>サイトトップへ >このカテゴリの一覧へ

Z 2305

:2013

(1)

目  次

ページ

序文  

1

1

  適用範囲  

1

2

  引用規格  

2

3

  用語及び定義  

2

4

  NDT 方法及び略語  

6

5

  責任 

6

5.1

  一般  

6

5.2

  認証機関  

6

5.3

  資格試験機関  

7

5.4

  試験センター  

7

5.5

  雇用主  

7

5.6

  申請者  

8

5.7

  資格証明書保持者  

8

6

  資格レベル  

8

6.1

  レベル 1  

8

6.2

  レベル 2  

9

6.3

  レベル 3  

9

7

  申請資格  

9

7.1

  一般  

9

7.2

  訓練  

9

7.3

  工業に関わる NDT 経験  

11

7.4

  視力要求事項−全ての資格レベル 

12

8

  資格試験  

12

8.1

  一般  

12

8.2

  レベル 及びレベル の試験内容及び採点  

13

8.3

  レベル の試験内容及び採点  

15

8.4

  試験の実施  

17

8.5

  再試験  

17

8.6

  試験の免除  

17

9

  認証 

18

9.1

  運営  

18

9.2

  資格証明書及び/又は携帯用カード  

18

9.3

  デジタル資格証明書  

18

9.4

  有効性  

19

10

  更新  

19


Z 2305

:2013  目次

(2)

ページ

11

  再認証  

19

11.1

  一般  

19

11.2

  レベル 及びレベル 2  

19

11.3

  レベル 3  

20

12

  ファイル  

20

13

  移行期間  

21

附属書 A(規定)分野  

22

附属書 B(規定)レベル 及びレベル に対する実技試験用試験体の最小限の数及び種類  

23

附属書 C(規定)レベル 再認証のために構築されたクレジットシステム  

24

附属書 D(規定)実技試験の評点  

26

附属書 E(参考)NDT エンジニアリング  

28

附属書 JA(参考)JIS と対応国際規格との対比表  

29


Z 2305

:2013

(3)

まえがき

この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本

非破壊検査協会(JSNDI)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規

格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規

格である。

これによって,JIS Z 2305:2001 は改正され,この規格に置き換えられた。

この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。

この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意

を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実

用新案権に関わる確認について,責任はもたない。


日本工業規格

JIS

 Z

2305

:2013

非破壊試験技術者の資格及び認証

Non-destructive testing-Qualification and certification of NDT personnel

序文 

この規格は,2012 年に第 4 版として発行された ISO 9712 を基に,対応する部分については対応国際規

格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本工業規格であるが,対応国際規格に規定されて

いる規定項目で不要な部分を日本工業規格として削除している。

なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。変更の一覧

表にその説明を付けて,

附属書 JA に示す。

適用範囲 

この規格は,工業に関わる非破壊試験(以下,NDT という。

)に従事する技術者の資格及び認証(以下,

それぞれ資格,認証という。

)に対する共通的要求事項について規定する。

この規格に規定した認証システムは,包括的な認証スキームが存在し,かつ,その方法又は技法が国際,

地域若しくは国家規格に含まれている場合,又は認証機関が新しい NDT 方法若しくは技法を効果的であ

ると実証した場合,この規格に規定したシステムは,ほかの NDT 方法又は確立された NDT 方法での新し

い技法にも適用できる。

認証は,次の NDT 方法のうち一つ以上における技能を対象としている。

a)

アコースティック・エミッション試験

b)

渦電流探傷試験

c)

赤外線サーモグラフィ試験

d)

漏れ試験(水圧試験を除く。

e)

磁気探傷試験

f)

浸透探傷試験

g)

放射線透過試験

h)

ひずみゲージ試験

i)

超音波探傷試験

j)

外観試験(直接目視だけによる観察及びほかの NDT 方法の適用時に実施される目視観察を除く。

注記 1  “工業に関わる”という用語は,医療分野の適用を除くことを意味する。

注記 2  CEN/TR 14748 

[4]

 は,ガイダンスとして使用できる。

注記 3  この規格は,事実上第三者による適合性評価スキームに対する要求事項を規定している。

これらの要求事項は,第二者又は第一者による適合性評価に直接的には適用できないが,

その場合,この規格の関連する部分は参照することができる。

注記 4  この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。


2

Z 2305

:2013

ISO 9712:2012

,Non-destructive testing−Qualification and certification of NDT personnel(MOD)

なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1 に基づき,

“修正している”

ことを示す。

引用規格 

次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用

規格は,その最新版(追補を含む。

)を適用する。

JIS Q 17024

  適合性評価−要員の認証を実施する機関に対する一般要求事項

注記  対応国際規格:ISO/IEC 17024,Conformity assessment−General requirements for bodies operating

certification of persons(IDT)

用語及び定義 

この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。

3.1

資格試験機関(authorized qualification body)

雇用主とは独立しており,認証機関によって資格試験を準備・運営する権限を与えられた機関。

3.2

基礎試験(basic examination)

レベル 3 において要求される材料科学,製造技術及び不連続部の種類,特定の資格及び認証に関するス

キーム,並びにレベル 2 において要求される NDT 方法の基礎的原理に関して,申請者の知識を実証する

ために行う筆記試験。

注記 1  三つの資格レベルの説明は,箇条 を参照。

注記 2  資格及び認証に関するスキームはこの規格に規定されている。

3.3

申請者(candidate)

認証機関に受け入れられる資格をもつ技術者の監督の下で経験を積み,

資格及び認証を求めている個人。

3.4

資格証明書(certificate)

明示された規定に基づいて,認証機関が発行し,名前を記載された者が書面に明記された力量を実証し

ていることを示す文書。

注記  “規定”は,この規格に明示している。

3.5

認証(certification)

NDT 方法,資格レベル及び分野に関する資格要件を満たしたことを確認するために,認証機関が用いる

資格証明書の発行を前提とする手順。

3.6

認証機関(certification body)

明示された要求事項に従って,認証に関する手順を運営する機関。

注記  “要求事項”は,この規格に明示している。


3

Z 2305

:2013

3.7

雇用主(employer)

申請者が定常的に働いている組織。

注記  雇用主は同時に申請者となり得る。

3.8

試験センター(examination centre)

認証機関によって承認され,資格試験を実施するセンター。

3.9

試験員(examiner)

NDT 方法及び製品分野又は工業分野においてレベル 3 の認証を受けた者であって,認証機関から資格試

験を実施,監督及び採点する権限を与えられた者。

3.10

一般試験(general examination)

レベル 1 又はレベル 2 の NDT 方法の原理に関する筆記試験。

3.11

工業に関わる経験(industrial experience)

関連分野の NDT 方法の適用において,資格に関する規定を満たすための技能及び知識を得るために必

要で,適切に資格付けされた監督の下で得られ,認証機関に受け入れられる経験。

3.12

試験監督員(invigilator)

認証機関から試験を監督する権限を与えられた者。

3.13

特定業務訓練(job-specific training)

雇用主に関わる製品,NDT 装置及び NDT 手順書,並びに適用するコード,規格,仕様書及び手順書に

特化した NDT において,作業実施許可を与えるための前提として,雇用主(又は代理人)が資格証明書

保持者に対して行う訓練。

3.14

主要方法試験(main-method examination)

レベル 3 で,認証を求める製品分野又は工業分野で用いる NDT 方法について,申請者の一般及び専門

の知識,並びに NDT 手順書を記載する能力を実証するために行う筆記試験。

3.15

多項選択式試験問題(multiple-choice examination question)

四つの解答選択肢のうち,一つだけが正しく,残りの三つは間違い又は不適切である試験問題。

3.16

NDT

指示書(NDT instruction)

確立された規格,コード,仕様書又は NDT 手順書に基づいて,NDT を実施する際に従わなければなら

ない正確な手順を記載した文書。

3.17

NDT

方法(NDT method)

物理的原理を NDT に適用する方法。


4

Z 2305

:2013

例  超音波探傷試験

3.18

NDT

手順書(NDT procedure)

規格,コード又は仕様書に従って製品の NDT を実施する際に適用すべき全ての必須の要素及び注意事

項について記載した文書。

3.19

NDT

技法(NDT technique)

NDT 方法を実用するための特定の手法。

例  超音波水浸探傷試験

3.20

NDT

訓練(NDT training)

認証を求める NDT 方法における理論及び実技に関する指導の過程。これは認証機関によって承認され

たシラバスに対する訓練コースの形式をとる。

注記  シラバスは,教育・訓練の目的及び内容,使用テキスト,参考文献,評価方法などについて記

した要綱である。

3.21

作業実施許可(operating authorization)

認証の適用範囲に基づいて,雇用主が発行し,明示された作業を実施することを個人に対して許可する

文書。

注記  このような作業実施許可は,特定業務訓練の規定による。

3.22

実技試験(practical examination)

申請者が NDT に精通し,かつ,実施できることを実証するために行う実技能力の評価試験。

3.23

資格(qualification)

NDT 業務を適切に遂行するために要求される身体的特性,知識,技能,訓練及び経験に関する実証。

3.24

資格試験(qualification examination)

認証機関又は資格試験機関によって運営され,申請者の一般,専門及び実技に関する知識,並びに技能

を評価する試験。

3.25

資格付けされた監督(qualified supervision)

