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Z 2343-3 : 2001

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日

本工業規格である。これによって JIS Z 2343 : 1992 は廃止され,JIS Z 2343-1JIS Z 2343-4 に置き換えら

れる。

制定に当たっては,国際規格に整合した日本工業規格を作成するために,ISO 3452-3 : 1998,

Non-destructive testing

−Penetrant testing−Part 3 : Reference test blocks を基礎として用いた。

JIS Z 2343-3

には,次に示す附属書がある。

附属書 ZA(規定)  関係する欧州刊行物について,国際刊行物の規範出典

附属書(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

JIS Z 2343

の規格群には,次に示す部編成がある。

JIS

Z

2343-1

  第 1 部:一般通則:浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類

JIS

Z

2343-2

  第 2 部:浸透探傷剤の試験

JIS

Z

2343-3

  第 3 部:対比試験片

JIS

Z

2343-4

  第 4 部:装置


Z 2343-3 : 2001

(1) 

目次

ページ

序文

1

1.

  適用範囲

1

2.

  引用規格

1

3.

  定義

2

4.

  対比試験片の種類

2

5.

  対比試験片の形状及び寸法

2

5.1

  タイプ 1 対比試験片の形状及び寸法

2

5.2

  タイプ 2 対比試験片の形状及び寸法

3

5.2.1

  一般

3

5.3

  タイプ 3 対比試験片の形状及び寸法

5

5.3.1

  一般

5

6.

  識別

6

附属書 ZA(規定)

7

附属書(参考)

8


日本工業規格

JIS

 Z

2343-3

: 2001

非破壊試験−浸透探傷試験−

第 3 部:対比試験片

Non-destrucive testing

−Penetrant testing−

Part 3 : Reference test blocks

序文  この規格は,1998 年に第 1 版として発行された,ISO 3452-3, Non-destructive testing  −Penetrant testing

−Part 3 : Reference test blocks を元に,対応する部分については対応する国際規格を翻訳し,技術的内容を

変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格には規定されていない部分(A 形対比試

験片及び B 形対比試験片)については,従来の日本工業規格を変更せずに追加して規定している。

なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,原国際規格を変更している事項である。変更の一覧表

をその説明を付けて,

附属書(参考)に示す。

1.

適用範囲  この規格は,JIS Z 2343-1 及び JIS Z 2343-2 に使用される 3 種類の対比試験片について規

定する。タイプ 1 の対比試験片は,蛍光浸透液と染色浸透液製品の両方の感度レベルを決定するために使

用する。タイプ 2,タイプ 3 の対比試験片は,蛍光浸透探傷設備と染色浸透探傷設備及び使用中探傷剤の

性能を定期的に調べるのに使用する。対比試験片は,JIS Z 2343-1 及び JIS Z 2343-2 に準拠して試験する

試験片と同様の条件で用いる。

備考  この規格の対応国際規格を,次に示す。

なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,IDT(一致している)

,MOD

(修正している)

,NEQ(同等でない)とする。

ISO 3452-3 : 1998 Non-destructive testing

−Penetrant testing−Part 3 : Reference test blocks (MOD)

2.

引用規格  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す

る。これらの引用規格のうちで発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規

格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付記

していない引用規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS G 0415

  鋼及び鋼製品−検査文書

JIS G 4305

  冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯

JIS H 4000

  アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条

JIS Z 2244

  ビッカース硬さ試験−試験方法

JIS Z 2300

  非破壊試験用語

JIS Z 2343-1

  非破壊試験−浸透探傷試験−第 1 部:一般通則:浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の

分類


2

Z 2343-3 : 2001

備考  EN 571-1 : 1997 (Non-destructive testing−Penetrant testing−Part 1 : General Principles)  からの引

用事項はこの規格の該当事項と同等である。

JIS Z 2343-2

  非破壊試験−浸透探傷試験−第 2 部:浸透探傷剤の試験

備考  ISO 3452-2 : 2000 (Non-destructive testing−Penetrant testing−Part 2 : Penetrant testing materials)

がこの規格と一致している。

ISO 4967

  Steel designation : 90MnV8 according to EU96 at quenched and tempered condition or equivalent

quality of hardness HRC53 to 62

3.

