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Z 1707 : 1997

(1) 

まえがき

この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日

本工業規格である。これによって JIS Z 1707-1995 は改正され,この規格に置き換えられる。

今回の改正では,JIS と ISO 規格との整合化を図ることを主眼を置き,食品包装用資材の実際の状況を

勘案して規定した。

この規格は,各種素材別の食品包装用プラスチックフィルムの共通的事項を規定した通則に当たるもの

である。


日本工業規格

JIS

 Z

1707

 : 1997

食品包装用プラスチックフィルム通則

General rules of plastic films for food packaging

1.

適用範囲  この規格は,各種素材別の食品包装に用いるプラスチックフィルム(

1

)

(以下,フィルムと

いう。

)の共通的事項について規定する。

(

1

)

ここでいうプラスチックフィルムとは,食品を包み又は袋,容器並びにそれらの構成材として

使用する膜状の高分子材料で,その厚さが250

µm 未満のものとする。

2.

引用規格  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS B 7507

  ノギス

JIS K 7100

  プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態

参考  ISO 291 : 1977, Plastics−Standard atomospheres for conditioning and testing が,この規格と同等

である。

JIS K 7124

  プラスチックフィルム及びシートのダート衝撃試験方法

参考  ISO 7765-1 : 1988, Plastics film and sheeting−Determination of impact resistance by the free-falling

dart method

−Part 1 : Staircase methods が,この規格と同等である。

JIS K 7126

  プラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方法

JIS K 7127

  プラスチックフィルム及びシートの引張試験方法

参考  ISO 527-3 : 1995, Plastics−Determination of tensile properties−Part 3 : Test conditions for films

and sheets

が,この規格と同等である。

JIS K 7129

  プラスチックフィルム及びシートの水蒸気透過度試験方法(機器測定法)

JIS Z 0208

  防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)

JIS Z 8401

  数値の丸め方

3.

性能区分

3.1

引張強さ  フィルムは,7.2 によって試験を行い,引張強さの級区分は,表 による。

表 1  引張強さの級区分

項目

略号

単位

1

2

3

4

5

50

以上

25

以上

5

以上

引張強さ TS

N/15mm

幅当たり

100

以上

100

未満

50

未満

25

未満

5

未満

3.2

衝撃強さ  フィルムは,7.3 によって試験を行い,衝撃強さの級区分は,表 による。


2

Z 1707 : 1997

表 2  衝撃強さの級区分

項目

略号

単位

1

2

3

4

5

衝撃強さ IS

N

・cm 1000 以上

500

以上

100

以上

50

以上 50 未満

1000

未満

500

未満

100

未満

3.3

突刺し強さ  フィルムは,7.4 によって試験を行い,突刺し強さの級区分は,表 による。

表 3  突刺し強さの級区分

項目

略号

単位

1

2

3

4

5

突刺し強さ PS N 30 以上

20

以上

10

以上

5

以上

5

未満

30

未満

20

未満

10

未満

3.4

ヒートシール強さ  フィルムは,7.5 によって試験を行い,ヒートシール強さの級区分は表 による。

表 4  ヒートシール強さの級区分

項目

略号

単位

1

2

3

4

5

ヒートシール

強さ

HS N/15mm

幅当たり

60

以上

30

以上

60

未満

15

以上

30

未満

5

以上

15

未満

5

未満

3.5

水蒸気透過度  フィルムは,7.6 によって試験を行い,水蒸気透過度の級区分は表 による。

表 5  水蒸気透過度の級区分

項目

略号

単位

1

2

3

4

5

水蒸気透過度 WTR

g/

(m

2

・d) 1 以下

1

を超え

5

以下

5

を超え

20

以下

20

を超え

100

以下

100

を超え

るもの

3.6

酸素ガス透過度  フィルムは,7.7 によって試験を行い,酸素ガス透過度の級区分は表 による。

表 6  酸素ガス透過度の級区分

項目

略号

単位

1

2

3

4

5

酸素ガス透過度 OTR

fmol/

(m

2

・s・Pa)

5

以下

5

を超え

25

以下

25

を超え

100

以下

100

を超え

500

以下

500

を超え

るもの

3.7

耐熱性  フィルムは,7.8 によって試験を行い,耐熱性の級区分は表 による。

表 7  耐熱性の級区分

項目

略号

単位

1

2

3

4

5

耐熱性

(

2

)

HR

℃ 125 以上

110

以上

100

以上

 80

以上 80 未満

125

未満

110

未満

100

未満

(

2

)  7.8

の試験によって異常を生じない温度条件をもって級区分とする。

3.8

衛生性  食品に直接接触するフィルム(2 層以上から構成する多層のプラスチックフィルムにおいて

は,食品に直接接触する面に使用する構成層)は,食品衛生法に定める事項に適合するものとする。

4.