経験を積む申請者に対する NDT 技術者による監督。それを行う者は,申請者と同じ NDT 方法において

認証された技術者又は認証されていないが,認証機関の見解において,そのような監督を適切に遂行する

ために要求された知識,技能,訓練及び経験をもつ技術者とする。

3.26

分野(sector)

特定の製品に関連する知識,技能,装置又は訓練を必要として,特化された NDT 実務が行われている

工業又は技術の特定のセクション。

注記  分野とは,製品分野(溶接製品,鋳造品など)又は工業分野(航空宇宙,供用期間中試験など)


5

Z 2305

:2013

を意味すると解釈してよい(

附属書 参照)。

3.27

大幅な中断(significant interruption)

認証を受けた個人の業務の欠如又は変更であり,連続した 1 年間又は 2 回以上の期間の総計で 2 年間を

超えて,認証を受けた適用範囲の NDT 方法の資格レベル及び分野に対応した職務を遂行できなくなる期

間。

注記  中断期間を算出する際,法定休日,病気の期間又は 30 日未満の訓練コースの期間は考慮しない。

3.28

専門試験(specific examination)

レベル 1 又はレベル 2 において,特定の分野で適用する NDT 技法に関する筆記試験。これには,NDT

の対象となる製品並びにコード,規格,仕様書,手順書及び判定基準に関する知識を含む。

3.29

仕様書(specification)

要求事項を記載した文書。

3.30

試験体(specimen)

実技試験で使用し,適用する分野で通常 NDT の対象となる製品を代表するもの。試験体には放射線透

過写真及びデータセットを含めることができる。

注記 NDT を行う試験体には,二つ以上の表面又は体積を含めてもよい。

3.31

試験体マスタレポート(specimen master report)

明示した条件(装置の種類,調整,技法,試験体など)で実施する実技試験における最適な結果を示す

模範解答。これと対比して申請者の試験報告書が採点される。

3.32

監督(supervision)

ほかの NDT 技術者が実施する NDT の適用を指示する行為。これには,NDT の準備及び実施並びに結果

の報告に関わる行為の管理を含む。

3.33

妥当性の実証(validation)

検証された手順が実際に機能し,かつ,所期の機能を満たすことを実証する行為。通常は,実際の立会,

実証,現場若しくは実験室におけるテスト又は選択された試験によって行う。

3.34

更新(renewal)

新規試験,追加試験又は再認証試験に合格後,5 年までの任意の時点で,試験を実施しないで行う資格

証明書の妥当性の再実証のための手順。

3.35

再認証(recertification)

試験を実施するか又は再認証のために公表している基準を満たすことを認証機関が確認できる,ほかの

方法による資格証明書の妥当性の再実証のための手順。


6

Z 2305

:2013

4 NDT

方法及び略語 

この規格の目的として,

表 に記載する略語は,NDT 方法を特定するために用いる。

表 1NDT 方法及び略語

NDT 方法

略語

アコースティック・エミッション試験 AT

渦電流探傷試験 ET

赤外線サーモグラフィ試験 TT

漏れ試験 LT

磁気探傷試験 MT

浸透探傷試験 PT

放射線透過試験 RT

ひずみゲージ試験 ST

超音波探傷試験 UT

外観試験 VT

責任 

5.1 

一般 

認証スキームは,認証機関が(必要に応じて資格試験機関の支援を得て)管理・運営しなければならな

い。これには,特定の NDT 方法及び製品分野又は工業分野での作業を実施する個人の資格を実証するた

めに必要な力量の認証に至る全ての手順を含む。

5.2 

認証機関 

5.2.1

認証機関は,JIS Q 17024 の要求事項を満たしていなければならない。

5.2.2

認証機関は,次のことを行う。

a)  JIS Q 17024

及びこの規格に従い,認証スキームを開始して,推進し,維持し,運営しなければならな

い。

b)

具体化したシラバスを含めた訓練コースのための仕様書を発行しなければならない。

注記  具体化したシラバスの例として,ISO/TR 25107

[2]

 が発行されている。

c)

認証機関の直接の責任の下で,資格試験についての詳細な運営を資格試験機関に委託してもよい。認

証機関は,この資格試験機関に対して施設,技術者,NDT 装置の校正及び管理,試験材料,試験体,

試験の実施,試験の採点,記録などを網羅している仕様書及び/又は手順書を発行しなければならな

い。

d)

前項の仕様書に適合していることを確実にするために,資格試験機関に対する初回審査及びその後の

定期的なサーベイランス審査を実施しなければならない。

e)

文書化された手順に従い,全ての委託した機能を監視しなければならない。

f)

職員及び設備が適切に配置された試験センターを承認し,これを定期的に監視しなければならない。

g)

記録の維持のための適切なシステムを構築し,少なくとも一回の認証サイクル(10 年)の間維持しな

ければならない。

h)

全ての資格証明書の発行に責任を負わなければならない。

i)

分野を定義する責任を負わなければならない(

附属書 参照)。

j)

全ての試験資料(試験体,試験体マスタレポート,試験問題バンク,試験問題用紙など)の機密を守

ることを確実にする責任を負い,また,試験体が訓練目的に使用されないことを確実にしなければな


7

Z 2305

:2013

らない。

k)

倫理規定を作成し,公表し,それを遵守するため,全ての申請者及び資格証明書保持者に対して署名

又はなつ(捺)印した誓約書を要求しなければならない。

5.3 

資格試験機関 

5.3.1

資格試験機関を設けた場合,資格試験機関は,次のことを行わなければならない。

a)

認証機関の管理の下で業務を行い,認証機関が発行した仕様書を適用する。

b)

いかなる支配的な利害関係からも独立している。

c)

公平性に対する実際的又は潜在的な脅威に対して認証機関の注意を促し,資格取得を求める各申請者

に公平であることを確実にする。

d)

認証機関が承認する文書化された品質マネジメントシステムを適用する。

e)

試験及び装置の校正及び管理を含め,試験センターを設立,監視及び管理するために必要な資源及び

専門技術をもつ。

f)

認証機関が権限を与えた試験員の責任の下で,試験を準備,監督及び管理する。

g)

認証機関の要求事項に従って,資格及び試験の適切な記録を保管する。

5.3.2

資格試験機関が存在しない場合には,認証機関が資格試験機関の要求事項を満たさなければならな

い。

5.4 

試験センター 

5.4.1

試験センターは,次のことを行わなければならない。

a)

認証機関又は資格試験機関の管理の下で業務を行う。

b)

認証機関が承認する文書化された品質手順書を適用する。

c)

装置の校正及び管理を含め,試験を運営するために必要な資源をもつ。

d)

関連する資格レベル,NDT 方法及び分野に対して満足な資格試験を確実に実施するために,業務に適

格な職員,施設及び装置を備える。

e)

認証機関が資格試験のために作成又は承認した試験問題及び試験体だけを使用し,認証機関が権限を

与えた試験員の責任の下で,試験を準備し実施する。

f)

実技試験には,認証機関又は資格試験機関が準備又は承認した試験体だけを使用する(試験センター

が 2 か所以上ある場合には,各試験センターは,それぞれ類似した不連続部をもち,同程度の NDT

の難易度をもった試験体を備える。

。どのような場合でも,試験体は訓練目的で使ってはならない。

g)

認証機関の要求事項に従って,資格及び試験の適切な記録を保管する。

5.4.2

雇用主の敷地に試験センターを置くことができる。この場合,公平性を保つために,認証機関は管

理の強化を要求し,権限を与えた認証機関の代表者の立会及び管理の下で,試験を実施しなければならな

い。

5.5 

雇用主 

5.5.1

雇用主は,申請者を認証機関又は資格試験機関に紹介し,提出された個人情報の有効性を文書化し

なければならない。その情報には,申請者の申請資格を判断するのに必要な教育,訓練,経験及び視力に

ついての申告を含めなければならない。申請者が,雇用されていないか又は自分自身が雇用主となってい

る場合には,教育,訓練及び経験の申告は,認証機関が受け入れることができる少なくとも一つの独立し

た組織によって証明されなければならない。

5.5.2

雇用主及びその職員は,資格試験に直接関与してはならない。

5.5.3

雇用主は,その管理下にある認証を受けた技術者に関して,次のことに対して責任を負わなければ


8

Z 2305

:2013

ならない。

a)

作業実施許可に関わる全ての責任。すなわち,必要に応じた特定業務訓練の実施。

b)

作業実施許可書の発行。

c) NDT

作業の結果。

d)

毎年行われる 7.4 a)の視力要求事項への適合の確保。

e) NDT

方法の適用が大幅な中断をすることなく継続していることの証明。

f)

その技術者が組織内での業務に関連した有効な認証を保有することの確保。

g)

適切な記録の保管。

これらの責任事項については手順書に記載することが望ましい。

5.5.4

自分自身が雇用主となっている個人は,雇用主に帰する全ての責任を負わなければならない。

5.5.5

この規格に基づいた認証は,NDT 作業者の一般的な力量を証明するものである。作業実施許可は,

雇用主の責任の下にあり,認証を受けた被雇用者はその雇用主に特有な装置,NDT 手順書,材料,製品な

どに関する更なる専門知識が必要とされることがあるため,

認証は作業実施許可を意味するものではない。

規制事項及びコードで要求されている場合には,作業実施許可は,該当する工業のコード及び規格,NDT

手順書,装置並びに試験の対象となる製品の受入れ基準について,資格証明書保持者の知識を検証するた

めに作成された,雇用主が要求する特定業務訓練及び試験を明示する品質手順書に従って雇用主が付与し

なければならない。

5.6 

申請者 

申請者は,雇用,自営又は非雇用にかかわらず,次のことを行わなければならない。

a)

