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日本工業規格

JIS

 Z

3044

-1991

ニッケル及びニッケル合金クラッド鋼

溶接施工方法の確認試験方法

Method of welding procedure qualification test

for Nickel and Nickel alloy clad steels

1.

適用範囲  この規格は,JIS G 3602 に規定するニッケル及びニッケル合金クラッド鋼(肉盛クラッド

鋼を除く。以下,クラッド鋼という。

)の突合せ溶接を行う場合,あらかじめ,その溶接施工方法の適否を

確認するための試験方法について規定する。

備考  この規格の引用規格を,付表 に示す。

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 3001 及び JIS G 0601 による。

3.

溶接施工方法の確認事項

3.1

クラッド鋼の種別による確認事項の対象

3.1.1

クラッド鋼 種  溶接施工方法の確認事項の対象は,母材と合せ材の組合せとする。

3.1.2

クラッド鋼 種  溶接施工方法の確認事項の対象は,次の(1)又は(2)のいずれかとする。

(1)

母材と合せ材の組合せを対象とする。

(2)

母材だけを対象とする。ただし,合せ材側の溶接施工方法の確認試験方法については,当事者間の協

定による。

3.2

確認事項の区分  溶接施工方法の確認事項は,3.33.14 までの各事項について,それぞれの規定す

る事項の区分の組合せが異なるごとに確認試験を行う。

3.3

溶接方法の区分  溶接方法の区分は,表 に示すとおりとする。母材と合せ材の溶接方法で,二つ

以上の溶接方法を併用する場合は,その組合せを 1 区分とする。

表 1  溶接方法の区分

溶接方法の区分

種類

溶接操作の分類

A

被覆アーク溶接

手動

U

サブマージアーク溶接

自動

T

ティグ溶接

手動,半自動,自動

M

ミグ溶接

半自動,自動

C

マグ溶接(炭酸ガスアーク溶接を含む。

半自動,自動

S

そ の 他 の
溶接

セルフシールドアーク溶接,ガス溶接,エレクト
ロスラグ溶接,エレクトロガスアーク溶接,プラ
ズマアーク溶接,電子ビーム溶接など種類ごとの

区分とする。

手動,半自動,自動


2

Z 3044-1991

3.4

母材及び合せ材の区分  母材及び合せ材の区分は,表 の P 番号及びグループ番号によるものとし,

表 以外のものについては母材及び合せ材の種類及び成分の組合せとする。

また,母材及び合せ材の各区分を組み合わせて,その組合せを 1 区分とする。

3.5

溶接材料の区分

3.5.1

被覆アーク溶接棒の区分  被覆アーク溶接棒の区分は,表 によるものとし,それ以外のものにつ

いては溶接棒の種類及び成分の組合せとする。

また,母材及び合せ材を溶接する溶接棒の組合せを 1 区分とする。

3.5.2

溶接ワイヤ及び溶接棒の区分  ガスシールドアーク溶接ワイヤ及び溶接棒の区分は表 によるも

のとし,サブマージアーク溶接ワイヤの区分は

表 による。表 及び表 以外のものについては,溶接ワ

イヤ及び溶接棒の種類,成分の組合せによる。

また,母材及び合せ材を溶接する溶接ワイヤ及び溶接棒の組合せを 1 区分とする。

表 2  母材及び合せ材の区分

母材の区分

P

番号  グループ番号

成分系

種類の記号(例)

規格番号(例) 形状

SS400

JIS G 3101

C

SM400A

JIS G 3106

C-Si

系 SB410,

SB450

JIS G 3103

SM400B

∼C

JIS G 3106

SPV235

JIS G 3115

SGV410, SGV450

JIS G 3118

C-Mn-Si

SLA235A

∼B, SLA325A∼B

JIS G 3126

C-Mn-Si-Cu-Cr-

(Ni)

SMA400AW

∼ CW, SMA400AP

∼CP

JIS G 3114

SF490A, SF440A

JIS G 3201

C-Si

SFVC1

JIS G 3202

1 1

炭 素 鋼 の う ち
日 本 工 業 規 格
で 規 定 す る 最

小 引 張 強 さ が

480N/mm

2

未満

のもの

C-Mn-Si

系 SFL1

JIS G 3205

鍛鋼品

SB480

JIS G 3103

SM490A

∼ C, SM520B ∼ C,

SM490YA

∼YB

JIS G 3106

SPV315, SPV355

JIS G 3115

SGV480

JIS G 3118

C-Mn-Si

SLA360

JIS G 3126

C-Mn-Si-Cu-Cr-

(Ni)

