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Z3184:2003

(1)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,社団法人日本溶接

協会 (JWES)/財団法人日本規格協会 (JSA) から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべきとの

申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。これによ

って,JIS Z 3184:1992 は改正され,この規格に置き換えられる。

今回の改正は,日本工業規格を国際規格に整合させるため,ISO 6847:2000 (Welding consumables−

Deposition of a weld metal pad for chemical analysis)

を基礎として用いた。

JIS Z 3184

には,次に示す附属書がある。

附属書(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表


Z 3184

:2002

(2)

目  次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

1

4.

  試験板

1

4.1

  試験板の材質

2

4.2

  試験板の寸法

2

4.3

  試験板の表面

2

5.

  溶着金属の作製方法

2

6.

  分析試料の採取方法

3

附属書(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

4

 


日本工業規格

JIS

 Z

3184

:2003

化学分析用溶着金属の作製方法

及び試料の採取方法

Method of preparing deposited metal pad and samples for chemical analysis

序文  この規格は,2000 年に第 2 版として発行された ISO 6847,Welding consumables−Deposition of a weld

metal pad for chemical analysis

を翻訳し,技術的内容を変更して作成した日本工業規格である。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧

表をその説明を付けて,

附属書(参考)に示す。

1.

適用範囲  この規格は,軟鋼及び細粒鋼,高張力鋼,耐熱鋼,ステンレス鋼,ニッケル及びニッケル

合金,並びに銅及び銅合金に適用される被覆アーク溶接棒,ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ,

ガスシールド及びセルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ,ティグ溶接用フラックス入り溶加

棒,並びにサブマージアーク溶接用ソリッドワイヤ及びフラックスによる化学分析用溶着金属の作製方法

及び試料の採取方法について規定する。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD(修

正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 6847:2000

,Welding consumables−Deposition of a weld metal pad for chemical analysis (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成

するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最

新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 3101

  一般構造用圧延鋼材

JIS G 3106

  溶接構造用圧延鋼材

JIS Z 3001

  溶接用語

JIS Z 3253

  アーク溶接及びプラズマ切断用シールドガス

備考  ISO 14175:1997,Welding consumables−Shielding gases for arc welding and cutting からの引用

事項は,この規格の該当事項と同等である。

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 3001 による。

4.

試験板


2

Z 3184

:2002

4.1

試験板の材質  試験板の材質は,溶着金属と同等の化学成分をもつもの又は JIS G 3101 に規定する

SS400

若しくは JIS G 3106 に規定する SM400A∼C  とする。ただし,溶接材料の日本工業規格又は受渡当

事者間の協定において,他の材質の使用を認めた場合は,その材質の試験板を使用することができる。

4.2

試験板の寸法  試験板の寸法は,表 による。

  1  試験板の寸法

単位  mm

試験板の寸法

溶接材料

溶接材料の寸法

長さ

厚さ

被覆アーク溶接棒, 1.6

∼ 4.0

 55

以上

ティグ溶接用フラックス入り溶加棒 4.1

∼ 8.0

 65

以上

10

以上

ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ 0.6

∼ 2.5

100

以上 10

以上

ガスシールドアーク及び

セルフシールドアーク溶接用 
  フラックス入りワイヤ

0.6

∼ 4.0

100

以上 10

以上

サブマージアーク溶接用 1.2

∼ 4.0

200

以上

  ソリッドワイヤ及びフラックス 4.1

∼ 6.4

300

以上

15

以上

4.3

試験板の表面  試験板の溶接する面は,研削その他の方法で酸化膜や汚れを除去する。

5.

溶着金属の作製方法  溶着金属の作製方法は,次による。

a)

溶着金属の積層方法は,

図 による。

方法:A

方法:B

方法:C

方法:D

方法:E

方法:F

方法:G

  1  溶着金属の積層方法


3

Z 3184

:2002

b)

溶接は,溶接材料に表示されている電流の種類で行う。ただし,交流及び直流の両方が表示されてい

る場合は,交流で試験する。

c)

溶接材料(被覆アーク溶接棒及びサブマージアーク溶接用フラックス)の乾燥は,製造業者が推奨す

る条件で行う。

d)

溶接姿勢は,下向とする。

e)

溶接電流は,製造業者が推奨する電流範囲の最大値の 70∼90  %の値とする。

f)

被覆アーク溶接棒の場合,アークの長さは,アークが安定する範囲で短く保つ。

g)

ガスシールドアーク溶接及びティグ溶接で使用するシールドガスは,JIS Z 3253 による。

h)

各パスは,ストリンガビードとする。被覆アーク溶接棒の場合,ビード幅が棒径の 1.5∼2.5 倍となる

ような溶接速度で溶接を行う。

i)

