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日本工業規格

JIS

 Z

1655

-1993

プラスチック製通い容器

Plastic returnable containers

1.

適用範囲  この規格は,主として輸送・運搬・保管に,繰り返し使用することを目的としたプラスチ

ック製通い容器(断熱材入り・中仕切り付き及びふた付きのものを除く。以下,容器という。

)について規

定する。

備考  この規格の引用規格を,次に示す。

JIS K 6900

  プラスチック用語

JIS K 7100

  プラスチックの状態調節及び試験場所の標準状態

JIS K 7211

  硬質プラスチックの落錘衝撃試験方法通則

JIS Z 0105

  輸送包装系列寸法

JIS Z 0108

  包装用語

JIS Z 0202

  包装貨物の落下試験方法

JIS Z 0212

  包装貨物及び容器の圧縮試験方法

JIS Z 8401

  数値の丸め方

2.

用語の定義  この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 6900 及び JIS Z 0108 によるほか,次による

図 1参照)。

(1)

ネスティング形容器  容器の側面に上開きの傾斜がつき,落とし込みによる積重ねが可能なもの。取

っ手金具等を用いて積み重ねるタイプと,容器を回転させて積み重ねるタイプとがある。

(2)

スタッキング形容器  おおむね直方体の容器で,重箱式に積重ね可能なもの。折りたたみできるもの

もある。

(3)

長側面  容器の長さと高さとで囲まれた面。がわ面ともいう。

(4)

短側面  容器の幅と高さとで囲まれた面。つま面ともいう。

(5)

かど  長側面,短側面及び底面の交わる部分。

(6)

上縁  容器開口部周縁。

(7)

取っ手部  容器を持ち上げるために,対向する短側面に設けた手掛け部。

(8)

取っ手金具  ネスティング形容器の側面上縁付近に装着する金属製取っ手であって,容器を積み重ね

るときの支持金具。

(9)

水抜き孔  容器に入った水を抜く孔。

(10)

積重ねストッパリブ  ネスティング形容器を,落とし込みで積重ねをするときに生じる,容器相互の

くい込みを防止するためのリブ。

(11)

総質量  内容量及び容器質量の合計。


2

Z 1655-1993

3.

容器各部の名称  容器各部の名称を図 及び図 に示す。

図 1  ネスティング形容器の例

図 2  スタッキング容器の例


3

Z 1655-1993

図 2  (続き)

4.

種類及び記号  容器の種類及び記号は,形状及び形式によって表 のとおりとする。

表 1  種類及び記号

種類

形状

形式

記号

金具式 N

ネスティング形

回転式 T

一体式 S

スタッキング形

折りたたみ式

C

5.

性能

5.1

ネスティング形容器

(1)  4

個以上のストッパリブをもち,空容器を落とし込み積み重ねたときに,容易に取外しができること。

(2)

ネスティング形容器に取り付ける取っ手金具は,使用上十分な強度をもち,容器本体から容易に外れ

ないこと。

5.2

スタッキング形容器

(1)

容器を積み重ねたときに,上段容器の底部が下段容器上縁の内側に落ち込み,水平移動を防止できる

こと。

(2)

スタッキング形折りたたみ式容器の折りたたみ接合部分は,使用上十分な強度をもち,容易に折りた

たみ機能を損なわないこと。

5.3

圧縮強さ  圧縮強さは,表 に示す圧縮荷重種別に従って,各々10.2 の試験を行ったとき,破損,

座屈などの異常がないこと。


4

Z 1655-1993

表 2  圧縮荷重種別

圧縮荷重種別

備考

1.5M

主に手荷役によって 1.5m 程度に積み重ねられる容器。

4M

主に機械荷役によって 4m までに高積みされる容器。

5.4

かど落下強さ  かど落下強さは,10.3 の試験を行ったとき,破損及び著しい変形がないこと。

5.5

衝撃強さ  衝撃強さは,10.4 の鋼球落下試験を行ったとき,破損がないこと。

5.6

懸垂荷重強さ  懸垂荷重強さは,10.5 の試験を行ったとき,破損及び著しい変形がないこと。

6.

総質量  総質量は,30kg 以下とする。

7.

大きさ  大きさは,次のとおりとする。

(1)

容器の大きさは,長さ×幅×高さによって表す(

図 参照)。

(2)

容器の平面寸法は,JIS Z 0105 による。

(3)

容器の高さは,受渡当事者間の協定による。

(4)

長さ及び幅の寸法許容差は,±0.7%とする。

図 3  大きさの表し方

8.

