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Z 3264 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS Z 3264-1985 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願に抵触

する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,このような技術的性質を

もつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認に

ついて,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Z

3264

 : 1998

りん銅ろう

Copper phosphorus brazing filler metals

序文  この規格は,JIS Z 3264-1985(りん銅ろう)を基に,1992 年に第 2 版として発行された ISO 3677 (Filler

metal for soft soldering, brazing and braze welding

−Designation)  を取り入れて改正した日本工業規格である。

従来からの JIS の規定事項に加えて,ISO 3677 で規定している“種類の呼び方及び記号”について,その

技術的内容を変更することなく採用し,整合化を図った。

1.

適用範囲  この規格は,ろう付けに使用するりん銅ろう(以下,ろうという。)について規定する。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの規格はその最新版を適用する。

JIS H 0321

  非鉄金属材料の検査通則

JIS Z 3900

  貴金属ろうのサンプリング方法

JIS Z 3903

  りん銅ろう分析方法

3.

種類  ろうの種類は化学成分によって,表 のとおり 6 種類に分類する。

表 1  種類

種類

化学成分 (mass%)

温度(参考)

記号 A

記号 B(

1

) P

Ag

Cu

その他の元

(

2

)

合計

固相線

液相線

ろう付温度

BCuP-1

B-Cu95P-710/925 4.8

∼5.3

残部

0.2

以下

約 710  約 925 790∼930

BCuP-2

B-Cu93P-710/795 6.8

∼7.5

残部

0.2

以下

約 710  約 795 735∼845

BCuP-3

B-Cu89PAg-645/815 5.8

∼6.7

 4.8

∼ 5.2

残部

0.2

以下

約 645  約 815 720∼815

BCuP-4

B-Cu87PAg-645/720 6.8

∼7.7

 5.8

∼ 6.2

残部

0.2

以下

約 645  約 720 690∼790

BCuP-5

B-Cu80AgP-645/800 4.8

∼5.3

14.5

∼15.5

残部

0.2

以下

約 645  約 800 705∼815

BCuP-6

B-Cu91PAg-645/790 6.8

∼7.2

 1.8

∼ 2.2

残部

0.2

以下

約 645  約 790 730∼815

(

1

)

記号 B は,ISO 3677による規定で,ろうの記号の表示方法(表示の中にろうの基本成分,化学成分,
固相線温度,液相線温度を記載)である。

(

2

)

その他の元素とは,Pb,Sn,Fe などをいう。

4.

品質  品質は,次による。

a)

ろうは,品質が均一で,使用上有害な欠陥があってはならない。

b)

ろうの化学成分は,6.の方法によって試験を行ったとき,

表 に適合しなければならない。


2

Z 3264 : 1998

5.

形状,寸法及び許容差  形状,寸法及び許容差は,次による。

a)

ろうの形状は,帯状,線状,棒状,粒状,粉末状及びプリホームとし,帯状は R,線状は W,棒状は

B

,粒状,粉末状は P,プリホームは F で表す。

b)

帯状のろうの寸法及び許容差は,受渡当事者間の協定による。

c)

線状及び棒状のろうの径の許容差は,1.0mm∼5.0mm は±3%とする。これ以外の径及びその許容差に

ついては受渡当事者間の協定による。

d)

棒状のろうの長さは 1 000mm の場合許容差は±0.5%とする。それ以外は受渡当事者間の協定による。

e)

帯状及び線状のろうは,受渡当事者間の協定によって,長いままコイル巻きにすることができる。

f)

粒状,粉末状及びプリホームのろうの寸法並びに許容差は,受渡当事者間の協定による。

6.

化学分析試験  ろうの化学分析試験は,JIS Z 3903 による。

7.

検査  検査は,次による。

a)

ろうは,品質,形状及び寸法が 4.及び 5.の規定に適合しなければならない。ただし,受渡当事者間の

協定によって化学分析試験の一部を省略することができる。

b)

その他の一般事項は,JIS H 0321 及び JIS Z 3900 による。

8.

包装  ろうは,輸送中及び貯蔵中に起こる汚染又は損傷を防ぐために,適切な包装をしなければなら

ない。

9.

製品の呼び方  製品の呼び方は,ろうの種類(記号),形状及び寸法(帯状は厚さ及び幅,線状は径,

棒状は径及び長さ,粒状及び粉末状は粒度)による。

また,プリホームは,受渡当事者間の協定による。

10.

表示

10.1

ろうには,その包装ごとに次の事項を明確に表示しなければならない。

a)

種類(記号 A 及び/又は記号 B による表示とする。

b)

形状及び寸法

c)

質量(正味質量)


3

Z 3264 : 1998

d)

製造番号

e)

製造年月又はその略号

f)

製造業者名又はその略号

10.2

包装には,ろうの使用に際して発生するヒュームなどに対する注意を表示しなければならない。

JIS

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

有  賀      正

東海大学工学部

(幹事)

柏  木  孝  三

田中貴金属工業株式会社素材加工セクション

(委員)

恩  澤  忠  男

東京工業大学工学部

林      明  夫

通商産業省基礎産業局

大  嶋  清  治

工業技術院標準部

山  村  修  蔵

財団法人日本規格協会技術部

雀  部      謙

金属材料技術研究所

乾      昌  弘

乾庄貴金属化工株式会社

米  谷  宗  捷

橋本貴金属工業株式会社技術開発室

藤  本      潤

石福金属興業株式会社生産管理部

堀          仁

水野ハンディーハーマン株式会社工業製品本部

渡  辺      治

株式会社徳力本店

松      忠  男

東京ブレイズ株式会社

堀      泰  治

東神物流株式会社販売部

布  施  俊  明

株式会社東芝重電技術研究所

服  巻      孝

株式会社日立製作所日立研究所

山  下  満  夫

富士重工業株式会社生産技術研究所

和  田  宏  一

三菱重工業株式会社技術本部

(事務局)

池  原  平  晋

社団法人日本溶接協会