定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS Z 2300 による。

4.

対比試験片の種類  対比試験片の種類は,次による。

4.1

タイプ 1 対比試験片は,めっき厚が 10

µm,20µm,30µm 及び 50µm の 4 種類のニッケルクロムめっ

き試験片とする。10

µm,20µm 及び 30µm の試験片は,蛍光浸透探傷システムの感度決定に使用する。染

色浸透探傷システムの感度は,30

µm と 50µm の試験片を使って決定する。また,長さ 100mm,幅 70mm

の割れに対して直角方向に半分に切断した 2 片を一組として使用することもできる。

4.2

タイプ 2 の対比試験片は,1 枚の試験片で構成され,その半分はニッケルと薄いクロムの層で無電解

めっきされ,残りの半分は特定のざらつきをもつ面を出すように準備される。めっきされている側は,五

つの星形不連続点を示す。

4.3

タイプ 3 の対比試験片は焼割れを発生させ,1 枚の試験片の中央部で 2 等分に切断するか,又は溝で

左右に区分して比較する。

5.

対比試験片の形状及び寸法  対比試験片の形状及び寸法は,次による。

5.1

タイプ 対比試験片の形状及び寸法  タイプ 1 の試験片の形状は長方形とし,標準的な寸法は 35×

100

×2mm(

図 参照)とする黄銅の母材と均一なニッケルクロムめっき層で構成される。ニッケルクロ

ムの厚さは,10

µm,20µm,30µm 及び 50µm の 4 種類とする。試験片の長手方向に引っ張って,各試験片

に横割れを生じさせる。それぞれの割れの幅対深さの比は,約 1 対 20 とする。

表 1  タイプ 対比試験片

単位

µm

表示名称

めっき厚さ

めっき割れ幅(目標値)

50

µm 50±5 2.5

30

µm 30±3 1.5

20

µm 20±2 1.0

10

µm 10±1 0.5

備考  クロムめっき厚さは,0.5

µm を目標値とす

る。


3

Z 2343-3 : 2001

図 1  タイプ 対比試験片

5.2

タイプ 対比試験片の形状及び寸法

5.2.1

一般  試験片(図 参照)の形状は長方形とし,寸法は 155×50×2.5mm とする。

備考  特に明記していない限り,すべての寸法公差は±10%とする。

母材は,JIS Z 2244 による HV20 : 150±10 の初期硬さをもつ,JIS G 4305, SUS 316 ステンレ

ス鋼,又は同等品とする。


4

Z 2343-3 : 2001

図 2  タイプ の対比試験片

5.2.2

洗浄能力の測定部  浸透液の洗浄能力をチェックするため,試験片の左右どちらか半分に 25×

35mm

の測定部を互いに隣接して四つ設け,四つの測定部の粗さ  (Ra)  をそれぞれ,2.5

µm,5µm,10µm,

及び 15

µm,とする(図 参照)。Ra : 2.5µm の測定部はサンドブラストで,その他の測定部は放電加工に

よることができる。

5.2.3

きず測定部  きず測定部は,試験片の洗浄能力測定面を除いた半分である(図 参照)。

5.2.4

めっき  試験片の試験表面に厚さ 60

µm±3µm の無電解ニッケルをめっきして,ビッカース硬さ

HV0.2 : 500

∼0.2 : 600 の範囲の硬さを得る。ニッケル層は,厚さ 0.5∼1.5

µm の薄いクロムの層でめっきす

る。次に試験片に熱処理を加え(例えば,405℃で 70 分加熱)

,ビッカース硬さ HV0.3 : 900∼0.3 : 1 000 の

硬さを得る。クロムめっき面の粗さ  (Ra)  は 1.2∼1.6

µm とする。

5.2.5

人工きずの製作  試験表面の裏側(めっきされた測定部)に 2∼8kN までの荷重をかけて,等間隔

に五つのくぼみを付ける。人工きずの作製は,

表 による。

表 2  きず番号

きず

1 2 3 4 5

加える力 (kN)