訓練コースを修了した証拠書類を提出する。

b)

要求されている経験が,資格付けされた監督の下で得られていることを証明できる証拠書類を提出す

る。

c)

7.4

の要求事項を満足する視力の証拠書類を提出する。

d)

認証機関が発行した倫理規定を遵守する。

5.7 

資格証明書保持者 

資格証明書保持者は,次のことを行わなければならない。

a)

認証機関が発行した倫理規定を遵守する。

b)

毎年,7.4 a)に従って視力の検査を行い,その検査結果を雇用主に提出する。

c)

認証の有効性における条件が満たされなくなったときは,認証機関及び雇用主に通知する。

資格レベル 

6.1 

レベル 

6.1.1

レベル 1 の認証を受けた個人は,指示書に従って,かつ,レベル 2 又はレベル 3 技術者の監督の下

で,NDT を実施する力量を実証している。雇用主はレベル 1 技術者に,資格証明書に明記された力量の範

囲で,NDT 指示書に従って次の項目を実施する許可を与えてもよい。

a) NDT

装置を調整する。

b) NDT

を実施する。

c)

記載された基準に従って NDT 結果を記録し,分類する。

d)

結果を報告する。

6.1.2

レベル 1 の認証を受けた技術者は,使用する NDT 方法若しくは技法の選択又は NDT 結果の解釈


9

Z 2305

:2013

について責任を負ってはならない。

6.2 

レベル 

レベル 2 の認証を受けた個人は,NDT 手順書に従って NDT を実施する力量を実証している。雇用主は

レベル 2 技術者に,資格証明書に明記された力量の範囲で,次の項目を実施する許可を与えてもよい。

a)

使用する NDT 方法に適用する NDT 技法を選択する。

b) NDT

方法の適用制限を明確にする。

c) NDT

コード,規格,仕様書及び手順書を,実際の作業条件に適した NDT 指示書に書き換える。

d)

装置の調整及びその検証を行う。

e) NDT

を実施し,監督する。

f)

適用される規格,コード,仕様書又は手順書に従って結果を解釈し,評価する。

g)

レベル 2 又はそれより下のレベルの全ての作業を実施し,監督する。

h)

レベル 2 又はそれより下のレベルの技術者を指導する。

i) NDT

結果を報告する。

6.3 

レベル 

6.3.1

レベル 3 の認証を受けた個人は,認証の対象となる NDT 作業の実施及び指示する力量を実証して

いる。レベル 3 技術者は,次の項目を実証している。

a)

現行の規格,コード及び仕様書によって結果を評価し,解釈する力量をもっている。

b) NDT

方法の選択,NDT 技法の確立及びほかに判定基準が存在しない場合にはその確立を補佐するた

めに,適用する材料,製造,プロセス及び製品技術についての十分な実技に関する知識をもっている。

c)

ほかの NDT 方法に関する一般的な知識に精通している。

6.3.2

レベル 3 技術者に,資格証明書に明記された力量の範囲で,次の各事項を実施することを許可して

もよい。

a)

試験設備,並びに試験センター及びその職員についての全責任を負う。

b) NDT

指示書及び手順書を作成し,編集上及び技術上の精査,並びに妥当性を実証する。

c)

規格,コード,仕様書及び手順書を解釈する。

d)

使用する特定の NDT 方法,手順書及び NDT 指示書を指定する。

e)

全レベルの全ての作業を実施し,監督する。

f)

全レベルの NDT 技術者を指導する。

申請資格 

7.1 

一般 

申請者は,資格試験の前に視力及び訓練に関する最小限の要求事項を満足し,認証を受ける前に工業に

ついての経験に関する最小限の要求事項を満たさなければならない。

7.2 

訓練 

7.2.1

申請者は,認証を求める NDT 方法及び資格レベルについての訓練を修了したことを証明する認証

機関が認める文書を,提出しなければならない。

7.2.2

全ての資格レベルに対して,申請者は,認証機関が認めた理論及び実技訓練コースを修了しなけれ

ばならない。

レベル 3 に対しては,

表 に記載された最小限の訓練に加えて,資格取得のための準備は,申請者の学

術的及び技術的経歴によって,その他の訓練コース,会議又はセミナへの出席,教科書,定期刊行物,そ


10

Z 2305

:2013

の他の印刷又は電子媒体による専門的な教材での学習などによって行うことができる。

注記 NDT 技術者訓練組織に関するガイドラインは,ISO/TR 25108

[3]

 に記載されている。

7.2.3

適用する NDT 方法について,認証の申請者に必要とされる最小限の訓練時間は 7.2.4 及び

表 に,

可能な訓練時間の削減は,7.2.5 に規定する。

この時間は,適切な数学的能力,材料及びプロセスの予備知識をもつ申請者を基本として規定する。こ

れが当てはまらない場合,認証機関は,訓練の追加を要求することがある。

訓練時間には,実技及び理論コースを含む。

附属書 に明示された工業分野を創設する際,認証機関は表 の訓練に関する最小限の要求事項が十分

であるか又は増加させた方がよいかどうかを考慮することが望ましい。

7.2.4

レベル 2 に直接申請する場合,

表 に示すレベル 1 及びレベル 2 の訓練時間の合計を満たさなけれ

ばならない。レベル 3 に直接申請する場合,

表 に示すレベル 1,レベル 2 及びレベル 3 の訓練時間の合

計を満たさなければならない。レベル 3 の認証を受けた個人の責任(6.3 参照)及びレベル 3 の基礎試験の

パート C

表 参照)の内容を考慮する場合,ほかの NDT 方法に関する追加訓練が必要となることがある。

表 2−最小限の訓練要求

単位  時間

NDT 方法

レベル 1

レベル 2

レベル 3

AT

40 64 48

ET

40 48 48

LT

B−圧力法

24 32 32

C−トレーサガス法

24 40 40

MT

16 24 32

PT

16 24 24

ST

16 24 20

TT

40 80 40

RT

a)

40 80 40

UT

40 80 40

VT

16 24 24

a)

 RT に対して,訓練時間は放射線安全を含まない。

7.2.5

可能な訓練時間の削減については,次による。幾つかの削減が適用できる場合,その削減の合計が

訓練時間の 50 %を超えてはならない。どのような削減も,認証機関の承認を必要とする。

a)

全ての資格レベル

−  複数の NDT 方法(

例  MT,PT)又は既に認証を受け,ほかの NDT 方法の認証を求める場合,関

連する訓練用シラバスが重複するとき(

例  製品技術),訓練用シラバスに従ってそれらの NDT 方

法(

例  PT,MT,VT)の総訓練時間を削減してもよい。

−  関連する学科で技術系の単科大学若しくは総合大学を卒業した申請者,又は単科大学若しくは総合

大学で関連する工学若しくは理学を少なくとも 2 年履修した申請者に対して,総必要訓練時間の

50 %まで削減してもよい。

注記 NDT 方法に関する科目(化学,数学又は物理)及び/又は製品若しくは工業分野に関する科

目(化学工学,金属工学,機械工学など)が訓練時間の削減に該当する。

b)

レベル 1 及びレベル 2

求める認証が次のように限定されている場合,訓練時間を 50 %まで削減してもよい。


11

Z 2305

:2013

−  適用の場合(

例  棒,管及びロッドで自動化された ET,UT,又は圧延した鋼板の垂直超音波探傷

による板厚及びラミネーション試験)

−  技法の場合(

例  X 線透視法だけを使用する RT)

c) RT

レベル 2 を直接申請する場合,認証がフィルムの解釈で,かつ,対象が一つの製品分野だけに限定

されている場合は,最小限の訓練要求は 56 時間とする。

7.3 

工業に関わる NDT 経験 

7.3.1 

一般 

申請者が認証を求めている分野で得る最小限の経験期間は,

表 によるものとし,可能な経験期間の削

減については 7.3.3 による。申請者が二つ以上の NDT 方法の認証を求める場合,全体の経験期間はそれぞ

れの NDT 方法の経験の合計でなければならない。

レベル 2 の認証について,この規格の意図として,作業経験は,レベル 1 技術者としての期間から成る

としている。もし個人がレベル 1 での経験期間がなく,レベル 2 の資格認証を直接受ける場合は,レベル

1 及びレベル 2 に要求される経験期間の合計を満たさなければならない。この場合,経験期間の削減は,

認められない。

全ての資格レベルに対して,試験前の最小限の経験期間は,認証機関が明示しなければならない(

表 3

に示す値に対する割合又は%値)

。試験に合格してから経験の一部を得る場合,試験結果は 2 年間又は関連

する NDT 方法(複数)で要求された合計の経験期間のいずれか長い期間有効である。

経験期間を証明する文書を,雇用主の確認を得て認証機関に提出しなければならない。

表 3−工業に関わる最小限の経験

単位  月数

NDT 方法

経験

a)

レベル 1

レベル 2

レベル 3

AT,ET,LT,RT,UT,TT 3

9

18

MT,PT,ST,VT 1  3  12

a)

