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日本工業規格

JIS

 Z

3115

-1973

溶接熱影響部のテーパかたさ試験方法

Method of Taper Hardness Test in Weld Heat

−Affected Zone

1.

適用範囲  この規格は,鋼材のアーク溶接熱影響部の硬化性を調べるためテーパ試験片を用いて

800

℃から 500℃までの冷却時間と最高かたさとの関係を求める試験(以下,テーパかたさ試験という。

方法について規定する。

引用規格: 

JIS Z 3101

  三溶接熱影響部の最高かたさ試験方法

2.

試験片

2.1

試験片の形状・寸法は

図 による。ただし,試験片の厚さ  (t)  は,鋼材の厚さが 30mm をこえる切

合は片側から 30mm に機械切削し,鋼材の厚さが 30mm 以下 15mm 以上の場合には,原厚のままとする。

2.2

試験片の側面は,ガス切断のままでよい。

3.

溶接

3.1

アークストライク,短いビードおよび長いビードは,

図 に示す位置に置く。長いビードは,所定

の長さをそれぞれ 1 本の溶接棒で中断することなく試験片の薄い方から厚い方へ溶接する。

3.2

アークストライクおよびビードを置く順序は,

図 に示す①,⃝

1'

,②,⃝

2'

,③,④の順とし,各溶

接ごとに試験片は大気中で放冷し,その温度が約 40℃以下まで冷却した後につぎのビードを置く。ただし,

この場合,試験片の厚さが 30mm 未満のときは,短いビードは置かない。

3.3

溶接棒は,原則として供試鋼材に適合した棒径 4mm で所定の再乾燥処理を行なった低水素系溶接棒

を用いる。

3.4

溶接前の板の表面は黒皮のままとし,適当な方法によって溶接に有害な油,さび,過度のスケール,

水分などを除去する。

3.5

試験片は溶接時にその長手方向の両端で支持し,裏側にじゅうぶんな空間をあける。

3.6

溶接条件は,原則として

表 による。


2

Z 3115-1973

表 1  溶接条件

溶接条件

溶接番号

溶接電流

A

アーク電圧

V

溶接速度

cm/min

溶接入熱

J/cm

①⃝

1'

 170

±10 26±3

アークストライク

②⃝

2'

 170

±10 26±3 15±1

約 17700

③ 170±10 26±3 15±1

約 17700

④ 170±10 26±3 28±1

約 9500

備考1.  溶接番号は,図1の丸わく内の数字に対応する。

2.

溶接入熱=60EI/v (J/cm)   
ここに E:アーク電圧  (A)

:溶接電流  (V)

:溶接速度 (cm/min)

3.7

試険片の初温は,室温を原則とする。

3.8

試険片には,溶接後いかなる熟処理をも施してはならない。

4.

かたさ測定方法

4.1

かたさ測定試料は,長さ 35mm の短いビードおよびアークストライクでは,その中央で試験片の長

手方向に直角に切断し,その片側から採取する。

長いビードでは,その両端 20mm 程度を除外し,テーパ部の局部的な板厚(以下,局部板厚という。

が 2mm 増すごとに測定試料を採取する。

4.2

最高かたさの測定方法は,JIS Z 3101(溶接熱影響部の最高かたさ試験方法)の 4.の規定による。

5.

記録

5.1

各局部板厚につき測定された各点のかたさは,すべて記録する。

5.2

溶接時の試験片の初温および溶接条件を記録する。

5.3

溶接熱影響部の最高かたさの値は,2.の試験片を用い

表 の溶接条件による場合,表 の様式により

表示する。

表 2  溶接熱影響部の 800℃から 500℃までの冷却時間と最高かたさ記録

(イ)長いビードの場合

溶接の条件

溶接速度 15cm/min

溶接速度 28cm/min

冷却時間と

最高かたさ

局部板厚 mm

800

℃→500℃

の冷却時間

s

最高かたさ

Hv (10)

800

℃→500℃

の冷却時間

s

最高かたさ

Hv (10)

10 19

  6

12 15

  5

14 11

  4

16 9    3.5

18 7    3.5

20 6.5   3.5

22 6    3.5

24 6    3.5


3

Z 3115-1973

(ロ)短いビードの場合(溶接速度 15cm/min)

板厚

mm

800

℃→500℃

の冷却時間

s

最高かたさ

Hv (10)

30 5

(ハ)アークストライクの場合

板厚

mm

800

℃→500℃

の冷却時間

s

最高かたさ

Hv (10)

t 0.5

5.4

溶接熱影響部の最高かたさは,2.1 の試験片を用い

表 の溶接条件による場合,図 の様式により図

示する。

なお,図中にアークストライクの最高かたさおよび母材原質部の平均かたさを記入する。

図 1  テーパかたさ試験片の形状・寸法と溶接要領


4

Z 3115-1973

図 2  テーパかたさ試験結果の図示方法


5

Z 3115-1973

溶接部会  溶接部最高かたさ専門委員会  構成表

氏名

所属

(委員会長)

稲  垣  道  夫

科学技術庁金属材料技術研究所

安  藤  精  一

日本大学生産工学科

小  倉  信  和

横浜国立大学

内  藤      健

東京都立工業技術センター

中  村  吉  宗

工業技術院機械技術研究所

小  川      峻

東京芝浦電気株式会社電機技術研究所

越  賀  房  夫

日本鋼管株式会社

小  谷  守  彦

株式会社日本製鋼所

武  富  孝  作

株式会社神戸製鋼所

松  橋  清三郎

社団法人日本溶接協会

水  野  幸四郎

日本鉄鋼協会

村  木  徹五郎

新日本製鉄株式会社

朝  倉  重  次

株式会社日立製作所日立研究所

荒  井      宏

日産自動車株式会社

岡      義  宣

石川島播磨重工業株式会社

賀  来  信  一

日本海事協会

品  田  幸三郎

三菱重工業株式会社

寺  本  冨  彦

日本車輌製造株式会社

(事務局)

中  川  昌  俊

工業技術院標準部材料規格課

山  田  隆  三

工業技術院標準部材料規格課