2.0

3.5

5.5

6.5

8.0

5.2.6

人工きず製作のためくぼみは,圧縮機(圧力能力 120kN)又は半球状の押込み圧子を取り付けたビ

ッカース硬さ試験機を使用してつける。押込み圧子の詳細を

図 に示す。くぼみを付けるときは,0.05kN/s

の負荷速度,及び 0.5kN/s の負荷除去速度で連続的に荷重を作用させる。


5

Z 2343-3 : 2001

鋼種:ロックウェル硬さ HRC53 から HRC62 までの焼入れ,焼戻し条件,又は同等品質の ISO 4967

準拠の 90MnV8

図 3  球形の押込み圧子

5.2.7

五つのくぼみは等間隔に配置し,最も粗さ度の低い測定部の隣に最も小さなくぼみがくるようにし

て,また,くぼみのサイズを小さいものから大きいものという順序で並べる。人工きずは,

表 に示す以

下の直径の円内に入るようにする。

表 3  代表的なきず直径

単位 mm

きず番号

代表的な寸法(直径)

1 3

2 3.5

3 4

4 4.5

5 5.5

5.2.8

計測  きずのサイズは,校正済みのスケールを使用して最大直径部分で光学的に決定する。各対比

試験片には,五つの人工きずの実測値と四つの洗浄能力区画の粗さを示す JIS G 0415 タイプ 3.1.B 証明書

を添付する

5.3

タイプ 対比試験片の形状及び寸法  タイプ 3 対比試験片は,図 に示すとおりとし,材料は,JIS 

H 4000

に規定した A2024P とする。

5.3.1

一般  試験片(図 参照)の形状は長方形とし,寸法は 75×50×8∼10mm とする。


6

Z 2343-3 : 2001

図 4  タイプ 対比試験片

5.3.2

人口きずの製作  タイプ 3 対比試験片の製作方法は,板の片面中央部をブンゼンバーナーで 520∼

530

℃に加熱した面に流水をかけて急冷し,割れを発生させる。同様にして反対面にも割れを発生させ,次

に中央部に溝を機械加工する。また,タイプ 3 対比試験片は,PT-A の記号で表示する。

6.

識別  タイプ 1 の対比試験片(試験片のセット)は,JIS Z 2343-3 に続けて供給者の個別番号で識別

する。タイプ 2 の対比試験片は,JIS Z 2343-3 に続けて供給者の個別番号で識別する。タイプ 3 対比試験

片は,PT-A の記号で表示する。

各対比試験片は,JIS Z 2343-3 に準拠し,また JIS G 0415 タイプ 3.1.B に合致していることを明記した

証明書を添付する。


7

Z 2343-3 : 2001

附属書 ZA(規定)  関係する欧州刊行物について,国際刊行物の規範出典

このヨーロッパ規格は,日付けのある又は,日付けのない引用規格として他の刊行物の規定が含まれて

いる。これらの引用規格は本体中に適宜参照しており,また刊行物とは次に列挙するとおりである。日付

けのある引用規格については,これらの刊行物のいずれか一つに後から修正ないし改訂が加えられた場合

は,それら修正表ないしは改訂版としてこのヨーロッパ規格にとり入れられているときに限り,このヨー

ロッパ規格で通用する。日付けのない引用規格については,適用に際してその最新版を参照する。

タイトル

CEN

番号

ISO

番号

非破壊検査−浸透探傷試験

Part 1 : General principles

EN571-1

ISO 3452-1

Part 2 : Testing of penetrant

materials

EN ISO 3452-2

1)

ISO/DIS 3452-2

Part 3 : Reference test

blocks

EN ISO 3452-3

ISO 3452-3

Part 4 : Equipment

EN ISO 3452-4

ISO 3452-4

Metallic products

−Types

of inspection documents

EN 10204

ISO 10474

Tool steels

−Quality

requirements

EURONORM96

ISO 4967

1)

ヨーロッパ規格によっては,本書を EN 571-2として引用している
ものもある。 


8

Z 234

3-3 :

2001

附属書(参考)  JIS と対応する国際規格との対比表

JIS Z 2343-3 : 2001

  浸透探傷試験−対比試験片

ISO 3452-3 : 1998

  浸透探傷試験−対比試験片

(I)JIS

の規定 (III)国際規格の規定 (IV)JIS と国際規格との技術的差異の項目ご

との評価及びその内容  表面箇所:本体

表示方法:点線の下線と側線

項目番号

内容

(II)

国際規

格番号

項目

番号

内容

項 目 ご と の
評価

技術的差異の内容

(V)JIS

と国際規格との技術的差異の

理由及び今後の対策

1.