  作業経験は,公称 40 時間/週又は法定労働時間/週を基にする。40 時間/

週を超えて業務を行っている場合には,総労働時間に基づいた経験の月数と

して加算することができるが,その経験の証拠の作成が必要となる。

7.3.2 

レベル 

レベル 3 の責務として,

いかなる特定の NDT 方法についてもその技術範囲を超えた知識が要求される。

この広範な知識は,教育・訓練・経験の多様な組合せによって獲得してもよい。

表 は,技術専門学校又

は認定された単科大学若しくは総合大学で,少なくとも 2 年の工学又は科学を履修した申請者に対する最

小限の経験を示す。これに該当しない場合には,経験期間は 2 倍としなければならない。

レベル 3 の認証について,この規格の意図として,作業経験は,レベル 2 技術者としての期間から成る

としている。もし個人がレベル 2 での経験期間がなく,レベル 1 からレベル 3 の資格認証を直接受ける場

合は,レベル 2 及びレベル 3 に要求される経験期間の合計を満たさなければならない。この場合,経験期

間の削減は認められない。

7.3.3 

期間の削減 

7.3.3.1

幾つかの削減が適用できて,その合計が経験期間の 50 %を超えない場合,経験期間の可能な削減

について,次に規定する。どのような削減も,認証機関の承認を必要とする。

経験期間の可能な削減を考慮する場合,認証機関は次の内容を考慮することが望ましい。


12

Z 2305

:2013

−  経験の質が多様であり,かつ,その経験が集中して得られ,求めている認証と関わりが非常に大きい

状況において,より早く技能を習得することがある。

−  2 種類以上の表面 NDT 方法,すなわち,MT,PT 及び VT の経験を同時に取得する場合に,1 種類の

NDT 方法の適用で得られる経験が,ほかの 1 種類以上の表面方法で得られる経験と補完関係にあるこ

とがある。

−  既に認証を受けている NDT 方法のうち,一つの分野での経験が,同じ NDT 方法の別の分野での経験

と補完関係にある。

−  申請者がもっている教育のレベル及び質も考慮することが望ましい。これは特にレベル 3 の申請者に

当てはまるが,ほかの資格レベルにも適用できる。

7.3.3.2

作業経験についての経験月数は,この規格で取り扱っている二つ以上の NDT 方法ごとで,同時

に得てもよい。この場合,必要とされる全体の経験は,次のように低減される。

−  二つの NDT 方法の場合,必要とされる全体の期間の 25 %を削減

−  三つの NDT 方法の場合,必要とされる全体の期間の 33 %を削減

−  四つ以上の NDT 方法の場合,必要とされる全体の期間の 50 %を削減

全ての場合において,申請者は,認証を求めている NDT 方法それぞれについて,

表 で要求されてい

る期間の最小 50 %であることを示す必要がある。

7.3.3.3

全ての場合において,申請者は,認証を求めている NDT 方法及び分野の組合せのそれぞれにつ

いて,要求する経験期間の少なくとも半分の経験月数をもっていることを示す必要がある。この経験月数

が 1 か月未満であってはならない。

7.3.3.4

求めている認証が,適用において限定されている場合(

例  厚さ測定又は自動探傷試験)には,

経験期間を最大で 50 %削減してもよい。ただし,1 か月未満であってはならない。

7.3.3.5

必要な実技経験期間の 50 %を上限として,適切な実技コースを修了することで取得してもよい。

その際,このコースの期間は,最大で 5 倍までの経験期間に置き換えてもよい。この手順は 7.3.3.4 の規定

との関連で使用してはならない。このコースは,頻繁に起こる NDT 上の問題を解決する実用的な方法に

集中するものでなければならなく,既知の欠陥をもつ試験体の NDT を重要な要素として含めるのが望ま

しい。このプログラムは,認証機関によって承認されなければならない。

7.4 

視力要求事項−全ての資格レベル 

申請者は,視力が満足していることを証明する文書を次の要求事項に従って提出しなければならない。

a)

近方視力は,Jaeger number

1)

 1,Times Roman N 4.5 又はそれに相当する文字(1.6 mm の高さがあるこ

と)の中の最小のものを 30 cm 以上離れて,矯正又は未矯正のいずれかで,単眼又は両眼で読める。

1)

 Jaeger

number は,米国非破壊試験協会が採用している視力表の番号。

b)

色覚は,雇用主の指定する NDT 方法で使われる色彩又はグレイスケール(灰色の濃淡)間のコント

ラストを見分けて識別できれば十分とする。

認証機関は,a)における要求事項を適切な代替によって置き換えることを考慮してもよい。

認証後,雇用主は,近方視力検査を毎年実施し,視力が要求事項を満足していることを検証しなければ

ならない。

資格試験 

8.1 

一般 

資格試験は,一つの製品分野又は一つ以上の工業分野で適用される NDT 方法を取り扱うものでなけれ


13

Z 2305

:2013

ばならない。認証機関は,各試験の解答のために申請者に与える最大時間を明示し,これを公表しなけれ

ばならない。この時間は,問題数及び難易度に基づくものとする。記述式解答の平均許容時間は,認証機

関が決定しなければならない。

8.2 

レベル 及びレベル の試験内容及び採点 

8.2.1 

一般試験 

一般試験には,認証機関又は資格試験機関が試験日において有効である一般試験問題の中から,予測で

きない方法で選択した問題だけを出題しなければならない。申請者は,少なくとも

表 に従った数の多項

選択式試験問題に解答しなければならない。

RT では,国内規制がない場合には,放射線安全に関する試験を含めなければならない。 
RT に関する試験には,X 線若しくは γ 線のいずれかを含めるか又はそれら両方を含める。これらのいず

れを選択するかは,認証機関が手順に規定する。

表 4−要求される最小限の問題数:一般試験

NDT 方法

問題数

AT,ET,TT,RT,UT 40

LT,MT,PT,ST,VT 30

8.2.2 

専門試験 

専門試験には,認証機関又は資格試験機関が該当分野に関連し,専門問題の中から,選択した問題を使

用する。

専門試験では,申請者は,計算問題,NDT 手順書に関する問題,並びにコード,規格及び仕様書に関す

る問題を含む少なくとも 20 問の多項選択式問題に解答することが要求される。

もし,専門試験が二つ以上の分野を取り扱うものであるならば,最小限の問題数は 30 問とし,関連する

製品分野又は工業分野間で均等に振り分けなければならない(

附属書 参照)。

8.2.3 

実技試験 

8.2.3.1

実技試験には,指定された試験体に試験を適用すること,要求の程度によって NDT 結果を記録

すること(レベル 2 の申請者の場合は解釈すること)及び要求された書式で結果を報告することを含めな

ければならない。訓練の目的のために使用される試験体は試験に使用してはならない。

8.2.3.2

それぞれの試験体は,個別に識別され,試験体マスタレポートをもっていなければならない。試

験体マスタレポートには,試験体中の規定する不連続部を検出するために使用する装置の調整を全て含め

なければならない。それが完全にトレーサブルであることを確実にするために,適切で永続的なマーキン

グによって個別に識別できるものでなければならない。そのマーキングは,試験体の実技試験又は検査を

妨げるものであってはならない。また,どのような場合でも,試験体が実技試験に使われている間は,マ

ーキングは申請者から見えないようにしなければならない。

試験体マスタレポートは,少なくとも二つの独立して行われた試験に基づいて作成され,かつ,試験の

採点のためのレベル 3 資格証明書保持者によって妥当性が実証されていなければならない。

試験体マスタレポートの作成に用いた独立した NDT 報告書は,記録として保管しなければならない。

8.2.3.3

試験体は,該当分野に特化したものであり,実際の形状を模擬し,かつ,製造又は供用期間中に

発生する典型的な不連続部を含まなければならない。

不連続部は,自然に発生したもの,人工的に作られたもの又は埋め込まれたものとしてもよい。レベル

2 の評価のため,データセット又はフィルムを,実際の試験体の代わりに用いることができる。


14

Z 2305

:2013

キャリブレーション及び測定作業(

例  厚さ又はコーティング測定)のために用いられる試験体は,不

連続部を含む必要はない。RT の場合,不連続部は放射線透過写真の解釈において示されるので,試験体に

含めなくてもよい。同様に,AT,TT 及び ST の場合にも,不連続部はレベル 2 の解釈において使用される

データセットで示されるので,試験体に含めなくてもよい。

注記  試験用試験体の不連続部の形態に関するガイドラインは,CEN/TS 15053

[5]

 又は ISO/TS 22809

[1]

に記載されている。

8.2.3.4

認証機関は,NDT を行う試験体(表面又は体積)の数が,該当する資格レベル,NDT 方法及び

分野にとって妥当なものであり,更にそれらの表面又は体積には報告可能な不連続部が含まれていること

を確実にしなければならない。

レベル 1 及びレベル 2 の実技試験で NDT を行う試験体の数,及び試験体(表面又は体積)の数につい

ての要求事項は,

附属書 による。

8.2.3.5

レベル 1 の申請者は,試験員の提示する NDT 指示書に従わなければならない。

8.2.3.6

レベル 2 の申請者は,適用できる NDT 技法を選択し,与えられたコード,規格又は仕様書に関

連する作業条件を決定しなければならない。

8.2.3.7

不連続部が,通常,人工的な資料又はデータで置き換えられる試験では,レベル 1 申請者は,装

置を調整及び校正し,その感度を検証し,試験データを記録する能力を示さなければならない。レベル 2

申請者は,あらかじめ記録された試験データを解釈し,評価する能力を示さなければならない。

8.2.3.8

試験の許容時間は,試験体の数及びその複雑さによる。平均許容時間は認証機関によって明示さ

れなければならない。NDT を行うそれぞれの表面又は体積について,推奨する最大許容時間は,次による。

a)

