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Z 3920

:2011

(1)

目  次

ページ

序文 

1

1  適用範囲

1

2  引用規格

1

3  用語及び定義 

2

4  一般事項

2

5  定量元素及び定量方法 

2

6  ヒュームの採取方法及び前処理方法 

2

6.1  ヒュームの採取方法

2

6.2  分析試料の前処理方法 

5

7  鉄定量方法 

6

7.1  定量方法の区分

6

7.2  アスコルビン酸還元よう素酸カリウム逆滴定法 

7

7.3  塩化物抽出分離スルホサリチル酸吸光光度法

8

7.4  フレーム原子吸光法

10

7.5  ICP 発光分光法 

11

8  マンガン定量方法

13

8.1  定量方法の区分

13

8.2  フレーム原子吸光法

13

8.3  ICP 発光分光法 

14

9  銅定量方法 

16

9.1  定量方法の区分

16

9.2  フレーム原子吸光法

16

9.3  電気加熱原子吸光法

17

9.4  ICP 発光分光法 

20

10  ニッケル定量方法

21

10.1  定量方法の区分

21

10.2  フレーム原子吸光法 

21

10.3  ICP 発光分光法

23

11  バナジウム定量方法

24

11.1  定量方法の区分 

24

11.2  フレーム原子吸光法

24

11.3  ICP 発光分光法 

26

12  コバルト定量方法

27

12.1  定量方法の区分

27

12.2  フレーム原子吸光法 

27


Z 3920

:2011  目次

(2)

ページ

12.3  ICP 発光分光法

29

13  鉛定量方法 

30

13.1  定量方法の区分

30

13.2  フレーム原子吸光法 

30

13.3  ICP 発光分光法

31

14  亜鉛定量方法 

33

14.1  定量方法の区分

33

14.2  フレーム原子吸光法 

33

14.3  電気加熱原子吸光法 

34

14.4  ICP 発光分光法

37

15  アルミニウム定量方法 

38

15.1  定量方法の区分

38

15.2  フレーム原子吸光法 

38

15.3  ICP 発光分光法

40

16  カドミウム定量方法

41

16.1  定量方法の区分

41

16.2  フレーム原子吸光法 

42

16.3  電気加熱原子吸光法 

43

16.4  ICP 発光分光法

45

17  銀定量方法 

46

17.1  定量方法の区分

46

17.2  フレーム原子吸光法 

46

17.3  電気加熱原子吸光法 

48

17.4  ICP 発光分光法

50

18  バリウム定量方法

51

18.1  定量方法 

51

18.2  ICP 発光分光法

51

19  全クロム定量方法

53

19.1  定量方法の区分

53

19.2  フレーム原子吸光法 

53

19.3  ICP 発光分光法

54

20  クロム(VI)定量方法

56

20.1  定量方法の区分

56

20.2  分析試料の前処理

56

20.3  ジフェニルカルバジド吸光光度法 

57

20.4  イオンクロマトグラフ分離ジフェニルカルバジド吸光光度法 

58

20.5  フレーム原子吸光法 

61

21  ふっ素定量方法

63

21.1  定量方法 

63


Z 3920

:2011  目次

(3)

ページ

21.2  熱加水分解分離ランタンアリザリンコンプレキソン吸光光度法 

63

22  全けい素定量方法

66

22.1  定量方法 

66

22.2  モリブドけい酸青吸光光度法

66

23  結晶質シリカ定量方法 

69

23.1  定量方法 

69

23.2  線回折法(基底標準吸収補正法) 

69

24  りん定量方法 

74

24.1  定量方法 

74

24.2  モリブドバナドりん酸吸光光度法 

74


Z 3920

:2011  目次

(4)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本溶接

協会(JWES)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべき

との申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。

これによって,JIS Z 3920:1991 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Z

3920

:2011

溶接ヒューム分析方法

Methods for chemical analysis of welding fumes

序文 

この規格は,1978 年に制定され,その後 2 回の改正を経て今日に至っている。前回の改正は 1991 年に

行われたが,その後の分析技術の進歩,溶接材料の変化に対応するために改正した。

主な改正点は,次のとおり。

a)  定量対象元素として規定できなかったクロム(VI),バリウム及びけい素(全けい素及び結晶質シリ

カ)を追加して規定。

b)  金属元素の定量として ICP 発光分光法,アスコルビン酸還元よう素酸カリウム逆滴定法,フレーム原

子吸光法,ジフェニルカルバジド吸光光度法及びイオンクロマトグラフ分離ジフェニルカルバジド吸

光光度法,モリブドけい酸青吸光光度法,X 線回折法など分析方法の全般的な見直し。

適用範囲 

この規格は,溶接時に発生する溶接ヒューム,溶接作業環境中に浮遊する粉じん及び溶接作業者の呼吸

域の粉じん(以下,これらをヒュームという。

)に含まれる鉄,マンガン,銅,ニッケル,バナジウム,コ

バルト,鉛,亜鉛,アルミニウム,カドミウム,銀,バリウム,クロム,クロム(VI)

,ふっ素,けい素,

結晶質シリカ及びりんの定量方法について規定する。

なお,この規格において溶接とは,アーク溶接及びろう付をいう。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS K 0050  化学分析方法通則

JIS K 0115  吸光光度分析通則

JIS K 0116  発光分光分析通則

JIS K 0121  原子吸光分析通則

JIS K 0127  イオンクロマトグラフ分析通則

JIS K 0901  気体中のダスト試料捕集用ろ過材の形状,寸法並びに性能試験方法

JIS K 0970  プッシュボタン式液体用微量体積計

JIS K 8005  容量分析用標準物質

JIS K 9901  高純度試薬−硝酸

JIS Z 3001-1  溶接用語−第 1 部:一般

JIS Z 3001-2  溶接用語−第 2 部:溶接方法


2

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JIS Z 3001-3  溶接用語−第 3 部:ろう接

JIS Z 3001-4  溶接用語−第 4 部:融接不完全部

JIS Z 3930  アーク溶接のヒューム発生量測定方法

JIS Z 3950  溶接作業環境における浮遊粉じん濃度測定方法

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 3001 規格群によるほか,次による。

3.1 

分析試料 

分析を行うために採取したヒュームの全部又は一部。

3.2 

主溶液 

分析試料に各種の酸などを加え,加熱分解・抽出などを行った後,液量を一定とした溶液。

3.3  

試料溶液 

主溶液を分取し,試薬添加,抽出,洗浄,液性調整などの化学処理を行い,分析機器に導入できる状態

に調製した溶液。

3.4 

空試験 

分析対象成分の含有量ゼロのものを用いて

(試料なしで始めることが多い。

全分析操作を忠実に行い,

ゼロであるべき値がどのように出るかを試す試験。通常は,空試験値を実測値から差し引いて真の値とす

る。普通,ブランクテストという。

一般事項 

この規格において共通な一般事項は,次による。

a)  定量方法に共通な一般事項は,JIS K 0050JIS K 0115JIS K 0116JIS K 0121 及び JIS K 0127 によ

る。

b)  この規格で用いる水は,特に規定がある場合を除き,JIS K 0050 の 7.1(水及び試薬)に規定する A1

又は A2 の水とする。

定量元素及び定量方法 

定量元素及び定量方法は,

表 による。 

ヒュームの採取方法及び前処理方法 

6.1 

ヒュームの採取方法 

6.1.1 

ろ過材 

ヒュームの採取に使用するろ過材は,次による。

a)  ろ過材は,JIS K 0901 の 5.2(捕集率試験)に規定する性能試験方法による捕集率が,粒径 0.3 μm の

エアロゾルに対して 95 %以上であって,かつ,初期圧力損失が低く,ヒューム捕集に伴う圧力損失の

増加が少なく,吸湿性が低いものとする。


3

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b)  ヒューム中のクロム(VI),全けい素及び結晶質シリカ以外の元素を定量する場合には,ガラス繊維

製又は石英繊維製のろ過材を使用する。

c)  ヒューム中のクロム(VI)を定量する場合に用いるろ過材は,次による。

1)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行う場合には,ポリ塩化ビニール(PVC)メンブランフィ

ルタ,ポリフルオロエチレン(PFE)メンブランフィルタなどを用いる。

2)  ヒュームの採取を 6.1.3 c)によって行う場合には,石英繊維製ろ過材を用いる。

3)  セルローズを用いているろ過材,ガラス繊維製ろ過材など,クロム(VI)と反応するおそれのある

材質のろ過材は,用いてはならない。 

d)  ヒューム中の全けい素を定量する場合に使用するろ過材は,次による。

1)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行う場合には,ポリ塩化ビニール(PVC)メンブランフィ

ルタ又はポリフルオロエチレン(PFE)メンブランフィルタを用いる。

2)  ヒュームの採取を 6.1.3 c)によって行う場合には,ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ろ紙など

のろ過材を用いる。

3)  ガラス繊維製ろ過材,石英繊維製ろ過材など,けい素を含む材質のろ過材は,用いてはならない。 

e)  ヒューム中の結晶質シリカを定量する場合に使用するろ過材は,次による。

1)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行う場合には,ふっ素樹脂処理ガラス繊維フィルタを用い

る。

2)  ヒュームの採取を 6.1.3 c)によって行う場合には,ガラス繊維製又は石英繊維製のろ過材を用いる。

表 1−定量元素及び定量方法

定量方法

接 
方 

定量元素

アスコルビン
酸還元よう素

酸カリウム逆
滴定法

吸光光度法

フレーム原
子吸光法

電気加熱原
子吸光法

ICP 発光分
光法

X 線回折法

    ○

a)

マンガン

ニッケル

バナジウム

コバルト

亜鉛

アルミニウム

バリウム

全 Cr

クロム

Cr(VI)

b) c)

ふっ素

  ○

d)

全けい素

    ○

e)





けい素

結晶質シ
リカ


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表 1−定量元素及び定量方法(続き)

定量方法

溶 
接 

定量元素

アスコルビン

酸還元よう素
酸カリウム逆
滴定法

吸光光度法

フレーム原

子吸光法

電気加熱原

子吸光法

ICP 発光分
光法

X 線回折法

亜鉛

カドミウム

ふっ素

  ○

d)



りん

  ○

f)

注記  表中の○は,各元素の定量に適用する定量方法を示している。 

a)

  塩化物抽出分離スルホサリチル酸吸光光度法

b)

  ジフェニルカルバジド吸光光度法

c)

  イオンクロマトグラフ分離ジフェニルカルバジド吸光光度法

d)

  熱加水分解分離ランタンアリザリンコンプレキソン吸光光度法

e)

  モリブドけい酸青吸光光度法

f)

  モリブドバナドりん酸吸光光度法

6.1.2 

ヒュームの採取量 

ヒュームの採取量は,次による。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行う場合  ヒュームの採取量は,約 10 mg とする。ただし,

ろう付の場合のヒューム採取量は,約 1 mg とする。

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c)によって行う場合  ヒュームの採取量は,約 100 mg とする。ただし,ろう

付の場合のヒューム採取量は,約 10 mg とし,また,7.1 a)の方法によってヒューム中の鉄を定量する

場合のヒューム採取量は,ヒューム中の鉄の含有率に応じて,

表 に規定する量の分析試料をはかり

取るのに十分な量とする。

6.1.3 

ヒュームの採取 

ヒュームの採取は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  溶接作業環境中のヒュームの採取

1)  JIS Z 3950 の 5.1.1(分粒装置付きろ過捕集による測定方法)又は JIS Z 3950 の 5.2(総粉じんの質

量濃度測定方法)に規定するロウボリウムエアサンプラを使用する方法によって,ヒュームを採取

する。

2)  ヒュームを採取したろ過材の質量からヒューム採取に使用する前のろ過材の質量を差し引いた質量

を,0.1 mg の桁まで求め,ヒューム採取量とする。

3)  採取したヒュームは,ろ過材を含めて分析試料とする。

b)  個人暴露のヒュームの採取

1)  JIS Z 3950 の 6.3.1(分粒装置付きろ過捕集による測定方法)又は JIS Z 3950 の 6.4(総粉じんの個

人ばく露質量濃度測定方法)に規定するろ過材を使用する方法によって,ヒュームを採取する。

2)  ヒュームを採取したろ過材の質量からヒューム採取に使用する前のろ過材の質量を差し引いた質量

を,0.1 mg の桁まで求め,ヒューム採取量とする。

3)  採取したヒュームは,ろ過材を含めて分析試料とする。


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c)  ヒューム発生量測定時のヒュームの採取  ヒューム発生量測定時のヒュームの採取は,次のいずれか

による。

1)  アーク溶接ヒュームの場合 
1.1)
  JIS Z 3930 の 4.3(ヒューム捕集装置)に規定するハイボリウムエアサンプラを使用する方法によ

って,ヒュームを採取する。 

1.2)  ヒュームを採取したろ過材の質量からヒューム採取に使用する前のろ過材の質量を差し引いた質

量を,0.1 mg の桁まで求め,ヒューム採取量とする。

1.3)  ろ過材に採取したヒュームの一部(10 mg 以上)を,はけなどを用いてろ過材及びはけの一部が混

入しないように注意しながら掃き落とし,デシケータ中で数時間放置した後,分析試料とする。

2)  ろう付ヒュームの場合 
2.1)
  JIS Z 3930 の 4.3(ヒューム捕集装置)に規定するハイボリウムエアサンプラを使用する方法によ

って,ヒュームを採取する。 

2.2)  ヒュームを採取したろ過材の質量からヒューム採取に使用する前のろ過材の質量を差し引いた質

量を,0.1 mg の桁まで求め,ヒューム採取量とする。

2.3)  ろ過材に捕集したヒュームは,ろ過材を含めて分析試料とする。 

6.2 

分析試料の前処理方法 

6.2.1 

適用 

ここに規定する前処理方法は,

表 に規定する各元素を定量するときの分析試料の前処理に適用する。

ただし,鉄[7.1 a)の方法によって定量する場合]

,クロム(VI)

,ふっ素,全けい素,結晶質シリカ及びり

んを定量するときの分析試料の前処理方法は,それぞれの定量方法に規定し,ここに規定する前処理方法

は,適用しない。

6.2.2 

試薬 

6.2.2.1 

塩酸(11 

6.2.2.2 

硝酸(1112 

6.2.2.3 

過塩素酸 

6.2.2.4 

ふっ化水素酸 

6.2.2.5 

炭酸ナトリウム(無水) 

6.2.3 

主溶液及び空試験溶液の調製 

6.2.3.1 

主溶液の調製 

主溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)b)又は c) 2)によって行った場合 

1)  アーク溶接ヒュームの場合 
1.1)
  6.1.3 a) 3)又は b) 3)で得た分析試料を,白金るつぼ(例えば,50 番)又は白金皿(例えば,50 番)

に移し入れる。硝酸(1+1)6 mL,過塩素酸 5 mL 及びふっ化水素酸 10 mL を加え,穏やかに加

熱してヒューム及びろ過材を分解する。

1.2)  更に加熱を続けて過塩素酸の白煙を発生させ,液量が 2∼3 mL になるまで蒸発させる。

1.3)  室温まで放冷した後,塩酸(1+1)10 mL を加えて塩類を溶解し,常温まで冷却する。

なお,不溶解物が認められる場合は,不溶解物をろ紙(5 種 C)を用いてこし分け,温水で不溶

解物及びろ紙を洗浄し,ろ液及び洗液を合わせて保存する(以下,これを A 液という。

。不溶解

物をろ紙とともに白金るつぼ(例えば,20 番)に入れ,穏やかに加熱してろ紙を乾燥した後,強


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熱してろ紙を灰化する。炭酸ナトリウム(無水)1.0 g を加え,強熱して融解した後,室温まで放

冷する。少量の水を加え,加熱して融成物を溶解する。注意しながら塩酸(1+1)を滴加して溶

液を微酸性とし,常温まで冷却した後,溶液を保存しておいた A 液に少量の水を用いて合わせる。

1.4)  溶液を 100 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて主溶液とする。

2)  ろう付ヒュームの場合 
2.1)
  6.1.3 a) 3)b) 3)又は c) 2) 2.3)で得た分析試料をビーカー(200 mL)に入れる。硝酸(1+2)40 mL

を加え,時計皿で覆い,穏やかに加熱してヒュームを分解する。

なお,分析試料は,必要ならば,セラミック製はさみを用いてろ過材を切断して小片とした後,

ビーカー(200 mL)に入れる。

2.2)  室温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を

ろ紙(5 種 A)を用いてろ過し,ろ過材及びろ紙を水で十分に洗浄し,ろ液と洗液とを合わせる。

2.3)  常温まで冷却した後,溶液を 100 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて

主溶液とする。

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  6.1.3 c) 1) 1.3)で得た分析試料約 10 mg を正確に 0.1

mg の桁まではかり取り,白金るつぼ(例えば,50 番)又は白金皿(例えば,50 番)に移し入れる。

硝酸(1+1)6 mL,過塩素酸 5 mL 及びふっ化水素酸 10 mL を加え,穏やかに加熱して分解する。以

下,a) 1)の 1.2)1.4)の手順に従って操作する。

6.2.3.2 

空試験溶液の調製 

空試験溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)b)又は c) 2)によって行った場合  6.1.3 a)b)又は c) 2)でヒュームの採取に

用いたろ過材と同じろ過材を分析試料の代わりに用いて,6.2.3.1 a) 1)又は 2)の手順に従って,分析試

料と同じ操作を分析試料と並行して行い,得た溶液を空試験溶液とする。

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  分析試料を用いないで,6.2.3.1 b)の手順に従って,

分析試料と同じ操作を分析試料と並行して行い,得た溶液を空試験溶液とする。

鉄定量方法 

7.1 

定量方法の区分 

鉄の定量方法は,次のいずれかによる。

なお,アスコルビン酸還元よう素酸カリウム逆滴定法は,6.1.3 c) 1)によって採取した分析試料にだけ適

用する。

a)  アスコルビン酸還元よう素酸カリウム逆滴定法  この方法は,試料溶液中の 6 mg 以上 100 mg 以下の

鉄の定量に適用する。

なお,この方法は,6.1.3 c) 1)によって採取した分析試料にだけ適用する。

b)  塩化物抽出分離スルフォサリチル酸吸光光度法  この方法は,試料溶液中の濃度が 1  μg/mL 以上 10

μg/mL 以下の鉄の定量に適用する。 

c)  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.3  μg/mL 以上 6  μg/mL 以下の鉄の定量に適

用する。

d) ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1  μg/mL 以上 5  μg/mL 以下の鉄の定量に適用す

る。


7

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7.2 

アスコルビン酸還元よう素酸カリウム逆滴定法 

7.2.1 

要旨 

分析試料を塩酸と塩化すず(II)とで分解し,過酸化水素を加えて鉄を鉄(III)に酸化した後,煮沸し

て残留する過酸化水素を分解する。一定量のアスコルビン酸標準液を加えて鉄(III)を鉄(II)に還元し

た後,過剰量のアスコルビン酸をよう素酸カリウム標準液で滴定する。

7.2.2 

試薬 

7.2.2.1 

塩酸(11 

7.2.2.2 

過酸化水素 

7.2.2.3 

ふっ化ナトリウム 

7.2.2.4 

塩化すず(II)溶液 

金属すず[99.9 %以上(質量分率)

]130 g を塩酸に溶解し,塩酸で液量を 1 000 mL とした後,褐色瓶に

入れて保存する。

7.2.2.5 

アスコルビン酸標準液 

L(+)−アスコルビン酸 9 g を水に溶解し,エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物約

100 mg 及びぎ酸 4 mL を加えた後,溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで

薄める。この溶液のファクターを,使用の都度,次の操作によって求める。

アスコルビン酸標準液 10.0 mL をビーカー(300 mL)に取り,水で液量を約 150 mL とし,塩酸(1+1)

10 mL 及び指示薬としてでん粉溶液(7.2.2.7)2 mL を加えた後,よう素酸カリウム標準液(7.2.2.6)で滴

定し,溶液が僅かに青を呈した点を終点としてアスコルビン酸標準液の使用量を求め,次の式によって,

よう素酸カリウム標準液のファクターを求める。

10

V

F

=

ここに,

F: アスコルビン酸標準液のファクター

V: よう素酸カリウム標準液の使用量(mL)

7.2.2.6 

よう素酸カリウム標準液 

あらかじめ 120∼140  ℃で 90∼120 分間乾燥してデシケータ中で常温まで放冷したよう素酸カリウム

3.567 g 及びよう化カリウム 10 g を水酸化ナトリウム溶液(5 g/L)200 mL に溶解し,溶液を 1 000 mL の全

量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。この溶液 1 mL は,鉄 0.005 585 g に相当する。

7.2.2.7 

でん粉溶液 

でん粉(溶性)1 g を水約 10 mL とかき混ぜた後,100 mL の熱水中にかき混ぜながら加える。溶液を約

1 分間煮沸した後,静置して室温まで冷却し,その上澄液を用いる。この溶液は,使用の都度調製する。

7.2.3 

操作 

7.2.3.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

  6.1.3 c) 1) 1.3)で得た分析試料を,その鉄含有率に応じて,表 に規定する量をはかり取り,ビーカー

(300 mL)に移し入れ,塩酸(1+1)15 mL 及び塩化すず(II)溶液(7.2.2.4)5 mL を加え,時計皿

で覆い,沸騰しない程度に加熱し,時々穏やかに振り混ぜながら分解する。

なお,

溶液中に不溶解残さがあるとき又は溶液が懸濁しているときは,

適量のふっ化ナトリウム

(100

mg 以下)を加える。

b)

  時計皿の下面及びビーカーの内壁を少量の水で洗い,温水を加えて液量を約 80 mL とする。過酸化水


8

Z 3920

:2011

素 1 mL を加え,再び加熱し,数分間煮沸して残留している過酸化水素を完全に分解する。時計皿の

下面及びビーカーの内壁を少量の熱水で洗って時計皿を取り除く。

表 2−分析試料のはかり取り量及びアスコルビン酸標準液の添加量 

分析試料中の鉄含有率

%(質量分率) 

分析試料のはかり取り量

mg 

アスコルビン酸標準液の添加量

mL 

  2 以上 10 未満 300

10.0

10 以上 30 未満 200

15.0

30 以上 60 未満 100

15.0

60 以上 100  20.0

7.2.3.2 

滴定 

7.2.3.1 b)で得た試料溶液(熱溶液)に,表 に規定する量のアスコルビン酸標準液(7.2.2.5)を加え,

水で液量を 200 mL とした後,約 10 分間流水中に浸し,室温まで冷却する。次に,でん粉溶液(7.2.2.7)2

mL を指示薬として加え,よう素酸カリウム標準液(7.2.2.6)で滴定し,溶液が僅かに青を呈した点を終点

としてアスコルビン酸標準液の使用量を求める。

7.2.4 

空試験 

空試験は,行わない。

7.2.5 

計算 

ヒューム中の鉄含有率を,次の式によって算出する。

100

585

005

.

