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Z 2512:2012  

(1) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

目 次 

ページ 

序文 ··································································································································· 1 

1 適用範囲························································································································· 1 

1A 引用規格 ······················································································································ 1 

1B 用語及び定義 ················································································································· 1 

2 原理······························································································································· 1 

3 記号及び定義 ··················································································································· 2 

4 装置······························································································································· 2 

4.1 天びん ························································································································· 2 

4.2 目盛付きのガラス製容器又は透明な樹脂製容器 ···································································· 2 

4.3 タッピング装置 ············································································································· 2 

5 試料採取························································································································· 4 

6 測定方法························································································································· 4 

7 結果の表示 ······················································································································ 4 

8 報告······························································································································· 5 

附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表 ······································································· 6 

Z 2512:2012  

(2) 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

まえがき 

この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,日本粉末冶金工業

会(JPMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を改正すべ

きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格である。 

これによって,JIS Z 2512:2006は改正され,この規格に置き換えられた。 

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。 

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。 

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

日本工業規格          JIS 

Z 2512:2012 

金属粉−タップ密度測定方法 

Metallic powders-Determination of tap density 

序文 

この規格は,2011年に第4版として発行されたISO 3953を基とし,技術的内容を変更して作成した日

本工業規格である。 

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にない事項である。変更の一覧表にそ

の説明を付けて,附属書JAに示す。 

適用範囲 

この規格は,タップ密度(定められた条件下で容器をタップして得られる粉末の密度)を測定する方法

について規定する。 

注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。 

ISO 3953:2011,Metallic powders−Determination of tap density(MOD) 

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”

ことを示す。 

1A 引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの

引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。 

JIS Z 2500 粉末や(冶)金用語 

JIS Z 8401 数値の丸め方 

1B 用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 2500による。 

原理 

容器内に規定量の粉末を入れ,タッピング装置を用い,粉末の体積がそれ以上減少しないところまでタ

ップする。粉末の質量をタップ後の粉末体積で除し,タップ密度とする。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

記号及び定義 

この規格で用いる記号及び定義は,表1による。 

表1−記号及び定義 

記号 

定義 

単位 

ρt 

タップ密度 

g/cm3 

粉末の質量 

タップ後の粉末体積 

cm3 

装置 

4.1 

天びん 0.1 g単位の質量が正確にはかりとれ,かつ,表2に規定する質量の試料をはかりとれるも

のを用いる。 

4.2 

目盛付きのガラス製容器又は透明な樹脂製容器 目盛付きのガラス製容器又は透明な樹脂製容器

(以下,測定容器という。)は,100 cm3の容量まで1 cm3ごとに目盛が付き,目盛の付いている部分の高

さが約175 mmのもので,かつ±0.5 cm3で体積が読み取れるもの,又は25 cm3の容量まで0.2 cm3ごとに

目盛が付き,目盛の付いている部分の高さが約135 mmのものとする。25 cm3の測定容器は,4 g/cm3を超

える見掛密度の粉末,特に高融点の金属粉末に使用するべきであるが,低見掛密度の粉末にも使用しても

よい。 

4.3 

タッピング装置 固い台の上で,測定容器をタップすることができ,粉末の表面層を水平な状態に

保ったままタップすることができるもの。タップストロークを3 mm,タップ回数を1分間に100〜300回,

それぞれ設定できなければならない。図1にタッピング装置の例を示す。 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

図1−タッピング装置の例 

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2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

