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Z 3267 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS Z 3267-1986 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願に抵触

する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,このような技術的性質を

もつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認に

ついて,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Z

3267

 : 1998

パラジウムろう

Palladium brazing filler metals

序文  この規格は,JIS Z 3267-1986(パラジウムろう)を元に,1992 年に第 2 版として発行された ISO 3677,

Filler metal for soft soldering, brazing and braze welding

−Designation を取り入れて改正した日本工業規格であ

る。従来からの JIS の規定事項に加えて,ISO 3677 で規定している“種類の呼び方及び記号”についてそ

の技術的内容を変更することなく採用し,整合化を図った。

1.

適用範囲  この規格は,ろう付けに使用するパラジウムろう(以下,ろうという。)について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。こ

れらの規格は,その最新版を適用する。

JIS H 0321

  非鉄金属材料の検査通則

JIS Z 3900

  貴金属ろうのサンプリング方法

JIS Z 3906

  パラジウムろう分析方法

3.

種類  ろうの種類は,化学成分によって,表 のとおり 13 種類に分類する。

表 1  種類

種類

化学成分 (mass%)

温度(参考)

記号 A

記号 B(

1

) Pd

Ag

Cu

Mn

Ni

そ の 他 の

元素(

2

)

合計

固相線  液相線  ろう付温度

BPd-1 B-Ag68CuPd-805/810

4.5

∼ 5.5  68.0∼69.0 残部

− 0.15 以下 約  805 約  810 810∼900

BPd-2 B-Ag58CuPd-825/850

9.5

∼10.5 58.0∼59.0 残部

− 0.15 以下 約  825 約  850 850∼950

BPd-3 B-Ag67CuPd-830/860

9.5

∼10.5 67.0∼68.0 残部

− 0.15 以下 約  830 約  860 860∼950

BPd-4 B-Ag65CuPd-850/900

14.5

∼15.5 64.5∼65.5 残部

− 0.15 以下 約  850 約  900 900∼1 000

BPd-5 B-Ag52CuPd-875/900

19.5

∼20.5 51.5∼52.5 残部

− 0.15 以下 約  875 約  900 900∼1 000

BPd-6 B-Ag54PdCu-900/950

24.5

∼25.5 53.5∼54.5 残部

− 0.15 以下 約  900 約  950 950∼1 050

BPd-7 B-Ag95Pd-970/1010

4.5

∼ 5.5

残部

− 0.15 以下 約  970 約 1 010  1 010∼1 100

BPd-8 B-Cu82Pd-1080/1090

17.5

∼18.5

残部

− 0.15 以下 約 1 080 約 1 090  1 090∼1 200

BPd-9 B-Ag75PdMn-1000/1120

19.5

∼20.5

残部

4.5

∼5.5

− 0.30 以下 約 1 000 約 1 120  1 120∼1 200

BPd-10 B-Ag64PdMn-1180/1200

32.5

∼33.5

残部

2.5

∼3.5

− 0.30 以下 約 1 180 約 1 200  1 200∼1 300

BPd-11 B-Ni48MnPd-1120

20.5

∼21.5

30.5

∼31.5

残部 0.30 以下 約 1 120 約 1 120  1 120∼1 200

BPd-12 B-Cu55PdNiMn-1060/1110

19.5

∼20.5

残部 9.5∼10.5

14.5

∼15.5 0.30 以下 約 1 060 約 1 110  1 110∼1 200

BPd-14 B-Pd60Ni-1235

59.5

∼60.5

残部 0.30 以下 約 1 235 約 1 235  1 235∼1 320

(

1

)

記号 B は,ISO 3677による規定で,ろうの記号の表示方法(表示の中にろうの基本成分,化学成分,固相
線温度,液相線温度を記載)である。

(

2

)

その他の元素とは,Pb などをいう。

4.

品質  品質は,次による。


2

Z 3267 : 1998

a)

ろうは,品質が均一で,使用上有害な欠陥があってはならない。

b)

ろうの化学成分は,6.の方法によって試験を行ったとき,

表 に適合しなければならない。

5.

形状,寸法及び許容差  形状,寸法及び許容差は,次による。

a)

ろうの形状は,帯状,線状,棒状,粒状,粉末状及びプリホームとし,帯状は R,線状は W,棒状は

B

,粒状,粉末状は P,プリホームは F で表す。

b)

ろうの寸法及びその許容差は,受渡当事者間の協定による。

6.

化学分析試験  ろうの化学分析試験は,JIS Z 3906 による。ただし,表 のその他の元素に関しては

受渡当事者間の協定による。

7.

検査  検査は,次による。

a)

ろうは,品質,形状及び寸法が 4.及び 5.の規定に適合しなければならない。ただし,受渡当事者間の

協定によって化学分析試験の一部を省略することができる。

b)

その他の一般事項は,JIS H 0321 及び JIS Z 3900 による。

8.

包装  ろうは,輸送中及び貯蔵中に起こる汚染又は損傷を防ぐために,適切な包装をしなければなら

ない。

9.

製品の呼び方  製品の呼び方は,ろうの種類(記号),形状及び寸法(帯状は厚さ及び幅線状は径,粒

状及び粉末状は粒度)による。また,プリホームは,受渡当事者間の協定による。

10.

表示

10.1

ろうには,その包装ごとに次の事項を明確に表示しなければならない。

a)

種類(記号 A 及び/又は記号 B による表示とする。

b)

形状・寸法

c)

質量(正味質量)

d)

製造番号

e)

製造年月又はその略号

f)

製造業者名又はその略号


3

Z 3267 : 1998

10.2

包装には,ろうの使用に際して発生するヒューム,金属アレルギーなどに対する注意を表示しなけ

ればならない。


4

Z 3267 : 1998

JIS

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

有  賀      正

東海大学工学部

(幹事)

柏  木  孝  三

田中貴金属工業株式会社

(委員)

恩  澤  忠  男

東京工業大学工学部

林      明  夫

通商産業省基礎産業局

大  嶋  清  治

工業技術院標準部

山  村  修  蔵

財団法人日本規格協会

雀  部      謙

科学技術庁金属材料技術研究所

乾      昌  弘

乾庄貴金属化工株式会社

米  谷  宗  捷

橋本貴金属工業株式会社

藤  本      潤

石福金属興業株式会社

堀          仁

水野ハンディーハーマン株式会社

渡  辺      治

株式会社徳力本店

松      忠  男

東京ブレイズ株式会社

堀      泰  治

東神物流株式会社

布  施  俊  明

株式会社東芝重電技術研究所

服  巻      孝

株式会社日立製作所日立研究所

山  下  満  夫

富士重工業株式会社生産技術研究所

和  田  宏  一

三菱重工業株式会社技術本部

(事務局)

池  原  平  晋

社団法人日本溶接協会