0

)

(

2

1

×

×

×

=

m

V

F

V

Fe

ここに,

Fe: 6.1.3 c) 1)で採取したヒューム中の鉄含有率[%(質量分

率)

V

1

7.2.3.2 で添加したアスコルビン酸標準液の量(mL)

F: アスコルビン酸標準液のファクター

V

2

7.2.3.2 で得たよう素酸カリウム標準液の使用量(mL)

m: 7.2.3.1 a)ではかり取った分析試料の量(g)

7.3 

塩化物抽出分離スルホサリチル酸吸光光度法 

7.3.1 

要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。塩酸を加え,生成する鉄(III)の塩化物錯体

を酢酸 3-メチルブチル・4-メチル-2-ペンタノンで抽出し,水で逆抽出した後,スルホサリチル酸を加えて

スルホサリチル酸鉄錯体を生成させ,光度計を用いて,その吸光度を測定する。

7.3.2 

試薬 

7.3.2.1 

塩酸 

7.3.2.2 

アンモニア水(11 

7.3.2.3 

塩化アンモニウム溶液(100 g/L 

7.3.2.4 

スルホサリチル酸溶液 

5-スルホサリチル酸二水和物 50 g を水に溶解し,水で液量を 1 000 mL とする。

7.3.2.5 

混合溶媒 

酢酸 3-メチルブチルと 4-メチル-2-ペンタノンとを等量ずつ混合する。

7.3.2.6 

鉄標準液(100 μg/mL 

鉄[99.9 %(質量分率)以上]を正確に 1.00 g はかり取り,ビーカー(200 mL)に移し入れ,塩酸(1


9

Z 3920

:2011

+1)50 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカー

の内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線

まで薄めて原液(Fe:1 000 μg/mL)とする。この原液 10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに

取り,塩酸(1+1)5 mL を加えた後,水で標線まで薄めて鉄標準液とする。

7.3.3 

操作 

7.3.3.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,鉄量が 0.1∼1.0 mg となるように分取し,分液漏斗(200 mL)

に移し入れる。

b)

  塩酸 25 mL を加えた後,水を加えて液量を 50 mL とする。室温まで放冷した後,混合溶媒(7.3.2.5

50 mL を加え,3 分間激しく振り混ぜる。静置して 2 相に分離した後,下層の水相を捨てる。分液漏

斗の内壁に付いている水相は,分液漏斗を振り動かして分離し,完全に除去する。

c)

  有機相に水 30 mL を加え,3 分間激しく振り混ぜる。静置して 2 相に分離した後,下層の水相をビー

カー(100 mL)に移し入れる。分液漏斗に少量の水を加え,分液漏斗の脚部などに残っている水相を,

先の水相が入っているビーカーに洗い移す。有機相は捨てる。

d)

  溶液を加熱して水相に混入した混合溶媒を蒸発させ,溶液面に混合溶媒が認められなくなるまで除去

する。

常温まで冷却した後,

溶液を 100 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,

水で液量を約 50 mL

とする。

e)

  塩化アンモニウム溶液 10 mL 及びスルホサリチル酸溶液(7.3.2.4)5 mL を加えた後,アンモニア水(1

+1)を溶液の色が赤紫から黄になるまで滴加し,更に過剰に 0.2∼0.4 mL 加える。常温まで冷却した

後,水で標線まで薄める。

7.3.3.2 

吸光度の測定 

7.3.3.1 e)で得た溶液の一部を光度計の吸収セル(10 mm)に取り,水を対照液として,波長 420 nm 付近

の吸光度を測定する。

7.3.4 

空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,7.3.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,分液漏斗(200 mL)に

移し入れる。以下,7.3.3.1 b)7.3.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。 

7.3.5 

検量線の作成 

鉄標準液(7.3.2.6)0∼10.0 mL(鉄として 0∼1.0 mg)を段階的に数個の分液漏斗(200 mL)に取る。以

下,7.3.3.1 b)7.3.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度と鉄量と

の関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

7.3.6 

計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)

  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  7.3.3.2 及び 7.3.4 で得た吸光度と 7.3.5 で作成し

た検量線とから鉄量を求め,次の式によって,ヒューム中の鉄含有率を算出する。

100

100

)

(

1

1

2

1

×

×

=

B

m

A

A

Fe

ここに,

Fe

ヒューム中の鉄含有率[

%

(質量分率)

A

1

試料溶液中の鉄検出量(

mg


10

Z 3920

:2011

A

2

空試験での鉄検出量(

mg

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(

mg

B

1

7.3.3.1 a)及び 7.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(

mL

b)

ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  7.3.3.2 及び 7.3.4 で得た吸光度と 7.3.5 で作成した検

量線とから鉄量を求め,次の式によって,ヒューム中の鉄含有率を算出する。

100

100

)

(

1

2

2

1

×

×

=

B

m

A

A

Fe

ここに,

Fe: ヒューム中の鉄含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液中の鉄検出量(mg)

A

2

空試験での鉄検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

1

7.3.3.1 a)及び 7.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

7.4 

フレーム原子吸光法 

7.4.1 

要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。塩酸を加えた後,溶液を原子吸光光度計の空

気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。

7.4.2 

試薬 

7.4.2.1 

塩酸(11 

7.4.2.2 

鉄標準液(Fe100 μg/mL 

鉄[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1+1)10

mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁

を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1+1)40

mL を加えた後,水で標線まで薄める。 
7.4.2.3 

鉄標準液(Fe10 μg/mL 

鉄標準液(7.4.2.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL を加え

た後,水で標線まで薄める。

7.4.3 

操作 

7.4.3.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,鉄量が 30∼600 μg になるように分取し,100 mL の全量フラ

スコに移し入れる。

b)

  塩酸(1+1)10 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

7.4.3.2 

吸光度の測定 

7.4.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 248.3

nm における吸光度を測定する。 
7.4.4 

空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,7.4.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコ

に移し入れる。以下,7.4.3.1 b)及び 7.4.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。


11

Z 3920

:2011

7.4.5 

検量線の作成 

鉄標準液(7.4.2.2)及び/又は鉄標準液(7.4.2.3)の各種液量(鉄として 0∼600 μg)を段階的に数個の

100 mL の全量フラスコに取る。以下,7.4.3.1 b)及び 7.4.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液

と並行して行い,得た吸光度と鉄量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検

量線とする。

7.4.6 

計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)

  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  7.4.3.2 及び 7.4.4 で得た吸光度と 7.4.5 で作成し

た検量線とから鉄量を求め,次の式によって,ヒューム中の鉄含有率を算出する。

100

100

)

(

2

1

2

1

×

×

=

B

m

A

A

Fe

ここに,

Fe: ヒューム中の鉄含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液中の鉄検出量(mg)

A

2

空試験での鉄検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

2

7.4.3.1 a)及び 7.4.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

b)

  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  7.4.3.2 及び 7.4.4 で得た吸光度と 7.4.5 で作成した検

量線とから鉄量を求め,次の式によって,ヒューム中の鉄含有率を算出する。

100

100

)

(

2

2

2

1

×

×

=

B

m

A

A

Fe

ここに,

Fe: ヒューム中の鉄含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液中の鉄検出量(mg)

A

2

空試験での鉄検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

2

7.4.3.1 a)及び 7.4.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

7.5 ICP 発光分光法 
7.5.1 

要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。溶液を発光分光装置のアルゴンプラズマ中に

噴霧し,その発光強度を測定する。 

7.5.2 

試薬 

7.5.2.1 

鉄標準液(Fe100 μg/mL 

7.4.2.2 による。

7.5.2.2 

鉄標準液(Fe10 μg/mL 

7.4.2.3 による。

7.5.3 

操作 

7.5.3.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,鉄量が 10∼500 μg になるように分取し,100 mL の全量フラ


12

Z 3920

:2011

スコに移し入れる。

b)

  水を加えて標線まで薄める。

7.5.3.2 

発光強度の測定 

7.5.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 238.204 nm における

発光強度を測定する。

なお,238.204 nm における鉄の発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他の測定波

長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又はバック

グラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。 

7.5.4 

空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,7.5.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコ

に移し入れる。以下,7.5.3.1 b)及び 7.5.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

7.5.5 

検量線の作成 

鉄標準液(7.5.2.1)及び/又は鉄標準液(7.5.2.2)の各種液量(鉄として 0∼500 μg)を段階的に数個の

100 mL の全量フラスコに取る。以下,7.5.3.1 b)及び 7.5.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液

と並行して行い,得た発光強度と鉄量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して

検量線とする。

7.5.6 

計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)

  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  7.5.3.2 及び 7.5.4 で得た発光強度と 7.5.5 で作成

した検量線とから鉄量を求め,次の式によって,ヒューム中の鉄含有率を算出する。

100

100

)

(

3

1

2

1

×

×

=

B

m

A

A

Fe

ここに,

Fe: ヒューム中の鉄含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液中の鉄検出量(mg)

A

2

空試験での鉄検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

3

7.5.3.1 a)及び 7.5.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

b)

  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  7.5.3.2 及び 7.5.4 で得た発光強度と 7.5.5 で作成した

検量線とから鉄量を求め,次の式によって,ヒューム中の鉄含有率を算出する。

100

100

)

(

3

2

2

1

×

×

=

B

m

A

A

Fe

ここに,

Fe: ヒューム中の鉄含有率[%(質量分率)]

A

1

試料溶液中の鉄検出量(mg)

A

2

空試験での鉄検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

3

7.5.3.1 a)及び 7.5.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)


13

Z 3920

:2011

マンガン定量方法 

8.1 

定量方法の区分 

マンガンの定量方法は,次のいずれかによる。

a)

  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1 μg/mL 以上 50 μg/mL 以下のマンガンの定

量に適用する。

b)

  ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.05  μg/mL 以上 50  μg/mL 以下のマンガンの定量

に適用する。 

8.2 

フレーム原子吸光法 

8.2.1 

要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。塩酸を加えた後,溶液を原子吸光光度計の空

気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。 

8.2.2 

試薬 

8.2.2.1 

塩酸(11 

8.2.2.2 

マンガン標準液(Mn100 μg/mL 

マンガン[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1

+1)10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカー

の内壁を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1

+1)40 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

8.2.2.3 

マンガン標準液(Mn10 μg/mL 

マンガン標準液(8.2.2.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加えた後,水で標線まで薄める。

8.2.3 

操作 

8.2.3.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,マンガン量が 10∼500 μg になるように分取し,100 mL の全

量フラスコに移し入れる。

b)

  塩酸(1+1)10 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

8.2.3.2 

吸光度の測定 

8.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 279.5

nm における吸光度を測定する。 

8.2.4 

空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,8.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコ

に移し入れる。以下,8.2.3.1 b)及び 8.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

8.2.5 

検量線の作成 

マンガン標準液(8.2.2.2)及び/又はマンガン標準液(8.2.2.3)の各種液量(マンガンとして 0∼500 μg)

を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,8.2.3.1 b)及び 8.2.3.2 の手順に従って,主溶液と

同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度とマンガン量との関係線を作成し,その関係線を原点を通

るように平行移動して検量線とする。

8.2.6 

計算 

計算は,次のいずれかによる。


14

Z 3920

:2011

a)

  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  8.2.3.2 及び 8.2.4 で得た吸光度と 8.2.5 で作成し

た検量線とからマンガン量を求め,次の式によって,ヒューム中のマンガン含有率を算出する。

100

100

)

(

4

1

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Mn

ここに,

Mn: ヒューム中のマンガン含有率[%(質量分率)]

A

3

試料溶液中のマンガン検出量(mg)

A

4

空試験でのマンガン検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

4

8.2.3.1 a)及び 8.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

b)

  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  8.2.3.2 及び 8.2.4 で得た吸光度と 8.2.5 で作成した検

量線とからマンガン量を求め,次の式によって,ヒューム中のマンガン含有率を算出する。

100

100

)

(

4

2

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Mn

ここに,

Mn: ヒューム中のマンガン含有率[%(質量分率)]

A

3

試料溶液中のマンガン検出量(mg)

A

4

空試験でのマンガン検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

4

8.2.3.1 a)及び 8.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

8.3 ICP 発光分光法 
8.3.1 

要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。溶液を発光分光装置のアルゴンプラズマ中に

噴霧し,その発光強度を測定する。

8.3.2 

試薬 

8.3.2.1 

マンガン標準液(Mn200 μg/mL 

マンガン[99.9 %(質量分率)以上]0.200 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1

+1)10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカー

の内壁を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1

+1)40 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

8.3.2.2 

マンガン標準液(Mn10 μg/mL 

マンガン標準液(8.3.2.1)5.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加えた後,水で標線まで薄める。

8.3.2.3 

マンガン標準液(Mn1.0 μg/mL 

マンガン標準液(8.3.2.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加えた後,水で標線まで薄める。

8.3.3 

操作 

8.3.3.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,マンガン量が 5∼5 000 μg になるように分取し,100 mL の全


15

Z 3920

:2011

量フラスコに移し入れる。

b)

  水を加えて標線まで薄める。

8.3.3.2 

発光強度の測定 

8.3.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 257.610 nm における

発光強度を測定する。

なお,257.610 nm におけるマンガンの発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他の

測定波長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又は

バックグラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。 

8.3.4 

空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,8.3.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコ

に移し入れる。以下,8.3.3.1 b)及び 8.3.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

8.3.5 

検量線の作成 

マンガン標準液(8.3.2.1

,マンガン標準液(8.3.2.2)及び/又はマンガン標準液(8.3.2.3)の各種液量

(マンガンとして 0∼5 000 μg)

を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。

以下,

8.3.3.1 b)及び 8.3.3.2

の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た発光強度とマンガン量との関係線を作

成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

8.3.6 

計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)

  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  8.3.3.2 及び 8.3.4 で得た発光強度と 8.3.5 で作成

した検量線とからマンガン量を求め,次の式によって,ヒューム中のマンガン含有率を算出する。

100

100

)

(

5

1

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Mn

ここに,

Mn: ヒューム中のマンガン含有率[%(質量分率)]

A

3

試料溶液中のマンガン検出量(mg)

A

4

空試験でのマンガン検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

5

8.3.3.1 a)及び 8.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

b)

  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  8.3.3.2 及び 8.3.4 で得た発光強度と 8.3.5 で作成した

検量線とからマンガン量を求め,次の式によって,ヒューム中のマンガン含有率を算出する。

100

100

)

(

5

2

4

3

×

×

=

B

m

A

A

Mn

ここに,

Mn: ヒューム中のマンガン含有率[%(質量分率)]

A

3

試料溶液中のマンガン検出量(mg)

A

4

空試験でのマンガン検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

5

8.3.3.1 a)及び 8.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)


16

Z 3920

:2011

銅定量方法 

9.1 

定量方法の区分 

銅の定量方法は,次のいずれかによる。

なお,電気加熱原子吸光法は,6.2.3.1 a) 2)によって調製した主溶液にだけ適用する。

a)

  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1  μg/mL 以上 5  μg/mL 以下の銅の定量に適

用する。 

b)

  電気加熱原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.005 μg/mL 以上 0.1 μg/mL 以下の銅の定量に

適用する。ただし,試料溶液中に共存する元素,塩類などが銅の吸光度に影響を及ぼす場合には,こ

の方法で規定する検量線法は,適用してはならない。 

c)

  ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1 μg/mL 以上 50 μg/mL 以下の銅の定量に適用す

る。 

9.2 

フレーム原子吸光法 

9.2.1 

要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸,又は硝酸で分解する。塩酸を加えた後,溶液を原子吸光

光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。 

9.2.2 

試薬 

9.2.2.1 

塩酸(11 

9.2.2.2 

銅標準液(Cu100 μg/mL 

銅[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1+1)10

mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁

を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1+1)40

mL を加えた後,水で標線まで薄める。

9.2.2.3 

銅標準液(Cu10 μg/mL 

銅標準液(9.2.2.2)10.0 mL を使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL を加えた

後,水で標線まで薄める。

9.2.3 

操作 

9.2.3.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

  6.2.3.1 a) 1) 1.4)若しくは 2) 2.3)又は 6.2.3.1 b)で得た主溶液を,銅量が 10∼500 μg になるように分取し,

100 mL の全量フラスコに移し入れる。

b)

  塩酸(1+1)10 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

なお,主溶液の調製を 6.2.3.1 a) 2)によって行った場合には,塩酸(1+1)10 mL を加えずに,水で

標線まで薄める。

9.2.3.2 

吸光度の測定 

9.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 324.8

nm における吸光度を測定する。 

9.2.4 

空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,9.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコ

に移し入れる。以下,9.2.3.1 b)及び 9.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。


17

Z 3920

:2011

9.2.5 

検量線の作成 

銅標準液(9.2.2.2)及び/又は銅標準液(9.2.2.3)の各種液量(銅として 0∼500 μg)を段階的に数個の

100 mL の全量フラスコに取る。以下,9.2.3.1 b)及び 9.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液

と並行して行い,得た吸光度と銅量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検

量線とする。

9.2.6 

計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)

  ヒュームの採取を 6.1.3 a)b)又は c) 2)によって行った場合  9.2.3.2 及び 9.2.4 で得た吸光度と 9.2.5 

作成した検量線とから銅量を求め,次の式によって,ヒューム中の銅含有率を算出する。

100

100

)

(

6

3

6

5

×

×

=

B

m

A

A

Cu

ここに,

Cu: ヒューム中の銅含有率[%(質量分率)]

A

5

試料溶液中の銅検出量(mg)

A

6

空試験での銅検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

6

9.2.3.1 a)及び 9.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

b)

  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  9.2.3.2 及び 9.2.4 で得た吸光度と 9.2.5 で作成した検

量線とから銅量を求め,次の式によって,ヒューム中の銅含有率を算出する。

100

100

)

(

6

2

6

5

×

×

=

B

m

A

A

Cu

ここに,

Cu: ヒューム中の銅含有率[%(質量分率)]

A

5

試料溶液中の銅検出量(mg)

A

6

空試験での銅検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

6

9.2.3.1 a)及び 9.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

9.3 

電気加熱原子吸光法 

9.3.1 

要旨 

分析試料を硝酸で分解する。硝酸を加えた後,溶液を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入し,

その吸光度を測定する。

9.3.2 

 

試薬の調製及び定量操作に用いる水は,JIS K 0050 の 7.1(水及び試薬)に規定する A3 の水とする。 

9.3.3 

試薬 

9.3.3.1 

硝酸(11 

硝酸(JIS K 9901)を用いて調製する。

9.3.3.2 

銅標準液(Cu1.0 μg/mL 

銅[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1+1)

[硝

酸(JIS K 9901)を用いて調製する。

]10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却し


18

Z 3920

:2011

た後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水(9.3.2)で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量

フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1+1)

[硝酸(JIS K 9901)を用いて調製する。

]40 mL を加えた

後,水で標線まで薄め,原液(Cu:100 μg/mL)とする。この原液 1.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量

フラスコに取り,硝酸(1+1)

[硝酸(JIS K 9901)を用いて調製する。

]2 mL を加えた後,水(9.3.2)で

標線まで薄める。

9.3.3.3 

銅標準液(Cu0.1 μg/mL 

銅標準液(9.3.3.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)

[硝酸(JIS K 

9901)を用いて調製する。]2 mL を加えた後,水(9.3.2)で標線まで薄める。 

9.3.4 

器具 

9.3.4.1 

マイクロピぺット 

JIS K 0970 に規定するプッシュボタン式液体用微量体積計,又は自動注入装置を用いる。

9.3.5 

操作 

9.3.5.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。

a)

  検量線法によって定量する場合

1)

  6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,銅量が 0.5∼10 μg になるように分取し,100 mL の全量フラスコに

移し入れる。

2)

  硝酸(1+1)(9.3.3.1)10 mL を加えた後,水(9.3.2)で標線まで薄める。

b)

  標準添加法によって定量する場合 

1)

  4 個以上の 100 mL の全量フラスコを用意し,そのそれぞれに,6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,同

量ずつ分取する。

なお,主溶液の分取量は,分取した主溶液中の銅量が 0.5 μg 未満とならない量とする。

2)

  1 個の全量フラスコを除いた他の全量フラスコに,銅標準液(9.3.3.2)及び/又は銅標準液(9.3.3.3

を,フラスコの溶液中の銅量が 0.5∼10 μg となるように段階的に加える。全ての全量フラスコに硝

酸(1+1)

9.3.3.1)10 mL を加えた後,水(9.3.2)で標線まで薄める。

9.3.5.2 

吸光度の測定 

吸光度の測定は,次のいずれかの手順によって行う。

a)

  検量線法によって定量する場合 

1)

  9.3.5.1 a) 2)で得た溶液の一部(例えば,10∼50 μL)を,マイクロピペット(9.3.4.1)を用いて電気

加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入する。

2)

  乾燥(100∼120  ℃で 30∼40 秒間),灰化(600∼1 000  ℃で 30∼40 秒間)及び原子化(2 000∼2 700  ℃

で 4∼6 秒間)を行い,波長 324.8 nm における吸光度を測定する。

なお,吸光度測定時には,バックグラウンド補正を行う。また,乾燥,灰化及び原子化の条件は,

装置,試料溶液の注入量,試料溶液中の塩類濃度などによって異なるので,あらかじめ最適な条件

を求めておく。 

b)

