大目盛値の

30

,60, 90 %近辺の指示値を指定

・対数目盛及びディジタル方式の場

合,有効測定範囲の各デカードの

20

, 40, 80 %近辺の指示値を指

ISO 4037

標準線源にて,10 ∼60

keV

,60∼300 keV,300 keV∼1.5

MeV

の範囲で 2 ポイント以上,4∼

9 MeV

の範囲で 1 ポイント以上の

エネルギーで測定する。

JIS

と同じ

JIS

と同じ

JIS

と同じ

JIS

と同じ

・0.1 µSv/h までの最大レンジのも
のは最大レンジの 100 倍の照射

・0.1 µSv/h 以上の最大レンジをも
つものは,10 倍又は 10 Sv/h の照射

JIS

と同じ

JIS

と同じ

JIS

と同じ

加速度 300 ms

-2

の機械的振動を 18

msec

間隔で与える。

IDT

MOD/

変更

MOD/

変更

IDT

IDT

IDT

IDT

MOD/

追加

IDT

IDT

IDT

MOD/

追加

試験における測定値の変

ISO

規 格 の 標 準 場 を 削

除。

・0.1 µSv/h までの最大レ
ンジのものについて,100

倍を“100 倍又は 10 倍”
とした。

JIS

は,高感度形のサーベ

イメータ用の耐衝撃性試
験方法を追加。 

指 示 誤 差 規 格が ±(15+U)と
すると 90 %では測定できな
い場合があるため変更した。

国内の標準場及び基準場で
十分である。

100

倍の線量率は国内では現

状で困難。

IEC

規格は,電離箱式に特化

した規格となっているため。 

2

Z 4333


2003

2

Z 4333


2003


14

Z 4333

:2006

(

Ⅰ) JIS の規定

(

Ⅱ)

国際
規格

番号

(

Ⅲ)  国際規格の規定

(

Ⅳ)  JIS と国際規格との技術的差異の項

目ごとの評価及びその内容 
  表示箇所:本体,附属書

  表示方法:点線の下線

(

Ⅴ)  JIS と国際規格との技術的

差異の理由及び今後の対策

項目

番号

内容

項目

番号

内容

項 目 ご と

の評価

技術的差異の内容

7.

表示

見 やす い 箇 所 に 容易 に 消
え ない 方 法 で 記 載す る 事

項を規定。

− MOD/追加

表示は必要なため。

8.

取 扱 説 明

取 扱説 明 書 に 記 載す べ き

事項を規定。

 17.

JIS

と同じ IDT

附属書 1(規

定)

1 cm

線量当量換算係数に

ついて規定。

1

cm

線量当量換算係数が必

要なため。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。

    ―  MOD/削除………  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。

2

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2003

2

Z 4333


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