SMA490AW

∼ CW, SMA490AP

∼CP

JIS G 3114

SF490A

JIS G 3201

C-Si

SFVC2A

∼2B

JIS G 3202

1 2

炭 素 鋼 の う ち
日 本 工 業 規 格
で 規 定 す る 最

小 引 張 強 さ が

480N/mm

2

以上

550N/mm

2

未満

のもの

C-Mn-Si

系 SFL2

JIS G 3205

鍛鋼品

SM570

JIS G 3106

1 3

炭 素 鋼 の う ち
日 本 工 業 規 格

で 規 定 す る 最
小 引 張 強 さ が

550N/mm

2

以上

のもの

C-Mn-Si

SPV450, SPV490

JIS G 3115

C-1/2Mo

系 SB450M

JIS G 3103

3 1

耐熱低合金鋼

1/2Cr-1/2Mo

SCMV1 1

JIS G 4109


3

Z 3044-1991

母材の区分

P

番号  グループ番号

成分系

種類の記号(例)

規格番号(例) 形状

C-1/2Mo

系 SB480M

JIS G 3103

Mn-1/2Mo

系 SBV1A

JIS G 3119

Mn-Si-Cu-Mo

系 SEV245,

SEV295

JIS G 3124

1/2Cr-1/2Mo

SCMV1 2

JIS G 4109

C-1/2Mo

系 SFVAF1

JIS G 3203

3 2

耐 熱 低 合 金 鋼
の う ち 日 本 工

業 規 格 で 規 定
す る 最 小 引 張
強さが

480N/mm

2

以上

550N/mm

2

未満

のもの

3/4Cr-1/2Mo

SFVAF2

JIS G 3203

鍛鋼品

SBV1B

JIS G 3119

Mn-1/2Mo

SQV1A, SQV1B

JIS G 3120

SBV2

JIS G 3119

Mn-1/2Mo-1/2Ni

SQV2A, SQV2B

JIS G 3120

SBV3

JIS G 3119

Mn-1/2Mo-3/4Ni

SQV3A, SQV3B

JIS G 3120

Mn-Si-Cu-Mo

系 SEV345

JIS G 3124

3/4Ni-1/2Mo-1/4Cr

-V

SFVQ1A, SFVQ1B

JIS G 3204

3/4Ni-1/2Mo-1/3Cr

-V

SFVQ2A

JIS G 3204

1/2Ni-1/4Cr-0.6Mo

SFVQ2B

JIS G 3204

3 3

耐 熱 低 合 金 鋼
の う ち 日 本 工

業 規 格 で 規 定
す る 最 小 引 張
強さが

550N/mm

2

以上

のもの

3

1/2Ni-1

3/4Cr-1/2Mo

SFVQ3

JIS G 3204

鍛鋼品

1Cr-1/2Mo

系 SCMV2

1

∼2

JIS G 4109

1

・1/4Cr-1/2Mo 系

SCMV31

∼2

JIS G 4109

1Cr-1/2Mo

系 SFVA

F12

JIS G 3203

4 1

耐熱低合金鋼

1

・1/4Cr-1/2Mo 系 SFVA F11A, SFVAF11B

JIS G 3203

鍛鋼品

2

・1/4Cr-1Mo 系

SCMV4 1

∼2

JIS G 4109

3Cr-1Mo

系 SCMV5

1

∼2

JIS G 4109

2

・1/4Cr-1Mo 系

SFVA F22A

∼B

JIS G 3203

5 1

耐熱低合金鋼

3Cr-1Mo

系 SFVAF21A∼B

JIS G 3203

鍛鋼品

5Cr-1Mo

系 SCMV6

1

∼2

JIS G 4109

5Cr-1Mo

系 SFVA F5A∼D

JIS G 3203

5 2

耐熱低合金鋼

9Cr-1Mo

系 SFVA

F9

JIS G 3203

鍛鋼品

41

常炭素ニッケル

低炭素ニッケル

NNCP

NLCP

JIS H 4551

42

ニッケル銅合金 NCuP

JIS H 4551

NCF600, NCF601 

JIS G 4902

NCrMFP 

JIS H 4551

43

ニッケル−クロム−鉄合金 
ニッケル−クロム−モリブデン−

鉄合金 
ニッケル−クロム−モリブデン−
ニオブ−鉄合金

ニッケル−モリブデン合金 NM1P,

NM2P

JIS H 4551

44

ニッケル−クロム−モリブデン合

NMCrP

JIS H 4551


4

Z 3044-1991

母材の区分

P

番号  グループ番号

成分系

種類の記号(例)