  標準添加法によって定量する場合 

1)

  9.3.5.1 b) 2)で得た溶液の一部(例えば,10∼50 μL)を,マイクロピペット(9.3.4.1)を用いて電気

加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入する。

2)

  a) 2)の操作を行う。


19

Z 3920

:2011

9.3.6 

空試験 

空試験は,次のいずれかによる。

a)

  検量線法によって定量する場合  6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,9.3.5.1 a) 1)で分取した主溶液と同量

分取し,100 mL の全量フラスコに移し入れる。以下,9.3.5.1 a) 2)及び 9.3.5.2 a)の手順に従って,主溶

液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

b)

  標準添加法によって定量する場合  4 個以上の 100 mL の全量フラスコを用意し,そのそれぞれに,

6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,9.3.5.1 b) 1)で分取した主溶液と同量ずつ分取する。以下,9.3.5.1 b) 2)

及び 9.3.5.2 b)の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

9.3.7 

検量線の作成 

検量線の作成は,次のいずれかによる。

a)   検量線法によって定量する場合  銅標準液(9.3.3.2)及び/又は銅標準液(9.3.3.3)の各種液量(銅と

して 0∼10 μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,9.3.5.1 a) 2)及び 9.3.5.2 a)

手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度と銅量との関係線を作成し,

その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

b)

  標準添加法によって定量する場合 

1)

  試料溶液用検量線  9.3.5.2 b) 2)で得た吸光度と 9.3.5.1 b) 2)で銅標準液として添加した銅量との関

係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。 

2)

  空試験用検量線  9.3.6 b)で得た吸光度と 9.3.6 b)で銅標準液として添加した銅量との関係線を作成

し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

9.3.8 

計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  検量線法によって定量する場合  9.3.5.2 a) 2)及び 9.3.6 a)で得た吸光度と 9.3.7 a)で作成した検量線と

から銅量を求め,次の式によって,ヒューム中の銅含有率を算出する。

100

100

)

(

7

3

6

5

×

×

=

B

m

A

A

Cu

ここに,

Cu: ヒューム中の銅含有率[%(質量分率)]

A

5

試料溶液中の銅検出量(mg)

A

6

空試験での銅検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

7

9.3.5.1 a) 1)及び 9.3.6 a)でそれぞれ分取した主溶液
及び空試験溶液の量(mL)

b)  標準添加法によって定量する場合  9.3.5.2 b) 2)で得た銅標準液を添加しなかった試料溶液の吸光度と

9.3.7 b) 1)で作成した検量線とから,及び 9.3.6 b)で得た銅標準液を添加しなかった空試験の吸光度と

9.3.7 b) 2)で作成した検量線とから,それぞれ銅量を求め,次の式によって,ヒューム中の銅含有率を

算出する。

100

100

)

(

8

3

6

5

×

×

=

B

m

A

A

Cu

ここに,

Cu: ヒューム中の銅含有率[%(質量分率)]


20

Z 3920

:2011

A

5

試料溶液中の銅検出量(mg)

A

6

空試験での銅検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

8

9.3.5.1 b) 1)及び 9.3.6 b)でそれぞれ分取した主溶液
及び空試験溶液の量(mL)

9.4 ICP 発光分光法 
9.4.1 

要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸,又は硝酸で分解する。溶液を発光分光装置のアルゴンプ

ラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。

9.4.2

試薬 

9.4.2.1 

銅標準液(Cu200 μg/mL 

銅[99.9 %(質量分率)以上]0.200 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1+1)10

mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁

を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1+1)40

mL を加えた後,水で標線まで薄める。

9.4.2.2 

銅標準液(Cu10 μg/mL 

銅標準液(9.4.2.1)5.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL を加え

た後,水で標線まで薄める。

9.4.3 

操作 

9.4.3.1 

試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)若しくは 2) 2.3)又は 6.2.3.1 b)で得た主溶液を,銅量が 10∼5 000 μg になるように分取

し,100 mL の全量フラスコに移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。

9.4.3.2

発光強度の測定 

9.4.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 324.754 nm における

発光強度を測定する。

なお,324.754 nm における銅の発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他の測定波

長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又はバック

グラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。

9.4.4

空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,9.4.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコ

に移し入れる。以下,9.4.3.1 b)及び 9.4.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

9.4.5

検量線の作成 

銅標準液(9.4.2.1)及び/又は銅標準液(9.4.2.2)の各種液量(銅として 0∼5 000 μg)を段階的に数個

の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,9.4.3.1 b)及び 9.4.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶

液と並行して行い,得た発光強度と銅量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動し

て検量線とする。

9.4.6

計算 

計算は,次のいずれかによる。


21

Z 3920

:2011

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)b)又は c) 2)によって行った場合  9.4.3.2 及び 9.4.4 で得た発光強度と 9.4.5

で作成した検量線とから銅量を求め,次の式によって,ヒューム中の銅含有率を算出する。

100

100

)

(

9

3

6

5

×

×

=

B

m

A

A

Cu

ここに,

Cu: ヒューム中の銅含有率[%(質量分率)]

A

5

試料溶液中の銅検出量(mg)

A

6

空試験での銅検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

9

9.4.3.1 a)及び 9.4.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  9.4.3.2 及び 9.4.4 で得た発光強度と 9.4.5 で作成した

検量線とから銅量を求め,次の式によって,ヒューム中の銅含有率を算出する。

100

100

)

(

9

2

6

5

×

×

=

B

m

A

A

Cu

ここに,

Cu: ヒューム中の銅含有率[%(質量分率)]

A

5

試料溶液中の銅検出量(mg)

A

6

空試験での銅検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

9

9.4.3.1 a)及び 9.4.4 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

10

  ニッケル定量方法 

10.1

  定量方法の区分 

ニッケルの定量方法は,次のいずれかによる。

a)

  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.3 μg/mL 以上 10 μg/mL 以下のニッケルの定

量に適用する。

b)

  ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1 μg/mL 以上 50 μg/mL 以下のニッケルの定量に

適用する。

10.2

  フレーム原子吸光法 

10.2.1  要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。塩酸を加えた後,溶液を原子吸光光度計の空

気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。 

10.2.2  試薬 
10.2.2.1  
塩酸(11 
10.2.2.2  
ニッケル標準液(Ni100 μg/mL 

ニッケル[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1

+1)10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカー

の内壁を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1

+1)40 mL を加えた後,水で標線まで薄める。


22

Z 3920

:2011

10.2.2.3  ニッケル標準液(Ni10 μg/mL 

ニッケル標準液(10.2.2.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加えた後,水で標線まで薄める。

10.2.3

  操作 

10.2.3.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,ニッケル量が 30∼1 000 μg になるように分取し,100 mL の全

量フラスコに移し入れる。

b)  塩酸(1+1)10 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

10.2.3.2  吸光度の測定 

10.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 232.0

nm 又は 305.1 nm における吸光度を測定する。 

10.2.4

  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,10.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,10.2.3.1 b)及び 10.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

10.2.5

  検量線の作成 

ニッケル標準液(10.2.2.2)及び/又はニッケル標準液(10.2.2.3)の各種液量(ニッケルとして 0∼1 000

μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,10.2.3.1 b)及び 10.2.3.2 の手順に従って,主

溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度とニッケル量との関係線を作成し,その関係線を原

点を通るように平行移動して検量線とする。

10.2.6

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  10.2.3.2 及び 10.2.4 で得た吸光度と 10.2.5 で作

成した検量線とからニッケル量を求め,次の式によって,ヒューム中のニッケル含有率を算出する。

100

100

)

(

10

1

8

7

×

×

=

B

m

A

A

Ni

ここに,

Ni: ヒューム中のニッケル含有率[%(質量分率)]

A

7

試料溶液中のニッケル検出量(mg)

A

8

空試験でのニッケル検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

10

10.2.3.1 a)及び 10.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  10.2.3.2 及び 10.2.4 で得た吸光度と 10.2.5 で作成し

た検量線とからニッケル量を求め,次の式によって,ヒューム中のニッケル含有率を算出する。

100

100

)

(

10

2

8

7

×

×

=

B

m

A

A

Ni

ここに,

Ni: ヒューム中のニッケル含有率[%(質量分率)]

A

7

試料溶液中のニッケル検出量(mg)


23

Z 3920

:2011

A

8

空試験でのニッケル検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

10

10.2.3.1 a)及び 10.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

10.3 ICP 発光分光法 
10.3.1

  要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。溶液を発光分光装置のアルゴンプラズマ中に

噴霧し,その発光強度を測定する。 

10.3.2

  試薬 

10.3.2.1

  ニッケル標準液(Ni200 μg/mL 

ニッケル[99.9 %(質量分率)以上]0.200 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1

+1)10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカー

の内壁を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1

+1)40 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

10.3.2.2  ニッケル標準液(Ni10 μg/mL 

ニッケル標準液(10.3.2.1)5.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加えた後,水で標線まで薄める。

10.3.3

  操作 

10.3.3.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,ニッケル量が 10∼5 000 μg になるように分取し,100 mL の全

量フラスコに移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。

10.3.3.2  発光強度の測定 

10.3.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 221.647 nm におけ

る発光強度を測定する。

なお,221.647 nm におけるニッケルの発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他の

測定波長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又は

バックグラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。

10.3.4  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,10.3.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,10.3.3.1 b)及び 10.3.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

10.3.5  検量線の作成 

ニッケル標準液(10.3.2.1)及び/又はニッケル標準液(10.3.2.2)の各種液量(ニッケルとして 0∼5 000

μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,10.3.3.1 b)及び 10.3.3.2 の手順に従って,主

溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た発光強度とニッケル量との関係線を作成し,その関係線を

原点を通るように平行移動して検量線とする。

10.3.6  計算 

計算は,次のいずれかによる。


24

Z 3920

:2011

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  10.3.3.2 及び 10.3.4 で得た発光強度と 10.3.5 

作成した検量線とからニッケル量を求め,次の式によって,ヒューム中のニッケル含有率を算出する。

100

100

)

(

11

1

8

7

×

×

=

B

m

A

A

Ni

ここに,

Ni: ヒューム中のニッケル含有率[%(質量分率)]

A

7

試料溶液中のニッケル検出量(mg)

A

8

空試験でのニッケル検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

11

10.3.3.1 a)及び 10.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  10.3.3.2 及び 10.3.4 で得た発光強度と 10.3.5 で作成

した検量線とからニッケル量を求め,次の式によって,ヒューム中のニッケル含有率を算出する。

100

100

)

(

11

2

8

7

×

×

=

B

m

A

A

Ni

ここに,

Ni: ヒューム中のニッケル含有率[%(質量分率)]

A

7

試料溶液中のニッケル検出量(mg)

A

8

空試験でのニッケル検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

11

10.3.3.1 a)及び 10.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

11

  バナジウム定量方法 

11.1

  定量方法の区分 

バナジウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a)

  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 2 μg/mL 以上 20 μg/mL 以下のバナジウムの定

量に適用する。

b)

  ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.2 μg/mL 以上 20 μg/mL 以下のバナジウムの定量

に適用する。

11.2

  フレーム原子吸光法 

11.2.1

  要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。塩酸を加えた後,溶液を原子吸光光度計の一

酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。

11.2.2  試薬 
11.2.2.1  
塩酸(11 
11.2.2.2  
バナジウム標準液(V100 μg/mL 

バナジウム[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,混酸(硫

酸 3,硝酸 1)10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解し,引き続き加熱して,ほとんど乾固するまで

混酸を蒸発させた後,硝酸(1+1)50 mL を加えて塩類を溶解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面

及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入

れ,水で標線まで薄める。


25

Z 3920

:2011

11.2.3  操作 
11.2.3.1  
試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,バナジウム量が 200∼2 000 μg になるように分取し,100 mL

の全量フラスコに移し入れる。

b)  塩酸(1+1)10 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

11.2.3.2

  吸光度の測定 

11.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した原子吸光光度計の一酸化二窒素・アセチレンフレ

ーム中に噴霧し,波長 318.4 nm における吸光度を測定する。 

11.2.4

  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,11.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,11.2.3.1 b)及び 11.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

11.2.5

  検量線の作成 

バナジウム標準液(11.2.2.2)0∼20.0 mL(バナジウムとして 0∼2 000 μg)を段階的に数個の 100 mL の

全量フラスコに取る。以下,11.2.3.1 b)及び 11.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行し

て行い,得た吸光度とバナジウム量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検

量線とする。

11.2.6

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  11.2.3.2 及び 11.2.4 で得た吸光度と 11.2.5 で作

成した検量線とからバナジウム量を求め,次の式によって,ヒューム中のバナジウム含有率を算出す

る。

100

100

)

(

12

1

10

9

×

×

=

B

m

A

A

V

ここに,

V: ヒューム中のバナジウム含有率[%(質量分率)]

A

9

試料溶液中のバナジウム検出量(mg)

A

10

空試験でのバナジウム検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

12

11.2.3.1 a)及び 11.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  11.2.3.2 及び 11.2.4 で得た吸光度と 11.2.5 で作成し

た検量線とからバナジウム量を求め,次の式によって,ヒューム中のバナジウム含有率を算出する。

100

100

)

(

12

2

10

9

×

×

=

B

m

A

A

V

ここに,

V: ヒューム中のバナジウム含有率[%(質量分率)]

A

9

試料溶液中のバナジウム検出量(mg)

A

10

空試験でのバナジウム検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)


26

Z 3920

:2011

B

12

11.2.3.1 a)及び 11.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

11.3 ICP 発光分光法 
11.3.1  
要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。溶液を発光分光装置のアルゴンプラズマ中に

噴霧し,その発光強度を測定する。

11.3.2  試薬 
11.3.2.1  
バナジウム標準液(V100 μg/mL 

11.2.2.2 による。

11.3.2.2  バナジウム標準液(V10 μg/mL 

バナジウム標準液(11.3.2.1)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加えた後,水で標線まで薄める。

11.3.3  操作 
11.3.3.1  
試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,バナジウム量が 20∼2 000 μg になるように分取し,100 mL の

全量フラスコに移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。

11.3.3.2

  発光強度の測定 

11.3.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 309.311 nm におけ

る発光強度を測定する。

なお,309.311 nm におけるバナジウムの発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他

の測定波長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又

はバックグラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。

11.3.4

  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,11.3.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,11.3.3.1 b)及び 11.3.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

11.3.5

  検量線の作成 

バナジウム標準液(11.3.2.1)及び/又はバナジウム標準液(11.3.2.2)の各種液量(バナジウムとして 0

∼2 000 μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,11.3.3.1 b)及び 11.3.3.2 の手順に従っ

て,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た発光強度とバナジウム量との関係線を作成し,その

関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

11.3.6

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  11.3.3.2 及び 11.3.4 で得た発光強度と 11.3.5 

作成した検量線とからバナジウム量を求め,次の式によって,ヒューム中のバナジウム含有率を算出

する。


27

Z 3920

:2011

100

100

)

(

13

1

10

9

×

×

=

B

m

A

A

V

ここに,

V: ヒューム中のバナジウム含有率[%(質量分率)]

A

9

試料溶液中のバナジウム検出量(mg)

A

10

空試験でのバナジウム検出量(mg)

m

1

6.1.3

 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

13

11.3.3.1 a)及び 11.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  11.3.3.2 及び 11.3.4 で得た発光強度と 11.3.5 で作成

した検量線とからバナジウム量を求め,

次の式によって,

ヒューム中のバナジウム含有率を算出する。

100

100

)

(

13

2

10

9

×

×

=

B

m

A

A

V

ここに,

V: ヒューム中のバナジウム含有率[%(質量分率)]

A

9

試料溶液中のバナジウム検出量(mg)

A

10

空試験でのバナジウム検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

13

11.3.3.1 a)及び 11.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

12  コバルト定量方法 
12.1  
定量方法の区分 

コバルトの定量方法は,次のいずれかによる。

a)  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.5 μg/mL 以上 10 μg/mL 以下のコバルトの定

量に適用する。 

b) ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1 μg/mL 以上 50 μg/mL 以下のコバルトの定量に

適用する。 

12.2

  フレーム原子吸光法 

12.2.1

  要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。塩酸を加えた後,溶液を原子吸光光度計の空

気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。 

12.2.2

  試薬 

12.2.2.1  塩酸(11 
12.2.2.2  
コバルト標準液(Co100 μg/mL 

コバルト[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1

+1)10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカー

の内壁を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1

+1)40 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

12.2.2.3  コバルト標準液(Co10 μg/mL 

コバルト標準液(12.2.2.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加えた後,水で標線まで薄める。


28

Z 3920

:2011

12.2.3

  操作 

12.2.3.1

  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,コバルト量が 50∼1 000 μg になるように分取し,100 mL の全

量フラスコに移し入れる。

b)  塩酸(1+1)10 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

12.2.3.2  吸光度の測定 

12.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 240.7

nm における吸光度を測定する。 

12.2.4  空試験 

6.2.3.2

 a)又は b)で得た空試験溶液を,12.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,12.2.3.1 b)及び 12.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

12.2.5

  検量線の作成 

コバルト標準液(12.2.2.2)及び/又はコバルト標準液(12.2.2.3)の各種液量(コバルトとして 0∼1 000

μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,12.2.3.1 b)及び 12.2.3.2 の手順に従って,主

溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度とコバルト量との関係線を作成し,その関係線を原

点を通るように平行移動して検量線とする。

12.2.6

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  12.2.3.2 及び 12.2.4 で得た吸光度と 12.2.5 で作

成した検量線とからコバルト量を求め,次の式によって,ヒューム中のコバルト含有率を算出する。

100

100

)

(

14

1

12

11

×

×

=

B

m

A

A

Co

ここに,

Co: ヒューム中のコバルト含有率[%(質量分率)]

A

11

試料溶液中のコバルト検出量(mg)

A

12

空試験でのコバルト検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

14

12.2.3.1 a)及び 12.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  12.2.3.2 及び 12.2.4 で得た吸光度と 12.2.5 で作成し

た検量線とからコバルト量を求め,次の式によって,ヒューム中のコバルト含有率を算出する。

100

100

)

(

14

2

12

11

×

×

=

B

m

A

A

Co

ここに,

Co: ヒューム中のコバルト含有率[%(質量分率)]

A

11

試料溶液中のコバルト検出量(mg)

A

12

空試験でのコバルト検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

14

12.2.3.1 a)及び 12.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)


29

Z 3920

:2011

12.3 ICP 発光分光法 
12.3.1  
要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。溶液を発光分光装置のアルゴンプラズマ中に

噴霧し,その発光強度を測定する。 

12.3.2  試薬 
12.3.2.1  
コバルト標準液(Co200 μg/mL 

コバルト[99.9 %(質量分率)以上]0.200 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1

+1)10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカー

の内壁を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1

+1)40 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

12.3.2.2  コバルト標準液(Co10 μg/mL 

コバルト標準液(12.3.2.1)5.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加えた後,水で標線まで薄める。

12.3.3  操作 
12.3.3.1  
試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,コバルト量が 10∼5 000 μg になるように分取し,100 mL の全

量フラスコに移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。

12.3.3.2  発光強度の測定 

10.3.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 228.616 nm におけ

る発光強度を測定する。

なお,228.616 nm におけるコバルトの発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他の

測定波長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又は

バックグラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。

12.3.4  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,12.3.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,12.3.3.1 b)及び 12.3.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

12.3.5  検量線の作成 

コバルト標準液(12.3.2.1)及び/又はコバルト標準液(12.3.2.2)の各種液量(コバルトとして 0∼5 000

μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,12.3.3.1 b)及び 12.3.3.2 の手順に従って,主

溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た発光強度とコバルト量との関係線を作成し,その関係線を

原点を通るように平行移動して検量線とする。

12.3.6  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  12.3.3.2 及び 12.3.4 で得た発光強度と 12.3.5 

作成した検量線とからコバルト量を求め,次の式によって,ヒューム中のコバルト含有率を算出する。


30

Z 3920

:2011

100

100

)

(

15

1

12

11

×

×

=

B

m

A

A

Co

ここに,

Co: ヒューム中のコバルト含有率[%(質量分率)]

A

11

試料溶液中のコバルト検出量(mg)

A

12

空試験でのコバルト検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

15

12.3.3.1 a)及び 12.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  12.3.3.2 及び 12.3.4 で得た発光強度と 12.3.5 で作成

した検量線とからコバルト量を求め,次の式によって,ヒューム中のコバルト含有率を算出する。

100

100

)

(

15

2

12

11

×

×

=

B

m

A

A

Co

ここに,

Co: ヒューム中のコバルト含有率[%(質量分率)]

A

11

試料溶液中のコバルト検出量(mg)

A

12

空試験でのコバルト検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

15

12.3.3.1 a)及び 12.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

13  鉛定量方法 
13.1  
定量方法の区分 

鉛の定量方法は,次のいずれかによる。

a)  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 1 μg/mL 以上 20 μg/mL 以下の鉛の定量に適用

する。 

b) ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 1 μg/mL 以上 20 μg/mL 以下の鉛の定量に適用する。 
13.2

  フレーム原子吸光法 

13.2.1

  要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。塩酸を加えた後,溶液を原子吸光光度計の空

気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。

13.2.2  試薬 
13.2.2.1  
塩酸(11 
13.2.2.2  
鉛標準液(Pb100 μg/mL 

鉛[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1+4)50

mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁

を水で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1+1)40

mL を加えた後,水で標線まで薄める。

13.2.3  操作 
13.2.3.1  
試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,鉛量が 100∼2 000 μg になるように分取し,100 mL の全量フ


31

Z 3920

:2011

ラスコに移し入れる。

b)  塩酸(1+1)10 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

13.2.3.2  吸光度の測定 

13.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 217.0

nm 又は 283.3 nm における吸光度を測定する。 
13.2.4  
空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,13.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,13.2.3.1 b)及び 13.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

13.2.5  検量線の作成 

鉛標準液(13.2.2.2)0∼20.0 mL(鉛として 0∼2 000 μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取

る。以下,13.2.3.1 b)及び 13.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光

度と鉛量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

13.2.6  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  13.2.3.2 及び 13.2.4 で得た吸光度と 13.2.5 で作