衛生性  容器を食品用に使用する場合には,10.6 によって試験を行ったとき,食品衛生法に定める食

品添加物等の規格基準(昭和 34 年厚生省告示第 370 号)に適合しなければならない。


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Z 1655-1993

9.

材料  容器に使用するプラスチックの素材は,資源として再利用できるもので,ポリエチレン,ポリ

プロピレン,ABS 樹脂,ポリカーボネート,AS 樹脂,メタクリル樹脂及びポリアミド樹脂か又はこれら

と同等以上の品質をもつものとする。

10.

試験方法

10.1

試験条件  試験は,容器を JIS K 7100 に規定する標準温度状態 2 級の温度 23±2℃で 2 時間以上放

置した後,速やかに行う。

なお,試験に用いる容器は,成形後 48 時間以上経過したものを用いる。

10.2

圧縮試験  圧縮試験は,JIS Z 0212 の 5.2(方法 B)を用いて,容器を 3 段に重ねた後,表 の圧縮

荷重種別によって,

表 3.1 及び表 3.2 に示す圧縮試験荷重を加え,容器の破損,座屈などの異常の有無を調

べる。ただし,試験速度は 10±2mm/min とする。

表 3.1  圧縮荷重種別が 1.5M の場合の圧縮試験荷重

単位 N

総質量

容器の高さ

(cm)

10kg

未満

10kg

以上

15kg

未満

15kg

以上

20kg

未満

20kg

以上

25kg

未満

25kg

以上

30kg

以下

4

以上  6 未満

15 000

22 000

29 000

36 000

44 000

6

以上  8 未満

9 400

14 000

19 000

24 000

28 000

8

以上 10 未満

7 100

11 000

14 000

18 000

21 000

10

以上 12 未満

5 500

8 200

11 000

14 000

16 000

12

以上 14 未満

4 700

7 100

9 400

12 000

14 000

14

以上 16 未満

3 900

5 900

7 800

9 800

12 000

16

以上 18 未満

3 500

5 300

7 100

8 800

11 000

18

以上 20 未満

3 100

4 700

6 300

7 800

9 400

20

以上 22 未満

2 700

4 100

5 500

6 900

8 200

22

以上 24 未満

2 400

3 500

4 700

5 900

7 100

24

以上 26 未満

2 400

3 500

4 700

5 900

7 100

26

以上 28 未満

2 000

2 900

3 900

4 900

5 900

28

以上 30 未満

2 000

2 900

3 900

4 900

5 900

30

以上 32 未満

1 600

2 400

3 100

3 900

4 700

32

以上 34 未満

1 600

2 400

3 100

3 900

4 700

34

以上 36 未満

1 600

2 400

3 100

3 900

4 700

36

以上

1 600

2 400

3 100

3 900

4 700


6

Z 1655-1993

表 3.2  圧縮荷重種別が 4M の場合の圧縮試験荷重

単位 N

総質量

容器の高さ

(cm)

10kg

未満

10kg

以上

15kg

未満

15kg

以上

20kg

未満

20kg

以上

25kg

未満

25kg

以上

30kg

以下

4

以上  6 未満

39 000

58 000

78 000

97 000

120 000

6

以上  8 未満

25 000

38 000

51 000

64 000

76 000

8

以上 10 未満

19 000

29 000

38 000

48 000

58 000

10

以上 12 未満

15 000

23 000

31 000

38 000

46 000

12

以上 14 未満

13 000

19 000

25 000

31 000

38 000

14

以上 16 未満

11 000

16 000

21 000

26 000

32 000

16

以上 18 未満

9 400

14 000

19 000

24 000

28 000

18

以上 20 未満

8 200

12 000

16 000

21 000

25 000

20

以上 22 未満

7 500

11 000

15 000

19 000

22 000

22

以上 24 未満

6 700

10 000

13 000

17 000

20 000

24

以上 26 未満

5 900

8 800

12 000

15 000

18 000

26

以上 28 未満

5 500

8 200

11 000

14 000

16 000

28

以上 30 未満

5 100

7 600

10 000

13 000

15 000

30

以上 32 未満

4 700

7 100

9 400

12 000

14 000

32

以上 34 未満

4 300

6 500

8 600

11 000

13 000

34

以上 36 未満

3 900

5 900

7 800

9 800

12 000

36

以上 38 未満

3 900

5 900

7 800

9 800

12 000

38

以上

3 500

5 300

7 100

8 800

11 000

10.3

かど落下試験  かど落下試験は,JIS Z 0202 によって行い,落下高さは,表 のとおりとする。

表 4  落下高さ及び落下回数

単位 cm

総質量

記号

10kg

未満 10kg 以上

15kg

未満

15kg

以上

20kg

未満

20kg

以上

25kg

未満

25kg

以上

30kg

以下

落下回数

(回)

