Z 1628
:2016
(1)
目 次
ページ
序文
1
1
適用範囲
1
2
引用規格
1
3
コード及びマークの種類
1
4
コード及びマークの表示
1
5
マークの表示方法
3
5.1
マークの寸法及び配色
3
5.2
マークの配列及び表示位置
3
附属書 A(規定)チェックディジットの算出方法
6
附属書 B(規定)架線注意マーク
8
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(2)
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣及び国土交通大
臣が改正した日本工業規格である。
これによって,JIS Z 1628:1995 は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣,国土交通大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の
特許出願及び実用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
日本工業規格
JIS
Z
1628
:2016
国内貨物コンテナ−コード及びマークの表示方法
Freight containers for domestic trade-Coding and marking
序文
この規格は,1995 年に制定され,今日に至っているが,その後の関係する JIS の改正に対応するために
改正した。
なお,対応国際規格は現時点で制定されていない。
1
適用範囲
この規格は,国内流通を目的として,複合一貫輸送に用いられる国内貨物コンテナ(以下,コンテナと
いう。
)のコード及びマークの表示方法について規定する。
2
引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。この引用
規格は,その最新版(追補を含む。
)を適用する。
JIS Z 1610
国内貨物コンテナ−外のり寸法及び共通仕様
3
コード及びマークの種類
コード及びマークの種類は,次に示すとおりとする。
a)
所有者コード,機器識別コード,一連番号及びチェックディジット
b)
コンテナの種類及び形式に関するコード
c)
運用に関するマーク
1)
最大総質量
2)
架線注意マーク
4
コード及びマークの表示
コンテナには,箇条 3 の全てを表示しなければならない。
コード及びマークの表示については,次のとおりとする。
a)
所有者コード,機器識別コード,一連番号及びチェックディジット 所有者コード,機器識別コード,
一連番号及びチェックディジットは,コンテナの識別のため,これを一組として表示する。
所有者コード,機器識別コード,一連番号及びチェックディジットは,次による。
1)
所有者コード 所有者コードは,3 個のラテン文字(活字体大文字)で構成する。
例 ABZ
2)
機器識別コード 機器識別コードは,国内貨物コンテナを示す 1 個のラテン文字(活字体大文字)
2
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C
で表す。
3)
一連番号 一連番号は,7 個のアラビア数字で構成する。ただし,ラテン文字(活字体大文字)を
用いてもよい。7 個に満たない場合は,その上位の空欄に 0 を記入する。
例 1 0012345
例 2 0CD1234
4)
チェックディジット チェックディジットは,所有者コード,機器識別コード,一連番号から附属
書 A に示す方法で算出されるアラビア数字 1 字とする。
b)
コンテナの種類及び形式に関するコード コンテナの種類及び形式に関するコードは,次による。
1)
コンテナの種類 コンテナの種類に関するコードは,表 1 に示すとおり,JIS Z 1610 の箇条 4(種
類)に規定された記号を使用する。
例 1 1023 長さ 2 991 mm,幅 2 438 mm 及び高さ 2 500 mm のコンテナを表す。
例 2 3034 長さ 9 125 mm,幅 2 490 mm 及び高さ 2 591 mm のコンテナを表す。
表 1−種類,コンテナの外のり長さ,外のり幅及び外のり高さ寸法
数字の位
意味
記号及び外のり寸法
千位及び百位の数字
コンテナの外のり長さ
を表す。
10
:
2 991 mm
12
:3 658 mm・3 715 mm
20
:
6 058 mm
24
:
7 396 mm
30
:
9 125 mm
40
:
12 192 mm
十位の数字
コンテナの外のり幅を
表す。
2
:
2 438 mm
3
:
2 490 mm
一位の数字
コンテナの外のり高さ
を表す。
2
:
2 438 mm
3
:
2 500 mm
4
:
2 591 mm
2)
コンテナの形式 コンテナの形式コードは,表 2 による。
表 2−コンテナの形式コード
形式コード
形式
GP
一般用途コンテナ コンテナ上部に通気口を備えたものを含む。
VH
通気・換気コンテナ
BU
ドライバルクコンテナ
SN
特定貨物コンテナ
RE
冷凍及び加熱コンテナ
HR
断熱コンテナ
UT
オープントップコンテナ
PL
プラットホームコンテナ
TN
タンクコンテナ
c)
運用に関するマーク 運用に関するマークは,次のとおりとする。
1)
最大総質量 最大総質量の表示単位は,キログラム(kg)とする。
3
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例 最大総質量 24 000 kg
注記 コンテナの最大総質量は,JIS Z 1610 で規定されている。
2)
架線注意マーク はしごをもつコンテナには,附属書 B に規定するマークを用いる。
5
マークの表示方法
5.1
マークの寸法及び配色
マークの寸法及び配色は,次による。
a)
所有者コード,機器識別コード,一連番号及びチェックディジットの文字及び数字の大きさは,高さ
100 mm
以上でなければならない。
b)
コンテナの種類及び形式に関するコードを示す文字及び数字の大きさは,高さ 100 mm 以上でなけれ
ばならない。
c)
最大総質量を示す文字及び数字の大きさは,高さ 50 mm 以上でなければならない。