レベル 1 については,2 時間

b)

レベル 2 については,3 時間

8.2.3.9

レベル 2 の申請者は,試験員によって選ばれた試験体に対して,レベル 1 技術者に適した少なく

とも一つの NDT 指示書を作成しなければならない。

この試験では,最大許容時間として,2 時間が推奨される。

8.2.4 

レベル 及びレベル の資格試験の採点 

8.2.4.1

一般試験,専門試験及び実技試験は,別々に採点されなければならない。従来のあらかじめ準備

された紙ベースの試験を行う場合,試験員は模範解答と比較することによって試験を採点する責任をもた

なければならない。認証機関の選択によって,蓄えられたデータを基に自動的に申請者の解答を採点し,

事前に準備されたアルゴリズムに従って筆記試験を採点するという e アセスメントシステムを使用しても

よい。

8.2.4.2

実技試験の採点は,適用する NDT レベル及び NDT 方法に関して推奨される配分によって,

表 5

の項目 1 から項目 4 に基づいて行われなければならない。


15

Z 2305

:2013

表 5−実技試験の評点の内容及び配分

単位  %

項目

a)

内容

配分

レベル 1

レベル 2

1

機器の設定の機能及び検証を含む NDT 機器の知識 20 10

2

試験体への NDT の適用。これは次の内容から成る。

−  レベル 2 の場合,技法の選択及び作業条件の決定 
−  試験体の準備(表面条件)及び外観の試験

−  機器の調整

−  試験の実施 
−  試験後の作業

35 20

3

不連続部の検出及び報告,並びにレベル 2 の場合,そ

の特性(位置,方向,寸法,種類)及び評価

45 55

4

レベル 2 の場合,レベル 1 用の指示書作成

− 15

a)

  表 D.1 は,各項目の詳細についてガイダンスを与えている。また,試験員はこれら詳

細項目の適用を考慮することが望ましい。

8.2.4.3

認証の資格を得るには,申請者は試験の各パート(一般,専門,実技)で最小限 70 %を得なけれ

ばならない。さらに,実技試験では,各試験体で少なくとも 70 %の点数を得なければならない。そして

NDT 指示書が必要とされる場合も,同様である。

8.2.4.4

試験の一般,専門のパートでは,認証機関が承認した解答集を基に申請者の解答を比較すること

によって採点される。各正解は 1 点となり,その試験の得点は,獲得した点数の合計となる。最終の計算

では,各試験の得点は,パーセントとして表される。

8.2.4.5

レベル 2 の申請者に対して,指示書作成に使用される試験体は,

表 D.1 によって 100 点満点で採

点される。その他の試験体(指示書作成に使用しない。

)は,

表 D.1(表 参照)によって,85 点満点で採

点されるため,最終得点は,100/85 を乗じて計算される。指示書は,

表 D.1(表 参照)によって,15 点

満点で採点されるため,8.2.4.3 で要求されている 70 %と比べるために,この値には 100/15 を乗じる。

AT に関して,要求された試験での指示書は,試験体に関連してもよいが,その試験体は,実技試験中の

試験には使用されない。

8.3 

レベル の試験内容及び採点 

8.3.1 

一般 

レベル 3 認証の全ての申請者は,どの NDT 方法でも,レベル 1 のための NDT 指示書を作成すること

8.2.3.9 参照)を除いて,関連する分野及び方法で,レベル 2 の実技試験に合格(70 %以上の点数で)し

ていなければならない。同じ NDT 方法及び製品分野のレベル 2 資格をもつ申請者又は

附属書 で明記さ

れた工業分野での NDT 方法でレベル 2 の実技試験に合格している申請者は,レベル 2 の実技試験に再び

合格することを免除される。この免除は関連する工業分野によって網羅された製品分野に対してだけ有効

であり,いかなる場合でも関連する分野とは,申請者がレベル 3 認証を求める分野である。

8.3.2 

基礎試験 

8.3.2.1

この筆記試験は,少なくとも

表 に示す多項選択式問題の数を用いて,基礎的項目について申請

者の知識を評価しなければならない。試験問題は,その試験の時期に認証機関が承認した最新の試験問題

から予知できない方法で選ばれなければならない。


16

Z 2305

:2013

表 6−要求される最小限の基礎試験問題数

パート

内容

問題数

A

材料科学,製造技術に関する技術的知識。 25

B

この規格に基づいた認証機関の資格及び認証に関するスキームの知識。ここで

は,書籍持込み試験としてもよい。

10

C

レベル 2 に対して要求され,かつ,箇条 の NDT 方法から申請者が選択した少

なくとも四つの NDT 方法に関する一般的な知識。これら四つの NDT 方法には,
少なくとも一つの体積 NDT 方法(UT 又は RT)を含めなければならない。

各 NDT 方法につき

15

(合計 60)

8.3.2.2

基礎試験に合格してから 5 年以内に,最初の主要方法試験に合格すれば,基礎試験の有効性は維

持される。したがって,まず基礎試験に合格することが推奨される。有効なレベル 3 の資格証明書を保持

する申請者は,再度基礎試験を受ける必要から免除される。

8.3.3 

主要方法試験 

この筆記試験は,

表 に示す要求される最小限の多項選択式問題数を用いて,主要な方法の内容につい

て申請者の知識を評価しなければならない。試験問題は,その試験の時期に認証機関が承認した最新の試

験問題から予知できない方法で選ばれなければならない。

表 7−要求される最小限の主要方法試験問題数

パート

内容

問題数

D

申請した NDT 方法に関連するレベル 3 の知識。 30

E

関連する分野における NDT 方法の適用。これには適用するコード,規格,仕様書及び手

順書を含む。コード,規格,仕様書及び手順書に関連する書籍持込み試験としてもよい。

20

F

関連する分野における一つ以上の NDT 手順書の作成。適用するコード,規格,仕様書及

びほかの手順書は,申請者が試験中に使用できるようにしなければならない。

レベル 3 の試験に合格し,既に NDT 手順書を作成した申請者に対して,認証機関は,関
連する NDT 方法及び分野を網羅し,間違い及び/又は脱落を含む既存の NDT 手順書に対

して,手順書として不可欠な内容を評価をすることによって,NDT 手順書の作成に置き換

えてもよい。

8.3.4 

レベル の資格試験の採点 

8.3.4.1 

一般 

基礎試験及び主要方法試験の採点は,別々に行わなければならない。認証の資格を得るには,申請者は

基礎試験及び主要方法試験の両方に合格しなければならない。基礎試験の三つのパート A,B,C 及び主

要方法試験のパート D,E に関して,次の要求事項を適用する。

一般的にあらかじめ準備された紙ベースの試験を行う場合,

試験員は認証機関が承認した解答集を基に,

申請者の解答を比較することによって採点する責任をもたなければならない。各正解は 1 点となり,その

試験の得点は,獲得した点数の合計となる。最終の計算では,各試験の得点は,パーセントとして表され

る。

認証機関の選択によって,蓄えられたデータを基に自動的に申請者の解答を採点し,事前に準備された

アルゴリズムに従って筆記試験を採点するという e アセスメントシステムを使用してもよい。

8.3.4.2 

基礎試験 

基礎試験に合格するためには,申請者は,各パート A,B 及び C のそれぞれにおいて最小限 70 %の点数

を得なければならない。


17

Z 2305

:2013

8.3.4.3 

主要方法試験 

主要方法試験に合格するためには,申請者は,各パート D,E 及び F のそれぞれにおいて最小限 70 %の

点数を得なければならない。

手順書作成試験において推奨される配分は,

表 D.2 による。

8.4 

試験の実施 

8.4.1

全ての試験は,認証機関によって設立,承認及び監視された試験センターで,認証機関が直接実施

するか又は資格試験機関が実施しなければならない。

8.4.2

試験では,試験員又は試験監督員の要求に基づいて,申請者は所持している自分自身を証明できる

もの及び試験の正式な通知書を提示しなければならない。

8.4.3

試験中に試験の規則を遵守しないか若しくは不正行為を犯し,又はこれを助けた申請者は,その後

少なくとも 1 年間は全ての資格試験から除外される。

8.4.4

試験問題は,認証機関によって妥当性を実証されなければならない。一般的にあらかじめ準備され

た紙ベースの試験を行う場合,問題用紙は試験員によって妥当性を実証及び承認され,採点は認証機関に

よって承認された手順に従って行われなければならない(8.2.4 及び 8.3.4 参照)

。e アセスメントシステム

を使用する場合,認証機関は問題を選択し,コンピュータによる筆記試験を申請者に提供し,試験を採点

する e アセスメントシステムの妥当性を実証し,承認しなければならない。

8.4.5

筆記試験(紙ベース又は e アセスメントにかかわらず)及び実技試験は,一人の試験員又は試験員

の責任の下で配置された一人以上の訓練された試験監督員によって監督されなければならない。

8.4.6

試験員は,次に該当する場合,申請者を試験してはならない。

a)