試料採取 

試料の採取は,次による。 

a) 各測定で用いる粉末の質量は,表2を満たすものでなければならない。 

表2−測定容器の容積及び試料の質量 

見掛密度 

g/cm3 

測定容器の容積 

cm3 

試料の質量 

1以上 4以下 

100 

100±0.5 

 1未満 

50±0.2 

7を超え 

25 

100±0.5 

2を超え 7以下 

50±0.2 

0.8以上 2以下 

20±0.1 

 0.8未満 

10±0.1 

b) 通常,粉末の質量は,受け入れたままの状態で測定を行う。粉末を乾燥して用いる場合,酸化しやす

い粉末については,真空中又は不活性ガス中で乾燥を行う。 

なお,粉末が揮発性物質を含む場合は,乾燥してはならない。 

c) 可能な限り,測定は,三つの試料について行う。 

測定方法 

測定方法は,次による。 

a) 4.2に規定する測定容器の内壁は,適切な洗浄ブラシを用いて洗浄する。必要があれば,アセトンのよ

うな溶剤で洗浄してもよい。溶剤を用いて洗浄した場合は,使用前に測定容器を完全に乾燥する。 

b) 表2に規定する試料を,4.1に規定する天びんを用いて0.1 gの単位ではかりとる。 

c) はかりとった試料を測定容器に入れ,試料の表層部が水平になるようにする。試料を入れた測定容器

をタッピング装置に取り付ける。測定容器の試料の体積がそれ以上減少しないところまでタップを行

う。 

注記 実用的には,試料の体積がこれ以上減少しない最小減のタップ回数Nをあらかじめ決定して

おき,同種類の試料についての測定の場合,タップ回数は2N回とする。ただし,経験によ

ってN回未満の特定のタップ回数で満足のいく結果が得られると立証されている場合は,こ

の限りではない。高融点金属の微粉末の場合は,3 000回のタップを行えば満足のいく結果が

得られることが知られている。 

d) タップが終了したとき,試料の表層部が水平であれば,直接,測定容器の目盛で体積を読み取る。試

料の表層部が水平でない場合は,一番高い所と一番低い所の目盛を読み取り,平均値をタップ後体積

とする。最終的なタップ後の粉末の体積は,容積100 cm3の測定容器を使用した場合は,0.5 cm3単位

とし,25 cm3の測定容器を使用した場合は0.2 cm3単位に丸める。 

結果の表示 

タップ密度ρtは,次の式によって算出する。 

V

m

ρ=

t

Z 2512:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

ここに,m及びVは,表1による。 

試料数のタップ密度の算術平均を,小数点以下2桁をJIS Z 8401の規則Bによって,小数点以下1桁に

丸める。 

報告 

報告には,次の情報を含める。 

a) この規格に従って測定を実施した旨の記述:例 JIS Z 2512 

b) 試料の特定に必要な全ての詳細事項 

c) 試料を乾燥した場合は,乾燥方法 

d) 測定容器の容積及び試料の質量 

e) タップ密度の測定結果 

f) 

この規格に規定又は記載されていない全ての操作,又は任意に付加した操作 

g) 測定結果に影響を及ぼす可能性のある要因(例えば,測定時の温度,湿度)の詳細 

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Z 2512:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

附属書JA 

(参考) 

JISと対応国際規格との対比表 

JIS Z 2512:2012 金属粉−タップ密度測定方法 

ISO 3953:2011 Metallic powders−Determination of tap density 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

1 適用範
囲 

一致 

1A 引用
規格 

1B 用語
及び定義 

JIS Z 2500で定義し
ている用語を用い
ることを記載。 

− 

追加 

JISは,JIS Z 2500を追加。 
実質的な差異はない。 

− 

2 原理 

一致 

3 記号及
び定義 

一致 

4 装置 

使用する容器の材
質を追加。 

目盛付きガラス製容器 

変更 
 

JISは,国内において使用頻度
が多い樹脂製容器を追加。 
 

ISOへの提案を検討する。 

変更 

容器の記載を“測定容器”と略
称で記載。 

5 試料採
取 

試料採取を規定。 

変更 

5.1〜5.3を箇条5のa)〜c)に変
更した。容器の記載を“測定容
器”と略称で記載。 

6 測定方
法 

測定方法を規定。 

変更 

6.1〜6.4を箇条6のa)〜d)に変
更した。容器の記載を“測定容
器”と略称で記載。 

2

Z

 2

5

1

2

2

0

1

2

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き、本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

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Z 2512:2012  

2019年7月1日の法改正により名称が変わりました。まえがきを除き,本規格中の「日本工業規格」を「日本産業規格」に読み替えてください。 

(I)JISの規定 

(II) 
国際規格
番号 

(III)国際規格の規定 

(IV)JISと国際規格との技術的差異の箇条
ごとの評価及びその内容 

(V)JISと国際規格との技術的差異
の理由及び今後の対策 

箇条番号
及び題名 

内容 

箇条番号 

内容 

箇条ごと
の評価 

技術的差異の内容 

7 結果の
表示 

結果をJIS Z 8401の
規則Bによって丸
めて報告。 

結果が4 g/cm3以下の場
合は,結果を0.1 g/cm3単
位,4 g/cm3以上の場合は,
0.2 g/cm3単位とする。 

変更 

JISは,測定値をJIS Z 8401の
規則Bによって丸めることを
追加。 

ISOへの提案を検討する。 

8 報告 

報告に記載する情
報を規定。 
 

 
 
タップ方法を報告とす
る。 

変更 
 
削除 

容器の記載を“測定容器”と略
称で記載。 
タップ方法の種類がないため
削除した。 
実質的な差異はない。 

− 
 
ISOへの提案を検討する。 

JISと国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 3953:2011,MOD 

注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

  − 一致……………… 技術的差異がない。 
  − 削除……………… 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。 
  − 追加……………… 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
  − 変更……………… 国際規格の規定内容を変更している。 

注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

  − MOD…………… 国際規格を修正している。 

2

Z

 2

5

1

2

2

0

1

2

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