日本工業規格 JIS
Z 3871-1987
アルミニウム溶接部の超音波探傷試験の
技術検定における試験方法及び判定基準
Standard Qualification Procedure for Ultrasonic Testing
Technique of Aluminium and Aluminium Alloy Welds
1. 適用範囲 この規格は，アルミニウム及びアルミニウム合金溶接部の超音波探傷試験の技術検定にお
ける試験方法及び判定基準について規定する。
引用規格：
JIS H 4000 アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
JIS H 4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS Z 3080 アルミニウム溶接部の超音波斜角探傷試験方法及び試験結果の等級分類方法
JIS Z 3081 アルミニウム管溶接部の超音波斜角探傷試験方法及び試験結果の等級分類方法
2. 試験の種類及び試験片 試験の種類及び試験片は，表による。
表 試験の種類及び試験片
種類
記号
試験対象溶接部
試験片 mm
B 種
UT-B(1)
平板突合せ溶接部
平板突合せ継手試験片（板厚20〜30）
T 種
UT-T
管円周溶接部
管長手溶接部
管円周継手試験片(肉厚10〜15，外径200〜300）
管長手継手試験片(肉厚10〜15，外径300〜500）
F 種
UT-F
T形溶接部
T継手試験片（板厚20〜30）
注(1) B種を超音波探傷技術の基本とする。
試験片は，アルミニウム合金製とし，図に示すように，健全な板又は管に所定の形状・寸法の人工欠陥
を加工し，余盛又はこれに相当するものを置いたものとする。試験片の素材は，JIS H 4000（アルミニウ
ム及びアルミニウム合金の板及び条）のA 5083 P又はJIS H 4080（アルミニウム及びアルミニウム合金継
目無管）のA 5083 Tとする。
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図 試験片の形状・寸法
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3. 探傷器及び探触子 探傷器及び探触子は，JIS Z 3080（アルミニウム溶接部の超音波斜角探傷試験方
法及び試験結果の等級分類方法）の5.1及び5.2又はJIS Z 3081（アルミニウム管溶接部の超音波斜角探傷
試験方法及び試験結果の等級分類方法）の5.1に規定するものでなければならない。
4. 探傷方法及び等級分類 平板突合せ継手試験片の探傷方法は，JIS Z 3080による一探触子斜角探傷法
とし，片面片側から直射法及び一回反射法によって行い，その結果について等級分類する。
管の突合せ継手試験片の探傷方法は，JIS Z 3081による一探触子斜角探傷法とし，片面両側から直射法
及び一回反射法によって行い，その結果について等級分類する。
評価レベルは，いずれもB評価レベルとする。
5. 探傷条件及び結果の記録 探傷条件及び結果について，次の事項を記録する。
(1) 試験の種類又は記号
(2) 試験片番号
(3) 試験年月日
(4) 母材の厚さ
(5) 探傷器名
(6) 探触子名及び製造番号
(7) 探傷面
(8) 指定した評価レベル
(9) 探触子の入射点及び屈折角
(10) 基準レベル
(11) 欠陥位置（溶接線方向の位置，溶接中心線又は基準線からの探傷面に沿った距離，探傷面からの高さ）
(12) 欠陥エコー高さ
(13) 欠陥の分類
(14) 欠陥指示長さ
(15) 欠陥の分布図
(16) 欠陥の等級分類結果
(17) その他，特記事項
6. 判定基準 探傷条件の記録には，所定の事項が正しく記入されていなければならない。
探傷結果の記録について，欠陥の位置，エコーの高さ及び欠陥指示長さが許容範囲内にあり，欠陥の分
類及び等級分類の結果が正しくなければならない。
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…超音波探傷技術検定 JIS案作成委員会 構成表
氏名
所属
（委員長）
仙 田 富 男
大阪大学工学部
奥 敏 夫
通商産業省工業技術院標準部材料規格課
松 山 格
東京都立工業技術センター金属部
大 岡 紀 一
日本原子力研究所大洗研究所
寺 沢 一 雄
大阪大学
裏 垣 博
大阪大学工学部生産加工工学科
木 村 勝 美
財団法人日本溶接技術センター
岸 上 守 孝
石川島播磨重工業株式会社技術研究所金属材料部
山 元 伸 一
株式会社岩田産業管理部管理課
山 川 武 人
川崎重工業株式会社播磨工場検査課
丸 本 尚
株式会社神戸製鋼所高砂製作所機械保証室
小 林 修
新日本非破壊検査株式会社技術管理部
高 橋 伸 幸
住友軽金属工業株式会社技術研究所プロセス研究部
松 本 二 郎
株式会社日軽技研第三エンジニアリング室
丸 山 温
日本工業検査株式会社技術本部
横 野 泰 和
非破壊検査株式会社技術開発本部
（事務局）
劉 勝 利
社団法人軽金属溶接構造協会技術部