成した検量線とから鉛量を求め,次の式によって,ヒューム中の鉛含有率を算出する。

100

100

)

(

16

1

14

13

×

×

=

B

m

A

A

Pb

ここに,

Pb: ヒューム中の鉛含有率[%(質量分率)]

A

13

試料溶液中の鉛検出量(mg)

A

14

空試験での鉛検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

16

13.2.3.1 a)及び 13.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  13.2.3.2 及び 13.2.4 で得た吸光度と 13.2.5 で作成し

た検量線とから鉛量を求め,次の式によって,ヒューム中の鉛含有率を算出する。

100

100

)

(

16

2

14

13

×

×

=

B

m

A

A

Pb

ここに,

Pb: ヒューム中の鉛含有率[%(質量分率)]

A

13

試料溶液中の鉛検出量(mg)

A

14

空試験での鉛検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

16

13.2.3.1 a)及び 13.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

13.3 ICP 発光分光法 
13.3.1  
要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。溶液を発光分光装置のアルゴンプラズマ中に

噴霧し,その発光強度を測定する。


32

Z 3920

:2011

13.3.2  試薬 
13.3.2.1  
鉛標準液(Pb100 μg/mL 

13.2.2.2 による。

13.3.3  操作 
13.3.3.1  
試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,鉛量が 100∼2 000 μg になるように分取し,100 mL の全量フ

ラスコに移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。

13.3.3.2  発光強度の測定 

13.3.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 220.351 nm におけ

る発光強度を測定する。

なお,220.351 nm における鉛の発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他の測定波

長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又はバック

グラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。 

13.3.4  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,13.3.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,13.3.3.1 b)及び 13.3.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

13.3.5  検量線の作成 

鉛標準液(13.3.2.1)1.0∼20.0 mL(鉛として 0∼2 000 μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに

取る。以下,13.3.3.1 b)及び 13.3.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た発

光強度と鉛量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

13.3.6  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  13.3.3.2 及び 13.3.4 で得た発光強度と 13.3.5 

作成した検量線とから鉛量を求め,次の式によって,ヒューム中の鉛含有率を算出する。

100

100

)

(

17

1

14

13

×

×

=

B

m

A

A

Pb

ここに,

Pb: ヒューム中の鉛含有率[%(質量分率)]

A

13

試料溶液中の鉛検出量(mg)

A

14

空試験での鉛検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

17

13.3.3.1 a)及び 13.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  13.3.3.2 及び 13.3.4 で得た発光強度と 13.3.5 で作成

した検量線とから鉛量を求め,次の式によって,ヒューム中の鉛含有率を算出する。

100

100

)

(

17

2

14

13

×

×

=

B

m

A

A

Pb


33

Z 3920

:2011

ここに,

Pb: ヒューム中の鉛含有率[%(質量分率)]

A

13

試料溶液中の鉛検出量(mg)

A

14

空試験での鉛検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

17

13.3.3.1 a)及び 13.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

14  亜鉛定量方法 
14.1  
定量方法の区分 

亜鉛の定量方法は,次のいずれかによる。

なお,電気加熱原子吸光法は,6.2.3.1 a) 2)によって調製した主溶液にだけ適用する。

a)  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.05 μg/mL 以上 2 μg/mL 以下の亜鉛の定量に

適用する。 

b)  電気加熱原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.001 μg/mL 以上 0.02 μg/mL 以下の亜鉛の定

量に適用する。ただし,試料溶液中に共存する元素,塩類などが亜鉛の吸光度に影響を及ぼす場合に

は,この方法で規定する検量線法は,適用してはならない。 

c) ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1 μg/mL 以上 50 μg/mL 以下の亜鉛の定量に適用

する。 

14.2  フレーム原子吸光法 
14.2.1  
要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸,又は硝酸で分解する。塩酸を加えた後,溶液を原子吸光

光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。 

14.2.2  試薬 
14.2.2.1  
塩酸(11 
14.2.2.2  
亜鉛標準液(Zn50 μg/mL 

亜鉛[99.9 %(質量分率)以上]0.200 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1+1)

10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内

壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1+1)

40 mL を加えた後,水で標線まで薄めて原液(Zn:200 μg/mL)とする。この原液 25.0 mL を,使用の都度,
100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

14.2.2.3  亜鉛標準液(Zn5.0 μg/mL 

亜鉛標準液(14.2.2.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL を

加えた後,水で標線まで薄める。

14.2.3  操作 
14.2.3.1  
試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)若しくは 2) 2.3)又は 6.2.3.1 b)で得た主溶液を,亜鉛量が 5∼200 μg になるように分取

し,100 mL の全量フラスコに移し入れる。

b)  塩酸(1+1)10 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

なお,主溶液の調製を 6.2.3.1 a) 2)によって行った場合には,塩酸(1+1)10 mL を加えずに,水で

標線まで薄める。


34

Z 3920

:2011

14.2.3.2  吸光度の測定 

14.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 213.9

nm における吸光度を測定する。 

14.2.4  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,14.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,14.2.3.1 b)及び 14.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

14.2.5  検量線の作成 

亜鉛標準液(14.2.2.2)及び亜鉛標準液(14.2.2.3)の各種液量(亜鉛として 0∼200 μg)を段階的に数個

の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,14.2.3.1 b)及び 14.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主

溶液と並行して行い,得た吸光度と亜鉛量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動

して検量線とする。

14.2.6  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)b)又は c) 2)によって行った場合  14.2.3.2 及び 14.2.4 で得た吸光度と 14.2.5

で作成した検量線とから亜鉛量を求め,次の式によって,ヒューム中の亜鉛含有率を算出する。

100

100

)

(

18

3

16

15

×

×

=

B

m

A

A

Zn

ここに,

Zn: ヒューム中の亜鉛含有率[%(質量分率)]

A

15

試料溶液中の亜鉛検出量(mg)

A

16

空試験での亜鉛検出量(mg)

m

3

6.1.3

 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取

量(mg)

B

18

14.2.3.1 a)及び 14.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  14.2.3.2 及び 14.2.4 で得た吸光度と 14.2.5 で作成し

た検量線とから亜鉛量を求め,次の式によって,ヒューム中の亜鉛含有率を算出する。

100

100

)

(

18

2

16

15

×

×

=

B

m

A

A

Zn

ここに,

Zn: ヒューム中の亜鉛含有率[%(質量分率)]

A

15

試料溶液中の亜鉛検出量(mg)

A

16

空試験での亜鉛検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

18

14.2.3.1 a)及び 14.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

14.3  電気加熱原子吸光法 
14.3.1  
要旨 

分析試料を硝酸で分解する。硝酸を加えた後,溶液を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入し,

その吸光度を測定する。


35

Z 3920

:2011

14.3.2

  水 

試薬の調製及び定量操作に用いる水は,JIS K 0050 の 7.1(水及び試薬)に規定する A3 の水とする。 

14.3.3

  試薬 

14.3.3.1  硝酸(11 

硝酸(JIS K 9901)を用いて調製する。

14.3.3.2  亜鉛標準液(Zn1.0 μg/mL 

亜鉛[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1+1)

[硝酸(JIS K 9901)を用いて調製する。

]10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷

却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水(14.3.2)で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1+1)

[硝酸(JIS K 9901)を用いて調製する。

]40 mL を

加えた後,水で標線まで薄め,原液(Zn:100 μg/mL)とする。この原液 1.0 mL を,使用の都度,100 mL

の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)

[硝酸(JIS K 9901)を用いて調製する。

]2 mL を加えた後,水(14.3.2

で標線まで薄める。

14.3.3.3  亜鉛標準液(Zn0.1 μg/mL 

亜鉛標準液(14.3.3.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)

[硝酸(JIS 

K 9901)を用いて調製する。]2 mL を加えた後,水(14.3.2)で標線まで薄める。

14.3.4

  器具 

14.3.4.1  マイクロピぺット 

JIS K 0970 に規定するプッシュボタン式液体用微量体積計,又は自動注入装置を用いる。

14.3.5

  操作 

14.3.5.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  検量線法によって定量する場合 

1)  6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,亜鉛量が 0.1∼2 μg になるように分取し,100 mL の全量フラスコ

に移し入れる。

2)  硝酸(1+1)(14.3.3.1)10 mL を加えた後,水(14.3.2)で標線まで薄める。

b)  標準添加法によって定量する場合 

1) 

4 個以上の 100 mL の全量フラスコを用意し,そのそれぞれに,6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,同

量ずつ分取する。

なお,主溶液の分取量は,分取した主溶液中の亜鉛量が 0.1 μg 未満とならない量とする。

2) 

1 個の全量フラスコを除いた他の全量フラスコに,亜鉛標準液(14.3.3.2)及び/又は亜鉛標準液

14.3.3.3)を,フラスコの溶液中の亜鉛量が 0.1∼2  μg となるように段階的に加える。全ての全量

フラスコに硝酸(1+1)

14.3.3.1)10 mL を加えた後,水(14.3.2)で標線まで薄める。

14.3.5.2

  吸光度の測定 

吸光度の測定は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  検量線法によって定量する場合 

1) 14.3.5.1 

a) 

2)で得た溶液の一部(例えば,10∼50 μL)を,マイクロピペット(14.3.4.1)を用いて電

気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入する。

2)  乾燥(100∼120  ℃で 30∼40 秒間),灰化(約 600  ℃で 30∼40 秒間)及び原子化(約 2 000  ℃で 4

∼6 秒間)を行い,波長 213.9 nm における吸光度を測定する。


36

Z 3920

:2011

なお,吸光度測定時には,バックグラウンド補正を行う。また,乾燥,灰化及び原子化の条件は,

装置,試料溶液の注入量,試料溶液中の塩類濃度などによって異なるので,あらかじめ最適な条件

を求めておく。 

b)  標準添加法によって定量する場合 

1)  14.3.5.1 b) 2)で得た溶液の一部(例えば,10∼50 μL)を,マイクロピペット(14.3.4.1)を用いて電

気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入する。

2) a) 

2)の操作を行う。

14.3.6

  空試験 

空試験は,次のいずれかによる。

a)  検量線法によって定量する場合  6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,14.3.5.1 a) 1)で分取した主溶液と同量

分取し,100 mL の全量フラスコに移し入れる。以下,14.3.5.1 a) 2)及び 14.3.5.2 a)の手順に従って,主

溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

b)  標準添加法によって定量する場合  4 個以上の 100 mL の全量フラスコを用意し,そのそれぞれに,

6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,14.3.5.1 b) 1)で分取した主溶液と同量ずつ分取する。以下,14.3.5.1 b) 2)

及び 14.3.5.2 b)の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

14.3.7

  検量線の作成 

検量線の作成は,次のいずれかによる。

a)  検量線法によって定量する場合  亜鉛標準液(14.3.3.2)及び/又は亜鉛標準液(14.3.3.3)の各種液量

(亜鉛として 0∼2  μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,14.3.5.1 a) 2)及び

14.3.5.2 a)の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度と亜鉛量との関係

線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

b)  標準添加法によって定量する場合 

1)  試料溶液用検量線  14.3.5.2 b) 2)で得た吸光度と 14.3.5.1 b) 2)で亜鉛標準液として添加した亜鉛量

との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。 

2)  空試験用検量線  14.3.6 b)で得た吸光度と 14.3.6 b)で亜鉛標準液として添加した亜鉛量との関係線

を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

14.3.8

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  検量線法によって定量する場合  14.3.5.2 a) 2)及び 14.3.6 a)で得た吸光度と 14.3.7 a)で作成した検量線

とから亜鉛量を求め,次の式によって,ヒューム中の亜鉛含有率を算出する。

100

100

)

(

19

3

16

15

×

×

=

B

m

A

A

Zn

ここに,

Zn: ヒューム中の亜鉛含有率[%(質量分率)]

A

15

試料溶液中の亜鉛検出量(mg)

A

16

空試験での亜鉛検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

19

14.3.5.1 a) 1)及び 14.3.6 a)でそれぞれ分取した主溶
液及び空試験溶液の量(mL)


37

Z 3920

:2011

b)  標準添加法によって定量する場合  14.3.5.2 b) 2)で得た亜鉛標準液を添加しなかった試料溶液の吸光

度と 14.3.7 b) 1)で作成した検量線とから,及び 14.3.6 b)で得た亜鉛標準液を添加しなかった空試験の

吸光度と 14.3.7 b) 2)で作成した検量線とから,それぞれ亜鉛量を求め,次の式によって,ヒューム中

の亜鉛含有率を算出する。

100

100

)

(

20

3

16

15

×

×

=

B

m

A

A

Zn

ここに,

Zn: ヒューム中の亜鉛含有率[%(質量分率)]

A

15

試料溶液中の亜鉛検出量(mg)

A

16

空試験での亜鉛検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

20

14.3.5.1 b) 1)及び 14.3.6 b)でそれぞれ分取した主溶
液及び空試験溶液の量(mL)

14.4

ICP 発光分光法 

14.4.1

  要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸,又は硝酸で分解する。溶液を発光分光装置のアルゴンプ

ラズマ中に噴霧し,その発光強度を測定する。 

14.4.2

  試薬 

14.4.2.1  亜鉛標準液(Zn200 μg/mL 

14.2.2.2 で調製した原液(Zn:200 μg/mL)を亜鉛標準液とする。

14.4.2.2  亜鉛標準液(Zn10 μg/mL 

亜鉛標準液(14.4.2.1)5.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL を加

えた後,水で標線まで薄める。

14.4.3

  操作 

14.4.3.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)若しくは 2) 2.3)又は 6.2.3.1 b)で得た主溶液を,亜鉛量が 10∼5 000 μg になるように分

取し,100 mL の全量フラスコに移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。

14.4.3.2  発光強度の測定 

14.4.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 213.856 nm におけ

る発光強度を測定する。

なお,213.856 nm における亜鉛の発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他の測定

波長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又はバッ

クグラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。

14.4.4

  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,14.4.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,14.4.3.1 b)及び 14.4.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。


38

Z 3920

:2011

14.4.5

  検量線の作成 

亜鉛標準液(14.4.2.1)及び/又は亜鉛標準液(14.4.2.2)の各種液量(亜鉛として 0∼5 000 μg)を段階

的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,14.4.3.1 b)及び 14.4.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ

操作を主溶液と並行して行い,得た発光強度と亜鉛量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るよう

に平行移動して検量線とする。

14.4.6

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)b)又は c) 2)によって行った場合  14.4.3.2 及び 14.4.4 で得た発光強度と

14.4.5 で作成した検量線とから亜鉛量を求め,次の式によって,ヒューム中の亜鉛含有率を算出する。

100

100

)

(

21

3

16

15

×

×

=

B

m

A

A

Zn

ここに,

Zn: ヒューム中の亜鉛含有率[%(質量分率)]

A

15

試料溶液中の亜鉛検出量(mg)

A

16

空試験での亜鉛検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

21

14.4.3.1 a)及び 14.4.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  14.4.3.2 及び 14.4.4 で得た発光強度と 14.4.5 で作成

した検量線とから亜鉛量を求め,次の式によって,ヒューム中の亜鉛含有率を算出する。

100

100

)

(

21

2

16

15

×

×

=

B

m

A

A

Zn

ここに,

Zn: ヒューム中の亜鉛含有率[%(質量分率)]

A

15

試料溶液中の亜鉛検出量(mg)

A

16

空試験での亜鉛検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

21

14.4.3.1 a)及び 14.4.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

15

  アルミニウム定量方法 

15.1

  定量方法の区分 

アルミニウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a)  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 2 μg/mL 以上 30 μg/mL 以下のアルミニウムの

定量に適用する。 

b) ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1 μg/mL 以上 50 μg/mL 以下のアルミニウムの定

量に適用する。 

15.2  フレーム原子吸光法 
15.2.1  
要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。塩酸を加えた後,溶液を原子吸光光度計の一

酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。 


39

Z 3920

:2011

15.2.2

  試薬 

15.2.2.1  塩酸(11 
15.2.2.2  
アルミニウム標準液(Al1.0 mg/mL 

アルミニウム[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(200 mL)に移し入れ,塩酸

(1+1)15 mL 及び硝酸(1+1)15 mL を加え,時計皿で覆い,穏やかに加熱して分解する。常温まで冷

却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 100 mL の全量フラ

スコに水を用いて移し入れ,硝酸(1+1)5 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

15.2.2.3  アルミニウム標準液(Al100 μg/mL 

アルミニウム標準液(15.2.2.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)

5 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

15.2.3

  操作 

15.2.3.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)

  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,アルミニウム量が 200∼3 000 μg になるように分取し,100 mL

の全量フラスコに移し入れる。

b)  塩酸(1+1)10 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

15.2.3.2  吸光度の測定 

15.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した一酸化二窒素・アセチレンフレーム中に噴霧し,

波長 309.3 nm における吸光度を測定する。 

15.2.4

  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,15.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,15.2.3.1 b)及び 15.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

15.2.5

  検量線の作成 

アルミニウム標準液(15.2.2.2)及びアルミニウム標準液(15.2.2.3)の各種液量(アルミニウムとして 0

∼3 000 μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,15.2.3.1 b)及び 15.2.3.2 の手順に従っ

て,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度とアルミニウム量との関係線を作成し,その

関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

15.2.6

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  15.2.3.2 及び 15.2.4 で得た吸光度と 15.2.5 で作

成した検量線とからアルミニウム量を求め,次の式によって,ヒューム中のアルミニウム含有率を算

出する。

100

100

)

(

22

1

18

17

×

×

=

B

m

A

A

Al

ここに,

Al: ヒューム中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]

A

17

試料溶液中のアルミニウム検出量(mg)

A

18

空試験でのアルミニウム検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

22

15.2.3.1 a)及び 15.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及


40

Z 3920

:2011

び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  15.2.3.2 及び 15.2.4 で得た吸光度と 15.2.5 で作成し

た検量線とからアルミニウム量を求め,次の式によって,ヒューム中のアルミニウム含有率を算出す

る。

100

100

)

(

22

2

18

17

×

×

=

B

m

A

A

Al

ここに,

Al: ヒューム中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]

A

17

試料溶液中のアルミニウム検出量(mg)

A

18

空試験でのアルミニウム検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

22

15.2.3.1 a)及び 15.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

15.3 ICP 発光分光法 
15.3.1  
要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。溶液を発光分光装置のアルゴンプラズマ中に

噴霧し,その発光強度を測定する。 

15.3.2  試薬 
15.3.2.1  
アルミニウム標準液(Al200 μg/mL 

アルミニウム標準液(15.2.2.2)20.0 mL を 100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL を加えた

後,水で標線まで薄める。

15.3.2.2  アルミニウム標準液(Al10 μg/mL 

アルミニウム標準液(15.3.2.1)5.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5

mL を加えた後,水で標線まで薄める。

15.3.3  操作 
15.3.3.1  
試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1)

 1.4)又は b)で得た主溶液を,アルミニウム量が 10∼5 000 μg になるように分取し,100 mL

の全量フラスコに移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。

15.3.3.2  発光強度の測定 

15.3.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 309.271 nm におけ

る発光強度を測定する。

なお,309.271 nm におけるアルミニウムの発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない

他の測定波長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/

又はバックグラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。

15.3.4  空試験 

6.2.3.2

 a)又は b)で得た空試験溶液を,15.3.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,15.3.3.1 b)及び 15.3.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。


41

Z 3920

:2011

15.3.5  検量線の作成 

アルミニウム標準液(15.3.2.1)及び/又はアルミニウム標準液(15.3.2.2)の各種液量(アルミニウムと

して 0∼5 000 μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,15.3.3.1 b)及び 15.3.3.2 の手順

に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た発光強度とアルミニウム量との関係線を作成

し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

15.3.6  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  15.3.3.2 及び 15.3.4 で得た発光強度と 15.3.5 

作成した検量線とからアルミニウム量を求め,次の式によって,ヒューム中のアルミニウム含有率を

算出する。

100

100

)

(

23

1

18

17

×

×

=

B

m

A

A

Al

ここに,

Al: ヒューム中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]

A

17

試料溶液中のアルミニウム検出量(mg)

A

18

空試験でのアルミニウム検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

23

15.3.3.1 a)及び 15.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  15.3.3.2 及び 15.3.4 で得た発光強度と 15.3.5 で作成

した検量線とからアルミニウム量を求め,次の式によって,ヒューム中のアルミニウム含有率を算出

する。

100

100

)

(

23

2

18

17

×

×

=

B

m

A

A

Al

ここに,

Al: ヒューム中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]

A

17

試料溶液中のアルミニウム検出量(mg)

A

18

空試験でのアルミニウム検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

23

15.3.3.1 a)及び 15.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

16

  カドミウム定量方法 

16.1

  定量方法の区分 

カドミウムの定量方法は,次のいずれかによる。

a)  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.05 μg/mL 以上 2 μg/mL 以下のカドミウムの

定量に適用する。 

b)  電気加熱原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.001 μg/mL 以上 0.02 μg/mL 以下のカドミウ

ムの定量に適用する。ただし,試料溶液中に共存する元素,塩類などがカドミウムの吸光度に影響を

及ぼす場合には,この方法で規定する検量線法は,適用してはならない。 

c) ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1 μg/mL 以上 30 μg/mL 以下のカドミウムの定量

に適用する。 


42

Z 3920

:2011

16.2  フレーム原子吸光法 
16.2.1  
要旨 

分析試料を硝酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸

光度を測定する。 

16.2.2  試薬 
16.2.2.1  
カドミウム標準液(Cd50 μg/mL 

カドミウム[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1

+1)10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカー

の内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 100 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線

まで薄めて原液(Cd:1 000 μg/mL)とする。この原液 5.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに

取り,硝酸(1+1)5 mL を加えた後,水で標線まで薄めてカドミウム標準液とする。

16.2.2.2  カドミウム標準液(Cd5.0 μg/mL 

カドミウム標準液(16.2.2.1)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加えた後,水で標線まで薄める。

16.2.3

  操作 

16.2.3.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,カドミウム量が 5∼200 μg になるように分取し,100 mL の全量フラ