その試験のために訓練した申請者の試験を,訓練活動の終了の日から 2 年間

b)

試験員と同一施設で作業している(正規又は臨時)申請者

8.4.7

認証機関の承認があれば,実技試験の申請者は,各自所有の装置を使用してもよい。

8.4.8

申請者は,試験員によって特別に許可された場合を除き,試験会場に所持品を持ち込むことは許さ

れない。

8.5 

再試験 

8.5.1

倫理的でない行動によって不合格となった申請者は,再申請までに少なくとも 12 か月待たなけれ

ばならない(8.4.3 参照)

8.5.2

ある試験パートで合格点を得られないで不合格となった申請者は,初めての試験後 1 か月以降で,

2 年以内に,不合格となったパートについて 2 回の再試験を受けてもよい。

なお,この場合,認証機関が受け入れられる更なる訓練を十分に完了していなくてもよい。

注記  ここでの試験パートとは,レベル 1 及びレベル 2 の場合は,一般試験,専門試験及び実技試験

を指し,レベル 3 の基礎試験の場合は,パート A,B 及び C を指し,そしてレベル 3 の主要方

法試験の場合は,パート D,E 及び F を指す。

8.5.3

全ての許されている再試験に不合格となった申請者は,新規の申請者のために定められた手順に従

って申請し,受験しなければならない。

8.6 

試験の免除 

8.6.1

レベル 1 又はレベル 2 の認証を受けた個人が,同じ NDT 方法で分野を変えるか別の分野を追加す

る場合は,新しい分野に関するその NDT 方法についての専門試験及び実技試験だけが要求される。

8.6.2

同じ NDT 方法で分野を変えるか別の分野を追加するレベル 3 の認証を受けた個人は,基礎試験及

び主要方法試験のレベル 3 のパート D を再受験する必要性を免除される(

表 参照)。


18

Z 2305

:2013

認証 

9.1 

運営 

全ての条件を満たす申請者は,認証されなければならず,認証機関は認証に関わる証拠を利用可能なも

のにしなければならない。証拠は,ハードコピーの資格証明書及び/又は携帯用カードの発行(9.2 参照)

及び/又は認証機関のウェブサイトへの関連する情報のアップロード及び掲載によってなし得る。

9.2 

資格証明書及び/又は携帯用カード 

資格証明書及び/又はそれに相当する携帯用カードには,少なくとも次の事項が含まれていなければな

らない。

a)

認証を受けた個人の氏名

b)

認証の発効年月日

c)

認証が失効する年月日

d)

この規格に対する準拠(JIS Z 2305:2013/ISO 9712:2012)

e)

認証のレベル

f)

認証機関の名称

g) NDT

方法

h)

適用分野

i)

必要なら,認証及び/又は特別な適用に対する制限範囲

j)

固有の個人識別番号

k)

認証を受けた個人の署名

l)

カードの場合には,認証を受けた個人の写真

m)

カードの場合には,認証を受けた個人の写真カードの偽造を防止する工夫。例えば,コールドシール

の使用又は溶着によるプラスチックケースへの封入

n)

認証機関が指名した代表者の署名

資格証明書若しくは携帯用カードのいずれか又は両方に,資格証明書保持者に作業実施許可(3.21 参照)

を与える雇用主の署名及び押印のため特別の余白を設けてもよい。これによって,雇用主は,NDT 結果に

対する責任を負うことを明示する。

9.3 

デジタル資格証明書 

9.3.1

デジタル資格証明書は,物的(ハードコピー)な資格証明書の代わりに又はそれと併せて発行して

もよい。この場合,国内規制に従い,関係者は,要求なしに次のデータを認証機関のウェブサイトで確認

することができる。

−  認証機関の法人名,連絡先又は必要な場合はその認定状況

−  認証を受けた個人の氏名

−  認証を受けた個人の唯一の個人識別番号

−  認証を受けた個人の写真(10 年以内撮影)

−  認証の発行年月日及び有効期限

−  レベル,NDT 方法及び適用分野を含めた認証の範囲

−  必要なら,認証に関する制限

9.3.2

9.3.1

に規定するデータは認証機関のウェブサイトから直接印刷することができるようにする。印

刷されたデータは,印刷の日付及び現在の認証の状態が関連するウェブサイトで検証可能であることの記

載を含んでいなければならない。


19

Z 2305

:2013

9.4 

有効性 

9.4.1 

一般 

資格証明書の有効期間は最大 5 年間とする。有効期間は,認証の要求事項(訓練,経験,満足する視力

検査,試験の合格)の全てが満たされたとき(資格証明書の発行日)に開始される。

認証は,次の場合に有効でなくなる。

a)

認証機関が判断した場合。例えば,認証手順と適合しないか又は倫理規定に反する行為に関する証拠

を確認した場合。

b)

個人が,雇用主の責任の下に毎年行われている視力検査に合格しなかったことによって,業務の遂行

が身体的に不可能な場合。

c)

個人が認証を受けた NDT 方法に関して大幅な中断(3.27 参照)が生じた場合。

d)

個人が再認証に合格しなかった場合(その無効期間は,再認証又は新規の認証の要求事項を満たすま

でとする。

9.4.2 

妥当性の再実証 

認証機関は,9.4.1 a)及び b)の場合の妥当性の再実証の条件を明示しなければならない。

大幅な中断が生じた後の妥当性の再実証の場合,個人は再認証試験に合格しなければならない。認証は

妥当性の再実証を受けた日から 5 年間の新たな有効期間の妥当性が再実証される。

10 

更新 

10.1

最初の有効期間の満了前及びそれから 10 年ごとに,次の文書の作成をもって認証機関は,5 年間の

認証を更新してもよい。

a)

更新に先立つ 12 か月の期間内に,視力検査を満足したことの証拠文書。

b)

認証の更新が求める方法及び分野において大幅な中断(3.27 参照)がなく,満足な業務活動を継続し

ていることを証明する証拠文書。

もし,10.1 b)の更新条件を満たさない場合には,再認証の規定に従わなければならない(箇条 11 参照)

10.2

資格証明書保持者は,更新に要求された手順を開始する責任がある。更新書類は,認証の失効日前 6

か月以内に提出されなければならない。例外として,認証機関の決定に基づき,失効日後 12 か月以内に提

出された書類は,考慮してもよい。この期間を過ぎた場合,例外は認められず,申請者は,再認証試験を

受けることが許されなければならない。

11 

再認証 

11.1 

一般 

各 2 回目の有効期間の満了前(10 年ごと)に,認証を受けた個人は,10.1 a)に規定された更新条件及び

次の 11.2 及び 11.3 に規定する条件を満たすならば,認証機関から新たに 5 年間又はそれ未満の期間,再認

証を受けてもよい。

資格証明書保持者は,再認証を得るため要求された手順を開始する責任がある。もし有効期間を過ぎて

から 12 か月以上経た後に再認証が申請された場合には,

レベル 1 及びレベル 2 に対する全ての試験

(一般,

専門,実技)並びに,レベル 3 に対する主要方法試験に再度合格しなければならない。

11.2 

レベル 及びレベル 

11.2.1

再認証を求めるレベル 1 及びレベル 2 の資格証明書保持者は,10.1 b)に規定された更新条件を満た

し,11.2.2 に合致しなければならない。


20

Z 2305

:2013

11.2.2

個人は,資格証明書に明示された範囲の業務を継続して遂行する能力を実証する実技試験に合格し

なければならない。これには,妥当性が再実証される認証の範囲に適した試験体(複数)を試験すること

が含まれていなければならない(

表 B.1 参照)。さらに,レベル 2 に関しては,レベル 1 技術者用の NDT

指示書作成試験も含まれなければならない(8.2.3.9 参照)

。もし個人が各試験体の試験において,更にレ

ベル 2 に関しては指示書作成試験においても,少なくとも 70 %(

表 のガイダンスに従って配分される。)

を達しなかった場合,1 回目の再認証試験の 7 日後から 6 か月以内に,全ての再認証試験の再試験を 2 回

受けることが許可される。

2 回の再試験に不合格となった場合,資格証明書は妥当性が再実証されなく,同じレベル,分野及び NDT

方法についての認証を再び受けるためには,新規に申請をしなければならない。この場合,ほかの有効な

認証があっても試験の免除は認められない。

11.3 

レベル 

11.3.1

再認証を求めるレベル 3 資格証明書保持者は,次のいずれかの条件を満たす再認証に関わる資格が

維持されていることの証拠を提出しなければならない。

a)  11.3.2

のレベル 3 の筆記試験の要求事項を満たす。

b)