規格番号(例) 形状

ニッケル−クロム−鉄−モリブデ
ン銅合金

NCrFMCu1P, NCrFMCu2P

JIS H 4551

鉄−ニッケル−クロム合金 NCF800,

NCF800H

JIS G 4902

鉄−ニッケル−クロム−モリブデ
ン−銅合金

NCF825

JIS G 4902

鉄−ニッケル−クロム−モリブデ
ン−ニオブ−銅合金

鉄−ニッケル−クロム−モリブデ

ン−銅−チタン合金

45

鉄−ニッケル−クロム−モリブデ

ン−チタン合金

表 3  被覆アーク溶接棒の区分

区分

成分系

種類の記号(例)

規格番号(例)

D4301, D4303, D4311, D4313,

D4324, D4327

JIS Z 3211

F-1-(1)

軟鋼及び 490N/mm

2

級鋼に用いられ,低水素系以

外のもの

D5001, D5003

JIS Z 3212

D4316, D4326

JIS Z 3211

F-1-(2)

軟鋼及び 490N/mm

2

級鋼に用いられ,低水素系の

もの

D5016, D5026, D5316, D5326

JIS Z 3212

F-1-(3)

低温用鋼に用いられ,溶着金属のニッケル量が

2%

未満のもの

DL5016-3XY, DL5016-4XY,

DL5016-6XY, DL5016-10XY,

DL5026-3XY, DL5026-4XY,

DL5026-6XY

JIS Z 3241

F-2 590N/mm

2

級鋼に用いられ,低水素系のもの D5816,

D5826

D6216, D6226

JIS Z 3212

F-3

主として P-3 材に用いられ,溶着金属の基本合金
成分が P-3 材と同程度のもの

DT1216

JIS Z 3223

F-4

主として P-4 材に用いられ,溶着金属の基本合金

成分が P-4 材と同程度のもの

DT2313, DT2315, DT2316,

DT2318

JIS Z 3223

F-5

主として P-5 材に用いられ,溶着金属の基本合金

成分が P-5 材と同程度のもの

DT2413, DT2415, DT2416,

DT2418, DT2516

JIS Z 3223

F-41

純ニッケル系 DNi-1

JIS Z 3224

F-42

ニッケル銅合金系

DNiCu-1, DNiCu-4, DNiCu-7

JIS Z 3224

F-43

ニッケルクロム合金系 DNiCrFe-1,

DNiCrFe-1J,

DNiCrFe-2, DNiCrMo-2,

DNiCrMo-3

JIS Z 3224

F-44

ニッケルモリブデン又はニッケルクロムモリブ

デン合金系

DNiMo-1, DNiCrMo-4,

DNiCrMo-5

JIS Z 3224

備考  溶接材料記号中の “X” の記号は,日本工業規格でそれぞれの数値(1,2,3 など)又は記号 (C, A, G) が

定められており,そのいずれかに該当することを示す。 

表 4  ガスシールドアーク溶接棒及びワイヤの区分

ワイヤの区分

成分系

種類の記号

規格番号(例)

YGW1X

JIS Z 3312

YFW2X, YFW3X

JIS Z 3313

Y-1-(1)

軟鋼及び 490N/mm

2

級鋼に用いられるもの

YGT50

JIS Z 3316

Y-1-(2)

低温用鋼に用いられ,溶着金属のニッケル量の

2%

未満のもの

YGL1-XX

JIS Z 3325


5

Z 3044-1991

ワイヤの区分

成分系

種類の記号

規格番号(例)