スコに移し入れる。

b)  水で標線まで薄める。

16.2.3.2  吸光度の測定 

16.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 228.8

nm における吸光度を測定する。 
16.2.4

  空試験 

6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,16.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコに移

し入れる。以下,16.2.3.1 b)及び 16.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

16.2.5

  検量線の作成 

カドミウム標準液(16.2.2.1)及びカドミウム標準液(16.2.2.2)の各種液量(カドミウムとして 0∼200 μg)

を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,16.2.3.1 b)及び 16.2.3.2 の手順に従って,主溶液

と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度とカドミウム量との関係線を作成し,その関係線を原点

を通るように平行移動して検量線とする。

16.2.6

  計算 

16.2.3.2 及び 16.2.4 で得た吸光度と 16.2.5 で作成した検量線とからカドミウム量を求め,次の式によって,

ヒューム中のカドミウム含有率を算出する。

100

100

)

(

24

3

20

19

×

×

=

B

m

A

A

Cd

ここに,

Cd: ヒューム中のカドミウム含有率[%(質量分率)]

A

19

試料溶液中のカドミウム検出量(mg)

A

20

空試験でのカドミウム検出量(mg)


43

Z 3920

:2011

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

24

16.2.3.1 a)及び 16.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

16.3

  電気加熱原子吸光法 

16.3.1

  要旨 

分析試料を硝酸で分解する。硝酸を加えた後,溶液を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入し,

その吸光度を測定する。 

16.3.2   

試薬の調製及び定量操作に用いる水は,JIS K 0050 の 7.1(水及び試薬)に規定する A3 の水とする。 

16.3.3  試薬 
16.3.3.1  
硝酸(11 

硝酸(JIS K 9901)を用いて調製する。

16.3.3.2  カドミウム標準液(Cd1.0 μg/mL 

カドミウム[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1

+1)

16.3.3.1)10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及

びビーカーの内壁を水(16.3.2)で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水(16.3.2

を用いて移し入れ,硝酸(1+1)

16.3.3.1)40 mL を加えた後,水(16.3.2)で標線まで薄め,原液(Cd:

100 μg/mL)とする。この原液 1.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1 (16.3.3.1
2 mL を加えた後,水(16.3.2)で標線まで薄めてカドミウム標準液とする。

16.3.3.3  カドミウム標準液(Cd0.1 μg/mL 

カドミウム標準液

16.3.3.2

10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1(16.3.3.1

2 mL を加えた後,水(16.3.2)で標線まで薄める。

16.3.4

  器具 

器具は,次による。

16.3.4.1  マイクロピぺット 

JIS K 0970 に規定するプッシュボタン式液体用微量体積計,又は自動注入装置を用いる。

16.3.5

  操作 

16.3.5.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  検量線法によって定量する場合 

1)

  6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,カドミウム量が 0.1∼2 μg になるように分取し,100 mL の全量フ

ラスコに移し入れる。

2)

  硝酸(1+1)(16.3.3.1)10 mL を加えた後,水(16.3.2)で標線まで薄める。

b)  標準添加法によって定量する場合 

1) 

4 個以上の 100 mL の全量フラスコを用意し,そのそれぞれに,6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,同

量ずつ分取する。

なお,主溶液の分取量は,分取した主溶液中のカドミウム量が 0.1 μg 未満とならない量とする。

2) 

1 個の全量フラスコを除いた他の全量フラスコに,カドミウム標準液(16.3.3.2)及び/又はカドミ

ウム標準液(16.3.3.3)を,フラスコの溶液中のカドミウム量が 0.1∼2  μg となるように段階的に加


44

Z 3920

:2011

える。全ての全量フラスコに硝酸(1+1)

16.3.3.1)10 mL を加えた後,水(16.3.2)で標線まで薄

める。

16.3.5.2  吸光度の測定 

吸光度の測定は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  検量線法によって定量する場合 

1) 16.3.5.1 

a) 

2)で得た溶液の一部(例えば,10∼50 μL)を,マイクロピペット(16.3.4.1)を用いて電

気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入する。

2)  乾燥(100∼120  ℃で 30∼40 秒間),灰化(約 600  ℃で 30∼40 秒間)及び原子化(約 2 000  ℃で 4

∼6 秒間)を行い,波長 228.8 nm における吸光度を測定する。

なお,吸光度測定時には,バックグラウンド補正を行う。また,乾燥,灰化及び原子化の条件は,

装置,試料溶液の注入量,試料溶液中の塩類濃度などによって異なるので,あらかじめ最適な条件

を求めておく。

b)  標準添加法によって定量する場合 

1)  16.3.5.1 b) 2)で得た溶液の一部(例えば,10∼50 μL)を,マイクロピペット(16.3.4.1)を用いて電

気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入する。

2) a) 

2)の操作を行う。

16.3.6  空試験 

空試験は,次のいずれかによる。

a)  検量線法によって定量する場合  6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,16.3.5.1 a) 1)で分取した主溶液と同量

分取し,100 mL の全量フラスコに移し入れる。以下,16.3.5.1 a) 2)及び 16.3.5.2 a)の手順に従って,主

溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

b)  標準添加法によって定量する場合  4 個以上の 100 mL の全量フラスコを用意し,そのそれぞれに,

6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,16.3.5.1 b) 1)で分取した主溶液と同量ずつ分取する。以下,16.3.5.1 b) 2)

及び 16.3.5.2 b)の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

16.3.7  検量線の作成 

検量線の作成は,次のいずれかによる。

a)  検量線法によって定量する場合  カドミウム標準液(16.3.3.2)及び/又はカドミウム標準液(16.3.3.3

の各種液量(カドミウムとして 0∼2  μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,

16.3.5.1 a) 2)及び 16.3.5.2 a)の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度

とカドミウム量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

b)  標準添加法によって定量する場合 

1)

  試料溶液用検量線  16.3.5.2 b) 2)で得た吸光度と 16.3.5.1 b) 2)でカドミウム標準液として添加した

カドミウム量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。 

2)

  空試験用検量線  16.3.6 b)で得た吸光度と 16.3.6 b)でカドミウム標準液として添加したカドミウム

量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

16.3.8  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  検量線法によって定量する場合  16.3.5.2 a) 2)及び 16.3.6 a)で得た吸光度と 16.3.7 a)で作成した検量線

とからカドミウム量を求め,次の式によって,ヒューム中のカドミウム含有率を算出する。


45

Z 3920

:2011

100

100

)

(

25

3

20

19

×

×

=

B

m

A

A

Cd

ここに,

Cd: ヒューム中のカドミウム含有率[%(質量分率)]

A

19

試料溶液中のカドミウム検出量(mg)

A

20

空試験でのカドミウム検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

25

16.3.5.1 a) 1)及び 16.3.6 a)でそれぞれ分取した主溶
液及び空試験溶液の量(mL)

b)  標準添加法によって定量する場合  16.3.5.2 b) 2)で得たカドミウム標準液を添加しなかった試料溶液

の吸光度と 16.3.7 b) 1)で作成した検量線とから,及び 16.3.6 b)で得たカドミウム標準液を添加しなか

った空試験の吸光度と 16.3.7 b) 2)で作成した検量線とから,それぞれカドミウム量を求め,次の式に

よって,ヒューム中のカドミウム含有率を算出する。

100

100

)

(

26

3

20

19

×

×

=

B

m

A

A

Cd

ここに,

Cd: ヒューム中のカドミウム含有率[%(質量分率)]

A

19

試料溶液中のカドミウム検出量(mg)

A

20

空試験でのカドミウム検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

26

16.3.5.1 b) 1)及び 16.3.6 b)でそれぞれ分取した主溶
液及び空試験溶液の量(mL)

16.4 ICP 発光分光法 
16.4.1  
要旨 

分析試料を硝酸で分解した後,溶液を発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度を測

定する。 

16.4.2  試薬 
16.4.2.1  
カドミウム標準液(Cd200 μg/mL 

16.2.2.1 で調製した原液(Cd:1 000 μg/mL)5.0 mL を 100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加えた後,水で標線まで薄める。

16.4.2.2  カドミウム標準液(Cd10 μg/mL 

カドミウム標準液(16.4.2.1)5.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加えた後,水で標線まで薄める。

16.4.3  操作 
16.4.3.1  
試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,カドミウム量が 10∼3 000 μg になるように分取し,100 mL の全量フ

ラスコに移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。


46

Z 3920

:2011

16.4.3.2  発光強度の測定 

16.4.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 214.438 nm におけ

る発光強度を測定する。

なお,214.438 nm におけるカドミウムの発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他

の測定波長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又

はバックグラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。 

16.4.4  空試験 

6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,16.4.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコに移

し入れる。以下,16.4.3.1 b)及び 16.4.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

16.4.5  検量線の作成 

カドミウム標準液(16.4.2.1)及び/又はカドミウム標準液(16.4.2.2)の各種液量(カドミウムとして 0

∼3 000 μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,16.4.3.1 b)及び 16.4.3.2 の手順に従っ

て,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た発光強度とカドミウム量との関係線を作成し,その

関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

16.4.6  計算 

16.4.3.2 及び 16.4.4 で得た発光強度と 16.4.5 で作成した検量線とからカドミウム量を求め,次の式によっ

て,ヒューム中のカドミウム含有率を算出する。

100

100

)

(

27

3

20

19

×

×

=

B

m

A

A

Cd

ここに,

Cd: ヒューム中のカドミウム含有率[%(質量分率)]

A

19

試料溶液中のカドミウム検出量(mg)

A

20

空試験でのカドミウム検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

27

16.4.3.1 a)及び 16.4.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

17

  銀定量方法 

17.1

  定量方法の区分 

銀の定量方法は,次のいずれかによる。

a)  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1  μg/mL 以上 5  μg/mL 以下の銀の定量に適

用する。 

b)  電気加熱原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.001 μg/mL 以上 0.02 μg/mL 以下の銀の定量

に適用する。ただし,試料溶液中に共存する元素,塩類などが銀の吸光度に影響を及ぼす場合には,

この方法で規定する検量線法は,適用してはならない。 

c) ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1 μg/mL 以上 50 μg/mL 以下の銀の定量に適用す

る。 

17.2

  フレーム原子吸光法 

17.2.1  要旨 

分析試料を硝酸で分解した後,溶液を原子吸光光度計の空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸


47

Z 3920

:2011

光度を測定する。 

17.2.2  試薬 
17.2.2.1  
銀標準液(Ag100 μg/mL 

銀[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1+1)10

mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁

を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1+1)40

mL を加えた後,水で標線まで薄める。

17.2.2.2  銀標準液(Ag10 μg/mL 

銀標準液(17.2.2.1)10.0 mL を 100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL を加えた後,水で標

線まで薄める。

17.2.3  操作 
17.2.3.1  
試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,銀量が 10∼5 000 μg になるように分取し,100 mL の全量フラスコに

移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。

17.2.3.2  吸光度の測定 

17.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,波長 328.0

nm における吸光度を測定する。 

17.2.4  空試験 

6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,17.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコに移

し入れる。以下,17.2.3.1 b)及び 17.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

17.2.5  検量線の作成 

銀標準液(17.2.2.1)及び銀標準液(17.2.2.2)の各種液量(銀として 0∼5 000 μg)を段階的に数個の 100

mL の全量フラスコに取る。以下,17.2.3.1 b)及び 17.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と

並行して行い,得た吸光度と銀量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量

線とする。 

17.2.6  計算 

17.2.3.2 及び 17.2.4 で得た吸光度と 17.2.5 で作成した検量線とから銀量を求め,次の式によって,ヒュー

ム中の銀含有率を算出する。

100

100

)

(

28

3

22

21

×

×

=

B

m

A

A

Ag

ここに,

Ag: ヒューム中の銀含有率[%(質量分率)]

A

21

試料溶液中の銀検出量(mg)

A

22

空試験での銀検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

28

17.2.3.1 a)及び 17.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)


48

Z 3920

:2011

17.3

  電気加熱原子吸光法 

17.3.1

  要旨 

分析試料を硝酸で分解する。硝酸を加えた後,溶液を電気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入し,

その吸光度を測定する。 

17.3.2

  水 

試薬の調製及び定量操作に用いる水は,JIS K 0050 の 7.1(水及び試薬)に規定する A3 の水とする。 

17.3.3

  試薬 

17.3.3.1  硝酸(11 

硝酸(JIS K 9901)を用いて調製する。

17.3.3.2  銀標準液(Ag1.0 μg/mL 

銀[99.9 %(質量分率)以上]0.100 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1+1)

17.3.3.1

10 mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内

壁を水(17.3.2)で洗って時計皿を取り除く。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水(17.3.2)を用いて移し

入れ,硝酸(1+1)

17.3.3.1)40 mL を加えた後,水(17.3.2)で標線まで薄めて原液(Ag:100  μg/mL)

とする。この原液 1.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)

17.3.3.1)2 mL

を加えた後,水(17.3.2)で標線まで薄めて銀標準液とする。

17.3.3.3  銀標準液(Ag0.1 μg/mL 

銀標準液(17.3.3.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)

17.3.3.1

2 mL を加えた後,水(17.3.2)で標線まで薄める。

17.3.4

  器具 

17.3.4.1  マイクロピぺット 

JIS K 0970 に規定するプッシュボタン式液体用微量体積計,又は自動注入装置を用いる。

17.3.5

  操作 

17.3.5.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  検量線法によって定量する場合 

1)  6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,銀量が 0.1∼2 μg になるように分取し,100 mL の全量フラスコに

移し入れる。

2)  硝酸(1+1)(17.3.3.1)10 mL を加えた後,水(17.3.2)で標線まで薄める。

b)  標準添加法によって定量する場合 

1) 

4 個以上の 100 mL の全量フラスコを用意し,そのそれぞれに,6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,同

量ずつ分取する。

なお,主溶液の分取量は,分取した主溶液中の銀量が 0.1 μg 未満とならない量とする。

2) 

1 個の全量フラスコを除いた他の全量フラスコに,銀標準液(17.3.3.2)及び/又は銀標準液(17.3.3.3

を,フラスコの溶液中の銀量が 0.1∼2  μg となるように段階的に加える。全ての全量フラスコに硝

酸(1+1)

17.3.3.1)10 mL を加えた後,水(17.3.2)で標線まで薄める。

17.3.5.2  吸光度の測定 

吸光度の測定は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  検量線法によって定量する場合 

1) 17.3.5.1 

a) 

2)で得た溶液の一部(例えば,10∼50 μL)を,マイクロピペット(17.3.4.1)を用いて電


49

Z 3920

:2011

気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入する。

2)  乾燥(100∼120  ℃で 30∼40 秒間),灰化(約 800  ℃で 30∼40 秒間)及び原子化(約 2 300  ℃で 4

∼6 秒間)を行い,波長 328.0 nm における吸光度を測定する。

なお,吸光度測定時には,バックグラウンド補正を行う。また,乾燥,灰化及び原子化の条件は,

装置,試料溶液の注入量,試料溶液中の塩類濃度などによって異なるので,あらかじめ最適な条件

を求めておく。 

b)  標準添加法によって定量する場合 

1)  17.3.5.1 b) 2)で得た溶液の一部(例えば,10∼50 μL)を,マイクロピペット(17.3.4.1)を用いて電

気加熱原子吸光光度計の電気加熱炉に注入する。

2) a) 

2)の操作を行う。

17.3.6  空試験 

空試験は,次のいずれかによる。

a)  検量線法によって定量する場合  6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,17.3.5.1 a) 1)で分取した主溶液と同量

分取し,100 mL の全量フラスコに移し入れる。以下,17.3.5.1 a) 2)及び 17.3.5.2 a)の手順に従って,主

溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

b)  標準添加法によって定量する場合  4 個以上の 100 mL の全量フラスコを用意し,そのそれぞれに,

6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,17.3.5.1 b) 1)で分取した主溶液と同量ずつ分取する。以下,17.3.5.1 b) 2)

及び 17.3.5.2 b)の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

17.3.7

  検量線の作成 

検量線の作成は,次のいずれかによる。

a)  検量線法によって定量する場合  銀標準液(17.3.3.2)及び/又は銀標準液(17.3.3.3)の各種液量(銀

として 0∼2 μg)を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,17.3.5.1 a) 2)及び 17.3.5.2 a)

の手順に従って,

主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,

得た吸光度と銀量との関係線を作成し,

その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

b)  標準添加法によって定量する場合 

1)  試料溶液用検量線  17.3.5.2 b) 2)で得た吸光度と 17.3.5.1 b) 2)で銀標準液として添加した銀量との

関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。 

2)  空試験用検量線  17.3.6 b)で得た吸光度と 17.3.6 b)で銀標準液として添加した銀量との関係線を作

成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

17.3.8

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  検量線法によって定量する場合  17.3.5.2 a) 2)及び 17.3.6 a)で得た吸光度と 17.3.7 a)で作成した検量線

とから銀量を求め,次の式によって,ヒューム中の銀含有率を算出する。

100

100

)

(

29

3

22

21

×

×

=

B

m

A

A

Ag

ここに,

Ag: ヒューム中の銀含有率[%(質量分率)]

A

21

試料溶液中の銀検出量(mg)

A

22

空試験での銀検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)


50

Z 3920

:2011

B

29

17.3.5.1 a) 1)及び 17.3.6 a)でそれぞれ分取した主溶
液及び空試験溶液の量(mL)

b)  標準添加法によって定量する場合  17.3.5.2 b) 2)で得た銀標準液を添加しなかった試料溶液の吸光度

と 17.3.7 b) 1)で作成した検量線とから,及び 17.3.6 b)で得た銀標準液を添加しなかった空試験の吸光

度と 17.3.7 b) 2)で作成した検量線とから,それぞれ銀量を求め,次の式によって,ヒューム中の銀含

有率を算出する。

100

100

)

(

30

3

22

21

×

×

=

B

m

A

A

Ag

ここに,

Ag: ヒューム中の銀含有率[%(質量分率)]

A

21

試料溶液中の銀検出量(mg)

A

22

空試験での銀検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

30

17.3.5.1 b) 1)及び 17.3.6 b)でそれぞれ分取した主溶
液及び空試験溶液の量(mL)

17.4 ICP 発光分光法 
17.4.1

  要旨 

分析試料を硝酸で分解した後,溶液を発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,その発光強度

を測定する。

17.4.2

  試薬 

17.4.2.1  銀標準液(Ag200 μg/mL 

銀[99.9 %(質量分率)以上]0.200 g をはかり取り,ビーカー(100 mL)に移し入れ,硝酸(1+1)10

mL を加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁

を水で洗って時計皿を取り除き,溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1+1)40

mL を加えた後,水で標線まで薄める。

17.4.2.2  銀標準液(Ag10 μg/mL 

銀標準液(17.4.2.1)5.0 mL を 100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL を加えた後,水で標線

まで薄める。

17.4.3

  操作 

17.4.3.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 2) 2.3)で得た主溶液を,銀量が 10∼5 000 μg になるように分取し,100 mL の全量フラスコに

移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。

17.4.3.2  発光強度の測定 

17.4.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光分析装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 328.068 nm に

おける発光強度を測定する。

なお,328.068 nm における銀の発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他の測定波

長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又はバック

グラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。 


51

Z 3920

:2011

17.4.4

  空試験 

6.2.3.2 a)で得た空試験溶液を,17.4.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコに移

し入れる。以下,17.4.3.1 b)及び 17.4.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

17.4.5

  検量線の作成 

銀標準液(17.4.2.1)又は銀標準液(17.4.2.2)の各種液量(銀として 0∼5 000 μg)を段階的に数個の 100

mL の全量フラスコに取る。以下,17.4.3.1 b)及び 17.4.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と

並行して行い,得た発光強度と銀量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検

量線とする。

17.4.6

  計算 

17.4.3.2 及び 17.4.4 で得た発光強度と 17.4.5 で作成した検量線とから銀量を求め,次の式によって,ヒュ

ーム中の銀含有率を算出する。

100

100

)

(

31

3

22

21

×

×

=

B

m

A

A

Ag

ここに,

Ag: ヒューム中の銀含有率[%(質量分率)]

A

21

試料溶液中の銀検出量(mg)

A

22

空試験での銀検出量(mg)

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(mg)

B

31

17.4.3.1 a)及び 17.4.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

18  バリウム定量方法 
18.1  
定量方法 

バリウムの定量方法は,

ICP 発光分光法による。この方法は,試料溶液中の濃度が 0.05 μg/mL 以上 5 μg/mL

以下のバリウムの定量に適用する。

18.2 ICP 発光分光法 
18.2.1  
要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。溶液を発光分光装置のアルゴンプラズマ中に

噴霧し,その発光強度を測定する。 

18.2.2  試薬 
18.2.2.1  
バリウム標準液(Ba20 μg/mL 

炭酸バリウム約 1 g を白金るつぼに入れ,約 120  ℃で約 1 時間加熱した後,デシケータ中で室温まで放

冷し,その 0.288 g をはかり取ってビーカー(100 mL)に移し入れる。時計皿で覆い,硝酸(1+1)10 mL

を少量ずつ加えて分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿

を取り除き,溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,硝酸(1+1)40 mL を加えた後,水

で標線まで薄めて原液(Ba:200 μg/mL)とする。この原液 10.0 mL を,100 mL の全量フラスコに取り,

硝酸(1+1)5 mL を加えた後,水で標線まで薄めてバリウム標準液とする。

18.2.2.2  バリウム標準液(Ba1.0 μg/mL 

バリウム標準液(18.2.2.1)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,硝酸(1+1)5 mL

を加え,水で標線まで薄める。


52

Z 3920

:2011

18.2.3

  操作 

18.2.3.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,バリウム量が 5∼500 μg になるように分取し,100 mL の全量

フラスコに移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。

18.2.3.2  発光強度の測定 

18.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 455.403 nm におけ

る発光強度を測定する。

なお,455.403 nm におけるバリウムの発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他の

測定波長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又は

バックグラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。 

18.2.4  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,18.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,18.2.3.1 b)及び 18.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

18.2.5

  検量線の作成 

バリウム標準液(18.2.2.1)及び/又はバリウム標準液(18.2.2.2)の各種液量(バリウムとして 0∼500 μg)