形状区分  フィルムの形状区分は,平判及び巻取りとし,更に巻取りはその断面の形状によって,フ

ラット(二つ折りを含む。

)及びチューブ(カセット付きを含む。

)とする。

5.

寸法及びその許容差

5.1

平判フィルムの寸法及びその許容差  平判フィルムの寸法及び許容差は,受渡当事者間の協定によ

る。

5.2

巻取りフィルムの寸法及びその許容差  巻取りフィルムの巻長さ,幅及び折径の寸法及び許容差は,

受渡当事者間の協定による。ただし,長さの許容差はマイナスを認めない。フィルムの巻しんの内径及び

その許容差は JIS B 7507 に規定するノギスを用いて測定し,76

0

2

mm

及び 152

0

2

mm

とする。


3

Z 1707 : 1997

5.3

厚さ及びその許容差  フィルムの厚さ及びその許容差は,それぞれ樹脂別フィルムの当該日本工業

規格に規定がある場合はそれにより,規定がない場合は受渡当事者間の協定による。

6.

外観  フィルムの外観は,次による。

a)

フィルムの外観は目視によって調べ,孔,ひび,きず,裂け目,たるみ,しわ,汚れ,色むら,異物

混入,付着,ブロッキング,多層フィルムの層間はく離などの使用上支障となる欠点があってはなら

ない。

b)

巻取りフィルムの両端面は平らで,甚だしい突出があったり,また,わん状であってはならない。

c)

巻取りフィルムに継ぎ目がある場合,その数,接続方法,位置の表示などは受渡当事者間の協定によ

る。

7.

試験方法

7.1

状態調節及び試験条件  引張強さ及び衝撃強さ,ヒートシール強さ,突刺し強さ試験は JIS K 7100

に規定する標準温湿度状態 2 級[温度 23±2℃,相対湿度 (50±5) %]において,試験片を 88 時間以上状

態調節したのち,状態調節と同じ条件で試験を行う。ただし,フィルムの強さが水分の影響を受けにくい

もの又は速やかに平衡状態に達するものは,4 時間以上の状態調節でもよい。

7.2

引張強さ試験  引張強さ試験は,JIS K 7127 によって行う。試験片の形状・寸法は当該規格の 5.1

図 1,図 及び附属書による。ただし,試験速度は,毎分 200±20mm 又は 300±30mm とする。測定試

験回数は,縦方向(

3

)

,横方向(

3

)

について各々5 個以上として異常破壊(破断部がつかみ具付近の 10mm 以

内にある場合又は容易に異常と判断されるもの)のものは省き,測定データが 5 個以上となるように追加

試験を行う。

測定値は試験片が破断するまで引張応力を加え,その間の最大応力とし,15mm 幅当たりの 値で表し,

各々の方向についてその平均値を求める。

なお,試験片の形状,寸法,試験速度を付記する。また,そのときの伸びの値については必要によって

付記する。

(

3

)