YGW2X

JIS Z 3312

Y-2 590N/mm

2

級鋼に用いられるもの

YGT60, YGT62

JIS Z 3316

YGTM, YGTML

JIS Z 3316

YGM-X, YGCM-X

JIS Z 3317

Y-3

主として P-3 材に用いられ,溶着金属の基本合金
成分が P-3 材に相当するもの

YFM-X, YFCM-X

JIS Z 3318

YGT1CM, YGT1CML

JIS Z 3316

YG1CM-X

JIS Z 3317

Y-4

主として P-4 材に用いられ,溶着金属の基本合金

成分が P-4 材に相当するもの

YF1CM-X

JIS Z 3318

YGT2CM, YGT2CML,

YGT3CM, YGT5CM

JIS Z 3316

YG2CM-X, YG3CM-X,

YG5CM-X

JIS Z 3317

Y-5

主として P-5 材に用いられ,溶着金属の基本合金
成分が P-5 材に相当するもの

YF2CM-X

JIS Z 3318

Y-41

純ニッケル系 YNi-1

JIS Z 3334

Y-42

ニッケル銅合金系 YNiCu-X

JIS Z 3334

Y-43

ニッケルクロム合金系 YNiCr-3,

YNiCrFe-X

YNiCrMo-2, YNiCrMo-3

JIS Z 3334

Y-44

ニッケルモリブデン又はニッケルクロムモリブ
デン合金系

YNiCrMo-X, YNiCrMo-4

JIS Z 3334

Y-45

ニッケル鉄クロム又は鉄ニッケルクロム合金系 YNiCrMo-1,

YNiCrMo-8,

YNiFeCr-1

JIS Z 3334

備考  溶接材料記号中の “X” の記号は,日本工業規格でそれぞれの数値(1,2,3 など)又は記号 (C, A, G) が定

められており,そのいずれかに該当することを示す。 

表 5  サブマージアーク溶接ワイヤの区分

ワイヤの区分

成分系

種類の記号(例)

規格番号(例)

YS-1-(1)

軟鋼及び 490N/mm

2

級鋼に用いられるもの

YS-SX, YS-M1, YS-M2

JIS Z 3351

YS-1-(2)

低温用鋼に用いられ,溶着金属のニッケル量の

2%

未満のもの

YS-N1

JIS Z 3351

YS-2 590N/mm

2

級鋼に用いられるもの YS-CM1∼3, YS-NM1

JIS Z 3351

YS-3

主として P-3 材に用いられ,溶着金属の基本合金
成分が P-3 材に相当するもの

YS-M3

∼5, YS-CMX

JIS Z 3351

YS-4

主として P-4 材に用いられ,溶着金属の基本合金
成分が P-4 材に相当するもの

YS-1CMX

JIS Z 3351

YS-5

主として P-5 材に用いられ,溶着金属の基本合金

成分が P-5 材に相当するもの

YS-2CMX, YS-3CMX, YS-5CMX

JIS Z 3351

備考  溶接材料記号中の “X” の記号は,日本工業規格でそれぞれの数値(1,2,3 など)又は記号 (C, A, G) が定

められており,そのいずれかに該当することを示す。 

表 6  サブマージアーク溶接用フラックスの区分

フラックスの区分

種類

規格番号

フラックスのタイプ

適用できる母材及び合せ材

G-1 FS-FG1

G-2 FS-FG2

G-3 FS-FG3

G-4 FS-FG4

溶融フラックス

G-5 FS-FP1

溶融フラックス(軽石状)

G-6 FS-BN1

G-7 FS-BN2

ボンドフラックス

G-8 FS-BT1

G-9 FS-BT2

JIS Z 3352

ボンドフラックス(鉄粉系)

炭素鋼又は耐熱低合金鋼


6

Z 3044-1991

3.5.3

フラックスの区分  フラックスの区分は,表 によることとし,表 以外のものについてはその種

類及び成分の組合せとする。

3.5.4

シールドガスの区分  シールドガスの区分は,その種類ごととする。

なお,2 種類以上のガスを混合する場合は,その組合せ及びガス組成をそれぞれ 1 区分とする。

3.6

溶接棒の使用の区分  ティグ溶接及びプラズマアーク溶接における溶接棒の使用区分は,その使用

の有無による。

3.7

予熱の区分  予熱の区分は,その使用の有無による。ただし,予熱温度が以前に確認した最低温度

より 50℃以上低い場合は,新たな区分とする。

3.8

溶接後熱処理の区分  溶接後熱処理の区分は,その有無による。溶接後熱処理を行う場合の区分は,

温度の下限及び最低保持時間の組合せとする。

3.9

電極の区分  電極の区分は,単極又は多極とする。

3.10

衝撃試験の区分  衝撃試験の区分は,その有無による。衝撃試験を必要とする場合の区分は,衝撃

温度の下限を区分とする。

3.11

合せ材の溶接の区分  合せ材の溶接の区分は,次の事項を区分とする。

(1)