を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,18.2.3.1 b)及び 18.2.3.2 の手順に従って,主溶液

と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た発光強度とバリウム量との関係線を作成し,その関係線を原点

を通るように平行移動して検量線とする。

18.2.6

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  18.2.3.2 及び 18.2.4 で得た発光強度と 18.2.5 

作成した検量線とからバリウム量を求め,次の式によって,ヒューム中のバリウム含有率を算出する。

100

100

)

(

32

1

24

23

×

×

=

B

m

A

A

Ba

ここに,

Ba: ヒューム中のバリウム含有率[%(質量分率)]

A

23

試料溶液中のバリウム検出量(mg)

A

24

空試験でのバリウム検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

32

18.2.3.1 a)及び 18.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  18.2.3.2 及び 18.2.4 で得た発光強度と 18.2.5 で作成

した検量線とからバリウム量を求め,次の式によって,ヒューム中のバリウム含有率を算出する。

100

100

)

(

32

2

24

23

×

×

=

B

m

A

A

Ba

ここに,

Ba: ヒューム中のバリウム含有率[%(質量分率)]

A

23

試料溶液中のバリウム検出量(mg)


53

Z 3920

:2011

A

24

空試験でのバリウム検出量(mg)

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

32

18.2.3.1 a)及び 18.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

19

  全クロム定量方法 

19.1

  定量方法の区分 

全クロムの定量方法は,次のいずれかによる。

a)  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.2  μg/mL 以上 5  μg/mL 以下の全クロムの定

量に適用する。 

b) ICP 発光分光法  この方法は,試料溶液中の濃度が 0.1 μg/mL 以上 50 μg/mL 以下の全クロムの定量に

適用する。 

19.2

  フレーム原子吸光法 

19.2.1

  要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。塩酸を加えた後,溶液を原子吸光光度計の一

酸化二窒素・アセチレンフレーム又は空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。 

19.2.2

  試薬 

19.2.2.1  塩酸(11 
19.2.2.2  
クロム標準液(Cr100 μg/mL 

二クロム酸カリウム(JIS K 8005 に規定する容量分析用標準試薬)を正確に 0.283 g はかり取り,水に溶

解する。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

19.2.2.3  クロム標準液(Cr10 μg/mL 

クロム標準液(19.2.2.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,水で標線まで薄める。

19.2.3

  操作 

19.2.3.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,全クロム量が 20∼500 μg になるように分取し,100 mL の全

量フラスコに移し入れる。

b)  塩酸(1+1)10 mL を加えた後,水で標線まで薄める。

19.2.3.2  吸光度の測定 

19.2.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した一酸化二窒素・アセチレンフレーム又は空気・ア

セチレンフレーム中に噴霧し,波長 357.9 nm における吸光度を測定する。 

19.2.4

  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,19.2.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,19.2.3.1 b)及び 19.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

19.2.5

  検量線の作成 

クロム標準液(19.2.2.2)及びクロム標準液(19.2.2.3)の各種液量(クロムとして 0∼500 μg)を段階的

に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,19.2.3.1 b)及び 19.2.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操

作を主溶液と並行して行い,得た吸光度とクロム量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように


54

Z 3920

:2011

平行移動して検量線とする。

19.2.6

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  19.2.3.2 及び 19.2.4 で得た吸光度と 19.2.5 で作

成した検量線とからクロム量を求め,次の式によって,ヒューム中の全クロム含有率を算出する。

100

100

)

(

33

1

26

25

×

×

=

B

m

A

A

Cr

ここに,

Cr: ヒューム中の全クロム含有率[%(質量分率)]

A

25

試料溶液中のクロム検出量(mg)

A

26

空試験でのクロム検出量(mg) 

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

33

19.2.3.1 a)及び 19.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  19.2.3.2 及び 19.2.4 で得た吸光度と 19.2.5 で作成し

た検量線とからクロム量を求め,次の式によって,ヒューム中の全クロム含有率を算出する。

100

100

)

(

33

2

26

25

×

×

=

B

m

A

A

Cr

ここに,

Cr: ヒューム中の全クロム含有率[%(質量分率)]

A

25

試料溶液中のクロム検出量(mg)

A

26

空試験でのクロム検出量(mg) 

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

33

19.2.3.1 a)及び 19.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

19.3 ICP 発光分光法 
19.3.1  
要旨 

分析試料を,硝酸・過塩素酸・ふっ化水素酸で分解する。溶液を発光分光装置のアルゴンプラズマ中に

噴霧し,その発光強度を測定する。 

19.3.2  試薬 
19.3.2.1  
クロム標準液(Cr200 μg/mL 

二クロム酸カリウム(JIS K 8005 に規定する容量分析用標準試薬)を正確に 0.566 g はかり取り,水に溶

解する。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

19.3.2.2  クロム標準液(Cr10 μg/mL 

クロム標準液(19.3.2.1)5.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,水で標線まで薄める。

19.3.3

  操作 

19.3.3.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.2.3.1 a) 1) 1.4)又は b)で得た主溶液を,全クロム量が 10∼5 000 μg になるように分取し,100 mL の全

量フラスコに移し入れる。

b)  水を加えて標線まで薄める。


55

Z 3920

:2011

19.3.3.2  発光強度の測定 

19.3.3.1 b)で得た溶液の一部を,発光分光装置のアルゴンプラズマ中に噴霧し,波長 206.149 nm におけ

る発光強度を測定する。

なお,206.149 nm におけるクロムの発光強度が共存元素の影響を受ける場合は,影響を受けない他の測

定波長を選定する。また,必要に応じてバックグラウンド補正を行う。他の測定波長の選定及び/又はバ

ックグラウンド補正が必要かどうかは,あらかじめ予備測定を行って決定する。 

19.3.4  空試験 

6.2.3.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,19.3.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラス

コに移し入れる。以下,19.3.3.1 b)及び 19.3.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行

う。

19.3.5

  検量線の作成 

クロム標準液(19.3.2.1)及び/又はクロム標準液(19.3.2.2)の各種液量(クロムとして 0∼5 000 μg)

を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,19.3.3.1 b)及び 19.3.3.2 の手順に従って,主溶液

と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た発光強度とクロム量との関係線を作成し,その関係線を原点を

通るように平行移動して検量線とする。

19.3.6

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  19.3.3.2 及び 19.3.4 で得た発光強度と 19.3.5 

作成した検量線とからクロム量を求め,次の式によって,ヒューム中の全クロム含有率を算出する。

100

100

)

(

34

1

26

25

×

×

=

B

m

A

A

Cr

ここに,

Cr: ヒューム中の全クロム含有率[%(質量分率)]

A

25

試料溶液中のクロム検出量(mg)

A

26

空試験でのクロム検出量(mg) 

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

34

19.3.3.1 a)及び 19.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  19.3.3.2 及び 19.3.4 で得た発光強度と 19.3.5 で作成

した検量線とからクロム量を求め,次の式によって,ヒューム中の全クロム含有率を算出する。

100

100

)

(

34

2

26

25

×

×

=

B

m

A

A

Cr

ここに,

Cr: ヒューム中の全クロム含有率[%(質量分率)]

A

25

試料溶液中のクロム検出量(mg)

A

26

空試験でのクロム検出量(mg) 

m

2

6.2.3.1 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

34

19.3.3.1 a)及び 19.3.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)


56

Z 3920

:2011

20

  クロム(VI)定量方法 

20.1

  定量方法の区分 

クロム(VI)の定量方法は,次のいずれかによる。

a)  ジフェニルカルバジド吸光光度法  この方法は,試料溶液中の 0.04 μg/mL 以上 1 μg/mL 以下のクロム

(VI)の定量に適用する。

b)  イオンクロマトグラフ分離ジフェニルカルバジド吸光光度法  この方法は,試料溶液中の 0.002 μg/mL

以上 0.8 μg/mL 以下のクロム(VI)の定量に適用する。

c)  フレーム原子吸光法  この方法は,試料溶液中の 0.5  μg/mL 以上 5  μg/mL 以下のクロム(VI)の定量

に適用する。

20.2

  分析試料の前処理 

20.2.1

  水 

水は,JIS K 0050 の 7.1(水及び試薬)に規定する A3 の水とする。

なお,あらかじめ空試験を行って,使用しても支障がないことを確認しておく。 

20.2.2  試薬 
20.2.2.1  
クロム(VI)抽出液 

水酸化ナトリウム 20 g 及び炭酸ナトリウム 30 g を水(20.2.1)に溶解し,水(20.2.1)で液量を 1 000 mL

とする。この溶液は,使用の都度,窒素又はアルゴンを通じて 30 分間以上バブリングし,溶存酸素を除去

した後,使用する。

20.2.3

  装置 

装置は,次による。

20.2.3.1  超音波槽 

超音波槽の媒体には,水を用いる。

20.2.4

  主溶液の調製 

主溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合 

1)  6.1.3 a) 3)又は b) 3)で得た分析試料をねじ蓋付きガラス容器(10∼30 mL)に入れ,クロム(VI)抽

出液(20.2.2.1)5 mL を加える。ヒュームがサンプラの内面に沈着・付着しているときは,クロム

(VI)抽出液(20.2.2.1)を用いてガラス容器中に洗い移す。

2)  クロム(VI)抽出液(20.2.2.1)をフィルタが完全に沈むまで加える。必要ならば,フィルタがクロ

ム(VI)抽出液中に完全に沈むまでガラス棒で押し下げる。 

3)  ガラス容器をねじ蓋で閉じ,超音波槽(20.2.3.1)に入れ,槽の水位をガラス容器中の抽出液のレベ

ルを超えるように調節した後,超音波を 1 時間発振させる。

4)  ガラス容器を超音波槽から取り出し,ねじ蓋を取り外し,ねじ蓋の内面及びろ過材を少量の水

20.2.1

で洗浄し,

溶液と洗液とを 25 mL の全量フラスコに水

20.2.1

を用いて移し入れ,

20.2.1

で標線まで薄め,主溶液とする。 

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  6.1.3 c) 1) 1.3)で得た分析試料約 10 mg を正確に 0.1

mg の桁まではかり取り,ねじ蓋付きガラス容器(10∼30 mL)に移し入れ,クロム(VI)抽出液(20.2.2.1

5 mL を加える。以下,a) 3)及び 4)の手順に従って操作する。 

20.2.5

  空試験溶液の調製 

空試験溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。 


57

Z 3920

:2011

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  6.1.3 a)又は b)でヒュームの採取に用いたろ過

材と同じろ過材を分析試料の代わりに用いて,20.2.4 a) 1)4)の手順に従って,分析試料と同じ操作を

分析試料と並行して行い,得た溶液を空試験溶液とする。 

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  分析試料を用いないで,20.2.4 b)の手順に従って,

分析試料と同じ操作を分析試料と並行して行い,得た溶液を空試験溶液とする。

20.3

  ジフェニルカルバジド吸光光度法 

20.3.1

  要旨 

分析試料中のクロム(VI)を水酸化ナトリウム・炭酸ナトリウム溶液で抽出し,硫酸を加えて酸性とし

た後,ジフェニルカルバジドを加えてジフェニルカルバジドクロム(VI)錯体を生成させ,光度計を用い

て,その吸光度を測定する。

20.3.2

  水 

20.2.1 による。

20.3.3

  試薬 

20.3.3.1  硫酸(15170 
20.3.3.2  
ジフェニルカルバジド溶液 

1,5-ジフェニルカルボノヒドラジド 0.50 g をアセトン 100 mL に溶解し,水(20.3.2)100 mL を加える。

この溶液は,使用の都度調製し,褐色瓶に保存する。

20.3.3.3  クロム(VI)標準液[CrVI):5.0 μg/mL 

二クロム酸カリウム(JIS K 8005 に規定する容量分析用標準試薬)を正確に 0.283 g はかり取り,水

20.3.2)に溶解する。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに移し入れ,水(20.3.2)で標線まで薄めて原液

[Cr(VI)

:100 μg/mL]とする。この原液 5.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,水(20.3.2

で標線まで薄めてクロム(VI)標準液とする。

20.3.3.4  クロム(VI)標準液[CrVI):1.0 μg/mL 

クロム(VI)標準液(20.3.3.3)20.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,水(20.3.2

で標線まで薄める。

20.3.4

  操作 

20.3.4.1  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a) 20.2.4 

a) 

4)又は b)で得た主溶液(主溶液中に不溶解物などがあるときは,その上澄液)を,クロム(VI)

量が 1∼25  μg となるように分取し,25 mL の全量フラスコに移し入れ,水(20.3.2)を加えて液量を

約 20 mL とする。

b)  溶液をかるく振り混ぜながら,硫酸(1+5)を,二酸化炭素の発生(泡の発生)が認められなくなる

まで,滴加する。

c)  ジフェニルカルバジド溶液(20.3.3.2)0.5 mL を加えた後,硫酸(1+70)を標線まで加え,振り混ぜ

る。

20.3.4.2  吸光度の測定 

20.3.4.1 c)で得た溶液の一部を光度計の吸収セル(10 mm)に取り,水を対照液として波長 540 nm 付近

の吸光度を測定する。 

20.3.5

  空試験 

20.2.5 a)又は b)で得た空試験溶液を,20.3.4.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,25 mL の全量フラスコ


58

Z 3920

:2011

に移し入れ,水(20.3.2)を加えて液量を約 20 mL とする。以下,20.3.4.1 b)20.3.4.2 の手順に従って,

主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

20.3.6

  検量線の作成 

クロム(VI)標準液(20.3.3.3)及びクロム(VI)標準液(20.3.3.4)の各種液量[クロム(VI)として 0

∼25  μg]を段階的に数個の 25 mL の全量フラスコに取り,水(20.3.2)を加えて液量を約 20 mL とする。

以下,20.3.4.1 c)及び 20.3.4.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度と

クロム(VI)量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

20.3.7

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  20.3.4.2 及び 20.3.5 で得た吸光度と 20.3.6 で作

成した検量線とからクロム(VI)量を求め,次の式によって,ヒューム中のクロム(VI)含有率を算

出する。

100

25

)

(

)

(

35

1

28

27

×

×

=

B

m

A

A

VI

Cr

ここに,

Cr(VI): ヒューム中のクロム(VI)含有率[%(質量分率)]

A

27

試料溶液中のクロム(VI)検出量(mg)

A

28

空試験でのクロム(VI)検出量(mg) 

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

35

20.3.4.1 a)及び 20.3.5 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  20.3.4.2 及び 20.3.5 で得た吸光度と 20.3.6 で作成し

た検量線とからクロム(VI)量を求め,次の式によって,ヒューム中のクロム(VI)含有率を算出す

る。

100

25

)

(

)

(

35

4

28

27

×

×

=

B

m

A

A

VI

Cr

ここに,

Cr(VI): ヒューム中のクロム(VI)含有率[%(質量分率)]

A

27

試料溶液中のクロム(VI)検出量(mg)

A

28

空試験でのクロム(VI)検出量(mg) 

m

4

20.2.4 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

35

20.3.4.1 a)及び 20.3.5 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(mL)

20.4

  イオンクロマトグラフ分離ジフェニルカルバジド吸光光度法 

20.4.1

  要旨 

分析試料中のクロム(VI)を水酸化ナトリウム・炭酸ナトリウム溶液で抽出する。溶液をイオンクロマ

トグラフに注入し,クロム(VI)を分離カラムで分離した後,混合器でジフェニルカルバジドと反応させ,

生成するジフェニルカルバジドクロム(VI)錯体を吸光度検出器に導き,その吸光度を測定する。

20.4.2   

20.2.1 による。 

20.4.3

  試薬 

20.4.3.1  クロム(VI)抽出液 


59

Z 3920

:2011

20.2.2.1 による。

20.4.3.2  溶離液 

硫酸アンモニウム 264 g を水(20.4.2)500 mL に溶解し,アンモニア水 65 mL を加えた後,溶液を 1 000

mL の全量フラスコに移し入れ,水(20.4.2)で標線まで薄めて原液とする。この原液を使用の都度,必要

量だけ水(20.4.2)で正確に 10 倍に薄めて溶離液とする。

20.4.3.3  ジフェニルカルバジド溶液 

1,5-ジフェニルカルボノヒドラジド 0.25 g をメタノール 50 mL に溶解し,硫酸(1+6)100 mL を加えた

後,水(20.4.2)を加えて液量を 500 mL とする。この溶液は,使用の都度調製し,褐色瓶に保存する。

20.4.3.4  クロム(VI)標準液[CrVI):10 μg/mL 

二クロム酸カリウム(JIS K 8005 に規定する容量分析用標準試薬)を正確に 0.283 g はかり取り,水

20.4.2)に溶解する。溶液を 1 000 mL の全量フラスコに移し入れ,水(20.4.2)で標線まで薄めて原液

[Cr(VI)

:100 μg/mL]とする。この原液 10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,水(20.4.2

で標線まで薄めてクロム(VI)標準液とする。

20.4.3.5  クロム(VI)標準液[CrVI):1.0 μg/mL 

クロム(VI)標準液(20.4.3.4)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,水(20.4.2

で標線まで薄める。

20.4.3.6  クロム(VI)標準液[CrVI):0.1 μg/mL 

クロム(VI)標準液(20.4.3.5)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,水(20.4.2

で標線まで薄める。

20.4.4

  装置 

20.4.4.1  イオンクロマトグラフ 

イオンクロマトグラフは,JIS K 0127 による。イオンクロマトグラフは,通常,溶離液槽,ジフェニル

カルバジド溶液槽,送液ポンプ,インジェクタ,保護カラム,分離カラム,混合器,分光光度検出器など

で構成し,それぞれ次による。イオンクロマトグラフの構成の例を,

図 に示す。

a)  溶離液槽及びジフェニルカルバジド溶液槽  ガラス又はポリエチレン製のねじ口瓶で,ポリエチレン

管を用いて送液ポンプと結合する。

b)  送液ポンプ  溶離液及びジフェニルカルバジド溶液を所定の流量でカラムに送るためのポンプで,溶

離液及びジフェニルカルバジド溶液と接触する部分に金属材料を用いていないもの。

c)  インジェクタ  JIS K 0127 の 4.2 c)[試料導入部(インジェクタ)]の 1)に規定する構造のもので,試

料溶液,溶離液及びジフェニルカルバジド溶液と接触する部分に金属材料を用いてなく,かつ,サン

プルループの容積が約 100 μL のもの。

d)  保護カラム  分離カラムと同じ充塡剤を充塡したもの。 
e)  分離カラム  充塡剤として pH14 まで使用可能な高容量陰イオン交換樹脂を充塡したもの。 
f)  混合器  内径約 0.1 mm,長さ約 1 m のポリエタノールエーテルケトン樹脂管,ポリエチレン管などを

用いる。

なお,溶液の混合を促進するために,管内部に乱流を発生させる突起などを設けたり,ビーズなど

を入れるなどした管を用いる場合には,長さ 1 m 以下の管を用いてもよい。

g)  分光光度検出器  光度計,積分器,コンピュータ,記録計などで構成する。光度計の吸光度測定部(吸

収セル)は,通常,光路長が 10 mm のものを用いる。


60

Z 3920

:2011

  1  溶離液槽                          5  保護カラム 
  2  ジフェニルカルバジド溶液槽        6  分離カラム

  3  送液ポンプ                        7  混合器 
  4  インジェクタ                      8  分光光度検出器

図 1−イオンクロマトグラフの構成の例 

20.4.5

  操作 

20.4.5.1  試料溶液の調製 

20.2.4 a) 4)又は b)で得た主溶液(主溶液中に不溶解物などがあるときは,その上澄液)を,クロム量が

0.2∼80 μg になるように分取し,100 mL の全量フラスコに移し入れ,水(20.4.2)で標線まで薄める。

20.4.5.2  クロム(VI)の分離及び吸光度の測定 

クロム(VI)の分離及び吸光度の測定は,次の手順によって行う。

a)  イオンクロマトグラフ(20.4.4.1)を稼働させ,分光光度検出器,溶離液(20.4.3.2)の流量,ジフェニ

ルカルバジド溶液(20.4.3.3)の流量,流出液の pH などを調節し,装置を安定した状態にする。

なお,溶離液及びジフェニルカルバジド溶液の総流量は,分光光度検出器の最大許容流量以下,溶

離液とジフェニルカルバジド溶液との流量比は,通常,3:1 に保持し,流出液の pH は,2 以下とす

る。

注記  流出液の pH を 2 以下に調節するには,必要ならば,溶離液とジフェニルカルバジド溶液と

の流量比又はジフェニルカルバジド溶液の硫酸濃度を調節するとよい。

b) 20.4.5.1 で得た試料溶液の一部(装置で指定されている量)を,イオンクロマトグラフのインジェクタ

に注入する。

c)  波長 543 nm 付近における分光光度検出器の出力信号を測定・記録し,吸光度に対応した出力信号の

ピーク高さ又はピーク面積を測定する。

20.4.6

  空試験 

20.2.5 a)又は b)で得た空試験溶液を,20.4.5.1 で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコ

に移し入れ,水(20.4.2)で標線まで薄める。この溶液の一部[20.4.5.2 b)でイオンクロマトグラフ装置に

注入した試料溶液と同量]を,イオンクロマトグラフ装置のインジェクタに注入し,20.4.5.2 c)の操作を試

料と並行して行う。

20.4.7

  検量線の作成 

検量線の作成は,次の手順によって行う。


61

Z 3920

:2011

a)  クロム(VI)抽出液(20.4.3.1)を,20.2.4 a)又は b)で主溶液の調製に用いた量と同量取って 25 mL の

全量フラスコに入れ,水(20.4.2)で標線まで薄める。この溶液を,20.4.5.1 で分取した主溶液と同量

ずつ数個の 100 mL の全量フラスコに取り,クロム(VI)標準液(20.4.3.4

,クロム(VI)標準液(20.4.3.5

及びクロム(VI)標準液(20.4.3.6)の各種液量(クロムとして 0∼80 μg)を段階的に加え,水(20.4.2

で標線まで薄める。

b)  各溶液の一部[20.4.5.2 b)でイオンクロマトグラフ装置に注入した試料溶液と同量]を,イオンクロマ

トグラフ装置のインクジェッタに注入し,20.4.5.2 c)の操作を試料溶液と並行して行い,得た出力信号

のピーク高さ又はピーク面積とクロム(VI)量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように

平行移動して,検量線とする。

20.4.8  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  20.4.5.2 c)及び 20.4.6 で得た出力信号のピーク