附属書 にあるクレジットシステムに関する要求事項に合致する。

個人は,再認証試験又はクレジットシステムのいずれかを選択してもよい。クレジットシステムを選択

し,雇用主の文書の提出又は雇用主の敷地への立入りが要求された場合には,雇用主の承認書を認証機関

に提出しなければならない。

いずれの場合(筆記試験又はクレジットシステム)においても,個人は,NDT 方法について継続した実

技能力に関して,認証機関によって受け入れられる適切な証拠文書を提出するか又は指示書の作成を除く

11.2.2

に規定されたレベル 2 実技試験に合格しなければならない。

11.3.2

個人は,関連する分野での NDT 方法の適用に関する 20 問以上の問題を含む試験に合格しなければ

ならなく,現行の NDT 技法,規格,コード又は仕様書及び適用される技術の理解を実証する。また,認

証機関の選択によって,認証スキームの要求事項に関する追加の 5 問に合格しなければならない。

11.3.3

個人は,再認証試験で最小限 70 %に達しなかった場合には,再認証試験での 2 回の再試験を受け

る機会が与えられる。認証機関によって期間が延長されない限り,全ての試験の実施期間は,12 か月以内

とする。

2 回の再試験に不合格となった場合,資格証明書は,妥当性が再実証されなく,同じ分野及び NDT 方法

についての認証を再び受けるためには,申請者は,該当する主要方法試験に合格しなければならない。

11.3.4

クレジットシステムによる再認証を申請したが,その要求事項を満たしていない申請者は,11.3.2

に従って再認証を受けなければならない。試験による再認証において,1 回目の試験に不合格となった場

合には,クレジットシステムによる再認証を申請した日付から 12 か月以内に,1 回に限り,再認証試験の

再試験を受ける機会が与えられる。

12 

ファイル 

認証機関又は資格試験機関は,次のものを保管しなければならない。

a)

レベル,NDT 方法及び分野に従って分類されている認証を受けた全ての個人の実際のリスト又はデー

タベース。

b)

申請の日付から少なくとも 5 年間,認証されなかった各申請者についての個人のファイル。

c)

認証を受けた個人及び認証を失効した個人についての個人のファイルで,次のものを含む。


21

Z 2305

:2013

1) 10

年以内に撮影した写真又はデジタル画像

2)

申請書

3)

試験における問題,解答,試験体の詳細,記録,試験結果,NDT 手順書,採点用紙などの文書

4)

更新及び再認証の文書。これには,視力及び業務継続の証拠を含む。

5)

認証の取消しの理由

個人のファイルは,資格証明書又は携帯用カードが有効である間及び認証の失効後少なくとも 1 回の全

認証サイクルの間,安全及び機密保持に適した状態で保管されなければならない。

13 

移行期間 

13.1

この箇条の目的は,認証機関がその認証スキームで扱っていない NDT 方法の認証スキームを始める

か又は新しい分野を創設する場合に,そのシステムの開始を許可することである。認証機関は,資格試験

を実施,監督及び採点する目的で,その新しい NDT 方法又は分野の施行日から 5 年を超えない期間,適

切に資格付けされた技術者(3.9 参照)を試験員として一時的に任命してもよい。この 5 年の施行期間につ

いて,認証機関は,資格及び認証に関するこの規格における要求事項を完全には満足しない申請者を認証

する手段として使用してはならない。

13.2

適切に資格付けされる技術者は,次のような技術者である。

a) NDT

方法の原理の知識及び分野に関する専門知識がある。

b) NDT

方法の適用の工業経験がある。

c)

資格試験を実施する能力がある。

d)

試験問題及び資格試験の結果を解釈することができる。

13.3

これらの試験員は,任命の日付から 2 年以内に,11.3.1 に規定されている再認証の要求事項を満たす

ことで,認証を受けなければならない。


22

Z 2305

:2013

附属書 A

(規定)

分野

A.1 

一般 

分野を創設する場合,認証機関は,A.2 及び A.3 の分野の参考リストに従って規格化してもよい。これ

は,各国の要求を満足させるため,追加の分野の開発を妨げるものではない。

A.2 

製品分野 

製品分野には,次が含まれる。

a)

鋳造(c) (鉄鋼材料及び非鉄材料)

b)

鍛造(f) (全ての種類の鍛造:鉄鋼材料及び非鉄材料)

c)

溶接(w) (鉄鋼材料及び非鉄材料の全ての種類の溶接で,これにはろう接も含む。

d)

管(t) (継ぎ目なし,溶接,鉄鋼材料及び非鉄材料。これには溶接管の製造用の平板製品を含む。

e)

鍛造を除く圧延製品(wp)など  (

例  板,棒,条)

f)

複合材料(p)

A.3 

工業分野 

全ての製品若しくは一部の製品又は規定した材料(

例  鉄鋼及び非鉄金属,又はセラミック,プラスチ

ック及び複合材料のような非金属材料)を含む,数多くの製品分野を組み合わせた分野。

a)

製造

b)

供用前・供用期間中試験(製造を含む。

c)

鉄道保守

d)

航空宇宙

工業分野を創設する場合,認証機関は,その発行文書で,製品,対象又は項目について関連する新しい

分野の適用範囲を明確に定義しなければならない。

ある工業分野について認証を受けた個人は,その工業分野を構成している個別の分野についての認証も

保持しているとみなされなければならない。

分野の認証は,全 NDT 方法において力量の三つの資格レベルの全てに適用するか,特定の NDT 方法又

は資格レベルに限定してもよい。どのような組合せであっても,認証の適用範囲を,資格証明書に明記し

なければならない。

認証機関は,複合材料について資格試験の要求事項を規定しなければならない。


23

Z 2305

:2013

附属書 B

(規定)

レベル 1 及びレベル 2 に対する実技試験用試験体の最小限の数及び種類

レベル 1 及びレベル 2 に対する実技試験用試験体の最小限の数及び種類は,

表 B.1 による。

表 B.1−レベル 及びレベル に対する実技試験用試験体の最小限の数及び種類

製品分野 NDT 方法及びレベル

UT1 UT2 RT1  RT2  ET1 ET2 MT1 MT2 PT1

PT2

LT1

LT2 VT1 VT2 AT1

AT2

鋳造 2

2

2

2+

12 rs

2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 1+

2 ds

鍛造 2

2

2

2+

12 rs

2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 1+

2 ds

溶接 2

2

2

2+

12 rs

2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 1+

2 ds

管 2

2

2

2+

12 rs

2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 1+

2 ds

圧延製品

など

2 2 2 2+

12 rs

2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 1+

2 ds

工業分野

(二つ以上

の製品分野
の組合せ)

UT1 UT2 RT1  RT2  ET1 ET2 MT1 MT2 PT1

PT2

LT1

LT2 VT1 VT2 AT1

AT2

金属製造 2 2 2 2+

12 rs

2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 1+

2 ds

供用前・供用

期間中試験

3

c/f w

3

c/f w

2

c w

2

c w+

24 rs

3

t w

3

t w

3

c/f w

3

c/f w

3

c/f w

3

c/f w

3 3 3

c/f w

3

c/f w

1

c/f t w

1+

2 ds

c/f t w

鉄道保守 2 2 −

− 2 2 2 2 2 2 −

2 2 −

航空宇宙 3 3 2 2+

12 rs

3 3 2 2 2 2 −

2 2 1 1+

2 ds

− ST に関して,試験体の最小限の数は,レベル 1 では一つの試験体,レベル 2 では二つの試験体である。 
− TT に関して,試験体の最小限の数は,工業への適用ごとに一つの試験体及び二つのデータセットである。

−  実技試験が,二つ以上の試験体による NDT を要求する場合,二つ目以降の試験体は,特性,例えば,製品種類,

材料仕様,形状,寸法及び不連続部の種類が,前の試験に使用した試験体と,異なっていなければならない。

−  要求された試験体数の後に,製品分野の文字が表示されている場合は,これらの分野の試験体が実技試験に含

まれていなければならないことを示す。

− RT の場合,レベル 1 及びレベル 2 の申請者は少なくとも二つの試験体(体積)について撮影を実施しなければ

ならない。ただし,レベル 1 の資格試験に合格したレベル 2 の申請者は,少なくとも一つの試験体(体積)に

ついて撮影を行う。

− LT において,加圧法及びトレーサガス法の両方を含む場合,それぞれの方法で少なくとも一つの試験体につい

て試験しなければならない。

−  分野の試験が二つ以上の製品の種類について NDT を含む場合は,試験体は,全ての製品を代表するか,当該分

野を構成する製品範囲又は材料から試験員によって無作為に選択されたものでなければならない。

−  1 セットの透過写真(12 又は 24 枚)は,一つの試験体と考える。

略語:c=鋳造,f=鍛造,w=溶接,t=管,c/f=鋳造又は鍛造,rs=透過写真,ds=データセット 
例 c/f

w=(鋳造又は鍛造)及び溶接


24

Z 2305

:2013

附属書 C 
(規定)

レベル 3 再認証のために構築されたクレジットシステム

このシステムでは,レベル 3 の申請者は,再認証前の 5 年の間に,

表 C.1 に示す種々の NDT 活動に参

加することによってクレジットを取得することができる。活動の均等な分布を確実にするため,各年に取

得することができる最大ポイント数及び 5 年間の活動において取得することができる最大ポイント数には

限度が設けられている。

再認証に対して適格となるためには,次による。

a)

資格証明書が有効である 5 年の間に最小限 70 ポイントを取得しなければならない。

b)  1

年間に受け入れられる最大ポイント数は,25 ポイントである。

再認証申請のほかに,申請者は,

表 C.1 に規定した基準を満たしていることを示す次の証拠を提出しな

ければならない。

−  項目 1∼4 について,会合の議題及び出席者リスト

−  項目 5 について,研究・開発の簡単な説明

−  項目 5 について,執筆した技術的又は科学的出版物の参考文献

−  項目 6 について,提供した訓練の要約

−  項目 7 について,資格証明書ごとに,各年の業務活動の証拠


25

Z 2305

:2013

表 C.1−レベル の再認証のために構築されたクレジットシステム

項目

活動

各項目(又は役
割)に与えられ

るポイント

各項目の年間 
最大ポイント

各項目の 5 年間
の最大ポイント

1 NDT 協会の会員,NDT 及びそれに関連する科学及

び技術を対象としたセミナ,シンポジウム,会議

及び/又はコースに出席

1 3 8

a)

