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Z 3192 : 1999

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって,JIS Z 3192 : 1988 は改正され,この規格に置き換えられる。

今回の改正では,国際規格との整合を図るために,ISO 5187, Welding and allied processes−Assemblies

made with soft solders and brazing filler metals

−Mechanical test methods を基礎として用いた。


日本工業規格

JIS

 Z

3192

 : 1999

ろう付継手の引張

及びせん断試験方法

Methods of tensile and shear tests for brazed joint

序文  この規格は,1985 年に第 1 版として発行された ISO 5187, Welding and allied processes−Assemblies

made with soft solders and brazing filler metals

−Mechanical test methods を基に作成した日本工業規格である

が,対応国際規格には規格されていない規格内容(試験片の種類)及び規定項目(試験結果の記録)を追

加している。

なお,点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にない事項である。

1.

適用範囲  この規格は,ろう付継手の引張及びせん断試験方法について規定する。

備考  この規格の対応規格を,次に示す。

ISO 5187 : 1985

  Welding and allied processes−Assemblies made with soft solders and brazing filler

metals

−Mechanical test methods

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格は,その最新版を適用する。

JIS B 0031

  製図−面の肌の図示方法

JIS Z 2241

  金属材料引張試験方法

3.

試験の種類  試験の種類は,引張試験及びせん断試験の 2 種類とする。

4.

試験片

4.1

試験片の種類  試験片の種類は,試験の種類及び試験片の形状によって区分し,表 のとおりとす

る。


2

Z 3192 : 1999

表 1  試験片の種類

種類

備考

 A

1

 B

板材及び形材の突合せろう付継手

 A

引張試験片

2

 B

棒状の突合せろう付継手

 A

 B

 C

せん断試験片

3

D

板材及び形材の重ねろう付継手

引張せん断試験片

4

板材及び形材のスカーフろう付継手

4.2

試験片の形状及び寸法  試験片の形状及び寸法は,次による。

a)

1

号試験片の形状及び寸法は,

図 による。

備考1.  試験片の平行部は,ろう付後機械仕上げとする。

2.

平行部及び肩部の仕上げ表面粗さは,Rmax25S とする。

3.

指示記号は,JIS B 0031 による。

図 1  号試験片 


3

Z 3192 : 1999

b)  2

号試験片の形状及び寸法は,

図 による。

備考1.  試験片の平行部は,ろう付後機械仕上げとする。

2.

平行部及び肩部の仕上げ表面粗さは,Rmax25S とする。

3.

指示記号は,JIS B 0031 による。

図 2  号試験片

備考  試験片の平行部は,ろう付後機械仕上げとする。

図 2  号試験片(続き) 

c)

3

号試験片の形状及び寸法は,

図 による。

注  重ねしろ  (F)  は,試験の目的,母材及びろうの種類によって決める。


4

Z 3192 : 1999

注  重ねしろ  (F)  は,試験の目的,母材及びろうの種類によって決める。 
備考1.  試験片のろうのすみ肉は,完全に取り除いておかなければならない。

2.

試験片の平行部及び側面は,ろう付後機械仕上げとする。

3.

試験片は平行部及び肩部の仕上げ表面粗さは,Rmax25S とする。

4.

指示記号は,JIS B 0031 による。

図 3  号試験片

備考1.  試験片の平行部は,ろう付後機械仕上げとする。

2.

フランジの重ね代は,機械仕上げ後の寸法とする。

備考1.  試験片の平行部は,ろう付後機械仕上げとする。

2.

フランジの重ね代は,機械仕上げ後の寸法とする。

図 3  号試験片(続き) 


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Z 3192 : 1999

d)  4

号試験片の形状及び寸法は,

図 による。

注  スカーフ角度  (

θ)  は,試験の目的,母材及びろうの種類によって決める。

備考1.  試験片のろうのすみ肉は,完全に取り除いておかなければならない。

2.

試験片の平行部及び側面は,ろう付後機械仕上げとする。

3.

試験片は,平行部及び肩部の仕上げ表面粗さは,Rmax25S とする。

4.

指示記号は,JIS B 0031 による。

図 4  号試験片 

5.

試験材,ろう,フラックス及びろう付雰囲気

5.1

試験材  試験材は,次による。

a)

試験材は,試験の目的によって定め,その形状及び寸法は,

図 による。

図 5  試験材の形状及び寸法


6

Z 3192 : 1999

図 5  試験材の形状及び寸法(続き)


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Z 3192 : 1999

図 5  試験材の形状及び寸法(続き)


8

Z 3192 : 1999

図 5  試験材の形状及び寸法(続き)

b)

試験片の 1 号,2 号 A,3 号 A,B 及び 4 号のろう付面は,機械加工などによって仕上げる。

c)

ろう付面は,機械加工などによって仕上げる。表面粗さは,Rmax25S とする。

d)

ろう付面は,脱脂剤,酸洗いなどによって清浄にする。

5.2

ろう  ろうは,次による。


9

Z 3192 : 1999

a)

試験に用いるろうの表面は,適切な方法によって清浄にしなければならない。

b)

試験に用いるろうの量は,ろう付継手のすきまを満たすのに必要な量とする。

5.3

フラックス及びろう付雰囲気  フラックス及びろう付雰囲気は,次による。

a)

フラックス及びろう付雰囲気は,そのろう付に適したものを用いなければならない。

b)

フラックスは,ろう付面の全面にわたり均等に塗布しなければならない。

6.