高さ又はピーク面積と 20.4.7 で作成した検量線とからクロム(VI)量を求め,次の式によって,ヒュ

ーム中のクロム(VI)含有率を算出する。

100

25

)

(

)

(

36

1

28

27

×

×

=

B

m

A

A

VI

Cr

ここに,

Cr(VI): ヒューム中のクロム(VI)含有率[%(質量分率)]

A

27

試料溶液中のクロム(VI)検出量(mg)

A

28

空試験でのクロム(VI)検出量(mg) 

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

36

20.4.5.1 及び 20.4.6 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  20.4.5.2 c)及び 20.4.6 で得た出力信号のピーク高さ

又はピーク面積と 20.4.7 で作成した検量線とからクロム(VI)量を求め,次の式によって,ヒューム

中のクロム(VI)含有率を算出する。

100

25

)

(

)

(

36

4

28

27

×

×

=

B

m

A

A

VI

Cr

ここに,

Cr(VI): ヒューム中のクロム(VI)含有率[%(質量分率)]

A

27

試料溶液中のクロム(VI)検出量(mg)

A

28

空試験でのクロム(VI)検出量(mg) 

m

4

20.2.4 b)ではかり取った分析試料の量(mg)

B

36

20.4.5.1 及び 20.4.6 でそれぞれ分取した主溶液及び
空試験溶液の量(mL)

20.5

  フレーム原子吸光法 

20.5.1

  要旨 

分析試料中のクロム(VI)を水酸化ナトリウム・炭酸ナトリウム溶液で抽出し,溶液を原子吸光光度計

の一酸化二窒素・アセチレンフレーム又は空気・アセチレンフレーム中に噴霧し,その吸光度を測定する。


62

Z 3920

:2011

20.5.2  試薬 
20.5.2.1  
希釈液 

クロム(VI)抽出液(20.2.2.1)200 mL を水で薄めて,液量を 1 000 mL とする。

20.5.2.2  クロム(VI)標準液[CrVI):100 μg/mL 

二クロム酸カリウム(JIS K 8005 に規定する容量分析用標準試薬)を正確に 0.283 g はかり取り,水に溶

解する。溶液を 100 mL の全量フラスコに移し入れ,水で標線まで薄めて原液[Cr(VI)

:1 000 μg/mL]と

する。この原液 10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,クロム(VI)抽出液(20.2.2.1

20 mL を加えた後,水で標線まで薄めてクロム(VI)標準液とする。 
20.5.2.3  クロム(VI)標準液[CrVI):10 μg/mL 

クロム(VI)標準液(20.5.2.2)10.0 mL を,使用の都度,100 mL の全量フラスコに取り,希釈液(20.5.2.1

で標線まで薄める。

20.5.3  操作 
20.5.3.1  
試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a) 20.2.4 

a) 

4)又は b)で得た主溶液(主溶液中に不溶解物などがあるときは,その上澄液)を,クロム(VI)

量が 50∼500 μg になるように分取し,100 mL の全量フラスコに移し入れる。

b)  希釈液(20.5.2.1)を加えて標線まで薄める。

20.5.3.2  吸光度の測定 

20.5.3.1 b)で得た溶液の一部を,水でゼロ点を調整した一酸化二窒素・アセチレンフレーム又は空気・ア

セチレンフレーム中に噴霧し,波長 357.9 nm における吸光度を測定する。 

20.5.4  空試験 

20.2.5 a)又は b)で得た空試験溶液を,20.5.3.1 a)で分取した主溶液と同量分取し,100 mL の全量フラスコ

に移し入れる。以下,20.5.3.1 b)及び 20.5.3.2 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

20.5.5  検量線の作成 

クロム(VI)標準液(20.5.2.2)及びクロム(VI)標準液(20.5.2.3)の各種液量(クロムとして 0∼500 μg)

を段階的に数個の 100 mL の全量フラスコに取る。以下,20.5.3.1 b)及び 20.5.3.2 の手順に従って,主溶液

と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度とクロム(VI)量との関係線を作成し,その関係線を原

点を通るように平行移動して検量線とする。

20.5.6

  計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  20.5.3.2 及び 20.5.4 で得た吸光度と 20.5.5 で作

成した検量線とからクロム(VI)量を求め,次の式によって,ヒューム中のクロム(VI)含有率を算

出する。

100

25

)

(

)

(

37

1

28

27

×

×

=

B

m

A

A

VI

Cr

ここに,

Cr(VI): ヒューム中のクロム(VI)含有率[%(質量分率)]

A

27

試料溶液中のクロム(VI)検出量(mg)

A

28

空試験でのクロム(VI)検出量(mg) 

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

B

37

20.5.3.1 a)及び 20.5.4 でそれぞれ分取した主溶液及


63

Z 3920

:2011

び空試験溶液の量(mL)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  20.5.3.2 及び 20.5.4 で得た吸光度と 20.5.5 で作成し

た検量線とからクロム(VI)量を求め,次の式によって,ヒューム中のクロム(VI)含有率を算出す

る。

100

25

)

(

)

(

37

4

28

27

×

×

=

B

m

A

A

VI

Cr

ここに,

Cr(VI)

ヒューム中のクロム(

VI

)含有率[

%

(質量分率)

A

27

試料溶液中のクロム(

VI

)検出量(

mg

A

28

空試験でのクロム(

VI

)検出量(

mg

 

m

4

20.2.4 b)ではかり取った分析試料の量(

mg

B

37

20.5.3.1 a)及び 20.5.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(

mL

21

ふっ素定量方法 

21.1  定量方法 

ふっ素の定量方法は,熱加水分解分離ランタンアリザリンコンプレキソン吸光光度法による。この方法

は,試料溶液中の

0.1 μg/mL

以上

1 μg/mL

以下のふっ素の定量に適用する。

21.2  熱加水分解分離ランタンアリザリンコンプレキソン吸光光度法 
21.2.1  
要旨 

分析試料に銅及び二酸化けい素を加え,水蒸気・酸素気流中で強熱し,発生するけいふっ化水素を水酸

化ナトリウムに吸収させて捕集する。溶液の

pH

を調節した後,アセトン及びランタンアリザリンコンプ

レキソンを加えてランタンアリザリンコンプレキソンふっ素錯体を生成させ,光度計を用いて,その吸光

度を測定する。

21.2.2  試薬 
21.2.2.1  
水酸化ナトリウム溶液 

水酸化ナトリウム

4.0 g

を水に溶解し,水で液量を

1 000 mL

とし,ポリエチレン瓶に入れて保存する。

この溶液は,使用の都度調製することが望ましい。

21.2.2.2   

99 %

(質量分率)以上で,径が

1

5 mm

の薄い切削片状のもの又は

1

3 mm

の粒状のもの。

21.2.2.3  酸素 

99.5 %

(体積分率)以上の酸素を使用する。

21.2.2.4  二酸化けい素 

98 %

(質量分率)以上で,粒径が

150 μm

以下のもの。

21.2.2.5  緩衝溶液 

酢酸ナトリウム三水和物

100 g

を水

100 mL

に溶解し,酢酸

11 mL

を加えてかき混ぜる。酢酸を滴加して

溶液の

pH

5.2

に調節した後,水で液量を

1 000 mL

とする。

21.2.2.6  ランタンアリザリンコンプレキソン溶液 

ランタンアリザリンコンプレキソン

3.0 g

を水に溶解し,水で液量を

100 mL

とする。この溶液は,使用

の都度調製する。


64

Z 3920

:2011

21.2.2.7  アセトン 
21.2.2.8  
ふっ素標準液(F10 μg/mL 

ふっ化ナトリウムを白金皿に取り,

500

550

℃で

40

50

分間加熱し,デシケータ中で常温まで放冷し

た後,その

2.21 g

をはかり取り,水に溶解する。溶液を

1 000 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,

水で標線まで薄めて原液(

F

1 000 μg/mL

)とし,ポリエチレン瓶に入れて保存する。この原液を使用の

都度,必要量だけ水で正確に

100

倍に薄めてふっ素標準液とする。

21.2.3  装置及び器具 
21.2.3.1  
熱加水分解装置 

熱加水分解装置は,酸素導入部,水蒸気発生部,反応部及びふっ素化合物吸収部で構成する。

図 に熱

加水分解装置の構成の例を示す。

なお,

図 は,各部の連結の要領を示すもので,各器具などの形状は,この規格の規定に抵触しない限

り,適宜選択してもよい。

21.2.4  操作 
21.2.4.1  
分析試料の前処理 
21.2.4.1.1  
主溶液の調製 

主溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)b)又は c) 2)によって行った場合 

1)  熱加水分解装置(21.2.3.1)を組み立てる(図 参照)。

2)  ヒーター及び管状電気抵抗加熱炉の電源を入れ,水蒸気発生フラスコ中の水を穏やかに沸騰させ,

反応管内中央部の温度が

1 400

±

50

℃に保持されるように調節する。捕集器に水

70 mL

を入れ,捕

集補助フラスコに水

30 mL

を入れた後,捕集器に水酸化ナトリウム溶液(21.2.2.1

2.0 mL

を加え

て振り混ぜる。

3)  6.1.3 a) 3)b) 3)又は c) 2) 2.3)で得た分析試料をアルミナボートに入れ,銅(21.2.2.2

1 g

及び二酸

化けい素(21.2.2.4

0.5 g

を分析試料を覆うようにして加えた後,反応管の中央部に挿入し,直ちに

シリコーンゴム栓をして酸素(21.2.2.3)を流量

150

200 mL/min

20

分間流す。

なお,分析試料は,必要ならば,セラミック製はさみを用いてろ過材を切断して小片とした後,

アルミナボートに入れる。

4)  捕集器及び捕集補助フラスコ中の溶液を,常温まで冷却した後,

200 mL

の全量フラスコに水を用い

て移し入れ,水で標線まで薄め,主溶液とする。


65

Z 3920

:2011

1  流量計 
2  ゴム管 
3  逆流防止瓶 
4  ヒーター 
5  水蒸気発生フラスコ(1 L) 
6  水滴除去用フラスコ 
7  シリコーンゴム栓 
8  反応管:内径 25 mm,長さ 650 mm の石英管

9  管状電気抵抗加熱炉:長さ 300∼350 mm。炉端から反応管を

60∼80 mm 突き出し,管の先端に石英製キャップをはめ,こ
れをばねで炉壁に固定する。

10  指示熱電温度計 
11  アルミナボート:長さ 100 mm,外幅 20 mm,高さ 10 mm 
12  石英製キャップ 
13  捕集器:容積約 130 mL の球を 2 個連結したもの 
14  捕集補助フラスコ:三角フラスコ(500 mL)

図 2−熱加水分解装置の構成の例

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合 

1) a) 

1)及び a) 2)の手順に従って操作する。

2)  6.1.3 c) 1) 1.3)で得た分析試料約

10 mg

を正確に

0.1 mg

の桁まではかり取り,

アルミナボートに入れ,

銅(21.2.2.2

1 g

及び二酸化けい素(21.2.2.4

0.5 g

を分析試料を覆うようにして加えた後,反応管

の中央部に挿入し,直ちにシリコーンゴム栓をして酸素を流量

150

200 mL/min

20

分間流す。

3) a) 

4)の操作を行う。

21.2.4.1.2  空試験溶液の調製 

空試験溶液の調製は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)b)又は c) 2)によって行った場合  6.1.3 a)b)又は c) 2)でヒュームの採取に

用いたろ過材と同じろ過材を分析試料の代わりに用いて,21.2.4.1.1 a) 2)及び 3)の手順に従って,分析

試料と同じ操作を分析試料と並行して行い,得た溶液を空試験溶液とする。 

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  分析試料を用いないで,21.2.4.1.1 b) 2)及び 3)の手

順に従って,分析試料と同じ操作を分析試料と並行して行い,得た溶液を空試験溶液とする。

21.2.4.2  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  21.2.4.1.1 a) 4)又は b) 3)で得た主溶液を,ふっ素量が

10

100 μg

となるように分取し,

100 mL

の全量

フラスコに移し入れる。

b)  緩衝溶液(21.2.2.5

10 mL

,アセトン

35 mL

及びランタンアリザリンコンプレキソン溶液(21.2.2.6

10.0 mL

を順次加え,水で標線まで薄めた後,

60

分間放置する。

21.2.4.3  吸光度の測定 

21.2.4.2 b)で得た溶液の一部を光度計の吸収セル(

10 mm

)に取り,水を対照液として波長

620 nm

付近

の吸光度を測定する。 


66

Z 3920

:2011

21.2.5

空試験 

21.2.4.1.2 a)又は b)で得た空試験溶液を,21.2.4.2 a)で分取した主溶液と同量分取し,

100 mL

の全量フラ

スコに移し入れる。以下,21.2.4.2 b)及び 21.2.4.3 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して

行う。

21.2.6

検量線の作成 

ふっ素標準液(21.2.2.8

0

10.0 mL

(ふっ素として

0

100 μg

)を段階的に数個の

100 mL

の全量フラス

コに取り,以下,21.2.4.2 b)及び 21.2.4.3 の手順に従って,主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得

た吸光度とふっ素量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

21.2.7

計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)b)又は c) 2)によって行った場合  21.2.4.3 及び 21.2.5 で得た吸光度と 21.2.6

で作成した検量線とからふっ素量を求め,次の式によって,ヒューム中のふっ素含有率を算出する。

100

200

)

(

38

3

30

29

×

×

=

B

m

A

A

F

ここに,

F

ヒューム中のふっ素含有率[

%

(質量分率)

A

29

試料溶液中のふっ素検出量(

mg

A

30

空試験でのふっ素検出量(

mg

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(

mg

B

38

21.2.4.2 a)及び 21.2.5 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(

mL

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  21.2.4.3 及び 21.2.5 で得た吸光度と 21.2.6 で作成し

た検量線とからふっ素量を求め,次の式によって,ヒューム中のふっ素含有率を算出する。

100

200

)

(

38

5

30

29

×

×

=

B

m

A

A

F

ここに,

F

ヒューム中のふっ素含有率[

%

(質量分率)

A

29

試料溶液中のふっ素検出量(

mg

A

30

空試験でのふっ素検出量(

mg

m

5

21.2.4.1.1 b) 2)ではかり取った分析試料の量(

mg

B

38

21.2.4.2 a)及び 21.2.5 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(

mL

22

全けい素定量方法 

22.1

定量方法 

全けい素定量方法は,モリブドバナドりん酸吸光光度法による。この方法は,試料溶液中の

0.04 μg/mL

以上

3 μg/mL

以下のけい素の定量に適用する。

22.2

モリブドけい酸青吸光光度法 

22.2.1

要旨 

試料に炭酸ナトリウム及びほう酸を加え,加熱して融解した後,融成物を塩酸に溶解する。溶液に七モ

リブデン酸六アンモニウムを加え,けい酸をモリブドけい酸とする。酒石酸アンモニウムを加え,りん,


67

Z 3920

:2011

ひ素などをマスキングした後,

アスコルビン酸でモリブドけい酸を還元してモリブドけい酸青を生成させ,

光度計を用いて,その吸光度を測定する。

22.2.2   

水は,蒸留水を用いる。

22.2.3

試薬 

22.2.3.1  塩酸 
22.2.3.2  
塩酸(15 
22.2.3.3  
過酸化水素(397 
22.2.3.4  
融解合剤[炭酸ナトリウム(無水)2,ほう酸 1 
22.2.3.5  
過マンガン酸カリウム溶液(飽和) 
22.2.3.6  
亜硝酸ナトリウム溶液(20 g/L 
22.2.3.7  
モリブデン酸アンモニウム溶液 

七モリブデン酸六アンモニウム四水和物

100 g

を温水(22.2.2)に溶解し,常温まで冷却した後,水(22.2.2

で液量を

1 000 mL

とする。溶液は,ポリエチレン瓶に保存し,使用の都度,乾いたろ紙でろ過して用いる。

22.2.3.8  希釈溶液 

融解合剤

3.0 g

を白金るつぼに入れ,約

500

℃で約

5

分間加熱し,次いで約

1 100

℃で約

10

分間加熱し

て融解する。放冷した後,るつぼを熱水(22.2.2

100 mL

及び塩酸

10 mL

を入れたポリエチレンビーカー

200 mL

)中に入れ,水浴上で穏やかに加熱して融成物を溶解し,るつぼを水(22.2.2)で洗ってビーカ

ーから取り出す。常温まで冷却した後,溶液を

200 mL

のポリエチレン製全量フラスコに水(22.2.2)を用

いて移し入れ,水(22.2.2)で標線まで薄める。

22.2.3.9  アスコルビン酸 
22.2.3.10 
酒石酸アンモニウム溶液(100 g/L 
22.2.3.11  
けい素標準液(Si50 μg/mL 

白金るつぼ中で

1 000

℃に強熱し,デシケータ中で室温まで放冷した二酸化けい素(

99.95 %

以上)

0.428

g

を白金るつぼ(

25

番)にはかり取り,炭酸ナトリウム(無水)

2.5 g

を加え,よく混合した後,加熱して

融解する。放冷した後,白金るつぼを温水(22.2.2

100 mL

を入れた白金皿(

150

番)又はポリエチレン

ビーカー(

200 mL

)中に浸し,水浴上で穏やかに加熱して融成物を溶解する。常温まで放冷した後,白金

るつぼを水(22.2.2)で洗って取り出し,溶液を

1 000 mL

の全量フラスコに水(22.2.2)を用いて移し入れ,

水(22.2.2)で標線まで薄めて原液(

Si

200  μg/mL

)とする。この原液は,ポリエチレン瓶に移し入れて

保存する。この原液

25.0 mL

を,使用の都度,ポリエチレンビーカー(

100 mL

)に取り,

pH

計を用い,塩

酸(

1

5

)を滴加して

pH

5

7

に調節した後,溶液を

100 mL

の全量フラスコに水(22.2.2)を用いて移

し入れ,水(22.2.2)で標線まで薄めてけい素標準液とする。

22.2.3.12 けい素標準液(Si2.0 μg/mL 

けい素標準液(22.2.3.11

4.0 mL

を,使用の都度,

100 mL

の全量フラスコに取り,水(22.2.2)で標線

まで薄める。

22.2.4

操作 

22.2.4.1  分析試料の前処理 

分析試料の前処理は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合

1) 6.1.3 

a) 

3)又は b) 3)で得た分析試料を白金るつぼ(

25

番)に入れ,低温で加熱してろ過材を灰化し


68

Z 3920

:2011

た後,室温まで放冷する。

2)  白金るつぼに融解合剤

1.5 g

を加え,ヒュームとよく混合した後,約

500

℃で約

5

分間加熱し,次

いで約

1 100

℃で約

10

分間加熱してヒュームを融解する。

3)  室温まで放冷した後,白金るつぼを熱水(22.2.2)約

50 mL

及び塩酸

5 mL

を入れたポリエチレンビ

ーカー(

200 mL

)中に入れ,水浴上で穏やかに加熱して融成物を溶解し,るつぼを水(22.2.2)で

洗ってビーカーから取り出す。

なお,溶液が濁っているときは,過酸化水素(

3

97

)を数滴加え,水浴上で加熱して未溶解物を

溶解した後,溶液の色が僅かに赤紫を呈するまで過マンガン酸カリウム溶液を滴加し,次いで,溶

液の赤紫色が消えるまで亜硝酸ナトリウム溶液を滴加する。

4)  常温まで冷却した後,溶液を

100 mL

のポリエチレン製全量フラスコに水(22.2.2)を用いて移し入

れ,水(22.2.2)で標線まで薄めて主溶液とする。

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  6.1.3 c) 1) 1.3)で得た分析試料約

10 mg

を正確に

0.1

mg

の桁まではかり取り,白金るつぼ(

25

番)に移し入れる。融解合剤

1.5 g

を加え,分析試料とよく

混合した後,約

500

℃で約

5

分間加熱し,次いで約

1 100

℃で約

10

分間加熱して分析試料を融解す

る。以下,a) 3)及び 4)の手順に従って操作する。

22.2.4.2  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  22.2.4.1 a) 4)又は b)で得た主溶液を,けい素量が

4

300 μg

になるように,同量ずつ

2

個の

100 mL

全量フラスコに分取し,水(22.2.2)を加えて液量を約

70 mL

とする。

なお,主溶液の分取量は,

20 mL

以下とする。分取量が

10 mL

未満の場合は,希釈溶液(22.2.3.8

を加えて

10.0 mL

とした後,水(22.2.2)を加えて液量を

70 mL

とする。

b)  

1

の全量フラスコだけにモリブデン酸アンモニウム溶液(22.2.3.7

4.0 mL

を加え,少量の水(22.2.2

で全量フラスコの内壁を洗浄し,よく振り混ぜた後,

20

30

℃で

20

分間放置する。

c)  

1

及び第

2

の全量フラスコに酒石酸アンモニウム溶液

8.0 mL

を加え,かるく振り混ぜ,

30

秒以内

にアスコルビン酸約

0.2 g

を加え,よく振り混ぜた後,水(22.2.2)で標線まで薄め,

10

分間放置する。

22.2.4.3

吸光度の測定 

22.2.4.2 c)で得た第

1

及び第

2

の全量フラスコの溶液の一部をそれぞれ光度計の吸収セル(

10 mm

)に取

り,第

2

の全量フラスコの溶液を対照液として,波長

810 nm

付近又は

660 nm

付近における第

1

の全量フ

ラスコの溶液の吸光度を測定する。

なお,吸光度の測定は,22.2.4.2 c)の操作終了後

60

分以内に行う。

注記

試料溶液中のけい素濃度が

0.04

1 μg/mL

の場合には,波長

810 nm

付近で,

0.5

3 μg/mL

の場

合には,波長

660 nm

付近で吸光度を測定するとよい。

22.2.5

空試験 

希釈溶液(22.2.3.8)を,22.2.4.2 a)における主溶液の分取量と同量(ただし,主溶液の分取量が

10 mL

未満の場合には,

10.0 mL

)ずつ

2

個の

100 mL

の全量フラスコに取り,水(22.2.2)を加えて液量を約

70 mL

とする。以下,22.2.4.2 b)22.2.4.3 の手順に従って主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。