合せ材の溶接の層盛りの区分は,溶接層数とする。ただし,多層盛りについては以前確認した層数よ

り多層で溶接する場合は,新たな確認試験を省略することができる。

(2)

合せ材の溶接電流の区分は,交流又は直流とする。直流を用いる場合の極性の区分は棒マイナス (SP),

棒プラス (RP) とする。

(3)

パス間温度の区分は,その温度の最高値とする。

3.12

合せ材の溶接における被覆アーク溶接の区分  合せ材の被覆アーク溶接の区分は,以前に確認した

初層溶接の溶接電流値より 10%以上増加する場合は,新たな区分とする。

3.13

合せ材の溶接におけるティグ溶接,ミグ溶接及びその他の溶接の区分  合せ材の溶接におけるティ

グ溶接,ミグ溶接及びその他の溶接の区分は,次の事項を区分とする。

(1)

溶接のウィービングの区分は,その有無による。

(2)

ミグ溶接及びその他の溶接の電極の直径を区分とする。

また,ティグ溶接の溶接棒の直径が 20%以上変わる場合は,新たな区分とする。

(3)

以前に確認した初層溶接の入熱量の範囲より 10%以上増加した場合は,新たな区分とする。

(4)

以前に確認した 2 層目以降の溶接の入熱量の範囲より 20%以上増加した場合は,新たな区分とする。

(5)

電源の種類の区分は,パルスの有無による。

3.14

クラッド鋼の厚さの区分  クラッド鋼の厚さの区分は,表 による母材と合せ材の厚さの組合せと

する。

表 7  確認される母材及び合せ材並びに試験材の母材及び合せ 

材の厚さの区分

(1)

母材

単位 mm

試験材の母材の厚さ  (t)

確認される母材の厚さ  (T)

 10

未満

2t

以下

10

以上 19 未満

5

以上  2以下

19

以上

5

以上  2以下 ただし,最大 200


7

Z 3044-1991

(2)

合せ材

単位 mm

試験材の合せ材の厚さ  (t)

確認される合せ材の厚さ  (T)

 1.5

未満

t

以上  2以下

1.5

以上 10 未満  1.5 以上  2以下

10

以上

5

以上  2以下

備考1.  次による場合の母材及び合せ材の厚さの上限は1.1t

とする。

(a)

ガス溶接の場合。

(b)

各パスの溶接厚さが 13mm を超えるとき。

2.

母材の厚さ  (T)  が 200mm を超えるときの試験材の母

材の厚さ 

1

.

1

T

以上 (mm) とし,それによって確認さ

れる厚さは

2

t

∼1.1までとする。

4.

確認試験

4.1

試験材の種類  クラッド鋼の 1 種及び 2 種における溶接試験材の種類は,クラッド鋼の突合せ溶接

とする。ただし,受渡当事者間の協定による場合は,この限りではない。

4.2

試験材の厚さ  確認を行う母材及び合せ材の厚さに対応する試験材の母材及び合せ材の厚さは,表 7

のとおりとする。

4.3

溶接姿勢  試験材の溶接姿勢は,下向とする。ただし,これによって行うことが適当でないと認め

られるものは,実作業の姿勢とする。

4.4

試験片及び試験方法

4.4.1

試験の種類  試験片の採取は図 のとおりとし,試験の種類及び試験片の数は,表 のとおりとす

る。

図 1  試験材と試験片採取要領

備考  フェライト量試験は,任意の位置で行う。


8

Z 3044-1991

表 8  試験の種類及び試験片の数

単位個

試験項目

参考試験項目

継手引張試験

試験材の

厚さ mm

クラッド
鋼の種類

クラッド鋼

母材

表曲げ
試験

裏曲げ
試験

側曲げ
試験

母材側の
衝撃試験

成分分析

1

種 2  − 2

2

19

未満

2

− 2

− 2 −

1

種 2  −

− 2  2

19

以上

2

− 2

− 2

溶接金属

3

熱影響部

3

合せ材側
の溶接金
属 1

備考1.  表曲げ試験は合せ材を外側にして曲げ,裏曲げ試験は母材側を外側にして曲げる。

2.