スラグは,各溶接パスごとに除去する。各パスの溶接を終了するごとに約 30 秒間水中で冷却し,試験

材を十分乾燥し,次の溶接を行う。

j)

溶接は,各層ごとに交互に方向を変えて行い,溶着金属試料の寸法及び溶接層数が

表 の値となるよ

うに積層する。

  2  溶着金属試料の寸法及び溶接層数

単位  mm

試料の寸法

溶接材料

溶接材料の寸法

長さ

溶接層数

(層)

1.6

∼ 2.6

12

以上

30

以上 5

以上

2.7

∼ 5.0

12

以上

40

以上 5

以上

被覆アーク溶接棒,

ティグ溶接用フラックス入り溶加棒

5.1

∼ 8.0

12

以上

55

以上 5

以上

ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ 0.6

∼ 2.5

12

以上

80

以上 5

以上

ガスシールドアーク及び 
セルフシールドアーク溶接用 
  フラックス入りワイヤ

0.6

∼ 4.0

12

以上

80

以上 5

以上

サブマージアーク溶接用 
  ソリッドワイヤ及びフラックス

1.2

∼ 6.4

12

以上 150

以上 5

以上

6.

分析試料の採取方法  分析試料の採取方法は,次による。

a)

分析試料の採取位置表面の酸化物は,切削又は研削によって除去する。

b)

分析試料の採取は,フライス盤,形削盤又はボール盤によって行う。この際,切削油の使用は避けな

ければならない。

c)

分析試料は,スタート部及びクレータ部を含まない溶着金属の 5 層目以上から採取しなければならな

い。


4

Z 3184

:2002

附属書(参考)JIS と対応する国際規格との対比表

JIS Z 3184

:2002  化学分析用溶着金属の作製方法及び試料の採取方法

ISO 6847

:2000  溶接材料−化学分析用溶着金属試料作製方法

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅱ)国

際規格番

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術

的差異の項目ごとの評価及び
その内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差異の理由及び

今後の対策

項目番号

内容

項目番号

内容

項 目 ご と の

評価

技術的差異の内

1.

適用範囲

溶接材料の化学分析用
溶着金属の作製方法及

び試料の採取方法につ
いて規定

ISO 6847

1.

適用範囲

JIS

に同じ IDT

2.

引用規格

JIS G 3101 

JIS G 3106 

JIS Z 3001 

JIS Z 3253

2.

引用規格

ISO 6947 

ISO 14175 

MOD/

追加

MOD/

追加

MOD/

変更

MOD/

変更

JIS

を引用

JIS

を引用

JIS

は用語,ISO

は姿勢を規定

ISO

の規定内容に相当する JIS を引用している。

ISO

の規定内容に相当する JIS を引用している。

JIS

の用語の中に姿勢が規定されている。

3.

定義

用 語 の 定 義 は JIS Z 

3001

による。

− MOD/追加

JIS

の定義を追

JIS

の様式に基づくが,ISO では規定されていな

い。

4.

試験板

試験板の材質,寸法及

び表面の状態について
規定

3.

母材

JIS

に同じ

ただし,試験板
の材質として C
≦0.2  %溶接用

C

−Mn 鋼の使

用を規定

MOD/

変更

JIS

は試験板の

材質において鋼
材の JIS を規定

JIS

と ISO では,技術的差異はない。

5.

溶着金属

の作製方法

溶着金属の積層方法,

溶接方法並びに溶着金
属試料の寸法及び溶接
層数を規定

4.

溶着金属

試 料 の 作 製
方法

5.

溶接金属

試料の寸法

JIS

に同じ

ただし,JIS 
箇 条 書 き に 対
して ISO は 4.

と 5.  に分け項
目ごとに記載

MOD/

変更

様式の変更

JIS

と ISO では,技術的差異はない。


5

Z 3184

:2002

(Ⅰ)JIS の規定

(Ⅱ)国

際規格番

(Ⅲ)国際規格の規定

(Ⅳ)JIS と国際規格との技術

的差異の項目ごとの評価及び
その内容 
  表示箇所:本体

  表示方法:点線の下線

(Ⅴ)JIS と国際規格との技術的差異の理由及び

今後の対策

項目番号

内容

項目番号

内容

項 目 ご と の

評価

技術的差異の内

6.

分析試料

の採取方法

分析試料の採取方法を
規定

6.

サンプリ

ング

JIS

に同じ

IDT

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  IDT………………  技術的差異がない。 
    ―  MOD/追加………  国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
    ―  MOD/変更………  国際規格の規定内容を変更している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

    ―  MOD……………  国際規格を修正している。

5

Z 3184


2002