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Z 3262 : 1998

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS Z 3262-1986 は改正され,この規格に置き換えられる。

この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願に抵触

する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,このような技術的性質を

もつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認に

ついて,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Z

3262

 : 1998

銅及び銅合金ろう

Copper and copper alloy brazing filler metals

序文  この規格は,JIS Z 3262-1986(銅及び黄銅ろう)を基に,1992 年に第 2 版として発行された ISO 3677

(Filler metal for soft soldering, brazing and braze welding

−Designation)  を取り入れて改正した日本工業規格で

ある。従来からの JIS の規定事項に加えて,ISO 3677 で規定している“種類の呼び方及び記号”を取り入

れて,その技術的内容を変更することなく採用し,整合を図った。

1.

適用範囲  この規格は,ろう付けに使用する銅及び銅合金ろう(以下,ろうという。)について規定す

る。

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。こ

れらの規格は,その最新版を適用する。

JIS H 0321

  非鉄金属材料の検査通則

JIS Z 3902

  黄銅ろう分析方法

3.

種類

a)

ろうの種類は,化学成分によって,

表 のとおり 9 種類に分類する。

表 1  種類

種類

化学成分 (mass%)

温度(参考)

記号 A

記号 B(

1

)

Cu Zn Sn

Ni  Mn

P

Si

その他の

元素(

2

)

合計

固相線  液相線 ろう付温度

BCu-1 B

−Cu100-1083 99.99 以上  −

− 0.10 以下 約 1 083 約 1 083 1 095 ∼1 150

BCu-1A B

−Cu99-1083 99.00 以上  −

− 0.30 以下 約 1 083 約 1 083 1 095 ∼1 150

BCu-2(

2

)

B

−Cu87-1083 86.50 以上  −

− 0.50 以下 約 1 083 約 1 083 1 095 ∼1 150

BCu-3 B

−Cu94Sn (P) -910/1040

残部

− 5.5∼7.0

− 0.01∼0.40

− 0.50 以下 約  910 約 1 040 1 040 ∼1 100

BCu-4 B

−Cu88Sn (P) -825/990

残部

− 11.0∼13.0

− 0.01∼0.40

− 0.50 以下 約  825 約  990  990  ∼1 050

BCu-5 B

−Cu60Zn-900/905 58.0∼62.0  残部

− 0.2∼0.4 0.50 以下 約  900 約  905 905  ∼ 955

BCu-6 B

−Cu59ZnSn-890/900 57.0∼61.0  残部 0.25∼1.0

− 0.2∼0.4 0.50 以下 約  890 約  900 900  ∼ 955

BCu-7 B

−Cu59ZnSnNi (Mn, Si) 870/890

56.0

∼62.0  残部 0.5∼1.5

0.5

∼1.5

0.2

∼1.0

− 0.1∼0.5 0.50 以下 約  870 約  890 890  ∼ 955

BCu-8 B

−Cu48ZnNi (Si) 890/920

46.0

∼50.0  残部 0.2 以下

8.0

∼11.0 0.2 以下

− 0.15∼0.5 0.50 以下 約  890 約  920 920  ∼ 980

(

1

記号 B は,ISO 3677による規定で,ろうの記号の表示方法(表示の中にろうの基本成分,化学成分,固相線温度,
液相線温度を記載)である。

(

2

主成分は,酸化銅で混練されている有機物バインダは除く。

b)

その他,不純物合計 BCu-10.10%以下,BCu-1A 0.30%以下,BCu-2∼8 0.50%以下,不純物合計には Pb,

Al

などを含む。


2

Z 3262 : 1998

4.

品質  品質は,次による。

a)

ろうは,品質が均一で,使用上有害な欠陥があってはならない。

b)

ろうの化学成分は,6.の方法によって試験を行ったとき,

表 に適合しなければならない。

5.

形状,寸法及び許容差  形状,寸法及び許容差は,次による。

a)

ろうの形状は,帯状,線状,棒状,粒状,粉末状及びプリホームとし,帯状は R,線状は W,棒状は

B

,粒状,粉末状は P,プリホームは F で表す。

b)

ろうの寸法及び許容差は,受渡当事者間の協定による。

6.

化学分析試験  ろうの化学分析試験は,JIS Z 3902 による。ただし,3.b)のその他の元素合計に関して

は受渡当事者間の協定による。

7.

検査  検査は,次による。

a)

ろうは,品質,形状及び寸法が 4.及び 5.の規定に適合しなければならない。ただし,受渡当事者間の

協定によって化学分析試験の一部を省略することができる。

b)

その他の一般事項は,JIS H 0321 による。

8.

包装  ろうは,輸送中及び貯蔵中に起こる汚染又は損傷を防ぐために,適切な包装をしなければなら

ない。

9.

製品の呼び方  製品の呼び方は,ろうの種類(記号),形状及び寸法(帯状は厚さ及び幅,線状は径,

棒状は径及び長さ,粒状及び粉末状は粒度)による。

また,プリホームは,受渡当事者間の協定による。

10.

表示

10.1

ろうには,その包装ごとに次の事項を明確に表示しなければならない。

a)

種類(記号 A 及び/又は記号 B による表示とする。

b)

形状及び寸法

c)

質量(正味質量)


3

Z 3262 : 1998

d)

製造番号

e)

製造年月又はその略号

f)

製造業者名又はその略号

10.2

包装には,ろうの使用に際して発生するヒューム,金属アレルギーに対する注意を表示しなければ

ならない。

JIS

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

有  賀      正

東海大学工学部

(幹事)

柏  木  孝  三

田中貴金属工業株式会社素材加工セクション

(委員)

恩  澤  忠  男

東京工業大学工学部

林      明  夫

通商産業省基礎産業局

大  嶋  清  治

工業技術院標準部

山  村  修  蔵

財団法人日本規格協会技術部

雀  部      謙

金属材料技術研究所

乾      昌  弘

乾庄貴金属化工株式会社

米  谷  宗  捷

橋本貴金属工業株式会社技術開発室

藤  本      潤

石福金属興業株式会社生産管理部

堀          仁

水野ハンディーハーマン株式会社工業製品本部

渡  辺      治

株式会社徳力本店

松      忠  男

東京ブレイズ株式会社

堀      泰  治

東神物流株式会社販売部

布  施  俊  明

株式会社東芝重電技術研究所

服  巻      孝

株式会社日立製作所日立研究所

山  下  満  夫

富士重工業株式会社生産技術研究所

和  田  宏  一

三菱重工業株式会社技術本部

(事務局)

池  原  平  晋

社団法人日本溶接協会