縦とは押出し方向に平行な方向とし,横とはそれに直角な方向とする。

7.3

衝撃強さ試験  衝撃強さ試験は,JIS K 7124 によって行う。

なお,報告には試験の種類(A 法・B 法の区別)及び厚さを付記する。

7.4

突刺し強さ試験  突刺し強さ試験は,試験片を固定し,直径 1.0mm,先端形状半径 0.5mm の半円形

の針を毎分 50±5mm の速度で突き刺し,針が貫通するまでの最大応力を測定する。試験片の数は 5 個以

上とし,その平均値を求める。

7.5

ヒートシール強さ試験

7.5.1

試料及び試験片  適当な大きさの 2 枚のフィルムを合わせてその一端をヒートシールし,この試料

から幅 15mm の試験片を切り取る。ヒートシールをフィルムの縦方向に直角に行ったものを縦の試験片と

し,フィルムの縦方向に平行に行ったものを横の試験片とする。試験片の数は各方向について,それぞれ

5

個以上とする。ヒートシールの方法,条件は受渡当事者間の協定による。

7.5.2

操作  試験片をヒートシール部を中央にして,180°に開いて,その両端を引張試験機の両つかみ

具に取り付け,ヒートシール部が破断するまで引張応力を加え,その間の最大応力を求める。

なお,初めのつかみ具間隔は 50mm 以上とする。試験速度は 7.2 による。


4

Z 1707 : 1997

7.5.3

報告  破断までの最大応力をヒートシール強さとし,15mm 幅当たりの 値で表し,それぞれの方

向について,その平均値を求める。

7.6

水蒸気透過度試験  水蒸気透過度試験は,JIS K 7129 又は JIS Z 0208 による。試験条件は JIS K 7129

による場合は,当該規格の A 法では 6.2(2),また,B 法では 7.2(2)によって行い,JIS Z 0208 による場合は

当該規格の 3.3(条件 B)によって行う。試験片の数は 3 個以上とし,その値の平均値を求める。また,報

告には試験方法の種類(JIS K 7129 の場合は A 法,B 法の区別又は JIS Z 0208)を付記する。

7.7

酸素ガス透過度試験  酸素ガス透過度試験は,JIS K 7126 による。試験片の数は 3 個以上とし,そ

の値の平均値を求める。また,報告には試験方法の種類(A 法,B 法の区別)を付記する。

7.8

耐熱性試験  フィルムをヒートシールして小袋を作り,水を充てんして密封し,熱水又は加熱水蒸

気を用いて,

表 の級区分に基づく規定の温度条件で 30 分間処理したのち,冷却し,小袋に生じた異常(

4

)

の有無を調べる。

(

4

)

異常とは小袋の著しい変形,多層フィルムのはく離,ヒートシール部のはく離などをいう。

7.9

試験数値の丸め方  7.27.8 の試験数値は,JIS Z 8401 によって丸める。

8.

包装  包装単位及び包装様式は,輸送条件,保存条件などを考慮して受渡当事者間の協定による。

9.

表示  包装の見やすいところに,次の事項を表示しなければならない。

a)

種別,フィルムの名称

b)

寸法(幅及び巻長さ)

c)

性能(必要に応じ,

表 から表 の略号と級区分を表示する。)

d)

製造年月又はその略号

e)

製造業者名又はその略号 

関連規格  JIS Z 1712  包装用延伸ポリプロピレンフィルム

JIS Z 1713

  包装用無延伸ポリプロピレンフィルム

JIS Z 1714

  包装用延伸ナイロンフィルム

JIS Z 1715

  包装用延伸ポリエチレンテレフタレート (PET) フィルム


5

Z 1707 : 1997

JIS Z 1707

改正原案作成委員会  構成表(順不同)

I

  本委員会

氏名

所属

(委員長)

寺  田  克  彦

工業技術院物質工学技術研究所

(副委員長)

佐々木  春  夫

社団法人日本包装技術協会

(副委員長)

高  橋      亨

藤森工業株式会社

増  田      優

通商産業省基礎産業局

成  宮      治

通商産業省生活産業局

上  原  勝  美

農林水産省食品流通局

西  出  徹  雄

通商産業省工業技術院

山  村  修  蔵

財団法人日本規格協会

長谷川  美  典

農林水産省食品総合研究所

辰  濃      隆

社団法人日本食品衛生協会

中  里  敝  一

日本ポリオレフィンフィルム工業組合

宮  崎  尚  政

東セロ株式会社

円  山  俊  昭

二村化学株式会社

荻  原  洋  一

大日本印刷株式会社

堀  越  公  夫

住友化学工業株式会社

野  田  治  郎

キューピー株式会社

下  川  正  明

森永製菓株式会社

飯  島  和  美

味の素株式会社

越  山  了  一

社団法人日本包装技術協会

(事務局)

阿  部      要

社団法人日本包装技術協会

 II

  小委員会

氏名

所属

(委員長)

高  橋      亨

藤森工業株式会社

宮  崎  尚  政

東セロ株式会社

荻  原  洋  一

大日本印刷株式会社

堀  越  公  夫

住友化学工業株式会社

野  田  治  郎

キューピー株式会社

飯  島  和  美

味の素株式会社

(事務局)

阿  部      要

社団法人日本包装技術協会