N

・T・S

80 70 60 55 50  3

C

30 28 25 23 20  1

10.4

鋼球落下試験  鋼球落下試験は,コンクリート,石,鋼板などの堅固な水平面上に容器を伏せ,JIS 

K 7211

に規定する呼び球 2 形(質量 1±0.05kg,直径約 63mm)の球形おもりを底面中央に向かって 1m の

高さから 3 回自由落下させ,容器の破損の有無を調べる。

10.5

懸垂荷重試験  懸垂荷重試験は,取っ手金具付き容器について行い,直径 15mm 以下の鋼球を表 5

に規定する質量を容器に入れ,

図 のように容器の取っ手金具の中央部につり上げ用具を使用して静かに

つり上げ,5 分以上放置した後,取っ手金具,容器などの破損,使用上差し支えのある変形の有無を調べ

る。ただし,つり上げ用具は幅約 7cm の鋼板を曲げ,ゴムで覆ったものをロープの一端に取り付けたもの

とする。

表 5  懸垂試験用質量

単位 kg

総質量

記号

10kg

未満 10kg 以上

15kg

未満

15kg

以上

20kg

未満

20kg

以上

25kg

未満

25kg

以上

30kg

以下

N  25 38 50 63 75


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Z 1655-1993

図 4  懸垂荷重試験

10.6

衛生試験  容器の衛生試験は,食品衛生法に定める食品添加物等の規格基準(昭和 34 年厚生省告示

第 370 号)に規定する方法による。

10.7

試験結果の数値の丸め方  試験結果は,有効数字の 1 けた下の位まで求めて,JIS Z 8401 によって

丸める。

11.

検査  容器の検査は,種類,性能,総質量,大きさ及び衛生性について行い,4.8.に適合しなければ

ならない。

12.

製品の呼び方  製品の呼び方は,規格番号又は規格名称,平面寸法又は JIS Z 0105 による呼び番号,

形状・形式又はそれらの記号,総質量及び圧縮荷重種別による。

例  平面寸法 550×366mm,ネスティング形,金具式,総質量 13kg,圧縮荷重種別 4M の場合。 

JIS Z 165511-25N13-4M

13.

表示  容器には,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の項目を表示する。

(1)  JIS Z 0105

による呼び番号

(2)

種類又はその記号

(3)

総質量及び圧縮荷重種別

(4)

製造年月又はその略号

(5)

製造業者名又はその略号

(6)

使用材料名又はその略号(

1

)

(

1

)

使用材料名又はその略号については,表示することが望ましい。


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Z 1655-1993

JIS Z 1655

改正原案調査作成委員会  構成表

氏名

所嘱

(委員長)

長谷川  良  雄

社団法人食品流通システム協会

樋  口  久  俊

農林水産省食品流通局

中  島  邦  雄

通商産業省基礎産業局

山  村  修  蔵

工業技術院標準部

濱  本  哲  司

社団法人日本パレット協会

阿  部      要

社団法人日本包装技術協会

太  田  弘  喜

全国農業協同組合連合会

福  山  健  造

社団法人日本電子機械工業会

小  島  克  巳

社団法人日本自動車部品工業会

福  永  浩  治

財団法人食品産業センター

高  森  秀  夫

株式会社日通総合研究所

宇田川  照  男

日本チェーンストア協会

安  冨      忍

矢崎化工株式会社

下  村  康  夫

岐阜プラスチック工業株式会社

一  木  忠  彦

積水化学株式会社

藤  井      満

大日本インキ化学工業株式会社

田  中  利  勝

天昇電気工業株式会社

市  川  昌  彦

住友化学工業株式会社

(事務局)

井  實      稔

社団法人東日本プラスチック成形工業協会

(上記以外の分科会委員)

溝  江  吉  弘

日本石油化学株式会社

備考  ○印は分科会委員