d)
文字及び数字の幅及び太さは,その高さとつり合いのとれたものとし,コンテナと対比して引き立つ
色で,遠方から判別できる字体を選び,かつ,容易に消えない方法で表示しなければならない。
e)
架線注意マークの寸法及び配色は,
附属書 B による。
5.2
マークの配列及び表示位置
5.2.1
一般
この規定は,特に側壁及び端壁を備えるコンテナに適用するが,その他のコンテナの場合でも,できる
だけこの配列及び表示位置に従うのが望ましい。
5.2.2
配列
配列は,次による。
a)
所有者コード,機器識別コード,一連番号及びチェックディジット 所有者コード,機器識別コード,
一連番号及びチェックディジットの配列は,次による。
1)
所有者コード,機器識別コード,一連番号及びチェックディジットの配列は,
図 1 の a) に示すよ
うに,原則として横 1 列に表示する。ただし,
図 1 の b) に示す横 3 列の表示でもよい。特殊コン
テナの場合,
図 1 の c) のように縦に表示してもよい。
2)
機器識別コードと一連番号との間は,少なくとも 1 文字空けなければならない。
3)
チェックディジットは,四角で囲まなければならない。
4)
一連番号の 4 桁目と 5 桁目との間は,1 文字空けることが望ましい。
4
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a)
横 1 列
b)
横 3 列
A
B
Z
C
1
0
2 0
3 1
2
G 3
P
4
5
6
2
c)
縦
図 1−コードの配列
b)
コンテナの種類及び形式に関するコード コンテナの種類及び形式に関するコードは,図 1 に示すよ
うに,必ず組合せコードとして表示しなければならない。
c)
運用に関するマーク 運用に関するマークは,次のとおりである。
1)
最大総質量の表示は,箇条 4 c) 1) による。
2)
架線注意マークの表示は,
附属書 B による。
5.2.3
表示位置
表示位置は,全て
図 2 に示すとおり側壁の向かって右下に表示する。ただし,架線注意マークは附属書
B
による。
ABZC
0123
4562
1023
GP
ABZC
0123 4562
1023
GP
5
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前部
左側部
屋根部
右側部
後部
図 2−表示位置
ABZC
0123
4
5
62
1023
GP
最大総質量
1
0
160 kg
ABZC
0123
4
5
62
1023
GP
最大総質量
1
0 160 kg
6
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附属書 A
(
規定)
チェックディジットの算出方法
A.1
所有者コード,機器識別コード及び一連番号の相当数値
所有者コード,機器識別コード及び一連番号は,
表 A.1 によってそれぞれ相当数値に置き換える。
表 A.1−所有者コード,機器識別コード及び一連番号の相当数値
所有者コード,機器識別コード
及び一連番号の記号
一連番号
記号
相当数値
記号
相当数値
一連番号の
各桁の数値
相当数値
A
10
N
25
0
0
B
12
O
26
1
1
C
13
P
27
2
2
D
14
Q
28
3
3
E
15
R
29
4
4
F
16
S
30
5
5
G
17
T
31
6
6
H
18
U
32
7
7
I
19
V
34
8
8
J
20
W
35
9
9
K
21
X
36
L
23
Y
37
M
24
Z
38
注記 相当数値 11,22 及び 33 は,11 の倍数になるため使用しない。
A.2
乗数
A.1
によって決定した相当数値に左側から順次,乗数 2
0
〜2
10
までを乗じる。
A.3
計算
A.2
で算出したそれぞれの数値を加算し,総和を求める。その総和を 11 で除して,余りを算出する。
A.4
チェックディジットの値
A.3
で算出した余りに対応するチェックディジットを
表 A.2 に示す。
7
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表 A.2−余りに対応するチェックディジットの値
余り
チェックディジット
10 0
9
9
8
8
7
7
6
6
5
5
4
4
3
3
2
2
1
1
0
0
A.5
チェックディジットの算出例
チェックディジットの算出手順の例を,次に示す。
a)
所有者コード
A B Z C 0 C D 1 2 3 4
機器識別コード
一連番号
b)
相当数値
10 12 38 13 0 13 14 1 2 3 4
c)
乗数
2
0
2
1
2
2
2
3
2
4
2
5
2
6
2
7
2
8
2
9
2
10
d)
相当する b) と c) とを乗じる。
10 24 152 104 0 416 896 128 512 1
536
4
096
e)
d)
で算出した各々の値の総和=7 874
f)
総和を 11 で除した数=715 余り 9
g)
余りが 9 の場合,チェックディジットは,
表 A.2 によって 9 となる。
したがって,所有者コード,機器識別コード,一連番号及びチェックディジットをコンテナに表示
するときは,ABZC 0CD1 2349 と記載する。
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附属書 B
(
規定)
架線注意マーク
B.1
架線注意マーク
架線注意マークは,次による。
a)
はしごをもつコンテナには,
図 B.1 に示すマークを表示する。
図 B.1−架線注意マーク
b)
マークの地は,黄とし,黒色のせん(閃)光記号を記入したものを
図 B.1 に示すように帯状の黒の三
角形で囲むものとする。
c)
帯状の黒の三角形の外縁間の寸法は,高さ 230 mm 以上とし,せん光記号の大きさは,高さ 175 mm
以上とする。
d)
マークは,はしご近くに表示する。
参考文献
JIS Z 1613
国際貨物コンテナ−用語
JIS Z 1615
国際大形コンテナのコード,識別及び表示方法
JIS Z 1627
国内一般貨物コンテナ