衝撃試験は,母材に要求がある場合に行う。

4.4.2

突合せ溶接の試験片の形状,寸法及び試験方法  突合せ溶接の試験片の形状,寸法及び試験方法は,

次による。

(1)

継手引張試験は,JIS Z 3121 による。

なお,クラッド鋼の 2 種における継手引張試験は,合せ材を取り除いて行う。

(2)

曲げ試験は,JIS Z 3122 による。

(3)

衝撃試験は,JIS Z 2202 の 4 号試験片(切欠きは板厚方向に設ける。

)で行うものとし,試験方法は,

JIS Z 2242

による。母材の厚さが 10mm 未満の場合には 7.5mm,5mm 又は 2.5mm 幅とする試験片を

用いることができる。

なお,試験片の採取位置は,JIS Z 3040 による。

(4)

成分分析は,

図 に示す合せ材の溶接金属によって分析試料を採取して,JIS Z 3224 及び JIS Z 3334

に規定する分析試験方法によって行う。ただし,分析試料の採取位置及び分析成分については,受渡

当事者間の協定によって決定する場合は,この限りではない。

図 2  溶接金属の分析試料採取位置

4.5

試験結果の判定  試験結果の判定は,次による。

(1)

継手引張試験については,次による。

(a)

クラッド鋼 1 種については,試験片の引張強さが JIS G 3602 による引張強さの最小値以上である場

合を合格とする。日本工業規格に規定する最小引張強さが異なるクラッド鋼の溶接継手については,

二つのうちいずれか低い方の最小引張強さ以上とする。

(b)

クラッド鋼 2 種については,試験片の引張強さが,母材の日本工業規格に規定する引張強さの最小

値以上である場合を合格とする。日本工業規格に規定する最小引張強さが異なる母材を用いるとき

には,二つのうちいずれか低い方の最小引張強さ以上とする。

(2)

曲げ試験については,試験片の曲げ表面に,長さ 3.0mm 以上の割れ(縁角に生じる小さな割れを除く。

が生じない場合は合格とする。

(3)

衝撃試験については,すべての試験結果のシャルピー吸収エネルギーの値が母材の規格値以上とする。


9

Z 3044-1991

(4)

化学成分については,JIS Z 3221 及び JIS Z 3321 に規定される成分値の範囲内の場合は合格とする。

ただし,受渡当事者間の協定によって合否を決定する場合は,この限りではない。

4.6

確認試験の省略  一つ以上の溶接方法について以前確認を行った場合であって,それらの溶接方法

の組合せを併用する場合には,確認試験を省略することができる。ただし,溶接方法以外の確認事項はす

べて満足しなければならない。

5.

記録  溶接施工方法の確認試験結果報告として,クラッド鋼の試験成績書の写し,溶接記録(溶接装

置,溶接材料,溶接条件)

,熱処理記録,確認試験成績書を作成する。

また,必要に応じて次のものを含める。

(1)

非破壊試験(液体浸透探傷試験,放射線透過試験など)の成績書

(2)

溶接部の硬さ分布を示す記録

6.