2.1

国際及び国内の標準化委員会への出席

1 3 8

a)

2.2

標準化委員会の主催

1 3 8

a)b)

3.1

上記 2.1 以外の NDT 委員会への出席

1 3 8

a)

3.2

上記 2.1 以外の NDT 委員会の主催

1 3 8

a)b)

4.1 NDT 関連のワーキンググループ会合への出席 1

5  15

a)

4.2 NDT 関連のワーキンググループの主催 1

5

15

a)b)

5.1 NDT 関連の技術的若しくは科学的貢献又は出版 3

6

20

c)d)

5.2

発刊された NDT 関連研究業務 3

6

15

c)d)

5.3 NDT 研究活動 3

6

15

c)d)

6 NDT 技術指導員(2 時間当たり)及び/又は NDT

試験員(試験 1 回当たり)

1 10 30

7

専門的な活動

7.1 NDT 設備,NDT 訓練センター若しくは NDT 試験

設備における活動又は NDT エンジニアリングの

ための活動(

附属書 参照)(各通年)

10 10 40

d)

7.2

顧客に関連した苦情処理 1

5

15

d)

7.3 NDT の適用に関する開発 1

5

15

d)

a)

  1∼4 項について,最大ポイントは 20 とする。

b)

  主催及び出席の両方に対して与えられるポイントとする。

c)

  複数の著者がいる場合には,主著者がほかの著者のポイントを明示しなければならない。

d)

  5 項及び 7 項における最大ポイントは,それぞれ 30 及び 50 とする。


26

Z 2305

:2013

附属書 D 
(規定)

実技試験の評点

D.1 

レベル 及びレベル の実技試験の評点−配分(%)のガイダンス 

レベル 1 及びレベル 2 の実技試験の評点−配分(%)のガイダンスは,

表 D.1 による。

表 D.1−レベル 及びレベル の実技試験のための配分(%)のガイダンス

内容

レベル 1

レベル 2

項目 1NDT 機器の知識 
a)

システムコントロール及び機能点検

10

5

b)

調整の検証

10 5

小計 

20 10 

項目 2NDT 方法の適用 
a)

外観の試験を含む試験体の準備(

例  表面状態)

5

2

b)

レベル 2 の場合,NDT 技法の選択及び作業条件の決定 n/a

7

c) NDT

機器の調整 15

5

d) NDT

の実施

10 5

e) NDT

後の手順[

例  脱磁,洗浄,防せい(錆)] 5

1

小計 

35 20 

項目 3:不連続部の検出及び報告

a)

a)

報告の義務のある不連続部の検出

20

15

b)

特性評価(種類,位置,方向,見かけの寸法など) 15

15

c)

レベル 2 の場合,コード,規格,仕様書又は手順書の判定基準による評価 n/a 15

d) NDT

報告書の作成 10

10

小計 

45 55 

項目 4NDT 指示書の作成(レベル の申請者)

b)

a)

まえがき(適用範囲,参照資料)

1

b)

技術者

− 1

c)

調整を含む使用機器

− 3

d)

製品(対象とする範囲及び NDT の目的を含む説明又は図面)

− 2

e) NDT

の準備を含む NDT 条件

− 2

f) NDT

の適用に関する詳細な指示事項

− 3

g) NDT

結果の記録及び分類

− 2

h) NDT

結果の報告

− 1

小計 

15 

実技試験の総合評点 

100 % 

100 % 

合格するためには,申請者は NDT 指示書の作成の項目において最小限 70 %の点数,すなわち,15 点中 10.5 点を

得ることが望ましい。

a)

  試験体マスタレポートに明記された条件で,NDT を実施する際に“申請者が報告の義務のある”として試験

体マスタレポートに明記されている不連続部を報告しなかった申請者には,その試験体に関連する実技試験

の項目 3 についてはゼロ点が与えられなければならない。RT については,この条件は透過写真の解釈に適用

される,すなわち,一つの透過写真で,一つの“報告の義務のある”不連続部を報告しない場合は,透過写
真のセットに関しては項目 3 がゼロ点となる。

b)

  レベル 2 の申請者は,試験員が選択した試験体について,レベル 1 の技術者に適した NDT 指示書を作成しな

ければならない。レベル 2 の申請者が,NDT 指示書が要求されない試験体の NDT を行う場合は,残りの 85
点を満点として採点が行われる。


27

Z 2305

:2013

D.2 

レベル の NDT 手順書作成試験における配分 

レベル 3 の NDT 手順書作成試験における配分は,

表 D.2 による。

表 D.2−レベル の NDT 手順書作成試験のための配分(%)のガイダンス

内容

最大

(%)

項目 1:一般 
a)

適用範囲(適用分野,製品)

2

b)

文書管理

2

c)

引用規格及び補足情報 4

小計 

項目 2NDT 技術者 

項目 3:器材及び装置 
a)

主要な NDT 装置(校正状況の明確化,使用前点検を含む。

10

b)

補助装置(基準及び校正ブロック,消耗品,測定装置,視覚補助器具など) 10

小計 

20 

項目 4:試験体 
a)

物理的状態及び表面の準備(温度,接近性,保護被膜の除去,粗さなど)

1

b)

基準データを含む NDT を行う表面又は体積の記載 1

c)

検出対象となる不連続部 3

小計 

項目 5NDT の実施 
a)

使用される NDT 方法及び NDT 技法

10

b)

機器の調整

10

c) NDT

の実施(NDT 指示書の参照を含む。

) 10

d)

不連続部の特性評価 10

小計 

40 

項目 6:判定基準 

項目 7NDT 後の手順 
a)

不適合品の処置(ラベル貼付,隔離)

2

b)

保護被膜の復元(必要な場合) 1

小計 

項目 8NDT 報告書の作成 5 
項目 9:全般的な表現 10 
合計 

100 


28

Z 2305

:2013

附属書 E

(参考)

NDT

エンジニアリング

E.1 

定義 

NDT エンジニアリングは,装置の設計から,工業用又は技術上の施設に属する同じ装置の NDT(製造

中及び供用期間中)の準備,実施及び検証の責任に至るまでの NDT に関する全ての活動を網羅している。

E.2 

対象となる活動のリスト(完全に網羅されていない) 

諸活動は,次の項目を含む。

a)

設計の段階では,考慮されなければならない要求事項の定義及び/又は製造中若しくは必要なら供用

期間中における装置に関わる検査の可能性の検証

b)

製造中及び/又は供用期間中に実施される NDT 技法の選択

c)

種々のコード及び規格に関する特定の規定の比較

d) NDT

手順書の作成又は妥当性の実証

e) NDT

の実施者の技術的評価

f) NDT

技法(とりわけ専門的技術において)の評価

g)

不適合の場合の処置(技術的評価)

h)

実施された業務に関し顧客及び必要な場合に関連する安全当局に対する正当化

i) NDT

設備に対する責任

j) NDT

技術者の活動の調整及び監督

k)

資格−NDT 技法の妥当性の実証:

1)

検査対象を含む入力情報の確立

2)

オープンテスト又は必要な場合ブラインドテストのための必要なモックアップの規定

3)

実技テストの実施

4)

必要な場合,モデリングを含む技術的正当性の準備

5) NDT

手順書の準備又は妥当性の実証

6)

資格関係書類の準備又は妥当性の実証

l)

工業用施設に対する供用期間中検査プログラムの確立又はそのようなプログラム確立のための規定の

定義

参考文献 [1] ISO/TS 22809,Non-destructive testing−Discontinuities in specimens for use in qualification

examinations

[2]  ISO/TR 25107,Non-destructive testing−Guidelines for NDT training syllabuses

[3]  ISO/TR 25108,Non-destructive testing−Guidelines for NDT personnel training organizations 
[4]  CEN/TR 14748,Non-destructive testing−Methodology for qualification of non-destructive tests 
[5]  CEN/TS 15053,Non-destructive testing−Recommendations for discontinuities-types in test

specimens for examination


附属書 JA

(参考)

JIS

と対応国際規格との対比表

JIS Z 2305:2013

  非破壊試験技術者の資格及び認証

ISO 9712:2012

  Non-destructive testing − Qualification and certification of NDT

personnel 

(I)JIS の規定

(II) 
国際

規格

番号

(III)国際規格の規定

(IV)JIS と国際規格との技術的差異の箇条ごと
の評価及びその内容

(V)JIS と国際規格との技術的差
異の理由及び今後の対策

箇条番号

及び題名

内容

箇条

番号

内容

箇条ごと

の評価

技術的差異の内容

14

EN 473:2008

ISO 9712:2005

及びこの規格における移行

削除

EN 473:2008

及び ISO 9712:2005 に

基づく認証は,国内では実施され
ていないため,削除した。

JIS

と国際規格との対応の程度の全体評価:ISO 9712:2012,MOD

注記 1  箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。 

−  削除  国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。

注記 2  JIS と国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。 

−  MOD  国際規格を修正している。

29

Z 2

305


20
13