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Z 3265 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS Z 3265 : 1986 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願に抵触

する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,このような技術的性質を

もつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認に

ついて,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Z

3265

 : 1998

ニッケルろう

Nickel brazing filler metals

序文  この規格は,JIS Z 3265 : 1986(ニッケルろう)を基に,1992 年に第 2 版として発行された ISO 3677,

Filler metal for soft soldering, brazing and braze welding

−Designation を取り入れて改正した日本工業規格であ

る。従来からの JIS の規定事項に加えて,ISO 3677 で規定している“種類の呼び方及び記号”について,

その技術的内容を変更することなく採用し,整合化を図った。

1.

適用範囲  この規格は,ろう付に使用するニッケルろう(以下,ろうという。)について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。こ

れらの規格はその最新版を適用する。

JIS H 0321

  非鉄金属材料の検査通則

JIS Z 3905

  ニッケルろう分析方法

3.

種類  ろうの種類は,化学成分によって,表 のとおり 8 種類に分類する。


2

Z 3265 : 1998

表 1  種類

種類

化学成分 (mass%)

温度(参考)

記号 A

記号 B

(

1

)

Cr B  Si Fe C  P Ni

(

2

)

その他

の 元 素

(

3

)

合計

固相線  液相線

ろう付

温度

13.0 2.75  4.0  4.0  0.60

0.02

以下 残部

0.50

以下  約  975 約 1 060

1 065

BNi-1 B-Ni73CrFeSiB

(C) -975/1060

15.0 3.50  5.0  5.0  0.90

1 205

13.0 2.75  4.0  4.0

0.06

以下 0.02 以下 残部

0.50

以下  約  975 約 1 075

1 075

BNi-1A B-Ni74CrFeSiB

-975/1075

15.0 3.50  5.0  5.0

  1

205

 6.0

2.75

4.0

2.5

0.06

以下 0.02 以下 残部

0.50

以下  約  970 約 1 000

1 010

BNi-2 B-Ni82CrSiBFe

-970/1000

 8.0

3.50

5.0

3.5

1 175

− 2.75 4.0

0.50

以下 0.06 以下 0.02 以下 残部

0.50

以下  約  980 約 1 040

1 010

BNi-3 B-Ni92SiB-980

/1040

3.50

5.0

1

175

− 1.5 3.0

1.50

以下 0.06 以下 0.02 以下 残部

0.50

以下  約  980 約 1 065

1 010

BNi-4 B-Ni95SiB-980

/1065

2.2

4.0

1

175

18.0 0.03

以下

9.75

− 0.10 以下 0.02 以下 残部

0.50

以下  約 1 080  約 1 135

1 150

BNi-5 B-Ni71CrSi

-1080/1135

19.5

10.50

1

205

− 0.10 以下

10.0

残部

0.50

以下  約  875 約  875

825

BNi-6 B-Ni89P-875

  

12.0

1

025

13.0 0.01

以下 0.10 以下 0.20 以下 0.08 以下

 9.7

残部

0.50

以下  約  890 約  890

925

BNi-7 B-Ni76CrP-890

15.0

 

10.5

1

010

(

1

)

記号 B は,ISO 3677による規定で,ろうの記号の表示方法(表示の中にろうの基本成分,化学成分,固相線温
度,液相線温度を記載)である。

(

2

) Co

を 1.0%以下含んでもよい。

(

3

)

その他の元素とは,Pb などをいう。

4.

品質  品質は,次による。

a)

ろうは,品質が均一で,使用上有害な欠陥があってはならない。

b)

ろうの化学成分は,6.の方法によって試験を行ったとき,

表 に適合しなければならない。

5.

形状,寸法及び許容差  形状,寸法及び許容差は,次による。

a)

ろうの形状は,帯状,棒状,プリホーム(バインダーで成形したものを含む。

,粒状及び粉末状とし,

帯状は R,棒状は B,プリホームは F,粒状及び粉末状は P で表す。

b)

帯状,棒状,プリホーム,粒状及び粉末状のろうの寸法並びに許容差は,受渡当事者間の協定による。

c)

粉末状のろうの大きさは,106

µmを標準とし,その許容差は,受渡当事者間の協定による。

6.

化学分析試験  ろうの化学分析試験は,JIS Z 3905 による。


3

Z 3265 : 1998

7.

検査  検査は,次による。

a)

ろうは,品質,形状及び寸法が 4.及び 5.の規定に適合しなければならない。ただし,受渡当事者間の

協定によっては化学分析試験の一部を省略することができる。

b)

その他の一般事項は,JIS H 0321 による。

8.

包装  ろうは,輸送中及び貯蔵中に起こる汚染又は損傷を防ぐために,適切な包装をしなければなら

ない。

9.

製品の呼び方  製品の呼び方は,ろうの種類(記号),形状及び寸法(帯状は厚さ及び幅,棒状は径及

び長さ,粒状及び粉末状の場合は大きさ)による。また,プリホームは,受渡当事者間の協定による。

10.

表示

10.1

ろうには,その包装ごとに次の事項を明確に表示しなければならない。

a)

種類(記号 A 及び/又は記号 B による表示とする。

b)

形状及び寸法

c)

質量(正味質量)

d)

製造番号

e)

製造年月又はその略号

f)

製造業者名又はその略号

10.2

包装には,ろうの使用に際して発生するヒューム,金属アレルギーなどに対する注意を表示しなけ

ればならない。


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Z 3265 : 1998

JIS

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

有  賀      正

東海大学工学部金属材料工学科

(幹事)

柏  木  孝  三

田中貴金属工業株式会社素材加工セクション

恩  澤  忠  男

東京工業大学工学部機械知能システム工学科

林      明  夫

通商産業省基礎産業局

大  嶋  清  治

工業技術院標準部材料規格課

山  村  修  蔵

財団法人日本規格協会

雀  部      謙

金属材料技術研究所組織制御研究部

乾      昌  弘

乾庄貴金属化工株式会社

米  谷  宗  捷

橋本貴金属工業株式会社

藤  本      潤

石福金属興業株式会社生産管理部

堀          仁

水野ハンディーハーマン株式会社工業製品本部

渡  辺      治

株式会社徳力本店第一技術課

松      忠  男

東京ブレイズ株式会社

堀      泰  治

東神物流株式会社販売部

布  施  俊  明

株式会社東芝重電技術研究所

服  巻      孝

株式会社日立製作所日立研究所

山  下  満  夫

富士重工業株式会社生産技術研究所

和  田  宏  一

三菱重工業株式会社技術本部技術管理部

(事務局)

池  原  平  晋

社団法人日本溶接協会