適用範囲

ISO 

3452-3

1.

JIS

に同じ MOD/追加

タイプ 3 対比試験片を追加

JIS Z 2343-1992

に規定する A 形対比

試験片をタイプ 3 として追加した。

2.

引用規格

JIS G 0415

MOD

/変更

JIS G 4305

JIS H 4000

JIS Z 2244

JIS Z 2300

JIS Z 2343-1

EN 571-1 : 1997

JIS Z 2343-2

ISO 3452-2 : 2000

ISO 4967

ISO 4967

に対応する JIS なし

 2.

ISO 10474

JIS G 0415

3.

定義

 3.

JIS

に同じ

4.

対 比 試 験 片 の

種類

4.1

タイプ 1 試験片

4.1

タイプ 1 試験片 MOD/追加

試験片を切断し 2 枚一組とし

て使用できることを追加

JIS Z 2343-1992

に規定のある B 形対

比試験片の内容を追加した。

 4.2

タイプ 2 試験片

4.2

JIS

に同じ IDT

 4.3

タイプ 3 試験片

規定なし MOD/追加

焼き割れ試験片を追加

JIS Z 2343-1992

に規定のある A 形対

比試験片の内容を追加した。

5.

対 比 試 験 片 の

形状及び寸法

5.1

タイプ 1 対比試験片

の形状及び寸法

 5.1

IDT

 5.2

タイプ 2 対比試験片

の形状及び寸法

 5.2

MOD

/変更

試験片の硬さ,材質に JIS 
引用

硬さは JIS Z 2244 を,材質は JIS G 

4305

又は同等とすることを追記した。

 5.3

タイプ 3 対比試験片

の形状及び寸法

規定なし MOD/追加

焼割れ試験片を追加

JIS Z 2343-1992

に規定のある A 形対

比試験片の内容を追加した。

6.

識別

 6.

MOD

/追加

タイプ 3 対比試験片を追加

タイプ 3 対比試験片は PT-A の記号を

表示する。


 

9

Z 234

3-3 :

2001

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:MOD

備考1.  項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

− IDT …………………技術的差異がない。

− MOD/追加…………国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。 
− MOD/変更…………国際規格の規定内容を変更している。

2.  JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。

− MOD…………………国際規格を修正している。 


10

Z 2343-3 : 2001

JIS Z 2343-3

(非破壊試験−浸透探傷試験−第 3 部:対比試験片)  構成表

氏名

所属

(委員長)

関  根  和  喜

横浜国立大学工学部

(幹事)

鈴  木  尚  美

テスコ株式会社

上  村  勝  二

栄進化学株式会社

細  谷  昌  厚

石川島播磨重工業株式会社

(委員)

穐  山  貞  治

経済産業省産業技術環境局標準課

橋  本      進

財団法人日本規格協会

堀  川  浩  甫

社団法人日本溶接協会(大阪大学接合科学研究所)

初  谷  正  治

社団法人軽金属溶接構造協会

迫  田      豪

社団法人非破壊検査振興協会(日本工業検査株式会社)

守  井  隆  史

社団法人日本鉄鋼連盟(川崎製鉄株式会社)

藤  本  道  男

社団法人全国鐵構工業連合会

三  好      滋

財団法人発電設備技術検査協会

徳  岡  優  和

日本溶接構造専門学校

大  岡  紀  一

日本原子力研究所大洗研究所

相  山  英  明

北海道立工業試験場

豊  田  修  治

非破壊検査株式会社

小  林      修

新日本非破壊検査株式会社

藤  岡  和  俊

三菱重工業株式会社

神  戸      護

元富士電機株式会社

続  木  武  彦

株式会社ジャムコ

浅  野  栄  一

川鉄テクノリサーチ株式会社

村  山      章

日本鋼管株式会社

山  岡  一  彦

マークテック株式会社

中  野  幹  夫

株式会社タセト

(事務局)

阿  部  節  矢

社団法人日本非破壊検査協会