22.2.6

検量線の作成 

検量線の作成は,次の手順によって行う。

a)  けい素標準液(22.2.3.11)及び/又はけい素標準液(22.2.3.12)の各種液量(けい素として

4

300 μg

を段階的に数個の

100 mL

の全量フラスコに取り,そのそれぞれに希釈溶液(22.2.3.8

10.0 mL

を加


69

Z 3920

:2011

え,水(22.2.2)で液量を約

70 mL

とする。

b)  モリブデン酸アンモニウム溶液(22.2.3.7

4.0 mL

を加え,少量の水(22.2.2)で全量フラスコの内壁

を洗浄し,よく振り混ぜた後,

20

30

℃で

20

分間放置する。

c)  酒石酸アンモニウム溶液

8.0 mL

を加え,

かるく振り混ぜ,

30

秒以内にアスコルビン酸約

0.2 g

を加え,

よく振り混ぜた後,水(22.2.2)で標線まで薄め,

10

分間放置する。

d)  各溶液の一部を光度計の吸収セル(

10 mm

)に取り,水(22.2.2)を対照液として,22.2.4.3 と同一の

測定波長における吸光度を試料溶液と並行して測定し,得た吸光度とけい素量との関係線を作成し,

その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

なお,吸光度の測定は,c)の操作終了後

60

分以内に行う。

22.2.7

計算 

計算は,次のいずれかによる。

a)

ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  22.2.4.3 及び 22.2.5 で得た吸光度と 22.2.6 で作

成した検量線とからけい素量を求め,次の式によって,ヒューム中の全けい素含有率を算出する。

100

100

)

(

39

1

32

31

×

×

=

B

m

A

A

Si

ここに,

Si

ヒューム中の全けい素含有率[

%

(質量分率)

A

31

試料溶液中のけい素検出量(

mg

A

32

空試験でのけい素検出量(

mg

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(

mg

B

39

22.2.4.2 a)で分取した主溶液の量(

mL

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  22.2.4.3 及び 22.2.5 で得た吸光度と 22.2.6 で作成し

た検量線とからけい素量を求め,次の式によって,ヒューム中の全けい素含有率を算出する。

100

100

)

(

39

6

32

31

×

×

=

B

m

A

A

Si

ここに,

Si

ヒューム中の全けい素含有率[

%

(質量分率)

A

31

試料溶液中のけい素検出量(

mg

A

32

空試験でのけい素検出量(

mg

m

6

22.2.4.1 b)ではかり取った分析試料の量(

mg

B

39

22.2.4.2 a)で分取した主溶液の量(

mL

23

結晶質シリカ定量方法 

23.1

定量方法 

結晶質シリカの定量方法は,

X

線回折法(基底標準吸収補正法)による。この方法は,メンブランフィ

ルタ上の

10 μg/cm

2

以上

1 000 μg/cm

2

以下の結晶質シリカの定量に適用する。

注記

結晶質シリカとは,石英,クリストバライト及びトリディマイトをいう。

23.2

線回折法(基底標準吸収補正法) 

23.2.1  要旨 

分析試料に硝酸又は塩酸を加え,分析試料中の金属粒子を分解した後,残さをこし分けて測定試料とす

る。

測定試料を

X

線回折分析装置の試料台に固定し,

測定試料中の結晶質シリカの回折線強度を測定する。


70

Z 3920

:2011

23.2.2  試薬 
23.2.2.1  
塩酸(111100 
23.2.2.2  
硝酸(111100 
23.2.2.3  
イソプロピルアルコール 
23.2.3

装置及び材料 

装置及び材料は,次による。

23.2.3.1 X 線回折分析装置 

X

線管球の電圧・電流を約

40 kV

40 mA

に設定できる普及型の装置又はそれ以上の性能をもつ装置を用

いる。

23.2.3.2  基底標準金属板 

X

線回折線の吸収補正に用いるもので,金属板の金属には,通常,亜鉛を用いる。

注記  基底標準金属板には,メンブランフィルタの固定専用の金属基底標準試料台が市販されている。 

23.2.3.3  超音波洗浄器 
23.2.3.4  
吸引ろ過器 

メンブランフィルタをろ過器に装着したとき,メンブランフィルタの有効ろ過面積が

2 cm

2

となるもの

を用いる。 

23.2.3.5  メンブランフィルタ 

孔径が

0.4  μm

以下のポリカーボネート製又は孔径が

1.2  μm

以下のアセチルアセテート製のものを用い

る。 

23.2.3.6  標準物質 

結晶質シリカの含有率が既知の石英,クリストバライト及びトリディマイトを用いる。

注記

結晶質シリカの標準物質としては

,現在,

表 に示すようなものがある。ただし,この表は,

この規格の利用者の便宜を図って記載するもので,これらの標準物質を推奨するものではない。

同じ結果が得られる場合は,これと同等の他の標準物質を使用してもよい。

なお,

表 に示す標準物質で,結晶質シリカの吸入性粉じんとして頒布されている標準物質

は,米国

NIST

のものである。その他は,吸入性粉じんの粒径の粒子だけから成る標準物質で

はない。例えば,社団法人日本作業環境測定協会の標準石英試料

JAWE455

は,

10 μm

付近の粗

い粒子が比較的多く,そのまま定量分析に使用する場合とその中から吸入性粒子を抽出して吸

入性石英試料として使用する場合とが考えられる。後者の吸入性石英試料として使用する場合

は,標準試料をダストボックスの中で発じんさせて,所定の分粒装置を通過した吸入性粒子を

捕集して作製するなどの必要がある。


71

Z 3920

:2011

表 3−結晶質シリカの標準物質の例 

標準物質名

種類

粒径

発行国(機関,会社名)

用途,ほか

JAWE455

石英

<10 μm

日本(日本作業環境測定

協会)

りん酸法用,X 線回折定量用

DQ12

石英

<5 μm

ドイツ

石英砂(非晶質を含む,石英含有率=
87 %)

MIN-U-SIL5  石英

<5 μm

米国(US Silica 社,ほか) 石英砂,X 線回折定量用,動物実験用

CSQZ

石英

吸入性

中国

SRM1878a

石英 1.6

μm(MMD) 米国(NIST)

X 線回折定量用

SRM2679a

石英 1.6

μm(平均) 米国(NIST)

フィルタ試料(マトリックス:粘土)

SIKRON  
F600

石英

ドイツ(Quartzwerke 社) 石英砂

CB-25

クリストバライト 4.1

μm(MMD) 米国(NIOSH)

合成品,X 線回折定量用

SRM1879a

クリストバライト 3.5

μm(MMD) 米国(NIST)

合成品,X 線回折定量用

TY-27

トリディマイト 3.9

μm(MMD) 米国(NIOSH)

合成品,X 線回折定量用

MMD:質量基準メディアン径

23.2.4

操作 

23.2.4.1  分析試料の前処理 

分析試料の前処理は,次のいずれかの手順によって行う。

a)  ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合

1)  6.1.3 a) 3)又は b) 3)で得た分析試料を,硝酸(

1

1

)又は塩酸(

1

1

50 mL

を入れたコニカルビー

カー(

100 mL

)中に入れる。

2)  穏やかに約

1

時間加熱して分析試料に含まれる金属粒子を分解した後,室温まで放冷する。

なお,金属粒子は,できるだけ分解することが望ましいが,完全に分解しなくてもよい。

3)  コニカルビーカーを超音波洗浄器に入れて約

1

分間超音波処理を行った後,水,塩酸(

1

100

)又

は硝酸(

1

100

)を用いてろ過材表面を洗浄し,ろ過材に付着している粒子を完全にコニカルビー

カー内に洗い落とし,ろ過材をピンセットを用いてコニカルビーカーから取り出す。

4)  溶液中の不溶解物を,吸引ろ過器(23.2.3.4)に装着した直径

25 mm

のメンブランフィルタ(23.2.3.5

を用いて吸引しながらこし分け,コニカルビーカーの内壁に付着している不溶解物を水でメンブラ

ンフィルタ上に完全に洗い移し,水で数回メンブランフィルタを洗浄した後,メンブランフィルタ

をろ過器から取り外し,取り外したままの状態で風乾して測定試料とする。

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合

1)  6.1.3 c) 1) 1.3)で得た分析試料

1

10 mg

を正確に

0.1 mg

の桁まではかり取り,硝酸(

1

1

)又は塩

酸(

1

1

50 mL

を入れたコニカルビーカー(

100 mL

)中に入れる。

2) a) 

2)の操作を行う。

3) a) 

4)の操作を行う。 

23.2.4.2  回折線強度の測定 

回折線強度の測定は,次の手順によって行う。

a)  23.2.4.1 a) 4)又は b) 3)で得た測定試料を,

X

線回折分析装置(23.2.3.1)の試料台に装着した基底標準

金属板(23.2.3.2)に固定する。

b)  測定試料中の結晶質シリカ及び基底標準金属板の金属の回折線強度を,所定の回折角度(

2θ

)でそれ

ぞれ測定する。


72

Z 3920

:2011

注記

一次

X

線に

CuKa

線を用いた場合,石英の第

1

回折線は

2θ

26.6

°,第

2

回折線は

20.8

°に出

現する。クリストバライトの第

1

回折線は,

22.1

°に出現するが,その他の回折線はかなり弱

く,実際には定量用回折線として使用が難しい。トリディマイトは,

20.6

°,

21.6

°,

23.3

°付

近に強い回折線が出現する。また,基底標準金属板に通常使用する亜鉛の回折線は,

2θ

43.2

°

に出現する回折線を使用するとよい。

c)  メンブランフィルタ(23.2.3.5)を,

X

線回折分析装置の試料台に装着した基底標準金属板(23.2.3.2

に固定し,基底標準金属板の金属の回折線強度を,b)と同一条件で測定する。 

d)  吸収補正係数を,次の式によって算出する。

θ

θ

R

T

T

R

K

=

1

ln

f

ここに,

K

f

吸収補正係数

R

θ

基底標準金属板の金属の回折角(

sinθ

m

)と結晶質

シリカの回折角(

sinθ

s

)との比(

sinθ

m

/sinθ

s

ln

自然対数

T

回折線強度の減少率(

I

m

/I

 0

m

I

m

b)で得た基底標準金属板の金属の回折線強度測定

I

 0

m

c)で得た基底標準金属板の金属の回折線強度測定
 

e)  測定試料中の結晶質シリカの吸収補正回折線強度を,次の式によって算出する。

f

s

K

I

I

×

=

ここに,

I

測定試料中の結晶質シリカの吸収補正回折線強度

I

s

b)で得た結晶質シリカの回折線強度測定値

K

f

d)で得た吸収補正係数

23.2.5

空試験 

空試験は,行わない。

23.2.6

検量線の作成 

検量線の作成は,次の手順によって行う。

a)  結晶質シリカの標準物質(23.2.3.6)を,含まれている結晶質シリカの量が

10.0 mg

となるように正確

にはかり取り,ビーカー(

500 mL

)に移し入れる。イソプロピルアルコール

100

150 mL

を加えてか

くはん(攪拌)した後,ビーカーを超音波洗浄器に入れて超音波処理を行い,粒子を十分に分散させ,

懸濁液を

1 000 mL

の全量フラスコにイソプロピルアルコールを用いて移し入れ,イソプロピルアルコ

ールで標線まで薄めて母液とする。

注記  母液

1 mL

は,結晶質シリカ

0.01 mg

10 μg

)に相当する。

b)  母液から

1.0 mL

2.0 mL

3.0 mL

5.0 mL

10.0 mL

30.0 mL

50.0 mL

100.0 mL

及び

200.0 mL

を分

取し,

9

個のコニカルビーカー(

300 mL

)にそれぞれ移し入れる。分取量が

30 mL

未満の場合には,

液量が

50 mL

以上になるようにイソプロピルアルコールを加える。

なお,母液を分取するときは,その都度母液を激しく振り混ぜ,目視で粒子が均一に懸濁している

ことを確認した後,直ちにピペットで吸引する。

c)  コニカルビーカーに分取した母液中の標準物質を,吸引ろ過器(23.2.3.4)に装着した直径

25 mm

メンブランフィルタ(23.2.3.5)を用いて吸引しながらこし分け,コニカルビーカーの内壁に付着して

いる標準物質をイソプロピルアルコールでメンブランフィルタ上に完全に洗い移し,水で数回メンブ


73

Z 3920

:2011

ランフィルタを洗浄した後,メンブランフィルタをろ過器から取り外し,取り外したままの状態で風

乾して検量線用試料とする。

d)  検量線用試料(

9

個)を,

X

線回折分析装置(23.2.3.1)の試料台に装着した基底標準金属板(23.2.3.2

に固定し,各検量線用試料ごとに,結晶質シリカ及び基底標準金属板の金属の回折線強度を,それぞ

れ 23.2.4.2 b)と同一条件で,順次測定する。

e)  吸収補正係数を,

9

個の検量線用試料ごとに,次の式によって算出する。

θ

θ

R

T

T

R

K

=

1

ln

)

n

(

)

n

(

f

ここに,

K

f (n)

9

個の検量線用試料ごとの吸収補正係数

n

1,2,3

……

,9

R

θ

基底標準金属板の金属の回折角(

sinθ

m

)と結晶質

シリカの回折角(

sinθ

s

)との比(

sinθ

m

/sinθ

s

ln

自然対数

T

(n)

9

個の検量線用試料ごとの回折線強度の減少率

I

m (n)

/I

0

m

n

1,2,3

……

,9

I

m (n)

9

個の検量線用試料ごとに d)で得た基底標準金属

板の金属の回折線強度測定値

I

 0

m

23.2.4.2 c)で得た基底標準金属板の金属の回折線強
度測定値 

f)  検量線用試料中の結晶質シリカの吸収補正回折線強度を,

9

個の検量線用試料ごとに,次の式によっ

て求め,得た結晶質シリカの各吸収補正回折線強度と各検量線用試料中の結晶質シリカ量との関係線

を作成し,検量線とする。

)

n

(

f

)

n

(

s

)

n

(

K

I

I

×

=

ここに,

I

 (n)

9

個の検量用試料ごとの結晶質シリカの吸収補正

回折線強度(

n

1,2,3

……

,9

I

s (n)

9

個の検量線用試料ごとに d)で得た結晶質シリカ

の回折線強度測定値(

n

1,2,3

……

,9

K

f (n)

e)で得た

9

個の検量線用試料ごとの吸収補正係数

n

1,2,3

……

,9

23.2.7

計算 

計算は,次のいずれによる。

a)

ヒュームの採取を 6.1.3 a)又は b)によって行った場合  23.2.4.2 e)で得た測定試料中の結晶質シリカの

吸収補正回折線強度と 23.2.6 f)で作成した検量線とから,測定試料中の結晶質シリカ量を求め,次の

式によって,ヒューム中の結晶質シリカ含有率を算出する。

100

1

33

2

×

=

m

A

SiO

ここに,

SiO

2

ヒューム中の結晶質シリカ含有率[%(質量分率)

A

33

測定試料中の結晶質シリカ検出量(mg)

m

1

6.1.3 a) 2)又は b) 2)で得たヒューム採取量(mg)

b)  ヒュームの採取を 6.1.3 c) 1)によって行った場合  23.2.4.2 e)で得た結晶質シリカの吸収補正回折線強

度と 23.2.6 f)で作成した検量線とから,測定試料中の結晶質シリカ量を求め,次の式によって,ヒュ

ーム中の結晶質シリカ含有率を算出する。

100

7

33

2

×

=

m

A

SiO


74

Z 3920

:2011

ここに,

SiO

2

ヒューム中の結晶質シリカ含有率[

%

(質量分率)

A

33

測定試料中の結晶質シリカ検出量(

mg

m

7

23.2.4.1 b) 1)ではかり取った分析試料の量(

mg

24

りん定量方法 

24.1

定量方法 

りんの定量方法は,モリブドバナドりん酸吸光光度法による。この方法は,試料溶液中の

1 μg/mL

以上

20 μg/mL

以下のりんの定量に適用する。

24.2

モリブドバナドりん酸吸光光度法 

24.2.1

要旨 

分析試料を硝酸で分解し,溶液をろ過する。ろ液に過マンガン酸カリウムを加え,加熱してりんをりん

V

)に酸化した後,過酸化水素を加えて過剰の過マンガン酸を分解する。バナジン酸アンモニウムを加

え,煮沸して過酸化水素を分解した後,七モリブデン酸六アンモニウムを加えてモリブドバナドりん酸錯

体を生成させ,光度計を用いて,その吸光度を測定する。

24.2.2  試薬 
24.2.2.1  
硝酸(2315 
24.2.2.2  
過酸化水素(19 
24.2.2.3  
過マンガン酸カリウム溶液(10 g/L 
24.2.2.4  
バナジン酸アンモニウム溶液 

バナジン酸(

V

)アンモニウム

2.50 g

を温水

500 mL

に溶解し,硝酸(

1

1

20 mL

を加える。常温まで

冷却した後,水で液量を

1 000 mL

とする。

24.2.2.5  モリブデン酸アンモニウム溶液 

七モリブデン酸六アンモニウム四水和物

100 g

に水

600 mL

を加え,約

50

℃に加熱して溶解する。常温

まで冷却した後,水で液量を

1 000 mL

とする。この溶液は,使用の都度,乾いたろ紙でろ過して用いる。

24.2.2.6  りん標準液(P100 μg/mL 

105

℃で恒量となるまで乾燥し,

デシケータ中で室温まで放冷したりん酸二水素カリウム

0.440 g

をはか

り取り,水

200 mL

に溶解する。硝酸(

1

5

10 mL

を加え,常温まで冷却した後,

1 000 mL

の全量フラ

スコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄める。

24.2.3

操作 

24.2.3.1  分析試料の前処理 
24.2.3.1.1  
主溶液の調製 

主溶液の調製は,次の手順によって行う。

a)  6.1.3 a) 3)b) 3)又は c) 2) 2.3)で得た分析試料をビーカー(

100 mL

)に入れる。

b)  硝酸(

2

3

30 mL

を加え,時計皿で覆い,約

30

分間穏やかに加熱して分解する。室温まで冷却した

後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計皿を取り除き,溶液をろ紙(

5

A

)を用い

てろ過し,ろ過材及びろ紙を温水で十分に洗浄する。ろ液及び洗液を合わせ,常温まで冷却した後,

溶液を

200 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線まで薄めて,主溶液とする。

なお,分析試料は,必要ならば,セラミック製はさみを用いてろ過材を切断して小片とした後,ビ

ーカー(

100 mL

)に入れる。


75

Z 3920

:2011

24.2.3.1.2  空試験溶液の調製 

6.1.3 a)b)又は c) 2)でヒュームの採取に用いたろ過材と同じろ過材を分析試料の代わりに用いて,

24.2.3.1.1 a)及び b)の手順に従って,分析試料と同じ操作を分析試料と並行して行い,得た溶液を空試験溶

液とする。 

24.2.3.2  試料溶液の調製 

試料溶液の調製は,次の手順によって行う。

a) 24.2.3.1.1 

b)で得た主溶液を,りん量が

100

2 000 μg

となるように分取し,ビーカー(

200 mL

)に移

し入れる。

b)  硝酸(

1

5

20 mL

を加え,時計皿で覆い,約

1

分間穏やかに煮沸する。過マンガン酸カリウム溶液

2 mL

を加え,再び煮沸し始めるまで穏やかに加熱する。時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,

過酸化水素(

1

9

1 mL

を加え,かき混ぜて過マンガン酸を分解する。

c)  バナジン酸アンモニウム溶液(24.2.2.4

10.0 mL

を加え,時計皿で覆い,加熱して溶液の色が透明な

青緑となるまで煮沸する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁を水で洗って時計

皿を取り除き,溶液を

100 mL

の全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で液量を約

80 mL

とする。

d)  モリブデン酸アンモニウム溶液(24.2.2.5

10.0 mL

を加え,水で標線まで薄め,よく振り混ぜた後,

5

分間以上放置する。

注記  モリブドバナドりん酸錯体は,モリブデン酸アンモニウム添加後

5

分以内に完全に呈色し,

少なくとも

1

時間は安定である。 

24.2.3.3  吸光度の測定 

24.2.3.2 d)で得た溶液の一部を光度計の吸収セル(

10 mm

)に取り,水を対照液として波長

470 nm

付近

の吸光度を測定する。 

24.2.4

空試験 

24.2.3.1.2 で得た空試験溶液を,24.2.3.2 a)で分取した主溶液と同量分取し,ビーカー(

200 mL

)に移し

入れる。以下,24.2.3.2 b)24.2.3.3 の手順に従って主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行う。 

24.2.5

検量線の作成 

りん標準液(24.2.2.6

0

20.0 mL

(りんとして

0

2 000 μg

)を段階的に数個のビーカー(

200 mL

)に

取り,以下,24.2.3.2 b)24.2.3.3 の手順に従って主溶液と同じ操作を主溶液と並行して行い,得た吸光度

とりん量との関係線を作成し,その関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。

24.2.6

計算 

24.2.3.3 及び 24.2.4 で得た吸光度と 24.2.5 で作成した検量線とからりん量を求め,次の式によって,ヒュ

ーム中のりん含有率を算出する。

100

200

)

(

40

3

35

34

×

×

=

B

m

A

A

P

ここに,

P

ヒューム中のりん含有率[

%

(質量分率)

A

34

試料溶液中のりん検出量(

mg

A

35

空試験でのりん検出量(

mg

m

3

6.1.3 a) 2)b) 2)又は c) 2) 2.2)で得たヒューム採取
量(

mg

B

40

24.2.3.2 a)及び 24.2.4 でそれぞれ分取した主溶液及
び空試験溶液の量(

mL