再試験  溶接施工方法の確認試験を行い,その結果,不合格となった場合は,溶接施工方法において

不合格となった原因の検討を行い,必要に応じて修正のうえ再試験を行うことができる。

付表 1  引用規格

JIS G 0601

  クラッド鋼の試験方法

JIS G 3101

  一般構造用圧延鋼材

JIS G 3103

  ボイラ及び圧力容器用炭素鋼及びモリブデン鋼鋼板

JIS G 3106

  溶接構造用圧延鋼材

JIS G 3114

  溶接構造用耐候性熱間圧延鋼材

JIS G 3115

  圧力容器用鋼板

JIS G 3118

  中・常温圧力容器用炭素鋼鋼板

JIS G 3119

  ボイラ及び圧力容器用マンガンモリブデン鋼及びマンガンモリブデンニッケル鋼鋼板

JIS G 3120

  圧力容器用調質型マンガンモリブデン鋼及びマンガンモリブデンニッケル鋼鋼板

JIS G 3124

  中・常温圧力容器用高強度鋼鋼板

JIS G 3126

  低温圧力容器用炭素鋼鋼板

JIS G 3201

  炭素鋼鍛鋼品

JIS G 3202

  圧力容器用炭素鋼鍛鋼品

JIS G 3203

  高温圧力容器用合金鋼鍛鋼品

JIS G 3204

  圧力容器用調質型合金鋼鍛鋼品

JIS G 3205

  低温圧力容器用鍛鋼品

JIS G 3602

  ニッケル及びニッケル合金クラッド鋼

JIS G 4109

  ボイラ及び圧力容器用クロムモリブデン鋼鋼板

JIS G 4902

  耐食耐熱超合金板

JIS H 4551

  ニッケル及びニッケル合金板及び条

JIS Z 2202

  金属材料衝撃試験片

JIS Z 2242

  金属材料衝撃試験方法

JIS Z 3001

  溶接用語

JIS Z 3040

  溶接施工方法の確認試験方法


10

Z 3044-1991

JIS Z 3121

  突合せ溶接継手の引張試験方法

JIS Z 3122

  突合せ溶接継手の曲げ試験方法

JIS Z 3211

  軟鋼用被覆アーク溶接棒

JIS Z 3212

  高張力鋼用被覆アーク溶接棒

JIS Z 3221

  ステンレス鋼被覆アーク溶接棒

JIS Z 3223

  モリブデン鋼及びクロムモリブデン鋼被覆アーク溶接棒

JIS Z 3224

  ニッケル及びニッケル合金被覆アーク溶接棒

JIS Z 3241

  低温用鋼用被覆アーク溶接棒

JIS Z 3312

  軟鋼及び高張力鋼用マグ溶接ソリッドワイヤ

JIS Z 3313

  軟鋼及び高張力鋼用アーク溶接フラックス入りワイヤ

JIS Z 3316

  軟鋼及び低合金鋼用ティグ溶接棒及びワイヤ

JIS Z 3317

  モリブデン鋼及びクロムモリブデン鋼用マグ溶接ソリッドワイヤ

JIS Z 3318

  モリブデン鋼及びクロムモリブデン鋼用マグ溶接フラックス入りワイヤ

JIS Z 3321

  溶接用ステンレス鋼棒及びワイヤ

JIS Z 3325

  低温用鋼用マグ溶接ソリッドワイヤ

JIS Z 3334

  ニッケル及びニッケル合金溶加棒及びソリッドワイヤ

JIS Z 3351

  炭素鋼及び低合金鋼用サブマージアーク溶接ワイヤ

JIS Z 3352

  炭素鋼及び低合金鋼用サブマージアーク溶接フラックス

原案作成委員会  構成表

氏名

所属

(委員長)

稲  垣  道  夫

財団法人日本溶接技術センター

恩  沢  忠  男

東京工業大学工学部生産機械工学科

池  田      要

通商産業省工業技術院標準部材料規格課

久保田      彰

旭化成工業株式会社化薬事業部

夏  目  松  吾

株式会社神戸製鋼所溶接棒事業部技術部

原      修  一

住友金属工業株式会社鋼板技術部

大  尾  和  彦

日本鋼管株式会社商品技術センター鋼材技

術部

関  村  和  義

株式会社日本製鋼所室蘭製作所鋼材部

近  藤  正  義

新日本製鐵株式会社チタン部

浅  見  正  則

三菱金属株式会社桶川第 1 製作所高性能材

料室管理 Gr

高  橋  研  二

株式会社日立製作所笠戸工場製造部

浜  田  晋  作

株式会社北海鉄工所

福  井  一  郎

株式会社新潟鐵工所エンジニアリング事業

部品質保証部

近  藤  康  章

日立造船株式会社陸機設計所原子力設計部

片  岡  浩  三

三井造船株式会社千葉事業所総務部

大  浦  基  宏

川崎製鉄株式会社

大  屋  武  夫

ステンレス協会

石  井  正  義

日石エンジニアリング株式会社

吉  田  康  文

三菱重工業株式会社広島研究所

(事務局)

高  野  兼  清

社団法人日本高圧力技術協会