試験材のろう付  試験材のろう付は,次による。

a)

ろう付の際,試験材のずれをなくすために適切なジグを使用する。

b)

ろう付継手のすきまは,ろうの種類によって異なるが,0.01∼0.3mm の範囲とする。ただし,試験結

果の比較には,ほぼ同一すきまのものを選んで行わなければならない。

c)

ろう付温度は,用いるろうの適正ろう付温度範囲とする。ただし,ろう規格の参考値のろう付温度と

してもよい。

d)

継手全面にわたりろうの厚さは均一で,なるべく変形のないものでなければならない。

e)

ろう付継手の冷却は急冷を避け,ろうの固相線温度以下まで徐冷しなければならない。

f)

ろう付継手からはみ出した余分なろうは,削り取らなければならない。

g)

ろう付後,試験材に付着しているフラックス,スラグなどは,水洗いなど適切な方法によって,完全

に除去しなければならない。

h)

試験材は,ろう付後のひずみきょう正を行ってはならない。

7.

試験材の加工  試験材の加工は,次による。

a)

試験片は,

図 に示す試験材をろう付した後,機械加工によって図 1のように仕上げる。

b)

試験片に仕上げる際は,変形を与えるような荷重を加えてはならない。

8.

試験方法  試験方法は,次による。

a)

試験方法は,JIS Z 2241 に規定する引張試験方法によって行う。

b)

試験中,試験片には,曲げ方向の力が掛からないようにしなければならない。

c)

3

号 C,D 試験片は,

図 及び図 に示す試験ジグを用いる。


10

Z 3192 : 1999

図 6  号 試験片用引張荷重ジグ


11

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図 7  号 試験片用引張荷重ジグ 

9.

測定値の求め方  測定値の求め方は,次による。

a)

ろう付後のろうの厚さは,適当な測定器によって,ろうの露出面の両端を 0.01mm の値まで測定し,

その平均値とする。

b)

ろう付継ぎ手の面積は,継手幅,重ねしろとも,それぞれ両端部の 2 か所の測定値の平均をとり,継


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Z 3192 : 1999

手幅に重ねしろを乗じた値とする。継手幅,重ねしろは,適当な測定器を用いて 0.1mm の値まで測定

する。

c)

ろう付継手の引張強さは,次の式によって求める。

A

P

σ

ここに,

σ:  ろう付継手の引張強さ (N/mm

2

)

P

:  ろう付継手の最大破断荷重 (N)

A

:  試験前のろう付継手の面積 (mm

2

)

d)

ろう付継手のせん断強さは,次の式によって求める。

A

P

S

τ

ここに,

τ:  ろう付継手のせん断強さ (N/mm

2

)

P

S

:  ろう付継手の最大破断荷重 (N)

A

:  試験前のろう付継手の面積 (mm

2

)

10.

試験結果の記録  試験結果の報告には,次の事項を記録する。

a)

試験年月日

b)

試験場所

c)

試験材の名称,種類

d)

試験片の種類

e)

ろうの種類

f)

フラックスの種類又は雰囲気の種類

g)

ろう付方法(加熱方法,ろう付温度,ろう付時間など)

h)

ろう付継手の引張強さ又はせん断強さ

JIS Z 3192

  改正原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

有  賀      正

東海大学工学部金属材料工学科

(委員)

柏  木  孝  三

田中貴金属工業株式会社平塚工場

恩  澤  忠  男

東京工業大学工学部

雀  部      謙

科学技術庁金属材料技術研究所組織制御研究

醍  醐  隆  司

株式会社徳力本店品質保証部

藤  本      潤

石福金属興業株式会社草加第 2 工場生産管理

堀          仁

水野ハンディーハーマン株式会社工業製品本

乾      昌  弘

乾庄貴金属化工株式会社

布  施  俊  明

株式会社東芝電力・産業システム技術開発セン

ター

舟  本  孝  雄

株式会社日立製作所日立研究所材料 2 部

堀      泰  治

橋本運送株式会社品質保証部

松      忠  男

東京ブレイズ株式会社

山  下  満  男

富士電機株式会社生産技術研究所第 2 開発部

水  野  美  法

三菱重工業株式会社本社技術管理部

(事務局)

池  原  平  晋

社団法人日本溶接協会